JP2000203894A - 調光ガラスの製造方法及び調光ガラス - Google Patents

調光ガラスの製造方法及び調光ガラス

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JP2000203894A
JP2000203894A JP10374345A JP37434598A JP2000203894A JP 2000203894 A JP2000203894 A JP 2000203894A JP 10374345 A JP10374345 A JP 10374345A JP 37434598 A JP37434598 A JP 37434598A JP 2000203894 A JP2000203894 A JP 2000203894A
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thermotropic
sealing material
light control
control glass
thermotropic material
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Kazunari Iwamoto
和成 岩本
Kenji Kurimoto
健二 栗本
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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  • Securing Of Glass Panes Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 調光ガラスの密着直後に残る気泡のサイズが
小さく、消失時間が短い調光ガラスの製造方法及び調光
ガラスを提供する。 【解決手段】 サーモトロピック材料4’を塗布により
シーリング材5a’の内側の基体3上に分割して、点
状、破線状のいずれか、又はその組み合わせで分割配置
するに当たり、付着させたシーリング材5a’で囲まれ
る基体面積に対する、隣接するサーモトロピック材料
4’の分割配置位置の中間線10と付着させたシーリン
グ材5a’によって囲まれる面積の比と、サーモトロピ
ック材料4’の全配置容積との積100%に対し、シー
リング材5a’に隣接して分割配置するサーモトロピッ
ク材料4’の各配置容積を80〜105%とする条件
で、サーモトロピック材料4’を基体3上に分割配置し
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2枚の透明板間に
液状或いは湿潤なゲル状のサーモトロピック材料を積層
してなる調光ガラスの製造方法及び調光ガラスに関す
る。
【0002】
【従来の技術】2枚の透明板間に液状あるいは湿潤なゲ
ル状のサーモトロピック材料を積層しその周辺部分をシ
ーリング材により封止してなる調光ガラス(以下、単に
積層体と称する)として、例えば特開平6−25501
6号公報に記載されているように、平行配置した2枚の
ガラス板間に、サーモトロピック材料として温度上昇に
より、透明状態から白濁状態に状態変化するサーモトロ
ピックな高分子水溶液を積層した、サーモトロピック調
光ガラスが提案されている。また、このサーモトロピッ
ク調光ガラスは、液晶等を用いた調光ガラスよりも耐久
性、遮光性に優れ、しかも安価であることから脚光を浴
びている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このようなサ
ーモトロピック材料は、液晶と比較して粘度の高い液状
やゲル状の物質なので、液晶のように真空注入法などに
より透明な基体間に充填することができない。そのた
め、一方の基体上の周辺にシーリング材を配置し、シー
リング材の内側にサーモトロピック材料を分割配置した
のち、その上面にもう一方の基体を重ね、減圧条件下で
保持、さらに、上面の基体を加圧して基体間のサーモト
ロピック材料を広げながら空気を取り除き密着させる方
法が取られている。しかしながら、密着直後において
は、シーリング材に沿った部分に気泡が残り、この気泡
がサーモトロピック材料中に溶解し完全に消失するに
は、例えば1ケ月程度の放置時間が必要となる。
【0004】本発明の目的は、高粘調液体やゲルのよう
な可塑性のサーモトロピック材料をシーリング材の内側
に分割配置したのち、その上面にもう一方の基体を重
ね、減圧条件下で保持、さらに、上面の基体を加圧して
基体間のサーモトロピック材料を広げながら空気を取り
除き密着させる調光ガラスの密着直後に残る気泡のサイ
ズが小さく、消失時間が短い調光ガラスの製造方法及び
調光ガラスを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る調光ガラ
スの製造方法は、少なくとも一方の一部又は全部を透明
となした基体間に、温度変化により透明状態と白濁状態
とに可逆的に状態変化するサーモトロピック材料をシー
リング材を介して封入した調光ガラスの製造方法におい
て、調光ガラスを構成する少なくとも一つの基体上の周
辺部にシーリング材を付着させるシーリング材の配置工
程と、サーモトロピック材料を塗布によりシーリング材
の内側に分割して、点状、破線状のいずれか、又はその
組み合わせで分割配置するに当たり、付着させたシーリ
ング材で囲まれる基体面積に対する、隣接するサーモト
ロピック材料の分割配置位置の中間線と付着させたシー
リング材とによって囲まれる面積の比と、サーモトロピ
ック材料の全配置容積との積100%に対し、シーリン
グ材に隣接して分割配置するサーモトロピック材料の各
配置容積を80〜105%とする条件で、サーモトロピ
ック材料を基体上に分割配置するサーモトロピック材料
の分割配置工程と、対向基体を重ね合わせて基体間にサ
ーモトロピック材料及びシーリング材を介装させ、基体
間にシーリング材で囲まれた閉鎖空間を形成する仮積層
工程と、仮積層された基体を減圧雰囲気下に保持し、閉
鎖空間を略真空状態に維持する減圧工程と、減圧雰囲気
下において、閉鎖空間が略真空状態のまま気密状になる
よう、シーリング材を変形させつつ密着せしめ、サーモ
トロピック材料を気密状の閉鎖空間に充満させる密着工
程とを備えたものである。
【0006】このように、シーリング材に隣接して分割
配置するサーモトロピック材料の各配置容積を適切な範
囲に設定しているので、サーモトロピック材料のシーリ
ング材に沿った部分に残る気泡サイズが小さくなる。シ
ーリング材に隣接して分割配置するサーモトロピック材
料の面積当たりの充填量が中央部分より小さいとシーリ
ング材付近のサーモトロピック材料が隅々まで広がりに
くく、気泡が残りやすくなる。また、シーリング材に隣
接して分割配置するサーモトロピック材料の面積当たり
の充填量が中央部分より大きいと気泡は残りにくくなる
が、サーモトロピック材料がシーリング材からはみ出し
やすくなる。
【0007】ここで請求項2記載のように、サーモトロ
ピック材料の分割配置工程において、シーリング材に隣
接するサーモトロピック材料の分割配置位置とシーリン
グ材の間隔が5〜30mmであるのが好ましい。ここ
で、間隔が広いほどサーモトロピック材料の分割配置量
は多くすることになる。気泡は間隔が広いほどサイズが
大きくなる傾向を示し、特に四隅でその傾向が顕著とな
る。一方、狭すぎると、サーモトロピック材料がシーリ
ング材の上へはみ出しやすくなるので好ましくない。
【0008】請求項3記載のように、サーモトロピック
材料の分割配置工程において、シーリング材に隣接して
分割配置するサーモトロピック材料の配置位置とシーリ
ング材との間隔に対する、シーリング材に隣接して分割
配置するサーモトロピック材料の配置位置と隣接するサ
ーモトロピック材料の配置間隔比が1.5〜2.5の範
囲であるのが好ましい。このとき、サーモトロピック材
料は、全面にわたって、定量塗布するのが、簡便で好ま
しいが、配置間隔の比が1.5未満あるいは、2.5を
超える場合は、面積あたりのサーモトロピック材料の容
積をできるだけ均一とするためには、塗布量を変更する
必要があり、操作が複雑となり好ましくない。
【0009】請求項4記載のように、減圧工程におい
て、少なくとも一部分が柔軟な膜体で仕切られた、隣接
する2つの減圧槽を有する装置を用い、一方の減圧槽内
に仮積層された基体をセットし、両減圧槽を減圧して、
0.1〜20Torrの減圧雰囲気下に10〜100秒
保持するのが好ましい。ここで到達真空度が低すぎて
も、また、その保持時間が短くても、密着工程後の気泡
サイズが大きくなり、好ましくない。また、保持時間が
長すぎる場合は、配置したサーモトロピック材料表面か
ら構成成分の水の蒸発量が多くなり好ましくない。
【0010】請求項5記載のように密着工程において、
少なくとも一部分が柔軟な膜体で仕切られた、隣接する
2つの減圧槽を有する装置を用い、一方の減圧槽内に仮
積層された基体をセットし、両減圧槽を減圧して、所定
時間減圧雰囲気下に保持した後、閉鎖空間が気密になる
よう、他方の減圧槽を開放して常圧にして、膜体を介し
て仮積層された基体を3〜300秒圧縮せしめ、サーモ
トロピック材料を気密状の閉鎖空間に充満させるのが好
ましい。この方法によれば、両減圧槽を略真空状態にし
てから、他方の減圧槽の略真空状態を開放するのみで、
両減圧槽の差圧で膜体を積層体を設置した減圧槽側へ膨
出させて、膜体を介して積層体全面を大気圧で圧縮する
ことができ好ましい。
【0011】請求項6に係る調光ガラスは、少なくとも
一方の一部又は全部を透明となした基体と、温度変化に
より透明状態と白濁状態とに可逆的に状態変化するサー
モトロピック材料と、サーモトロピック材料を基体間に
封止するシーリング材とを備え、一方の基体上の周辺部
にシーリング材を付着させるとともに、シーリング材で
囲まれる一方の基体上にサーモトロピック材料を相互に
間隔をあけて配置させた状態で、両基体を重ね合わせる
ことにより、基体間にサーモトロピック材料を封入して
なる調光ガラスにおいて、前記付着させたシーリング材
で囲まれる基体面積に対する、隣接するサーモトロピッ
ク材料の分割配置位置の中間線と付着させたシーリング
材とによって囲まれる面積の比と、サーモトロピック材
料の全配置容積との積100%に対し、シーリング材に
隣接して分割配置するサーモトロピック材料の各配置容
積を80〜105%に設定したものである。この調光ガ
ラスにおいては、請求項1と同様に、シーリング材に隣
接して分割配置するサーモトロピック材料の各配置容積
を適切な範囲に設定しているので、サーモトロピック材
料のシーリング材に沿った部分に残る気泡サイズが小さ
くなる。
【0012】ここで請求項7記載のように、サーモトロ
ピック材料において、セルロース誘導体と水を構成成分
としてなる材料を使用することは、耐候性を始めとする
耐久性、及び透明と白濁の繰り返しの安定性等が優れ好
ましい。更に請求項8記載のように、非イオン性界面活
性剤を加えることにより、白濁状態の安定性を著しく向
上でき、均一な白濁状態を長期間維持しうる。又、必要
に応じて無機電解質を加えることにより、透明と白濁に
状態変化する温度を制御することが可能となり好まし
い。これにより無添加で概ね50〜60℃の状態変化す
る温度を低温側に任意に設定することが可能となる。本
発明の調光ガラス、及び本発明の製造方法に従って得ら
れた調光ガラスは、一般住宅やビル等における、垂直面
の窓、天窓、ルーバー窓、引き違い窓、はめ殺し窓、出
窓、外開き窓、横滑り窓、両開き窓、上下スライド窓、
コーナー窓、テラスドア、腰パネルドア、高所内倒しド
ア、パティオドア、サンルーム、温室ガラス、更には、
大型施設のアーケード、トップライト、自動車のサンル
ーフ、リアウィンドウ、サイドウインドウ、カーポー
ト、建物の外壁材や蓄熱壁等に使用できる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明に実施例について図
面を参照しながら説明する。図1に示すように、調光ガ
ラス1は、基本的には少なくとも一方の一部又は全部を
透明となした基体2、3間に、液状あるいは湿潤なゲル
状の温度変化により白濁状態と透明状態とに状態変化す
るサーモトロピック材料4を積層状に設けるとともに、
サーモトロピック材料4を取り囲むように基体の周縁部
間にシーリング材料5を積層状に設け、基体2、3間に
サーモトロピック材料4をシーリング材料5を介して封
入したものである。
【0014】一般的にこのような性状を示すサーモトロ
ピック材料としては、曇点現象を示す非イオン性界面活
性剤や非イオン性水溶性高分子の等方性水溶液がある。
このようなサーモトロピック材料の具体的な材料として
は、ポリビニルアルコール部分酢化物、ポリビニルメチ
ルエーテル、メチルセルロース、ポリエチレンオキシ
ド、ポリプロピレンオキシド、エチレンオキシドとプロ
ピレンオキシドの共重合体、ヒドロキシプロピル基を有
する多糖類誘導体(例えばヒドロキシプロピルセルロー
ス、ヒドロキシプロピル・メチルセルロース等)、ポリ
ビニルメチルオキサゾリディノン、ポリN−置換アクリ
ルアミド誘導体(例えばポリN−イソプロピルアクリル
アミド、ポリN−エトキシエチルアクリルアミド等)、
ポリN,N−ジ置換アクリルアミド誘導体(例えばポリ
N−メチル−N−エチルアクリルアミド等)、あるいは
これらの共重合体などの水溶性高分子の水溶液や、アル
コール等を溶媒とした高分子溶液があげられる。これら
の例示物質の中でも、太陽光を充分に遮光するという点
では、疎水−親水バランスがよいヒドロキシプロピル基
をもつ多糖類誘導体が好適であり、構造的に安定性のあ
るセルロースを主鎖にもつセルロース誘導体、即ち、ヒ
ドロキシプロピルセルロースが好ましいが、本発明はこ
れに限定されるものではない。また、これらの溶液に酸
化防止剤、凍結防止剤、安定剤等の添加剤を加えること
も本発明の範疇である。
【0015】ヒドロキシプロピルセルロース等のセルロ
ース誘導体の水溶液等を単体で使用すると、白濁状態で
長時間放置すると、時間経過に伴って不均一な相分離状
態となることがある。不均一な相分離とは、白濁状態を
示すために凝集したヒドロキシプロピルセルロース等の
凝集物が時間経過に伴って更に凝集し沈降するため、溶
媒である水と2相に分離する状態を示す。しかしなが
ら、これに特開平6−255016号公報に記載されて
いるような、界面活性剤、特に非イオン性界面活性剤を
加えることにより、均一な相分離状態を長時間維持でき
る。
【0016】ここで使用される非イオン性界面活性剤
は、オリゴマー領域の約3000以下の分子量、より好
ましくは約1000以下の分子量のものが使用しやす
く、イオン性基は親水性基が非常に大きいので、バラン
スをとるため、疎水基は高級アルキル基がよい。具体例
としては、ポリオキシプロピレン2−エチル−2−ヒド
ロキシメチル−1,3−プロパンジオール(ポリオキシ
プロピレントリメチロールプロパンエーテル)やポリプ
ロピレングリコール、ジエチレングリコールモノブチル
エーテル、ポリオキシプロピレングリセリン、ラウリル
硫酸ナトリウム等が例示でき、その他にも同様の作用を
有する物質であれば使用することができる。また、上記
のようなサーモトロピック材料の状態変化する温度を制
御するため、必要に応じて塩化ナトリウム等の無機電解
質を加えることにより、状態変化する温度を低温側に任
意にシフトさせることができる。このようなサーモトロ
ピック材料は、耐候性や安定性に優れ、比較的に安価で
あるため好適である。
【0017】また、これらの水溶性高分子の一部を架橋
し、水等の溶媒に膨潤させたゲルをサーモトロピック材
料として用いても良い。例えば、米国特許537704
2号に記載されているような、前述の高分子溶液を一部
架橋したゲル、例えばヒドロキシエチルメタクリレート
−ヒドロキシエチルアクリレート共重合体の部分架橋物
と水からなるゲル状のサーモトロピック材料は好ましい
例の一つである。但し、温度変化により白濁状態と透明
状態とに状態変化する液状あるいは湿潤なゲル状のサー
モトロピック材料であれば、前記以外の種々の材料を使
用してもかまわない。
【0018】基体2、3としては、通常は平板状の無機
ガラスやポリカーボネート等の有機ガラス等を使用す
る。熱線反射ガラス、低放射ガラス、合わせガラス、強
化ガラス、倍強度ガラス、UVカットガラス、網入りガ
ラス、型板ガラス、すりガラス等が任意に採用できる。
基体2、3は、通常は透明に構成することになるが、基
体2、3の一部は不透明に構成してもよいし、建築物の
外壁等として使用する場合には、少なくとも一方を不透
明なガラス板や金属板等で構成してもよい。2枚の基体
2、3は同種のものを使用しても良いし、異種のものを
使用してもよい。また、少なくとも一方をガラスブロッ
クのようなブロック状に構成したガラスを採用すること
も可能である。
【0019】サーモトロピック材料に隣接するシーリン
グ材5は、次の要求特性を満たすものであれば、任意の
ものが選択でき、2種類以上のものを組み合わせて使用
することも好ましく、本発明の範疇である。本発明の調
光ガラスのシーリング材に要求される主な特性は、次の
通りである。 (1)調光ガラスを構成するガラス、および合成樹脂フ
ィルムによく接着すること。 (2)ガス保持性が高く、シーリング材を介してのサー
モトロピック材料への気体の浸入やサーモトロピック材
料の蒸気の放出が生じにくいこと。 (3)サーモトロピック材料との接触部において、その
特性に影響を及ぼすような反応を生じない、また、物質
を放出しないこと。 (4)使用場所に応じた耐光性、耐熱性、等の耐久性が
確保されたものであること。
【0020】このような特性を満たすシーリング材とし
ては、接着性イソブチレン系樹脂シーリング材料を図1
のシーリング材5として使用する方法や、図2に示した
ように第1シーリング材5aと第2シーリング材5bの
2段封止構成とすることも可能であり、いずれも本発明
の範疇である。第1シーリング材5aとして、熱可塑性
のブチルゴム系、ポリイソブチレン系シーリング材、接
着性イソブチレン系シーリング材等のガス保持性の高い
材料を、その外側の第2シーリング材5bとして脱酢酸
型や脱オキシム型のシリコーン系シーリング材、紫外線
硬化型のアクリル系接着剤、接着性イソブチレン系樹脂
シーリング材料等の良好な接着性を示す材料を選択する
ことが、本発明の調光ガラスのシーリング材の好ましい
構成として例示できるが、本発明はこれに限定されるも
のではない。
【0021】次に本発明の調光ガラスは、図2に示すよ
うに、サーモトロピック材料4の層に、層厚を均質に調
整・維持することを目的として、スペーサー6を設置す
ることも好ましく、本発明の範疇である。更には、スペ
ーサ6がシーリング材料5の部分にも設置されていても
構わない。このスペーサ6の働きにより、流動性を示す
本発明のサーモトロピック材料の層厚が所望の値に調整
・維持されるとともに、垂直面に使用した際に、サーモ
トロピック材料の自重により、ガラスがたわみ、調光ガ
ラスの上部と下部でサーモトロピック材料の層厚が異な
る現象を抑制することができ、長期間にわたり層厚を均
質に維持することが可能となる。スペーサ6の材質は、
樹脂製、ガラス製、セラミック製、金属製等の中から、
サーモトロピック材料の構成成分と反応したり、吸着や
吸収などにより、その組成を変化させ、特性に影響を及
ぼすようなものでなければ使用可能である。また、形状
に関しては、図3に示したような球状の他に、線状、網
目状、格子状等種々のものが選択可能である。本発明に
おいては、このスペーサが目立って視覚的な欠陥となら
ないように考慮する必要があり、これらの点から、材質
としては無色透明のガラス製、形状としてはビーズ状の
ものが概ね好ましい選択となる。ビーズ状のものを配置
する際には、必要最少限の量をサーモトロピック材料4
の層にできるだけ均一に分散して配置することが好まし
く、調光ガラスのサイズやサーモトロピック材料の層厚
によっても異なるが、概ね50mm×50mm程度のエ
リアに1個以上の割合で存在することが量的な目安とな
る。スペーサ量がこれより少ないとスペーサの存在部と
未存在部でサーモトロピック材料の層厚が波打ち、ガラ
ス越しの風景が歪むなどの問題点が生じる恐れがある。
スペーサの材質として、本発明の合成樹脂フィルムより
硬質の材料からなるものを選択した場合、スペーサは合
成樹脂フィルムにめり込んだ状態で保持されるため、ス
ペーサとサーモトロピック材料の比重差によるスペーサ
の沈降を抑制することができ好ましい。また、必要に応
じてスペーサを接着固定しても良い。
【0022】又、図2に示すように、基体2、3の少な
くとも1つに、合成樹脂製の係り止めフィルム7をラミ
ネートした基体を使用し、サーモトロピック材料に臨む
面に使用することは、スペーサ6がフィルム内にめり込
んだ状態で固定される効果が発現し好ましい。特にラミ
ネートされる基体2、3がガラスの場合には、合成樹脂
製の係り止めフィルムとして、飛散防止フィルムを使用
することは、ガラス破損時の安全面から好適な形態であ
る。又、スペーサ6より軟質な材料からなるものであれ
ば、係り止めフィルム7としての効果が一層顕著になり
好ましい。
【0023】係り止めフィルム7はラミネートされてい
る基体2、3が透明の場合、当然のことながら、このフ
ィルムも透明であることが好ましく、これらの条件を満
たすためのフィルムの材質としては、ポリエチレン、ポ
リプロピレン等のポリオレフィン樹脂、塩化ビニル樹
脂、スチレン樹脂、ABS樹脂、ポリビニルアルコー
ル、アクリル樹脂、アクリロニトリル−スチレン系樹
脂、塩化ビニリデン樹脂、AAS樹脂、AES樹脂、ポ
リウレタン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリ−4
−メチルペンテン−1樹脂、ポリブテン−1樹脂、フッ
化ビニリデン樹脂、フッ化ビニル樹脂、フッ素樹脂、ポ
リカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、アセタール樹
脂、ポリフェニレンオキシド樹脂、ポリブチレンテレフ
タレート、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエス
テル樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリイミ
ド樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹
脂、芳香族ポリエステル樹脂、ポリアリレート樹脂等の
各種樹脂のフィルム、又はこれらの積層フィルムが例示
できる。又、上記フィルム中でも、剛性、耐伸長性、寸
法安定性、衝撃破壊強度性、透明性、積層適性の観点か
ら、ポリエステル樹脂フィルムが好ましく、さら更にポ
リエチレンテレフタレート(PET)であることが好ま
しい。
【0024】具体的には、東レ(株)製のルミラー、ユ
ニチカ(株)製のエンブレット等の商品名で市販されて
いるものが透明性が高く好ましいが、これに限定される
ものではない。本発明の係り止めフィルム7の基材フィ
ルムの膜厚は、サーモトロピック材料の層厚に依るが、
25μm〜100μm程度のものが効果も充分発現し、
ハンドリングもしやすく好ましい。
【0025】これらの係り止めフィルムは、必要に応じ
て、可塑剤、熱安定剤、帯電防止剤、滑剤、紫外線吸収
剤、充填剤等の公知の添加剤が添加されていてもよい。
又、係り止めフィルム7に紫外線遮蔽機能を付与されて
いることにより、それを室外側に配置した際には、サー
モトロピック材料4、シーリング材料5の紫外線による
劣化を防止できる。また、室内側に配置した場合であっ
ても、室内の人や物の日焼け等の紫外線による悪影響を
低減できる。紫外線遮蔽機能を係り止めフィルム9に付
与する方法としては、概ね次の3種類に大別できる。 (1)アルミ箔に代表される遮光性材料を複合化させる
方法 (2)無機系紫外線遮断剤を用いる方法 (3)有機系紫外線吸収剤を用いる方法
【0026】(1)の方法は、紫外線を遮断するもので
あり、食品や医薬品の包装材料に多く用いられる手法で
ある。但し、これらの方法は光そのものを遮断してしま
うため、本発明には不適合である。(2)の方法は、酸
化チタン、酸化亜鉛、タルク、カオリン、炭酸カルシウ
ム等の白色粉末をフィルムに練り込むまたは分散コート
して使用する方法であり、吸収と散乱により、紫外線を
遮断するものである。フィルムの透明性を保持するため
には、これらの粉末の粒子径が可視光の波長に対して充
分小さいことが必要であり、一般的には30nm以下の
粒径の二酸化チタンが用いられる。但し、これらの白色
粉末が本発明の材料に金属カチオンとして混入すると劣
化変色を著しく促進する恐れがあり充分注意を要する。
(3)の方法は、サリチル酸系、ベンゾフェノン系、ベ
ンゾトリアゾール系の有機系紫外線吸収剤を使用する方
法であり、その適用形態としては、フィルムに直接練り
込む方法やコートする方法がある。これら有機系紫外線
吸収剤の特徴としては、フィルムの基材となる合成樹脂
と溶融混練することができ、前記無機系紫外線遮断剤に
比して高い透明性を有することから、本発明の合成樹脂
製の係り止めフィルムに紫外線遮蔽機能を付与する方法
としては好ましい。しかしながら、これら有機系紫外線
吸収剤は、吸収域が狭く、機能的に限度があることや、
そのもの自体の耐光性が劣るといった欠点を有している
ことから、必要に応じて複数の有機系紫外線吸収剤を組
み合わせることや前記無機系紫外線遮断剤と併用する等
の方法を採用しても良い。本発明で使用される紫外線吸
収剤としては、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン
系、インドール系、サリチル酸系化合物等公知のものが
使用できる。
【0027】ハードコート層は、前記フィルムの耐摩耗
性を向上させるために構成されるものであり、これによ
りフィルム表面に傷等がつきにくくなり、ハンドリング
性が向上する。係り止めフィルムの透過率が低下するこ
とがないような透明な材料が好ましく、シリコーン樹脂
を主たる構成成分としてなるようなものが使用される。
【0028】次に、この調光ガラス1を製造する方法に
ついて説明する。まず、混合工程において、円筒状の容
器内でサーモトロピック材料の構成成分である非イオン
性界面活性剤、無機電解質を水に溶解した後、セルロー
ス誘導体を添加し、容器を密閉して、遊星式攪拌方式に
より容器を自転と公転の組み合わせにより回転させるこ
とにより、サーモトロピック材料の構成成分を混合する
のが、均一で気泡の巻き込みの少ないサーモトロピック
材料が得られ好ましい。セルロース誘導体を先に入れて
から、水を後添加する場合は、ダマができやすくなり好
ましくない。また、サーモトロピック材料の構成成分
は、混合により溶解熱が発生するが、このとき、あらか
じめ冷やした水を用いる、あるいは、容器の周辺を冷却
する等により容器内の温度をサーモトロピック材料の調
光温度よりも低く保つのが好ましい。
【0029】次に、シーリング材の配置工程において、
図4に示すように、基体3に第1シーリング材5a’と
5b’を付着させる。第1シーリング材5a’の付着
は、加温装置を併設した押し出し機や塗布機を使用して
行うことができる。これはダブルシールの複層ガラスの
1次シールを塗布するための装置が概ねそのまま使用で
きる。また、予めテープ状、紐状等に加工され、剥離テ
ープ状に配置されたものは、室温で容易にハンドリング
でき好ましい。第2シーリング材5b’の付着は、ディ
スペンサーを使用すれば定量的に精度よく塗布すること
ができる。また、シーラントカートリッジに入ったもの
を使用する場合には、市販のコーキングガンがそのまま
使用できる。更には、注射器等に移し換えて塗布しても
よい。
【0030】ここで第1シーリング材5a’の上部に
は、図4に示すように、後述のようにして分割配置した
サーモトロピック材料4’の隣接するもの同士の中央位
置を目安とし、凹み8を設けてもよい。また、第2シー
リング材5bは、図4に示すように概ね50〜100m
m間隔毎に、隙間9を概ね数mm〜10mmあけて設け
てもよい。このような付着方法では、対向する基体2、
3を仮積層した場合にも、図5に示すように、基体2、
3と第2シーリング材5b’からなる、閉鎖空間11が
気密状態とならずに、減圧工程において、この閉鎖空間
11を略真空状態にすることができるので好ましい。な
お、第1シーリング材5a’の凹み8は、続く密着工程
において圧縮変形されてなくなり、第1シーリング材5
a’は基体2に対して気密状に密着する。
【0031】次に、サーモトロピック材料の分割配置工
程において、サーモトロピック材料を基体3上に塗布す
ることになるが、図4に示すサーモトロピック材料4’
のように、基体3上に独立した点状に塗布してもよい
し、図6に示すように、破線状に塗布してもよい。基体
3上の中央部に必要量を1点のみ配置する方法もある
が、例えば、サイズが500mm角を超えるようなサイ
ズでは、密着工程後に第1シーリング材5a内側の4隅
に残る気泡のサイズが大きくなるので好ましくない。ま
た、後述する減圧工程での上側基体2が不安定なため動
きやすく、基体2と基体3の位置がずれやすくなる。ま
た、基体2、3が無機ガラスの場合は、割れやすくなる
ので好ましくない。サーモトロピック材料4’の分割配
置個数は、調光ガラス1の有効面積が大きくなるにした
がい増えるが、分割配置するサーモトロピック材料4’
の間隔は10〜50mmにするのが好ましい。また、後
述する密着工程後に残る気泡を抑えるには、シーリング
材5a’で囲まれる基体3の面積を有効面積、隣接する
サーモトロピック材料4’の分割配置位置の中間線10
とシーリング材5a’とによって形成される面積を側部
区画面積とした場合、有効面積に対する側部区画面積の
比とサーモトロピック材料の全配置容積との積100%
に対し、シーリング材5a’に隣接して分割配置するサ
ーモトロピック材料4’の各配置容積が80〜105%
であることが好ましい。さらには、95〜100%であ
ることがより好ましい。80%未満である場合は、シー
リング材5a’に隣接して分割配置するサーモトロピッ
ク材料4’の面積当たりの充填量が中央部分より小さす
ぎるため、シーリング材5a’付近のサーモトロピック
材料4’が隅々まで広がりにくく、気泡が残りやすくな
り好ましくない。また、シーリング材5a’に隣接して
分割配置するサーモトロピック材料4’の面積当たりの
充填量が中央部分より大きいと気泡は残りにくくなる
が、サーモトロピック材料4’がシーリング材5a’か
らはみ出しやすくなり好ましくない。
【0032】また、図4に示すように、シーリング材5
a’に隣接するサーモトロピック材料4’の分割配置位
置とシーリング材5a’の間隔Lが5〜30mmである
のが好ましい。さらに好ましくは、10〜25mm、特
に好ましくは、10〜20mmである。間隔Lが30m
mを超える場合は、密着工程後の気泡サイズが大きくな
り、放置により消失する時間が長くなり、特に四隅でそ
の傾向が顕著となるので好ましくない。間隔が5mmに
満たない場合は、サーモトロピック材料4’がシーリン
グ材5a’の上へはみ出しやすくなるので好ましくな
い。
【0033】更に、シーリング材5a’に隣接して分割
配置するサーモトロピック材料4’の配置位置とシーリ
ング材5a’との間隔Lに対する、シーリング材5a’
に隣接して分割配置するサーモトロピック材料4’の配
置位置と隣接するサーモトロピック材料4’の配置間隔
Mの比は1.5〜2.5の範囲であるのが好ましい。こ
のとき、サーモトロピック材料は、全面にわたって、定
量塗布するのが、簡便で好ましいが、配置間隔の比が
1.5未満あるいは、2.5を超える場合は、面積あた
りのサーモトロピック材料の容積をできるだけ均一とす
るためには、塗布量を変更する必要があり、操作が複雑
となり好ましくない。サーモトロピック材料4’の分割
配置方法としては、ディスペンサーにより定量的に塗布
することが好ましい。このとき複数の塗布ヘッドを有す
るディスペンサーを使用して塗布すれば、定量的、か
つ、迅速に配置することができる。
【0034】次に、仮積層工程において、図5に示すよ
うに、基体2、3を重ね合わせて仮積層体1’を作製す
る。この仮積層体1’においては、上側の基体2がシー
リング材5a’、5b’により支持されて、基体2、3
間にシーリング材5a’、5b’で取り囲まれた閉鎖空
間11が形成される。また、閉鎖空間11はシーリング
材5a’、5b’により取り囲まれてはいるが、凹み8
及び隙間9を介して大気開放された状態になっている。
次に、減圧工程において、可とう性を有する膜体で仕切
られた、隣接する2つの減圧槽を有する減圧装置を用
い、仮積層体1’を下側の減圧槽内にセットして両減圧
槽を減圧し、サーモトロピック材料4’が存在する閉鎖
空間11を略真空状態にしてから、続く密着工程におい
て、閉鎖空間11が気密状になるように、上側の減圧槽
の減圧を開放し、常圧にして膜体で基体2を圧縮し、第
1シーリング材5a’、5b’を基体2に隙間なく密着
させる。
【0035】減圧装置としては、汎用の太陽電池パネル
作製用のラミネータを採用でき、具体的にはspire
社(米)製のもの等が例示できる。減圧時における両減
圧槽の真空度は小さいほど閉鎖空間11の真空度が高く
なって密着した後の気泡が減少し、サーモトロピック材
料4’が完全に充填されやすくなる。このとき仮積層さ
れた基体2、3を設置した状態で、0.1〜20Tor
rの減圧雰囲気下に10〜100秒保持するのが好まし
い。ここで到達真空度が低すぎても、また、その保持時
間が短くても、密着工程後の気泡サイズが大きくなり、
このましくない。また、保持時間が長すぎる場合は、配
置したサーモトロピック材料4’の表面から構成成分の
水の蒸発量が多くなり好ましくない。ここで、調光ガラ
ス1の面積が大きくなるにつれ、到達真空度が低くなり
やすいので、保持時間を長くするようにする。例えば、
0.1Torrの減圧雰囲気下であれば、10〜30秒
の保持時間を取り、1Torrであれば10秒〜60
秒、20Torrであれば、30秒〜100秒というよ
うに設定するのが好ましい。
【0036】続く密着工程で、両減圧槽を減圧して、所
定時間減圧雰囲気下に保持した後、仮積層体1’の閉鎖
空間11が気密になるよう、他方の減圧槽を開放して常
圧にして、膜体を介して仮積層体1’を3〜300秒圧
縮せしめ、サーモトロピック材料4’を気密状の閉鎖空
間11に充満させるのが好ましい。圧縮時間が3秒より
も短い場合は、密着工程後の気泡サイズが大きく、ま
た、第1シーリング材5a’の密着が不十分となり好ま
しくない。また、300秒を超えても、気泡サイズを小
さくする効果が小さく、また、第1シーリング材5a’
の密着性の向上効果も小さく、時間を要するだけで好ま
しくない。この方法によれば、閉鎖空間11を略真空状
態に維持する減圧工程と、サーモトロピック材料4’を
閉鎖空間11に充満させる密着工程とを、減圧装置内に
て連続的に行えるので、両工程を容易に且つ効率的に行
うことが可能となり好ましい。
【0037】尚、本実施形態では、2枚の基体2、3間
にサーモトロピック材料4を積層した調光ガラス1、及
びその製造方法について説明したが、更に1乃至複数枚
の基体を調光ガラス1に、同種又は異種のサーモトロピ
ック材料を介在させた状態で積層し、3枚以上の基体を
有する調光ガラスを構成することも可能である。また、
この場合には、サーモトロピック材料を充填しない空気
層を基体間に形成して、断熱性や遮音性を高めることも
可能である。
【0038】
【実施例】次に、具体例の一例について説明する。 (実施例1)サーモトロピック材料として使用するサー
モトロピック材料を、次のように調製した。、セルロー
ス誘導体としてヒドロキシプロピルセルロース(日本曹
達(株)製HPC−L、以下HPC)、非イオン性界面
活性剤としてポリオキシプロピレントリメチロールプロ
パンエーテル(三洋化成工業(株)製サンニックストリ
オールTP−400)、無機電解質および水として3%
塩化ナトリウム水溶液をそれぞれ、5:1:9の重量比
で混合した。基体として600×600mmのJIS規
格品フロート板ガラスの3mm厚を使用し、シーリング
材として熱可塑性のブチルゴムテープ((株)ピーエム
ジー製ナフトサームブチルテープ芯なし1700)をガ
ラスエッジから10mmの位置に配置し、更にその外側
にシリコーン系シーリング材(信越化学工業(株)製K
E420)を配置した。前記調整したサーモトロピック
材料をディスペンサーにより、配置間隔46mm、ブチ
ルテープとブチルテープに隣接するサーモトロピック材
料の配置位置の間隔を28mmとして、定容量分割配置
したのち、上面にも、3mm厚のガラスを重ね、減圧装
置により、仮積層体を減圧、密着し、調光ガラスを得
た。このときの、サーモトロピック材料の全配置面積に
対するブチルテープに隣接して分割配置するサーモトロ
ピック材料に隣接するブチルテープ、隣接するサーモト
ロピック材料の分割配置位置との中間線によって形成さ
れる面積の比とサーモトロピック材料の全配置容積の積
を100%としたときの、ブチルテープに隣接して分割
配置するサーモトロピック材料の配置容積(以下充填率
と呼ぶ)は、四隅で90%、辺部では、100%とな
る。
【0039】(実施例2)サーモトロピック材料は実施
例1と同様に調整した。また、基体、シーリング材も実
施例1と同じものを使用し、同様に配置した。前記混合
したサーモトロピック材料をディスペンサーにより、配
置間隔を20mm、ブチルテープとブチルテープに隣接
するサーモトロピック材料の配置位置の間隔を10mm
として、定容量分割配置したのち、上面にも、3mm厚
のガラスを重ね、減圧装置により、仮積層体を減圧、密
着し、調光ガラスを得た。このときの、サーモトロピッ
ク材料の充填率は、四隅で100%、辺部では、100
%となる。
【0040】(比較例1)サーモトロピック材料は実施
例1と同様に調整した。また、基体、シーリング材も実
施例1と同じものを使用し、同様に配置した。前記調整
したサーモトロピック材料をディスペンサーにより、配
置間隔40mm、ブチルテープとブチルテープに隣接す
るサーモトロピック材料の配置位置の間隔を10mmと
して、定容量分割配置したのち、上面にも、3mm厚の
ガラスを重ね、減圧装置により、仮積層体を減圧、密着
し、調光ガラスを得た。このときの、サーモトロピック
材料の充填率は、四隅で166%、辺部では、125%
となる。
【0041】(比較例2)サーモトロピック材料は実施
例1と同様に調整した。また、基体、シーリング材も実
施例1と同じものを使用し、同様に配置した。前記調整
したサーモトロピック材料をディスペンサーにより、配
置間隔40mm、ブチルテープとブチルテープに隣接す
るサーモトロピック材料の配置位置の間隔を30mmと
して、定容量分割配置したのち、上面にも、3mm厚の
ガラスを重ね、減圧装置により、仮積層体を減圧、密着
し、調光ガラスを得た。このときの、サーモトロピック
材料の充填率は、四隅で69%、辺部では、86%とな
る。
【0042】前記実施例1、2及び比較例1、2を用い
て、密着してから1日後及び15日後のブチルテープの
内側に残った気泡のサイズと、サーモトロピック材料の
ブチルテープからのはみ出しを測定した。その結果を表
1に示す。
【0043】
【表1】
【0044】表1から明らかなように、シーリング材に
近接するサーモトロピック材料の充填率が80〜105
%の範囲である、実施例1、2の調光ガラスでは、密着
後1日の気泡が最大1mmと小さく、また、15日後で
は消失していた。また、1次シ−ルからのサーモトロピ
ック材料のはみ出しもなかった。一方、シーリング材に
近接するサーモトロピック材料の充填率が105%を超
える比較例1の調光ガラスでは、密着後1日の気泡が最
大1mmと小さく、また、15日後では消失していた
が、サーモトロピック材料が、1次シールからはみ出し
ていた。また、シーリング材に近接するサーモトロピッ
ク材料の充填率が四隅で80%未満の比較例2の調光ガ
ラスでは、サーモトロピック材料が、1次シールからの
はみ出しはなかったが、密着後1日の気泡が4mmと大
きく、また、15日後でも最大3mmと大きかった。
【0045】
【発明の効果】実施例により本発明の効果が明らかとな
った。請求項1に係る調光ガラスの製造方法によれば、
シーリング材に隣接して分割配置するサーモトロピック
材料の各配置容積を適切な範囲に設定することで、サー
モトロピック材料がシーリング材からはみ出すことを防
止できる。また、サーモトロピック材料のシーリング材
に沿った部分に残る気泡サイズが小さくなるので、調光
ガラスの製作直後に残留していた気泡がサーモトロピッ
ク材料中に溶解して完全に消失するまでの放置時間を格
段に短縮できる。
【0046】ここで請求項2記載のように、シーリング
材に隣接するサーモトロピック材料の分割配置位置とシ
ーリング材の間隔を5〜30mmに設定すると、サーモ
トロピック材料がシーリング材の上へはみ出すことを防
止しつつ、密着直後における気泡サイズを一層小さくで
きる。請求項3記載のように、シーリング材に隣接して
分割配置するサーモトロピック材料の配置位置とシーリ
ング材との間隔に対する、シーリング材に隣接して分割
配置するサーモトロピック材料の配置位置と隣接するサ
ーモトロピック材料の配置間隔比が1.5〜2.5の範
囲であると、サーモトロピック材料を全面塗布する場合
と比較して、サーモトロピック材料の塗布作業を簡略に
できる。
【0047】請求項4記載のように、減圧工程におい
て、仮積層された基体を0.1〜20Torrの減圧雰
囲気下に10〜100秒保持すると、密着工程後の気泡
サイズを小さくでき、しかも配置したサーモトロピック
材料表面からの水分の蒸発量を少なくして、表面部と中
央部とにおけるサーモトロピック材料の組成ムラを防止
でき、良好な品質の調光ガラスを製作できる。請求項5
記載の方法によれば、両減圧槽を略真空状態にしてか
ら、他方の減圧槽の略真空状態を開放するのみで、両減
圧槽の差圧で膜体を積層体を設置した減圧槽側へ膨出さ
せて、膜体を介して積層体全面を大気圧で圧縮すること
ができ、作業効率を向上できるので好ましい。
【0048】請求項6に係る調光ガラスによれば、シー
リング材に隣接して分割配置するサーモトロピック材料
の各配置容積を適切な範囲に設定することで、サーモト
ロピック材料がシーリング材からはみ出すことを防止で
きる。また、サーモトロピック材料のシーリング材に沿
った部分に残る気泡サイズを小さくできるので、調光ガ
ラスの製作直後に残留していた気泡がサーモトロピック
材料中に溶解し完全に消失するまでの放置時間を格段に
短縮できる。請求項7記載のように、セルロース誘導体
を主たる構成成分とすることにより、安価で耐久性の優
れるサーモトロピック材料が得られる。又、請求項8記
載のように、非イオン性界面活性剤を加えることによ
り、透明と白濁の繰り返しや、均一な白濁状態に長期間
維持可能なサーモトロピック材料が得られる。又、無機
電解質を加えることにより、使用場所に応じた最適な状
態変化温度が設定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の調光ガラスの要部断面図
【図2】 他の構成の調光ガラスの要部断面図
【図3】 同調光ガラスの要部横断面図
【図4】 サーモトロピック材料及びシーリング材の配
置方法の説明図
【図5】 仮積層体の要部断面図
【図6】 サーモトロピック材料及びシーリング材の他
の配置方法の説明図
【符号の説明】
1 調光ガラス 2 基体 3 基体 4 サーモトロ
ピック材料 5 シーリング材 5a 第1シーリ
ング材 5b 第2シーリング材 6 スペーサ 7 係り止めフィルム 8 凹み 9 隙間 10 中間線 1’ 仮積層体 4’ サーモトロ
ピック材料 5a’ 第1シーリング材 5b’ 第2シーリ
ング材 11 閉鎖空間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2E016 AA01 AA04 AA07 BA01 BA07 CA01 CB01 CC02 EA01 EA03 FA02 GA01 4G061 AA13 AA18 AA25 BA01 BA02 CB06 CB12 CB16 CD02 CD22 CD25 DA23 DA26 DA30

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一方の一部又は全部を透明と
    なした基体間に、温度変化により透明状態と白濁状態と
    に可逆的に状態変化するサーモトロピック材料をシーリ
    ング材を介して封入した調光ガラスの製造方法におい
    て、 調光ガラスを構成する少なくとも一つの基体上の周辺部
    にシーリング材を付着させるシーリング材の配置工程
    と、 サーモトロピック材料を塗布によりシーリング材の内側
    に分割して、点状、破線状のいずれか、又はその組み合
    わせで分割配置するに当たり、付着させたシーリング材
    で囲まれる基体面積に対する、隣接するサーモトロピッ
    ク材料の分割配置位置の中間線と付着させたシーリング
    材とによって囲まれる面積の比と、サーモトロピック材
    料の全配置容積との積100%に対し、シーリング材に
    隣接して分割配置するサーモトロピック材料の各配置容
    積を80〜105%とする条件で、サーモトロピック材
    料を基体上に分割配置するサーモトロピック材料の分割
    配置工程と、 対向基体を重ね合わせて基体間にサーモトロピック材料
    及びシーリング材を介装させ、基体間にシーリング材で
    囲まれた閉鎖空間を形成する仮積層工程と、 仮積層された基体を減圧雰囲気下に保持し、閉鎖空間を
    略真空状態に維持する減圧工程と、 減圧雰囲気下において、閉鎖空間が略真空状態のまま気
    密状になるよう、シーリング材を変形させつつ密着せし
    め、サーモトロピック材料を気密状の閉鎖空間に充満さ
    せる密着工程と、 を備えたことを特徴とする調光ガラスの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記サーモトロピック材料の分割配置工
    程において、シーリング材に隣接するサーモトロピック
    材料の分割配置位置とシーリング材の間隔が5〜30m
    mである請求項1記載の調光ガラスの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記サーモトロピック材料の分割配置工
    程において、シーリング材に隣接して分割配置するサー
    モトロピック材料の配置位置とシーリング材との間隔に
    対する、シーリング材に隣接して分割配置するサーモト
    ロピック材料の配置位置と隣接するサーモトロピック材
    料の配置間隔比が1.5〜2.5である請求項1又は2
    記載の調光ガラスの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記減圧工程において、少なくとも一部
    分が柔軟な膜体で仕切られた、隣接する2つの減圧槽を
    有する装置を用い、一方の減圧槽内に仮積層された基体
    をセットし、両減圧槽を減圧して、0.1〜20Tor
    rの減圧雰囲気下に10〜100秒保持する請求項1〜
    3のいずれか1項記載の調光ガラスの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記密着工程において、少なくとも一部
    分が柔軟な膜体で仕切られた、隣接する2つの減圧槽を
    有する装置を用い、一方の減圧槽内に仮積層された基体
    をセットし、両減圧槽を減圧して、所定時間減圧雰囲気
    下に保持した後、閉鎖空間が気密になるよう、他方の減
    圧槽を開放して常圧にして、膜体を介して仮積層された
    基体を3〜300秒圧縮せしめ、サーモトロピック材料
    を気密状の閉鎖空間に充満させる請求項1〜4のいずれ
    か1項記載の調光ガラスの製造方法。
  6. 【請求項6】 少なくとも一方の一部又は全部を透明と
    なした基体と、温度変化により透明状態と白濁状態とに
    可逆的に状態変化するサーモトロピック材料と、サーモ
    トロピック材料を基体間に封止するシーリング材とを備
    え、一方の基体上の周辺部にシーリング材を付着させる
    とともに、シーリング材で囲まれる一方の基体上にサー
    モトロピック材料を相互に間隔をあけて配置させた状態
    で、両基体を重ね合わせることにより、基体間にサーモ
    トロピック材料を封入してなる調光ガラスにおいて、 前記付着させたシーリング材で囲まれる基体面積に対す
    る、隣接するサーモトロピック材料の分割配置位置の中
    間線と付着させたシーリング材とによって囲まれる面積
    の比と、サーモトロピック材料の全配置容積との積10
    0%に対し、シーリング材に隣接して分割配置するサー
    モトロピック材料の各配置容積を80〜105%に設定
    した、 ことを特徴とする調光ガラス。
  7. 【請求項7】 前記サーモトロピック材料が、セルロー
    ス誘導体と水を構成成分とする請求項6記載の調光ガラ
    ス。
  8. 【請求項8】 前記サーモトロピック材料が、前記構成
    成分に加え、非イオン性界面活性剤、及び必要に応じて
    無機電解質を加えてなる請求項6又は7記載の調光ガラ
    ス。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2004288677A (ja) * 2003-03-19 2004-10-14 Sharp Corp 太陽電池モジュールサブアセンブリおよび複層ガラス型太陽電池モジュール

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