JP2000203990A - プラズマスパッタリングによる結晶薄膜の低温成長法 - Google Patents
プラズマスパッタリングによる結晶薄膜の低温成長法Info
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Abstract
件において、不純物が少なく、高機能のエピタキシャル
薄膜を形成する低温プラズマスパッタリング方法を提供
する。 【解決手段】 エピタキシャル結晶薄膜形成室を5×1
0-7Torr以下に減圧後、不活性ガスを導入して10
-4〜10-3Torrのガス圧とし、所定のパワーでマイ
クロ波をプラズマ室に導入し、磁気コイルにより生成し
た磁場の中で電子サイクロトロン共鳴条件下でプラズマ
を生成させる。該プラズマ中のイオンにより堆積室に配
置され、400℃以上に加熱された基板表面を清浄化し
た後、引き続き、高周波バイアスあるいは直流バイアス
を印加した薄膜形成材料からなるターゲットにプラズマ
中のイオンを照射し、スパッタリングにより前記清浄化
された基板表面にエピタキシャル結晶薄膜を形成する。
Description
板の結晶方位と等しい新たな単結晶を形成させる結晶成
長技術に関する、特に比較的到達超真空度が低く、且つ
基板温度が比較的低温の状態において、不純物が少な
く、且つ高機能、例えば半導体デバイス等に有用なエピ
タキシャル薄膜を形成することができる低温プラズマス
パタリング方法に関する。
い新たな単結晶を形成させるものとして、エピタキシャ
ル成長法は公知であり、この方法は、基板表面に新しい
機能を持った薄膜を形成する手段、特に、例えば半導体
デバイス等に有用なホモまたはヘテロエピタキシャル膜
を形成する手段として不可欠の技術である。しかしなが
ら、Si半導体デバイスの製造に工業的に用いられてい
るものは、常圧で1100℃と、高温でシランガスを化
学的に分解(CVD)することによって行われるもので
あり、前記高温条件に伴うSi基板中の不純物の再分
布、成長層への意図しない不純物の混入という問題及び
高コスト化等の問題があった。更に、デバイスの高集積
化及び高性能化のために近年要求されるようになったド
ーパントプロファイルの急峻化の要求に答えるのが困難
になってきている。従って、前記機能を有する単結晶薄
膜を、低温において且つ制御が容易なパラメーターを持
つ製造方法によって得ることが望まれていた。
利用するPIVD(partially ionized vapor depositi
on)法(T.Itoh,T.Nakamura,M.muromachi,andT.Sugiyam
a,Jpn.J.Appl.Phys.16553(1977))、IBE(ion beam
epitaxy)法(P.C.Zalm and J.beckers,Apll.Phys.Let
t.41,167(1982))、及びICBD法(ion cluster beam
deposition.I.Yamada,F.W.Saris,T.Takagi,K.Matubar
a,H.Takaoka,andS.ishiyama,Jpn.J.Apll.Phys.19,L181
(1980))等の低温エピタキシャル成長法が、これらの要
求を満たすものとして報告されている。
衝突することによって固体を構成する原子を放出される
現象である。イオン衝撃をプラズマ中のイオンで行わせ
て対向する位置に置かれた基板に薄膜を形成する技術を
一般にプラズマスパッタリング法と言い、既に広範な薄
膜形成に実用化されており、各種放電形式による製造装
置も販売されている。しかし、プラズマ条件とスパッタ
粒子生成との関連、スパッタ粒子のプラズマ中の気相輸
送過程、堆積表面での表面反応、及びその結果としての
薄膜成長過程は極めて複雑に入り組んだものであるた
め、それらの反応器、制御パラメーターの設計開発は多
くの試行錯誤による経験的な手法により進められてき
た。このため、プラズマスパッタリング技術は、これま
で単結晶成長等の高度の機能を発揮し得る薄膜の製造に
は用いられるような状況になっていない。これは、プラ
ズマスの放電環境が複雑すぎることに加えて、高機能薄
膜形成には清浄な環境下での表面制御が必須であり、プ
ラズマ条件をこのような厳しい条件が要求される結晶薄
膜の製造には適用が不可能だろうと思われてきたからと
考えられる。近年、東北大学の大見教授はプラズマスパ
ッタリング法を用いた、300℃の低温においてデバイス
製造にも適用可能なSiエピタキシャル成長技術を報告
している(文献:T.Ohmi.H.Ichikawa,and T.Shibata:J.
Appl.Phys.66,4756-4766(1989),W.Shindo and T.Ohmi:
J.Appl.Phys.79 .2347-2351(1996))。しかしながら、
これも、10-10Torrの真空度とし、不活性ガスを
導入してプラズマを発生させ、基板表面の清浄化のため
の低エネルギーのイオン照射とSiのスパッタリングを
行うものであるが、やはり超高真空が必要とされてい
る。
明者らは、新しい低温結晶成長技術の確立に鋭意努力し
てきた。そして、高活性なプラズマの生成が容易に実現
できるECR(Electron Cyclotron Resonance)マイクロ
波プラズマとSiターゲットからのスパッタリングを組
み合わせたECRスパッタリング法を用いたSi結晶薄膜
の製造に着手し、多くの試行錯誤をしてきて、到達真空
度5×10-7Torrと比較的低い真空到達度で、且つ
基板温度400℃と比較的低い温度において、ある程度
の、例えば堆積速度6nm/minでSi基板上に、配
位した均一なSi単結晶薄膜を成長さることができる条
件があるとの感触を得て、更に種々のパラメーター条件
の確立に努力してきた。すなわち、上記技術を用いて、
種々のデバイスの作成にも適用可能な結晶が成長できれ
ば、ドーパントプロファイルの超急峻な界面が実現され
ると同時に、商業ベースの生産技術としても使用可能な
道を拓くこととなり、Si結晶薄膜の形成に関して大き
な新しい手法(ブレークスルー)となることが予測され
る。更に、この技術の確立は、Si上にSiGe等の異
種結晶材料の積層構造、異種類の薄い(10nm)結晶
材料を交互に積層する人工格子、ダイヤモンド結晶薄膜
等の製造への適用の可能性に発展することは容易に予測
できる。従って、低温において前記機能性を有する結晶
薄膜を製造する技術の確立は、低コストの結晶薄膜の生
産技術の確立というだけでなく、プラズマ利用の成膜条
件を制御することにより、形成される結晶薄膜の機能及
び性能の向上といったものも望める。よって、本発明の
課題は、プラズマスパッタリング法による結晶薄膜の低
温成長法を確立し、提供することにある。
キシャル結晶薄膜形成室を5×10-7Torr以下と
し、該形成室から不活性ガスを導入して10-4〜10-3
Torrのガス圧とし、所定のパワーでマイクロ波を前
記形成室と反対側で隣接するプラズマ室に導入し、この
際、前記マイクロ波を囲繞する磁気コイルにより生成し
た磁場分布の中で電子サイクロトロン共鳴条件を満たし
て前記プラズマ室中にプラズマを生成し、プラズマ中の
イオンにより堆積室に配置された400℃以上に加熱さ
れた基板表面を清浄化した後、引き続いて前記プラズマ
室下流に配置された薄膜形成材料からなるターゲットに
高周波(RF.Radio Frequency)バイ
アスあるいは直流バイアスを印加し、前記プラズマ中の
イオンが前記ターゲットに衝突して放出された前記ター
ゲット材料を前記イオンにより清浄化された基板表面に
導き、エピタキシャル結晶薄膜を形成することを特徴と
するプラズマスパッタリングによる結晶薄膜形成方法、
である。好ましくは、前記基板に直流バイアスあるいは
高周波バイアスを印加し、基板表面に到達するイオンエ
ネルギーを制御することを特徴とするプラズマスパッタ
リングによる結晶薄膜形成方法であり、より好ましく
は、エピタキシャル結晶薄膜形成室に不活性ガスを15
−30sccmの範囲、且つガス圧で0.9−1.7m
Torrの範囲で導入して基板表面の清浄化を行い、不
活性ガスを15−48sccmの範囲、且つ0.9−
2.5mTorrの範囲で導入してスパッタリングによ
るエピタキシャル結晶薄膜を形成を行うプラズマスパッ
タリングによる結晶薄膜形成方法であり、更に好ましく
は、ターゲットに印加する高周波バイアスを200−5
00Wの範囲とすることを特徴とする前記プラズマスパ
ッタリングによる結晶薄膜形成方法であり、最も好まし
くは、プラズマイオンによる基板表面の清浄化後、プラ
ズマイオン遮断のためシャッターを2〜3秒間だけ閉じ
て、その間にRFパワーを200Wまで上げた後、シャ
ッターを開けてRFパワーを所定値に設定してエピタキ
シャル結晶薄膜を形成することを特徴とする前記プラズ
マスパッタリングによる結晶薄膜形成方法に関する。す
なわち、本発明は、不活性ガスの導入条件、電子サイク
ロトロン共鳴条件及びターゲトにかける高周波バイアス
を制御することによって、前記課題を解決したのであ
る。
グによる結晶薄膜の低温成長法に用いられる電子サイク
ロトロン共鳴(ECR)スパッタ装置の概略。 図1にECRスパッター装置の概念図を示す。この装置
は、例えば日本電信電話公社で開発されたECRマイク
ロ波プラズマ装置を、スパッタによる薄膜形成をし得る
ように、プラズマ発生室の下流に結晶薄膜形成材料を保
持する高周波バイアスを印加する装置を付加した構造に
改良したものである。現在、NTTアフテイ(株)から
製品として販売されている。先ず、プラズマスパッタリ
ングによる結晶薄膜の製造に先立って、エピタキシャル
結晶薄膜形成室を5×10-7Torr以下まで真空排気
し、成膜室(deposition chamber)から不活性ガス(混
合ガスでもよい)、例えばArガスを導入して10-3〜
10-4Torrのガス圧とし、マイクロ波、例えば2.
45GHzを石英窓から導入する。この時、磁気コイル
1、2による磁場分布はプラズマ室(plasma chamber)
上部から試料の方向に向かって発散磁場となっている。
このため、ECR条件を満たす、例えば875ガウスの
場所でプラズマが生成する。ECR条件により高速に円
運動する電子はロ−レンツ力により試料方向に運動す
る。この時、プラズマの中性条件を保つため、イオンは
電子と同一方向に拡散するが、電子はイオンより高い移
動度を持つため、電界が生じる。この電界は、プラズマ
流中の電子を減速し、イオンを加速する。これによりプ
ラズマ室内に生成されたイオンを効率良く基板表面へ輸
送できる。イオンは、プラズマ流中のこの電界で加速さ
れ、更に、試料表面に形成されるプラズマポテンシャル
と基板フローティング電位との差に相当するシース電界
で加速される。換言すれば、プザズマ中のイオンは基板
表面方向に向いている。これにより、試料表面(基板表
面)には20〜50〔eV〕程度のエネルギーを持った
イオンが輸送される。このエネルギー範囲は基板に直流
バイアスあるいは高周波バイアスを印加することにより
更に広く制御できる。基板材料としては、絶縁材料、例
えばSi結晶と格子定数の近いサファイアなどでも、導
電材料、例えばSi結晶と格子定数の近いAl単結晶な
どでも使用できる。本装置はこのプラズマ流を取り囲む
ように円筒形ターゲットを配置し、これにRFバイアス
を印加してイオンをターゲットに引き込み、イオンの衝
撃によりターゲット材料を放出させスパッタリングを行
っている。この円筒形ターゲットは成膜したい材料によ
り自由に変えることができる。例えば、ダイヤモンド結
晶の成長にはタ−ゲットにグラファイトを使用できる。
ーゲット材料の結晶薄膜をエピタキシャル成長させるた
めの制御パラメータとしては、 a.マイクロ波パワー、 b.高周波(RF)パワーあるいは直流電圧、 c.不活性ガスのガス圧、 d.基板バイアス(直流あるいは高周波バイアス、試料
表面に運ばれるイオンの持つエネルギーの制御eV)、 e.成膜温度である(基板温度)。 a:マイクロ波パワーは不活性ガスイオンの量を制御す
るのに用いられる。(不活性ガスのイオン化割合はマイ
クロ波パワーで制御できる。従って、イオンの基板表面
への照射量を制御することができる。) b:RFパワーあるいは直流電圧はターゲットに印加さ
れるバイアス制御に用いられ、これによりターゲット材
料の成膜速度が制御される。(バイアスの制御は、ター
ゲトに衝突するイオンエネルギーを制御することになる
から、結晶薄膜の成膜速度、ドーピングを制御すること
になる。) c:ガス圧は、基板に照射する不活性ガスイオンのエネ
ルギー制御に用いられる。本装置における照射エネルギ
ーは20〜50eVに設計されており、これは結晶化反
応を促進するために用いられる。 d:基板バイアスは、基板に照射する不活性ガスイオン
のエネルギーを20eV以下に制御するために用いられ
る。 e:基板温度は、400℃以上の範囲、好ましくは600℃ま
での範囲で制御可能である。加熱手段としては、不純物
の発生の少ない、キセノンランプ、ハロゲンランプ等の
ランプ光照射手段、抵抗加熱手段などを用いることがで
きる。
は、以下の通りである。 a.不活性ガスイオン照射により原子的にクリーンな基
板表面を作り出す。 b.スパッタリングによりターゲット材料を基板表面に
供給すると同時に不活性ガスイオンの照射により基板表
面へ最適なエネルギーを与え、表面を活性化して堆積原
子を基板の格子点までマイクレーション(移動)させ
る。この際、10-7Torrの真空域でもSiがエピタ
キシャル成長する。このことから、成膜時の残留ガスと
Siの反応物がイオン照射により効率的に除去されてい
るものと考えられる。
エピタキシャル成長するためのECRスパッタ装置の条
件。 i.到達真空度:到達真空度5×10-7Torrr以下
の真空度が必要である。 ii.エピタキシャル成長のための基本的なプロセス。 1.化学洗浄 基板:不純物濃度1015cm-3の(100)p型Si単
結晶、20×20mm2板を用いた。前記Si基板の表
面クリーングを行う。洗浄法は、通常のSiMBEで用
いられる方法と同じである。上記の洗浄は、基本的には
次のような操作である。Si表面にSiO2を作り、H
F溶液(2.5%)で除去する。この操作を3〜4回線
り返す。これは、表面層を少し除去することで、Siの
清浄な原子面を出すための洗浄である。但し、HF溶液
でSiO2を除去した後は、Si表面は水素で終端され
ており、酸化反応が抑制される。しかし、長時間放置す
ると自然酸化膜が徐々に成長するので、最後のHF処理
と純水洗浄後は、速やかにECRスパッタ装置にセット
し、真空排気を行う。
(プラズマ洗浄) ターゲット材料として、円筒状の、不純物濃度1015c
m-3のn型Siを使用し、プラズマ発生領域の外側に、
プラズマ流を囲むように配置する。所定の真空度(5×
10-7Torr以下)になったら、基板温度を設定温度
(400℃)まで上昇させる。この時、装置の安全性の
ために段階的上昇を行う。所定の温度になったら、基板
温度の一様性のため、その状態で20〜30分間待つ。
まず、基板をプラズマ照射から守るためシャッターを閉
めた状態で、マイクロ波パワー500WとRFパワー5
00Wを設定し(Ar流量:25sccm)、ターゲッ
トクリーニングを30秒間行う。引き続き、RFパワー
をOFFし、基板表面クリーニングのためマイクロ波パ
ワー500Wに保つ(代表的なAr流量:25scc
m)。シャッターを開け、Si表面のクリーニングを3
0秒乃至10分間行う(この時間の範囲で適宜選択でき
る。)。この時、Si表面の水素がイオン照射により、
脱離し原子的にクリーンな表面が現れる。
パワーを2〜3秒内で200Wに増加させ、シャッター
を開けてRFパワーを所定値に設定し、堆積を開始す
る。この時、シャッターを2〜3秒間だけ閉じて、その
間にRFパワーを200Wまで上げることが重要であ
る。もし、このシャッターを閉める時間が長いと、Si
の表面は原子面が露出して非常に活性のため、残留O2
あるはH2Oと反応して表面層にSiO2等の不純物が付
着し、Siエピタキシャル成長が行われない。また、シ
ャッターを閉じてRFパワーを200Wまで増加させな
ければ、低いSi供給量となり、基板表面にアモルファ
スSiが堆積され、エピタキシャル成長が行われない。
Si堆積膜の特性。結果を図2、図3、図4及び図5に
示す。 クリーニング条件:マイクロ波パワー(Pμc)500W、 基板温度(Tsc)400℃、 クリーニング時間(tc)3分 Arガス流量:8、12、15、20、25、30sccm Arガス圧 :0.53、0.76、0.91、1.34、1.52、1.67 mTorr 堆積条件 :マイクロ波パワー(Pμ)500W、 RFパワー(Prf)500W、 基板温度(Ts)400℃、 堆積時間(t)1時間、 :ガス流量(S):一定、25sccm Arガス流量12と25sccmでクリーニングした基
板に形成されたSi薄膜の分光エリプソメトリ(偏向測
定)の結果を図2に示す。また、図2にはSi単結晶基
板の分光エリプソメトリの結果を実線で示している。
3.4eV付近のピークは、文献(P.Lautenschlanger,
M.Garriga,L.Vina, and M.Cardona:Phys.Rev.B.36 4821
(1987))で定義されたSi結晶に対するブリリュアン
ゾーンのΓ点でのE0’遷移及びL点でのE1遷移からの
信号に対応する。同様に、4.2eV近くのピークはブ
リリュアンゾーンのX点でのE2遷移に起因する。12
sccmでクリーニングした試料の分光エリプソメトリ
ーの結果は、図2に示す様に、実線で示したSi単結晶
の結果と大きく異なっており、アモルファスであると同
定される。同様に8sccmでの結果も同様のアモルフ
ァス特性を示した。25sccmでクリーニングした結
果は、Si単結晶基板の結果に近く、結晶と同定され
る。15−30sccmの範囲でクリーニングした結果
は、25sccm同様の結果を示し、結晶と判断され
る。結晶構造を明確に決定するために、12と25sc
cmで基板のクリーニングをした試料を電子線後方散乱
回折(EBSD:Electron Backscattering Difflactio
n)を使って調べた。使用したSi結晶基板の結晶方位
は、図3に示す様に、X及びY方向が共に〔110〕、
Z方向が〔001〕である。Arガス流量25sccm
の条件でクリーニングしSi薄膜を堆積した試料に対し
て得られた後方電子線回折の結果を図4に示す。結晶特
有の菊池線が観察される。この菊池線を解析し、Mil
ler指数付けした結果を図5に示す。それぞれの交点
は、それぞれの結晶面からの反射に対応している。図3
のような配置で、図5の指数付けが得られるためには、
図3で定義したXとY方向は〔110〕、Z方向は〔0
01〕でなければならない。図5のマッピングからSi
薄膜のZ方向は〔001〕、XおよびY方向は〔11
0〕であることが明らかになり、これらの結果はSi基
板の方位と完全に一致する。これにより堆積したSi薄
膜はエピタキシャル成長していると結論できる。また、
同様の測定を2×2mm2の領域に対して400点の測
定を行い、全てのデータは堆積したSiが基板方位と同
じ方位で成長していることが確認された。更に、同様の
測定を2×2cm2の試料内の数カ所で行った結果もエ
ピタキシャル成長していることを示した。これにより、
Si単結晶が基板に一様に成長していると結論できる。
しかし、12sccmの結果は、菊池線が観測されず、
アモルファスと結論できる。以上のことから、Siエピ
タキシャル成長のためのクリーニング条件として、15
−30sccmの範囲のArガス流量が最適であると結
論できる。
ス流量を変えてSi堆積した膜の特性についての結果を
図6に示す。 クリーニング条件(一定):マイクロ波パワー500W、 基板温度400℃、クリーニング時間3分、 ガス流量 25sccm 堆積条件 :マイクロ波パワー500W、 RFパワー500W,基板温度400℃、 堆積時間1時間 Arガス流量 :8、10、15、20、25、30、40、48sccm Arガス圧 :0.53、0.66、0.91、1.34、1.52、1.67、2.2、2.5 mTorr Siエピタキシャル成長に対する堆積時のArガス流量
の効果を8−48sccmの範囲で調べた。分光エリプ
ソメトリの結果を図6に示す。Arガス流量の増加とと
もに、3.4および4.2eVのピークの高さは増加
し、48sccmのガス流量の増加に伴うイオンエネル
ギーの低下により、エピタキシャル薄膜の結晶性が向上
していることを意味する。また、後方電子線回折の結果
は、Arガス流量15sccm以上で堆積された全ての
試料に対して菊池線が観測され、エピタキシャル成長を
示した。これに対して、10sccm以下で堆積した試
料からは、菊池線は観測されず、アモルファスと判断で
きる。これらの結果は、分光エリプソメトリの結果と良
く一致する。
ーを変えてSi堆積した結果を図7に示す。 クリーニング条件:マイクロ波パワー500W、基板温度400℃、 クリーニング時間3分、ガス流量25 sccm 堆積条件 :マイクロ波パワー500W、Arガス流量30sccm、 基板温度400℃、堆積時間1時間、 RFパワー :100−500Wの範囲で可変 分光エリプソメトリの結果から、Si堆積薄膜は全て結
晶と判断される。しかし、100Wで堆積されたSi薄
膜はピーク高さが低下しており、結晶性はよくないと判
断される。また、後方電子線回折の結果から、堆積され
たSi薄膜は全てエピタキシャル成長していることが解
った。200−500WのR.Fパワ−の範囲での堆積
速度を図8に示す。3.5−6.5nm/minの範囲
で堆積速度を制御できる。
図9に示す。 クリーニング条件:マイクロ波パワー500W、クリーニング時間3分、 ガス流量25sccm 基板温度 :300−350で可変 堆積条件 :マイクロ波パワー500W、RFパワー500W、 堆積時間1時間
図10に示す。 クリーニング条件:マイクロ波パワー500W、基板温度400℃ Arガス流量25sccm クリーニング時間:30秒−10分間で変更 堆積条件(一定):マイクロ波パワー500W、RFパワー500W 基板温度400℃、Arガス流量 25sccm 堆積時間 1時間 時間を30秒−10分間の範囲で可変してクリーニング
した後、Siを堆積した試料の分光エリプソメトリの結
果を図10に示す。この範囲では、同じスペクトルが得
られ、クリーニング時間は、30秒−10分の範囲内で
変更してもエピタキシャル成長に影響しない。
た。分光エリプソメトリは光源としてXeランプを使
い、1.5−5.0eVの範囲のエネルギーを持つ光を
入射角75°で試料に照射し、その反射光の偏向を解析
した。この実験においては、分光エリプソメトリから求
められる消衰係数kを結晶性評価に用いている。それは
消衰係数kと吸収係数αとの関係が次のように与えられ
るからである。 k=αλ/(4π):〔λ:光の波長〕 成膜条件により、堆積したSi薄膜はアモルフアス、多
結晶、単結晶となる。アモルファスと結晶では吸収係数
αの光エネルギー依存性が異なるので、分光エリプソメ
トリーから得られる消衰係数kの光エネルギー依存性を
測定することにより堆積されたSi膜の区別ができる。 2.後方電子線回折 上記の分光エリプソメトリで結晶と同定された試料がエ
ピタキシャル成長しているか否かの判別には、結晶方位
の解析を行わなければならない。これには、後方電子線
回折(EBSP:Electron Backscattering Pattern)
装置を用いている。この装置は試料に電子線(20e
V)を入射角70°照射し、後方散乱された電子線パタ
ーン(菊池線)を蛍光スクリーンに投影しその像を高感
度TVカメラを用いてコンピュータに記録し、画像処理
によりパターンを識別して結晶方位の指数付け(ミラー
指数)を行うものである。更に、面内の広い領域で同様
の測定を繰り返し、基板方位と同じ方位で成長している
かの識別により、面内のエビタキシヤル成長の判別を行
っている。
パッタリングによる結晶薄膜形成方法によれば、真空到
達度5×10-7Torr程度で、且つ基板温度400℃
程度と、真空到達度が比較的低く、且つ低温基板温度に
おいて、基板の方位に一致する結晶性の薄膜を形成でき
る、という優れた効果がもたらされる。そして、これら
の条件は、Si結晶薄膜の形成だけでなく、GaAs半
導体などの結晶薄膜、Si上にSiGe等の異種結晶材
料の積層構造、異種類の薄い(10nm)結晶材料を交
互に積層する人工格子、ダイヤモンド結晶薄膜等の製造
への適用も当然可能である。
装置
タキシャル結晶薄膜特性との関係
板の方位と後方電子線回折測定の試料配置、
i薄膜形成した試料の後方電子線回折像
ピタキシャル特性
キシャル特性
ワー依存性
シャル特性
薄膜のエピタキシャル特性
室 Ta.ターゲット RF 高周波バイアス D.L 薄
膜 B. 基板 E.M 偏向分光度光源 IR 偏向分光
取出窓 H. ヒーター E.A 排気装置 I.G 導入不活
性ガス Pμ 導入マイクロ波パワー Ts 基板温度 Prf
RFパワー S 不活性ガス流量 t 堆積時間 D.C 堆積室 Pμc 清浄化時導入マイクロ波パワー Tsc 清浄
化時基板温度 Sc 清浄化時不活性ガス流量 tc 清浄化時間
Claims (5)
- 【請求項1】 エピタキシャル結晶薄膜形成室を5×1
0-7Torr以下とし、該形成室から不活性ガスを導入
して10-4〜10-3Torrのガス圧とし、所定のパワ
ーでマイクロ波を前記形成室と反対側で隣接するプラズ
マ室に導入し、この際、前記マイクロ波を囲繞する磁気
コイルにより生成した磁場分布の中で電子サイクロトロ
ン共鳴条件を満たして前記プラズマ室中にプラズマを生
成し、プラズマ中のイオンにより堆積室に配置された4
00℃以上に加熱された基板表面を清浄化した後、引き
続いて前記プラズマ室下流に配置された薄膜形成材料か
らなるターゲットに高周波バイアスあるいは直流バイア
スを印加し、前記プラズマ中のイオンが前記ターゲット
に衝突して放出された前記ターゲット材料を前記イオン
により清浄化された基板表面に導き、エピタキシャル結
晶薄膜を形成することを特徴とするプラズマスパッタリ
ングによる結晶薄膜形成方法。 - 【請求項2】 前記基板に直流バイアスあるいは高周波
バイアスを印加し、基板表面に到達するイオンエネルギ
ーを制御することを特徴とする請求項1に記載のプラズ
マスパッタリングによる結晶薄膜形成方法。 - 【請求項3】 エピタキシャル結晶薄膜形成室に不活性
ガスを15−30sccmの範囲、且つガス圧で0.9
−1.7mTorrの範囲で導入して基板表面の清浄化
を行い、不活性ガスを15−48sccmの範囲、且つ
0.9−2.5mTorrの範囲で導入してスパッタリ
ングによるエピタキシャル結晶薄膜の形成を行うことを
特徴とする請求項1または2に記載のプラズマスパッタ
リングによる結晶薄膜形成方法。 - 【請求項4】 ターゲットに印加する高周波バイアスを
200−500Wの範囲とすることを特徴とする請求項
1から3のいずれかに記載のプラズマスパッタリングに
よる結晶薄膜形成方法。 - 【請求項5】 プラズマイオンによる基板表面の清浄化
後、プラズマイオン遮断のためシャッターを2〜3秒間
だけ閉じて、その間にRFパワーを200Wまで上げた
後、シャッターを開けてRFパワーを所定値に設定して
エピタキシャル結晶薄膜を形成することを特徴とする請
求項1〜4のいずれかに記載のプラズマスパッタリング
による結晶薄膜形成方法。
Priority Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP1045099A JP2000203990A (ja) | 1999-01-19 | 1999-01-19 | プラズマスパッタリングによる結晶薄膜の低温成長法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1045099A JP2000203990A (ja) | 1999-01-19 | 1999-01-19 | プラズマスパッタリングによる結晶薄膜の低温成長法 |
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|---|---|
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