JP2002309143A - 水性蛍光インク、記録ユニット、インクカートリッジ、インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法 - Google Patents

水性蛍光インク、記録ユニット、インクカートリッジ、インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法

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JP2002309143A JP2002023677A JP2002023677A JP2002309143A JP 2002309143 A JP2002309143 A JP 2002309143A JP 2002023677 A JP2002023677 A JP 2002023677A JP 2002023677 A JP2002023677 A JP 2002023677A JP 2002309143 A JP2002309143 A JP 2002309143A
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真一 佐藤
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祥司 小池
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日出樹 高山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安定した蛍光を発生し、インクジェット記録
において優れたインク吐出性を持つ水性蛍光インクを提
供し、高品位な画質が安定して得られ、画像堅牢性に優
れた蛍光画像が得られる記録ユニット、インクカートリ
ッジ、インクジェット記録装置及び記録方法を提供す
る。 【解決手段】 蛍光染料で着色された樹脂のエマルジョ
ンと、25℃において固体である、エチレンオキサイド
ユニットを有する水溶性化合物とを含有するインクジェ
ット用の水性蛍光インク。該インクを収容するインク収
容部と、該インクを吐出させるためのインクジェットヘ
ッドとを具備する記録ユニット。該インクを収容するイ
ンクカートリッジ。該インクを収容するインク収容部
と、該インクを吐出させるためのインクジェットヘッド
とを具備するインクジェット記録装置。該インクをイン
クジェット法で吐出させる工程を含むインクジェット記
録方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱エネルギーによ
ってインクを飛翔させて記録を行うインクジェット記録
用の水性蛍光インク、このインクを用いたインクカート
リッジ、記録ユニット、インクジェット記録装置及びイ
ンクジェット記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ラインマーカーペンなどに蛍光性
色材が使用されている。さらに最近では、堅牢性を向上
させるために、蛍光顔料を使用したインクも登場してき
ている。例えば、特開平6−346013号公報や特開
平5−239395号公報に有機蛍光顔料を使用した筆
記具用蛍光顔料インクが開示されている。
【0003】また、蛍光インクは上記のような筆記具と
しての用途の他に、電子透かしや料金別納郵便物の証印
の印刷などにも用いられている。
【0004】これらのプリントにインクジェットプリン
タを使用することが特開平9−291246号公報に開
示されている。この公報において、可溶性トナーを使用
した耐水性インク組成物において、H.L.B.(Hy
drophileLipophileBalance)
が8〜15の非イオン性界面活性剤を可溶化剤とすると
開示している。
【0005】電子透かしや郵便物の証印の印刷におい
て、これらの印字物の蛍光強度をしきい値として利用す
る場合、安定した蛍光を発することが重要となる。しか
しながら、上記先行技術によっては、安定した蛍光強度
を得ることが出来ない場合があった。
【0006】さらに、熱エネルギーによってインクを飛
翔させて記録を行うインクジェット記録(バブルジェッ
トと称す)においては、安定したインク吐出を行うため
に、インク吐出のために発泡を安定化しなければならな
いが、この点において上記のインクは未だ十分ではなか
った。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、安定
した蛍光を発生し、かつインクジェット記録、特にはバ
ブルジェット記録に用いた場合に優れたインク吐出性を
持つ水性蛍光インクを提供し、さらに、優れたインク吐
出性ゆえに高品位な画質を安定して得ることができ、か
つ画像堅牢性に優れた蛍光画像を得ることのできる記録
ユニット、インクカートリッジ、インクジェット記録装
置及びインクジェット記録方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的は以下の本発明
によって達成される。
【0009】すなわち、本発明は、蛍光染料で着色され
た樹脂のエマルジョンと、25℃において固体である、
エチレンオキサイドユニットを有する水溶性化合物と、
を含有していることを特徴とするインクジェット用の水
性蛍光インクである。
【0010】このインクにおいて、前記樹脂のエマルジ
ョンが、アクリル樹脂のエマルジョンであることが好ま
しい。
【0011】前記エチレンオキサイドユニットを有する
水溶性化合物をインク全質量に対して1質量%以上15
質量%以下含むことも好ましい。
【0012】前記エチレンオキサイドユニットを有する
水溶性化合物がポリエチレングリコールであることも好
ましい。
【0013】前記ポリエチレングリコールがエチレンオ
キサイドユニットを25以上有することも好ましい。
【0014】前記ポリエチレングリコールをインク全質
量に対して1〜10質量%含むことも好ましい。
【0015】前記エチレンオキサイドユニットを有する
水溶性化合物が非イオン性界面活性剤であることも好ま
しい。
【0016】前記非イオン性界面活性剤がエチレンオキ
サイドユニットを25以上有することも好ましい。
【0017】前記非イオン性界面活性剤をインク全質量
に対して1〜5質量%含むことも好ましい。
【0018】前記エチレンオキサイドユニットを有する
化合物がポリエチレングリコールおよび非イオン性界面
活性剤であることも好ましい。
【0019】本発明は、上記の水性蛍光インクを収容し
ているインク収容部と、該インクを吐出させるためのイ
ンクジェットヘッドと、を具備していることを特徴とす
る記録ユニットを含む。
【0020】本発明はまた、上記の水性蛍光インクを収
容していることを特徴とするインクカートリッジも含
む。
【0021】本発明はさらに、上記のインクを収容して
いるインク収容部と、該インクを吐出させるためのイン
クジェットヘッドと、を具備していることを特徴とする
インクジェット記録装置も含む。
【0022】このインクジェット記録装置において、該
インクジェットヘッドが、バブルジェットヘッドである
ことが好ましい。
【0023】本発明はまた、上記の水性蛍光インクをイ
ンクジェット法で吐出させる工程を含むインクジェット
記録方法も含む。
【0024】
【発明の実施の形態】次に、好ましい実施の形態を挙げ
て、本発明をより詳細に説明する。
【0025】〔着色樹脂エマルジョン〕本発明に用いら
れる、蛍光染料で着色された樹脂のエマルジョンは、本
発明にかかるインクにおける色材としての成分であり、
例えば、アクリル樹脂系高分子化合物を蛍光性の染料で
染色したもののエマルジョン(以下、「アクリル樹脂系
高分子エマルジョン」と称す。)を挙げることができ
る。
【0026】蛍光性の染料としては、蛍光性を有する染
料であれば使用することが可能であり、例えば、C.
I.アシッドブルー9、C.I.アシッドイエロー7、
C.I.アシッドイエロー23、C.I.アシッドレッ
ド52、C.I.アシッドレッド87、C.I.アシッ
ドレッド92、C.I.アシッドブラック2等の酸性染
料、C.I.ベーシックレッド1、C.I.ベーシック
イエロー9、C.I.べ−シックイエロー44、C.
I.べーシックバイオレット1、C.I.ベーシックバ
イオレット7、C.I.べ−シックバイオレット10、
C.I.べ−シックバイオレット11、C.I.べ−シ
ックブルー45等の塩基性染料が挙げられるがこれらに
限定されない。
【0027】アクリル樹脂系高分子エマルジョンを構成
するモノマーとしては、アクリル酸やメタクリル酸の
他、スチレンや塩化ビニル、アクリル酸およびメタクリ
ル酸のエステル、マレイン酸、フマル酸やそのエステ
ル、アクリロニトリルのようなビニルモノマー、他にウ
レタン系モノマー等が使用できるが、もちろんこれらに
限定されるものではない。
【0028】アクリル樹脂系高分子エマルジョンを製造
する方法は、水などの溶媒中で一種又は2種以上の上記
モノマーを重合あるいは共重合させる。重合あるいは共
重合の方法は、特に限定されないが、乳化重合によって
合成することが好ましい。
【0029】アクリル樹脂系高分子エマルジョンを染料
で染色する方法は、高分子化合物を染色できるものであ
れば特に制限なく適用可能であり、高分子化合物を合成
する前段階で単量体に染料を反応させたり、重合中に染
料を反応させたり、合成後に反応又は染着したりして得
ることができる。
【0030】着色樹脂中の染料の含有量は、染料の種類
などによって異なるので一概に決定することは出来ない
が、着色樹脂中の染料含有量が1質量%以上10質量%
以下であることが好ましい。これより少ないと発色の点
で十分とは言えない場合があり、あまり染料含有量が多
いと耐水性が不十分になる場合や、染料高濃度による蛍
光の濃度消光が起こる場合があるからである。
【0031】〔25℃において固体である、エチレンオ
キサイドユニットを有する水溶性化合物〕本発明のイン
クは、必須成分として、25℃において固体である、エ
チレンオキサイドユニット(−CH2CH2O−)を有す
る水溶性化合物を含有する。
【0032】この化合物は、25℃において固体であ
り、さらにエチレンオキサイドユニットを有する水溶性
化合物であれば特に限定はされないが、好ましくは25
℃において固体であるポリエチレングリコールや非イオ
ン性界面活性剤である。
【0033】さらにより具体的には、エチレンオキサイ
ドユニットを25以上有するポリエチレングリコールや
非イオン性界面活性剤が好ましい。
【0034】ポリエチレングリコールでは、エチレンオ
キサイドユニットは200以下が好ましい。
【0035】非イオン性界面活性剤では、エチレンオキ
サイドユニットは60以下が好ましい。
【0036】また、上記のような非イオン性界面活性剤
としては、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリ
オキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンス
テアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテ
ル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリ
オキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシ
エチレンステアリルアミン、ポリオキシエチレン等のエ
チレンオキサイド鎖が25以上のものを具体例として挙
げることが出来るが、もちろん本発明はこれらに限定さ
れるものではない。
【0037】ところで、25℃において固体である、エ
チレンオキサイドユニットを有する水溶性化合物によっ
て、本発明にかかるインクによるインクジェット記録物
の蛍光が安定化する理由は明らかでないが、おそらく、
これらの化合物の濃度消光(蛍光色材の発光を別な色材
が吸収することによって蛍光強度が減少する現象)を抑
制する効果を有している為ではないかと推測されるが、
定かではない。
【0038】さらに、これらの化合物によって、何故バ
ブルジェット記録におけるインク吐出性が良好になるか
は定かではないが、以下のように推測している。
【0039】前記した、蛍光染料で着色された樹脂のエ
マルジョンを含有するインクは、エマルジョンが持つ疎
水性部分によってインク吐出のための発泡が妨げられ、
十分大きな泡に成長しないことが、吐出の不安定化を招
いていると考えられる。なお、以下場合により、樹脂の
エマルジョンすなわち樹脂が分散したエマルジョンを
「樹脂エマルジョン」と称し、蛍光染料で着色された樹
脂のエマルジョンを「着色樹脂エマルジョン」と称す。
【0040】一方、25℃において液体であるエチレン
オキサイドユニットが20程度のポリエチレングリコー
ルは、水と自由に混合することが出来る。これに対し
て、25℃において固体であるポリエチレングリコール
は有限の溶解度を持ち、少なくとも液体化合物より水へ
の親和性を失っていると考えられる。そのため、これら
の固体化合物はより疎水性な一面を持つ着色樹脂エマル
ジョンに配向し、エマルジョンの見かけの親水性を高め
る。これによって、着色樹脂エマルジョンによる発泡成
長抑制が抑えられるため、安定したインク吐出が達成さ
れると考えられる。
【0041】以上の説明は非イオン性界面活性剤におい
ても同様である。この場合、疎水ユニットを有する界面
活性剤はより効果的に蛍光顔料エマルジョンに配向する
ため、ポリエチレングリコールよりはエチレンオキサイ
ドのユニット数も少なく、かつ少量で同様の効果を達成
できる。
【0042】エチレンオキサイドユニットが少ない固体
以外の界面活性剤の場合、化合物としての疎水性が強く
なるため、十分な効果を発揮する濃度まで溶解させるこ
とが出来なかったり、着色樹脂エマルジョンの疎水性を
緩和する作用が小さくなってしまうため、効果が得られ
ない。
【0043】〔インク〕本発明にかかるインクジェット
用の水性蛍光インクは、上記着色樹脂エマルジョンと、
上記25℃において固体である、エチレンオキサイドユ
ニットを有する化合物とを用い混合することによって着
色樹脂(蛍光染料で着色された樹脂)がいわば顔料とし
て水等の水性液媒体中に分散された溶液として製造する
ことができる。
【0044】これらの着色樹脂エマルジョンの含有量
は、樹脂中の染料濃度によって決定されるが、インク中
で好ましくは1〜40質量%、より好ましくは1〜20
質量%の範囲で使用される。
【0045】25℃において固体である、エチレンオキ
サイドユニットを有する化合物は、インク中に1質量%
から15質量%含まれることが好ましい。1質量%以上
とすることにより本発明の効果が明瞭に発揮でき、15
質量%以下とすることによりインクの粘度上昇などを抑
えることができる。また15質量%を超えても、本発明
の効果はあまり増大しない。
【0046】インク中にポリエチレングリコールを1〜
10質量%、あるいは非イオン性界面活性剤を1〜5質
量%含むことが好ましい。それぞれ10あるいは5質量
%を超えて含有させても、それ程効果が上がらないとい
う点で不利となり、粘度の上昇によって若干インクジェ
ットヘッドのノズル詰まりに不利になるからである。
【0047】またこれらの化合物を併用することも好ま
しい。
【0048】本発明にかかるインクに好適に用い得る水
性液媒体は、水及び水溶性有機溶剤の混合溶媒であり、
水としては種々のイオンを含有する一般の水ではなく、
イオン交換水(脱イオン水)を使用するのが好ましい。
【0049】水と混合して使用される水溶性有機溶剤と
しては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコー
ル、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコー
ル、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコー
ル、tert−ブチルアルコール等の炭素数1〜4のア
ルキルアルコール類;ジメチルホルムアミド、ジメチル
アセトアミド等のアミド類;アセトン、ジアセトンアル
コール等のケトン又はケトアルコール類;テトラヒドロ
フラン、ジオキサン等のエーテル類;ポリエチレングリ
コール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレン
グリコール類;エチレングリコール、プロピレングリコ
ール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、
1,2,6−ヘキサントリオール、チオジグリコール、
ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール等のアル
キレン基が2〜6個の炭素原子を含むアルキレングリコ
ール類;グリセリン;エチレングリコールモノメチル
(又はエチル)エーテル、ジエチレングリコールメチル
(又はエチル)エーテル、トリエチレングリコールモノ
メチル(又はエチル)エーテル等の多価アルコールの低
級アルキルエーテル類;N−メチル−2−ピロリドン、
2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジ
ノン等が挙げられる。これらの多くの水溶性有機溶剤の
中でもジエチレングリコール等の多価アルコール、トリ
エチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル
等の多価アルコールの低級アルキルエーテルが好まし
い。
【0050】上記した様な水溶性有機溶剤のインク中に
おける含有量は、一般的にはインク全質量の3〜50質
量%の範囲が好ましく、より好ましくは3〜30質量%
の範囲とする。
【0051】〔記録装置〕次に、上記した本発明の水性
蛍光インクを用いて記録を行うのに好適な本発明のイン
クジェット記録装置の一例を以下に説明するが、本発明
のインクジェット記録装置は、インクを収容したインク
収容部あるいはインクを収容したインク収容部を備えた
インクカートリッジと、該インクを熱エネルギーの作用
によりインク滴として吐出させるためのヘッド部を有す
る記録ユニットを備え、インクが上記本発明の水性蛍光
顔料インクであること以外は、本発明による特段の制限
は無い。
【0052】先ず、ヘッド構成の一例を図1及び図2に
示す。図1は、インク流路に沿ったヘッド13の断面図
であり、図2は図1のA−B線での切断面図である。ヘ
ッド13はインクを通す流路(ノズル)14を有するガ
ラス、セラミック、シリコン又はプラスチック板等と発
熱素子基板15とを接着して得られる。発熱素子基板1
5は酸化シリコン、窒化シリコン、炭化シリコン等で形
成される保護層16、アルミニウム、金、アルミニウム
−銅合金等で形成される電極17−1及び17−2、H
fB2、TaN、TaAl等の高融点材料から形成され
る発熱抵抗体層18、熱酸化シリコン、酸化アルミニウ
ム等で形成される蓄熱層19、シリコン、アルミニウ
ム、窒化アルミニウム等の放熱性のよい材料で形成され
る基板20よりなっている。
【0053】上記ヘッド13の電極17−1及び17−
2にパルス状の電気信号が印加されると、発熱素子基板
15のnで示される領域が急速に発熱し、この表面に接
しているインク21に気泡が発生し、その圧力でメニス
カス23が突出し、インク21がヘッドのノズル14を
通して吐出し、吐出オリフィス22よりインク小滴24
となり、被記録材25に向かって飛翔する。図3には、
図1に示したヘッドを多数並べたマルチヘッドの一例の
外観図を示す。このマルチヘッドは、マルチノズル26
を有するガラス板27と、図1に説明したものと同じよ
うな発熱素子基板28を接着して作られている。
【0054】図4に、このヘッドを組み込んだインクジ
ェット記録装置の一例を示す。図4において、61はワ
イピング部材としてのブレードであり、その一端はブレ
ード保持部材によって保持固定されており、カンチレバ
ーの形態をなす。ブレード61は記録ヘッド65による
記録領域に隣接した位置に配置され、又、本例の場合、
記録ヘッド65の移動経路中に突出した形態で保持され
る。
【0055】62は記録ヘッド65の突出口面のキャッ
プであり、ブレード61に隣接するホームポジションに
配置され、記録ヘッド65の移動方向と垂直な方向に移
動して、インク吐出口面と当接し、キャッピングを行う
構成を備える。更に、63はブレード61に隣接して設
けられるインク吸収体であり、ブレード61と同様、記
録ヘッド65の移動経路中に突出した形態で保持され
る。上記ブレード61、キャップ62及びインク吸収体
63によって吐出回復部64が構成され、ブレード61
及びインク吸収体63によって吐出口面に水分、塵挨等
の除去が行われる。
【0056】65は、吐出エネルギー発生手段を有し、
吐出口を配した吐出ロ面に対向する被記録材にインクを
吐出して記録を行う記録ヘッド、66は記録ヘッド65
を搭載して記録ヘッド65の移動を行うためのキャリッ
ジである。キャリッジ66はガイド軸67と摺動可能に
系合し、キャリッジ66の一部はモーター68によって
駆動されるベルト69と接続(不図示)している。
【0057】これによりキャリッジ66はガイド軸67
に沿った移動が可能となり、記録ヘッド65による記録
領域及びその隣接した領域の移動が可能となる。
【0058】51は被記録材を挿入するための紙給部、
52は不図示のモーターにより駆動される紙送りローラ
ーである。これらの構成により記録ヘッド65の吐出口
面と対向する位置へ被記録材が給紙され、記録が進行す
るにつれて排紙ローラー53を配した排紙部へ排紙され
る。以上の構成において記録ヘッド65が記録終了して
ホームポジションへ戻る際、吐出回復部64のキヤップ
62は記録ヘッド65の移動経路から退避しているが、
ブレード61は移動経路中に突出している。その結果、
記録ヘッド65の吐出口がワイピングされる。
【0059】尚、キャップ62が記録ヘッド65の吐出
面に当接してキャッピングを行う場合、キャップ62は
記録ヘッドの移動経路中に突出するように移動する。記
録ヘッド65がホームポジションから記録開始位置へ移
動する場合、キャップ62及びブレード61は上記した
ワイピングの時の位置と同一の位置にある。この結果、
この移動においても記録ヘッド65の吐出口面はワイビ
ングされる。上述の記録ヘッドのホームポジションへの
移動は、記録終了時や吐出回復時ばかりでなく、記録ヘ
ッドが記録のために記録領域を移動する間に所定の間隔
で記録領域に隣接したホームポジションヘ移動し、この
移動に伴って上記ワイピングが行われる。
【0060】図5は、図4中の記録ヘッドにインク供給
部材、例えば、チューブを介して供給されるインクを収
容したインクカートリッジの一例を示す図である(図4
中不図示)。45はインクカートリッジである。ここで
40は供給用インクを収納したインク収容部、例えば、
インク袋であり、その先端にはゴム製の栓42が設けら
れている。この栓42に針(不図示)を挿入することに
より、インク袋40中のインクをヘッドに供給可能にす
る。44は廃インクを受容するインク吸収体である。イ
ンク収容部としてはインクとの接液面がポリオレフイ
ン、特にポリエチレンで形成されているものが好まし
い。
【0061】本発明のインクカートリッジとしては、イ
ンクを収容したインク収容部を備えたものであれば、収
容するインクが本発明の水性蛍光顔料インクである点を
除いて特に制限はない。
【0062】本発明においては、上述のようにヘッドと
インクカートリッジとが別体となったものに限らず、図
6に示すようなそれらが一体になった記録ユニットも好
適に用いられる。図6において、70は記録ユニットで
あり、この中にはインクを収容したインク収容部、例え
ば、インク吸収体が収納されており、かかるインク吸収
体中のインクが複数オリフィスを有するヘッド部71か
らインク滴として吐出される構成になっている。インク
吸収体の材料としてはポリウレタンを用いることが本発
明にとって好ましい。又、インク吸収体を用いず、イン
ク収容部が内部にバネ等を仕込んだインク袋であるよう
な構造でもよい。72はカートリッジ内部を大気に連通
させるための大気連通口である。この記録ユニット70
は図4に示す記録ヘッド65に換えて用いられるもので
あって、キャリッジ66に対して着脱自在になってい
る。
【0063】本発明の記録ユニットとしては、インクを
収容したインク収容部と、該インクを熱エネルギーの作
用によりインク滴として吐出させるためのヘッド部とを
備えたものであれば、収容するインクが本発明の水性蛍
光顔料インクである点を除いては特に制限はない。
【0064】
【実施例】次に、実施例及び比較例を挙げて本発明をよ
り具体的に説明するが、本発明は下記実施例により限定
されるものではない。尚、文中「部」及び「%」とある
のは、特に断りのない限り質量基準である。
【0065】 〔実施例1〕 1)水性蛍光性着色樹脂エマルジョン ・蛍光性の酸性染料で着色されたアクリル樹脂エマルジョン (商品名:SF−5017;シンロイヒ社製) :20部 2)非イオン性界面活性剤 ポリオキシエチレンセチルエーテル(エチレンオキサイド40ユニット)、25 ℃固体) (商品名:BC−40TX;日光ケミカルズ社製) :2.0部 3)他の成分 ・アセチレングリコールのエチレンオキサイド付加物 (商品名:アセチレノールEH:川研フアインケミカル社製):0.5部 ・ジエチレングリコール :15部 ・トリメチロールプロパン :5部 ・純水 :57.5部 以上の成分を混合し、充分攪拌して溶解した後、ポアサ
イズ2.5μmのミクロフイルター(富士フィルム製)
にて加圧濾過しインクを調製した。
【0066】上記のインクを用いて、記録信号に応じた
熱エネルギーをインクに付与することによりインクを吐
出させるオンデマンド型マルチバブルジェットヘッドを
有するインクジェット記録装置BJC−430J(キヤ
ノン製)を用いてプリント評価を行った。
【0067】評価に用いた用紙はキヤノン製PPC用
紙、PB−ペーパーである。
【0068】その結果、安定したプリントを得ることが
出来た。また、印字物は完全な耐水性を有していた。印
字物を蛍光光度計で測定したところ、赤色蛍光が観測さ
れ、紙のロットによる蛍光強度の変動も観測されなかっ
た。
【0069】 〔実施例2〕 1)水性蛍光性着色樹脂エマルジョン ・蛍光性酸性染料で着色されたアクリル樹脂エマルジョン (商品名:LUMIKOL NKW−3207C;日本蛍光社製):15部 2)ポリエチレングリコール ・ポリエチレングリコール(分子量4000、エチレンオキサイド平均約90ユ ニット、25℃固体) :7.0部 3)他の成分 ・ジエチレングリコール :15部 ・トリメチロールプロパン :5部 ・アセチレングリコールのエチレンオキサイド付加物 (商品名:アセチレノールEH;川研ファインケミカル社製) :0.5部 ・純水 :57.5部 以上の成分を用いたこと以外は実施例1と同様にして、
プリント評価したところ、良好な結果を得た。また、実
施例2では赤色蛍光が観測され、実施例1と同様に蛍光
強度も安定していた。
【0070】 〔実施例3〕 1)水性蛍光性着色樹脂エマルジョン 蛍光性酸性染料で着色されたアクリル樹脂エマルジョン (商品名:SF−5014;シンロイヒ社製) :30部 2)ポリエチレングリコールおよび非イオン性界面活性剤 ・ポリエチレングリコール (分子量1000、エチレンオキサイド平均25ユニット、25℃固体):5. 0部 ・ポリオキシエチレンオレイルエーテル(エチレンオキサイド50ユニット) (商品名:B0−50;日光ケミカルズ社製) :2.0部 3)他の成分 ・ジエチレングリコール :15部 ・トリメチロールプロパン :5部 ・アセチレングリコールのエチレンオキサイド付加物 (商品名:アセチレノールEH;川研ファインケミカル社製):0.5部 ・純水 :42.5部 以上の成分を用いたこと以外は、実施例1と同様にプリ
ント評価したところ、良好な結果を得た。黄緑蛍光が観
測され、実施例1と同様に蛍光強度も安定していた。実
施例3ではポリエチレングリコールと界面活性剤の併用
によって高濃度のエマルジョン濃度でも安定して使用す
ることが出来た。
【0071】 〔比較例1〕 1)水性蛍光性樹脂エマルジョン ・蛍光性酸性染料で着色されたアクリル樹脂エマルジョン (商品名:SF−5017;シンロイヒ社製) :20部 2)他の成分 ・ジエチレングリコール :15部 ・トリメチロールプロパン :5部 ・アセチレングリコールのエチレンオキサイド付加物(商品名:アセチレノール EH;川研ファインケミカル社製) :0.5部 ・純水 :59.5部 実施例1と同様にプリント評価したところ、プリントヘ
ッドからインクが吐出せず、全く評価できなかった。
【0072】 〔比較例2〕 1)水性蛍光着色樹脂エマルジョン 蛍光性酸性染料で着色された樹脂エマルジョン (商品名:SF−5017;シンロイヒ社製) :20部 2)非イオン性界面活性剤 ・ポリオキシエチレンセチルエーテル(エチレンオキサイド10ユニット)、2 5℃液体〜ペースト状) (商品名:BC−10TX;日光ケミカルズ社製) :2.0部 3)他の成分 ・ジエチレングリコール :15部 ・トリメチロールプロパン :5部 ・アセチレングリコールのエチレンオキサイド付加物 (商品名:アセチレノールEH;川研ファインケミカル社製):0.5部 ・純水 :57.5部 実施例1と同様にプリント評価したところ、かすれた印
字となり、評価が困難だった。
【0073】印字が良好な部分を選んで蛍光強度を測定
したところ、目視では印字濃度等は問題ないように見え
たが、蛍光強度はまちまちで、電子透かし等に使用でき
るレベルではなかった。
【0074】 〔比較例3〕 1)水性蛍光性着色樹脂エマルジョン ・蛍光性酸性染料で着色されたアクリル樹脂エマルジョン (商品名:SF−5014;シンロイヒ社製) :20部 2)ポリエチレングリコール ポリエチレングリコール(分子量200、25℃液体) :5.0部 3)他の成分 ・ジエチレングリコール :15部 ・トリメチロールプロパン :5部 ・アセチレングリコールのエチレンオキサイド付加物 (商品名:アセチレノールEH;川研ファインケミカル社製):0.5部 ・純水 :54.5部 実施例1と同様にプリント評価したところ、プリントヘ
ッドからインクが吐出せず、評価できなかった。
【0075】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
バブルジェット記録に用いた場合に優れたインク吐出性
と画像堅牢性に優れたインクジェット用の水性蛍光性の
インクを得ることが出来る。さらに、優れたインク吐出
性のために高品位な画質を安定して得ることができ、か
つ画像堅牢性に優れた蛍光画像を得ることのできるイン
クカートリッジ、記録ユニットおよびインクジェット記
録装置および方法が提供された。
【図面の簡単な説明】
【図1】インクジェット記録装置のヘッドの一例を示す
縦断面図である。
【図2】インクジェット記録装置のヘッドの一例を示す
横断面図である。
【図3】図1に示したヘッドをマルチ化したヘッドの外
観斜視図である。
【図4】インクジェット記録装置の一例を示す概略斜視
図である。
【図5】インクカートリッジの一例を示す縦断面図であ
る。
【図6】記録ユニットの一例を示す斜視図である。
【符号の説明】
13:ヘッド 14:ノズル 15:発熱素子基板 16:保護層 17−1、17−2:電極 18:発熱抵抗体層 19:蓄熱層 20:基板 21:インク 22:吐出オリフィス(微細孔) 23:メニスカス 24:インク小滴 25:被記録材 26:マルチノズル 27:ガラス板 28:発熱素子基板 40:インク袋 42:栓 44:インク吸収体 45:インクカートリッジ 51:給紙部 52:紙送りローラー 53:排紙ローラー 61:ブレード 62:キャップ 63:インク吸収体 64:吐出回復部 65:記録ヘッド 66:キャリッジ 67:ガイド軸 68:モーター 69:ベルト 70:記録ユニット 71:ヘッド部 72:大気連通口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 袴田 慎一 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 高山 日出樹 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2C056 FA03 FC02 2H086 BA53 BA55 BA59 4J039 AD09 AE07 BE02 BE22 CA03 CA06 EA28 EA36 EA41 EA42 EA46 GA24

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蛍光染料で着色された樹脂のエマルジョ
    ンと、25℃において固体である、エチレンオキサイド
    ユニットを有する水溶性化合物と、を含有していること
    を特徴とするインクジェット用の水性蛍光インク。
  2. 【請求項2】 前記樹脂のエマルジョンが、アクリル樹
    脂のエマルジョンである請求項1に記載の水性蛍光イン
    ク。
  3. 【請求項3】 前記エチレンオキサイドユニットを有す
    る水溶性化合物をインク全質量に対して1質量%以上1
    5質量%以下含む請求項1または2に記載の水性蛍光イ
    ンク。
  4. 【請求項4】 前記エチレンオキサイドユニットを有す
    る水溶性化合物がポリエチレングリコールである請求項
    1〜3いずれか一項に記載の水性蛍光インク。
  5. 【請求項5】 前記ポリエチレングリコールがエチレン
    オキサイドユニットを25以上有する請求項4に記載の
    水性蛍光インク。
  6. 【請求項6】 前記ポリエチレングリコールをインク全
    質量に対して1〜10質量%含む請求項4または5に記
    載の水性蛍光インク。
  7. 【請求項7】 前記エチレンオキサイドユニットを有す
    る水溶性化合物が非イオン性界面活性剤である請求項1
    〜3いずれか一項に記載の水性蛍光インク。
  8. 【請求項8】 前記非イオン性界面活性剤がエチレンオ
    キサイドユニットを25以上有する請求項7に記載の水
    性蛍光インク。
  9. 【請求項9】 前記非イオン性界面活性剤をインク全質
    量に対して1〜5質量%含む請求項7または8に記載の
    水性蛍光インク。
  10. 【請求項10】 前記エチレンオキサイドユニットを有
    する化合物がポリエチレングリコールおよび非イオン性
    界面活性剤である請求項1〜3いずれか一項に記載の水
    性蛍光インク。
  11. 【請求項11】 請求項1〜10の何れか一項に記載の
    水性蛍光インクを収容しているインク収容部と、該イン
    クを吐出させるためのインクジェットヘッドと、を具備
    していることを特徴とする記録ユニット。
  12. 【請求項12】 請求項1〜10の何れか一項に記載の
    水性蛍光インクを収容していることを特徴とするインク
    カートリッジ。
  13. 【請求項13】 請求項1〜10の何れか一項に記載の
    インクを収容しているインク収容部と、該インクを吐出
    させるためのインクジェットヘッドと、を具備している
    ことを特徴とするインクジェット記録装置。
  14. 【請求項14】 該インクジェットヘッドが、バブルジ
    ェットヘッドである請求項13に記載のインクジェット
    記録装置。
  15. 【請求項15】 請求項1〜10の何れか一項に記載の
    水性蛍光インクをインクジェット法で吐出させる工程を
    含むインクジェット記録方法。
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