JP2003113430A - マグネシウムおよびマグネシウム合金の溶解方法および鋳造方法 - Google Patents

マグネシウムおよびマグネシウム合金の溶解方法および鋳造方法

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JP2003113430A JP2001307950A JP2001307950A JP2003113430A JP 2003113430 A JP2003113430 A JP 2003113430A JP 2001307950 A JP2001307950 A JP 2001307950A JP 2001307950 A JP2001307950 A JP 2001307950A JP 2003113430 A JP2003113430 A JP 2003113430A
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crucible
magnesium alloy
melting
alloy
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Minoru Ishikawa
稔 石川
Hideo Mizukami
英夫 水上
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】マグネシウムまたはその合金の溶解に際し、溶
湯の酸化燃焼を防止でき、さらに溶湯を鋳型内に鋳造す
るに際し、良好な作業環境下で鋳造することができる鋳
造方法の提供。 【解決手段】鉄製または鉄基合金製のるつぼ1を誘導加
熱する際に生成する熱により、マグネシウムまたはその
合金を溶解する。その際、同一密閉チャンバー13内に
るつぼおよび誘導加熱装置11を配置し、チャンバー内
を不活性ガスの雰囲気として溶解することが望ましい。
塩化カリウムおよび塩化マグネシウム、塩化カルシウム
を含んだフラックスをるつぼ内に添加して溶解すること
がより望ましい。同一密閉チャンバー内にるつぼ、誘導
加熱装置および鋳型12を配置し、チャンバー内を不活
性ガスの雰囲気として溶解および鋳造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マグネシウムおよ
びマグネシウム合金の溶解方法、ならびにマグネシウム
合金の鋳造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】マグネシウム合金は、密度がアルミニウ
ム合金の約2/3で、実用金属材料中最も軽量であり、
切削性もよく、強度/密度の比が高く、また精錬法の進
歩により地金の純度が向上し耐食性のよいものが得られ
るようになり、自動車用、航空機用の材料として注目さ
れている。
【0003】マグネシウムは、アルミニウムなどの金属
に比べて酸化燃焼しやすく、マグネシウムおよびマグネ
シウム合金を大気中で溶解すると、マグネシウムが大気
によって酸化燃焼しやすい。また、大気雰囲気をシール
するために溶湯表面にフラックスを添加すると、溶解後
のマグネシウム合金の溶湯を鋳造する際に、添加したフ
ラックスが鋳造した地金中に混入しやすい。フラックス
の混入した地金を素材としたマグネシウム合金の最終製
品では、その耐食性が劣化するなどの問題がある。この
ようにマグネシウムおよびマグネシウム合金を溶解し
て、マグネシウム合金を鋳造する際、それらの作業に対
する熟練を要求されることが多い。
【0004】マグネシウムおよびマグネシウム合金を溶
解する際、るつぼの上に蓋をかぶせ、燃料ガスの燃焼に
よりるつぼを加熱することにより、マグネシウムおよび
マグネシウム合金を溶解する方法、すなわち密閉式るつ
ぼ炉方法が一般的に採られている。
【0005】図2は、従来から用いられている密閉式る
つぼ炉の装置例を示す図である。耐火断熱材4からなる
炉5に配置したるつぼ1を燃料ガスをバーナー6を用い
て燃焼させることにより加熱し、マグネシウムまたはマ
グネシウム合金を溶解し、その際、溶湯9の表面と大気
との接触を防止するため溶湯表面にはフラックス8を添
加し、るつぼには蓋3を配置する。るつぼの材料として
は、マグネシウム溶湯への溶解度が小さい鋼、たとえ
ば、炭素鋼、低合金鋼、Ni、Coなどを含まないステ
ンレス鋼などが用いられている。図中の符号7は燃焼ガ
スの炎、符号10は排気筒を示す。
【0006】蓋を用いるとはいえ、るつぼの周囲は大気
雰囲気であるので、マグネシウム合金の溶湯の酸化燃焼
を防止する必要があり、通常、溶湯表面を保護ガスで覆
ったり、溶湯表面にフラックスが添加される。
【0007】保護ガスとして、六フッ化硫黄(SF
)が一般的に用いられるが、高価であるとともに、
地球温暖化ガスであるため、環境上の問題から今後使用
が困難となる可能性がある。
【0008】また、フラックスとして、塩化カリウム、
塩化マグネシウム、塩化カルシウム、フッ化カルシウム
などを含むフラックスが通常用いられるが、多量に添加
する場合には、廃棄処分場所などの確保、およびその環
境保全などの問題があり、その使用量を極力減らすこと
が求められている。
【0009】さらに、燃料ガスを燃焼させることにより
るつぼを加熱して、マグネシウムまたはマグネシウム合
金を溶解する方法では、材料を溶解させるのに時間がか
かり、その間に溶湯が酸化したり、溶湯表面に添加され
たフラックスが溶湯内に巻き込まれる機会が増えたりす
る。したがって、溶解時間をより短かくする改善が望ま
れている。
【0010】また、マグネシウム合金の溶湯の鋳造方法
として、ダイカスト法、すなわち、溶湯に圧力を加えて
精密な鋳型に注入して鋳物を製造する方法が最近多く用
いられているが、砂型内に鋳造することもおこなわれて
いる。砂型内に鋳造する場合には、大気雰囲気下でおこ
なわれるので、鋳造直後の砂型内の溶湯表面が酸化燃焼
することを防するために、保護ガスとして、六フッ化硫
黄が一般的に用いられている。前述のとおり、六フッ化
硫黄は高価であり、また環境上の問題から今後使用が困
難となる可能性がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、マグネシウ
ムまたはマグネシウム合金の溶解に際し、効率的に溶解
することができ、溶湯が酸化燃焼することを防止するた
めの高価な保護ガスを用いる必要がなく、またフラック
スを用いる場合でも、その使用量を極力少なくすること
ができるマグネシウムおよびマグネシウム合金の溶解方
法を提供し、さらに、マグネシウムまたはマグネシウム
合金の溶湯を鋳型内に鋳造するに際し、鋳造直後の溶湯
表面が酸化燃焼することを防止するために高価な保護ガ
スを用いなくても鋳造することができるマグネシウムお
よびマグネシウム合金の鋳造方法を提供することを目的
とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、下記
(1)〜(3)に示す溶解方法、および下記(4)に示
す鋳造方法にある。 (1)マグネシウムまたはマグネシウム合金を、鉄製る
つぼまたは鉄基合金製るつぼを用いて溶解する際に、上
記るつぼを誘導加熱することにより生成する熱によっ
て、マグネシウムまたはマグネシウム合金を溶解するマ
グネシウムおよびマグネシウム合金の溶解方法。 (2)同一密閉チャンバー内に前記るつぼおよび誘導加
熱装置を配置し、上記チャンバー内を不活性ガスの雰囲
気として、上記誘導加熱装置を用いて上記るつぼを誘導
加熱することにより、上記るつぼ内のマグネシウムまた
はマグネシウム合金を溶解する上記(1)に記載のマグ
ネシウムおよびマグネシウム合金の溶解方法。 (3)塩化カリウム、塩化マグネシウムおよび塩化カル
シウムを含んだフラックスを前記るつぼ内に添加して溶
解する上記(1)または(2)に記載のマグネシウムお
よびマグネシウム合金の溶解方法。 (4)同一密閉チャンバー内に前記るつぼ、誘導加熱装
置および鋳型を配置し、上記チャンバー内を不活性ガス
の雰囲気として、上記誘導加熱装置を用いて上記るつぼ
を誘導加熱することにより、上記るつぼ内のマグネシウ
ムまたはマグネシウム合金を溶解し、溶解したマグネシ
ウムまたはマグネシウム合金の溶湯を鋳型内に鋳造する
マグネシウムおよびマグネシウム合金の鋳造方法。
【0013】マグネシウムまたはマグネシウム合金を鉄
製るつぼまたは鉄基合金製るつぼを用いて溶解する際
に、るつぼを誘導加熱して加熱することによってるつぼ
内の溶解用材料を溶解する方式により、従来の燃料ガス
の燃焼によりるつぼを加熱する方式より、より効果的に
短時間で溶解用材料を溶解することができることがわか
った。また、このるつぼの誘導加熱方式は、後述する密
閉チャンバー内で溶解材料を溶解するのに適した方式で
ある。
【0014】るつぼを用いてマグネシウムまたはマグネ
シウム合金を大気雰囲気下で溶解する際、マグネシウム
合金の溶湯表面が大気と接触することにより、マグネシ
ウムが酸化して燃焼する。このマグネシウムの酸化燃焼
を無くすためには、溶湯と大気との接触を無くせばよ
い。従来用いられていた保護ガスである高価な六フッ化
硫黄(SF )に代わるものとして、比較的安価なA
rガスなどの不活性ガスを用いる方法が考えられる。
【0015】しかし、Arガスなどの不活性ガスの密度
は、従来用いていた六フッ化硫黄ガスの密度に比べて小
さいため、大気雰囲気下で用いても、熱対流によってる
つぼの周囲に放散しやすく、溶湯表面にArガスなどの
不活性ガスの安定な被膜を形成するのは困難である。
【0016】密度の小さいArガスなどの不活性ガスを
用いる場合でも、十分な溶湯表面の被覆効果を得る方法
として、同一密閉チャンバー内に溶解関連装置を配置
し、密閉チャンバー内の雰囲気をArガスなどの不活性
ガスの雰囲気とする方法が効果的である。
【0017】また、同一密閉チャンバー内にるつぼとる
つぼの加熱装置を配置するので、加熱装置として大気ま
たは酸素を必要とする燃料ガスの燃焼方式を用いること
は、排気装置が過大な装置となるなど、現実的でない。
そこで、るつぼを鉄製または鉄基合金製とし、加熱装置
を誘導加熱装置とすることが効果的である。
【0018】また、鉄製るつぼまたは鉄基合金製るつぼ
を誘導加熱して加熱して、マグネシウムまたはマグネシ
ウム合金を、大気中または前述の密閉チャンバー内で溶
解する際、塩化カリウム、塩化マグネシウム、塩化カル
シウムを含んだフラックスをるつぼ内に添加して溶解し
ても、大気中の溶解とはいえ、溶解時間が短いこと、ま
たは大気と遮断して溶解することから、フラックスの使
用量を従来に比べて少なくすることができる。
【0019】さらに、溶解し、成分調整したマグネシウ
ム合金の溶湯を鋳型内に鋳造する際に、溶解する際と同
一の密閉チャンバー内に鋳型を配置すれば、鋳型内に鋳
造直後の溶湯表面を、Arガスなどの不活性ガスで覆う
ことができ、マグネシウム合金の溶湯表面の酸化燃焼を
防止することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の溶解方法および
鋳造方法を同時に実施する際に用いる装置例を示す断面
図である。密閉チャンバー本体13内に、るつぼ1、誘
導加熱装置11および鋳型12を配置した例を示す。図
中の符号2は、るつぼ1を包み込むように配置した保護
るつぼを示し、符号14は密閉チャンバーの蓋、符号1
5は台、符号16は鋳型定盤、符号17は装置の配置す
る敷台を示す。溶解と鋳造を密閉チャンバー内でおこな
うには、その他に、密閉チャンバーのぞき窓、フラック
ス添加装置、るつぼの傾転装置、溶湯の測温装置、排気
装置、Arガス導入管、安全弁、照明器具などを配置す
ることができるが、図示を省略している。なお、上記の
鋳型と鋳型定盤は、一体物とすることが望ましい。湯漏
れなどを効果的に防止できる。
【0021】るつぼ内にマグネシウム合金用の溶解材料
であるマグネシウムまたはマグネシウム合金の鋳塊の小
片、屑などを装入した後、チャンバーを密閉するととも
に、内部雰囲気をArガスなどの不活性ガスなどで置換
する。るつぼを誘導加熱装置を用いて加熱し、るつぼ内
部の材料を加熱、溶解する。るつぼの上方に配置したフ
ラックス添加装置より適宜フラックスを溶湯表面に添加
してもよい。溶解したマグネシウム合金の溶湯を、るつ
ぼを傾転させることにより鋳型内に鋳造する。鋳塊の温
度が室温付近まで低下した後、密閉チャンバーの蓋を外
して鋳型を取り出し、鋳型と鋳塊を分離して、マグネシ
ウム合金の鋳塊を得ることができる。
【0022】鉄製るつぼまたは鉄基合金製るつぼとし
て、たとえば、炭素鋼、低合金鋼、NiおよびCoを含
まないステンレス鋼などの鋼を用いることができる。鋼
中のNiおよびCoは、マグネシウムまたはマグネシウ
ム合金の溶湯中に溶け込むので、それらを素材とした製
品の品質が劣化する。るつぼの大きさは、溶解する重
量、および鋳造する鋳塊の大きさなどにより決めればよ
い。るつぼの厚さは繰り返し誘導加熱することから直径
の1/30〜1/20程度の厚さとすることが望まし
い。また、放熱防止の観点からるつぼの直径とるつぼの
高さの比(直径/高さ)の値は1/2程度が望ましい。
【0023】密閉チャンバー内雰囲気用のガスとして、
不活性ガスを用いる。不活性ガスとしては、Arガス、
Heガスなどを用いることができる。また、誘導加熱装
置には、通常の高周波誘導加熱装置を用いることができ
る。さらに、鋳型は、るつぼと同じ材質とするのがよ
い。また、鋳型の大きさは、鋳造する重量で決めればよ
い。
【0024】本発明の溶解方法では、鉄製るつぼまたは
鉄基合金製るつぼを用いて溶解する際に、るつぼを誘導
加熱することにより生成する熱によって、マグネシウム
またはマグネシウム合金を溶解する。従来の燃料ガスの
燃焼によりるつぼを加熱する方式より、より効果的に短
時間で溶解できる。
【0025】さらに、本発明の溶解方法では、上記方式
でマグネシウムまたはマグネシウム合金を溶解するに際
し、同一密閉チャンバー内にるつぼおよび誘導加熱装置
を配置し、チャンバー内を不活性ガスの雰囲気として、
溶解するのが望ましい。密閉チャンバー内の雰囲気を、
Arガスなどの不活性ガスの雰囲気とするので、マグネ
シウム合金の溶湯の酸化燃焼をより効果的に防止でき
る。
【0026】また、本発明の溶解方法では、溶解に際
し、塩化カリウム、塩化マグネシウムおよび塩化カルシ
ウムを含んだフラックスを鋼製るつぼ内に添加して溶解
するのがより望ましい。
【0027】大気中で溶解する際にも、溶解時間が従来
よりも短いので、フラックスの使用量を少なくでき、か
つ大気と溶湯とを遮断でき、溶湯の酸化を防止できる。
密閉チャンバー内で溶解する際には、フラックスを用い
ることによって、マグネシウムの蒸発を抑制できる。ま
た、蒸発を防止するだけであるので、従来に比べて、フ
ラックスの使用量を少なくすることができる。
【0028】本発明の鋳造方法では、同一密閉チャンバ
ー内にるつぼ、誘導加熱装置および鋳型を配置し、チャ
ンバー内を不活性ガスの雰囲気として、誘導加熱装置を
用いてるつぼを誘導加熱することにより、るつぼ内のマ
グネシウムまたはマグネシウム合金を溶解し、溶解した
マグネシウムまたはマグネシウム合金の溶湯を鋳型内に
鋳造する。
【0029】溶解されたマグネシウム合金の溶湯を酸化
燃焼させることなく、そのまま、同一の密閉チャンバー
内に配置した鋳型内に溶湯を鋳造するので、鋳造直後の
溶湯の酸化燃焼も防止できるとともに、非金属介在物な
どの少ない、内部品質の良好なマグネシウム合金の鋳塊
を得ることができる。
【0030】
【実施例】図1に示す構成、ただし、鋳型を配置してい
ない構成の装置を用いてAlを3質量%、Znを1質量
%含有するマグネシウム合金を溶解する試験をおこなっ
た。
【0031】溶解量は1.2kg、溶解時の保持温度は
750℃とし、溶解後の保持時間は30分とした。密閉
チャンバー内雰囲気は1気圧のArガス雰囲気とした。
一部の試験では、密閉チャンバーの蓋を開放し、大気雰
囲気下で溶解した。るつぼの材質は鋼製とし、その鋼の
種類を変更して試験した。るつぼの大きさは、内径90
mm、外径105mm、高さ205mmである。加熱方
法は、10kHz、5kWの高周波誘導加熱装置による
方法、またはCH の燃料ガスの燃焼による方法とし
た。また、一部の試験では、表1に示す配合組成のフラ
ックスをるつぼ内に添加して溶解した。
【0032】
【表1】
【0033】各試験では、マグネシウムが酸化燃焼して
生成した酸化物の発生程度を調査した。調査方法は、溶
解中に溶湯表面に生成している酸化物を、ステンレス製
の網を用いてかき集め、その重量と酸素分析値を用いて
求める方法とした。その酸化物の重量を初期の装入物の
重量で除し、%に換算して酸化物の生成率(%)を求め
た。比較例の試験No.3の酸化物の生成率の値を指数
1.0として、本発明例の試験の際のマグネシウムの酸
化物の生成状況を指数表示した。
【0034】また、各試験では、マグネシウム合金の溶
湯からのマグネシウムの蒸発の発生程度を調査した。調
査方法は、溶解試験の終了後に、密閉チャンバー内壁に
付着したマグネシウムを刷毛で集め、その重量を測定す
る方法とした。その蒸発して付着したマグネシウムの重
量を初期の装入物の重量で除し、%に換算して蒸気発生
率(%)を求めた。比較例の試験No.3の蒸気発生率
の値を指数1.0として、本発明例の試験の際のマグネ
シウムの蒸発の発生状況を指数表示した。
【0035】さらに、各試験におけるマグネシウムの蒸
気発生率およびマグネシウムの酸化物の生成率と、これ
らの値から推定される密閉チャンバー内の清掃のための
ロス時間を求めることにより、操業コストを推定した。
比較例の試験No.3の操業コストを指数1.0とし
て、本発明例の試験の際の操業コストを指数表示した。
各試験条件および試験結果を表2に示す。
【0036】
【表2】
【0037】本発明例の試験No.1では、るつぼの材
質をCr含有率が約17質量%のフェライト系ステンレ
ス鋼(JIS G 4304に規定するSUS430)
とした。るつぼの加熱は、高周波誘導加熱装置を用いて
おこなった。溶解用材料の温度がマグネシウム合金の融
点直上に達した後に、溶解用材料は完全に溶解した。そ
の際、るつぼの上方に配置したフラックス添加装置を用
いて、フラックス36gをるつぼ内の溶湯表面に添加し
た。
【0038】試験No.1では、溶解中の溶湯表面に
は、マグネシウムの酸化物は生成していなかった。ま
た、溶解終了後の密閉チャンバー内壁には、マグネシウ
ムの蒸気は付着していなかった。さらに、操業コストの
指数は、後述する比較例の試験No.3をベースの1.
0とした場合に0.1で低い操業コストであった。
【0039】本発明例の試験No.2では、るつぼの材
質をボイラー用鋼板である炭素鋼(たとえば、JIS
G 3103に規定するSB410)とした。るつぼの
加熱は、高周波誘導加熱装置を用いておこなった。溶解
用材料の温度がマグネシウム合金の融点直上に達した後
に、溶解用材料は完全に溶解した。その際、フラックス
は添加しなかった。
【0040】試験No.2では、溶解中の溶湯表面に
は、マグネシウムの酸化物は生成していなかった。ま
た、溶解終了後の密閉チャンバー内壁には、マグネシウ
ムが蒸気したために、付着物が認められた。蒸気の発生
状況の指数は、後述する比較例の試験No.3をベース
の1.0とした場合に0.4で、試験No.3に比べて
蒸気の発生は少なかったが、試験No.1よりは多かっ
た。さらに、操業コストの指数は、後述する比較例の試
験No.3をベースの1.0とした場合に0.2で低い
操業コストであった。ただし、試験No.1の操業コス
トよりは高かった。
【0041】比較例の試験No.3では、るつぼの材質
を試験No.2の場合と同じとし、ただし、密閉チャン
バーの蓋を開放し大気雰囲気下で、CH の燃料ガス
の燃焼によって、るつぼを加熱した。溶解用材料の温度
がマグネシウム合金の融点直上に達した際に、溶解用材
料は完全に溶解した。その際、るつぼの上方に配置した
フラックス添加装置を用いて、フラックス72gをるつ
ぼ内の溶湯表面に添加した。
【0042】試験No.3では、溶解中の溶湯表面に
は、マグネシウムの酸化物が生成し、酸化物の生成率は
0.5%であった。また、溶解終了後の密閉チャンバー
内壁には、マグネシウムの蒸気が多く付着し、蒸気発生
率は0.15%であった。フラックスを72gと多く用
いることにより、この程度の酸化物の生成率および蒸気
発生率に抑えることができた。さらに、操業コストは、
マグネシウムの酸化燃焼および蒸発が多いことから、試
験No.1およびNo.2に比べて5〜10倍の操業コ
ストで高かった。
【0043】
【発明の効果】本発明の溶解方法および鋳造方法の適用
により、マグネシウムおよびマグネシウム合金の溶解に
際し、高価な保護ガスを用いることなく、溶湯が酸化燃
焼することを防止でき、そのため、高い溶解歩留で溶解
できる。また、フラックスを用いる場合でも、その使用
量を極力少なくすることができる。さらに、マグネシウ
ム合金の溶湯を鋳型内に鋳造するに際し、鋳造直後の溶
湯表面が酸化燃焼することを防止するために硫黄粉末を
添加することもなく、良好な作業環境下で鋳造すること
ができ、非金属介在物などの少ない、内部品質の良好な
マグネシウム合金の鋳塊を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の溶解方法および鋳造方法を同時に実施
する際に用いる装置例を示す図である。
【図2】従来から用いられている密閉式るつぼ炉の装置
例を示す図である。
【符号の説明】
1:るつぼ 2:保護るつぼ 3:蓋 4:耐火断熱材 5:炉 6:バーナー 7:燃焼ガスの炎 8:フラックス 9:溶湯 10:排気筒 11:誘導加熱装置 12:鋳型 13:密閉チャンバー本体 14:密閉チャンバー
の蓋 15:台 16:鋳型定盤 17:敷台
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3K059 AB15 AC76 AD03 AD07 AD08 CD52 4K001 AA38 FA14 4K046 AA01 BA02 CD02

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】マグネシウムまたはマグネシウム合金を、
    鉄製るつぼまたは鉄基合金製るつぼを用いて溶解する際
    に、上記るつぼを誘導加熱することにより生成する熱に
    よって、マグネシウムまたはマグネシウム合金を溶解す
    ることを特徴とするマグネシウムおよびマグネシウム合
    金の溶解方法。
  2. 【請求項2】同一密閉チャンバー内に前記るつぼおよび
    誘導加熱装置を配置し、上記チャンバー内を不活性ガス
    の雰囲気として、上記誘導加熱装置を用いて上記るつぼ
    を誘導加熱することにより、上記るつぼ内のマグネシウ
    ムまたはマグネシウム合金を溶解することを特徴とする
    請求項1に記載のマグネシウムおよびマグネシウム合金
    の溶解方法。
  3. 【請求項3】塩化カリウム、塩化マグネシウムおよび塩
    化カルシウムを含むフラックスを前記るつぼ内に添加し
    て溶解することを特徴とする請求項1または請求項2に
    記載のマグネシウムおよびマグネシウム合金の溶解方
    法。
  4. 【請求項4】同一密閉チャンバー内に前記るつぼ、誘導
    加熱装置および鋳型を配置し、上記チャンバー内を不活
    性ガスの雰囲気として、上記誘導加熱装置を用いて上記
    るつぼを誘導加熱することにより、上記るつぼ内のマグ
    ネシウムまたはマグネシウム合金を溶解し、溶解したマ
    グネシウムまたはマグネシウム合金の溶湯を鋳型内に鋳
    造することを特徴とするマグネシウムおよびマグネシウ
    ム合金の鋳造方法。
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