JP2003247616A - 油圧式テンショナ - Google Patents
油圧式テンショナInfo
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- F16H7/0848—Means for varying tension of belts, ropes or chains with means for impeding reverse motion
-
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Abstract
止でき、チェックボールとリテーナの接触面圧を低減す
ることができ、製造コストの低減を図ることができる油
圧式テンショナを提供する。 【解決手段】 ハウジング22に組み込まれ高圧室25
内に油を流入させ逆流を阻止する逆止弁26を有し、逆
止弁26がボールシート27とボールシート27に対向
するチェックボール28とチェックボール28をボール
シート27に押圧付勢するばね29とばね29を支持し
且つチェックボール28の移動量(ストローク)sを規
制するリテーナ30とから構成される油圧式テンショナ
21において、ばね29は円すいコイルばね29により
構成され、円すいコイルばね29を支持し且つチェック
ボール28の移動量を規制するリテーナ30の面が平面
で形成されている。
Description
タイミングベルト、または、タイミングチェーン等に適
正な張力を付与するために用いられる逆止弁を有する油
圧式テンショナに関するものである。 【0002】 【従来の技術】車両用エンジンのクランクシャフトとカ
ムシャフトとの間で回転を伝達するタイミングベルトや
タイミングチェーンには、これらの走行時に生じる振動
を抑止し、且つ、適正な張力を維持するために、油圧式
テンショナが広く用いられている。従来、油圧式テンシ
ョナとして、特開平11−336855号公報に開示さ
れているような逆止弁を有する油圧式テンショナが多数
提案されている。 【0003】図8はこのような従来の逆止弁を有する油
圧式テンショナ1の使用例を示すものである。油圧式テ
ンショナ1はエンジンのクランクシャフトで回転される
駆動側スプロケット101と、カムシャフトに固定され
ている被駆動側スプロケット102の間に掛け渡されて
いるチェーン103の弛み側でエンジン本体に取り付け
られている。 【0004】この油圧式テンショナ1は、そのハウジン
グ2の前面からプランジャ3が出没自在に突出してお
り、プランジャ3が支軸104でエンジン本体側に揺動
自在に支持されているレバー105の揺動端近傍の背面
を押圧することにより、レバー105を介してチェーン
103の弛み側に張力を付与している。また、チェーン
103の張り側にはチェーン103の走行を案内するガ
イド106がエンジン本体側に取り付けられている。そ
して、駆動側スプロケット101が矢印の方向に回転す
るとチェーン103は矢印の方向に走行しこのチェーン
103の走行により被駆動側スプロケット102が矢印
の方向に回転する。これにより駆動側スプロケット10
1の回転が被駆動側スプロケット102に伝達される。 【0005】図9に示す油圧式テンショナ1は、ハウジ
ング2に形成されたプランジャ収容穴2a内にプランジ
ャ3が摺動自在に嵌挿されている。プランジャ3には一
端が開口された中空部3aが形成されており、プランジ
ャ収容穴2aと中空部3aに亘りプランジャ3を突出方
向に付勢するプランジャ付勢用ばね4が収容されてい
る。プランジャ付勢用ばね4はプランジャ3をその先端
部がプランジャ収容穴2aの外部へ突出するように常時
付勢している。また、プランジャ収容穴2aとプランジ
ャ3の中空部3aとによって高圧室5が形成されてい
る。高圧室5内は後述する逆止弁6を介してエンジン側
から図示していない油供給源により供給される油によっ
て満たされる。 【0006】また、ハウジング2に形成されたプランジ
ャ収容穴2aの底部にプランジャ3の中空部3aに臨ん
で、高圧室5内に油を流入させ逆流を阻止する逆止弁6
が組み込まれている。逆止弁6は、図9に示すように、
ボールシート7とボールシート7に対向するチェックボ
ール8とチェックボール8をボールシート7に押圧付勢
する円筒コイルばね9と円筒コイルばね9を支持し且つ
チェックボール8の移動量を規制するリテーナ10とか
ら構成されている。 【0007】ボールシート7はチェックボール8と対向
する端面に弁座7aが形成され、図示していない油供給
源に連通する油路7bが形成されている。そして、ボー
ルシート7はハウジング2のプランジャ収容穴2aの底
部に圧入して取り付けられる。円筒コイルばね9は図1
0に拡大して示している。リテーナ10は一端につば部
10aが形成され、側面に油が通過する連通穴10bが
形成され、チェックボール8と対向する側に向けて突出
する突起10cが形成されている。この突起10cは、
チェックボール8の移動量(ストローク)sを規制する
とともにチェックボール8の移動量(ストローク)sを
規制することにより円筒コイルばね9の密着を防止する
機能を有する。なお、円筒コイルばね9の密着とは、円
筒コイルばね9に圧縮力が作用しても円筒コイルばね9
が圧縮されなくなる状態をいう。そして、リテーナ10
は円筒コイルばね9を介してチェックボール8がボール
シート7の弁座7aに押圧されるように、つば部10a
がプランジャ付勢用ばね4によってプランジャ収容穴2
aの底部に押し付けられている。また、リテーナ10は
金型を用いて板金加工で製作される。 【0008】前述したように構成されている油圧式テン
ショナ1は、ハウジング2から突出するプランジャ3の
先端にチェーン103の張力変動によってレバー105
を介して衝撃力Fが作用して、プランジャ3がプランジ
ャ付勢用ばね4の付勢力に抗して後退方向に急激に押さ
れると、図9に示すように、高圧室5内の油の圧力が上
昇して逆止弁6のチェックボール8はボールシート7の
弁座7aに押し付けられ、高圧室5からボールシート7
の油路7bへの油の逆流が阻止される。 【0009】その結果、高圧室5内の油圧はさらに高く
なり、油はプランジャ3の外周面とプランジャ収容穴2
aの内周面との間の僅かな隙間からリークしてハウジン
グ2の外部へ排出され、その際生じる油の粘性による流
動抵抗によってプランジャ3に作用する衝撃力Fが緩和
され、前記衝撃力Fによるプランジャ3の振動が速やか
に減衰される。 【0010】一方、エンジンの起動時等において、チェ
ーン103の油圧式テンショナ1側に瞬間的に弛みが生
じると、プランジャ3は、プランジャ付勢用ばね4の付
勢力によって瞬時にハウジング2から図11における矢
印の方向に突出してこれに追従し、チェーン103の弛
みを解消する。 【0011】この際、高圧室5内の油圧が低下するた
め、図11に示すように、逆止弁6のチェックボール8
はボールシート7の弁座7aから離れて逆止弁6が開
き、ボールシート7の油路7bから高圧室5内に油が補
給される。このとき、チェックボール8は円筒コイルば
ね9を圧縮しながら移動するが、チェックボール8の移
動量(ストローク)sは、リテーナ10に設けられた突
起10cにより規制される。また、チェックボール8の
移動量(ストローク)sがリテーナ10に設けられた突
起10cにより規制されることにより、円筒コイルばね
9の密着が防止される。 【0012】 【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の油圧式
テンショナ1は次のような問題点がある。すなわち、前
述したように、リテーナ10に設けられた突起10cは
チェックボール8の移動量(ストローク)sを規制する
ものであるから、この突起10cの成形には加工精度を
必要とする。また、この突起10cが何らかの異常によ
り摩耗した際には、円筒コイルばね9の密着が発生し、
円筒コイルばね9が破損するという問題がある。また、
この突起10cの摩耗を防止するためには、突起10c
の表面の硬さを上げる表面処理を施す必要があり、製造
コストの上昇を招いていた。また、この突起10cの高
さを高くすれば、円筒コイルばね9の密着が発生するま
での突起10cの摩耗量に余裕を持たせることができる
が、成形上、強度上及び円筒コイルばね9の内径の制約
から不可能であった。 【0013】そこで、本発明は、上記の問題点を解消
し、組み込まれた逆止弁においてばねの密着を防止で
き、チェックボールとリテーナの接触面圧を低減するこ
とができ、製造コストの低減を図ることができる油圧式
テンショナを提供することを目的とするものである。 【0014】 【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明に係る油圧式テンショナは、ハ
ウジングに設けられたプランジャ収容穴に一方の端部が
外部に突出するようにばね付勢された状態で摺動自在に
嵌挿されたプランジャと、前記プランジャ収容穴と前記
プランジャとによって形成される高圧室と、前記ハウジ
ングに組み込まれ前記高圧室内に油を流入させ逆流を阻
止する逆止弁とを有し、該逆止弁がボールシートと該ボ
ールシートに対向するチェックボールと該チェックボー
ルを前記ボールシートに押圧付勢するばねと該ばねを支
持し且つ前記チェックボールの移動量を規制するリテー
ナとから構成される油圧式テンショナにおいて、前記ば
ねは円すいコイルばねにより構成され、該円すいコイル
ばねを支持し且つ前記チェックボールの移動量を規制す
る前記リテーナの面が平面または凹面で形成されている
ことにより、前記課題を解決するものである。 【0015】 【作用】逆止弁において、チェックボールをボールシー
トに押圧付勢するばねが円すいコイルばねにより構成さ
れているので、ばねの密着を防止することができる。ま
た、円すいコイルばねを支持し且つチェックボールの移
動量を規制するリテーナの面が平面または凹面で形成さ
れているので、チェックボールの移動量をリテーナに形
成した突起によって規制する従来のものに比べて、チェ
ックボールとリテーナの接触面圧を低減することができ
る。 【0016】 【発明の実施の形態】本発明の実施の形態1に係る油圧
式テンショナを図1〜図5を参照して説明する。図1は
本発明の実施の形態1,2に係る油圧式テンショナの使
用例を示す概略図である。図2は本発明の実施の形態1
に係る油圧式テンショナの断面図である。図3は図2に
示す油圧式テンショナの逆止弁を構成する円すいコイル
ばねの拡大正面図である。図4は図2に示す油圧式テン
ショナの逆止弁が閉じた状態を示す断面図である。図5
は図2に示す油圧式テンショナの逆止弁が開いた状態を
示す断面図である。 【0017】図1に示すように、本発明の実施の形態1
に係る油圧式テンショナ21はエンジンのクランクシャ
フトで回転される駆動側スプロケット101と、カムシ
ャフトに固定されている被駆動側スプロケット102の
間に掛け渡されているチェーン103の弛み側でエンジ
ン本体に取り付けられている。この油圧式テンショナ2
1は、そのハウジング22の前面からプランジャ23が
出没自在に突出しており、プランジャ23が支軸104
でエンジン本体側に揺動自在に支持されているレバー1
05の揺動端近傍の背面を押圧することにより、レバー
105を介してチェーン103の弛み側に張力を付与し
ている。また、チェーン103の張り側にはチェーン1
03の走行を案内するガイド106がエンジン本体側に
取り付けられている。そして、駆動側スプロケット10
1が矢印の方向に回転するとチェーン103は矢印の方
向に走行しこのチェーン103の走行により被駆動側ス
プロケット102が矢印の方向に回転する。これにより
駆動側スプロケット101の回転が被駆動側スプロケッ
ト102に伝達される。 【0018】図2に示す油圧式テンショナ21は、ハウ
ジング22に形成されたプランジャ収容穴22a内にプ
ランジャ23が摺動自在に嵌挿されている。プランジャ
23には一端が開口された中空部23aが形成されてお
り、プランジャ収容穴22aと中空部23aに亘りプラ
ンジャ23を突出方向に付勢するプランジャ付勢用ばね
24が収容されている。プランジャ付勢用ばね24はプ
ランジャ23をその先端部がプランジャ収容穴22aの
外部へ突出するように常時付勢している。また、プラン
ジャ収容穴22aとプランジャ23の中空部23aとに
よって高圧室25が形成されている。高圧室25内は後
述する逆止弁26を介してエンジン側から図示していな
い油供給源により供給される油によって満たされる。 【0019】また、ハウジング22に形成されたプラン
ジャ収容穴22aの底部にプランジャ23の中空部23
aに臨んで、高圧室25内に油を流入させ逆流を阻止す
る逆止弁26が組み込まれている。逆止弁26は、図2
に示すように、ボールシート27とボールシート27に
対向するチェックボール28とチェックボール28をボ
ールシート27に押圧付勢する円すいコイルばね29と
円すいコイルばね29を支持し且つチェックボール28
の移動量を規制するリテーナ30とから構成されてい
る。 【0020】ボールシート27はチェックボール28と
対向する端面に弁座27aが形成され、図示していない
油供給源に連通する油路27bが形成されている。そし
て、ボールシート27はハウジング22のプランジャ収
容穴22aの底部に圧入して取り付けられる。円すいコ
イルばね29は図3に拡大して示している。リテーナ3
0は一端につば部30aが形成され、側面に油が通過す
る連通穴30bが形成されている。リテーナ30のチェ
ックボール28と対向する側の面は平面で形成されてい
る。この平面は円すいコイルばね29の一端を支持する
とともにチェックボール28の移動量(ストローク)s
を規制する機能を有する。そして、リテーナ30は円す
いコイルばね29を介してチェックボール28がボール
シート27の弁座27aに押圧されるように、つば部3
0aがプランジャ付勢用ばね24によってプランジャ収
容穴22aの底部に押し付けられている。また、リテー
ナ30は金型を用いて板金加工で製作される。 【0021】前述したような構成の油圧式テンショナ2
1は、ハウジング22から突出するプランジャ23の先
端にチェーン103の張力変動によってレバー105を
介して衝撃力Fが作用して、プランジャ23がプランジ
ャ付勢用ばね24の付勢力に抗して後退方向に急激に押
されると、図4に示すように、高圧室25内の油の圧力
が上昇して逆止弁26のチェックボール28はボールシ
ート27の弁座27aに押し付けられ、高圧室25から
ボールシート27の油路27bへの油の逆流が阻止され
る。 【0022】その結果、高圧室25内の油圧はさらに高
くなり、油はプランジャ23の外周面とプランジャ収容
穴22aの内周面との間の僅かな隙間からリークしてハ
ウジング22の外部へ排出され、その際生じる油の粘性
による流動抵抗によってプランジャ23に作用する衝撃
力Fが緩和され、前記衝撃力Fによるプランジャ23の
振動が速やかに減衰される。 【0023】一方、エンジンの起動時等において、チェ
ーン103の油圧式テンショナ21側に瞬間的に弛みが
生じると、プランジャ23は、プランジャ付勢用ばね2
4の付勢力によって瞬時にハウジング22から図5にお
ける矢印の方向に突出してこれに追従し、チェーン10
3の弛みを解消する。 【0024】この際、高圧室25内の油圧が低下するた
め、図5に示すように、逆止弁26のチェックボール2
8はボールシート27の弁座27aから離れて逆止弁2
6が開き、ボールシート27の油路27bから高圧室2
5内に油が補給される。このとき、チェックボール28
は円すいコイルばね29を圧縮しながら移動するが、チ
ェックボール28の移動量(ストローク)sは、リテー
ナ30のチェックボール28と対向する平面により規制
される。そして、チェックボール28はリテーナ30の
平面に当接するため、従来のように突起に当接する場合
に比べて、チェックボール28とリテーナ30の接触面
圧を下げることができる。また、本実施の形態1におけ
る逆止弁26はチェックボール28を付勢するばねに円
すいコイルばね29を使用しているので、従来のように
突起を形成しなくても、圧縮される円すいコイルばね2
9が密着することはない。 【0025】この油圧式テンショナ21によれば、次の
ような効果を奏する。 (1)逆止弁26において、チェックボール28をボー
ルシート27に押圧付勢するばねが円すいコイルばね2
9により構成されているので、ばねの密着を防止するこ
とができる。 (2)円すいコイルばね29を支持し且つチェックボー
ル28の移動量を規制するリテーナ30の面が平面で形
成されているので、チェックボールの移動量をリテーナ
に形成した突起によって規制する従来のものに比べて、
チェックボール28とリテーナ30の接触面圧を低減す
ることができる。 (3)チェックボール28とリテーナ30の接触面圧を
下げることができるため、リテーナ30表面の硬さを上
げるための表面処理が不要となり、製造コストの低減を
図ることができる。 (4)リテーナ30は板金で製作されるが、リテーナに
チェックボール28の移動量(ストローク)sを規制す
る突起を従来のように設ける必要がなく、リテーナ30
を製造するための金型の構造を簡素化でき、金型の寿命
が延長され、製造コストの低減を図ることができる。 【0026】次に、本発明の実施の形態2に係る油圧式
テンショナを図6、図7を参照して説明する。図6は本
発明の実施の形態2に係る油圧式テンショナの断面図で
ある。図7は図6に示す油圧式テンショナの逆止弁を構
成するリテーナを示すものであって、(A)は、高圧室
の反対側から見た側面図であり、(B)は高圧室側から
見た側面図である。 【0027】図6に示す本発明の実施の形態2に係る油
圧式テンショナ41も、前述した本発明の実施の形態1
に係る油圧式テンショナ21と同様に、図1に示すよう
に、エンジン本体に取り付けて使用される。 【0028】本発明の実施の形態2に係る油圧式テンシ
ョナ41と前述した本発明の実施の形態1に係る油圧式
テンショナ21とを対比すると、逆止弁46を構成する
リテーナ50の構造が相違するのみで、その他の構成
は、前述した本発明の実施の形態1に係る油圧式テンシ
ョナ21と同じであるので、同一部材については同一符
号を付して重複する説明を省略し、以下、相違する点を
中心に説明する。 【0029】図6に示す本発明の実施の形態2に係る油
圧式テンショナ41は、ハウジング22に形成されたプ
ランジャ収容穴22aの底部にプランジャ23の中空部
23aに臨んで、高圧室25内に油を流入させ逆流を阻
止する逆止弁46が組み込まれている。逆止弁46は、
図6に示すように、ボールシート27とボールシート2
7に対向するチェックボール28とチェックボール28
をボールシート27に押圧付勢する円すいコイルばね2
9と円すいコイルばね29を支持し且つチェックボール
28の移動量を規制するリテーナ50とから構成されて
いる。 【0030】リテーナ50は機械加工よって形成された
ものである。リテーナ50は、図6,7に示すように、
円筒形をしており、軸方向に大径穴50aと小径穴50
bとから構成される段付きの有底穴が形成されている。
さらに、有底穴の底部には2個の連通穴50cが貫通し
て形成されている。そして、小径穴50b内には、円す
いコイルばね29とチェックボール28がこの順序で組
み込まれ、次いで大径穴50a内にボールシート27が
組み込まれている。したがって、チェックボール28が
ボールシート27の弁座27aに当接され、円すいコイ
ルばね29の一端が有底穴の底部に支持されている。さ
らに、ボールシート27とチェックボール28と円すい
コイルばね29が組み込まれたリテーナ50はハウジン
グ22のプランジャ収容穴22aの底部に形成されてい
る穴内に圧入して取り付けられている。そして、リテー
ナ50の有底穴の底部、すなわちチェックボール28と
対向する側の面は平面で形成されている。この平面は円
すいコイルばね29の一端を支持するとともにチェック
ボール28の移動量(ストローク)sを規制する機能を
有する。 【0031】前述したような構成の油圧式テンショナ4
1は、ハウジング22から突出するプランジャ23の先
端にチェーン103の張力変動によってレバー105を
介して衝撃力が作用して、プランジャ23がプランジャ
付勢用ばね24の付勢力に抗して後退方向に急激に押さ
れると、高圧室25内の油の圧力が上昇して逆止弁46
のチェックボール28はボールシート27の弁座27a
に押し付けられ、高圧室25からボールシート27の油
路27bへの油の逆流が阻止される。 【0032】その結果、高圧室25内の油圧はさらに高
くなり、油はプランジャ23の外周面とプランジャ収容
穴22aの内周面との間の僅かな隙間からリークしてハ
ウジング22の外部へ排出され、その際生じる油の粘性
による流動抵抗によってプランジャ23に作用する衝撃
力が緩和され、前記衝撃力によるプランジャ23の振動
が速やかに減衰される。 【0033】一方、エンジンの起動時等において、チェ
ーン103の油圧式テンショナ21側に瞬間的に弛みが
生じると、プランジャ23は、プランジャ付勢用ばね2
4の付勢力によって瞬時にハウジング22から突出して
これに追従し、チェーン103の弛みを解消する。 【0034】この際、高圧室25内の油圧が低下するた
め、逆止弁46のチェックボール28はボールシート2
7の弁座27aから離れて逆止弁46が開き、ボールシ
ート27の油路27bから高圧室25内に油が補給され
る。このとき、チェックボール28は円すいコイルばね
29を圧縮しながら移動するが、チェックボール28の
移動量(ストローク)sは、リテーナ50のチェックボ
ール28と対向する平面により規制される。そして、チ
ェックボール28はリテーナ50の平面に当接するた
め、従来のように突起に当接する場合に比べて、チェッ
クボール28とリテーナ50の接触面圧を下げることが
できる。また、本実施の形態2における逆止弁46はチ
ェックボール28を付勢するばねに円すいコイルばね2
9を使用しているので、従来のように突起を形成しなく
ても、圧縮される円すいコイルばね29が密着すること
はない。 【0035】この油圧式テンショナ41によれば、次の
ような効果を奏する。 (1)逆止弁46において、チェックボール28をボー
ルシート27に押圧付勢するばねが円すいコイルばね2
9により構成されているので、ばねの密着を防止するこ
とができる。 (2)円すいコイルばね29を支持し且つチェックボー
ル28の移動量を規制するリテーナ50の面が平面で形
成されているので、チェックボールの移動量をリテーナ
に形成した突起によって規制する従来のものに比べて、
チェックボール28とリテーナ50の接触面圧を低減す
ることができる。 (3)チェックボール28とリテーナ50の接触面圧を
下げることができるため、リテーナ50表面の硬さを上
げるための表面処理が不要となり、製造コストの低減を
図ることができる。 (4)リテーナ50は機械加工で製作されるが、リテー
ナ50にチェックボール28の移動量(ストローク)s
を規制する突起を従来のように設ける必要がなく、機械
加工を簡素化でき、加工時間が短縮され、製造コストの
低減を図ることができる。 【0036】なお、前述の本発明の実施の形態1,2に
係る油圧式テンショナにおいては円すいコイルばねを支
持し且つチェックボールの移動量を規制するリテーナの
面が平面で形成されているが、この面は平面に限定され
るものではなく、本発明においては円すいコイルばねを
支持し且つチェックボールの移動量を規制するリテーナ
の面が凹面で形成されているものであってもよい。ま
た、円すいコイルばねを支持し且つチェックボールの移
動量を規制するリテーナの面が凹面で形成されている場
合は、前記リテーナの面が平面で形成されている場合に
比べてチェックボールとリテーナの接触面圧をより一層
低減することができる。 【0037】また、前述の本発明の実施の形態1,2に
係る油圧式テンショナは、従来周知のノーバック機構、
すなわちプランジャに形成したラックとハウジングに軸
支された逆止爪体の爪が噛み合うことによりプランジャ
の後退が阻止されるノーバック機構を備えていないが、
本発明はこのようなノーバック機構を備えた油圧式テン
ショナにも適用することができる。 【0038】 【発明の効果】本発明に係る油圧式テンショナは前述し
たような構成を備えているために、以下のような特有の
効果を奏する。 (1)逆止弁において、チェックボールをボールシート
に押圧付勢するばねが円すいコイルばねにより構成され
ているので、ばねの密着を防止することができる。 (2)円すいコイルばねを支持し且つチェックボールの
移動量を規制するリテーナの面が平面または凹面で形成
されているので、チェックボールの移動量をリテーナに
形成した突起によって規制する従来のものに比べて、チ
ェックボールとリテーナの接触面圧を低減することがで
きる。 (3)チェックボールとリテーナの接触面圧を下げるこ
とができるため、リテーナ表面の硬さを上げるための表
面処理が不要となり、製造コストの低減を図ることがで
きる。 (4)リテーナを板金で製作する場合、リテーナにチェ
ックボールの移動量(ストローク)を規制する突起を従
来のように設ける必要がなく、リテーナを製造するため
の金型の構造を簡素化でき、金型の寿命が延長され、製
造コストの低減を図ることができる。 (5)リテーナを機械加工で製作する場合、リテーナに
チェックボールの移動量(ストローク)を規制する突起
を従来のように設ける必要がなく、機械加工を簡素化で
き、加工時間が短縮され、製造コストの低減を図ること
ができる。
ショナの使用例を示す概略図である。 【図2】 本発明の実施の形態1に係る油圧式テンショ
ナの断面図である。 【図3】 図2に示す油圧式テンショナの逆止弁を構成
する円すいコイルばねの拡大正面図である。 【図4】 図2に示す油圧式テンショナの逆止弁が閉じ
た状態を示す断面図である。 【図5】 図2に示す油圧式テンショナの逆止弁が開い
た状態を示す断面図である。 【図6】 本発明の実施の形態2に係る油圧式テンショ
ナの断面図である。 【図7】 図6に示す油圧式テンショナの逆止弁を構成
するリテーナを示すものであって、(A)は、高圧室の
反対側から見た側面図であり、(B)は高圧室側から見
た側面図である。 【図8】 従来の油圧式テンショナの使用例を示す概略
図である。 【図9】 従来の油圧式テンショナの断面図である。 【図10】 図9に示す油圧式テンショナの逆止弁を構
成する円筒コイルばねの拡大正面図である。 【図11】 図9に示す油圧式テンショナの逆止弁が開
いた状態を示す断面図である。 【符号の説明】 21,41・・・油圧式テンショナ 22・・・ハウジング 22a・・・プランジャ収容穴 23・・・プランジャ 23a・・・中空部 24・・・プランジャ付勢用ばね 25・・・高圧室 26,46・・・逆止弁 27・・・ボールシート 27a・・・弁座 27b,・・・油路 28・・・チェックボール 29・・・円すいコイルばね 30,50・・・リテーナ 30a・・・つば部 30b,50c・・・連通穴 50a・・・大径穴 50b・・・小径穴 s・・・チェックボールの移動量(ストローク) F・・・衝撃力 101・・・駆動側スプロケット 102・・・被駆動側スプロケット 103・・・チェーン 104・・・支軸 105・・・レバー 106・・・ガイド
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 ハウジングに設けられたプランジャ収容
穴に一方の端部が外部に突出するようにばね付勢された
状態で摺動自在に嵌挿されたプランジャと、前記プラン
ジャ収容穴と前記プランジャとによって形成される高圧
室と、前記ハウジングに組み込まれ前記高圧室内に油を
流入させ逆流を阻止する逆止弁とを有し、該逆止弁がボ
ールシートと該ボールシートに対向するチェックボール
と該チェックボールを前記ボールシートに押圧付勢する
ばねと該ばねを支持し且つ前記チェックボールの移動量
を規制するリテーナとから構成される油圧式テンショナ
において、 前記ばねは円すいコイルばねにより構成され、該円すい
コイルばねを支持し且つ前記チェックボールの移動量を
規制する前記リテーナの面が平面または凹面で形成され
ていることを特徴とする油圧式テンショナ。
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