JP2003302486A - 中性子吸収材 - Google Patents

中性子吸収材

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JP2003302486A JP2002107678A JP2002107678A JP2003302486A JP 2003302486 A JP2003302486 A JP 2003302486A JP 2002107678 A JP2002107678 A JP 2002107678A JP 2002107678 A JP2002107678 A JP 2002107678A JP 2003302486 A JP2003302486 A JP 2003302486A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 放射線発生装置および原子力用等に使用され
る靭性が高くホウ素が均一に分散した中性子吸収材を提
供する。 【解決手段】 1〜50重量%のホウ素と、残部が炭素
繊維とマトリックスとで構成されるホウ素混合2D−炭
素繊維強化炭素複合材料で形成された中性子吸収材であ
って、前記炭素繊維の容量分率が少なくとも20容量%
であり、前記ホウ素のホウ素源に平均粒径5μm以下の
炭化ホウ素粉末を使用し、少なくとも1800℃以上の
温度で熱処理を施し、炭素材料のX線回折法の学振法に
よる(002)面の面間隔が0.341nm以下である
ことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、放射線発生装置及
び原子力用等に使用されるホウ素を含有する2D−炭素
繊維強化炭素複合材料(以下、2D−C/C複合材とい
う。)からなる中性子吸収材に関する。
【0002】
【従来の技術】ホウ素の同位体において質量数が10の
ものは中性子吸収断面積が大きく、ホウ素またはホウ素
化合物は中性子吸収材として利用される。原子炉では、
ウラン等の核分裂を制御する制御棒、反応度調整並びに
核反応の暴走を防ぐための安全装置等に用いられる。
【0003】現在、中性子吸収材としてのホウ素混合炭
素材料は、例えば、特許第1820502号や1993
年2月発行のIAEA−TECDOC−690"The
status of graphite devel
opment for gas cooled rea
ctors"で示されているように、炭素または炭素前
駆体の粉末と炭化ホウ素粉末を混合し成形後熱処理する
ことによって得られる粒子結合型のものがもっぱら使用
されている。尚、ここでいう炭素は広義の意味で用いて
おり所謂黒鉛質のものも含む。
【0004】C/C複合材は、人造黒鉛材料すなわち電
極材や等方性黒鉛の欠点である低靭性、脆性破壊する機
械的特性の欠点を大幅に改善した材料である。従ってC
/C複合材を基材にホウ素を含有した材料が得られれば
その用途に大きな有益性をもたらすことになる。とりわ
け高い安全性が要求される原子力産業分野においての利
用は今後、重要となってくるものと考えられる。
【0005】C/C複合材にホウ素若しくはその炭化物
を存在せしめる方法として、例えば、金属アルコキシド
を用いてホウ素を微分散させる方法は広く研究されてい
る。しかしながら、アルコキシドが高価で大量にホウ素
を存在させるのには不向きである。また、中性子吸収材
として使われるC/C複合材に、加熱含浸装置(熱間静
水圧加圧装置)を用いて酸化ホウ素を含浸せしめ、15
00℃以上の高温で熱処理を行なってホウ素もしくはそ
の炭化物を存在せしめる方法が示されている(特許第3
034919号)。この方法ではホウ素の微分散が可能
であるという利点がある。しかし、加熱含浸装置(熱間
静水圧加圧装置)を必要としコスト高となる他、装置の
大きさに制限を有する。
【0006】また、通常のフェルトC/C複合材の製造
工程内で炭化ホウ素粉末を混合する方法(特開平5−3
06180号)などが知られる。しかし、炭素繊維がフ
ェルトで、マトリックスを熱分解炭素によって高密度化
するこの方法は、フェルトC/C複合材しか適用できな
いことやコストが高いこと等の問題がある。
【0007】また、特許第3058180号では、耐酸
化材作製におけるマトリックスとなる熱硬化性樹脂、コ
ールタール又はピッチに炭化ホウ素粉末を混ぜ合わせた
ものを塗布する方法とホウ素含有ガスの熱分解によって
C/C複合材内にホウ素を含有させる方法を示してい
る。炭素繊維を織布、編布、不織布、短繊維、炭素質フ
ェルトを使用する場合を示している。ここでは、炭化ホ
ウ素粉末を使用した場合、炭化ホウ素をとりわけ2D−
C/C複合材中に均一分散させる具体案に欠ける。ま
た、中性子吸収材については触れられていない。一般
に、2D−C/C複合材は炭素繊維が束状に存在してお
り、繊維束内部の炭素繊維中に炭化ホウ素粉末を均一に
分散させることがより困難であり、またそのことを解決
する手段を見出すことが本発明に至るプロセスである。
【0008】炭化ホウ素粉末をホウ素源として使用する
こと自体は、上記の例示意外に一般に良く知られた事柄
であるが、コスト面も考慮して工業材料として利用しう
るホウ素が均一に含有されている2D−C/C複合材が
得られていない状態である。
【0009】また、現在、最も一般に使用されている2
D−C/C複合材としては、二次元クロスを用いたもの
若しくは一次元クロスを方向を違えて交互に積層したも
のがある。2D−C/C複合材は、三次元以上の多次元
C/C複合材に対して、織りの装置や技術も平易である
こと、機械的特性が通常の用途では充分なものが得られ
ることから、実用材として広く使用されている。しかし
ながら、とりわけ、2D−C/C複合材にホウ素を均一
に存在せしめることが1D−C/C複合材やフェルトC
/C複合材に比べて困難であることから、実用材として
の開発は充分になされていなかった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、C/C複合
材の特性である高強度、高靭性の特性を損なうことな
く、製造的にも簡便な方法で2D−C/C複合材中にホ
ウ素が均一に分散したホウ素混合2D−C/C複合材料
で構成される中性子吸収材を提供することを目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、発明者らは鋭意研究の結果、2D−C/C複合材に
均一にホウ素を分散させるための炭化ホウ素粉末の選定
と製造工程がきわめて重要であることを見出し、本発明
を完成させるに至った。すなわち、本発明に係る中性子
吸収材は、1〜50重量%のホウ素と、残部が炭素繊維
とマトリックスとで構成されるホウ素混合2D−炭素繊
維強化炭素複合材料で形成された中性子吸収材であっ
て、炭素繊維の容量分率が少なくとも20容量%であ
り、前記ホウ素のホウ素源に平均粒径5μm以下の炭化
ホウ素粉末を使用し、少なくとも1800℃以上の温度
で熱処理を施し、炭素材料のX線回折法の学振法による
(002)面の面間隔が0.341nm以下であること
を特徴とする。とりわけ、製造方法が簡便であり実用性
に優れているという観点から2D−C/C複合材の開発
においては炭素繊維の2次元織りクロスおよび一次元シ
ートを用いた。
【0012】すなわち、2D−C/C複合材の炭素繊維
とマトリックスの両方に均一に炭化ホウ素粉末を微分散
させるための手法を見出した。単純に炭化ホウ素粉末を
混合したのでは炭化ホウ素粉末同士の凝集が生じて部分
的に炭化ホウ素粉末が集合して均一な分散状態が得られ
ない。この問題は、スーパーミキサーなどを用いて炭化
ホウ素粉末を剪断力を掛けながら充分に解砕したものを
用いて、他のマトリックスまたはマトリックス前駆体と
も凝集しないように混合することによって解決される。
【0013】使用する炭化ホウ素粉末の粒径は、出来る
だけ細かい方が微分散しやすいが、平均粒径としては5
μm以下、好ましくは1〜3μmにするのが適当であ
る。平均粒径を5μm以下にすることによって機械的強
度の低下を防ぎ、炭化ホウ素を材料中に均一に分散する
ことができる。炭化ホウ素粉末の平均粒径が1μmより
かなり細かい、例えば、0.5μm以下になるとコスト
が高くなるという欠点が生じる。
【0014】炭素繊維の分率は少なくとも20容量%で
ある。より好ましくは20〜55容量%が適当である。
炭素繊維の分率が55容量%を超えると、繊維クロス同
士の結合力を充分に保つことができず本発明においては
現実的には作製が困難である。また、20容量%未満で
あると炭素繊維の効果が少なくなり靭性が上がらない。
【0015】また、前記炭素繊維が、細密織りスパンヤ
ーンクロス、長繊維連続糸クロスの二次元織りクロス、
一次元長炭素繊維シートのいずれか、または短炭素繊維
と前記クロスもしくはシートとで構成されるものであ
る。二次元クロスとしては、繊維径が10〜20μmで
フィラメント数が1000から12000のものが一般
に入手可能である。長繊維連続糸の朱子折りや平織りの
もの、繊維を紡いだ細密織りスパンヤーンクロスなどが
ある。それぞれ用途に応じて適宜選択できる。
【0016】バインダー成分としてのマトリックスは、
液状の合成樹脂から、また液状の合成樹脂及び合成樹脂
粉末から生じる炭素化物を含むものである。また、メソ
カーボン小球体及び/または残留揮発分を5〜15重量
%含む炭素粉末を含むものである。合成樹脂としては、
炭素化収率が高いフェノール樹脂を用いることが好まし
い。これによって、製造コストの低減が可能となる。ま
た、フェノール樹脂を用いることによって、補強材とし
て短繊維チョップを加えることも出来る。なお、フェノ
ール樹脂の他に、フラン樹脂、ポリイミド樹脂等を用い
ることも可能である。
【0017】また、本発明に係るホウ素混合2D−C/
C複合材は、まず、炭化ホウ素粉末が混合されたマトリ
ックス前駆体を作製後、このマトリックス前駆体を炭素
繊維クロス表面に均一に塗布し、積層して成形体とし、
焼成、黒鉛化することによって製造される。具体的に
は、以下の通りである。
【0018】まず、マトリックス前駆体を作製する。常
温で液状の合成樹脂を用いる混合の際には、スーパーミ
キサーなどを用いて剪断力を掛けながら充分に解砕し
た、ホウ素源となる炭化ホウ素粉末が再凝集しないよう
にエタノールなどのアルコール中に分散させた後、この
分散液を液状の合成樹脂と充分に攪拌しながらスラリー
を作製し、スラリー状のマトリックス前駆体とする。
【0019】次に、炭素繊維とマトリックス前駆体を組
み合わせて成形体を作製する。成形体の作製にあたって
はマトリックスと炭素繊維が充分に均一に組み合わされ
ていることが必要である。二次元クロスや一次元シート
などの炭素繊維に、作製したスラリー状のマトリックス
前駆体を塗布する。塗布は、はけ塗りやドクターブレー
ドを用いて表面に塗布する方法やスラリーをこれら炭素
繊維に擦り込むように浸透させる方法によって行われ
る。
【0020】マトリックス前駆体に、炭化ホウ素粉末以
外に、バインダー成分としての合成樹脂の他に、場合に
よってはメソカーボン小球体や揮発分を5〜15重量%
含む炭素粉末や短繊維チョップ等の短炭素繊維を加えて
混合する。合成樹脂の種類には特に指定はないが、炭素
化収率が高いことコストなどの入手の面からフェノール
樹脂やフラン樹脂が適当である。更には、常温で液状の
合成樹脂を用いる混合の際には、まず、炭化ホウ素粉末
が再凝集しないようにエタノールなどのアルコール中に
分散させた後、この分散液を合成樹脂及び他のマトリッ
クス成分と充分に攪拌しながらスラリー状とし、マトリ
ックス前駆体を作製する。
【0021】常温で固体粉末状の合成樹脂を用い、合成
樹脂粉末とメソカーボン小球体、揮発分を5〜15重量
%含む炭素粉末や短炭素繊維などを加える場合には、固
体微粒子化により、炭化ホウ素粉末とこれら粉末を一体
化させる。これによって、それぞれ均一分散が成される
とともにバインダーを有効に働かせることが出来、機械
的特性が向上する。固体微粒子化の操作には、例えば市
販の微粒子複合化装置を用いて行なう。
【0022】また、上記スラリーと一体化した固体微粒
子を併用することもできる。すなわち、例えば、炭素繊
維クロスまたはシートにスラリーを塗布した後に固体微
粒子をその上に載せて炭素繊維クロスまたはシートを積
層していくことも出来る。マトリックス前駆体の成分と
して合成樹脂以外に例えば、揮発分が10重量%である
メソカーボン小球体や5〜15重量%、好ましくは7〜
12重量%の揮発分を含む炭素粉末を加えて高密度化す
ることが出来る。この時、これらから生じる炭素の量を
多く設定するとマトリックス中に大きなクラックを生じ
て機械的強度を著しく減じることになる。これは、メソ
カーボン小球体や揮発分を含む炭素粉末は収縮するが炭
素繊維は収縮しないために内部応力を生じてそれを開放
する際にクラックが生じるものである。これを防止する
ためには、15重量%を超えるような高い揮発分を有す
るようなものを使用しないことと、メソカーボン小球体
や揮発分を含む炭素粉末から生じる炭素の量をマトリッ
クス全体の30容量%程度以下にする必要がある。
【0023】スラリーを塗布したクロスやシートは所望
の厚み、例えば3〜30mmに積層してプリプレグ積層
体とする。その積層体を成形するには常法に従って行
う。すなわち、ホットプレス法や真空バッグ成形によっ
て成形体とすることができる。真空バッグ成形は、パイ
プ状や三次元的な形状を有する大型の成形体を得るため
に有効である。ホットプレス法では、その成形条件はそ
れぞれ使用した合成樹脂の種類や炭素繊維の種類や量、
成形体の大きさ等の条件で設定する必要があるが、概ね
5〜15kg/cm2の加圧下で最高温度150〜300
℃で行われる。真空バッグ法では、一般に加圧力の最高
が大気圧となる。
【0024】熱処理は、炭素化工程である。熱処理は目
的温度まで一回の工程で行ってもよいし、2回以上の工
程に分けても良い。すなわち、一回目の熱処理では、8
00℃乃至1000℃の熱処理を窒素ガス雰囲気中など
の非酸化性雰囲気下で行い、次に、炭化ホウ素が置換固
溶し始める1800℃以上の熱処理を施して、ホウ素を
材料中にさらに微分散させる。黒鉛結晶性をある程度高
めるために、最終の熱処理を2300℃を超える温度に
上げると、ホウ素の作用によって黒鉛結晶粒が大きく成
長しすぎて、場合によっては炭素繊維とマトリックスが
部分的に一体化し炭素繊維の形状が崩れ炭素繊維による
補強効果が無くなり、機械的強度の劣化を招いてしま
う。従って機械的強度が必要な場合は最終の熱処理を2
300℃以下、好ましくは、2000℃から2200℃
にするのが良い。
【0025】原子炉用中性子吸収材の用途では特に、残
存酸化ホウ素量が少ないことが求められる。これは、残
存する酸化ホウ素の含有量が多いと、高温条件下で中性
子吸収材として使用した場合に、中性子吸収材から蒸発
した酸化ホウ素が比較的低温部に析出固着して金属製品
を腐食したり、互いに固着するという問題を防止するた
めである。酸化ホウ素は、製造工程中の、比較的低温で
の熱処理時に、主として熱処理雰囲気下の不純物酸素と
炭化ホウ素との反応によって形成されると考えられる。
本発明においても、10重量%のホウ素を含む2D−C
/C複合材料の作製において、窒素ガスを流しながら1
000℃の熱処理を施した場合、1重量%の酸化ホウ素
が残存していることが化学測定によって確認された。従
って、酸化ホウ素を除去するためには、温度を上げるの
みでも除去されるが、最終の熱処理を不活性ガス雰囲気
の減圧下、好ましくは5Torr以下で行なうとより効
果的に除去することができ、酸化ホウ素の含有量が0.
2重量%以下のホウ素混合2D−C/C複合材とするこ
とができる。
【0026】機械的強度を向上させるためには、いずれ
かの熱処理後にピッチ若しくは液状のフェノール樹脂な
どの合成樹脂を材料中の開気孔に含浸して再び熱処理を
施すと良い。この操作は二回以上繰り返すことができ
る。
【0027】このように、C/C複合材中にホウ素が均
一に分散した中性子吸収材が、簡便な方法で作製され
る。
【0028】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。
【0029】セラミックス粉末としては、平均粒径1μ
m及び3μmの炭化ホウ素粉末を使用した。使用したセ
ラミックス粉末は市販のものをそのまま用いるか、また
は分級して用いた。平均粒径はレーザー回折式粒度分布
測定装置で確認した。
【0030】炭素繊維の容量分率の計算には次の値を使
用した。炭素粉末は炭素化収率90%、真密度2g/c
3であった。2000℃でレゾール型フェノール樹脂
は炭素化収率50%、真密度1.5g/cm3で、粉末フ
ェノール樹脂は炭素化収率70%、真密度1.5g/c
3であった。炭化ホウ素粉末は密度2.5g/cm3
ものを用いた。スパンヤーンクロスの真密度は1.8g
/cm3、長炭素繊維連続糸平織りクロス、長炭素繊維
連続糸シートおよび短繊維の真密度は2.0g/cm3
した。
【0031】(実施例1)炭素繊維100重量部に対し
て、スーパーミキサーを用いて剪断力を掛けながら充分
に解砕した96重量部に相当する平均粒径3μmの炭化
ホウ素粉末をエチルアルコール中に添加し、充分に攪拌
しながら分散させた。エチルアルコールの量は次に加え
る樹脂量とほぼ等量用いた。これに、液状の合成樹脂と
して、レゾール型フェノール樹脂を炭素繊維との重量比
が1.1となるように加えて充分に攪拌しながら分散さ
せスラリーとし、マトリックス前駆体を調整した。この
スラリーを炭素繊維2Dクロスの細密織りスパンヤーン
クロス(繊維径約10μmのPAN系)にドクターブレ
ードを用いて均一に塗布した。この時、クロス内部まで
スラリーが浸透するように予めスラリーをクロスに擦り
込むように塗布し、残りのスラリーを表面に塗布する工
夫を行った。これら、スラリーを塗布したクロスを積層
して風乾させた。尚、クロスの大きさは80mm×80
mmで15枚重ねて約7mmの厚みのプリプレグ積層体
とした。次に、常法に従って熱圧成形を行った。成形
は、約10kg/cm2の圧力を掛けながら110℃から
加圧を開始して、160℃で1時間保持することによっ
て行った。その後、260℃で乾燥機中で16時間の熱
処理を行って成形体とした。この成形体を、窒素ガスを
流しながら約10℃/時間の昇温速度で1000℃の熱
処理を施した。その後、アルゴンガス雰囲気5Torr
の下、2000℃で熱処理を施して、ホウ素混合2D−
C/C複合材を得た。炭素繊維の容量分率は、35容量
%であった。
【0032】ホウ素の定量はマンニットール滴定法など
の化学滴定の手法を用いて測定した。全ホウ素量は2
9.9重量%であった。酸化ホウ素の濃度は0.02重
量%であった。X線回折法の学振法による(002)面
の面間隔は0.339nmであった。
【0033】曲げ強さ測定用の試験片は、5×8×55
mmの直方体を用いた。2次元クロスの場合はクロスの
面方向を長手方向にし、また、5mmの方向がクロスの
積層方向である。曲げ試験はインストロン試験機を用い
てスパン40mm、クロスヘッドスピード0.5mm/
minとして室温下、3点曲げで行った。本発明のホウ
素混合2D−C/C複合材はいずれも脆性的な破壊をす
ることなく、通常市販の2D−C/Cが示すようなクロ
スヘッド変位を示し、本来の2D−C/C複合材が有す
る靭性を保持していることが確認された。かさ密度は
1.58g/cm3であった。曲げ強度は、70MPaで
あった。
【0034】(実施例2)炭素繊維100重量部に対し
て、5重量部に相当する平均粒径3mの炭化ホウ素粉末
を使用し、レゾール型フェノール樹脂を炭素繊維との重
量比が1.5となるように加えた以外は、実施例1と同
様にしてホウ素混合2D−C/C複合材を得た。炭素繊
維の容量分率は、45容量%であった。全ホウ素量は
2.2重量%であった。酸化ホウ素の濃度は0.01重
量%であった。かさ密度は1.50g/cm3であった。
曲げ強度は、80MPaであった。
【0035】(実施例3)炭素繊維100重量部に対し
て、210重量部に相当する平均粒径3μmの炭化ホウ
素粉末を使用した以外は、実施例1と同様にしてホウ素
混合2D−C/C複合材を得た。炭素繊維の容量分率
は、26容量%であった。全ホウ素量は42.7重量%
であった。酸化ホウ素の濃度は0.04重量%であっ
た。かさ密度は1.60g/cm3であった。曲げ強度
は、45MPaであった。
【0036】(実施例4)平均粒径1μmの炭化ホウ素
粉末を用いた以外は、実施例1と同様にしてホウ素混合
2D−C/C複合材を得た。炭素繊維の容量分率は、3
5容量%であった。全ホウ素量は29.5重量%であっ
た。酸化ホウ素の濃度は0.02重量%であった。かさ
密度は1.59g/cm3であった。曲げ強度は、75M
Paであった。
【0037】(実施例5)炭素繊維2Dクロスに、長炭
素繊維連続糸平織りクロス(PAN系、引っ張り強度3
500MPa、引っ張り弾性率230GPa、繊維径約
7μm、フィラメント数6000)を用いた以外は実施
例1と同様にしてホウ素混合2D−C/C複合材を得
た。炭素繊維の容量分率は、29容量%であった。全ホ
ウ素量は29.7重量%であった。酸化ホウ素の濃度は
0.02重量%であった。かさ密度は1.62g/cm3
であった。曲げ強度は、75MPaであった。
【0038】(実施例6)炭素繊維2Dクロスに、一次
元長炭素繊維連続糸シート(ピッチ系、引っ張り強度3
600MPa、引っ張り弾性率650GPa、繊維径約
10μm、シートの厚み0.29mm)を用いた以外は
実施例1と同様にしてホウ素混合2D−C/C複合材を
得た。炭素繊維の容量分率は、32容量%であった。全
ホウ素量は29.9重量%であった。酸化ホウ素の濃度
は0.02重量%であった。かさ密度は1.67g/c
3であった。曲げ強度は、72MPaであった。
【0039】(実施例7)炭素繊維100重量部に対し
て、75重量部に相当する平均粒径3μmの炭化ホウ素
粉末をエチルアルコール中に添加し、充分に攪拌しなが
ら分散させた。エチルアルコールの量は次に加える樹脂
量とほぼ等量用いた。これに、液状の合成樹脂として、
レゾール型フェノール樹脂を炭素繊維との重量比が1.
1となるように加えて充分に攪拌しながら分散させスラ
リーとし、マトリックス前駆体を調整した(マトリック
ス前駆体A)。このスラリーを実施例5と同様の平織り
クロスにドクターブレードを用いて均一に塗布した。こ
の時、クロス内部までスラリーが浸透するように予めス
ラリークロスに擦り込むように塗布し、残りのスラリー
を表面に塗布する工夫を行った。マトリックス前駆体と
して、2つのマトリックス前駆体を作製した。1つは、
材料中の炭素繊維100重量部にして75重量部の平均
粒径3μmの炭化ホウ素粉末と粉末フェノール樹脂を炭
素繊維との重量比が0.4となるようにスーパーミキサ
ーで剪断力を掛けながら充分に混合した。ミキサーの羽
の回転速度は2000rpmで時間は3分間であった。
このプロセスを怠ると炭化ホウ素粉末および粉末フェノ
ール樹脂がそれぞれ充分に混ざり合うことが困難とな
る。この混合粉末を、マトリックス前駆体Aを塗布した
上に均一に塗布した。それ以外の工程は実施例1と同様
にしてホウ素混合2D−C/C複合材を得た。炭素繊維
の容量分率は、28容量%であった。全ホウ素量は3
6.9重量%であった。酸化ホウ素の濃度は0.04重
量%であった。かさ密度は1.62g/cm3であった。
曲げ強度は、50MPaであった。
【0040】(実施例8)マトリックス前駆体として、
炭素繊維100重量部に対して、148重量部に相当す
る量の平均粒径3μmの炭化ホウ素粉末と、炭素繊維と
の重量比が0.4となる量の炭素粉末(ピッチと平均粒
径1μmの人造黒鉛を熱間混練り後に粉砕を行った平均
粒径5μm、揮発分10重量%の炭素粉末)とをスーパ
ーミキサーで剪断力を掛けながら充分に混合した。ミキ
サーの羽の回転速度は2000rpmで時間は3分間で
あった。このプロセスを怠ると炭化ホウ素粉末および炭
素粉末がそれぞれ充分に混ざり合うことが困難となる。
この混合粉末をエチルアルコール中に充分に攪拌しなが
ら分散させた。アルコールの量は次に加える樹脂量とほ
ぼ等量用いた。次に、レゾール型フェノール樹脂を炭素
繊維との重量比が1.1となるように加えて充分に攪拌
しながら分散させスラリーとした。それ以外の工程は実
施例1と同様にしてホウ素混合C/C複合材を得た。炭
素繊維の容量分率は、30容量%であった。全ホウ素量
は34.2重量%であった。酸化ホウ素の濃度は0.0
3重量%であった。かさ密度は1.45g/cm3であっ
た。曲げ強度は、40MPaであった。
【0041】図1および図2にそれぞれ実施例1のクロ
ス積層面の走査型顕微鏡(SEM)像とその部分のX線
マイクロアナライザーによって得られた、ホウ素の分布
状態を示す。SEM像より繊維とマトリックスが緻密に
組み合わされ複合化されているのが分かる。ホウ素の分
布図よりホウ素がマトリックス部およびクロスの部分に
も均一に分散されているのが分かる。以上より、本発明
のホウ素混合2D−C/C複合材料は、炭素繊維とマト
リックスが緻密に組み合わさり、また、ホウ素が材料全
体に均一分布している。
【0042】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されており、
2D−C/C複合材中に簡易な方法でホウ素を均一に分
散することができ、ホウ素源を分散させた場合であって
も、強度、靭性等の特性が低下することもなく、2D−
C/C複合材を中性子吸収材として適用することが可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例1のクロス積層面の走査型顕微鏡
(SEM)による写真である。
【図2】図1の像の部分のX線マイクロアナライザーに
よって得られた、ホウ素の分布状態を示す写真を示す図
である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1〜50重量%のホウ素と、残部が炭素
    繊維とマトリックスとで構成されるホウ素混合2D−炭
    素繊維強化炭素複合材料で形成された中性子吸収材であ
    って、 前記炭素繊維の容量分率が少なくとも20容量%であ
    り、前記ホウ素のホウ素源に平均粒径5μm以下の炭化
    ホウ素粉末を使用し、少なくとも1800℃以上の温度
    で熱処理を施し、炭素材料のX線回折法の学振法による
    (002)面の面間隔が0.341nm以下であること
    を特徴とする中性子吸収材。
  2. 【請求項2】 前記炭化ホウ素粉末が、剪断力を掛けな
    がら解砕されたものである請求項1に記載の中性子吸収
    材。
  3. 【請求項3】 前記ホウ素混合2D−炭素繊維強化炭素
    複合材料中の酸化ホウ素の含有量が0.2重量%以下で
    ある請求項1に記載の中性子吸収材。
  4. 【請求項4】 前記炭素繊維が、細密織りスパンヤーン
    クロスまたは長炭素繊維連続糸クロスの二次元織りクロ
    スもしくは一次元長炭素繊維シートのいずれか、または
    短炭素繊維と前記クロスもしくはシートとで構成されて
    いる請求項1に記載の中性子吸収材。
  5. 【請求項5】 前記マトリックスが、液状の合成樹脂か
    ら、または液状の合成樹脂及び合成樹脂粉末から生じる
    炭素化物を含むものである請求項1乃至4のいずれかに
    記載の中性子吸収材。
  6. 【請求項6】 前記マトリックスが、メソカーボン小球
    体及び/または残留揮発分を5〜15重量%含む炭素粉
    末を含むものである請求項5に記載の中性子吸収材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007139668A (ja) * 2005-11-21 2007-06-07 Bussan Nanotech Research Institute Inc 原子炉用制御棒およびその製造方法
CN113665205A (zh) * 2021-08-25 2021-11-19 禾材高科(苏州)有限公司 一种中子斩波器转盘及其制作方法
CN114716258A (zh) * 2022-04-22 2022-07-08 哈尔滨工业大学 一种碳纤维增强碳化硼复合材料的制备方法

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