JP2003340902A - スチレン系樹脂発泡体の製造方法 - Google Patents

スチレン系樹脂発泡体の製造方法

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JP2003340902A
JP2003340902A JP2002150078A JP2002150078A JP2003340902A JP 2003340902 A JP2003340902 A JP 2003340902A JP 2002150078 A JP2002150078 A JP 2002150078A JP 2002150078 A JP2002150078 A JP 2002150078A JP 2003340902 A JP2003340902 A JP 2003340902A
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foam
resin
styrene
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tetrafluoroethylene
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Application number
JP2002150078A
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English (en)
Inventor
Shinichi Anami
伸一 阿南
Takaaki Hirai
孝明 平井
Hiroyuki Tarumoto
裕之 樽本
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Sekisui Kasei Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Plastics Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スチレン系樹脂発泡体の製造方法を提供する
ものであって、得られた発泡体は、均一微細に高倍率に
発泡して、表面が平滑であり、表面に凹凸がないため
に、表面にロール等で直接印刷した場合に、むらなく印
刷できて、印刷面には白とびの部分がなく、従って印刷
したものをそのまま展示用又は装飾用に提供できる、と
いう特色のあるものである。 【解決手段】 スチレン系樹脂に発泡核剤として特殊な
四弗化エチレン系樹脂を混合して押出発泡させる。ここ
で、特殊な四弗化エチレン系樹脂とは、粒径が0.01
〜1μmの四弗化エチレン系樹脂の微粒子がブドー状に
集合して塊を形成しているものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、スチレン系樹脂発泡
体の製造方法に関するものである。とくに、この発明は
高倍率に均一に発泡して微細な気泡を持ち、表面が平滑
で、表面にロールで直接印刷すると、印刷インクの乗ら
ない部分(白とび)がなく、一様に印刷できるようなス
チレン系樹脂発泡体を製造する方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】スチレン系樹脂は合成樹脂の中では発泡
させ易い樹脂である。従って、スチレン系樹脂を発泡さ
せて発泡体とするには色々な方法がある。そのうちの1
つとして押出発泡法がある。
【0003】スチレン系樹脂の押出発泡法とは、スチレ
ン系樹脂を押出機に入れ、押出機内で樹脂を溶融し、こ
れに発泡剤を含ませ、溶融状態にある樹脂を押出機から
低圧領域へ押し出して、押し出すと同時に発泡させて発
泡体とする方法である。
【0004】こうして得られた発泡体は均一微細に高倍
率に発泡し、比較的強靭であって、一般の使用に適した
物性を持ち、しかも熱絶縁性と緩衝性にすぐれているの
で、色々な方面で広く利用されている。
【0005】押出発泡法によって、均一微細に発泡した
発泡体を得るには、発泡剤のほかに気泡調整剤が用いら
れる。気泡調整剤は発泡核剤又は単に核剤とも呼ばれ、
発泡の際に気泡を発生させる核となるべきものであっ
て、非常に重要なものとされている。それは、発泡体中
に生成される気泡の数及び気泡の大きさを決定するもの
と考えられるからである。
【0006】核剤としては色々なものが用いられている
が、その多くは無機物粉末である。例えば、炭酸カルシ
ウム、タルク、珪酸カルシウム、珪藻土、硫酸バリウム
等に用いられている。無機物のほかに、ステアリン酸マ
グネシウムや四弗化エチレン樹脂のような有機物も、核
剤として用いられている。
【0007】特開平7−138403号公報は、スチレ
ン系樹脂に限らず、広く熱可塑性樹脂を押出発泡させて
発泡体を作る場合に、核剤として高温高圧下で特定の溶
融粘度を示す四弗化エチレン系樹脂を使用すべきことを
提案している。この提案によれば、スチレン系樹脂を材
料とした場合にも、確かに均一微細によく発泡した発泡
体を得ることができる。
【0008】しかし、上記の特開平7−138403号
公報が提案する方法も含めて、すべて従来方法によって
得られたスチレン系樹脂発泡体は、表面が平滑でなく、
従って最近の或る用途を満足させるに至っていない。と
いうのは、最近は得られたスチレン系樹脂発泡体に直接
印刷し、発泡体自体に直接彩色を施して使用する、とい
う用途が多くなったのに、従来法で得られた発泡体は、
この上に直接印刷すると、以下に述べるように白とびの
部分を生じて、一様に印刷することができなかったから
である。
【0009】押出発泡によって得られたスチレン系樹脂
発泡体は、一見したところ表面が平滑であるように見え
る。ところが、実際は気泡のために凹凸を生じていて表
面が平滑でない。このために、発泡体の表面にロール等
で直接印刷を施すと、前述のように白とびを生じ、所々
で印刷インキの付着していない部分を生じる。従って、
印刷して得られた発泡体は、装飾的価値の低いものにな
ってしまう。そこで、印刷しても白とびの生じない程に
表面の平滑な発泡体の出現が望まれた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、上述のよ
うな要望に応じて生れたものである。すなわち、この発
明は、均一微細に高倍率に発泡して、表面が平滑なスチ
レン系樹脂発泡体の製造方法を提供するものであって、
とくに得られた発泡体は表面が平滑で凹凸がなく美麗で
あって、表面にロール等で直接印刷した場合にむらなく
印刷できて、印刷面には白とびの部分がなく、印刷面が
美麗となり、従ってそのまま展示用又は装飾用パネルと
して使用できるような発泡体を製造する方法を提供する
ものである。
【0011】
【課題解決のための手段】この発明者は、上述の課題解
決のために種々の材料を用い、色々な条件下でスチレン
系樹脂の押出発泡を行ない、得られたスチレン系樹脂発
泡体の性質を検討した。その結果、発泡用核剤として特
殊な四弗化エチレン系樹脂を使用すると、得られたスチ
レン系樹脂発泡体が均一微細に高倍率に発泡し、とくに
表面が平滑となって、直接に表面に印刷しても、印刷面
に白とびを生じないで美麗なものとなることを見出し
た。
【0012】ここで特殊な四弗化エチレン系樹脂とは、
これを走査型電子顕微鏡により観察すると、微細な粒子
が集合して塊となっているものである。形状はブドーの
形に似ている。その微細な粒子は何れも直径が0.01
〜1μmの間にあって、しかも1つのグレードではその
大きさが揃っている。また、その微細な粒子は数百ない
し数万個が集合して塊となっている。その塊は、雲のよ
うな不定形を呈し、小さなものでもさしわたしが1μm
以上で、大きなものは100μm以上の大きさとなって
いる。この形態は他物で見られない特異な形態である。
また、この形態はこれまでの四弗化エチレン系樹脂でも
余り見られなかった。
【0013】これまで一般に四弗化エチレン系樹脂と称
して提供されて来た樹脂は、これを走査型電子顕微鏡で
観察すると、比較的大きな樹脂の粒子がバラバラに分れ
て存在するものであって、塊状に集合するものではなか
った。そのバラバラの粒子は大きさの揃ったものもあっ
たが、多くは大小さまざまな粒子が混在していた。ま
た、小さな粒子であっても、その1つの粒子は粒径が1
μm程度であって、これ以下のものは殆どなく、従って
大部分が粒径が1μm以上の大きな粒子であった。その
大きな粒子は、粒径が数拾μmのものもあった。
【0014】この発明は、粒径が0.01〜1μmの四
弗化エチレン系樹脂の微粒子が集合して塊を形成してい
る四弗化エチレン系樹脂を核剤として用い、これをスチ
レン系樹脂と押出機中で溶融してこれに発泡剤を圧入
し、混練した後、溶融状態にある樹脂を押出機から低圧
領域へ押し出して発泡させることを特徴とする、スチレ
ン系樹脂発泡体の製造方法を提供するものである。
【0015】この発明は、核剤として四弗化エチレン系
樹脂の中でも、上述のように粒径が0.01〜1μmの
微粒子が集合してさしわたしが1μm以上の塊となって
いる形態のものを選んで用いることがさらに好ましい。
この発明は、核剤として上述のような形態の四弗化エチ
レン系樹脂を選んで用いること以外は、従来のスチレン
系樹脂の押出発泡の技術をそのまま踏襲するものであ
る。そして、この発明は、このような形態の四弗化エチ
レン系樹脂を選んで核剤として用いることにより、のち
に述べるように、従来技術では得られなかった表面平滑
な発泡体を得ることができることとなっている。
【0016】この発明で用いる四弗化エチレン系樹脂
は、上述のように粒径が0.01〜1μmの四弗化エチ
レン系樹脂の微粒子が集合して塊を形成しているもので
ある。この四弗化エチレン系樹脂は、四弗化エチレンを
乳化重合することによって得られたものであると云われ
ているが、その詳細は明らかでない。
【0017】この発明で用いることのできる四弗化エチ
レン系樹脂は、例えば三井・デュボンフロロケミカル社
から「TLP10F−1」及び「MP−1100」のグ
レード名で市販されているものである。この樹脂は、プ
ラスチック、インク、塗料、グリス等の潤滑剤として使
用するものとして販売されている。
【0018】この発明では、上述の四弗化エチレン系樹
脂の中でも、とくに次のようなものを選択して用いるこ
とが好ましい。すなわち、ASTM D4894が規定
している融点測定法によって測定した融点が、315〜
335℃の範囲内にあるものを選んで用いることが好ま
しい。また、走査型電子顕微鏡で撮影した写真をもとに
測定した微粒子の塊が、1〜10μmの平均粒径を持つ
ものを選んで用いることが好ましく、その中でも、1.
5〜4μmのものを選んで用いることが好ましい。ま
た、JIS K6891が規定する方法によって測定し
た嵩密度が、0.25〜0.36g/cm3 のものを選
んで用いることが好ましい。
【0019】この発明で用いることのできるスチレン系
樹脂は、云うまでもなく一般にスチレン系樹脂と呼ばれ
ているものである。それは、スチレン系単量体を重合又
は共重合させて得られた樹脂である。スチレン系単量体
は、スチレン、メチルスチレン、エチルスチレン、イソ
プロピルスチレン、ジメチルスチレン、クロロスチレ
ン、ビニルトルエン、ビニルキシレン等である。共重合
体は、これらビニル系単量体を共重合させたものだけで
なく、これらビニル系単量体と共重合できる他の単量
体、例えばブタジエン、アクリロニトリル、アクリル酸
エステル等と共重合したものを含んでいる。
【0020】これらのスチレン系樹脂のうち、装飾及び
展示用パネルとして最もよく用いられているものは、ス
チレンの単独重合体、すなわち、ポリスチレンである。
ポリスチレンの中でも、高倍率に発泡させて良質の板状
発泡体とするには、JISK7210が規定する方法に
よって測定したメルトマスフローレートが、4〜15g
/10分、とくに5〜10g/10分、さらには6〜9
g/10分のものを用いることが好ましい。
【0021】この発明では、上述した四弗化エチレン系
樹脂をスチレン系樹脂に対して次のような割合で添加す
る。すなわち、スチレン系樹脂100重量部に対し、四
弗化エチレン系樹脂を0.01〜1.5重量部の割合で
添加する。その中で好ましいのは、0.05〜1.0重
量部であり、さらに好ましいのは0.1〜0.7重量部
である。この量は、これまで核剤として使用されて来た
四弗化エチレン系樹脂の量に比べて非常に少ない。従っ
て、この発明では少量の四弗化エチレン系樹脂を使用し
ただけで、これまで得られた発泡体と同等の気泡微細化
の効果を得ることができる。
【0022】この発明において、四弗化エチレン系樹脂
をスチレン系樹脂へ添加する方法は、従来法と変りがな
い。すなわち、まずスチレン系樹脂と四弗化エチレン系
樹脂とを粉末のまま直接に混合してもよいし、また四弗
化エチレン系樹脂をスチレン系樹脂でマスターバッチ化
して混合してもよい。好ましいのは後者である。それ
は、後者の方が四弗化エチレン系樹脂を分散させること
が容易だからである。また、粉末のまま混合する場合に
は、まず両者をブレンダー等の混合機で混合したのち、
押出機へ供給してもよいが、両者を別々の供給機に通し
て、供給量を調整しながら押出機へ別々に供給してもよ
い。
【0023】この発明で使用できる押出機は、従来スチ
レン系樹脂の押出発泡に使用されて来たものと変りがな
い。すなわち、単軸押出機、二軸押出機又はこれらの押
出機が組み合わされたタンデム型の押出機の何れをも用
いることができる。押出機としては、スチレン系樹脂を
よく溶融し、これに四弗化エチレン系樹脂を均一に分散
させ、さらに発泡剤を均一に含浸させることができるも
のを用いることが必要である。押出機内では、スチレン
系樹脂が充分に溶融され四弗化エチレン系樹脂と発泡剤
とよく混練されたのち、発泡に適した粘度を示すまで均
一冷却されるものを用いることが好ましい。
【0024】この発明で使用できる発泡剤は、従来スチ
レン系樹脂の発泡に使用されて来たものと変りがない。
すなわち、二酸化炭素、窒素、水等の無機化合物、プロ
パン、ブタン、ペンタンのような脂肪族炭化水素、メチ
ルクロライド、ジクロロジフルオロエタンのようなハロ
ゲン化脂肪族炭化水素、シクロヘキサン、シクロペンタ
ンのような脂環族炭化水素、ジエチルエーテル、メチル
エチルエーテルのようなエーテル類、アセトンのような
ケトン類の何れをも用いることができる。
【0025】これら発泡剤の中では、プロパン、ブタ
ン、ペンタン、ジメチルエーテルを単独又は混合して用
いるか、又はこれらに二酸化炭素を混合したものを用い
ることが好ましい。これら発泡剤の添加量は、得ようと
する発泡体の発泡倍率によって異なるが、一般的に云え
ば、スチレン系樹脂100重量部に対して0.5〜20
重量部、好ましくは1〜15重量部、最も好ましくは
1.5〜10重量部である。
【0026】発泡剤は、押出機内で加熱溶融されたスチ
レン系樹脂中へ、押出機のバレルに設けられた発泡剤の
圧入口から圧入される。こうして発泡剤を圧入されたス
チレン系樹脂は、発泡剤が均一に分散するようによく混
練されて、発泡剤含有のスチレン系樹脂溶融物となる。
この溶融物は、その後も一様に混練されながら、発泡に
適した粘度を示すまで徐々に冷却される。
【0027】スチレン系樹脂溶融物が発泡に適した粘度
を持つに至ったとき、溶融物は押出機の先端に取り付け
られた金型から低圧領域へ(普通は大気圧下)押し出さ
れる。押し出された溶融物は直ちに発泡して発泡体とな
る。このとき、金型の持つ押出孔の形状によって発泡体
は棒状となったり、シート状になったり管状になったり
する。
【0028】この発明を実施するにあたっては、上述の
材料以外に、これまで押出発泡を行うにあたって用いら
れて来た種々の添加剤を加えることができる。例えば、
帯電防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤、顔料、染料、熱劣
化防止剤などを加えることができる。
【0029】この発明は、表面が平滑でむらがなく印刷
できる発泡体を得ることを目的としている。このような
発泡体は多くは板状を呈している。このような板状の発
泡体を得るにも色々な方法がある。例えば、板の幅と厚
みに相当するスリット状の押出孔を持った金型を用いて
板状で押し出したり、円環状の押出孔を持った金型を用
いて押し出し、押し出した円管を切り開いて板としたり
する方法がある。
【0030】板状で高倍率に発泡した発泡体を効率よく
製造するには円環状の押出孔を持った金型を使用し、金
型から筒状に押し出された樹脂を扁平に押し潰して内面
同士を融着させて板とすることが好ましい。押し出され
た高温の筒状発泡体は、発泡体から逸散するガスあるい
は金型から吹き込まれたガスによりバルーン状に膨らま
される。その際、バルーンの大きさは、発泡剤の量、ロ
ールの引き取り速度等により調節可能であるが、直接バ
ルーンに圧縮空気、ガス等の注入量で調整することもで
きる。得られたバルーン状発泡体は引き取られつつ、ま
だ内面が温かいうちに一対あるいは数対のロール間に挟
んで、その内面を融着させ、板状に成形した後、冷却す
ることにより、板状で高倍率に発泡した発泡体を製造す
ることができる。
【0031】その際、MDおよびTDの両方向で強度が
高い、強度のバランスが良い発泡体を製造するために
は、MDのみならずTD方向に対しても発泡体を延伸す
る必要がある。このため、バルーン最大の略円周長を金
型の押出孔の周長に対して2〜4倍となるように調整す
ることが好ましい。その際、バルーンの最大の略円周長
は狭圧された板状発泡体の幅を2倍することで求めるこ
とが出来る。
【0032】このようにして製造された、板状の発泡体
を装飾、展示用パネルとして使用する際の好ましい発泡
倍率は7〜25倍、より好ましくは9〜20倍である。
また好ましい厚みは3〜15mm、より好ましくは3.
5〜10mmである。
【0033】押出発泡では、得られた発泡体の気泡の数
及び大きさは、発泡剤及び核剤の種類と量とによって異
なる以外に、押出機、押出金型及び発泡体の形状によっ
ても異なる。例えば、円形の押出孔を持った押出金型を
用いて丸棒状の発泡体を作る場合と、円環状の押出孔を
持った押出金型を用いて、チューブ状の発泡体を得る場
合とでは、丸棒状の発泡体がチューブ状の発泡体よりも
微細な気泡を持つことになる。それは、丸棒状の発泡体
は発泡体を引き取るのに大きな力が加えられないが、チ
ューブ状の発泡体は引き取るのに大きな力が加えられる
ために、気泡が大きくなるからである。何れにしても、
この発明方法によれば核剤の量を少なくして均一微細に
しかも高倍率に発泡させることができる。
【0034】
【発明の効果】この発明によれば、核剤として粒径が
0.01〜1μmの四弗化エチレン系樹脂の微粒子が集
合して塊を形成している四弗化エチレン系樹脂を用い、
これをスチレン系樹脂に添加して押出機に入れ、スチレ
ン系樹脂を溶融してこれに発泡剤を圧入し、混練した
後、溶融状態にある樹脂を押出機から低圧領域へ押し出
して発泡させることとしたので、連続的に均一に発泡し
た発泡体を得ることができる。またこうして得られた発
泡体は高倍率に微細に発泡し、表面が平滑であって、表
面にロール等で印刷した場合に、むらなく印刷すること
ができて印刷面に白とびを生じることがない。従って、
得られた発泡体に印刷を施して、直ちに展示用又は装飾
用に供することができる。
【0035】とくに、押出機の先端に円環状の押出孔を
持った金型を付設し、溶融状態にある樹脂を円環状の押
出孔から管状にして低圧領域へ押し出し、管状発泡体を
扁平に押圧し管の内面を融着させて帯状発泡板とするこ
とにより、表面の平滑な厚肉の長尺発泡体を能率よく得
ることができる。この発泡体は、展示用又は装飾用構造
材として価値の高いものである。
【0036】展示用又は装飾用発泡体として、好ましい
発泡体は7〜25倍に発泡し、厚みが3〜15mmの範
囲内のものであるところ、この発明方法によれば、この
範囲内で希望通りの発泡倍率と厚みとを持った発泡体を
容易に作ることができる。この発明は、このような利益
を与えるものである。
【0037】以下に実施例と比較例とを挙げてこの発明
方法のすぐれている所以を具体的に説明する。その場
合、得られた発泡体について、平均気泡径を測定し、ま
た印刷性を評価しているが、それは次のようにして測定
されたものである。
【0038】平均気泡径 ASTM D2842−69に準拠して測定を行った。
その際の顕微鏡写真撮影は走査型電子顕微鏡S−300
0N(日立製作所社製)を用い、平均気泡径は、切断面
の一直線(60mm)上にかかる気泡数から平均弦長を
測定し、気泡径は次式により算出した。 平均弦長=60/(気泡数×撮影倍数)、 気泡径=平均弦長/0.616
【0039】得られた3方向(測定試料の長さ方向、幅
方向、厚み方向)の気泡径の相加平均から平均気泡径を
算出した。
【0040】印刷性評価 印刷機としてプリントゴッコB6セット(理想化学社
製)、印刷用塗料としてシルクスクリーン油性インク
(太陽精機社製)を用いて148mm×100mmに切
り出した発泡体の表面に印刷を行った。その際1回の印
刷に使用するインク量は1.26gとした。
【0041】粒径、さしわたし 四弗化エチレン系樹脂の粒径(一次粒子の粒径)は、四
弗化エチレン系樹脂を走査型電子顕微鏡で撮影し、写真
に撮影された一次粒子を任意に100個選び、それぞれ
の一次粒子の長径(最も長い径)を測定し、それら10
0個の平均値を四弗化エチレン系樹脂の粒径とした。
【0042】四弗化エチレン系樹脂(一次粒子)の集合
した塊のさしわたしについても、同様に走査型電子顕微
鏡で撮影し、写真に撮影された塊を任意に100個選
び、それぞれの塊の長径(最も長い径)を測定し、それ
ら100個の平均値をさしわたしの値とした。
【0043】
【実施例1】この実施例では、ポリスチレン系樹脂とし
てポリスチレン(東洋スチレン社製、商品名HRM10
メルトマスフローレート6.8)を用い、この樹脂1
00重量部に四弗化エチレン樹脂の微粉末の20%マス
ターバッチ(ベース樹脂:東洋スチレン社製、商品名H
RM10)2.0重量部をタンブラーにて混合した。マ
スターバッチの四弗化エチレン樹脂の微粉末としては三
井・デュポンフロロケミカル社製の商品名TLP10F
−1(一次粒子の粒径0.25μm、融点325℃、嵩
密度0.35g/cm3 、乳化重合品)を使用した。
【0044】この混合物を一段目の単軸押出機の口径が
50mmと二段目の単軸押出機の口径が65mmからな
るタンデム式押出機のホッパーに供給し溶融混練樹脂と
した後、一段目の単軸押出機の途中から発泡剤としてブ
タンを約6重量%の割合で圧入し発泡性溶融樹脂とし
た。その際、発泡剤の注入部分の押出機温度は200℃
で、注入圧力は15MPaとした。また、一段目押出機
のスクリューは溶融樹脂と発泡核剤と発泡剤の溶融混練
・混合効果を高めるためにダルメージ部を有したものを
使用した。この発泡性溶融樹脂は一段目及び二段目の押
出機で溶融混合された後、二段目の押出機の先端に取り
付けられた円環状の押出孔を持った金型(以下、サーキ
ュラーダイという)(口径70mm、口金間隙0.7m
m)から発泡体を大気中へバルーン状に押し出すととも
に、圧縮空気(ゲージ圧0.1MPa)を吹きつけ、ダ
イから遠ざかるにつれ狭まっている偏向板(最大開き間
隔300mm、最小開き間隔30mm)で板状に形を整
えつつ、ロール間に通してバルーン状発泡体の内面を融
着させながら引き取り板状発泡体を製造した。
【0045】得られた発泡体は、幅が300mm、厚み
が5mm、外観美麗で発泡倍率が16倍、平均気泡径が
0.22mmであった。また印刷性について評価した結
果、白とび(インクののっていない部分)は殆ど見られ
なかった。
【0046】
【実施例2】マスターバッチの四弗化エチレン樹脂の微
粉末を三井・デュポンフロロケミカル社製の商品名MP
−1100(一次粒子の粒径0.25μm、融点320
℃、嵩密度0.30g/cm3 、乳化重合品)とした以
外は、実施例1と同様にして発泡体を製造した。
【0047】得られた発泡体は、幅が300mm、厚み
が5mm、外観美麗で発泡倍率が16倍、平均気泡径が
0.22mmであった。また印刷性について評価した結
果、白とびは殆ど見られなかった。
【0048】
【比較例1】マスターバッチの四弗化エチレン樹脂の微
粉末を三井・デュポンフロロケミカル社製の商品名MP
−1300(一次粒子の粒径5μm、融点325℃、嵩
密度0.45g/cm3 、懸濁重合品)とした以外は、
実施例1と同様にして発泡体を製造した。
【0049】得られた発泡体は、幅が300mm、厚み
が5mm、発泡倍率が16倍で、平均気泡径が0.30
mmと四弗化エチレン樹脂の微粉末を同じ量添加したに
もかかわらず、気泡径は実施例1の発泡体に比べ1.3
6倍であった。また印刷性について評価した結果、所々
白とびが見られた。
【0050】
【比較例2】マスターバッチの四弗化エチレン樹脂の微
粉末を旭硝子社製の商品名フルオン169J(一次粒子
の粒径15μm、融点332℃、嵩密度0.37g/c
3、懸濁重合品)とした以外は、実施例1と同様にし
て発泡体を製造した。
【0051】得られた発泡体は、幅が300mm、厚み
が5mm、発泡倍率が16倍で、平均気泡径が0.26
mmと四弗化エチレン樹脂の微粉末を同じ量添加したに
もかかわらず、気泡径は実施例1の発泡体に比べ1.1
8倍であった。また印刷性について評価した結果、所々
白とびが見られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で用いた四弗化エチレン樹脂の微粉末
の走査型電子顕微鏡写真である。この写真から一次粒子
が塊状にブドー状に集合し、微粒子を形成していること
がわかる。
【図2】実施例2で用いた四弗化エチレン樹脂の微粉末
の走査型電子顕微鏡写真である。この写真から一次粒子
が塊状にブドー状に集合し、微粒子を形成していること
がわかる。
【図3】比較例1で用いた四弗化エチレン樹脂の微粉末
の走査型電子顕微鏡写真である。
【図4】比較例2で用いた四弗化エチレン樹脂の微粉末
の走査型電子顕微鏡写真である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29L 7:00 B29L 7:00 23:00 23:00 C08L 25:04 C08L 25:04 Fターム(参考) 4F074 AA32 AA39 BA32 BA33 BA34 BA35 BA36 BA37 BA39 BA45 BA53 BA74 BA75 CA22 CA25 CC03X CC04X 4F207 AA13 AA17 AB02 AB08 AG02 AG20 KA01 KA11 KK88 KW26

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粒径が0.01〜1μmの四弗化エチレ
    ン系樹脂の微粒子が集合して塊を形成している四弗化エ
    チレン系樹脂を核剤として用い、これをスチレン系樹脂
    と押出機中で溶融してこれに発泡剤を圧入し、混練した
    後、溶融状態にある樹脂を押出機から低圧領域へ押し出
    して発泡させることを特徴とする、スチレン系樹脂発泡
    体の製造方法。
  2. 【請求項2】 円環状の押出孔を持った金型を押出機に
    付設し、溶融状態にある樹脂を円環状の押出孔から管状
    にして低圧領域へ押し出し、管状発泡体を扁平に押圧
    し、管の内面を融着させて厚肉の発泡体とすることを特
    徴とする、請求項1に記載のスチレン系樹脂発泡体の製
    造方法。
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