JP2004247084A - 燃料電池発電システム - Google Patents

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Shuichi Matsumoto
秀一 松本
Yoshiaki Odai
佳明 尾台
Kazunori Tsuchino
和典 土野
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Abstract

【課題】この発明は、システム停止後の改質器の熱を回収し、総合熱効率を高める燃料電池発電システムを得る。
【解決手段】燃料電池3からの廃熱および改質器1の排ガスからの廃熱を熱回収する第2熱回収系統10と、第2熱回収系統10で熱回収された熱を温水として蓄熱する貯湯槽7と、改質器1の本体の熱を熱回収する第2熱回収回路2とを備えている。そして、制御部26が、システムの運転中では、第2熱回収系統10に水7aを循環させて燃料電池3からの廃熱および改質器1の排ガスからの廃熱を熱回収させ、システムの停止後では、第1熱回収系統9に熱媒体を循環させて改質器1の本体の熱を熱回収させるように構成されている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、燃料電池発電システムに関し、特に、改質器の冷却機構を備えた燃料電池発電システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の燃料電池発電システムは、システム運転中において、燃料電池からの廃熱や改質器から排出されるガスから廃熱を回収し、熱回収された廃熱を蓄熱タンクに蓄熱し、この蓄熱を利用して給湯や暖房に行うように構成されていた(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−97044号公報(図1)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
この従来の燃料電池発電システムでは、運転中のシステム廃熱のみを回収・利用しているので、システム停止後の改質器の熱が放熱されてしまい、起動停止を含めた総合熱効率が低下するという課題があった。
【0005】
この発明は、上記の課題を解消するためになされたもので、システム停止後の改質器の熱を回収し、総合熱効率を高めた燃料電池発電システムを提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る燃料電池発電システムは、炭化水素系燃料又はアルコール類から水素を主成分とする改質ガスを生成する改質器と、上記改質ガス中の水素と別途供給された酸素との化学反応によって電気を出力する燃料電池と、上記改質器に設置された熱交換器により熱を回収する第1熱回収系統と、システムの停止後に、上記第1熱回収系統に熱媒体を循環させて上記改質器を冷却しながら熱を回収させる制御部とを備えたものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図について説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係る燃料電池発電システムを説明するための模式図である。
【0008】
図1において、改質器1は、原燃料とスチームとから水蒸気改質反応によって水素リッチな改質ガスを生成するように構成されている。そして、この水蒸気改質反応には高温での触媒反応が必要となるため、燃焼器2で燃料を燃焼させ、改質器1を加熱するようになっている。ここで、原燃料としては、炭化水素系の気体、液体や固体、またメタノール系のアルコール燃料が用いられる。
燃料電池3は、改質ガスが改質器1から燃料極に供給され、空気が空気極に供給されて、電力を発生するように構成されている。そして、燃料極に供給された改質ガスの排ガスが燃焼器2に供給され、燃焼器2で燃焼されて、改質器1を加熱するようになっている。
【0009】
第1熱交換器4は、燃料電池3に配設され、燃料電池3の廃熱を回収するためのものであり、例えば燃料電池3を構成する冷却板等により構成されている。第2熱交換器5は、改質器1の排ガス配管に配設され、改質器1の排ガスから廃熱を回収するためのものであり、例えば改質器1の排ガス配管に巻き付けられたパイプ等により構成されている。第3熱交換器6は、改質器1の本体に配設され、改質器1の熱を回収するためのものであり、例えば改質器1の本体に巻き付けられたパイプ等により構成されている。
貯湯槽7は、水7aを充填して構成され、改質器1および燃料電池3から回収された熱をお湯として蓄熱するものである。また、第4熱交換器8が貯湯槽7内に配設されている。
【0010】
第1熱回収系統9は、第3熱交換器6および第4熱交換器8を配管により連結して閉回路に構成されている。そして、第2循環ポンプ12が、第1熱回収系統9の回路中に配設され、熱媒体を第1熱回収系統9内に循環させるようになっている。ここで、熱媒体には、例えばエチレングリコールやプロピレングリコール等が用いられる。
第2熱回収系統10は、貯湯槽7、第1熱交換器4および第2熱交換器5を配管により連結して閉回路に構成されている。そして、第1循環ポンプ11が、第2熱回収系統10の回路中に配設され、水7aを第2熱回収系統10内に循環させるようになっている。
制御部26は、システムの運転状態をモニターし、かつ、改質器1の温度を温度計25を介してモニターし、システムが運転中の時にのみ、第1循環ポンプ11を駆動するとともに、システムの停止後、改質器1の温度が所定温度(T1)以下となるまで第2循環ポンプ12を駆動するように構成されている。
【0011】
つぎに、このように構成された燃料電池発電システムの動作について説明する。
まず、燃料及び空気が燃焼器2に供給・燃焼される。これにより、改質器1が触媒反応に必要な温度まで加熱される。そこで、炭化水素およびスチームが改質器1に供給され、炭化水素が水素リッチな改質ガスに改質される。
ついで、改質ガスが燃料電池3の燃料極に供給され、空気が燃料電池3の空気極に供給されて、電力が発生される。そして、燃料極に供給された改質ガスの排ガスが燃焼器2に供給され、燃焼器2で燃焼されて、改質器1の加熱に供せられる。
【0012】
そして、制御部26が、システムの運転を認識すると、第1循環ポンプ11を駆動し、水7aを第2熱回収系統10内に循環させる。そこで、水7aは第1熱交換器4で燃料電池3と熱交換されて暖められ、さらに第2熱交換器5で改質器1の排ガスと熱交換して暖められた後、貯湯槽7に戻される。これにより、燃料電池3および改質器1の廃熱が熱回収され、貯湯槽7内の水7aを温水とすることで蓄熱される。
また、制御部26が、システムの停止を認識すると、第1循環ポンプ11の駆動を停止し、第2循環ポンプ12を駆動して、熱媒体を第1熱回収系統9内に循環させる。そこで、熱媒体は第3熱交換器6で改質器1と熱交換されて暖められた後、貯湯槽7に戻され、第4熱交換器8で水7aと熱交換して冷やされる。これにより、改質器1の本体の熱が熱回収され、貯湯槽7内の水7aを温水とすることで蓄熱される。この時、制御部26は、温度計25を介して改質器1の温度をモニターし、改質器1の温度が所定温度(T1)に下がるまで第2循環ポンプ12を駆動する。
そして、この貯湯槽7に蓄熱されている温水は、給湯や暖房に供せられる。
【0013】
さらに、システムの起動時には、制御部26は、第2循環ポンプ12を逆方向駆動して、熱媒体を第1熱回収系統9内に逆向きに循環させる。第4熱交換器8は貯湯槽7の高温部(上方)から低温部(下方)まで付設されており、改質器1からの熱回収時には、熱媒体が貯湯槽7に高温部から入り低温部から出るが、これが逆向きとなることにより、高温の熱媒体を貯湯槽7から取り出すことが可能となる。これにより、貯湯槽7に蓄熱されている熱が熱媒体を介して改質器1の本体に供給され、改質器1の温度を上昇させることができる。そこで、改質器1の起動時間を短縮することができ、起動が速やかに行われるようになる。なお、システムの停止とは発電の停止を意味し、改質器の停止とほぼ同じである。また、システムの起動とは改質器の起動とほぼ同じである。
【0014】
このように、この実施の形態1では、システム停止後に、改質器1の本体の熱を回収するようにしているので、従来無駄に放熱されていた改質器1の本体の熱を有効に利用でき、総合効率が高くなる。
また、システム運転中に、燃料電池3からの廃熱および改質器1から排出される排ガスから廃熱を回収し、システム停止後に、改質器1の本体の熱を回収するようにしているので、総合熱効率の高い燃料電池発電システムが実現される。
また、システムの起動時に、貯湯槽7に蓄熱されている熱を改質器1の本体に供給するようにしているので、システムの起動が速やかに行われる。
【0015】
ここで、1kW級のシステムの場合、起動時にシステムに投入する都市ガスの熱量は約1.3kWであり、毎日起動・停止を繰り返して8時間の定格動作(廃熱回収を1.3kWと仮定)をする運用を想定すると、この燃料電池発電システムを採用することにより、廃熱回収熱量は10.4kWから11.7kWに増加することになる。その結果、廃熱海流効率を13%高く運用できることになる。
【0016】
なお、上記実施の形態1では、制御部26は、改質器1の本体の温度が所定温度(T1)まで下がるまで第2循環ポンプ12を駆動するように制御するものとしているが、所定温度(T1)は燃料電池発電システムの運転パターンによって変更可能となっている。つまり、システムが停止してから数日経過後に再起動されるような場合には、改質器1の本体の熱を十分に熱回収できるように、所定温度(T1)を低く設定することになる。一方、システムが停止して直ぐに再起動されるような場合には、所定温度(T1)を高く設定することになる。これにより、熱回収が抑えられ、改質器1の本体の温度が高く維持され、改質器1の再起動が速やかに行われることになる。
【0017】
また、上記実施の形態1では、改質器1の本体の温度が所定温度(T1)まで下がるまで駆動するように第2循環ポンプ12を制御するものとしているが、貯湯槽7内の水7aの温度が所定温度(T2)まで上昇するまで駆動するように第2循環ポンプ12を制御してもよい。この場合、貯湯槽7内に温度計を配設し、制御部26がこの温度計を介して貯湯槽7内の水7aの温度をモニターするようにすればよい。この時、温度計を貯湯槽7内に複数配設すれば、貯湯槽7内の温度分布を考慮した熱回収を行うことができる。また、所定温度(T2)は燃料電池発電システムの運転パターンによって変更可能としてもよい。
【0018】
また、上記実施の形態1では、改質器1の本体の温度が所定温度(T1)まで下がるまで駆動するように第2循環ポンプ12を制御するものとしているが、システム停止後から所定時間(t1)の間駆動するように第2循環ポンプ12を制御してもよい。この場合、第2循環ポンプ12の制御が容易となる。また、所定時間(t1)は燃料電池発電システムの運転パターンによって変更可能としてもよい。
【0019】
また、上記実施の形態1では、第4熱交換器8が貯湯槽7内に設置されるものとしているが、第4熱交換器8は必ずしも貯湯槽7内に設置される必要はなく、例えば暖房機内に設置されてもよい。
また、上記実施の形態1では、第2熱回収系統10は燃料電池3および改質器1の排ガスから熱を回収するものとしているが、第2熱回収系統10は燃料電池3および改質器1の排ガスの一方から熱を回収するように構成してもよい。
【0020】
実施の形態2.
図2はこの発明の実施の形態2に係る燃料電池発電システムを説明するための模式図である。
図2において、第1および第2三方弁13、14が第1熱回収系統9Aの経路中に配設されている。そして、熱媒体タンク15が第1および第2三方弁13、14に配管を介して連結されている。
なお、他の構成は上記実施の形態1と同様に構成されている。
【0021】
この実施の形態2では、制御部26は、システムの起動・運転を認識すると、第1三方弁13の第3熱交換器6側と熱媒体タンク15側とを開弁するように制御し、かつ、第2三方弁14の第4熱交換器8側と熱媒体タンク15側とを開弁するように制御する。これにより、熱媒体15aは第1熱回収系統9Aから熱媒体タンク15内に流れ込み、第1熱回収系統9A内は空になる。
また、制御部26は、システムの停止を認識すると、第2循環ポンプ12を駆動する。これにより、熱媒体タンク15内に貯液されている熱媒体15aが第1熱回収系統9A内に導入される。そして、制御部26は、第2循環ポンプ12の駆動後、所定時間経過した後、第1三方弁13および第2三方弁14の熱媒体タンク15b側を閉弁するように制御する。これにより、熱媒体15aが、第1熱回収系統9A内に充満され、第1熱回収系統9A内を循環され、改質器1の本体の熱を回収する。そして、改質器1の温度が所定温度(T1)まで下がると、第2循環ポンプ12の駆動が停止される。
なお、第2熱回収系統10は、上記実施の形態1と同様に動作する。
【0022】
従って、この実施の形態2によれば、上記実施の形態1の効果に加えて、システムの起動・運転中において、熱媒体が第1熱回収系統9A内から排出されているので、熱媒体が第1熱回収系統9A内に充填されていることに起因する改質器1の熱容量の増大が抑えられる。そこで、起動後の改質器1の昇温に必要な熱量の増大が抑えられ、少ない熱量で改質器1を所望温度まで速やかに昇温させることができる。また、システム運転時においても、改質器1と熱媒体との間の熱交換がなく、改質器1の温度の低下が抑えられる。その結果、燃焼器2に供給される燃料を低減することができ、低コスト化が図られる。
【0023】
実施の形態3.
図3はこの発明の実施の形態3に係る燃料電池発電システムを説明する模式図である。
図3において、第1熱回収系統9Bは、貯湯槽7および第3熱交換器6を配管により連結して閉回路に構成されている。そして、熱媒体として水7aを用いている。
なお、他の構成は上記実施の形態1と同様に構成されている。
【0024】
この実施の形態3では、システムの運転中では、水7aが第1循環ポンプ11により第2熱回収系統10内を循環して熱回収し、システムの停止後では、水7aが第2循環ポンプ12により第1熱回収系統9B内を循環して熱回収する。さらに、システムの起動時には、水7aが第2循環ポンプ12により第1熱回収系統9B内を循環して、改質器1の本体が加熱される。
【0025】
従って、この実施の形態3によれば、上記実施の形態1の効果に加えて、熱媒体として水7aを用いているので、第4熱交換器8が不要となり、構成が簡略化され、低コスト化が図られる。
【0026】
なお、この実施の形態3では、システムの起動時には、水7aを第2循環ポンプ12により第1熱回収系統9B内を循環させるものとしているが、第1熱回収系統9Bの第3熱交換器6と第2循環ポンプ12との経路中に例えば三方弁を設置し、システムの起動・運転の際に、三方弁の第3熱交換器6側および外部側を開弁し、第1熱回収系統9Bの第3熱交換器6内の水7a(熱媒体)を排出するようにしてもよい。これにより、システムの起動・運転中に、水7aが第1熱回収系統9Bの第3熱交換器6内に充填されていることに起因する改質器1の熱容量の増大が抑えられるので、上記実施の形態2と同様に効果が得られる。この場合、システムの停止時に、三方弁の第3熱交換器6側および第2循環ポンプ12側を開弁し、水7aを第2循環ポンプ6により第1熱回収系統9B内を循環させて熱回収させることになる。そして、三方弁からの水7aの排出分を貯湯槽7に給水するようにすればよい。
【0027】
実施の形態4.
図4はこの発明の実施の形態4に係る燃料電池発電システムを説明する模式図である。
図4において、第1循環ポンプ11が第2熱回収系統10の貯湯槽7と第1熱交換器4と間の経路中に配設され、流路切替弁としての三方弁16が第1循環ポンプ11と第1熱交換器4との間の経路中に配設されている。つまり、第2熱回収系統10Aが、貯湯槽7、第1循環ポンプ11、三方弁16、第1熱交換器4および第2熱交換器5を配管により連結して閉回路に構成されている。また、第1熱回収系統9Cが、貯湯槽7、第1循環ポンプ11、三方弁16および第3熱交換器6を配管により連結して閉回路に構成されている。
なお、他の構成は上記実施の形態3と同様に構成されている。
【0028】
この実施の形態4では、制御部26は、システムの運転中では、三方弁16の第1循環ポンプ11側と第1熱交換器4側とを開弁するように三方弁16を制御し、システムの停止後、三方弁16の第1循環ポンプ11側と第3熱交換器6側とを開弁するように三方弁16を制御している。
そこで、システムの運転中では、水7aが第1循環ポンプ11により第2熱回収系統10A内を循環して熱回収し、システムの停止後では、水7aが第1循環ポンプ11により第1熱回収系統9C内を循環して熱回収する。
さらに、システムの起動時には、水7aが第2循環ポンプ12により第1熱回収系統9C内を循環して、改質器1の本体が加熱される。
【0029】
従って、この実施の形態4によれば、上記実施の形態3の効果に加えて、第1循環ポンプ11が第1および第2熱回収系統9C、10Aの水7aの駆動用として共用されているので、第2循環ポンプ12が不要となり、構成が簡略化され、さらに低コスト化が図られる。
【0030】
実施の形態5.
図5はこの発明の実施の形態5に係る燃料電池発電システムを説明する模式図である。なお、図5では、説明の便宜上、第2熱回収系統10を省略している。
図5において、第1熱回収系統20は、改質器1の低温部1aの熱を回収する低温部熱回収系統21と、改質器1の高温部1bの熱を回収する高温部熱回収系統22とから構成されている。低温部熱回収系統21は、貯湯槽7、第3循環ポンプ12Aおよび低温部熱交換器6Aを配管により連結して閉回路に構成され、高温部熱回収系統22は、貯湯槽7、第4循環ポンプ12Bおよび高温部熱交換器6Bを配管により連結して閉回路に構成されている。ここで、低温部熱交換器6Aは、例えば改質器1の低温部1aに巻き付けられたパイプ等により構成され、高温部熱交換器6Bは、例えば改質器1の高温部1bに巻き付けられたパイプ等により構成されている。また、低温部1aが改質器1の温度上昇が制約されている部位に相当する。
なお、他の構成は上記実施の形態3と同様に構成されている。
【0031】
この実施の形態5では、制御部26は、温度計25を介して改質器1の低温部1aの温度をモニターするように構成されている。そして、システムの運転中では、制御部26は、上記実施の形態3と同様に、第1循環ポンプ11を駆動して水7aを第2熱回収系統10内に循環させ、燃料電池3の廃熱および改質器1から排出される排出ガスの廃熱を熱回収する。
また、システムの停止後では、制御部26は、第1循環ポンプ11の駆動を停止するとともに、第3および第4循環ポンプ12A、12Bを駆動する。そして、制御部26は、低温部1aの温度が所定温度を超えないように第3循環ポンプ12Aを間欠駆動し、水7aを低温部熱回収系統21内に循環させ、低温部1aの熱を熱回収する。さらに、制御部26は、第4循環ポンプ12Bを連続駆動し、水7aを高温部熱回収系統22内に循環させ、高温部1bの熱を熱回収する。
さらに、システムの起動時には、制御部26は、第3および第4循環ポンプ12A、12Bを駆動して水7aを低温部熱回収系統21および高温部熱回収系統22内に循環させ、改質器1の低温部1aおよび高温部1bを加熱する。
【0032】
従って、この実施の形態5によれば、第1熱回収系統20が低温部熱回収系統21と高温部熱回収系統22とから構成されているので、改質器1の低温部1aおよび高温部1bの温度を任意のプロファイルに設定することができる。
そこで、システムの停止時、第3循環ポンプ12Aを間欠駆動して、改質器1の低温部1aの温度が設定温度を超えないように熱回収されているので、低温部1aが設定温度を超えることに起因する改質性能の悪化が防止される。
また、改質器1の熱を回収する熱回収系統が低温部熱回収系統21と高温部熱回収系統22とから構成されているので、熱媒体が高温部1bの熱を熱回収した後、低温部1aの熱回収に供せられることがない。そこで、高温部1bの熱を熱回収した熱媒体が低温部1aとの間の熱交換で熱を損失することがなく、高温部1bの熱を効率よく熱回収することができる。
【0033】
また、システムの起動時には、貯湯槽7内の水7aを低温部熱回収系統21および高温部熱回収系統22内に循環させ、改質器1の低温部1aおよび高温部1bを加熱するようになっているので、改質器1の起動が速やかに行われる。この時、低温部1aは、構造上、燃焼部2による昇温がしにくくなっていることから、低温部熱回収系統21による低温部1aの加熱・昇温は改質器1を速やかに起動させる上で効果的である。
【0034】
なお、上記実施の形態5において、制御部26は、システムの運転中に、温度計25の温度が設定温度より低い所定温度範囲内に入った時に第3循環ポンプ12Aを駆動し、低温部1aと低温部熱交換器6Aとの間で熱交換するように構成されてもよい。この場合、低温部1aの温度がシステムの運転中に設定温度を超えないように制御され、低温部1aが設定温度を超えることに起因する改質性能の悪化が防止され、より安定した運転が行える。
ここで、低温部1aは、例えばCO低減部中のシフト反応部である。また、低温部1aは、シフト反応部にのみ限定されるものではなく、シフト反応部とCO酸化部とを組み合わせたもの、シフト反応部とそれ以外のCO低減機能を有するものとを組み合わせたものでもよい。
【0035】
実施の形態6.
図6はこの発明の実施の形態6に係る燃料電池発電システムを説明する模式図である。なお、図6では、説明の便宜上、第2熱回収系統10を省略している。
図6において、第1熱回収系統20Aは、改質器1の低温部1aの熱を回収する低温部熱回収系統21Aと、改質器1の高温部1bの熱を回収する高温部熱回収系統22Aとから構成されている。低温部熱回収系統21Aは、貯湯槽7、第3循環ポンプ12A、第1遮断弁17および低温部熱交換器6Aを配管により連結して閉回路に構成され、高温部熱回収系統22Aは、貯湯槽7、第3循環ポンプ12A、第2遮断弁18および高温部熱交換器6Bを配管により連結して閉回路に構成されている。
なお、他の構成は上記実施の形態5と同様に構成されている。
【0036】
この実施の形態6では、制御部26は、さらに第1および第2遮断弁17、18の開閉を制御するように構成されている。そして、システムの運転中では、制御部26は、上記実施の形態5と同様に、第1循環ポンプ11を駆動して水7aを第2熱回収系統10内に循環させ、燃料電池3の廃熱および改質器1から排出される排出ガスの廃熱を熱回収する。
また、システムの停止後では、制御部26は、第1循環ポンプ11の駆動を停止するとともに、第3循環ポンプ12Aを駆動する。そして、制御部26は、低温部1aの温度が所定温度を超えないように第1遮断弁17を開閉させ、水7aを低温部熱回収系統21A内を間欠的に循環させ、低温部1aの熱を熱回収する。さらに、制御部26は、第2遮断弁18を開弁させ、水7aを高温部熱回収系統22A内に循環させ、高温部1bの熱を熱回収する。
さらに、システムの起動時には、制御部26は、第3循環ポンプ12Aを駆動して水7aを低温部熱回収系統21Aおよび高温部熱回収系統22B内に循環させ、改質器1の低温部1aおよび高温部1bを加熱する。
【0037】
従って、この実施の形態6によれば、上記実施の形態5の効果に加えて、第4循環ポンプ12Bが不要となり、構成が簡略化され、低コスト化が図られる。
【0038】
実施の形態7.
図7はこの発明の実施の形態7に係る燃料電池発電システムを説明する模式図、図8はこの発明の実施の形態7に係る燃料電池発電システムにおけるシステム停止後の自然放熱による複合改質器の温度プロファイルを説明する図、図9はこの発明の実施の形態7に係る燃料電池発電システムにおけるシフト反応触媒の活性寿命と運転温度との関係を説明する図である。なお、図7では、説明の便宜上、第2熱回収系統10を省略している。
【0039】
図7において、改質器30は、改質反応部31と、CO低減部32とから構成されている複合改質器である。そして、第1熱回収系統としてのCO低減部熱交換回路33が、貯湯槽7、第5循環ポンプ12CおよびCO低減部熱交換器6Cを配管により連結して閉回路に構成されている。ここで、CO低減部熱交換器6Cは、例えば改質器30のCO低減部32のシフト反応部の近傍に巻き付けられたパイプ等により構成されている。なお、CO低減部32のシフト反応部は温度上昇が制約される部位に相当する。また、第1熱回収系統9Bが、貯湯槽7、第1循環ポンプ12および第3熱交換器6を配管により連結して閉回路に構成されている。ここで、第3熱交換器6は、例えば改質器30の改質反応部31に巻き付けられたパイプ等により構成されている。なお、図示されていないが、改質器30の排気ガスの廃熱を熱回収する第2熱回収系統が設けられている。
【0040】
この実施の形態7では、制御部26は、温度計25を介して改質器30のCO低減部32のシフト反応部の温度をモニターするように構成されている。そして、システムの運転中および停止中において、制御部26は、CO低減部32のシフト反応部の温度が設定温度となると第5循環ポンプ12Cを間欠駆動し、CO低減部熱交換器6Cに水7aを循環させて、CO低減部32のシフト反応部とCO低減部熱交換器6Cとの間で熱交換させ、CO低減部32のシフト反応部の熱を回収し、CO低減部32のシフト反応部の温度が所定温度を超えないように制御する。
【0041】
また、システムの運転中では、制御部26は、上記実施の形態3と同様に、第1循環ポンプ11を駆動して水7aを第2熱回収系統10内に循環させ、燃料電池3の廃熱および改質器30から排出される排出ガスの廃熱を熱回収する。
また、システムの停止後では、制御部26は、第1循環ポンプ11の駆動を停止するとともに、第1循環ポンプ12を連続駆動し、水7aを第1熱回収系統9B内に循環させ、改質反応部31の熱を熱回収する。
さらに、システムの起動時には、制御部26は、第1循環ポンプ12を駆動して水7aを第1熱回収系統9B内に循環させ、改質器30の改質反応部31を加熱する。
【0042】
ここで、この燃料電池発電システムが停止した後自然放置状態におかれると、CO低減部32のシフト反応部は、図8中Aで示されるように、システム停止後、徐々に上昇し、その後徐々に下降する温度プロファイルを呈する。一方、改質反応部31は、図8中Bで示されるように、システム停止後徐々に下降する温度プロファイルを呈する。
【0043】
また、図9は、シフト反応触媒を単体試験装置において連続動作させてCO転化率を測定した結果を示している。ここで、図9中、実線は反応部の温度を230℃に制御した場合のCO転化率を示し、点線は反応部の温度を300℃に制御した場合のCO転化率を示し、二点鎖線は反応部の温度を400℃に制御した場合のCO転化率を示している。
図9から、CO低減部32のシフト反応部の温度が230℃に維持されていると、CO転化率は連続動作時間に拘わらずほぼ一定の値を示すことが分かる。しかし、CO低減部32のシフト反応部の温度が300℃より高くなると、CO転化率は連続動作時間の経過とともに徐々に低下することが分かる。そして、CO低減部32のシフト反応部の温度が400℃となると、CO転化率は500時間経過後急激に低下することが分かる。これは、CO低減部32のシフト反応部の温度が300℃以上となると、触媒活性が低下し、CO転化率が悪化したため、と推考される。そこで、CO低減部32のシフト反応部の温度を300℃未満、好ましくは230℃以下に制御することが必要となる。
【0044】
従って、この実施の形態7によれば、CO低減部32のシフト反応部と熱交換するCO低減部熱交換回路33を備え、制御部26がCO低減部32のシフト反応部の温度をモニターし、CO低減部32のシフト反応部が設定温度(例えば230℃)を超えるとCO低減部熱交換回路33に水7aを循環させてCO低減部32のシフト反応部の熱を回収するように構成されているので、システムの停止中および運転中に、CO低減部32のシフト反応部の温度が設定温度(例えば230℃)を超えないように制御される。
そこで、システム運転中に、CO低減部32のシフト反応部の温度の温度が高くなって触媒の活性が低下し、CO濃度の高い改質ガスを燃料電池3に提供して、燃料電池3の出力を低下させるような不具合も未然に防止される。その結果、安定した出力が得られる燃料電池発電システムを実現できる。
また、CO低減部32のシフト反応部の温度が過度に上昇している時にシステムを再起動すると、CO濃度を十分に低減できず、システムを安定して運転できなくなる。しかし、この実施の形態7では、システム停止中、CO低減部32のシフト反応部の温度上昇が抑えられているので、システムを速やかに再起動できるとともに、システムを安定して運転できるようになる。
【0045】
また、システム運転中では、燃料電池3からの廃熱および改質器30から排出される排ガスから廃熱を回収するとともに、システム停止後で、従来無駄に放熱されていた改質器30の改質反応部31の熱を回収するようにしているので、総合熱効率の高い燃料電池発電システムが実現される。
また、システムの起動時に、貯湯槽7に蓄熱されている熱を改質器30の改質反応部31に供給するようにしているので、システムの起動が速やかに行われる。
【0046】
なお、上記実施の形態7では、第1熱回収系統として、改質器30の改質反応部31の熱を回収する第1熱回収系統9Bと、CO低減部32のシフト反応部の熱を回収するCO低減部熱交換回路33とを設けるものとしているが、第1熱回収系統として、CO低減部32のシフト反応部の熱を回収するCO低減部熱交換回路33のみを設けるようにしてもよい。
この場合、システム運転中およびシステム停止後に、CO低減部32のシフト反応部の温度が設定温度より高くなると、CO低減部熱交換回路33に水7aを循環させてCO低減部32のシフト反応部の熱を回収し、CO低減部32のシフト反応部の温度が設定温度となると、CO低減部熱交換回路33への水7aの循環を停止させることになる。これにより、CO低減部32のシフト反応部の熱を有効に回収することができ、さらにCO低減部32のシフト反応部の温度が設定温度に維持されるので、システムの速やかな再起動が可能となり、CO濃度の高い改質ガスを燃料電池3に提供することもなく、安定した出力が得られる。
【0047】
【発明の効果】
この発明は、以上説明したように、炭化水素系燃料又はアルコール類から水素を主成分とする改質ガスを生成する改質器と、上記改質ガス中の水素と別途供給された酸素との化学反応によって電気を出力する燃料電池と、上記改質器に設置された熱交換器により熱を回収する第1熱回収系統と、システムの停止後に、上記第1熱回収系統に熱媒体を循環させて上記改質器を冷却しながら熱を回収させる制御部とを備えているので、総合熱効率の高い燃料電池発電システムが実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1に係る燃料電池発電システムを説明するための模式図である。
【図2】この発明の実施の形態2に係る燃料電池発電システムを説明するための模式図である。
【図3】この発明の実施の形態3に係る燃料電池発電システムを説明するための模式図である。
【図4】この発明の実施の形態4に係る燃料電池発電システムを説明するための模式図である。
【図5】この発明の実施の形態5に係る燃料電池発電システムを説明するための模式図である。
【図6】この発明の実施の形態6に係る燃料電池発電システムを説明するための模式図である。
【図7】この発明の実施の形態7に係る燃料電池発電システムを説明するための模式図である。
【図8】この発明の実施の形態7に係る燃料電池発電システムにおけるシステム停止後の自然放熱による複合改質器の温度プロファイルを説明する図である。
【図9】この発明の実施の形態7に係る燃料電池発電システムにおけるシフト反応触媒の活性寿命と運転温度との関係を説明する図である。
【符号の説明】
1、30 改質器、3 燃料電池、7 貯湯槽、7a 水、9、9A、9B、9C、20 第1熱回収系統、10、10A 第2熱回収系統、26 制御部、31 改質反応部、32 CO低減部(温度上昇が制約される部位)、33 CO低減部熱交換回路(第1熱回収系統)。

Claims (13)

  1. 炭化水素系燃料又はアルコール類から水素を主成分とする改質ガスを生成する改質器と、上記改質ガス中の水素と別途供給された酸素との化学反応によって電気を出力する燃料電池と、上記改質器に設置された熱交換器により熱を回収する第1熱回収系統と、システムの停止後に、上記第1熱回収系統に熱媒体を循環させて上記改質器を冷却しながら熱を回収させる制御部とを備えたことを特徴とする燃料電池発電システム。
  2. 貯湯槽を備え、上記第1熱回収系統を循環する上記熱媒体が上記貯湯槽内の水と熱交換して熱回収されることを特徴とする請求項1記載の燃料電池発電システム。
  3. 貯湯槽を備え、上記第1熱回収系統を循環する上記熱媒体が上記貯湯槽内の水であることを特徴とする請求項1記載の燃料電池発電システム。
  4. 上記第1熱回収系統は、システムの運転中、上記熱媒体が上記熱交換器から排出されるように構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の燃料電池発電システム。
  5. 上記第1熱回収系統は、それぞれ上記熱媒体が独立して循環され、上記改質器の異なる部位から熱回収する複数の熱回収系統を備えていることを特徴とする請求項1記載の燃料電池発電システム。
  6. 上記燃料電池および上記改質器の排ガスの少なくとも一方から熱回収する第2熱回収系統を備え、上記第1および第2熱回収系統が1つの循環手段により運転されるように構成されていることを特徴とする請求項1記載の燃料電池発電システム。
  7. 上記制御部は、上記改質器の温度をモニターし、該改質器の温度が設定温度に下がるまで上記熱媒体を上記第1熱回収系統に循環させて熱を回収させるように構成されていることを特徴とする請求項1記載の燃料電池発電システム。
  8. 上記設定温度は、システムの運転パターンに応じて変更可能であることを特徴とする請求項7記載の燃料電池発電システム。
  9. 上記制御部は、システムの停止後、所定時間の間、上記熱媒体を上記第1熱回収系統に循環させて熱を回収させるように構成されていることを特徴とする請求項1記載の燃料電池発電システム。
  10. 上記制御部は、上記貯湯槽内の水の温度をモニターし、該水の温度が設定温度に上がるまで上記熱媒体を上記第1熱回収系統に循環させて熱を回収させるように構成されていることを特徴とする請求項2又は請求項3記載の燃料電池発電システム。
  11. 上記熱交換器が、上記改質器の温度上昇が制約される部位に配設され、上記制御部が、上記改質器の温度上昇が制約される部位の温度をモニターし、システムの停止後に上記熱交換器に上記熱媒体を供給して上記改質器の温度上昇が制約される部位の熱を回収し、上記改質器の温度上昇が制約される部位の温度を設定温度以下となるように制御することを特徴とする請求項1記載の燃料電池発電システム。
  12. 上記改質器は、改質反応部とCO低減部とを一体化して構成され、上記改質器の温度上昇が制約される部位が、該CO低減部のシフト反応部であることを特徴とする請求項11記載の燃料電池発電システム。
  13. 上記制御部は、システムの起動時に、上記熱媒体を上記熱交換器に供給して、上記貯湯槽の熱を上記改質器に供給するように構成されていることを特徴とする請求項2又は請求項3記載の燃料電池発電システム。
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