JP2004270295A - コンクリート体の掘削方法 - Google Patents

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Hisao Kudo
久男 工藤
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Nishimatsu Construction Co Ltd
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Abstract

【課題】環境を悪化させず作業効率のよいコンクリート体の掘削方法を提供する。
【解決手段】コンクリート体1の切羽3にコアボーリングによりコ字型に連続孔4を削孔する第1工程と、前記連続孔4のコ字型両端間に単独孔5を削孔する第2工程と、前記単独孔5に油圧ジャッキを挿入して前記コ字型両端間を連絡する亀裂8を形成するとともに前記連続孔4の底部を含む亀裂9を形成し、前記連続孔4及び前記2つの亀裂8、9によりコンクリート塊6を切り出す第3工程とからなるコンクリートの掘削方法である。連続孔4、亀裂8、及び亀裂9によりコンクリート塊6をブロック状に切り出すことができるので、コンクリート塊6を破砕する手間がなく効率よくコンクリート体1を掘削することができる。また騒音や振動、粉塵の発生を抑えることができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンクリートの掘削方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、既設コンクリートダムに取水設備や放流設備等を増設したり改良したりする再開発が進められており、既設コンクリートダム堤体に新たに削孔する工事が行われている。取水口や放流管等となる空洞をダム堤体に削孔するには、自由断面トンネル掘削機により掘削することが多い。この方法は施工性に優れ、施工期間を短縮することができる。
【0003】
また、切羽の外周に沿ってコアボーリング装置で小さな連続孔を穿孔して内部のコンクリートを堤体から切り離して衝撃や振動の影響をダム堤体に与えないようにし、その後内部のコンクリートをブレーカーで破砕し、破片を搬出するという方法もあった。
【0004】
また、静的破砕材を用いてコンクリート体の上部をブロック状に切り出す方法もあった(例えば、特許文献1)。
【0005】
【特許文献】
特開2000−309920号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、自由断面トンネル掘削機による工法は工事費が高くなる。またブレーカーで破砕を行う場合には、騒音や振動、粉塵が生じ環境を悪化させる恐れがあった。またコンクリートを細かく砕くので掘削速度が遅く、さらに細かい破片をかき集めて撤去する必要があり、作業が煩雑であった。
【0007】
コンクリートをブロック状に切り出し撤去する方法では、ブレーカーを使用しないので騒音や振動、粉塵が抑えられるとともに作業効率を向上させることができる。しかし特許文献1の方法はコンクリートの構造物を外周から切り出すため、ダム堤体を削孔する際に直接適用することはできなかった。
【0008】
本発明の課題は、環境を悪化させず作業効率のよいコンクリート体の掘削方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するため、本発明の請求項1に記載の発明は、コンクリート体の掘削方法において、例えば図1に示すように、コンクリート体1の切羽3にコアボーリングによりコ字型に連続孔4を削孔する第1工程と、前記連続孔4のコ字型両端間に単独孔5を削孔する第2工程と、前記単独孔5に油圧ジャッキを挿入して前記コ字型両端間を連絡する亀裂8を形成するとともに前記連続孔4の底部を含む亀裂9を形成し、前記連続孔4及び前記2つの亀裂8、9により囲まれるコンクリート塊6を切り出す第3工程とからなることを特徴とする。
【0010】
請求項1に記載の発明によれば、コアボーリングによるコ字型の連続孔4、そのコ字型両端間の単独孔への油圧ジャッキによる亀裂8、及び連続孔4の底部を含む亀裂9によりコンクリート塊6をブロック状に切り出すことができるので、コンクリート塊6を破砕する手間がなく効率よくコンクリート体1を掘削することができる。また騒音や振動、粉塵の発生を抑えることができる。
【0011】
請求項2に記載の発明は、コンクリート体の掘削方法において、例えば図2に示すように、コンクリート体1の切羽3にコアボーリングによりコ字型に連続孔4を削孔する第1工程と、前記連続孔4の底部にワイヤーソー(ワイヤー7)を挿入し、コ字型に囲まれたコンクリート塊6をワイヤーソー7で楔形に切断する第2工程とからなることを特徴とする。
【0012】
請求項2に記載の発明によれば、コアボーリングによるコ字型の連続孔4からワイヤーソーでコンクリート塊6を楔形に切り出すことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明のコンクリートの掘削方法の実施の形態例について詳細に述べる。
図1は、本発明の方法によりダム堤体等のコンクリート体1の一部を取り壊して生じた空洞2の切羽3付近を示す図である。図では空洞2は高さ約2m、幅約2mの方形である。切羽3の掘削方向には掘削すべきコンクリート塊6が破線で示されている。なお、ダム堤体1の下流側の壁面には削孔作業を行うための図示しない作業架台が設置されている。
【0014】
次に、本発明の第1のコンクリートの掘削方法について説明する。
まず、空洞2の切羽3にコアボーリング装置を用いてコ字型の連続孔4を掘削する。連続孔4は例えば図1(b)に示すように、直径約150〜200mmの単独孔を連続して穿孔することで形成する。
【0015】
次に、連続孔4の両端の間に、1個以上の単独孔5を削孔する。単独孔5は直径約150〜200mmであり、コアボーリング装置を用いて形成することができる。
【0016】
次に、油圧ジャッキを単独孔5に挿入する。油圧ジャッキを油圧で作動させることにより、小割り破砕を行い、連続孔4のコ字型両端及び単独孔5を連絡する亀裂8を生じさせる。亀裂8が生じたら単独孔5に圧力プレートを加えて油圧ジャッキを作動させることにより亀裂8を押し広げていく。このとき連続孔4の底部を含む面で亀裂9が生じ、掘削すべきコンクリート塊6とコンクリート体1本体とがせん断される。
【0017】
次に、コンクリート塊6にケミカルアンカーであらかじめ取り付けられたU字ボルトを用いて、空洞2内部から切り出されたコンクリート塊6を撤去する。
コンクリート塊6がコンクリート体1から切り出されたせん断面は新たな切羽3となる。以上の作業を繰り返してコンクリート体1の反対側の壁面に至る空洞2を形成する。
【0018】
第1のコンクリートの掘削方法によれば、コ字型の連続孔4、亀裂、及びせん断面によりコンクリート塊6をブロック状に切り出すことができるので、コンクリート塊6を破砕する手間がなく効率よくコンクリート体1を掘削することができる。また騒音や振動、粉塵の発生を抑えることができる。
【0019】
なお、コンクリート体1に形成する空洞2の高さまたは幅が5mよりも大きい場合には一度でコンクリート塊6を切り出せないと考えられる。このような場合には、切羽3に縦横に1〜2mの間隔をあけて単独孔5を設けて、複数回に分けて上記の切り出し作業を行い、所定の大きさのコンクリート塊を切り出せるようにすればよい。
【0020】
次に、第2のコンクリートの掘削方法について図2を用いて説明する。
図2において、コンクリート体1の一部を取り壊して生じた空洞2の切羽3に、第1の掘削方法と同様にして連続孔4が設けられている。
【0021】
次に、ワイヤーソーのワイヤー7が掛けられたガイドプーリーを連続孔4の奥まで挿入し、掘削すべきコンクリート塊6の掘削方向前方の左上端A、左下端Bにそれぞれ設置する。また、掘削すべきコンクリート塊6の掘削方向後方の右上端C、右下端Dにも、同様にワイヤー7が掛けられたガイドプーリーをそれぞれ設置する。
上記のようにガイドプーリーを設置すると、ワイヤー7はC、A、B、Dに設置されたガイドプーリー間に張られて設置される。
【0022】
次に、ワイヤー7を走行させてC、A、B、Dを含む平面で掘削すべきコンクリート塊6を切断する。その際、A、Bに設けたガイドプーリーはワイヤー7がC、A、B、Dを含む平面上を動くように適宜移動させる。また、ワイヤー7の張力は一定に保たれるよう調節する。
【0023】
切断された楔形のコンクリート塊6は第1の掘削方法と同様に建設機械で空洞2内部から撤去することができる。また、掘削すべきコンクリート塊6の残された楔形の部分は、第1の掘削方法と同様にして切り出し、撤去することができる。以上の作業を繰り返してコンクリート体1の反対側の壁面に至る空洞2を形成する。
【0024】
第2の掘削方法によれば、空洞2が大きく掘削すべきコンクリート塊6が一度で切り出せない場合にも、ワイヤーソーで楔形に分割して切り出すことができ、油圧ジャッキを使用する工程を減らすことができる。
【0025】
なお、以上の実施の形態においては、油圧ジャッキを用いてコンクリート塊6を切り出したが、本発明はこれに限定されるものではなく、油圧ジャッキの代わりに静的破砕材を用いてコンクリート塊6を切り出してもよい。その他、ワイヤーソーでのコンクリート塊6の切り出し方法等についても適宜に変更可能であることは勿論である。
【0026】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明によれば、コアボーリングによるコ字型の連続孔、そのコ字型両端間の単独孔への油圧ジャッキによる亀裂、及び連続孔の底部を含む亀裂によりコンクリート塊をブロック状に切り出すことができるので、コンクリート塊を破砕する手間がなく効率よくコンクリート体を掘削することができる。また騒音や振動、粉塵の発生を抑えることができる。
【0027】
請求項2に記載の発明によれば、コアボーリングによるコ字型の連続孔からワイヤーソーでコンクリート塊を楔形に切り出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のコンクリートの掘削方法によりコンクリート体1に設けられた空洞の形態例を示す図であり、(a)は水平断面図、(b)は正面図である。
【図2】本発明のコンクリートの掘削方法によりコンクリート体1に設けられた空洞の他の形態例を示す図であり、(a)は水平断面図、(b)は正面図である。
【符号の説明】
1 コンクリート体
2 空洞
3 切羽
4 連続孔
5 単独孔
6 コンクリート塊
7 ワイヤー

Claims (2)

  1. コンクリート体の切羽にコアボーリングによりコ字型に連続孔を削孔する第1工程と、
    前記連続孔のコ字型両端間に単独孔を削孔する第2工程と、
    前記単独孔に油圧ジャッキを挿入して前記コ字型両端間を連絡する亀裂を形成するとともに前記連続孔の底部を含む亀裂を形成し、前記連続孔及び前記2つの亀裂により囲まれるコンクリート塊を切り出す第3工程とからなることを特徴とするコンクリート体の掘削方法。
  2. コンクリート体の切羽にコアボーリングによりコ字型に連続孔を削孔する第1工程と、
    前記連続孔の底部にワイヤーソーを挿入し、コ字型に囲まれたコンクリート塊をワイヤーソーで楔形に切断する第2工程とからなることを特徴とするコンクリート体の掘削方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010240990A (ja) * 2009-04-06 2010-10-28 Shimizu Corp コンクリートの切断方法
JP2012144018A (ja) * 2011-01-14 2012-08-02 Taisei Corp コンクリート構造物の開口方法
JP2020045752A (ja) * 2018-09-21 2020-03-26 大成建設株式会社 堤体削孔工法および放流管施工方法
JP7398026B1 (ja) * 2023-09-11 2023-12-13 鹿島建設株式会社 躯体の撤去方法

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