JP2004357170A - 平面アンテナ - Google Patents
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Abstract
【課題】小型化できる平面アンテナを提供する。
【解決手段】誘電体基板2にパッチ導体4と接地導体6とが設けられており、パッチ導体4が離間して接地導体6により囲まれており、パッチ導体4の周辺がコッホ曲線を有しており、該コッホ曲線の三角形がパッチ導体4の中心に向くように該1辺が構成されている。
【選択図】図1
【解決手段】誘電体基板2にパッチ導体4と接地導体6とが設けられており、パッチ導体4が離間して接地導体6により囲まれており、パッチ導体4の周辺がコッホ曲線を有しており、該コッホ曲線の三角形がパッチ導体4の中心に向くように該1辺が構成されている。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、平面アンテナに関し、特に、マイクロ波通信やミリ波通信に好適な平面アンテナに関する。より具体的には、車両と車両外部の送信機器及び/又は受信機器に接続される平面アンテナであって、例えば、車両の窓ガラス板に設けられるのに適する平面アンテナに関する。
【0002】
【従来の技術】
今日、高速、大容量通信への要求から、マイクロ波やミリ波を用いて電波を送信又は受信する高周波の通信が急速に拡がっている。電波を送信又は受信するアンテナとして、例えば、図6に示すとおり、方形のパッチ状の放射導体(以下、パッチ導体4という)を誘電体基板2に設け、パッチ導体4を接地導体6により囲んだ平面アンテナが報告されている(例えば、特許文献1参照)。なお、図6において、5は1/4波長のインピーダンス変成器の中心導体、8は給電点、9は50Ω伝送線路である。
【0003】
しかし、この従来例では、平面アンテナを小型にすることが困難である問題があった。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−252520号公報(7頁、図2(c))
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来技術の有する前述の欠点を解消する平面アンテナの提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、誘電体基板にパッチ導体と接地導体とが設けられており、該パッチ導体が離間して該接地導体により囲まれている平面アンテナにおいて、
該パッチ導体の周辺が少なくとも1辺が1段階のコッホ曲線を有しており、該コッホ曲線の三角形が該パッチ導体の中心に向くように該1辺が構成されていることを特徴とする平面アンテナを提供する。
【0007】
また、誘電体基板にパッチ導体と接地導体とが設けられており、該パッチ導体が離間して該接地導体により囲まれている平面アンテナにおいて、
nを自然数とするとき、該パッチ導体の周辺が少なくとも1辺がn段階のコッホ曲線を有しており、該コッホ曲線の三角形が該パッチ導体の中心に向くように該1辺が構成されていることを特徴とする平面アンテナを提供する。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の平面アンテナについて、添付の図面に示される好適実施例を基に詳細に説明する。図1、2には、本発明の平面アンテナの一実施形態である平面アンテナが示されている。図1は、平面アンテナの平面図であり、図2は図1に示す平面アンテナのA−A’断面図である。以下の説明において、特記しない場合には、方向は図面上での方向をいうものとする。
【0009】
本発明の平面アンテナは、図1、2に示すように、ガラス板等の誘電体基板2の少なくとも一方の面に形成される平面アンテナであり、誘電体基板2にパッチ導体4と接地導体6とが設けられており、パッチ導体4が離間して接地導体6により囲まれている。本発明では、パッチ導体4と接地導体6とは誘電体基板2の片面(同じ面)に形成される。
【0010】
図1に示す例では、パッチ導体4の周辺の4辺がコッホ曲線を有している。図3はコッホ曲線(Koch Curve)の説明図である。図3において、まず、所定の長さの線分を仮定し(図3(a))、次に、この線分を3等分する(図3(b))。3等分されたうちの中央の線分を1辺とする正三角形を作成する(図3(c))。以上を第1段階という。
【0011】
図3(c)に示す4つの直線について、それぞれ、図3(a)〜図3(b)の処理をする(図3(d)、第2段階)。このように、本発明では、nを自然数とするとき、パッチ導体4の周辺が少なくとも1辺がコッホ曲線のn段階を有している。したがって、図1に示す例は、上記第1段階の処理を施した平面アンテナであるが、本発明の平面アンテナは、上記第2段階、さらには、第n段階の処理を施したものであってもよい。また、該コッホ曲線の三角形がパッチ導体4の中心に向くように該1辺が構成されている。
【0012】
図1に示す例において、パッチ導体4の、上側、左側及び右側の縁辺と、接地導体6のパッチ導体4側の右側の縁辺とは平行又は略平行である。図1に示す例では、インピーダンス変成器の中心導体5がパッチ導体4に設けられており、パッチ導体4の下側に下方に伸長されている。中心導体5の下端には、伝送線路9が設けられており、伝送線路9の開放端又は伝送線路9の開放端付近には給電点8が設けられている。ここで、インピーダンス変成器は、中心導体5と、中心導体5の周縁近傍の接地導体6の縁辺とで構成されている。
【0013】
給電点8は表面実装型コネクタ(不図示)を介して、誘電体基板2の、パッチ導体4側の面で同軸ケーブル(不図示)の中心導体5と接続される。また、接地導体6は、アース接続された同軸ケーブルの外部導体と接続されて常時アース接続されている。
【0014】
パッチ導体4の幅及び長さaは、平面アンテナで送信又は受信する電波の波長によって電波が共振するように設定される。幅及び長さaは、送信又は受信を行う所望の周波数帯の中心周波数の波長をλM とした場合、アンテナの送信又は受信効率を向上させるために、k・(λM /4)〜k・λM (kは誘電体基板2における波長の短縮率)の範囲にあることが好ましい。この範囲に導体幅及び長さaを設定することで、この範囲外に設定する場合に比べて、利得が向上する。ここで、短縮率kは、誘電体基板2の比誘電率をεr とすると、k=εr (−1/2)で表すことができる。短縮率kとは、誘電体基板上を伝搬する電波の伝搬速度に関係するもので、所望の電波の周波数においてアンテナの入力インピーダンスのリアクタンス成分が0(ゼロ)となるようにする比率をいい、アンテナが共振するように、誘電体基板に設けられるアンテナの寸法を空気中に設けられるアンテナの寸法に比べて小さくする比率をいう。中心導体5の線路長は、k・λM /4程度である。
【0015】
ところで、図7、図8、図9には、図1に示す例とは、別の実施例の平面図であり、パッチ導体4付近のみを示している。図7に示す例では、パッチ導体4の周辺の3辺がコッホ曲線を有している。図8に示す例では、パッチ導体4の対角を切削するようにして、パッチ導体4の平坦部4aを設け、円偏波の通信に適するようにした。また、図示していないが、パッチ導体4の対角に凸部を設けてもよく、これにより、円偏波特性が向上する。図9に示す例では、パッチ導体4の中心又はほぼ中心に方形状の切削部分4bを設けた。
【0016】
接地導体6は、誘電体基板2上の一定の領域に所定以上の面積を有するように形成される。すなわち、本発明の平面アンテナは指向性が良好となるように接地導体6の面積が調整されている。このようにして、指向性を良好にすることができるのは、誘電体基板と空気界面での反射やガラス板を伝搬する表面波の指向性への影響が低減するためと考えられる。
【0017】
接地導体6はパッチ導体4の周囲を一定の距離離間して囲んでいる。すなわち、接地導体6の縁辺の一部又は全部はパッチ導体4の縁より一定の間隔gで離れている。間隔gは、平面アンテナの入力インピーダンス特性が良好となるように設定され、ほぼ誘電体基板2の厚さ近傍が好ましい。
【0018】
中心導体5と接地導体6との最短間隔は、中心導体5の幅との比によって設定され、中心導体5の幅と間隔との比は、パッチ導体4の入力インピーダンスを通常、高周波伝送線路で用いられる特性インピーダンス50Ωと整合するインピーダンスとなるように、誘電体基板2の比誘電率、パッチ導体4の導電率等及び接地導体6の導電率等を考慮して設定されることが好ましい。
【0019】
パッチ導体4、中心導体5、50Ω伝送線路9及び接地導体6は、例えば、銀ペースト等の、導電性金属を含有するペーストを誘電体基板2にプリントし、焼付けて形成される。なお、本発明においては、この形成方法に限定されず、銅等の導電性物質からなる、線状又は箔状の薄膜を、誘電体基板2の面上に形成してもよい。
【0020】
誘電体基板2としてガラス板を用い、パッチ導体4、中心導体5、50Ω伝送線路9及び接地導体6として銀ペーストをこのガラス板にプリントし焼付けて形成した場合には、ガラス板の比誘電率や銀ペーストによる導体の導電率を考慮して各部分の形状及び寸法等の諸数値が設定される。
【0021】
次に、本発明の平面アンテナの動作について説明する。パッチ導体4は電波を放射する放射導体として機能する。また、中心導体5は、その両側に一定の距離を隔てて接地導体が形成される公知の伝送線路であるコプレーナウェーブガイド(CPW)を形成する。インピーダンス変成器はパッチ導体4の入力インピーダンスを通常、高周波伝送線路で用いられる特性インピーダンス50Ωと整合させるように機能することが好ましい。
【0022】
送信の際は、給電点8から電気信号を給電する。この電気信号は中心導体5を伝搬してパッチ導体4に到達しパッチ導体4が励振される。このときパッチ導体4の共振周波数で励振されれば、パッチ導体4より電波が放射される。
【0023】
マイクロストリップアンテナは、放射導体と地導体との間の電界により放射導体端部で磁流を生じ、その磁流を波源として電波を放射するアンテナである。これに対して、本発明の平面アンテナは、パッチ導体4と、その周囲に間隔をおいて同一面に設けられた接地導体6との間の電界によりパッチ導体4の端部で磁流を生じ、その磁流を波源として、電波を放射するものと考えられる。本発明の平面アンテナにおける共振周波数は、パッチ導体4の形状、寸法、パッチ導体4と接地導体6との間隔等を用いて設定することができる。電波の受信は、送信と受信との可逆性により、上記説明と反対の動作となる。
【0024】
このように、本発明の平面アンテナは、パッチ導体4及び接地導体6が設けられた誘電体基板2の面の反対の面に導体が設けられていなくてもよく、誘電体基板2の一面にのみ、パッチ導体4、接地導体6及び中心導体5が設けられた、同一面又は共平面(コプレーナ)構造のアンテナにできるので、平面アンテナを誘電体基板2の片面に形成することができる。したがって、誘電体基板の両面に導体を設けなければならないMSAに比べて、生産性及び耐久性が向上する。特に本発明の平面アンテナが車両用フロントガラス板等の窓ガラス板の車室内側に設けられた場合には、顕著に耐久性が向上する。さらに、給電点8もパッチ導体4等と同一の面側に設けることができるので、給電も容易になり、簡易でコンパクトな構成を実現することができる。
【0025】
図1、2に示す例では、一枚の誘電体基板2上に形成されている。しかし、本発明においては、例えば、合わせガラス板や複層ガラス板等の多層誘電体基板であってもよく、この場合、合わせガラス板や複層ガラス板を構成するガラス板のどの面側に設けられてもよい。例えば、合わせガラス板の合わせ面側に形成してもよいが、この場合、ガラス板を横断してアンテナに給電するための給電手段が必要とされる。
【0026】
さらに、誘電体基板は、ガラス板に限定されず、セラミック、ポリイミド樹脂、サファイア及びプリント配線基板等いずれであってもよい。また、アンテナの送信又は受信の効率を向上させるには低誘電損失の誘電体基板を用いるのが好ましい。また、誘電体基板は、表層に着色したプリント膜、例えば黒色プリント膜を形成したものを用いてもよい。
【0027】
誘電体基板2の面の表層には、黒色セラミック膜が形成されてもよい。また、本発明の平面アンテナを車両用窓ガラス板に設けてもよい。この場合、本発明の平面アンテナは車両用フロントガラス板等の窓ガラス板の車室内側に設けられることが好ましい。また、前記車両用ガラス板が合わせガラス板である場合には、本発明の平面アンテナは、合わせガラスを構成するガラス基板に設けられてもよい。
【0028】
本発明の平面アンテナは、車両用フロントガラス板の縁から100mm以内の範囲に形成されるのが好ましく、車両用フロントガラス板を車両に装着する際の左右方向の中心線を中心とする左右100mm以内の範囲に形成されるのが好ましい。
【0029】
本発明の平面アンテナは、例えば、車両用フロントガラス板等の窓ガラス板の面に形成してETC(Electronic Toll CollectionSystem:ノンストップ自動料金収受システム、路側無線装置の送信周波数:5.795GHz又は5.805GHz、路側無線装置の受信周波数:5.835GHz又は5.845GHz)におけるアンテナとして利用される。すなわち、車両用フロントガラス板を誘電体基板2として用いる。このような平面アンテナは、狭域通信(DSRC:Dedicated Short Range Communication )制御回路等とともに一体化して誘電体基板2上に設けられてもよい。
【0030】
なお、本発明の平面アンテナは、上述した5.8GHzの周波数帯を用いた無線通信を行うETCにおいて好適に用いられるが、ETCに限定されず、同様の周波数帯を用いる種々のデータ通信にも使用可能である。例えば、自動車電話用の800MHz帯(810〜960MHz)、自動車電話用の1.5GHz帯(1.429〜1.501GHz)、UHF帯(300MHz〜3GHz)、GPS人工衛星のGPS信号1575.42MHz等の電波の送信又は受信に用いることもできる。上記帯域以外にもマイクロ波の周波数の電波(1GHz〜3THz)やミリ波帯の電波(30GHz〜300GHz)の送信又は受信にも用いることができる。
【0031】
【実施例】
以下に実施例を用いて本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例には限定されず、本発明の要旨を損なわない限り、各種の改良や変更も本発明に含まれる。
【0032】
「例1(実施例)」
誘電体基板としてガラス板を使用し、図1、2に示すような平面アンテナを製作した。パッチ導体4、中心導体5、50Ω伝送線路9及び接地導体6は銀ペーストをこのガラス板にプリントし焼付けて形成した。各部の寸法、定数は以下のとおりであり、寸法の単位はmmとし、以下に示す例2でも同様とする。
【0033】
周波数2.0〜2.6GHzの反射損失を測定した。図4に横軸を周波数にした反射損失特性を示す。図4から共振周波数は略2.3GHzであることがわかる。図5は縦軸を感度とした指向特性図である。
【0034】
ガラス板の寸法(縦×横×厚さ) 200×200×3.5、
a 18.9、
b 25.9、
c 74.0、
g 3.5。
【0035】
「例2(比較例)」
誘電体基板としてガラス板を使用し、図6に示すような平面アンテナを製作した。パッチ導体4、中心導体5、50Ω伝送線路9及び接地導体6は銀ペーストをこのガラス板にプリントし焼付けて形成した。共振周波数は略2.3GHzになるように、各部の寸法、定数を以下のとおり設定した。
【0036】
ガラス板の寸法(縦×横×厚さ) 200×200×3.5、
d 20.0、
e 35.0、
f 86.0。
【0037】
【発明の効果】
本発明では、パッチ導体の周辺が少なくとも1辺がコッホ曲線を有しているために、従来の平面アンテナより、パッチ導体4、接地導体6を小型化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の平面アンテナの一実施例の平面図。
【図2】図2は図1に示す平面アンテナのA−A’断面図。
【図3】コッホ曲線の説明図。
【図4】例1の反射損失特性図。
【図5】例1の指向特性図。
【図6】従来例の平面図。
【図7】図1に示す例とは、別の実施例の平面図。
【図8】図1に示す例とは、別の実施例の平面図。
【図9】図1に示す例とは、別の実施例の平面図。
【符号の説明】
2:誘電体基板
4:パッチ導体
6:接地導体
8:給電点
【発明の属する技術分野】
本発明は、平面アンテナに関し、特に、マイクロ波通信やミリ波通信に好適な平面アンテナに関する。より具体的には、車両と車両外部の送信機器及び/又は受信機器に接続される平面アンテナであって、例えば、車両の窓ガラス板に設けられるのに適する平面アンテナに関する。
【0002】
【従来の技術】
今日、高速、大容量通信への要求から、マイクロ波やミリ波を用いて電波を送信又は受信する高周波の通信が急速に拡がっている。電波を送信又は受信するアンテナとして、例えば、図6に示すとおり、方形のパッチ状の放射導体(以下、パッチ導体4という)を誘電体基板2に設け、パッチ導体4を接地導体6により囲んだ平面アンテナが報告されている(例えば、特許文献1参照)。なお、図6において、5は1/4波長のインピーダンス変成器の中心導体、8は給電点、9は50Ω伝送線路である。
【0003】
しかし、この従来例では、平面アンテナを小型にすることが困難である問題があった。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−252520号公報(7頁、図2(c))
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来技術の有する前述の欠点を解消する平面アンテナの提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、誘電体基板にパッチ導体と接地導体とが設けられており、該パッチ導体が離間して該接地導体により囲まれている平面アンテナにおいて、
該パッチ導体の周辺が少なくとも1辺が1段階のコッホ曲線を有しており、該コッホ曲線の三角形が該パッチ導体の中心に向くように該1辺が構成されていることを特徴とする平面アンテナを提供する。
【0007】
また、誘電体基板にパッチ導体と接地導体とが設けられており、該パッチ導体が離間して該接地導体により囲まれている平面アンテナにおいて、
nを自然数とするとき、該パッチ導体の周辺が少なくとも1辺がn段階のコッホ曲線を有しており、該コッホ曲線の三角形が該パッチ導体の中心に向くように該1辺が構成されていることを特徴とする平面アンテナを提供する。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の平面アンテナについて、添付の図面に示される好適実施例を基に詳細に説明する。図1、2には、本発明の平面アンテナの一実施形態である平面アンテナが示されている。図1は、平面アンテナの平面図であり、図2は図1に示す平面アンテナのA−A’断面図である。以下の説明において、特記しない場合には、方向は図面上での方向をいうものとする。
【0009】
本発明の平面アンテナは、図1、2に示すように、ガラス板等の誘電体基板2の少なくとも一方の面に形成される平面アンテナであり、誘電体基板2にパッチ導体4と接地導体6とが設けられており、パッチ導体4が離間して接地導体6により囲まれている。本発明では、パッチ導体4と接地導体6とは誘電体基板2の片面(同じ面)に形成される。
【0010】
図1に示す例では、パッチ導体4の周辺の4辺がコッホ曲線を有している。図3はコッホ曲線(Koch Curve)の説明図である。図3において、まず、所定の長さの線分を仮定し(図3(a))、次に、この線分を3等分する(図3(b))。3等分されたうちの中央の線分を1辺とする正三角形を作成する(図3(c))。以上を第1段階という。
【0011】
図3(c)に示す4つの直線について、それぞれ、図3(a)〜図3(b)の処理をする(図3(d)、第2段階)。このように、本発明では、nを自然数とするとき、パッチ導体4の周辺が少なくとも1辺がコッホ曲線のn段階を有している。したがって、図1に示す例は、上記第1段階の処理を施した平面アンテナであるが、本発明の平面アンテナは、上記第2段階、さらには、第n段階の処理を施したものであってもよい。また、該コッホ曲線の三角形がパッチ導体4の中心に向くように該1辺が構成されている。
【0012】
図1に示す例において、パッチ導体4の、上側、左側及び右側の縁辺と、接地導体6のパッチ導体4側の右側の縁辺とは平行又は略平行である。図1に示す例では、インピーダンス変成器の中心導体5がパッチ導体4に設けられており、パッチ導体4の下側に下方に伸長されている。中心導体5の下端には、伝送線路9が設けられており、伝送線路9の開放端又は伝送線路9の開放端付近には給電点8が設けられている。ここで、インピーダンス変成器は、中心導体5と、中心導体5の周縁近傍の接地導体6の縁辺とで構成されている。
【0013】
給電点8は表面実装型コネクタ(不図示)を介して、誘電体基板2の、パッチ導体4側の面で同軸ケーブル(不図示)の中心導体5と接続される。また、接地導体6は、アース接続された同軸ケーブルの外部導体と接続されて常時アース接続されている。
【0014】
パッチ導体4の幅及び長さaは、平面アンテナで送信又は受信する電波の波長によって電波が共振するように設定される。幅及び長さaは、送信又は受信を行う所望の周波数帯の中心周波数の波長をλM とした場合、アンテナの送信又は受信効率を向上させるために、k・(λM /4)〜k・λM (kは誘電体基板2における波長の短縮率)の範囲にあることが好ましい。この範囲に導体幅及び長さaを設定することで、この範囲外に設定する場合に比べて、利得が向上する。ここで、短縮率kは、誘電体基板2の比誘電率をεr とすると、k=εr (−1/2)で表すことができる。短縮率kとは、誘電体基板上を伝搬する電波の伝搬速度に関係するもので、所望の電波の周波数においてアンテナの入力インピーダンスのリアクタンス成分が0(ゼロ)となるようにする比率をいい、アンテナが共振するように、誘電体基板に設けられるアンテナの寸法を空気中に設けられるアンテナの寸法に比べて小さくする比率をいう。中心導体5の線路長は、k・λM /4程度である。
【0015】
ところで、図7、図8、図9には、図1に示す例とは、別の実施例の平面図であり、パッチ導体4付近のみを示している。図7に示す例では、パッチ導体4の周辺の3辺がコッホ曲線を有している。図8に示す例では、パッチ導体4の対角を切削するようにして、パッチ導体4の平坦部4aを設け、円偏波の通信に適するようにした。また、図示していないが、パッチ導体4の対角に凸部を設けてもよく、これにより、円偏波特性が向上する。図9に示す例では、パッチ導体4の中心又はほぼ中心に方形状の切削部分4bを設けた。
【0016】
接地導体6は、誘電体基板2上の一定の領域に所定以上の面積を有するように形成される。すなわち、本発明の平面アンテナは指向性が良好となるように接地導体6の面積が調整されている。このようにして、指向性を良好にすることができるのは、誘電体基板と空気界面での反射やガラス板を伝搬する表面波の指向性への影響が低減するためと考えられる。
【0017】
接地導体6はパッチ導体4の周囲を一定の距離離間して囲んでいる。すなわち、接地導体6の縁辺の一部又は全部はパッチ導体4の縁より一定の間隔gで離れている。間隔gは、平面アンテナの入力インピーダンス特性が良好となるように設定され、ほぼ誘電体基板2の厚さ近傍が好ましい。
【0018】
中心導体5と接地導体6との最短間隔は、中心導体5の幅との比によって設定され、中心導体5の幅と間隔との比は、パッチ導体4の入力インピーダンスを通常、高周波伝送線路で用いられる特性インピーダンス50Ωと整合するインピーダンスとなるように、誘電体基板2の比誘電率、パッチ導体4の導電率等及び接地導体6の導電率等を考慮して設定されることが好ましい。
【0019】
パッチ導体4、中心導体5、50Ω伝送線路9及び接地導体6は、例えば、銀ペースト等の、導電性金属を含有するペーストを誘電体基板2にプリントし、焼付けて形成される。なお、本発明においては、この形成方法に限定されず、銅等の導電性物質からなる、線状又は箔状の薄膜を、誘電体基板2の面上に形成してもよい。
【0020】
誘電体基板2としてガラス板を用い、パッチ導体4、中心導体5、50Ω伝送線路9及び接地導体6として銀ペーストをこのガラス板にプリントし焼付けて形成した場合には、ガラス板の比誘電率や銀ペーストによる導体の導電率を考慮して各部分の形状及び寸法等の諸数値が設定される。
【0021】
次に、本発明の平面アンテナの動作について説明する。パッチ導体4は電波を放射する放射導体として機能する。また、中心導体5は、その両側に一定の距離を隔てて接地導体が形成される公知の伝送線路であるコプレーナウェーブガイド(CPW)を形成する。インピーダンス変成器はパッチ導体4の入力インピーダンスを通常、高周波伝送線路で用いられる特性インピーダンス50Ωと整合させるように機能することが好ましい。
【0022】
送信の際は、給電点8から電気信号を給電する。この電気信号は中心導体5を伝搬してパッチ導体4に到達しパッチ導体4が励振される。このときパッチ導体4の共振周波数で励振されれば、パッチ導体4より電波が放射される。
【0023】
マイクロストリップアンテナは、放射導体と地導体との間の電界により放射導体端部で磁流を生じ、その磁流を波源として電波を放射するアンテナである。これに対して、本発明の平面アンテナは、パッチ導体4と、その周囲に間隔をおいて同一面に設けられた接地導体6との間の電界によりパッチ導体4の端部で磁流を生じ、その磁流を波源として、電波を放射するものと考えられる。本発明の平面アンテナにおける共振周波数は、パッチ導体4の形状、寸法、パッチ導体4と接地導体6との間隔等を用いて設定することができる。電波の受信は、送信と受信との可逆性により、上記説明と反対の動作となる。
【0024】
このように、本発明の平面アンテナは、パッチ導体4及び接地導体6が設けられた誘電体基板2の面の反対の面に導体が設けられていなくてもよく、誘電体基板2の一面にのみ、パッチ導体4、接地導体6及び中心導体5が設けられた、同一面又は共平面(コプレーナ)構造のアンテナにできるので、平面アンテナを誘電体基板2の片面に形成することができる。したがって、誘電体基板の両面に導体を設けなければならないMSAに比べて、生産性及び耐久性が向上する。特に本発明の平面アンテナが車両用フロントガラス板等の窓ガラス板の車室内側に設けられた場合には、顕著に耐久性が向上する。さらに、給電点8もパッチ導体4等と同一の面側に設けることができるので、給電も容易になり、簡易でコンパクトな構成を実現することができる。
【0025】
図1、2に示す例では、一枚の誘電体基板2上に形成されている。しかし、本発明においては、例えば、合わせガラス板や複層ガラス板等の多層誘電体基板であってもよく、この場合、合わせガラス板や複層ガラス板を構成するガラス板のどの面側に設けられてもよい。例えば、合わせガラス板の合わせ面側に形成してもよいが、この場合、ガラス板を横断してアンテナに給電するための給電手段が必要とされる。
【0026】
さらに、誘電体基板は、ガラス板に限定されず、セラミック、ポリイミド樹脂、サファイア及びプリント配線基板等いずれであってもよい。また、アンテナの送信又は受信の効率を向上させるには低誘電損失の誘電体基板を用いるのが好ましい。また、誘電体基板は、表層に着色したプリント膜、例えば黒色プリント膜を形成したものを用いてもよい。
【0027】
誘電体基板2の面の表層には、黒色セラミック膜が形成されてもよい。また、本発明の平面アンテナを車両用窓ガラス板に設けてもよい。この場合、本発明の平面アンテナは車両用フロントガラス板等の窓ガラス板の車室内側に設けられることが好ましい。また、前記車両用ガラス板が合わせガラス板である場合には、本発明の平面アンテナは、合わせガラスを構成するガラス基板に設けられてもよい。
【0028】
本発明の平面アンテナは、車両用フロントガラス板の縁から100mm以内の範囲に形成されるのが好ましく、車両用フロントガラス板を車両に装着する際の左右方向の中心線を中心とする左右100mm以内の範囲に形成されるのが好ましい。
【0029】
本発明の平面アンテナは、例えば、車両用フロントガラス板等の窓ガラス板の面に形成してETC(Electronic Toll CollectionSystem:ノンストップ自動料金収受システム、路側無線装置の送信周波数:5.795GHz又は5.805GHz、路側無線装置の受信周波数:5.835GHz又は5.845GHz)におけるアンテナとして利用される。すなわち、車両用フロントガラス板を誘電体基板2として用いる。このような平面アンテナは、狭域通信(DSRC:Dedicated Short Range Communication )制御回路等とともに一体化して誘電体基板2上に設けられてもよい。
【0030】
なお、本発明の平面アンテナは、上述した5.8GHzの周波数帯を用いた無線通信を行うETCにおいて好適に用いられるが、ETCに限定されず、同様の周波数帯を用いる種々のデータ通信にも使用可能である。例えば、自動車電話用の800MHz帯(810〜960MHz)、自動車電話用の1.5GHz帯(1.429〜1.501GHz)、UHF帯(300MHz〜3GHz)、GPS人工衛星のGPS信号1575.42MHz等の電波の送信又は受信に用いることもできる。上記帯域以外にもマイクロ波の周波数の電波(1GHz〜3THz)やミリ波帯の電波(30GHz〜300GHz)の送信又は受信にも用いることができる。
【0031】
【実施例】
以下に実施例を用いて本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例には限定されず、本発明の要旨を損なわない限り、各種の改良や変更も本発明に含まれる。
【0032】
「例1(実施例)」
誘電体基板としてガラス板を使用し、図1、2に示すような平面アンテナを製作した。パッチ導体4、中心導体5、50Ω伝送線路9及び接地導体6は銀ペーストをこのガラス板にプリントし焼付けて形成した。各部の寸法、定数は以下のとおりであり、寸法の単位はmmとし、以下に示す例2でも同様とする。
【0033】
周波数2.0〜2.6GHzの反射損失を測定した。図4に横軸を周波数にした反射損失特性を示す。図4から共振周波数は略2.3GHzであることがわかる。図5は縦軸を感度とした指向特性図である。
【0034】
ガラス板の寸法(縦×横×厚さ) 200×200×3.5、
a 18.9、
b 25.9、
c 74.0、
g 3.5。
【0035】
「例2(比較例)」
誘電体基板としてガラス板を使用し、図6に示すような平面アンテナを製作した。パッチ導体4、中心導体5、50Ω伝送線路9及び接地導体6は銀ペーストをこのガラス板にプリントし焼付けて形成した。共振周波数は略2.3GHzになるように、各部の寸法、定数を以下のとおり設定した。
【0036】
ガラス板の寸法(縦×横×厚さ) 200×200×3.5、
d 20.0、
e 35.0、
f 86.0。
【0037】
【発明の効果】
本発明では、パッチ導体の周辺が少なくとも1辺がコッホ曲線を有しているために、従来の平面アンテナより、パッチ導体4、接地導体6を小型化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の平面アンテナの一実施例の平面図。
【図2】図2は図1に示す平面アンテナのA−A’断面図。
【図3】コッホ曲線の説明図。
【図4】例1の反射損失特性図。
【図5】例1の指向特性図。
【図6】従来例の平面図。
【図7】図1に示す例とは、別の実施例の平面図。
【図8】図1に示す例とは、別の実施例の平面図。
【図9】図1に示す例とは、別の実施例の平面図。
【符号の説明】
2:誘電体基板
4:パッチ導体
6:接地導体
8:給電点
Claims (2)
- 誘電体基板にパッチ導体と接地導体とが設けられており、該パッチ導体が離間して該接地導体により囲まれている平面アンテナにおいて、
該パッチ導体の周辺が少なくとも1辺が1段階のコッホ曲線を有しており、該コッホ曲線の三角形が該パッチ導体の中心に向くように該1辺が構成されていることを特徴とする平面アンテナ。 - 誘電体基板にパッチ導体と接地導体とが設けられており、該パッチ導体が離間して該接地導体により囲まれている平面アンテナにおいて、
nを自然数とするとき、該パッチ導体の周辺が少なくとも1辺がn段階のコッホ曲線を有しており、該コッホ曲線の三角形が該パッチ導体の中心に向くように該1辺が構成されていることを特徴とする平面アンテナ。
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Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008192954A (ja) * | 2007-02-07 | 2008-08-21 | Dainippon Printing Co Ltd | 配線基板およびその製造方法 |
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2003
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