JP2005201131A - 車両の始動装置 - Google Patents

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秋男 佐々木
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Abstract

【課題】 スタータクランキングの可能な始動装置の簡素化・低コスト化を図る。
【解決手段】 スタータモータ11の非作動状態で、かつ、クラッチペダルを踏み込んでクラッチを開放している状態では、サブリレー16及びメインリレー15がOFFとなり、スタータモータ11の作動開始が禁止される。但し、スタータモータ11の作動状態では、閉回路17が構成され、クラッチスイッチ14の状態にかかわらず、メインリレー15がON状態に維持されるので、スタータモータ11の駆動力によるスタータクランキングが可能となる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、マニュアルトランスミッションを搭載した車両に好適な始動装置に関する。
車両、特にマニュアルトランスミッションを搭載した車両では、エンジンの動力が車輪に伝達される動力伝達状態、つまりトランスミッションギヤが入っており(ニュートラルではない)、かつ、クラッチペダルを踏み込んでおらずクラッチが接続している状態で、運転者がイグニッションキーを操作してエンジンを始動しようとすると、不用意に車両が飛び出すおそれがある。この対策として、クラッチを切らないとスタータモータが作動しない構造の、いわゆるクラッチスタートシステムや、ギヤ位置がニュートラルでないとスタータモータが作動しない構造の、いわゆるニュートラルスタートシステムが公知である。しかしながら、エンジンの動力が車輪に伝達される動力伝達状態ではいかなる状況でもスタータモータが作動しないという構成では、例えば踏切り内や交差点内のように車両が停止してはいけない場所でエンジンストール等によりエンジンが停止し、車両を速やかに移動させる必要がある車両非常停止状態で、イグニッションキーを操作してスタータモータを作動し、スタータモータの駆動力により車両を速やかに移動させる、いわゆるスタータクランキングを行うことができないという問題がある。
そこで、特許文献1では、エンジンコントロールユニット(ECU)等の電子制御装置により上述したような車両非常停止状態を検出し、この車両非常停止状態が検出された場合には、動力伝達状態であってもスタータクランキングを行うことができるように、スタータモータの作動を可能とする技術が開示されている。特許文献2にも同様の技術が開示されている。
特開2003−56436号公報 特開平11−247745号公報
しかしながら、特許文献1等のように電子制御装置を用いてスタータクランキングを可能とする構成では、演算負荷やメモリ使用量が増加し、始動装置の大型化・複雑化やコストの上昇を招いてしまう。本発明は、簡素かつ低コストな構成で、スタータクランキングを良好に実現し得る新規な車両の始動装置を提供することを主たる目的としている。
エンジンのクランキングを行うスタータモータと、エンジンの動力が車輪に伝達され得る動力伝達状態であるかを検出する動力伝達検出手段と、を備える。上記スタータモータの非作動状態では、上記動力伝達状態が検出されるとスタータモータの作動を禁止する一方、上記スタータモータの作動状態では、上記動力伝達状態が検出される場合にもスタータモータの作動を継続する。
本発明によれば、エンジンの動力が車輪に伝達され得る動力伝達状態では、スタータモータの非作動状態からの作動開始が禁止される。従って、動力伝達状態であるにもかかわらず、例えば運転者がエンジンを始動するために不用意にイグニッションキー(イグニッションスイッチ)をスタート位置に回動操作しても、スタータモータが作動開始することはなく、スタータモータの作動により車両が不用意に飛び出す事態を確実に防止することができる。
また、スタータモータの作動状態では動力伝達状態であってもスタータモータの作動が継続される。つまり、例えば運転者がイグニッションキーをスタート位置に保持したままでクラッチペダルを離し、エンジンから車輪への動力伝達経路を断続するクラッチを繋いでもスタータモータの作動が継続される。従って、例えば車両が踏切り内等の停止してはいけない場所で停止してしまい、速やかに車両を移動させる必要がある車両非常停止状態に、スタータモータを作動してその駆動力により車両を速やかに移動させる、いわゆるスタータクランキングを行うことができる。
更に、イグニッションキーやクラッチペダルに連動して作動するスイッチやリレー類で回路を構成することができ、電子制御装置による複雑な制御を行う必要がないので、簡素化・低コスト化を図ることができる。
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施の形態を説明する。図1は参考例に係る車両の始動装置を示し、図2は本発明の第1実施例に係る車両の始動装置を示し、図3は本発明の第2実施例に係る車両の始動装置を示している。
先ず、参考例および第1,第2実施例に共通する構成について説明する。この車両は、マニュアルトランスミッションを搭載した、いわゆるマニュアル車両である。この車両の始動装置は、電源としてのバッテリ10と、エンジンのクランクシャフトを回転駆動してクランキングを行うスタータモータ(単にスタータとも呼ぶ)11と、を含む電気回路12により構成されている。この電気回路12には、スタータスイッチ13と、サブスイッチとしてのクラッチスイッチ14と、メインリレー15と、が設けられている。
スタータスイッチ13は、運転者により操作されるスイッチで、例えば運転者がイグニッションキーをスタート位置に回動操作するとONとなる。クラッチスイッチ14は、エンジンの動力が車輪へ伝達され得る状態であるかを検出する動力伝達検出手段を構成するものである。このクラッチスイッチ14は、運転者によりクラッチペダルが踏み込まれておらず、エンジンから車輪への動力伝達経路を断続するクラッチが接続状態にあり、エンジンの動力が車輪へ伝達し得る動力伝達状態のときにOFFとなり、運転者がクラッチペダルを踏み込んでクラッチが切断状態となり、エンジンの動力が車輪へ伝達されない動力遮断状態のときにONとなる。メインリレー15は、スタータスイッチ13とスタータモータ11との間に直列に配置される第1接点15a,15bと、第1リレーコイル15cと、を備える常開型のリレーである。図1の参考例では、第1リレーコイル15cがクラッチスイッチ14と直列に配置され、クラッチスイッチ14がONとなるとメインリレー15がONとなる。
図2および図3に示す第1実施例および第2実施例では、上記の電気回路12にサブリレー16が追加されている。このサブリレー16は、第2接点16a,16bと第2リレーコイル16cとを有する常開型のリレーである。第2接点16a,16bは第1リレーコイル15cと直列に配置されている。第2リレーコイル16cはクラッチスイッチ14と直列に配置されている。従って、サブリレー16がONとなるとメインリレー15がONとなる。
そして、スタータスイッチ13及びメインリレー15がともにONのとき、メインリレー15をON状態に維持する維持手段としての閉回路17が構成される。この閉回路17により、スタータスイッチ13及びメインリレー15とがともにONのとき、スタータスイッチ13及びメインリレー15の第1接点15a,15bを経由して第1リレーコイル15cが通電状態に保持される。
図3に示す第2実施例では、バイパススイッチ18が、クラッチスイッチ14をバイパス・迂回するようにクラッチスイッチ14と並列に配置されている。このバイパススイッチ18は、誤操作を防止するように通常は開いており、運転者の操作によりONとなる。
図4は、参考例及び第1,第2実施例の動作を示す作用説明図である。参考例及び第1,第2実施例に共通する構成として、スタータモータ11が非作動状態では、クラッチが切れておりクラッチスイッチ14がONの場合、つまりエンジンの動力が車輪に伝達されない動力遮断状態のときに限り、スタータスイッチ13のONによりスタータモータ11が作動する(ONとなる)。また、クラッチが接続しておりクラッチスイッチ14がOFFの場合、つまり動力伝達状態のときには、メインリレー15がOFFとなるので、スタータスイッチ13がONであってもスタータモータ11の作動開始が禁止され、非作動状態(OFF状態)に保持される。これにより、エンジンの動力が車輪に伝達するドライブ状態で、スタータモータ11が作動して車両が不用意に飛び出す事態を確実に回避することができる。なお、当然のことながら、スタータスイッチ13がOFFであればスタータモータ11が作動することはない。
参考例では、クラッチスイッチ14がOFFとなるとこれに連動してメインリレー15が必ずOFFとなり、スタータモータ11が非作動状態となる。従って、例えば突然のエンジンストール等により、車両が踏切り内や交差点内のように停止してはいけない場所で停止してしまい、車両を速やかに移動させる必要がある車両非常停止状態であっても、動力伝達状態でスタータモータ11を作動させ、その駆動力により車両を移動させるスタータクランキングを行うことができない。
これに対し、第1および第2実施例では、スタータスイッチ13及びメインリレー15がともにONであれば、閉回路17により第1リレーコイル15cが通電状態に保持されるため、サブリレー16のON・OFF状態、つまり動力伝達状態であるか否かにかかわらず、メインリレー15のON状態が維持される(維持手段)。従って、クラッチを切った状態でイグニッションキーをスタート位置に回動操作してスタータモータ11の作動を開始した後、イグニッションキーをスタート位置に保持しつつクラッチを繋ぐことにより、スタータモータ11の駆動力を利用したスタータクランキングを行うことができ、上述したような車両非常停止事態でも、車両を速やかに移動させることができる。このようなスタータクランキングを、参考例に対して実質的に第2リレー16を追加するのみの簡素な回路構成により実現することができ、電子制御装置による複雑な制御を必要としないので、簡素化及び低コスト化を図ることができる。
加えて、第2実施例では、バイパススイッチ18を追加しており、このバイパススイッチ18をONとすれば、クラッチペダルを踏み込まなくてもスタータモータ11を作動開始することができる。従って、車両非常停止状態で、より確実に安定してスタータクランキングを行うことができる。
仮にバイパススイッチを手(左手)で操作する位置に配置すると、車両非常停止状態では片手(右手)でスタータスイッチを操作する必要があるので、一時的に両手をハンドルから離すこととなり、安全面で好ましくない。従って、好ましくは、バイパススイッチ18を左足で操作できるようにクラッチペダルの付近に配置する。
例えば四輪駆動車等において急勾配路で車両を停止する場合、一般的に、エンジン停止状態でギヤを入れた後にクラッチを繋いで車両を停止させる。その後のエンジン始動時には、イグニッションキーを回動操作してスタータスイッチをONとし、スタータモータ11を作動してエンジンのクランキングを行う。しかしながら、参考例のようにクラッチを切らないとスタータモータ11が作動しないシステムでは、クラッチを切った瞬間に車両が後退してしまうおそれがある。ブレーキを作動させた状態でクラッチを切り、スタータモータ11を作動させることも考えられるが、この場合、ブレーキ解除のタイミングが合わないとやはり車両が後退したり、スタータモータ11に過大な負荷がかかるおそれがある。これに対し、上記の第2実施例によれば、バイパススイッチ18をONとすることにより、車両の後退やスタータモータ11に過大な負荷がかかる等の問題を招くことがなく、確実に無理なくエンジンのクランキングを行うことができる。
以上のように本発明を具体的な実施例に基づいて説明してきたが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で、種々の変形・変更を含むものである。例えば、クラッチスイッチに代えて、ギヤ位置がニュートラルにある場合にONとなるニュートラルスイッチを用いても良い。
以上の説明より把握し得る本発明の技術思想について列記する。
(1)エンジンのクランキングを行うスタータモータ11と、エンジンの動力が車輪に伝達され得る動力伝達状態であるかを検出する動力伝達検出手段(クラッチスイッチ14)と、を有する。上記スタータモータ11の非作動状態では、上記動力伝達状態が検出されるとスタータモータ11の作動を禁止する。一方、上記スタータモータの作動状態では、上記動力伝達状態が検出される場合にもスタータモータ11の作動を継続する。
(2)エンジンのクランキングを行うスタータモータ11と、
運転者の操作によりONとなるスタータスイッチ13と、
エンジンの動力が車輪に伝達されない動力遮断状態のときにONとなるサブスイッチ14と、
このサブスイッチ14がONの場合にONとなる常開型のサブリレー16と、
上記スタータスイッチ13とスタータモータ11との間に設けられ、サブリレー16がONの場合にONとなる常開型のメインリレー15と、
上記スタータスイッチ13及びメインリレー15の双方がONの場合に、サブリレー16の状態にかかわらずメインリレー15をON状態に維持する維持手段(閉回路17)と、を有する。
(3)上記サブスイッチ14をバイパスして設けられ、運転者の操作によりONとなるバイパススイッチ18を有する。
(4)上記サブスイッチ14が、エンジンから車輪への動力伝達経路を断続するクラッチが切断状態のときにONとなるクラッチスイッチである。
参考例に係る車両の始動装置を示す構成図。 本発明の第1実施例に係る車両の始動装置を示す構成図。 本発明の第2実施例に係る車両の始動装置を示す構成図。 上記参考例及び第1,第2実施例の作用説明図。
符号の説明
11…スタータモータ
13…スタータスイッチ
14…クラッチスイッチ(サブスイッチ)
15…メインリレー
16…サブリレー
17…閉回路(維持手段)
18…バイパススイッチ

Claims (4)

  1. エンジンのクランキングを行うスタータモータと、エンジンの動力が車輪に伝達され得る動力伝達状態であるかを検出する動力伝達検出手段と、を有する内燃機関の始動装置において、
    上記スタータモータの非作動状態では、上記動力伝達状態が検出されるとスタータモータの作動を禁止する一方、上記スタータモータの作動状態では、上記動力伝達状態が検出される場合にもスタータモータの作動を継続することを特徴とする車両の始動装置。
  2. エンジンのクランキングを行うスタータモータと、
    運転者の操作によりONとなるスタータスイッチと、
    エンジンの動力が車輪に伝達されない動力遮断状態のときにONとなるサブスイッチと、
    このサブスイッチがONの場合にONとなる常開型のサブリレーと、
    上記スタータスイッチとスタータモータとの間に設けられ、サブリレーがONの場合にONとなる常開型のメインリレーと、
    上記スタータスイッチ及びメインリレーの双方がONの場合に、サブリレーの状態にかかわらずメインリレーをON状態に維持する維持手段と、
    を有する車両の始動装置。
  3. 上記サブスイッチをバイパスして設けられ、運転者の操作によりONとなるバイパススイッチを有する請求項2に記載の車両の始動装置。
  4. 上記サブスイッチが、エンジンから車輪への動力伝達経路を断続するクラッチが切断状態のときにONとなるクラッチスイッチである請求項2又は3に記載の車両の始動装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016048083A (ja) * 2014-08-27 2016-04-07 いすゞ自動車株式会社 非常用スイッチの診断装置および変速制御システム

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