JP2005334682A - 気泡除去装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】液体中に存在する数μm程度の微小な径のパーティクルや気泡のうち、気泡のみを当該液体中から選択的に除去することができるようにした気泡除去装置を実現する。
【解決手段】所定の容積を備えた槽内に液体を貯留し、上記槽内に貯留した上記液体中の気泡を上記気泡の浮力により上記液体中を上昇させて、上記気泡を上記液体中から外部へ放出する気泡除去装置において、槽内における液体を貯留する箇所に、少なくとも表面が疎水性材料により形成された板状体よりなる構造物を、それぞれ所定距離だけ離隔して上記槽の深さ方向に延長するようにして複数配設した。
【選択図】 図3

Description

本発明は、気泡除去装置に関し、さらに詳細には、液体中の気泡を除去するための気泡除去装置に関する。
従来より、液中パーティクルカウンターや濁度計などのような液体の状態を測定する測定機器においては、液体中に気泡が存在していると測定精度が著しく低下することが知られている。
このため、こうした測定機器においては、予め脱気した液体のみを測定対象として用いたり、あるいは、測定機器の前段に気泡除去装置を配置しておき、当該気泡除去装置により気泡を除去された液体を導入して測定を行ったりしていた。

図1には、測定機器としての液中パーティクルカウンターの前段に気泡除去装置を配置した測定システムの概念構成説明図が示されている。
即ち、この測定システムは、光学式の液中パーティクルカウンター100の前段に、液中パーティクルカウンター100へ気泡を除去した気体を送出する気泡除去装置102が配置されている。
気泡除去装置102は、液体を貯留するための所定の容積を備えた槽104と、槽104の上部に配設されたエア抜き用のバルブ106とを備えている。
ここで、槽104の上部側面には、槽104内に液体を導入するための導入管路104aが形成されている。また、槽104の底部には、槽104内に貯留した液体を液中パーティクルカウンター100へ送出するための送出管路104bが形成されている。
なお、図示は省略するが、導入管路104aならびに送出管路104bには、液体の流量を制御したり液体の流通を遮断したりするためのバルブが配設されている。
一方、液中パーティクルカウンター100は、槽104の送出管路104bから送出された液体を導入するガラス管100aと、ガラス管100aに向けて光を照射する投光部100bと、投光部100bからガラス管100aに向けて照射された光のガラス管100aからの反射光を受光する受光部100cとを有している。

以上の構成において、液中パーティクルカウンター100の測定対象となる液体が、導入管路104aを通って槽104内に導入され、導入された液体が槽104内に貯留される。
槽104内に貯留された液体中の気泡は、当該気泡の浮力により液体中を上昇し、液体中から槽104内の空間Aへ放出され、最終的にエア抜きバルブ106を介して槽104の外部へ放出される。
上記のようにして気泡を除去された槽104内の液体は、送出管路104bから液中パーティクルカウンター100のガラス管100a内に導入される。
液中パーティクルカウンター100においては、投光部100bと受光部100cとを用いてガラス管100a内に導入された液体の光の散乱を測定し、液中のパーティクル(微粒子)を計測する。

しかしながら、上記した気泡の浮力を利用した従来の気泡除去装置においては、比較的径の大きな気泡は浮力により液体中から外部へ除去することはできるが、微小な径の気泡、例えば、数μmの径の気泡は浮力が足りないため、液体中から容易に除去することができないので、測定機器における測定精度を低下させる原因となっていたという問題点があった。
即ち、図2には、図1に示す液中パーティクルカウンター100のガラス管100aの要部拡大断面概念図が示されているが、液体中に気泡が存在すると、気泡による光の散乱も受光部100cにより測定されてしまい、気泡もパーティクルとしてカウントされてしまうこととなってしまっていた。
なお、液体中の微小な径の気泡、例えば、数μmの径の気泡の除去の手法としては、当該微小な径の気泡よりも目の細かいフィルターに液体を通す方法もあるが、この手法では本来測定しようとしているパーティクルも除去されてしまうため、測定の意味がなくなってしまうという新たな問題点を招来することとなっていた。
このため、液体中から微小な径の気泡、例えば、数μmの径の気泡のみを選択的に除去する手法の提案が強く望まれていた。

なお、本願出願人が特許出願のときに知っている先行技術は、文献公知発明に係る発明ではないため、記載すべき先行技術文献情報はない。
本発明は、上記したような従来の技術の有する種々の問題点や要望に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、液体中の微小な径の気泡、例えば、数μmの径の気泡を当該液体中から除去することができるようにした気泡除去装置を提供しようとするものである。
上記目的を達成するために、本発明は、液体中の微小な径の気泡は、疎水性の表面に捕捉されやすい性質があり、気泡同士は接触によって一つにかたまって大きな径の気泡へと成長するという原理に鑑みてなされたものであり、液体中の微小な径の気泡、例えば、数μmの径の気泡を当該液体を貯留した槽内で成長させ、浮力が得られるようにした上で液体から分離して外部へ放出するものである。
従って、本発明によれば、従来の気泡除去装置を用いたのでは計測ができなかった高温液体や気泡混入が多い液体について、パーティクルや液質の計測や分析を行うことができるようになる。

即ち、本発明のうち請求項1に記載の発明は、所定の容積を備えた槽内に液体を貯留し、上記槽内に貯留した上記液体中の気泡を上記気泡の浮力により上記液体中を上昇させて、上記気泡を上記液体中から外部へ放出する気泡除去装置において、槽内における液体を貯留する箇所に、少なくとも表面が疎水性材料により形成された構造物を少なくとも1以上配設したものである。
また、本発明のうち請求項2に記載の発明は、本発明のうち請求項1に記載の発明において、上記構造物をそれぞれ所定距離だけ離隔して複数配設したものである。
また、本発明のうち請求項3に記載の発明は、本発明のうち請求項1または2のいずれか1項に記載の発明において、上記構造物は板状体または所定の大きさ網目空間を備えた網状体であるようにしたものである。
また、本発明のうち請求項4に記載の発明は、本発明のうち請求項3に記載の発明において、上記構造物を上記槽の深さ方向に沿って延長するように配置したものである。
また、本発明のうち請求項5に記載の発明は、本発明のうち請求項1、2、3または4のいずれか1項に記載の発明において、上記槽は、少なくとも上記液体が接触する部位が疎水性材料により形成されるようにしたものである。
本発明は、液体中の微小な径の気泡とパーティクルの混在状態から気泡のみを当該液体中から選択的に除去することができるという優れた効果を奏する。
以下、添付の図面に基づいて、本発明による気泡除去装置の実施の形態の一例を詳細に説明するものとする。
なお、以下の説明においては、図1乃至図2に示した構成と同一または相当する構成については、図1乃至図2に用いた符号と同一の符号を付して示すことにより、その構成ならびに作用の詳細な説明は省略する。

図3には、本発明による気泡除去装置の実施の形態の一例をあらわす一部断面構成説明図が示されており、図4には、図3のIV−IV線端面図が示されている。
この図3乃至図4に示す気泡除去装置10は、槽104内における液体を貯留する箇所に、槽104の深さ方向に沿って延長し、かつ、槽104の深さ方向の上部および下部に空間を形成するようにして、板状体よりなる構造物12を平行に複数配設した点において、従来の気泡除去装置102と異なっている。
ここで、構造物12は、図4に示すように、1つの面が略四角形状の中空六面体よりなる箱状の槽104の対向する側面同士の間で、交互に立設して複数形成されている。
また、構造物12は、テフロン(登録商標)などの疎水性材料により形成されており、互いに距離Lの間隔を開けて離隔して配置されている。

上記したように、液体中の微小な径の気泡は、疎水性の表面に捕捉されやすい性質があり、気泡同士は接触によって一つにかたまって大きな径の気泡へと成長するという原理がある。
従って、疎水性材料により形成された構造物12の表面には、液体中の微小な径の気泡、例えば、数μmの径の気泡が効率よく捕捉され、捕捉された気泡同士は接触によって一つにかたまって大きな径の気泡へと成長し、液体中を上昇する浮力を得るようになる。
こうして液体中を上昇する浮力を得た気泡は、当該気泡の浮力により構造物12から分離して液体中を上昇し、液体中から槽104内の空間Aへ放出され、最終的にエア抜きバルブ106を介して槽104の外部へ放出される。

ここで、距離Lは、気泡除去装置10の後段に位置する液中パーティクルカウンター100などの測定機器における測定対象のパーティクルが、構造物12間を所定の裕度をもって通過できるように、パーティクルの径よりも所定の大きさだけ大きいとともに、液体中を上昇可能な浮力を備えた気泡が構造物12から分離して、構造物12間を所定の裕度をもって通過できるように、液体中を上昇可能な浮力を備えた気泡の径よりも所定の大きさだけ大きく設定されている。
具体的には、距離Lは、例えば、2〜5mmに設定することができる。

従って、本発明による気泡除去装置10によれば、従来の気泡除去装置104では除去できなかった液体中の微小な径の気泡、例えば、数μmの径の気泡のみを当該液体中から選択的に除去することができるようになる。

また、上記した本発明による気泡除去装置10においては、従来の気泡除去装置102において用いた槽104を利用して、槽104内に構造物12を配置するだけでよいので、大幅なコストアップをもたらすことなく、簡単に気泡除去機能の性能アップを図ることができる。

なお、上記した実施の形態は、以下の(1)乃至(8)に示すように変形することができるものである。
(1)上記した実施の形態においては、疎水性材料としてテフロン(登録商標)を例示したが、疎水性材料はこれに限られるものではないことは勿論であり、フッ素樹脂をはじめとした疎水性材料であれば、同様の効果が得られるものである。
(2)上記した実施の形態においては、構造物12全体を疎水性材料で構成する場合を示したが、これに限られるものではないことは勿論であり、液体が接触する表面のみに疎水性材料をコーティングするなどして、構造物12の表面のみを疎水性材料で形成するようにしてもよい。即ち、構造物12の表面が疎水性材料で形成されていれば、構造物12の表面に微小な径の気泡を捕捉することができるものであるので、構造物12は少なくともその表面が疎水性材料により被覆されていればよい。
(3)上記した実施の形態においては、槽104内に構造物12を複数配置した場合を示したが、これに限られるものではないことは勿論であり、構造物12は単数でもよい。また、槽104内に構造物12を複数配置する場合には、その配置数は任意であり、槽104内における液体を貯留するスペースに応じて適宜の配置数を選択すればよい。
(4)上記した実施の形態においては、構造物12の形状を板状体としたが、これに限られるものではないことは勿論であり、構造物12の形状は任意の形状を選択することができる。構造物12の形状として、所定の大きさの網目空間を備えた網状体を用いると、液体が接触する構造物12の表面積を増大することができるので、微小な径の気泡を捕捉する効率を向上することができる。なお、構造物12の形状として網状体を選択した場合には、その網目空間の大きさは、液体中に存在する気泡の目詰まりを防止するために、気泡が所定の裕度をもって通過可能な大きさとすることが好ましい。
(5)上記した実施の形態においては、構造物12を槽104の深さ方向に沿って延長するように配置したが、これに限られるものではないことは勿論であり、垂直方向に対して任意の角度傾けて配置したり、あるいは、水平方向に延長するように配置したりなど、槽104内における液体を貯留するスペースに応じて適宜の配置構成をとればよい。
(6)上記した実施の形態においては、槽104としては従来の気泡除去装置102において用いたものを用いたが、これに限られるものではないことは勿論であり、液体を貯留する槽自体を疎水性材料により形成してもよいし、あるいは、液体が接触する部位のみに疎水性材料をコーティングするなどして、少なくとも液体が接触する部位が疎水性材料により形成されるようにしてもよい。このように、液体を貯留する槽の当該液体との接触部位が疎水性材料で形成されていれば、槽においても微小な径の気泡を捕捉することができることになり、微小な径の気泡を捕捉する効率を向上することができる。
(7)上記した実施の形態においては、詳細な説明を省略したが、本発明による気泡除去装置は、液中パーティクルカウンターなどの測定機器の前段に用いることの他に、液体を使用する洗浄装置などのウェット処理装置などのような、各種の装置に利用することができるものである。
(8)上記した実施の形態ならびに上記した(1)乃至(7)に示す変形例は、適宜に組み合わせるようにしてもよい。
本発明は、液中パーティクルカウンターや濁度計などのような液体の状態を測定する測定機器へ、当該測定対象の液体を供給する際に利用することができる。
測定機器としての液中パーティクルカウンターの前段に気泡除去装置を配置した測定システムの概念構成説明図である。 図1に示す液中パーティクルカウンターのガラス管の要部拡大断面概念図である。 本発明による気泡除去装置の実施の形態の一例をあらわす一部断面構成説明図である。 図3のIV−IV線端面図である。
符号の説明
10、102 気泡除去装置
12 構造物
100 液中パーティクルカウンター
100a ガラス管
100b 投光部
100c 受光部
104 槽
104a 導入管路
104b 送出管路
106 エア抜き用のバルブ

Claims (5)

  1. 所定の容積を備えた槽内に液体を貯留し、前記槽内に貯留した前記液体中の気泡を前記気泡の浮力により前記液体中を上昇させて、前記気泡を前記液体中から外部へ放出する気泡除去装置において、
    槽内における液体を貯留する箇所に、少なくとも表面が疎水性材料により形成された構造物を少なくとも1以上配設した
    ことを特徴とする気泡除去装置。
  2. 請求項1に記載の気泡除去装置において、
    前記構造物をそれぞれ所定距離だけ離隔して複数配設した
    ことを特徴とする気泡除去装置。
  3. 請求項1または2のいずれか1項に記載の気泡除去装置において、
    前記構造物は板状体または所定の大きさ網目空間を備えた網状体である
    ことを特徴とする気泡除去装置。
  4. 請求項3に記載の気泡除去装置において、
    前記構造物を前記槽の深さ方向に沿って延長するように配置した
    ことを特徴とする気泡除去装置。
  5. 請求項1、2、3または4のいずれか1項に記載の気泡除去装置において、
    前記槽は、少なくとも前記液体が接触する部位が疎水性材料により形成された
    ことを特徴とする気泡除去装置。
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