JP2006071402A - 多層膜の膜厚制御方法及び成膜装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】多層膜の膜厚の合わせこみを正確に、サンプリグ間隔が長くならず、且つ廉価に行う多層膜の膜厚制御方法、及び成膜装置を提供する。
【解決手段】1)予め、目標とする多層膜、及び各層を変動させて得られた各多層膜に、入射角を変化させて入射光を照射した際の、各反射光の色度座標を色度図上に目標とする多層膜の色度点、及び各多層膜の色度点としてプロット、2)製造された多層膜に、入射角2以上の入射光を照射した際の、各反射光の色度座標を色度図上に製造された多層膜の色度点としてプロット、3)両色度点を対比し、製造された多層膜のどの層の膜厚が、どれだけ変動しているかを判断、4)多層膜の製造条件を補正、製造する多層膜の膜厚制御する。
【選択図】図5
【解決手段】1)予め、目標とする多層膜、及び各層を変動させて得られた各多層膜に、入射角を変化させて入射光を照射した際の、各反射光の色度座標を色度図上に目標とする多層膜の色度点、及び各多層膜の色度点としてプロット、2)製造された多層膜に、入射角2以上の入射光を照射した際の、各反射光の色度座標を色度図上に製造された多層膜の色度点としてプロット、3)両色度点を対比し、製造された多層膜のどの層の膜厚が、どれだけ変動しているかを判断、4)多層膜の製造条件を補正、製造する多層膜の膜厚制御する。
【選択図】図5
Description
本発明は、成膜法を問わず、多層構成の光学薄膜を成膜する際の膜厚制御に関するものであり、特に、多層膜の色度図上の色度点から、時間変動等により変化する各層の膜厚の変動を判断し、膜厚を補正する多層膜の膜厚制御方法、及び成膜装置に関する。
例えば、多層構成を基調とした光学薄膜の成膜を同一装置内で連続して成膜する装置において、分光装置がインラインで取り付けてあったとしても、所望の分光カーブに対し、得られている分光カーブが違っていた際に、単一の角度から得られる分光結果からでは、どの層の膜厚がどれだけ変化しているかについて判断出来ないという問題点があった。このような場合、装置を操作する人が、自らの判断で、膜厚が変化している層を予測し、その層に対し制御を行なうことが一般的であった。このため、多層構成の光学薄膜の場合、分光カーブの合わせこみは、容易でない問題点があった。
また、装置を操作する人の判断に委ねないとする場合、各層成膜終了毎に分光測定をする必要があり、多層膜を1つの装置内で連続的に成膜する場合は、各層成膜終了後毎に分光測定が出来るように分光装置を複数台設置することや、もしくは分光装置内のチャンネルを多くする必要があり、装置構成自体が煩雑になる上、非常に高価である場合や、サンプリング間隔が長くなってしまい、制御頻度が低くなってしまう問題があった。
特開平9−73667号公報
従来の技術では、多層構成の光学薄膜を連続的に成膜する際は、最終的に積層された多層膜を分光測定し、装置を操作する人間の経験と判断によって膜厚の合わせこみを行なっており、それ故に不確かであった。また、安定性を図るために各層毎に分光測定することは、非常に高価であったり、サンプリグ間隔が長くなってしまうという問題があった。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、成膜する多層膜の膜厚の合わせこみを正確に、サンプリグ間隔が長くならず、且つ廉価に行うことのできる多層膜の膜厚制御方法を提供することを課題とするものである。
また、上記多層膜の膜厚制御方法を用いた成膜装置を提供することを課題とする。
また、上記多層膜の膜厚制御方法を用いた成膜装置を提供することを課題とする。
本発明は、多層膜の膜厚制御方法において、
1)予め、目標とする多層膜、及び目標とする多層膜を構成する各層を変動させて得られた各多層膜に、入射角を変化させて入射光を照射した際の、各反射光の色度座標を色度図上に目標とする多層膜の色度点、及び各多層膜の色度点としてプロットしておき、
2)製造された多層膜に、入射角2以上の入射光を照射した際の、各反射光の色度座標を色度図上に製造された多層膜の色度点としてプロットし、
3)製造された多層膜の色度点と、上記目標とする多層膜の色度点及び各多層膜の色度点を対比することにより、製造された多層膜を構成する層の内、どの層の膜厚が、どれだけ変動しているかを判断し、
4)続いて製造される多層膜の製造条件を補正し、
多層膜を製造することを特徴とする多層膜の膜厚制御方法である。
1)予め、目標とする多層膜、及び目標とする多層膜を構成する各層を変動させて得られた各多層膜に、入射角を変化させて入射光を照射した際の、各反射光の色度座標を色度図上に目標とする多層膜の色度点、及び各多層膜の色度点としてプロットしておき、
2)製造された多層膜に、入射角2以上の入射光を照射した際の、各反射光の色度座標を色度図上に製造された多層膜の色度点としてプロットし、
3)製造された多層膜の色度点と、上記目標とする多層膜の色度点及び各多層膜の色度点を対比することにより、製造された多層膜を構成する層の内、どの層の膜厚が、どれだけ変動しているかを判断し、
4)続いて製造される多層膜の製造条件を補正し、
多層膜を製造することを特徴とする多層膜の膜厚制御方法である。
また、本発明は、上記発明による多層膜の膜厚制御方法において、前記入射光の照射及び反射光の受光は、光入射部と検出部の対で行い、対は2以上を有し、各対の反射角(=入射角)は異なることを特徴とする多層膜の膜厚制御方法である。
また、本発明は、上記発明による多層膜の膜厚制御方法において、前記入射光の照射及び反射光の受光は、光入射部と検出部の1対で行い、この1対の反射角(=入射角)は可変であることを特徴とする多層膜の膜厚制御方法である。
また、本発明は、請求項1、2、又は3記載の多層膜の膜厚制御方法を用いたことを特徴とする成膜装置である。
請求項1、2、3の発明によれば、各種真空成膜、各種塗工成膜といった成膜手段を問わず、透過、非透過を問わず何らかの基板に、連続、非連続に関わらず、多層構成の光学薄膜の成膜において、成膜された多層薄膜の光学特性の色度図上の色度点を、予め、各層の膜厚を変動させて得られた、その構成が既知な各多層膜の各色度点と対比することにより、時間経過等により変化する各層の膜厚を所望する分光カーブになるように膜厚を補正することが可能となる。すなわち、成膜する多層膜の膜厚の合わせこみを正確に、サンプリグ間隔が長くならず、且つ廉価に行うことのできる多層膜の膜厚制御方法となる。
また、本発明は、上記成膜する多層膜の膜厚の合わせこみを正確に、サンプリグ間隔が長くならず、且つ廉価に行うことのできる多層膜の膜厚制御を具現化する成膜装置となる。
本発明による多層膜の膜厚制御方法の一実施例を説明する。
例えば、反射防止膜のような光学用途に用いる多層薄膜の場合、光の入射角に対し、透過・反射の色度が変動することはよく知られている。単一の角度からの測定から得られる分光情報でも或る程度は膜厚の変動を予測することは可能である。しかし、「入射角度―色度」の関係において、色度図上の色度点の位置によっては、単一の角度からの測定では膜厚の変動を予測しきれない場合がある。こういった場合、自動での膜厚制御は不可能である。
以下に、その予測困難な例を挙げ、また同時に2つ以上の角度から測定することで、この単一の角度からでは困難な膜厚の変動を容易に判断することのできる例を挙げて本発明を説明する。
例えば、反射防止膜のような光学用途に用いる多層薄膜の場合、光の入射角に対し、透過・反射の色度が変動することはよく知られている。単一の角度からの測定から得られる分光情報でも或る程度は膜厚の変動を予測することは可能である。しかし、「入射角度―色度」の関係において、色度図上の色度点の位置によっては、単一の角度からの測定では膜厚の変動を予測しきれない場合がある。こういった場合、自動での膜厚制御は不可能である。
以下に、その予測困難な例を挙げ、また同時に2つ以上の角度から測定することで、この単一の角度からでは困難な膜厚の変動を容易に判断することのできる例を挙げて本発明を説明する。
図1は、本発明の多層膜の膜厚制御方法で用いられる成膜装置の一例の概略図である。本発明の多層膜の膜厚制御方法は、成膜方法自体や多層成膜方法、分光測定場所を特定するものではない。但し、本発明を説明するにあたり、巻取型のスパッタ成膜機による反射防止膜の生産現場において、フィルムが最終層の成膜終了後に黒色のゴム等で表面を覆われている黒色ローラーを通過する際、反射防止膜が成膜されたフィルムを反射分光測定するという状況を想定することとする。
図1において、本発明では、ローラーの本数を限定がしないが、巻き出しロール1から巻き取りロール9までの間に、フィルム10がローラー2、ローラー3、クーリングローラー4、ローラー5、黒色ローラー6、ローラー7、ローラー8を順に通過することとする。また、フィルム10がクーリングローラー4を通過する際、SC1、SC2、SC3、SC4の4つのスパッタカソードにおいて、反射防止膜の各層が成膜されることとする。
SC1、SC2、SC3、SC4のスパッタカソードに装着されるスパッタターゲットの
ターゲット材料に指定は無いが、本発明を説明するにあたり、SC1はTi(チタン)ターゲット、SC2はSi(シリコン)ターゲット、SC3はTi(チタン)ターゲット、SC4はSi(シリコン)ターゲットで構成されていることとする。
SC1、SC2、SC3、SC4のスパッタカソードに装着されるスパッタターゲットの
ターゲット材料に指定は無いが、本発明を説明するにあたり、SC1はTi(チタン)ターゲット、SC2はSi(シリコン)ターゲット、SC3はTi(チタン)ターゲット、SC4はSi(シリコン)ターゲットで構成されていることとする。
また、各スパッタカソードにおいて成膜を行なう際、カソードに電圧を印加するが、この印加方式として、直流放電、交流放電、パルス放電等がある。本発明は、放電方式についても限定するものではない。ここでは、SC1〜SC4の全てのカソードについて直流放電のスパッタ成膜であることとする。
(1)センサーヘッド
図2は、センサーヘッド(光入射部と検出部の対)の拡大図である。
図2において示した光入射部Lの光源は、成膜チャンバー外のボックスGに設置されており、光源の種類、特性を限定はしないが、ここではハロゲンランプを用いることとする。光源Gから発した光は、光ファイバ11を通過し、光入射部Lの光源側光ファイバーヘッドのA、及び光入射部Lの光源側光ファイバーヘッドのBから反射防止膜が成膜された黒色ローラー6上のフィルム10に照射する。
図2は、センサーヘッド(光入射部と検出部の対)の拡大図である。
図2において示した光入射部Lの光源は、成膜チャンバー外のボックスGに設置されており、光源の種類、特性を限定はしないが、ここではハロゲンランプを用いることとする。光源Gから発した光は、光ファイバ11を通過し、光入射部Lの光源側光ファイバーヘッドのA、及び光入射部Lの光源側光ファイバーヘッドのBから反射防止膜が成膜された黒色ローラー6上のフィルム10に照射する。
この際、通過するフィルム10に照射する光が黒色ローラー6とフィルム10が接する点になるように、光源側光ファイバーヘッドのA、及び光源側光ファイバーヘッドのBを調整し設置する。また、光源側光ファイバーヘッドのA、及び光源側光ファイバーヘッドのBは、黒色ローラー6とフィルム10が接する点の接線に対し垂直である垂線から、それぞれα1度、β1度であるとし、またα1≠β1であるとする。また、ここでは、ファイバーヘッドは、光源側光ファイバーヘッドのA、及び光源側光ファイバーヘッドのBの2本としたが、測定角度は多ければ多いほど良い。
図2に示すように、光源側光ファイバーヘッドのA及び光源側ファイバーヘッドのBから反射防止膜が成膜されたフィルムに照射された光が反射し、検出部Mの受光側光ファイバーヘッドのC、受光側光ファイバーヘッドのDに取り込まれるように、受光側光ファイバーヘッドのC、受光側光ファイバーヘッドのDを、黒色ローラー6とフィルム10が接する点の接線に対し垂直である垂線から、それぞれα1=α2、β1=β2であるようなα2度、β2度の角度に設置する。
センサーヘッドは光入射部と検出部の対で構成されており、光源側光ファイバーヘッドのAと受光側光ファイバーヘッドのCは1対をなし、また、光源側光ファイバーヘッドのBと受光側光ファイバーヘッドのDは他の1対をなしている。
また、センサーヘッドは、光入射部Lとして1つの光源側光ファイバーヘッドと、検出部として1つの受光側光ファイバーヘッドの1対で、この1対が黒色ローラーに対し弧を描き、反射角(=入射角)を変えることができる機構のものでもよい。また、センサーヘッドは、光入射部Lとして1つの光源側光ファイバーヘッドを有し、この1つの光源側光ファイバーヘッドが黒色ローラーに対し弧を描き、入射角を変えることができる機構のものでもよい。
また、センサーヘッドは、光入射部Lとして1つの光源側光ファイバーヘッドと、検出部として1つの受光側光ファイバーヘッドの1対で、この1対が黒色ローラーに対し弧を描き、反射角(=入射角)を変えることができる機構のものでもよい。また、センサーヘッドは、光入射部Lとして1つの光源側光ファイバーヘッドを有し、この1つの光源側光ファイバーヘッドが黒色ローラーに対し弧を描き、入射角を変えることができる機構のものでもよい。
(2)測色
光源側光ファイバーヘッドのB、受光側光ファイバーヘッドのDにおいて受光された反射光は、光ファイバ11内を伝播し、図1に示す成膜チャンバー外の分光機H内に設置されているCCD、フォトマルチプライヤー(PMT)等の受光センサに入射し、反射光の情報を得る。この際、分光機の分光方法は問わないが、ここではダブルビーム法分光測定機であるとし、光源Gからの光を分岐し、分光機H内の分光センサで光源情報を得る。この光源からの入射光aと受光センサに入射する反射光bとを用いて、計算機Jにおいて下記に表される数式(1)を用いた計算を行なうことで、フィルム10上に成膜された反射
防止膜の分光反射率Rを計算する。
光源側光ファイバーヘッドのB、受光側光ファイバーヘッドのDにおいて受光された反射光は、光ファイバ11内を伝播し、図1に示す成膜チャンバー外の分光機H内に設置されているCCD、フォトマルチプライヤー(PMT)等の受光センサに入射し、反射光の情報を得る。この際、分光機の分光方法は問わないが、ここではダブルビーム法分光測定機であるとし、光源Gからの光を分岐し、分光機H内の分光センサで光源情報を得る。この光源からの入射光aと受光センサに入射する反射光bとを用いて、計算機Jにおいて下記に表される数式(1)を用いた計算を行なうことで、フィルム10上に成膜された反射
防止膜の分光反射率Rを計算する。
R=b/a ・・・・・・・・・・・・・(1)
また、分光反射率Rを測定するにあたり、各波長毎に分光する方式も限定はなく、カラーフィルタ、プリズム、回折格子等により光を分光し、反射光bを取りこむこととする。この際、取りこむ光の波長間隔は、細かければ細かい程良く、同じに最低380nmから780nmまでの波長範囲は測定可能であることとする。
また、分光反射率Rを測定するにあたり、各波長毎に分光する方式も限定はなく、カラーフィルタ、プリズム、回折格子等により光を分光し、反射光bを取りこむこととする。この際、取りこむ光の波長間隔は、細かければ細かい程良く、同じに最低380nmから780nmまでの波長範囲は測定可能であることとする。
数式(1)によって各波長の分光反射率Rは、コントロールボックスKに送られ、得られた分光反射率Rから色度(色度座標)を算出する。この色度座標は、XYZ表色系、L*a*b*表色系、L*u*v*表色系等色度座標の種類は問わないが、ここではL*a*b*表色系(CIE1976)を算出することとする。また、求められた各波長での分光反射率Rから分光カーブや、算出されたL*a*b*値を表示されるディスプレイがあっても良い。
成膜を開始した後、目標の分光カーブになった後の反射防止膜を良品とすし、装置を操作する人が、目標の分光カーブになったと判断した場合、この目標の分光カーブ、及び算出した色度座標のa*b*値を各入射角毎にコントロールボックスKに記録することが可能であるとする。
また、図1に示した装置において、SC1〜SC4のTiO2 、SiO2 を直流スパッタ放電させた場合、印加電圧、直流電流値、用いるガスのガス流量、気圧、プラズマ密度、電子温度等の制御する各制御パラメーターと、成膜されるTiO2 、SiO2 の成膜速度、膜の屈折率、膜の消衰係数等との間の関係が把握されている場合、この情報についてもコントロールボックスKに記録することが可能であることとする。同時に、成膜された膜について入射角0度〜90度の間で多角度測定した際得られる各色度のデータや分光カーブも記録しておくことが可能であることとする。
(3)反射防止膜の構成
図1に示すように、SC1〜SC4の4つのスパッタカソードにより、各層をスパッタ成膜するが、フィルムの種類、厚さを限定はしない。ここでは、図3の1に示すように厚さ100μmのPETフィルム上にTiO2 とSiO2 を交互に、各カソード毎に1層ずつ成膜し、4層の反射防止膜を作成することとする。
ここでは4層構成を用いているが、これに限定されない。また、ここでは巻き出しロール1から巻き取りロール9への1パスで成膜することとする。
図1に示すように、SC1〜SC4の4つのスパッタカソードにより、各層をスパッタ成膜するが、フィルムの種類、厚さを限定はしない。ここでは、図3の1に示すように厚さ100μmのPETフィルム上にTiO2 とSiO2 を交互に、各カソード毎に1層ずつ成膜し、4層の反射防止膜を作成することとする。
ここでは4層構成を用いているが、これに限定されない。また、ここでは巻き出しロール1から巻き取りロール9への1パスで成膜することとする。
ここではPETフィルムから最初に成膜されるTiO2 を1層目とし、最終層となるSiO2 を4層目と呼ぶこととする。反射防止膜を成膜する際、目標とする膜厚は、図3の1に示すように、1層目TiO2 =29nm、2層目SiO2 =25nm、3層目TiO2 =46nm、4層目SiO2 =99nmであったとし、図4に波長380nmから780nmまでの分光カーブを示す。また、この目標膜厚で成膜された反射防止膜に対し、入射角を0度〜90度まで5度づつ変更して測定した際の各a*b*値の変位を色度点、すなわち、目標とする多層膜の色度点としてプロットし図5に示す。
尚、図4に示す分光カーブは、入射角を5度として測定したものである。
尚、図4に示す分光カーブは、入射角を5度として測定したものである。
(4)成膜中の膜厚変動
この目標膜厚に到達して以降、この目標膜厚となった各制御パラメータで放電を維持し、PETフィルムに対して成膜を行なっていくが、時間経過と共に放電状態、スパッタレート等は、若干づつ変化してしまう。この際、分光カーブからの変化では、人間が目視で各層の膜厚変化を読み取ることは困難である上、かなりの熟練が求められる。
この目標膜厚に到達して以降、この目標膜厚となった各制御パラメータで放電を維持し、PETフィルムに対して成膜を行なっていくが、時間経過と共に放電状態、スパッタレート等は、若干づつ変化してしまう。この際、分光カーブからの変化では、人間が目視で各層の膜厚変化を読み取ることは困難である上、かなりの熟練が求められる。
たとえば、時間経過と共に、各層の膜厚が図3の2のように1層目TiO2 =29nm、2層目SiO2 =23.5nm、3層目TiO2 =47.8nm、4層目SiO2 =100nmに変化したとする。この膜厚変動に対し、得られる波長380nmから780nmまでの分光カーブを図4の膜厚変動1として示すが、目視では、どの層の膜厚が、どれだけ変動しているかを判断することは困難なことである。
この目標膜厚で成膜された反射防止膜に対し、入射角を0度〜90度まで5度づつ変更して測定した際の各a*b*値の変位を色度点、すなわち、製造された第一の多層膜の色度点としてプロットし図5に膜厚変動1として示す。
この目標膜厚で成膜された反射防止膜に対し、入射角を0度〜90度まで5度づつ変更して測定した際の各a*b*値の変位を色度点、すなわち、製造された第一の多層膜の色度点としてプロットし図5に膜厚変動1として示す。
この膜厚変動1について、図1に示した装置において光源側光ファイバーヘッド、受光側光ファイバーヘッド共に入射角=反射角=35度についてのみの単一角度測定であったとする。図5に示すように、目標膜厚時のa*b*値(目標とする多層膜の色度点)と、膜厚変動1のa*b*値(製造された第1の多層膜の色度点)とでは、値が大きく異なることが分かる。
一方、時間経過と共に、各層の膜厚が図3の3のように1層目TiO2 =28.4nm、2層目SiO2 =23.5nm、3層目TiO2 =48.2nm、4層目SiO2 =100nmに変化したとする。この膜厚変動に対し、得られる波長380nmから780nmまでの分光カーブを図4の膜厚変動2として示す。
また、この目標膜厚で成膜された反射防止膜に対し、入射角を0度〜90度まで5度づつ変更して測定した際の各a*b*値の変位を色度点、すなわち、製造された第二の多層膜の色度点としててプロットし図5に膜厚変動2として示す。
また、この目標膜厚で成膜された反射防止膜に対し、入射角を0度〜90度まで5度づつ変更して測定した際の各a*b*値の変位を色度点、すなわち、製造された第二の多層膜の色度点としててプロットし図5に膜厚変動2として示す。
この膜厚変動2について、図1に示した装置において光源側光ファイバーヘッド、受光側光ファイバーヘッド共に入射角=反射角=35度についてのみの単一角度測定であったとする。図5に示すように、目標膜厚時のa*b*値(目標とする多層膜の色度点)と膜厚変動2のa*b*値(製造された第2の多層膜の色度点)とでは、値が大きく異なることが分かる。
しかし、膜厚変動1と膜厚変動2を入射角=反射角=35度についてのみ比較すると、両a*b*値(すなわち、製造された第一の多層膜の色度点と、第2の多層膜の色度点)は、ほぼ同じ値を示し、このa*b*値からでは、目標膜厚は膜厚変動1に変動したのか、膜厚変動2に変動したのかを判断することは困難である。
しかし、膜厚変動1と膜厚変動2を入射角=反射角=35度についてのみ比較すると、両a*b*値(すなわち、製造された第一の多層膜の色度点と、第2の多層膜の色度点)は、ほぼ同じ値を示し、このa*b*値からでは、目標膜厚は膜厚変動1に変動したのか、膜厚変動2に変動したのかを判断することは困難である。
これに対し、図1に示う装置において光源側光ファイバーヘッド、受光側光ファイバーヘッド共に入射角=反射角=35度以外に、光源側光ファイバーヘッド、受光側光ファイバーヘッド共に入射角=反射角=5度のが設置されている場合、図5に示すように、入射角=反射角=5度の比較では、膜厚変動1のa*b*値(製造された第1の多層膜の第二色度点)と膜厚変動2のa*b*値(製造された第2の多層膜の第二色度点)とでは、値が十分異なることが分かる。
よって単一の角度=35度については、膜厚変動1、膜厚変動2の差を判断することは難しく、もう1方の角度5度の測定結果により、目標値からの膜厚変動が明確になる。また、2つの角度から測定することにより、入射角α1、α2/反射角β1、β2より得られたa*b*値をつなぐことで、コントロールボックスKが予め把握している光学膜における色度の入射角依存性との比較が可能となり、膜厚変動の判断をする際に、より高精度な膜厚変動予測が可能となる。
また、光源側光ファイバーヘッド、受光側光ファイバーヘッドの測定角度は、多ければ多い程、高精度な膜厚変動予測が可能となる。
また、光源側光ファイバーヘッド、受光側光ファイバーヘッドの測定角度は、多ければ多い程、高精度な膜厚変動予測が可能となる。
多角度の測定より目標膜厚から膜厚変動1に変動したと判断した場合、コントロールボックスKは、SC1〜SC4のTiO2 、SiO2 を直流スパッタ放電の各制御パラメーターをコントロールボックスKにおいて変更し、1層目から4層目までのTiO2 、SiO2 の膜厚が目標値になるように、つまり多角度測定したa*b*値が目標膜厚時のa*b*値となるように制御を行なう。また、人間の判断でなく、自動での膜厚制御を行うことも可能となる。
また、人間の判断により、条件だし完了を行なわず、コントロールボックスKが記憶している情報を元に各制御パラメーターを決定し、自動に膜厚を調整することも可能となる。
以上は、単一の角度からの測定では、どの層の膜厚が、どれだけ変動しているかを判断することが困難であること、また、本発明においては、2以上の角度からの測定をすることで、どの層の膜厚が、どれだけ変動しているかを容易に判断することが困難であることを説明したものである。
説明の都合上、各層の膜厚の変動が明らかな膜厚変動1、及び膜厚変動2を用いたが、実際の生産においては、製造された多層膜について、入射角2以上の入射光を照射した際の、各反射光のa*b*値(色度点)を色度図上にプロットし、予め、各層の膜厚の変動が既知の各多層膜から得られた、色度図上の各色度点との対比により製造された多層膜の変動を判断することになる。
説明の都合上、各層の膜厚の変動が明らかな膜厚変動1、及び膜厚変動2を用いたが、実際の生産においては、製造された多層膜について、入射角2以上の入射光を照射した際の、各反射光のa*b*値(色度点)を色度図上にプロットし、予め、各層の膜厚の変動が既知の各多層膜から得られた、色度図上の各色度点との対比により製造された多層膜の変動を判断することになる。
1・・・巻き出しロール
2、3、5、7、8・・・ローラー
4・・・クーリングローラー
6・・・黒色ローラー
9・・・巻き取りロール
10・・・フィルム
A、B・・・光源側光ファイバーヘッド
C、D・・・受光側光ファイバーヘッド
G・・・光源収納ボックス
H・・・分光器
J・・・計算器
K・・・コントロールボックス
SC1、SC1、SC1、SC1・・・スパッタカソード
a・・・入射光
b・・・反射光
2、3、5、7、8・・・ローラー
4・・・クーリングローラー
6・・・黒色ローラー
9・・・巻き取りロール
10・・・フィルム
A、B・・・光源側光ファイバーヘッド
C、D・・・受光側光ファイバーヘッド
G・・・光源収納ボックス
H・・・分光器
J・・・計算器
K・・・コントロールボックス
SC1、SC1、SC1、SC1・・・スパッタカソード
a・・・入射光
b・・・反射光
Claims (4)
- 多層膜の膜厚制御方法において、
1)予め、目標とする多層膜、及び目標とする多層膜を構成する各層を変動させて得られた各多層膜に、入射角を変化させて入射光を照射した際の、各反射光の色度座標を色度図上に目標とする多層膜の色度点、及び各多層膜の色度点としてプロットしておき、
2)製造された多層膜に、入射角2以上の入射光を照射した際の、各反射光の色度座標を色度図上に製造された多層膜の色度点としてプロットし、
3)製造された多層膜の色度点と、上記目標とする多層膜の色度点及び各多層膜の色度点を対比することにより、製造された多層膜を構成する層の内、どの層の膜厚が、どれだけ変動しているかを判断し、
4)続いて製造される多層膜の製造条件を補正し、
多層膜を製造することを特徴とする多層膜の膜厚制御方法。 - 前記入射光の照射及び反射光の受光は、光入射部と検出部の対で行い、対は2以上を有し、各対の反射角(=入射角)は異なることを特徴とする請求項1記載の多層膜の膜厚制御方法。
- 前記入射光の照射及び反射光の受光は、光入射部と検出部の1対で行い、この1対の反射角(=入射角)は可変であることを特徴とする請求項1記載の多層膜の膜厚制御方法。
- 請求項1、2、又は3記載の多層膜の膜厚制御方法を用いたことを特徴とする成膜装置。
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