JP2006195048A - 画像定着装置、画像記録装置および画像定着方法 - Google Patents

画像定着装置、画像記録装置および画像定着方法 Download PDF

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Abstract

【課題】記録媒体の変形が発生せず、かつ、伸びのない画像を記録媒体に定着させることができる画像定着装置を提供すること。
【解決手段】画像が形成された記録媒体を挟持搬送することにより画像を定着させる、少なくとも一方が加熱ロールであり、いずれか一方の定着ロールに記録媒体が追随するように調整された一対の定着ロール対と、記録媒体の挟持搬送時に、記録媒体が追随する定着ロールの周速度をV1、記録媒体が追随しないもう一方の定着ロールの周速度をV2としたときに、定着ロールの周速度をV2>V1として定着ロール対を駆動制御する駆動制御部とを有すること。
【選択図】図1

Description

本発明は、画像定着装置、画像記録装置および画像定着方法に関し、詳しくは、インクジェットプリンタ、電子写真方式の複写機、プリンタ、印刷機等において、記録媒体上に粒子で形成された画像を記録媒体に定着させる画像定着装置、画像記録装置および画像定着方法に関する。
静電式、ピエゾ式、サーマル式等の各種インクジェット記録方式、または、複写機、プリンタ、印刷機等に用いる電子写真方式等の、少なくとも色材および樹脂を含有する色材粒子を用いて記録媒体上に記録する記録方式によって、記録媒体上に記録した画像を、記録媒体上に記録する記録方法によって、記録媒体上に記録した画像を、記録媒体上に定着させる装置としては、加熱ロールと定着ロールとからなる一対の定着ロール対を用い、画像が記録された記録媒体を挟持して搬送することで、熱と圧力との作用でその画像を記録媒体上に定着させる画像定着装置が知られている。
このような画像定着装置としては、特許文献1に、内部に熱源を有する加熱ローラまたはローラ自体に熱源を有する加熱ローラと、該加熱ローラと一部で圧接した加圧ローラと、該加圧ローラを回転駆動するための駆動手段と、該加圧ローラの線速度を検知する線速度検知手段とを有し、該線速度検知手段の検知信号に応じて前記加圧ローラの駆動速度を制御するようにし、過熱ローラの外径精度に関わらず、加圧ローラの線速度を常に一定にすることができ、その結果、記録紙の搬送速度を所望の速度にすることができ、それにより、画像の伸びや異常画像が発生しないようにした定着装置が開示されている。
特開平11−95603号公報
ところで、従来の一方が加熱ロールである一対の定着ロール対で、画像が形成された記録媒体を挟持搬送し、記録媒体上に画像を定着させる画像定着装置では、画像の伸びや記録媒体の皺、波打ち、カール等の変形が発生する可能性がある。
これに対して、特許文献1は、加圧ロールの線速度を制御し、記録媒体の搬送速度を所望の速度とすることで、画像を形成する感光体の回転速度に対して高い精度で同期を取ることができ、画像の伸びや異常画像の発生を防止できるとしているが、感光体の回転速度と記録媒体の搬送速度との同期を取っても、画像定着による画像の伸びや記録媒体の変形が生じてしまうことがある。
特に、表、グラフ、図面等を画像として記録媒体に定着する場合に画像の伸びが問題となり、また、紙変形が許容限度を超えると見た目が悪くなるという問題がある。
本発明の目的は、上記従来技術の問題点を解決し、記録媒体の変形が発生せず、かつ、伸びのない画像を記録媒体に定着させることができる画像定着装置、画像記録装置および画像定着方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様は、少なくとも樹脂を含有する粒子を用いて記録媒体上に描画された画像を記録媒体上に定着する画像定着装置であって、画像が形成された記録媒体を挟持搬送することにより前記画像を加圧加熱定着させる、少なくとも一方が加熱ロールであり、いずれか一方の定着ロールに前記記録媒体が追随するように調整された一対の定着ロール対と、前記記録媒体の挟持搬送時に、前記記録媒体が追随する定着ロールの周速度をV1、前記記録媒体が追随しないもう一方の定着ロールの周速度をV2としたときに、定着ロールの周速度をV2>V1として前記定着ロール対を駆動制御する駆動制御部とを有することを特徴とする画像定着装置を提供する。
ここで、「追随する」「追随しない」とは、ゴム層仕様の異なる1対の定着ロールを駆動する場合に、片側の定着ロールを駆動力で駆動し、もう一方の定着ロールをニップ部の摩擦力による接触駆動、即ち従動させておいて、該ニップ部に記録媒体を挟持搬送させた場合に、記録媒体がどちら側の定着ロールに追随して搬送されるかを意味する。
ここで、ゴム層の厚さ、硬度、表面エネルギー、外径寸法、表面粗さの少なくとも1つを調整することで前記記録媒体を追随する定着ロールを選択することが好ましい。
さらに、前記V2と前記V1とが下記式を満足することが好ましい。
1.03<V2/V1<1.20
また、前記記録媒体の前記画像が形成された面と接触する前記定着ロール対の定着ロールの表面がシリコンゴムで形成されたロールであることが好ましい。
前記記録媒体に追随する定着ロールが、前記記録媒体の挟持搬送時に前記記録媒体の画像が形成されている面と反対側の面に接触する定着ロールであることが好ましい。
上記課題を解決するために、本発明の第2の態様は、上記いずれかに記載の画像定着装置と、樹脂を含む粒子を用いて記録媒体に画像を形成するための画像形成装置とを有する画像記録装置を提供する。
ここで、前記画像形成装置は、帯電した粒子を溶媒に分散させたインクを用いる静電式インクジェット描画手段を有することが好ましい。
上記課題を解決するために、本発明の第3の態様は、少なくとも樹脂を含有する粒子を用いて記録媒体上に描画された画像を前記記録媒体上に定着するに際し、少なくとも一方が加熱ロールである一対の定着ロールよりなる定着ロール対を用い、一方の定着ロールの周速度よりももう一方の定着ロールの周速度が速くなるように駆動し、前記記録媒体の挟持搬送時に、前記記録媒体を周速度の遅い定着ロールに追随させつつ、挟持して搬送して、前記画像を前記記録媒体上に定着することを特徴とする画像定着方法を提供する。
ここで、前記記録媒体が追随する定着ロールの周速度をV1とし、前記記録媒体が追随しない定着ロールの周速度をV2とすると、前記V2と前記V1との関係が下記式を満足することが好ましい。
1.03<V2/V1<1.20
本発明によれば、定着ロール対による記録媒体の挟持搬送時に、記録媒体が追随する定着ロールの周速度よりも記録媒体が追随しないもう一方の定着ロールの周速度を速くすることで、記録媒体の伸びを抑制することができ、かつ記録媒体の変形も防止することができる。このように記録媒体の伸びを抑制でき、記録媒体の変形を防止できることで、画像の伸びがない画像を記録媒体上に好適に定着させることができる。
以下に、本発明に係る画像定着装置、画像記録装置および画像定着方法を、添付の図面に示される好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の態様の画像定着装置を有する発明の第2の態様の画像記録装置の概略構成を示す模式的上面図であり、図2は、画像定着装置周辺部の概略構成を示す模式的斜視図であり、図3は、図1のIII−III線における模式的断面図である。なお、図3は、記録媒体Pが定着ロール対20に挟持搬送されている状態を示す。
図1に示す画像記録装置10は、記録媒体Pに画像を形成する画像形成装置12と、記録媒体Pに形成された画像を定着させる画像定着装置14から構成される。さらに、画像定着装置14は、一対の定着ロール22,24からなる定着ロール対20と、定着ロール22,24をそれぞれ駆動させる駆動部30,32と、駆動部30,32を制御する制御部34と、記録媒体Pを定着ロール対20に案内するガイド36とを有する。
記録媒体Pとしては、普通紙、上質紙、微塗工紙、コート紙、アート紙、キャストコート紙等の紙類や、印刷用フィルム等、各種の記録媒体を用いることができる。記録媒体Pの形状は、特に制限的ではないが、以下では、一般的に用いられる矩形の記録媒体Pを例に説明する。
画像形成装置12は、少なくとも色材と樹脂を含む色材粒子を用いて記録媒体Pに画像を形成するものである。図1においては、画像形成装置12は、図1中、左から右へ搬送される記録媒体Pの上側の面に画像を形成する。画像形成装置12としては、各種の画像形成方式(画像記録方式)のものを利用することができる。例えば、顔料等の色材を含む粒子(色材粒子)および溶媒を含有するインクを用い、インクジェット方式によってインクを吐出して記録媒体Pにインク画像を形成する、静電式、サーマル式、ピエゾ式等、各種のインクジェット方式や、トナーを用いて画像を形成する電子写真方式等が利用可能である。
定着ロール対20は、定着ロール22と定着ロール24とで構成される。
定着ロール22は、記録媒体Pの画像が記録されている面と接する側に配置され、加熱ロールとして機能する。定着ロール22は、図3に示すように、円筒状の芯材22aを有し、その芯材22aの表面には弾性層22bが設けられ、その弾性層22bの表面には中間層22cが設けれら、その中間層22cの表面には、記録媒体Pとの離型性を向上させるためのコート層22dが設けられた所定直径、例えば直径約60mm、面長400mmの円筒形状の積層体である。また、円筒状の芯材22aの内側の略軸心には、芯材22aを貫通して、ヒータ26が配置されている。
ここで、芯材22aは、芯金となる円筒状の金属で形成され、弾性層22bは所定ゴム硬度、厚さおよび表面粗さ、例えばゴム硬度JIS A 10、厚さ3mm、表面粗さRa=10μmのシリコンゴムで形成されており、中間層22cは所定ゴム硬度、厚さおよび表面粗さ、例えば、ゴム硬度JIS A 70、厚さ50μm、表面粗さRa=5μmのフッ素ゴムで形成されており、コート層22dは、所定ゴム硬度、厚さおよび表面粗さ、例えば、JISゴム硬度 A 50、厚さ50μm、表面粗さRa=0.2μmのシリコンゴムで形成されている。
定着ロール24は、定着ロール22と記録媒体Pを介して対向する位置に配置され、加熱ロールおよび加圧ロールとして機能する。定着ロール24も、円筒状の芯材24aを有し、その表面には、弾性層24bが設けられ、弾性層24bの表面にはコート層24cが設けられた所定直径、例えば直径約60mm、面長400mmの円筒形状の積層体である。また、芯材24aの内部の略軸心には、芯材24aを貫通して、ヒータ28が配置されている。
ここで、芯材24aは、芯金となる円筒状の金属で形成され、弾性層24bは、所定ゴム硬度、および厚さ、例えばゴム硬度JIS A 40、厚さ1mmのシリコンゴムで形成され、コート層24cは、所定厚さ、所定表面粗さ、例えば厚さ50μm、Ra=0.2μmのPFA(パーフルオロアルコキシル樹脂)で形成されている。
定着ロール22および定着ロール24の内部にそれぞれ配置されるヒータ26およびヒータ28は、ハロゲンランプ等の加熱源であり、画像定着時に、定着ロール22および定着ロール24を所定温度に加熱する。また、定着ロールを加熱するヒータは、両ロールに備える必要はなく、いずれか一方の定着ロールのみに配置するようにしてもよい。すなわち、本発明においては、定着ロール対20を構成する一対の定着ロール22,24のうちの少なくとも一方を内部にヒータを備える加熱ロールとすればよい。なお、一方の定着ロールにのみヒータを配置する場合は、画像が記録されている面と接する側に配置された定着ロールに配置することが好ましい。
ここで、定着ロール22,24を形成する材料は、上記材料に限定されず、種々の材料を用いることができる。
例えば、定着ロール22の芯材22aには、加圧に対して十分な強度を有するものが、各種利用可能であるが、好ましくは、熱伝導性の良好な材料で形成される物が好ましい。具体的には、A5056、A5052、A5083、A6063等のアルミニウム材のロール、STKM11等の非磁性ステンレス鋼材のロール等が例示される。
弾性層22bは、シリコンゴムやフッ素ゴム等の合成ゴムで形成すればよい。特に、単層構成とする場合には、画像記録後の記録媒体Pとの離型性に優れるLTV(低温加硫型)シリコンゴムが好適に例示される。
また、加熱定着時における熱導電性を向上するために、これらの合成ゴム中に、フィラーとして、シリカ、アルミナ、酸化マグネシウム等の金属酸化物の粉末を5〜30重量%配合するのも好ましい。また、同様の理由で、フィラーとして導電性カーボンブラックを用いてもよく、この際には、弾性層の電気抵抗を低減し、帯電防止を図れる。
中間層22cは、フッ素ゴムとフッ素樹脂とを混合して形成すればよい。ここで、定着ロールは中間層を設けない2層構造としてもよいが、本実施形態のように中間層を設けることで、弾性層と被覆層との接着性向上、中間層の緩衝作用による被覆層の損傷(クラックの発生等)防止、シリコーンオイルの浸透による弾性層の膨潤防止等を図ることができる。
コート層22dは、本実施形態のように、シリコンゴムにより中間層を被覆して形成することに限定されず、PTFE、PFA、FEP等のフッ素樹脂塗料を中間層の表面に塗布して形成してもよい。また、PFA樹脂等をチューブ状にして被覆する場合もある。
また、弾性層として耐熱性に優れるHTV(高温加硫型)シリコンゴムを用い、その上に弾性層の膨潤を防止するためのフッ素ゴム層を中間層として設け、中間層の上にコート層としてLTVシリコンゴム層を設けてなる、3層構成の定着ロールも、好適である。
ここで、定着ロールの層構成は上記に限定されず、どのような層構成でもよく、例えば芯金の表面に弾性層、コート層を積層させた、中間層を設けない2層構造のロールも用いることができる。
他方、定着ロール24も、上述の定着ロール22と同様の芯材、弾性層およびコート層の材料、また上述の定着ロール22の各種層構成のロールが利用可能である。なお、定着ロール22または定着ロール24が加熱源を有さない場合には、芯材の熱伝導性は、必ずしも高い必要はない。また、定着ロール22,24は、芯金径やロール外径を幅方向で変化させた逆クラウンロール、クラウンロールであってもよい。
これ以外にも、芯材をシリコンゴム層、フッ素ゴム層、シリコンゴムなどの発泡材を用いたスポンジ状の発泡ゴム層等で被覆してなるソフトロールも、好適に利用可能である。さらに、芯材をPTFE、PFA、FEPなどのフッ素樹脂や、PFTチューブ等で被服してなるハードロールも好適に利用可能である。
ここで、定着ロール対で定着する画像に光沢を付与する場合には、記録媒体の画像面と接触する定着ロール(本実施形態では定着ロール22)のコート層をシリコンゴムの焼き付け塗装タイプ(シリコンコート型)とすることが好ましい。ここで、好適に用いることのできるシリコンゴムとしては、ポリジメチルシロキサン、ポリ3,3,3−トリフルオロプロピルメチルシロキサン等が例示される。
コート層をシリコンコート型で形成することで、表面が平滑に仕上がり定着する画像に光沢を付与することができる。
駆動部30は、定着ロール22に接続され、駆動部32は、定着ロール24に接続されており、それぞれ定着ロール22、24を所定方向に回転駆動させる。
ここで、駆動部30,32には、種々の駆動手段を用いることができる。具体的には、定着ロール22、24の速度が調節可能となるように速度可変モータを用いて最適な速度比を求めた後に、その速度比に従うギヤ駆動あるいはスプロケットチェーン駆動を実施すればよい。
制御部34は、駆動部30,32を制御し、定着ロール22,24の回転速度(周速度)を制御する。
ガイド36は、画像形成装置12と定着ロール対20との間に配置され、画像形成装置12で画像が形成された記録媒体Pを、定着ロール対20の定着ロール22と定着ロール24との間に案内する。
本実施形態では、ガイド36を配置したが、本発明はこれに限定されず、搬送ベルトを設け記録媒体を定着ロール対に搬送させてもよく、また、画像形成装置と定着ロール対を近接させ、ガイドを設けない構成としてもよい。
以下、画像記録装置10および画像定着装置14の作用を説明する。
記録媒体Pは、図示しない搬送手段により図1中左から右に搬送され画像形成装置12と対向する位置を通過する。画像形成装置12は、対向する位置を通過する記録媒体Pの表面に画像を形成する。
画像が形成され、未定着の画像を有する記録媒体Pは、ガイド36上を搬送され、定着ロール対20の定着ロール22と定着ロール24との間に搬入される。記録媒体Pは、定着ロール対20に挟持搬送されて、加圧および加熱されることにより、記録媒体P上の画像が定着される。
ここで、このような少なくとも一方が加熱ロールである定着ロール対により、記録媒体を挟持搬送し、記録媒体上に形成された画像を定着させる画像定着装置では、記録媒体の画像定着時に、画像の伸びや記録媒体の皺、波打ち、カール等の変形が発生する可能性があった。特に、表、グラフ、図面等を画像として記録媒体に定着する場合には、画像の伸びが顕著に現れてしまう。また、尺の大きい記録媒体の画像定着を行う場合は、伸び率が小さい場合でも、伸び量が大きくなってしまうため問題であった。
本発明者は、このような画像定着装置について鋭意検討した結果、画像定着時に発生する画像の伸びや、記録媒体の皺、波打ち、カール等の変形は、記録媒体が伸びるために発生していることを見いだした。
このような記録媒体の伸びや変形は、記録媒体を挟持搬送して加熱する際に記録媒体が柔軟になり、さらに定着ロール対のニップ部での定着ロールの変形や、定着ロール(加圧/加熱ロール)表面と記録媒体表面の速度差によって記録媒体の表面にずり応力が働くことにより発生すると考えられる。
このため、上述した特許文献1では、記録媒体を挟持搬送して画像を加熱定着するため、記録媒体の伸びが発生し、画像の伸び等が生じてしまう。
また、定着ロール対の周速度と、記録媒体の搬送速度とを同期させ、記録媒体Pと定着ロール対に速度差がないように駆動するとことで、記録媒体の伸びを抑制することができると考えたが、記録媒体Pの搬送速度と定着ロール対の周速度を同じ速度にして記録媒体を挟持搬送して画像定着を行った場合も、記録媒体の伸びは発生してしまった。
そこで、本発明者は、さらに鋭意検討した結果、定着ロール対20による記録媒体Pの挟持搬送時に記録媒体Pが追随する定着ロールの周速度をV1、記録媒体Pが追随しないもう一方の定着ロールの周速度をV2とすると、定着ロール対の周速度をV2>V1とすることで、記録媒体の伸びを抑制できることを見出した。
このように、記録媒体Pの挟持搬送時(画像定着時)に、記録媒体Pが追随する定着ロールの周速度よりも記録媒体Pが追随しないもう一方の定着ロールの周速度を速くすることで、記録媒体の伸びを抑えることができ、画像定着時に記録媒体上に形成された画像がずれることや、記録媒体が変形することを防止することができる。これにより、画像の伸びがなく、見た目が許容された画像を記録媒体上に好適に定着される。また、記録媒体の伸びを抑えることで、尺の大きい記録媒体も好適に定着させることができる。
さらに、記録媒体Pの挟持搬送時に、記録媒体Pが追随する定着ロールの周速度V1と、記録媒体Pが追随しないもう一方の定着ロールの周速度V2との関係が下記式1を満足することがより好ましい。
1.03<V2/V1<1.20 式1
このように、V2/V1を1.03より大きくすることで、記録媒体の伸びをより確実に許容範囲内とすることができ、1.20未満とすることで、画像表面とロール表面のずれによって定着画像のずれを好適に防止することができる。このように、上記式1を満足させることで、より好適に記録媒体の伸びを抑制することができ、好適に記録媒体に画像を定着させることができる。
また、上述した光沢を有する画像を記録媒体に定着させる場合に好適に用いられるコート層をシリコンゴムの焼き付け塗装タイプ(シリコンコート型)で形成した定着ロールは、記録媒体との摩擦力が大きいため記録媒体の伸びがより顕著になるが、本発明によれば、コート層にシリコンゴムを用いる場合でも記録媒体の伸びを抑制することができ、光沢を有する画像を良好に定着させることができる。
ここで、記録媒体の挟持搬送時に、記録媒体が追随する定着ロールは、ゴム層の厚さ、硬度、表面エネルギー、外径寸法、表面粗さのうちの少なくとも1つを調整することで、所望の定着ロールを記録媒体が追随する定着ロールとすることができる。
具体的には、ゴム材質が同じ場合は、記録媒体を追随させたい定着ロールのゴム層の厚さを、もう一方の定着ロールのゴム層の厚さよりも、小さく(薄く)して変形しにくくすることで、記録媒体を追随させたい定着ロールに記録媒体を追随させやすくすることができる。
または、ゴム層の材質が異なる場合は、記録媒体を追随させたい定着ロールのゴム硬度を、もう一方の定着ロールのゴム硬度よりも、高く(硬く)変形しにくくすることで、記録媒体を追随させたい定着ロールに記録媒体を追随させやすくすることができる。
または、記録媒体を追随させたい定着ロールの紙との摩擦係数を、もう一方の定着ロールの紙との摩擦係数よりも、大きく(滑りにくく)することで、記録媒体を追随させたい定着ロールに記録媒体を追随させやすくすることができる。
または、記録媒体を追随させたい定着ロールの外径を、もう一方の定着ロールの外径よりも、小さくすることで、記録媒体を追随させたい定着ロールに記録媒体を追随させやすくすることができる。
これらの各条件は、定着される記録媒体の光沢性、表面粗さ、剛性、塗工層の特性や、定着ロールの耐久性、剥離性、硬度、表面粗さ、サイズ、表面エネルギー等に応じて各条件を適宜選択すればよい。
以上より、一例としては、記録媒体を追随させたい定着ロールの被覆層を、もう一方の定着ロールの被覆層よりも摩擦力の高いシリコンゴムで形成することで、記録媒体が追随する定着ロールすることができる。また、記録媒体と接触する被覆層に耐久性と剥離性を重視して記録媒体との摩擦力の小さいPFAとした場合も、弾性層を薄くかつ硬めに形成することで変形量を小さくできるため、記録媒体に追随する定着ロールとなり、もう一方の定着ロールの被覆層が摩擦の大きいシリコンゴムで形成されている場合も、被覆層をPFAで形成した定着ロールが記録媒体が追随する定着ロールとすることができる。
前記記録媒体の挟持搬送時に記録媒体が追随する定着ロールは、画像面と接触する定着ロール(本実施形態では、定着ロール22)、画像面と接触しない定着ロール(本実施形態では、定着ロール24)のどちらの定着ロールでもよく、記録媒体Pが追随する定着ロールの周速度を、記録媒体Pが追随しないもう一方の定着ロールの周速度よりも遅くすることで、記録媒体の伸びは抑制することができるが、記録媒体を定着ロール対での挟持搬送時に記録媒体が追随する定着ロールは、記録媒体の画像面と反対面側に接する定着ロールとすることが好ましい。
記録媒体に追随する定着ロールを、記録媒体の画像面と反対面側に接する定着ロールとすることで、V2/V1の比をより小さくすることができ、ロール表面の摩擦を少なくすることができる。また、場合(ロール表面の種類、画像/記録媒体の特性)によっては、逆にした方が画像のずれが小さくなる場合があり、一概に決めることはできない。
本実施形態では、制御部34により各駆動部30,32を制御し、定着ロール22,24の回転速度を制御して所望の速度比とする。ここで、本発明の画像定着装置は、定着ロール対を駆動させる方法、記録媒体が追随する定着ロールの周速度よりも記録媒体が追随しないもう一方定着ロールの周速度が速くなるよう速度比を制御する方法として、種々の駆動方法、制御方法を用いることができる。
例えば、両方の定着ロールの回転軸をギヤで連結させ、一方の定着ロールに加えられた駆動力(回転力)をギヤにより、もう一方の定着ロールに伝達させて、両方の定着ロールを回転駆動させてもよい。ここで、定着ロールをギヤで駆動する場合は、歯数とピッチ円とロール径を調整することで、速度比を制御することができる。例えば、ピッチ円は変えずに増速したい側のギヤの歯数を速度比の逆数に減らし、ギヤを転位歯車として速度比を調整する方法や、ロール軸間距離を変えずに速度比に応じて定着ロールの径を調整することにより速度比を調整する方法により速度差を調整することができる。
また、定着ロール対20は、一方の定着ロールが回転することで、他方の定着ロールも従動するので、記録媒体が追随する定着ロールの速度よりも、記録媒体が追随しないもう一方の定着ロールの速度の方が、速くなるように速度比を調整することができれば、駆動部を、定着ロール対20の一方の定着ロールのみに設けてもよい。すなわち、定着ロール22および24の一方のみを駆動ロールとしてもよい。
次に、本発明の画像定着装置を備える画像記録装置を、静電式インクジェット装置に適用した実施形態について詳細に説明する。
溶媒中に帯電した色材粒子を分散させたインクを用い、インクに静電力を作用させることによって濃縮したインクを吐出させて画像を形成する濃縮型静電インクジェット方式の画像形成装置は、高精細な画像形成が可能である。本発明の画像記録装置に、このような画像形成装置を適用することによって、高精細な画像をそのままに定着させて、高画質な画像を得ることができる。
なお、以下では、インク中の色材粒子が正帯電している場合を例にとって説明するが、これとは逆に、インク中の色材粒子を負に帯電させたものを用いてもよい。その場合は、記録に作用する各部の極性を、以下の例とは逆極性とすればよい。
図4は、本発明の画像記録装置を適用する静電式インクジェット記録装置の一実施形態を示す概念図である。同図に示すインクジェット記録装置60は、静電力により、帯電した色材粒子(帯電微粒子)を含むインクの吐出を制御し、記録媒体P上に4色印刷をしてフルカラー画像を記録した後、記録された画像を加熱ローラによる接触加熱によって定着するもので、記録媒体Pの保持手段62と、搬送手段64と、記録手段66と、画像定着手段10と、溶媒回収手段72とを備え、これらが筐体61に内包されている。
なお、図4のインクジェット記録装置60において、画像定着手段14は、図1に示した画像定着装置14と基本的には同一であるので、その詳細な説明を省略する。また、図4のインクジェット記録装置60における記録手段66は、図1の画像記録装置10における画像形成装置12に対応するものである。
まず、記録媒体Pの保持手段62について説明する。
保持手段62は、記録前の記録媒体Pを保持する給紙トレイ74と、ピックアップローラ76と、記録後の記録媒体Pを保持する排紙トレイ78とを備えている。
給紙トレイ74は、記録に供される複数枚の記録媒体Pを保持するものであって、図6中、筐体61の左側部から筐体61の内部に挿入されて装着されている。ピックアップローラ76は、給紙トレイ74の装着部の先端部(図中、右端部)近傍に配置されている。画像の記録時には、ピックアップローラ76により、記録媒体Pが給紙トレイ74から1枚ずつ取り出され、記録媒体Pの搬送手段64に供給される。ピックアップローラ76の近傍には、重ねてストックされている記録媒体Pの分離を容易にするために、記録媒体Pの除電を行う除電ブラシや除電ローラ、エア吹きつけブロアー等が備えられているのが好ましい。
排紙トレイ78は、画像が形成された記録媒体Pを保持するものであって、筐体61内部の記録媒体Pの搬送経路の終端に設けられ、その先端部(記録媒体Pの搬送方向先端側)は筐体61の外部に位置している。記録後の記録媒体Pは、搬送手段64により搬送されて、排紙トレイ78に排紙される。
次に記録媒体Pの搬送手段64について説明する。
搬送手段64は、記録媒体Pを、給紙トレイ74から排紙トレイ78まで所定の経路に沿って搬送するものであり、搬送ローラ対80と、搬送ベルト82と、ベルトローラ84a、84bと、導電性プラテン86と、記録媒体Pの帯電器88および除電器90と、分離爪92と、排出ロール96とを備えている。また、分離爪92から排出ロール96までの区間においては、定着ロール対20搬送手段として機能する。なお、搬送手段64としては、図示されるもの以外にも適宜、搬送ローラ対や搬送ベルト、搬送ガイド等の通常の搬送部材が、記録媒体Pを搬送するのに適当な間隔で配置されていてもよい。
搬送ローラ対80は、ピックアップローラ76と搬送ベルト82との間の位置に設けられている。ピックアップローラ76により給紙トレイ74から取り出された記録媒体Pは、この搬送ローラ対80と搬送ベルト82により挟持搬送され、搬送ベルト82上の所定の位置に供給される。
搬送ベルト82は、ループ状のエンドレスベルトであり、2つのベルトローラ84a、84bによって張架されている。ベルトローラ84a、84bのうちの少なくとも一方は、図示していない駆動源に接続されており、記録時には、所定の速度で回転駆動される。これにより、搬送ベルト82は、図中、時計回りに周回し、搬送ベルト82に静電吸着している記録媒体Pを所定の速度で搬送する。
搬送ベルト82は、記録媒体Pが静電吸着される側の面(表面)が絶縁性、ベルトローラ84a、84bと接触する側の面(裏面)が導電性のものである。また、搬送ベルト82の内周面側には、帯電器88と対向する位置および後述するインクジェットヘッド108と対向する位置に亘って、導電性プラテン86が配置されており、ベルトローラ84a、84bおよび導電性プラテン86は接地されている。これにより、搬送ベルト82は、インクジェットヘッド108に対向する位置において、インクジェットヘッド108の対向電極としても機能する。
導電性プラテン86は、ベルトローラ84aおよび84bの外周を結ぶ線よりインクジェットヘッド108側にやや張り出すように配置されるのが好ましい。そのように配置することにより、搬送ベルト82に張力を付与して、搬送ベルト82のばたつきを抑えることができる。
記録媒体Pの帯電器88は、スコロトロン帯電器98と、バイアス電圧源99と、高圧電源100とを備えている。スコロトロン帯電器98は、記録媒体Pの搬送経路上の、搬送ローラ対80と記録手段66との間の位置に、搬送ベルト82の表面に対向して配置されている。また、スコロトロン帯電器98は、高圧電源100の負側の端子に接続されており、高圧電源100の正側の端子とスコロトロン帯電器98の金属製シールドケースは接地されている。また、バイアス電圧源99の負側の端子は、スコロトロン帯電器98のグリット電極に接続され、正側の端子は接地されている。
記録媒体Pの表面は、高圧電源100に接続されたスコロトロン帯電器98により所定の負の高電位に均一に帯電され、記録に必要な一定のDCバイアス電圧(例えば、約−1.5kV)が印加された状態となる。また、これにより、記録媒体Pは、搬送ベルト82の絶縁性を有する表面上に静電吸着される。
記録媒体Pの除電器90は、コロトロン除電器102と、交流電圧源104と、高圧バイアス電源106とを備えている。コロトロン除電器102は、記録手段206の記録媒体P搬送方向の下流側に、搬送ベルト132の表面に対向して配置されている。コロトロン除電器102は、交流電圧源104を介してバイアス高圧電源106に接続されており、高圧電源106の他端とコロトロン除電器102の金属製シールドケースは接地されている。
記録後の記録媒体Pは、コロトロン除電器102により除電された後、その下流側に配置された分離爪92によって搬送ベルト82上から分離される。搬送ベルト82上から分離された記録媒体Pは、画像定着装置10に搬送され、画像定着装置10の定着ローラ対20によって定着処理が施された後、排紙トレイ78に排紙される。定着ロール対20の下流には、記録媒体Pを排紙トレイ78へ案内する排出ロール96が配置されている。
ここで、スコロトロン帯電器、およびコロトロン除電器に関しては、参考文献として「電子写真技術の基礎と応用」(編者:電子写真学会、発行所、株式会社 コロナ社)P49〜51が上げられる。
次に、記録手段66について説明する。
記録手段66は、帯電した色材粒子を含むインクを用い、画像データに応じてインクの吐出を静電力により制御して、記録媒体P上に、画像データに応じた画像を記録するものであり、静電式のインクジェットヘッド108と、ヘッドドライバ110と、インク循環機構111と、記録媒体Pの位置検出器114とを備えている。
インクジェットヘッド108は、搬送ベルト82による記録媒体Pの搬送経路において、記録媒体Pが安定した平面状態で搬送される位置に、そのインク吐出部が搬送ベルト82の表面(搬送ベルト82の表面に保持される記録媒体Pの表面)と所定の距離になるように配置されている。図示例では、インクジェットヘッド108は、ベルトローラ84a、84bの間の搬送ベルト82に対向して配置されている。
インクジェットヘッド108は、同時に1行分の画像を記録することが可能なラインヘッドであり、フルカラー画像を記録するためのシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(B)の4色の吐出ヘッドを備えている。各色の吐出ヘッドは、基本的に同様の構成を有しているので、以下ではその1色の吐出ヘッド160について説明する。
図5(A)及び(B)は、静電式インクジェットヘッド108における吐出ヘッド160の具体的な構造を説明する模式図であり、図5(A)は、吐出ヘッド160の一部を示す模式的断面図、図5(B)は、図5(A)のV−V線における模式的断面図である。吐出ヘッド160は、複数のノズルを2次元的に備えるマルチチャンネルヘッドであるが、ここでは、その構成を明確に示すために、2つの吐出部のみを示してある。
吐出ヘッド160は、ヘッド基板162と、インクガイド164と、ノズル基板166と、吐出電極を構成する吐出電極168と、浮遊導電板176とを備えている。吐出ヘッド160は、インク滴Rの吐出(飛翔)ポイントとなるインクガイド164の先端が、対向電極となる、記録媒体Pを支持する搬送ベルト82と対向するように配置されている。
ヘッド基板162およびノズル基板166は、吐出ヘッド160の全ノズルに共通な平板基板であり、絶縁性材料から構成されている。ヘッド基板162およびノズル基板166は、所定の間隔をあけて配置され、その間にインク流路178が形成されている。インク流路178内のインクQは、吐出電極168に印加される電圧と同極性に帯電した色材粒子を含み、記録時には、インク循環機構111(図4参照)によって、所定方向、図5(A)に示す例ではインク流路178内を右側から左側(図中矢印a方向)へ向かって所定の速度(例えば、200mm/sのインク流)で循環される。以下では、インク中の色材粒子が正帯電している場合を例にとって説明する。
ノズル基板166には、インクQの吐出口となるノズル174が穿孔されており、このノズル174は、所定の間隔で2次元的に複数配置されている。また、ノズル174の中央部には、インクQの吐出(飛翔)ポイントを定めるためのインクガイド164が配置されている。
インクガイド164は、突状先端部分164aを持つ所定厚みの絶縁性樹脂製平板からなり、各ノズル174に対応する位置に、ヘッド基板162の上に配置されている。インクガイド164は、同じ列(図5(A)における左右方向、図5(B)における紙面垂直方向)に配列される複数のインクガイド164に共通の基部164bを有しており、この基部164bがヘッド基板162上に、浮遊導電板176を挟んで固定されている。
また、インクガイド164の先端部分164aは、吐出ヘッド160の記録媒体P(搬送ベルト82)側の最表面から突出するように配置されている。先端部分164aの形状および構成は、インクQ(インク滴R)の吐出ポイントを安定させ、かつ、先端部分164aにおいて、インクQを十分に供給し、インクQ中の色材粒子を好ましい状態に濃縮させることができるように設定される。例えば、先端部分164aを吐出方向に向けて次第に細くした形状のものや、インク案内溝となる切り欠きを図中上下方向に形成したもの、先端部分164aの誘電率を実質的に大きくするために、先端部分164aに金属を蒸着したものなどが好適である。
ノズル基板166の記録媒体P側の面(図中、上面)には、各ノズル174を囲むように、吐出電極168が配置されている。また、ノズル基板166の記録媒体P側には、吐出電極168の上方(上面)を覆う絶縁層170aと、吐出電極168の上方に絶縁層170aを介して配置されるシート状のガード電極172と、ガード電極172の上面を覆う絶縁層170bとが設けられている。
吐出電極168は、ノズル基板166に開孔されたノズル174の周囲を囲むように、ノズル基板166の図中上側、すなわち記録媒体P側の表面に、吐出部毎にリング状に、すなわち円形電極として配置されている。なお、吐出電極168の電極形状は、円形電極に限定されず、略円形であっても、分割円形電極であっても、平行電極または略平行電極であっても良い。
吐出電極168は、ヘッドドライバ110によって制御され、画像データに応じて所定のパルス電圧が印加される。上述したように、インクガイド164と対向する位置には、インク中の帯電した色材粒子と極性が反対となる電圧に帯電された記録媒体Pが、搬送ベルト82に保持されて一定速度で搬送される。記録媒体Pは負の高電圧(例えば、−1500V)に帯電されており、吐出電極168との間に、インクQを吐出させない程度の所定の電界が形成されている。
吐出電極168が吐出オフ状態(吐出待機状態)のときは、パルス電圧は0Vまたは低電圧とされる。この状態では、吐出部の電界強度はバイアス電圧(または、バイアス電圧にオフ状態のパルス電圧が重畳された電圧)による電界強度となっており、これはインクQの吐出に必要な強度よりも低く設定されているため、インクQの吐出は行われない。しかし、この吐出待機状態の低電界により、ノズル174の内部においてインク中の色材粒子がインクガイド164の先端部分176aに濃縮する。
吐出電極168が吐出オン状態のときは、パルス電圧が印加され、バイアス電圧に高電圧のパルス電圧(例えば、400〜600V)が重畳されて、吐出部の電界強度はインクQが吐出するのに十分な強度となり、インクガイド164の先端部分176aに濃縮されたインクQがインク滴Rとして飛翔する。このインク滴Rのサイズは極めて小さいため、解像度の高い、高画質な画像記録を行うことができる。
このように、画像データに応じて、記録媒体Pの全幅に亘って配置された各吐出部の吐出電極168のオン、オフが制御され、所定速度で搬送される記録媒体Pに対して所定のタイミングでインク吐出が行われることにより、記録媒体Pに2次元画像が記録される。
ガード電極172は、隣接する吐出部の吐出電極168の間に配置され、隣接する吐出部のインクガイド164の間に生じる電界干渉を抑制するためのものである。ガード電極172は、吐出ヘッド160の全吐出部に共通な金属板などのシート状の電極であり、2次元的に配列されている各ノズル174の周囲に形成された吐出電極168に相当する部分が穿孔されている。ガード電極172を設けることによって、ノズル174を高密度に配置した場合にも、隣接するノズル174の電界の影響を最小限にし、ドットサイズおよびドットの描画位置を常に安定して保つことができる。
ヘッド基板162のインク流路178側の表面には、浮遊導電板176が配置されている。浮遊導電板176は、電気的に絶縁状態(ハイインピーダンス状態)とされており、画像の記録時に、吐出部に印加された電圧値に応じて、誘起された誘導電圧を発生し、インク流路178内のインクQにおいて、その色材粒子をノズル基板166側へ泳動させる。また、浮遊導電板176の表面には、電気絶縁性である被覆膜(図示せず)が形成されており、インクへの電荷注入等によりインクの物性や成分が不安定化することが防止されている。この絶縁性被覆膜は、インクに対して耐腐食性を有するものが用いられる。
浮遊導電板176を設けることにより、インク流路178内のインクQ中の色材粒子をノズル基板166側へ泳動させて、ノズル基板166のノズル174を通過するインクQ内の色材粒子の濃度を所定濃度に高めることができ、インクガイド164の先端部分164aに濃縮させて、インク液滴Rとして吐出させるインクQ内の色材粒子の濃度を所定濃度に安定させることができる。
なお、図示例においては、吐出電極を単層電極構造としているが、これ以外にも、例えば、列方向に接続された第1吐出電極と、行方向に接続された第2吐出電極とを備える2層電極構造とし、第1吐出電極と第2吐出電極とをマトリクス状に配列してマトリクス駆動を行うものとしてもよい。このようなマトリクス駆動方式によれば、吐出電極の高集積化とドライバ配線の簡素化の両方を同時に実現できる。
インク循環機構111は、インクタンク116と、ポンプ(図示省略)と、インク供給路118aおよびインク回収路118bとを備えている。インクタンク116は、筐体61内部の底面上に配置され、インク供給路118aおよび回収路118bを介してインクジェットヘッド108と接続されている。
インクタンク116内には、各色の色材粒子とこれを分散させる分散溶媒とを含む4色のインクが保持されている。インクタンク116内の各色のインクは、ポンプにより、インク供給路118aを介して、インクジェットヘッド108の各色の吐出ヘッドに供給される。また、画像記録に使用されなかった余分な各色のインクは、ポンプにより、インク回収路118bを介して各色のインクタンク116内に回収される。また、インクタンク116内には、色材粒子を含まない分散溶媒も保持されている。この分散溶媒は、各色のインク補充およびインク濃度調整等に用いられる。
次に、インクジェット記録装置60の記録手段66を構成する位置検出器114及びヘッドドライバ110について説明する。図4に示す陽に、記録媒体Pの位置検出器114は、フォトセンサ等の位置検出手段であり、記録媒体Pの搬送経路上の、インクジェットヘッド108よりも上流側の所定位置(図示例では、搬送ローラ対80と帯電器88との間の位置)に、記録媒体Pが搬送される搬送ベルト82の表面に対向して配置されている。位置検出器114により検出された記録媒体Pの位置情報はヘッドドライバ110に供給される。
ヘッドドライバ110は、インクジェットヘッド108のドライバであって、インクジェットヘッド108と駆動信号ケーブルを介して接続されている。図示例では、ヘッドドライバ110は、筐体61内部の図中中央上部に取り付けられている。ヘッドドライバ110には、外部装置から画像データが入力され、位置検出器114から記録媒体Pの位置情報が入力される。そして、ヘッドドライバ110により、記録媒体Pの位置情報にしたがって、インクジェットヘッド108の各色の吐出ヘッドの吐出タイミングが制御されつつ、画像データに応じて各色の吐出ヘッドから各色のインクが吐出され、記録媒体P上には、画像データに対応したフルカラー画像が記録される。
図4に示したインクジェット記録装置60において、画像定着装置10は、前述したように、図1の画像定着装置10と同様の構成を有している。画像定着装置10は、定着ローラ22および定着ローラ24によって記録媒体Pを挟持搬送することにより、記録手段66によって記録媒体Pに形成されたインク画像を加熱定着させる。このとき、記録媒体Pが追随する定着ロールの周速度よりも記録媒体Pが追随しない定着ロールの周速度を速くすることで、記録媒体Pに形成された画像を好適に定着させることができる。
次に、インクジェット記録装置60の溶媒回収手段72について説明する。
溶媒回収手段72は、インクジェットヘッド108から記録媒体P上に吐出されたインクから蒸発する分散溶媒や、画像の定着時にインクから蒸発する分散溶媒等を回収するもので、活性炭フィルタ134と、排出ファン136とを備えている。活性炭フィルタ134は、筐体61の内側に取り付けられており、排出ファン136は、活性炭フィルタ134の上に取り付けられている。
インクジェットヘッド108から吐出されるインクからのインク溶媒の自然蒸発、記録媒体P上の未定着画像を形成するインク溶媒の自然蒸発、および、画像定着装置10における定着時に発生するインク溶媒の蒸発によって生じる、筐体61内部の分散溶媒成分を含む空気は、排出ファン136により回収され、活性炭フィルタ134を通過することにより、その溶媒成分が活性炭フィルタ134に吸着して除去されて、除去後の空気が筐体61の外部に排出される。
次に、インクジェット記録装置60のインクジェットヘッド108で用いられるインクQ(インク組成物)について説明する。静電式インクジェットヘッド108においては、インクQとして、色材粒子(色材を含み、かつ、帯電した微粒子)を溶媒(インク溶媒、キャリア液)に分散してなるものが用いられる。
キャリア液(インク溶媒)は、高い電気抵抗率(109Ω・cm以上、好ましくは1010Ω・cm以上)を有する誘電性の液体(非水溶媒)であるのが好ましい。電気抵抗率の高いキャリア液を使用すると、吐出電極によって印加される電圧により、キャリア液自身が電荷注入を受けることを少なくでき、荷電粒子(帯電微粒子成分)の濃度を高めることができ、荷電粒子を濃縮することができる。また、電気抵抗率の高いキャリア液は、隣接する記録電極間での電気的導通の防止にも寄与し得る。また、このような程度の電気低効率の液体からなるインクを用いると、低電界下でも、インクの吐出を良好に行うことができる。
キャリア液として用いられる誘電性液体の比誘電率は、5以下が好ましく、より好ましくは4以下、さらに好ましくは3.5以下である。このような比誘電率の範囲とすることによって、キャリア液中の色材粒子に有効に電界が作用し、泳動が起こりやすくなる。
なお、このようなキャリア液の固有電気抵抗の上限値は1016Ωcm程度であるのが望ましく、比誘電率の下限値は1.9程度であるのが望ましい。キャリア液の電気抵抗が上記範囲であるのが望ましい理由は、電気抵抗が低くなると、低電界下でのインクの吐出が悪くなるからであり、比誘電率が上記範囲であるのが望ましい理由は、誘電率が高くなると溶媒の分極により電界が緩和され、これにより形成されたドットの色が薄くなったり、滲みを生じたりするからである。
キャリア液として用いられる誘電性液体としては、好ましくは直鎖状もしくは分岐状の脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、または芳香族炭化水素、および、これらの炭化水素のハロゲン置換体がある。例えば、へキサン、ヘプタン、オクタン、イソオクタン、デカン、イソデカン、デカリン、ノナン、ドデカン、イソドデカン、シクロヘキサン、シクロオクタン、シクロデカン、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、アイソパーC、アイソパーE、アイソパーG、アイソパーH、アイソパーL、アイソパーM(アイソパー:エクソン社の商品名)、シェルゾール70、シェルゾール71(シェルゾール:シェルオイル社の商品名)、アムスコOMS、アムスコ460溶剤(アムスコ:スピリッツ社の商品名)、シリコーンオイル(例えば、信越シリコーン社製KF−96L)等を単独あるいは混合して用いることができる。
このようなキャリア液(インク溶媒)に分散される色材粒子は、色材自身を色材粒子としてキャリア液中に分散させてもよいが、好ましくは、定着性を向上させるための分散樹脂粒子を含有させる。分散樹脂粒子を含有させる場合、顔料などは分散樹脂粒子の樹脂材料で被覆して樹脂被覆粒子とする方法などが一般的であり、染料などは分散樹脂粒子を着色して着色粒子とする方法などが一般的である。
色材としては、従来からインクジェットインク組成物、印刷用(油性)インキ組成物、あるいは静電写真用液体現像剤に用いられている顔料および染料であればどれでも使用可能である。
色材として用いる顔料としては、無機顔料、有機顔料を問わず、印刷の技術分野で一般に用いられているものを使用することができる。具体的には、例えば、カーボンブラック、カドミウムレッド、モリブデンレッド、クロムイエロー、カドミウムイエロー、チタンイエロー、酸化クロム、ビリジアン、コバルトグリーン、ウルトラマリンブルー、プルシアンブルー、コバルトブルー、アゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料、イソインドリノン系顔料、ジオキサジン系顔料、スレン系顔料、ペリレン系顔料、ペリノン系顔料、チオインジゴ系顔料、キノフタロン系顔料、金属錯体顔料、等の従来公知の顔料を特に限定なく用いることができる。
色材として用いる染料としては、アゾ染料、金属錯塩染料、ナフトール染料、アントラキノン染料、インジゴ染料、カーボニウム染料、キノンイミン染料、キサンテン染料、アニリン染料、キノリン染料、ニトロ染料、ニトロソ染料、ベンゾキノン染料、ナフトキノン染料、フタロシアニン染料、金属フタロシアニン染料、等の油溶性染料が好ましく例示される。
さらに、分散樹脂粒子としては、例えば、ロジン類、ロジン変性フェノール樹脂、アルキッド樹脂、(メタ)アクリル系ポリマー、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド、ポリエチレン、ポリブタジエン、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニールアルコールのアセタール変性物、ポリカーボネート等を挙げられる。
これらのうち、粒子形成の容易さの観点から、重量平均分子量が2,000〜1000,000の範囲内であり、かつ多分散度(重量平均分子量/数平均分子量)が、1.0〜5.0の範囲内であるポリマーが好ましい。さらに、前記定着の容易さの観点から、軟化点、ガラス転移点または、融点のいずれか1つが40℃〜120℃の範囲内にあるポリマーが好ましい。
インクQにおいて、色材粒子の含有量(色材粒子あるいはさらに分散樹脂粒子の合計含有量)は、インク全体に対して0.5〜30重量%の範囲で含有されることが好ましく、より好ましくは1.5〜25重量%、さらに好ましくは3〜20重量%の範囲で含有されることが望ましい。色材粒子の含有量が少なくなると、印刷画像濃度が不足したり、インクQと記録媒体P表面との親和性が得られ難くなって強固な画像が得られなくなったりするなどの問題が生じ易くなり、一方、含有量が多くなると均−な分散液が得られにくくなったり、インクジェットヘッド108等でのインクQの目詰まりが生じやすく、安定なインク吐出が得られにくいなどの問題が生じるからである。
また、キャリア液に分散された色材粒子の平均粒径は、0.1〜2μmが好ましく、より好ましくは0.2〜1.5μmであり、更に好ましくは0.4〜1μmである。この粒径はCAPA−500(堀場製作所(株)製商品名)により求めたものである。前記平均粒径は、乾式電子写真に用いられるトナーの平均粒径5〜15μmより小さく、さらに光沢度を50以上に高く発現させると、画像表面が平滑になって密着効果が出て、よりローラが張り付きやすい。
色材粒子をキャリア液に分散させた後(必要に応じて、分散剤を使用しても可)、荷電制御剤をキャリア液に添加することにより色材粒子を荷電して、荷電した色材粒子をキャリア液に分散してなるインクQとする。なお、色材粒子の分散時には、必要に応じて、分散媒を添加してもよい。
荷電制御剤は、一例として、電子写真液体現像剤に用いられている各種のものが利用可能である。また、「最近の電子写真現像システムとトナー材料の開発・実用化」139〜148頁、電子写真学会編「電子写真技術の基礎と応用」497〜505頁(コロナ社、1988年刊)、原崎勇次「電子写真」16(No.2)44頁(1977年)等に記載の各種の荷電制御剤も利用可能である。
なお、色材粒子は、吐出電極に印加される駆動電圧と同極性の荷電粒子であり、その荷電量は、好ましくは5〜200μC/g、より好ましくは10〜150μC/g、さらに好ましくは15〜100μC/gの範囲である。
また、荷電制御剤の添加によって誘電性溶媒の電気抵抗が変化することもあるため、下記に定義する分配率Pを、好ましくは50%以上、より好ましくは60%以上、さらに好ましくは70%以上とする。
P=100×(σ1−σ2)/σ1
ここで、σ1は、インクQの電気伝導度、σ2は、インクQを遠心分離器にかけた上澄みの電気伝導度である。電気伝導度は、LCRメーター(安藤電気(株)社製AG−4311)および液体用電極(川口電機製作所(株)社製LP−05型)を使用し、印加電圧5V、周波数1kHzの条件で測定を行った値である。また遠心分離は、小型高速冷却遠心機(トミー精工(株)社製SRX−201)を使用し、回転速度14500rpm、温度23℃の条件で30分間行った。
以上のようなインクQを用いることによって、荷電粒子の泳動が起こりやすくなり、濃縮しやすくなる。
インクQの電気伝導度は、100〜3000pS/cmが好ましく、より好ましくは150〜2500pS/cm、さらに好ましくは200〜2000pS/cmである。以上のような電気伝導度の範囲とすることによって、吐出電極に印加する電圧が極端に高くならず、隣接する記録電極間での電気的導通を生じさせる懸念もない。
また、インクQの表面張力は、15〜50mN/mの範囲が好ましく、より好ましくは15.5〜45mN/mさらに好ましくは16〜40mN/mの範囲である。表面張力をこの範囲とすることによって、吐出電極に印加する電圧が極端に高くならず、ヘッド周りにインクが漏れ広がり汚染することがない。
さらに、インクQの粘度は0.5〜5mPa・secが好ましく、より好ましくは0.6〜3.0mPa・sec、さらに好ましくは0.7〜2.0mPa・secである。
このようなインクQは、一例として、色材粒子をキャリア液に分散して粒子化し、かつ、荷電調整剤を分散媒に添加して、色材粒子に荷電を生じさせることで、調製できる。具体的な方法としては、以下の方法が例示される。
(1)色材あるいはさらに分散樹脂粒子をあらかじめ混合(混練)した後、必要に応じて分散剤を用いてキャリア液に分散し、荷電調整剤を加える方法。
(2)色材、あるいはさらに分散樹脂粒子および分散剤を、キャリア液に同時に添加して、分散し、荷電調整剤を加える方法。
(3)色材および荷電調整剤、あるいはさらに分散樹脂粒子および分散剤を、同時にキャリア液に添加して、分散する方法。
本発明は、基本的に以上のようなものである。
本発明の画像定着装置、画像記録装置および画像定着方法について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしてもよいのはもちろんである。
例えば、実施形態では、粒子として、色材と樹脂を含有する色材粒子を用いたが、これに限定されず、色材を含有しない、無色の樹脂粒子を用いることもできる。すなわち、無色の樹脂粒子を用いて記録媒体上に画像が描画された記録媒体の画像定着にも用いることができる。
以下、具体的実施例とともに本発明について、より詳細に説明する。
[実施例1]
本具体的実施例では、以下に示す画像記録装置10を用いた。
定着装置14の定着ロール22は、中心に、加熱源としてヒータ26が配置され、芯材22aは、芯金となる円筒状の金属で形成され、弾性層22bは、ゴム硬度JIS A 10、厚さ3mm、表面粗さRa=10μmのシリコンゴムで形成され、中間層22cはゴム硬度JIS A 70、厚さ50μm、表面粗さRa=5μmのフッ素ゴム、コート層22dは、JISゴム硬度 A 50、厚さ50μm、表面粗さRa=0.2μmシリコンゴムで形成された直径約60mm、面長400mmの円筒形状の積層体を用いた。
定着ロール24は、中心に、加熱源としてヒータ28が配置され、芯材24aは、芯金となる円筒形の金属で形成され、弾性層24bは、ゴム硬度JIS A 40、厚さ1mmのシリコンゴムで形成され、コート層24cは、厚さ50μm、Ra=0.2μmのPFA(パーフルオロアルコキシル樹脂)で形成された直径約60mm、面長400mmの円筒形状の積層体を用いた。
また、記録媒体Pには、厚さ100μm、A3サイズ(297×420mm)のアート紙(三菱製紙製、商品名;特菱アート)を用いた。
この記録媒体Pの表面に、画像形成装置12として、上述のインクジェットヘッド108を用いて、シアンインキを1.0g/m2の厚さで画像を形成した。画像を形成した記録媒体Pを、ニップ圧を0.2MPa、ロール表面温度を130℃とした定着ロール22,24で挟持搬送し、画像の定着を行った。
ここで、本実施例では、定着ロール22の周速度を24mm/secとし、定着ロール24の周速度を20mm/secとなるように駆動して、画像定着を行い、画像が定着された記録媒体Pの伸びおよび画像ずれを測定した。
ここで、本実施例では、記録媒体Pは、定着ロール24に追随し、記録媒体Pの搬送速度V3は20mm/secであった。つまり、本実施例では、記録媒体Pが追随する定着ロールが定着ロール24となり、記録媒体Pが追随しない定着ロールが定着ロール22となる。これにより記録媒体Pに追随する定着ロールの周速度V1が20mm/secとなり、記録媒体Pに追随しない定着ロールの周速度V2が24mm/secとなり、V2/V1は1.20となる。
記録媒体Pの伸びおよび画像ずれを測定した結果、画像定着後の記録媒体Pの長さは419.4mmであった。つまり、本実施例の記録媒体Pの変形は、画像定着前に比べて0.6mm短くなる許容範囲内の変形であった。また、記録媒体Pに定着された画像には許容範囲内の画像ずれが生じた。
[実施例2]
本実施例は、定着ロール22の周速度を23mm/secとしたことを除いて、上記実施例1と同様の装置構成、条件で画像定着を行い、画像が定着された記録媒体の伸びおよび画像ずれを測定した。
ここで、本実施例においても、記録媒体Pは、定着ロール24に追随し、記録媒体Pの搬送速度V3は、20mm/secであった。従って、記録媒体に追随する定着ロールの周速度V1が20mm/secとなり、記録媒体Pに追随しないロールの周速度V2が23mm/secとなり、定着V2/V1は1.15となる。
記録媒体Pの伸びおよび画像ずれを測定した結果、画像定着後の記録媒体Pの長さは419.7mmであった。つまり、本実施例の記録媒体Pの変形は、画像定着前に比べて0.3mm短くなる許容範囲内の変形であった。また、記憶媒体Pには、画像ずれのない良好な画像が形成された。
[実施例3]
本実施例は、定着ロール22の周速度を22mm/secとしたことを除いて、上記実施例1と同様の装置構成、条件で画像定着を行い、画像が定着された記録媒体の伸びおよび画像ずれを測定した。
ここで、本実施例においても、記録媒体Pは、定着ロール24に追随し、記録媒体Pの搬送速度V3は、20mm/secであった。従って、記録媒体に追随する定着ロールの周速度V1が20mm/secとなり、記録媒体Pに追随しないロールの周速度V2が22mm/secとなり、本実施例では、V2/V1は1.10となる。
測定した結果、画像定着後の記録媒体Pの長さは420.1mmであった。つまり、本実施例の記録媒体Pの変形は、画像定着前に比べて0.1mm伸びる許容範囲内の変形であった。また、記憶媒体Pには、画像ずれのない良好な画像が形成された。
[実施例4]
本実施例は、定着ロール22の周速度を21mm/secとしたことを除いて、上記実施例1と同様の装置構成、条件で画像定着を行い、画像が定着された記録媒体の伸びおよび画像ずれを測定した。
ここで、本実施例においても、記録媒体Pは、定着ロール24に追随し、記録媒体Pの搬送速度V3は、20mm/secであった。従って、記録媒体に追随する定着ロールの周速度V1が20mm/secとなり、記録媒体Pに追随しないロールの周速度V2が21mm/secとなり、本実施例では、V2/V1は1.05となる。
測定した結果、画像定着後の記録媒体Pの長さは421.0mmであった。つまり、本実施例の記録媒体Pの変形は、画像定着前に比べて1.0mm伸びる許容範囲内の変形であった。また、記憶媒体Pには、画像ずれのない良好な画像が形成された。
[比較例1]
本比較例は、定着ロール22の周速度を20mm/secとしたことを除いて、上記実施例1と同様の装置構成、条件で画像定着を行い、画像が定着された記録媒体の伸びおよび画像ずれを測定した。ここで、本実施例では、定着ロール22と定着ロール24との周速度が等速であるので、記録媒体Pの搬送速度V3も20mm/secとなり、本実施例では、V2/V1は1.00となる。
測定した結果、画像定着後の記録媒体Pの長さは422.0mmであった。つまり、本実施例の記録媒体Pの変形は、画像定着前に比べて2.0mm伸びる許容範囲を超えた変形であり、記録媒体の周囲に波打ちが発生した。また、記憶媒体Pには、画像ずれのない良好な画像が形成された。
[比較例2]
本比較例は、定着ロール22の周速度を19mm/secとしたことを除いて、上記実施例1と同様の装置構成、条件で画像定着を行い、画像が定着された記録媒体の伸びおよび画像ずれを測定した。
ここで、本実施例においても、記録媒体Pは、定着ロール24に追随した。従って、記録媒体に追随する定着ロールの周速度V1が20mm/secとなり、記録媒体Pに追随しないロールの周速度V2が19mm/secとなり、本実施例では、V2/V1は0.95となる。
測定した結果、画像定着後の記録媒体Pの長さは423.2mmであった。つまり本比較例の記録媒体Pの変形は、画像定着前に比べて3.2mm伸びる許容範囲を超えた変形であり、記録媒体の周囲に比較例1よりもさらに強い波打ちが発生した。また、記録媒体Pに定着された画像には許容範囲内の画像ずれが生じた。
以上、記録媒体が追随する定着ロールの周速度V1、記録媒体が追随しない定着ロールの周速度V2、記録媒体の搬送速度V3、V2/V1および測定結果をまとめて下記表1に示す。
Figure 2006195048

ここで、上記表1において、○は、定着された画像に画像ずれが発生しなかったことを示し、△は、定着された画像に許容範囲内の画像ずれが生じたことを示す。
表1から明らかなように、記録媒体Pの挟持搬送時に、記録媒体Pが追随する定着ロールの周速度よりも記録媒体Pが追随しないもう一方の定着ロールの周速度を速くすることで、記録媒体の伸びを抑制することができる。
さらに、記録媒体Pが追随する定着ロールの周速度V1と記録媒体Pが追随しないもう一方の定着ロールの周速度V2とを、1.03<V2/V1<1.20とすることで、記録媒体Pの伸びを好適に抑制することがで、さらに画像ずれのない高画質な画像を好適に定着させることができる。
本発明の第1の態様の画像定着装置を有する発明の第2の態様の画像記録装置の概略構成を示す模式的上面図である。 画像定着装置周辺部の概略構成を示す模式的斜視図である。 図1のIII−III線における模式的断面図である。 本発明の画像記録装置を、静電式インクジェット記録装置に適用した実施形態の概略構成を示す概念図である。 (A)は、吐出ヘッドの一部を示す模式的断面図であり、(B)は、(A)のV−V線矢視図である。
符号の説明
10 画像記録装置
12 画像形成装置
14 画像定着装置
20 定着ロール対
22,24 定着ロール
22a,24a 芯金
22b,22b 弾性層
22c 中間層
22d,24c 被覆層
26、28 ヒータ
30,32 駆動部
34 制御部
36 ガイド
60 (静電式)インクジェット記録装置
61 筐体
62 保持手段
64 搬送手段
66 画像形成手段
72 溶媒回収手段
108 (静電式)インクジェットヘッド
110 ヘッドドライバ
112 インク循環機構
160 吐出ヘッド

Claims (8)

  1. 少なくとも樹脂を含有する粒子を用いて記録媒体上に描画された画像を記録媒体上に定着する画像定着装置であって、
    画像が形成された記録媒体を挟持搬送することにより前記画像を加圧加熱定着させる、少なくとも一方が加熱ロールであり、いずれか一方の定着ロールに前記記録媒体が追随するように調整された一対の定着ロール対と、
    前記記録媒体の挟持搬送時に、前記記録媒体が追随する定着ロールの周速度をV1、前記記録媒体が追随しないもう一方の定着ロールの周速度をV2としたときに、定着ロールの周速度をV2>V1として前記定着ロール対を駆動制御する駆動制御部とを有することを特徴とする画像定着装置。
  2. さらに、前記V2と前記V1とが下記式を満足する請求項1に記載の画像定着装置。
    1.03<V2/V1<1.20
  3. 前記記録媒体の前記画像が形成された面と接触する前記定着ロール対の定着ロールの表面がシリコンゴムで形成されたロールである請求項1または2に記載の画像定着装置。
  4. 前記記録媒体に追随する定着ロールが、前記記録媒体の挟持搬送時に前記記録媒体の画像が形成されている面と反対側の面に接触する定着ロールである請求項1〜3に記載の画像定着装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の画像定着装置と、
    樹脂を含む微粒子を用いて記録媒体に画像を形成するための画像形成装置とを有する画像記録装置。
  6. 前記画像形成装置は、帯電した粒子を溶媒に分散させたインクを用いる静電式インクジェット描画手段を有する請求項5に記載の画像記録装置。
  7. 少なくとも樹脂を含有する粒子を用いて記録媒体上に描画された画像を前記記録媒体上に定着するに際し、
    少なくとも一方が加熱ロールである一対の定着ロールよりなる定着ロール対を用い、一方の定着ロールの周速度よりももう一方の定着ロールの周速度が速くなるように駆動し、
    前記記録媒体の挟持搬送時に、前記記録媒体を周速度の遅い定着ロールに追随させつつ、挟持して搬送して、前記画像を前記記録媒体上に定着することを特徴とする画像定着方法。
  8. 前記記録媒体が追随する定着ロールの周速度をV1とし、前記記録媒体が追随しない定着ロールの周速度をV2とすると、前記V2と前記V1との関係が下記式を満足する請求項7に画像定着方法。
    1.03<V2/V1<1.20
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JP2019025651A (ja) * 2017-07-25 2019-02-21 株式会社リコー 記録方法、及び記録装置

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