JP2007169457A - シートモールディングコンパウンド用フェノール樹脂及びその製造方法並びにそれを用いて得られたシートモールディングコンパウンド - Google Patents

シートモールディングコンパウンド用フェノール樹脂及びその製造方法並びにそれを用いて得られたシートモールディングコンパウンド Download PDF

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彰隆 菊池
Hirobumi Shinohara
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Abstract

【課題】優れた成形性を確保しつつ、難燃性等の向上されたシートモールディングコンパウンド成形製品を有利に与えることが出来、また、異臭の発生を抑制して作業環境の改善を図ると共に、得られるシートモールディングコンパウンド成形製品の機械的強度の向上をも図り得る、シートモールディングコンパウンド用フェノール樹脂の提供。
【解決手段】フェノール類とアルデヒド類とを、リン酸類及び/又は有機ホスホン酸類の存在下、不均一系反応させることにより、フェノール類モノマー及びダイマーの合計含有量が15%以下であり、且つ分散比が1.1〜3.0であるノボラック型フェノール樹脂を形成せしめた後、アルデヒド類とアルカリ性触媒にてレゾール化して、レゾール型フェノール樹脂を得、更にこれに、無機フィラー及び無機繊維を配合して、シートモールディングコンパウンドを得る。
【選択図】なし

Description

本発明は、シートモールディングコンパウンド用フェノール樹脂及びその製造方法並びにそれを用いて得られたシートモールディングコンパウンドに係り、特に、シートモールディングコンパウンドにおいて熱硬化性樹脂として好適に用いられ得るフェノール樹脂に関するものである。
従来から、シートモールディングコンパウンド(SMC)として、熱硬化性樹脂、無機充填剤(無機フィラー)、また必要に応じて、増粘剤、硬化剤等を混ぜたペーストをガラス繊維に含浸させてシート状と為し、更に必要に応じて熟成処理を行って、半硬化させた成形材料が、用いられて来ている。そして、このSMCからは、それを金型によって加熱する加圧成形することにより、目的とする成形製品が製造されている。また、そのような成形製品は、その優れた耐久性や耐水性、機械強度、難燃性等の特性を利用して、浴室機器や貯水槽、浄化槽、外壁材、屋根材、床材等として、広く用いられて来ているが、建築物の外壁材等においては、特に高い難燃性と高い意匠性を付与するために、成形時の特に優れた流動性が求められている。
一方、かかるSMCの主要な構成成分たる熱硬化性樹脂としては、従来より、不飽和ポリエステル樹脂が一般的であったが、特開平3−189110号公報(特許文献1)や特開2004−182964号公報(特許文献2)等において明らかにされているように、高い難燃性を付与する目的で、フェノール樹脂を用いることが検討され、中でも、そのようなフェノール樹脂として、常温で液状を示すレゾール型のフェノール樹脂の使用が好ましい、とされて来ている。
しかしながら、そのようなレゾール型のフェノール樹脂は、一般に、フェノール類とアルデヒド類とをアルカリ性触媒を用いて反応させることによって、製造されることとなるが、その場合において、未反応のフェノール類やアルデヒド類が少なからず残存し、そのために、レゾール型フェノール樹脂を用いてSMCを製造し、そしてそれから成形製品を得る場合において、異臭が発生し、作業環境が悪化するという問題が内在しており、更にそれを硬化させた場合には、硬化物の機械的強度が低下するといった問題も惹起するようになる。
また、そのような異臭の発生を回避すべく、フェノール類とアルデヒド類との反応を充分に行い、未反応のフェノール類の含有量が少ないレゾール型フェノール樹脂を形成した場合にあっては、その粘度が必然的に高くなってしまうところから、そのようなレゾール型フェノール樹脂を用いたSMCから得られる最終成形製品の成形性が、極端に悪くなってしまい、そのため、難燃剤等の無機充填剤の配合量が制限されて、最終成形製品における難燃性等の、目的とする物性を有利に付与することが困難であるという問題を内在するものであった。
一方、本願出願人は、先に、国際公開(WO)第03/042267号公報(特許文献3)等において、フェノール類と所定割合のアルデヒド類とを、リン酸類の存在下で不均一系反応させることにより、ノボラック型のフェノール樹脂を製造する方法を、明らかにした。そして、この方法を利用すれば、未反応フェノール類であるモノマーやダイマーの含有量の少ないノボラック型フェノール樹脂が得られるところから、そのようなノボラック型フェノール樹脂をレゾール化して、SMCにおけるフェノール樹脂として用いることにより、前記した異臭の問題等の解消を図ることについて検討した。その結果、本発明者等は、かかるフェノール類モノマーやフェノール類ダイマーの含有量が低減されたノボラック型フェノール樹脂をレゾール化することによって、流動性に優れた低粘度のレゾール型フェノール樹脂が得られ、これを、SMCにおけるフェノール樹脂として、用いることにより、異臭の解消、更には作業環境の改善や硬化物(成形製品)の機械的強度の改善は勿論のこと、優れた成形性を確保しつつ、難燃剤等の無機充填剤の増量を効果的に実現して、特性に優れたSMC成形製品を有利に製造し得ることを見出したのである。
特開平3−189110号公報 特開2004−182964号公報 国際公開(WO)第03/042267号公報
ここにおいて、本発明は、上述せる如き知見に基づいて完成されたものであって、その解決課題とするところは、優れた成形性を確保しつつ、難燃性等の特性の向上されたシートモールディングコンパウンド成形製品を有利に与えることの出来るシートモールディングコンパウンド用フェノール樹脂及びその製造方法並びにそれを用いたシートモールディングコンパウンドを提供することにあり、また、異臭の発生を阻止乃至は抑制して、作業環境の改善を図ると共に、成形して得られるシートモールディングコンパウンド成形製品の機械的強度の向上をも図り得るシートモールディングコンパウンド用フェノール樹脂、及びその製造方法並びにそれを用いたシートモールディングコンパウンドを提供することにもある。
そして、本発明は、上記した課題又はこの明細書全体の記載から把握される課題を解決するために、以下に列挙せる如き各種の態様において、好適に実施され得るものであるが、また、以下に記載の各態様は、任意の組み合わせにおいても、採用可能である。なお、本発明の態様乃至は技術的特徴は、以下に記載のものに何等限定されることなく、この明細書全体の記載や、そこに開示の発明思想に基づいて認識され得るものであることが、理解されるべきである。
(1) ゲル濾過クロマトグラフィの面積法による測定でフェノール類モノマーとフェノール類ダイマーの合計含有量が15%以下であり、且つゲル濾過クロマトグラフィ測定による重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との分散比(Mw/Mn)が1.1〜3.0であるノボラック型フェノール樹脂を、レゾール化して得られるシートモールディングコンパウンド用フェノール樹脂。
(2) 前記ノボラック型フェノール樹脂のメチレン結合のパラ−パラ結合率が、28%以上であることを特徴とする上記態様(1)に記載のシートモールディングコンパウンド用フェノール樹脂。
(3) 粘度が、3000mPa・s/25℃以下であることを特徴とする上記態様(1)又は(2)に記載のシートモールディングコンパウンド用フェノール樹脂。
(4) 上記態様(1)乃至(3)の何れか一つに記載のシートモールディングコンパウンド用フェノール樹脂を製造する方法にして、フェノール類と、かかるフェノール類の1モルに対して0.40モル〜0.93モルの割合のアルデヒド類とを、リン酸類及び/又は有機ホスホン酸類の存在下において不均一系反応させて、ノボラック型フェノール樹脂を形成せしめた後、かかるノボラック型フェノール樹脂を、レゾール化することを特徴とするシートモールディングコンパウンド用フェノール樹脂の製造方法。
(5) 前記ノボラック型フェノール樹脂の製造に際し、反応補助溶媒として非反応性の含酸素有機溶媒を存在させることを特徴とする上記態様(4)に記載のシートモールディングコンパウンド用フェノール樹脂の製造方法。
(6) 前記レゾール化によって、3000mPa・s/25℃以下の粘度を有するレゾール型フェノール樹脂が形成されることを特徴とする上記態様(4)又は(5)に記載のシートモールディングコンパウンド用フェノール樹脂の製造方法。
(7) 少なくともフェノール樹脂、無機フィラー及び無機繊維を含有するシートモールディングコンパウンドであって、該フェノール樹脂として、ゲル濾過クロマトグラフィの面積法による測定でフェノール類モノマーとフェノール類ダイマーの合計含有量が15%以下であり、且つゲル濾過クロマトグラフィ測定による重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との分散比(Mw/Mn)が1.1〜3.0であるノボラック型フェノール樹脂を、アルデヒド類とアルカリ性触媒を用いて反応させて得られるレゾール型フェノール樹脂が、用いられていることを特徴とするシートモールディングコンパウンド。
(8) 前記無機フィラーが、水酸化アルミニウムとカオリンクレーとの混合物を主たる成分としていることを特徴とする上記態様(7)に記載のシートモールディングコンパウンド。
(9) 前記レゾール型フェノール樹脂が、3000mPa・s/25℃以下の粘度を有していることを特徴とする上記態様(7)又は(8)に記載のシートモールディングコンパウンド。
(10) 上記態様(7)乃至(9)の何れか一つに記載のシートモールディングコンパウンドを、プレス成形して得られる成形品。
このように、本発明にあっては、シートモールディングコンパウンドにおける熱硬化性樹脂であるフェノール樹脂として、フェノール類モノマーとフェノール類ダイマーの合計含有量が低減され、且つ重量平均分子量と数平均分子量との分散比が、所定の範囲内にあるノボラック型フェノール樹脂を用い、これを、レゾール化して得られるレゾール型フェノール樹脂が、用いられていることによって、そのようなレゾール型フェノール樹脂の低粘度化が有利に図られ得て、それを用いたシートモールディングコンパウンドにおいては、難燃性等の特性を与える無機フィラ−等の配合量を増大せしめても、良好な成形性を確保することが出来、以て、強度に加えて、難燃性等の物性に優れたシートモールディングコンパウンド成形製品を有利に得ることが出来るのである。
しかも、そのようなノボラック型フェノール樹脂をレゾール化することによって得られるレゾール型フェノール樹脂にあっては、その出発物質となったノボラック型フェノール樹脂と同様に、フェノール類モノマーとフェノール類ダイマーの含有量が少なく、その合計含有量も15%を越えるものではないところから、シートモールディングコンパウンド用フェノール樹脂として用いた際に、それらフェノール類モノマーやフェノール類ダイマーによる異臭の発生が効果的に抑制乃至は阻止されることとなり、以て、作業環境が悪化する等の問題が、有利に解消され得ることとなったのであり、また、それらモノマーやダイマーが多量に存在することによる、硬化されたシートモールディングコンパウンド成形製品における機械的強度が低下する等の問題の発生も、効果的に回避され得ることとなったのである。
ところで、かかる本発明に従うシートモールディングコンパウンド(SMC)用フェノール樹脂を与えるノボラック型フェノール樹脂にあっては、ゲル濾過クロマトグラフィ(GPC)の面積法による測定において、フェノール類モノマー(1核体)とフェノール類ダイマー(2核体)との合計含有量が、15%以下である必要がある。それらモノマーやダイマーの合計含有量が15%を越えるようになると、それをレゾール化して得られるレゾール型フェノール樹脂においても、それらモノマーやダイマーの含有量が高く、そのために、異臭を発生せしめて、作業環境を悪化せしめるようになるからであり、しかもそれらモノマーやダイマーの含有量が多くなり過ぎると、硬化して得られるSMC成形製品における、機械的強度の低下等の特性劣化の問題を惹起するようになる。
また、そのようなノボラック型フェノール樹脂は、GPC測定による重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との分散比(Mw/Mn)が、1.1〜3.0、好ましくは1.2〜1.8程度のものであることが必要であり、中でも、この分散比(Mw/Mn)の数値が小さいほど、分子量分布幅が狭い樹脂であることを意味しているところから、本発明にあっては、そのような分散比の数値が小さいものが、有利に用いられることとなる。なお、そのような分散比(Mw/Mn)の値が大きくなると、それをレゾール化して得られるレゾール型フェノール樹脂の流動性が悪化して、成形性に優れた低粘度のレゾール型フェノール樹脂を得ることが困難となる。
さらに、本発明にあっては、かかるノボラック型フェノール樹脂として、好ましくはそのメチレン結合のパラ−パラ結合率が28%以上、更に好ましくは29%以上であるものが用いられ、また、オルソ/パラ結合比として、好ましくは0.95以下、更に好ましくは0.90以下、また特に好ましくは0.86以下であるものが用いられる。なお、そのようなパラ−パラ結合率が28%未満であるようになると、それから形成されるレゾール型フェノール樹脂の粘度が上昇し、SMCの製造に際して、ガラス繊維等の無機繊維との濡れ性が悪化し、ムラが生じて、最終のSMC成形製品における強度等の物性を充分に確保し得なくなる恐れが生じるからである。
なお、ここで、ノボラック型フェノール樹脂におけるメチレン結合のパラ−パラ結合率とは、かかる樹脂中のメチレン基のフェノール性水酸基に対する結合位置がパラ位にあるものの比率を示し、またオルソ−パラ結合率は、そのような樹脂中のメチレン基のフェノール性水酸基に対する結合位置がオルソ位とパラ位にあるものの比率を示し、更にオルソ−オルソ結合率は、そのような樹脂中のメチレン基のフェノール性水酸基に対する結合位置がオルソ位にあるものの比率であって、また更にオルソ/パラ結合比は、そのような樹脂中のメチレン基のフェノール性水酸基に対する結合位置がオルソ位にあるものの数とパラ位にあるものの数と比(オルソ結合数/パラ結合数)であり、13C−NMR分光法による測定に基づき、後記せる式に従って算出される値である。
ここにおいて、かくの如き本発明にて用いられるノボラック型フェノール樹脂は、原料としてのフェノール類とアルデヒド類とを、酸触媒としてリン酸類や有機ホスホン酸類等を用いて、反応せしめる、公知の手法によって容易に製造され得るものであるが、特に、本発明にあっては、本願出願人が先の特許文献3等において明らかにする不均一系反応に従って、フェノール類とアルデヒド類とを反応させて、ノボラック型フェノール樹脂を得る手法が、有利に採用されることとなる。即ち、そこでは、原料としてフェノール樹脂及びアルデヒド類を用い、また酸触媒としてリン酸類を用いて、それらから形成される二相分離状態を、例えば機械的撹拌や超音波等による掻き混ぜ、混合等によって、二相(有機相と水相)が交じり合った白濁状の不均一反応系(相分離反応)として実現し、そこで、フェノール類とアルデヒド類との反応を進行せしめて、縮合物(目的とする樹脂)を合成するのである。そして、その後、例えば、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等の非水溶性有機溶媒を添加、混合して、かかる縮合物を溶解した後、掻き混ぜ混合をやめて、静置し、有機相(有機溶媒相)と水相(リン酸水溶液相)とに分離させ、更にその後水相を除去して、回収を図る一方、有機相については、湯水洗及び/又は中和した後、有機溶媒を蒸留回収することによって、目的とするノボラック型フェノール樹脂を得ることが出来る。
そして、そのような反応系において、原料として用いられるフェノール類としては、例えば、フェノール、クレゾール、キシレノール、ブチルフェノール、フェニルフェノール、ビスフェノール等の公知のものを挙げることが出来る。一方、アルデヒド類としては、例えば、ホルムアルデヒド、ホルマリン、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド等の公知のものを挙げることが出来る。これらの原料は、何れも、例示のものに限定されるものでないことは言うまでもなく、また、それぞれ単独で、或いは二種以上を組み合わせて用いることが可能である。
なお、それらアルデヒド類(F)とフェノール類(P)との配合モル比(F/P)は、一般に0.40〜0.93程度、好ましくは0.60以上、0.80未満である。この配合モル比が、0.40未満では、収率向上の効果が弱まり、0.93を越えると、分子量分布幅が広くなる傾向がある。
また、酸触媒として、特定のパラ−パラ結合率とするために、好適に用いられるリン酸類は、水の存在下、フェノール類との間で相分離反応の場を形成する重要な役割を果たすものであるため、好ましくは、水溶液タイプのもの、例えば89質量%リン酸、75質量%リン酸等が用いられることとなるが、必要に応じて、例えば、ポリリン酸、無水リン酸等を用いることも可能である。そして、このようなリン酸類の配合量は、相分離効果の制御に大きく影響を与えることとなるところから、一般に、フェノール類の100質量部に対して、5質量部以上の割合において用いられ、好ましくは25質量部以上、より好ましくは、50質量部以上の割合となるように、リン酸類が用いられることとなる。なお、その配合量が5質量部未満では、分子量分布幅が広くなったり、反応促進効果が充分でなかったりする等の問題を惹起する場合がある。また、70質量部以上のリン酸を使用する場合には、反応系への分割投入により、反応初期の発熱を抑えて、安全性を確保することが望ましい。
一方、酸触媒として用いられる有機ホスホン酸類は、ホスホン酸基:−PO(OH)2 を含む有機化合物であって、例えば、アミノポリホスホン酸類であるエチレンジアミンテトラキスメチレンホスホン酸、エチレンジアミンビスメチレンホスホン酸、アミノトリスメチレンホスホン酸、β−アミノエチルホスホン酸N,N−ジ酢酸、アミノメチルホスホン酸N,N−ジ酢酸や、1−ヒドロキシエチリデン−1,1’−ジホスホン酸、2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸等を挙げることが出来る。そして、このような有機ホスホン酸は、フェノール類の100質量部に対して、一般に、5質量部以上の割合において用いられ、好ましくは25質量部以上、より好ましくは50質量部以上の割合において用いられることとなる。
さらに、反応系中の水の量は、相分離効果、生産効率に影響を与えるが、一般的には、質量基準で40%以下とされることとなる。なお、この水の量が40%を越えるようになると、生産効率が低下する恐れが生じる。
なお、これら酸触媒は、それぞれ単独で用いても良く、或いは二種以上を組み合わせて用いても良い。
ところで、本発明にあっては、かくの如きノボラック型フェノール樹脂の製造に際し、その反応系に、反応補助溶媒として、非反応性の含酸素有機溶媒が、好適に共存せしめられることとなる。この非反応性含酸素有機溶媒は、相分離反応の促進に極めて重要な役割を果たすものである。なお、この非反応性含酸素有機溶媒としては、アルコール類、多価アルコール系エーテル、環状エーテル類、多価アルコール系エステル、ケトン類、スルホキシド類からなる群から選ばれる少なくとも1種が、好適に用いられる。そして、それら非反応性含酸素有機溶媒の更に具体的な例は、国際公開(WO)第2004/020492号公報に明らかにされており、本発明にあっても、そこに例示のものが適宜に採用されるのであるが、それらの中でも、エチレングリコールモノメチルエーテル、ポリエチレングリコール、1,4−ジオキサン等が、特に好適に用いられることとなる。勿論、かかる反応補助溶媒は、例示のものに何等限定されるものではなく、反応時に液状を呈するものであれば、固体でも使用することが可能であり、更に単独で使用される他、適宜に組み合わせて使用することも可能である。
また、そのような反応補助溶媒の配合量としては、特に限定はされないが、フェノール類の100質量部に対して、一般に5質量部以上、好ましくは10〜200質量部程度である。
さらに、上記したノボラック型フェノール樹脂を合成するための、前記不均一反応工程においては、更に、界面活性剤を存在させることも有効であり、それによって、相分離反応を促進し、反応時間を短縮することが可能であり、収率向上にも寄与させることが可能である。なお、そのような界面活性剤の具体例にあっても、上記した国際公開公報(WO2004/020492)に詳細に示されているところであり、そこに開示の技術情報が、本発明においても、同様に採用されることとなる。
そして、上述の如く、フェノール類とアルデヒド類とを反応させるに際して、その反応温度は、フェノール類の種類や反応条件等によって異なり、特に限定されるものではないが、一般的には40℃以上、好ましくは80℃〜還流温度、より好ましくは還流温度が、採用されることとなる。この反応温度が40℃未満であると、反応時間が極めて長くなる上、フェノール類モノマーの低減化が図り難くなる。なお、反応時間としては、採用される反応温度、酸触媒の使用量、反応系中の含水量等により異なるが、一般的には、1〜10時間程度である。
また、反応環境としては、通常は、常圧が採用されることとなるが、本発明の特徴である不均一系反応が維持され得るならば、加圧下又は減圧下で反応を行っても、何等差し支えなく、特に0.03〜1.50MPaの加圧下においては、反応速度を上げることが出来、更に、反応補助溶媒として、メタノール等の低沸点溶媒を用いることが出来る。
次いで、このようにして得られたノボラック型フェノール樹脂が、従来と同様にして、レゾール化せしめられることにより、本発明に従うSMC用フェノール樹脂が得られるのであるが、そのようなノボラック型フェノール樹脂のレゾール化には、アルデヒド類とアルカリ性触媒とが用いられることとなる。即ち、ノボラック型フェノール樹脂とアルデヒド類とを、アルカリ性触媒を用いて反応させて、レゾール型フェノール樹脂が合成されるのである。
このノボラック型フェノール樹脂のレゾール化の工程において、アルデヒド類の使用量やアルカリ性触媒の添加量は、何れも、公知の範囲内の割合とされ、例えば、アルデヒド類に関しては、ノボラック型フェノール樹脂の合成に用いられたフェノール類の1モルに対して、かかるノボラック型フェノール樹脂の合成に用いられたアルデヒド類とレゾール化のために用いられるアルデヒド類との合計が、0.8〜3.0モル、好ましくは、1.0〜2.5モル程度とされ、また、アルカリ性触媒に関して、その添加量は、一般に、ノボラック型フェノール樹脂の合成に用いられたフェノール類の1モルに対して、0.01〜1モル程度、好ましくは、0.05〜0.5モル程度の範囲内である。
なお、かかるレゾール化工程において用いられるアルデヒド類としては、ノボラック型フェノール樹脂の合成に際して用いられたアルデヒド類と同様なもの、例えば、ホルムアルデヒド、ホルマリン、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド等が用いられ得るものであり、また、アルカリ性触媒としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア水、トリエチルアミン等の第三級アミン、炭酸ナトリウム、ヘキサメチレンテトラミン、或いはカルシウム、マグネシウム、バリウム等のアルカリ土類金属の酸化物や、水酸化物等を用いることが出来る。
また、そのようなレゾール化工程において用いられる反応溶媒としては、水が、一般的であり、好ましいが、有機溶媒も用いることが出来、非極性溶媒を用いて、非水系でレゾール化を行うことも可能である。また、パラホルム等を用いて、反応溶媒不存在系において、レゾール化を行うことも可能である。なお、有機溶媒としては、メタノール、エタノール、プロピルアルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、グリセリン等のアルコール類や、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、トルエン、キシレン等の芳香族類等を用いることが出来る。
かくして得られるレゾール型フェノール樹脂は、上記したレゾール化反応によって生じた反応生成物から、通常、減圧脱水等の脱水操作を施して、取り出されるものであって、比較的低い粘度の流動状態を呈するものであるが、特に、本発明にあっては、その25℃における粘度が、3000mPa・s/25℃以下、好ましくは2000mPa・s/25℃以下であるものとして、調製されることが望ましく、これによって、本発明に従うSMC、更にはそれからプレス成形して得られる成形製品のより一層の特性向上を図ることが出来るのである。
そして、本発明に従うSMCにあっては、上述の如くして得られたレゾール型フェノール樹脂を、熱硬化性樹脂として用い、これに、従来と同様に、各種の無機フィラー(充填剤)や無機繊維が配合されて、目的とするSMCとされるのである。ここで、無機フィラーとしては、水酸化アルミニウム、カオリンクレー、炭酸カルシウム、ケイ砂、マイカ、タルク、ホウ酸亜鉛、ケイ酸カルシウム水和物、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、ドーソナイト、アルミン酸カルシウム、等の公知のものを挙げることが出来、そのうちの1種若しくは2種以上が組み合わせて配合されることとなる。中でも、カオリンクレーと水酸化アルミニウムの組み合わせが、特に有利に採用される。また、無機繊維としては、代表的には、ガラス繊維が、従来と同様に用いられる。
また、本発明に従うSMCには、上記した特定のレゾール型フェノール樹脂、無機フィラー及び無機繊維に加えて、更に必要に応じて、従来と同様な添加剤、例えば、紫外線吸収剤、内部離型剤、増粘剤等が配合含有せしめられ、更に有利には、特開2004−182964号公報等において明らかにされているシランカップリング剤が、配合せしめられることとなる。
なお、そのような本発明に従うSMCにおける各成分の配合割合としては、従来と同様な割合が採用され得るものであり、例えば、レゾール型フェノール樹脂は、SMC中において、5〜50重量%程度の割合となるように、また、無機フィラーは、20〜80重量%程度の割合において配合され、更に無機繊維は、3〜40重量%程度の割合において配合せしめられる。また、その他の添加剤にあっても、公知の配合範囲内の割合において、適宜に配合せしめられる。
また、かくの如き本発明に従うSMCを用いて、目的とするSMC成形製品を製造するに際しては、従来と同様な手法が採用され、例えば、先ず、目的とする成形品形状を与える上下分離可能な金型を準備して、この金型に、上述せるSMCを必要な量だけ注入した後、加熱加圧し、その後金型を開き、目的とする成形製品を取り出すという、通常のプレス成形法等によって、目的とするSMC成形製品が製造されることとなる。
そして、そのようなSMC成形製品を製造するに際して、本発明にあっては、SMCの熱硬化性樹脂として、低粘度の特定のレゾール型フェノール樹脂が用いられているところから、成形性が良好であって、その成形操作が容易となるのであり、しかも、無機フィラーを増量しても、成形操作が有効に行われ得ることから、得られる成形製品の難燃性等の物性の向上を効果的に図り得るのである。
以下に、本発明の幾つかの実施例を示し、本発明を更に具体的に明らかにすることとするが、本発明が、そのような実施例の記載によって、何等の制約をも受けるものでないことは、言うまでもないところである。また、本発明には、以下の実施例の他にも、更には上記した具体的記述以外にも、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づいて、種々なる変更、修正、改良等を加え得るものであることが、理解されるべきである。
なお、以下の実施例及び比較例における樹脂特性や成形体物性の評価は、以下の方法で行われたものである。
(1)分散比
東ソー株式会社製ゲル濾過クロマトグラフSC−8020シリーズ・ビルドアップシステム(カラム:G2000HXL+G4000HXL、検出器:UV254nm、キャリヤ:テトラヒドロフラン1mL/分、カラム温度:38℃)を用いたGPC測定によって、標準ポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)を求めて、分散比(Mw/Mn)を算出した。
(2)フェノール類モノマー及びフェノール類ダイマーの含有量(%)
上記のGPC測定に基づき、分子量分布の全面積に対するフェノール類モノマー及びフェノール類ダイマーの面積を、それぞれ百分率で表示する面積法によって、測定した。
(3)ノボラック型フェノール樹脂におけるメチレン結合のパラ−パラ結合率(p−p率)、オルソ−パラ結合率(o−p率)、オルソ−オルソ結合率(o−o率)、及びオルソ/パラ結合比
核磁気共鳴装置(バリアン社製:INOVA 400)を用いて、それぞれのノボラック型フェノール樹脂の13C−NMR(100MHz、溶媒:重メタノール−d4)を測定し、下記式より算出した。
o−o率 = a/(a+b+c)
o−p率 = b/(a+b+c)
p−p率 = c/(a+b+c)
オルソ/パラ結合比 = (a+1/2×b)/(c+1/2×b)
a:オルソ/オルソ結合についてのメチレン吸収帯(30.4〜32.4ppm) の積分値
b:オルソ/パラ結合についてのメチレン吸収帯(35.2〜36.8ppm)の 積分値
c:パラ/パラ結合についてのメチレン吸収帯(40.4〜42.0ppm)の積 分値
(4)レゾール型フェノール樹脂の粘度
ノボラック型フェノール樹脂をレゾール化して得られるレゾール型フェノール樹脂について、その25℃の温度下における粘度を、JIS−K−7117−1に示される測定法に準拠して、測定した。
(5)難燃性
実施例又は比較例のレゾール型フェノール樹脂を用いて得られた、各SMCの成形製品から、10cm×10cmの大きさの平板を切り出し、この平板について、東洋精機(株)のコーンカロリーメーターIII装置を用い、(財)日本建築総合試験所編「防耐火性能試験・評価業務方法書」に基づいて、燃焼試験を、5分間及び10分間の試験時間で各3回ずつ行い、その3回の平均値で試験結果とした。
(6)曲げ強度
実施例又は比較例で得られたレゾール型フェノール樹脂を用いたSMC成形製品の平板部分から、3点曲げ試験用サンプルを切り出し、万能試験機(ミネベア(株)製PCM−500型万能引張圧縮試験機)を用いて、JIS−K−7017に従い、3点曲げによる曲げ強度測定を行った。
(7)成形性
実施例又は比較例で得られたレゾール型フェノール樹脂を用いたSMCについて、それを、180℃に加熱した加熱プレスに装着された表面クロムメッキ仕上げの鋼製金型へ、素早くチャージした後、かかる金型を閉めて、この金型を加熱、加圧(180℃、1.17×107Pa)して、SMC成形品を得、そして、この成形品が、その端部まで膨れや割れといった欠陥がなく成形され得ているか、どうかを、外観観察によって調べ、その成形性が、極めて良好な場合を◎印、また良好な場合を○印として、そして成形性が不良な場合を×印として、評価した。
[実施例1]
3Lの三口フラスコ中に、フェノール(P)の1100質量部と、89質量%リン酸水溶液の1100質量部とを、それぞれ添加せしめて、還流温度に昇温した後、92質量%のパラホルムアルデヒド(PF)の260質量部(PF/P=0.68)を30分間かけて逐次添加し、その後100℃で3時間還流させながら反応させることによって、ノボラック型フェノール樹脂を生成せしめた。その後、その反応生成物に、純水の500質量部を添加して、均一に混合せしめることにより、樹脂相と分離した水相を除去した。そして、この水洗工程を3回繰り返した。
次いで、かかる水洗工程において樹脂相として分離された、ノボラック型フェノール樹脂に対して、50%NaOH水溶液の50質量部と、37%ホルムアルデヒド水溶液の1207質量部を添加した後、80℃まで加熱し、還流反応を2時間行った。その後、かかる還流反応にて得られた反応生成物に対して、減圧脱水操作を施し、レゾール型フェノール樹脂を得た。
また、かくして得られたノボラック型フェノール樹脂及びレゾール型フェノール樹脂について、前述した試験方法に従って、それぞれの樹脂特性を測定し、それらの結果を、下記表1に示した。
[実施例2]
3Lの三口フラスコ中に、フェノール(P)の1100質量部と、1−ヒドロキシエチリデン−1,1’−ジホスホン酸[1−1−ヒドロキシエチリデン−1,1’−ジホスホン酸(一水和物)95%以上キシダ化学(株)製]の1100質量部とを添加し、還流温度に昇温した後、92質量%のパラホルムアルデヒド(PF)の260質量部(PF/P=0.68)を30分間かけて逐次添加し、100℃で3時間還流させて、反応させることにより、ノボラック型フェノール樹脂の合成を行った。その後、その得られた反応生成物に純水の500質量部を添加して混合せしめることによって、樹脂相と分離した水相を除去した。そして、このような水洗工程を3回繰り返した。
次いで、かかる水洗工程において樹脂相として取り出された、ノボラック型フェノール樹脂に対して、50%NaOH水溶液の50質量部と37%ホルムアルデヒド水溶液の1207質量部を添加した後、80℃まで加熱し、還流反応を2時間行った。その後、かかる還流反応にて得られた反応生成物に対して、減圧脱水操作を実施し、レゾール型フェノール樹脂を得た。
また、かくして得られたノボラック型フェノール樹脂及びレゾール型フェノール樹脂について、それぞれ上記した試験法に従い、それぞれの樹脂特性を測定し、その結果を、下記表1に示した。
[比較例1]
3Lの三口フラスコ中に、フェノール(P)の1100質量部と、シュウ酸の11質量部を添加し、100℃の温度に昇温した後、47質量%のホルマリン(F)の598質量部(F/P=0.8)を30分間かけて逐次添加し、そして100℃の温度で3時間還流させて、反応せしめ、更にその後、170℃の温度で常圧蒸留を行い、更に減圧蒸留を1時間行って、ノボラック型フェノール樹脂を得た。
次いで、かかるノボラック型フェノール樹脂に対して、50%NaOH水溶液の50質量部と37%ホルムアルデヒド水溶液の1207質量部を添加した後、80℃まで加熱せしめ、そして還流反応を2時間行った。その後、かかる還流反応生成物に対して、減圧脱水を行い、レゾール型フェノール樹脂を得た。
このようにして得られたノボラック型フェノール樹脂とレゾール型フェノール樹脂について、前記した試験法に従い、それぞれの樹脂特性を測定し、その結果を、下記表1に示した。
[比較例2]
3Lの三口フラスコ中に、フェノール(P)の1100質量部と、シュウ酸の11質量部を添加し、100℃の温度に昇温した後、47質量%のホルマリン(F)の224質量部(F/P=0.3)を30分間かけて逐次添加し、そして100℃の温度で3時間還流させて、反応せしめ、更にその後、170℃の温度で常圧蒸留を行い、更に減圧蒸留を1時間行って、ノボラック型フェノール樹脂を得た。
次いで、かかるノボラック型フェノール樹脂に対して、50%NaOH水溶液の50質量部と37%ホルムアルデヒド水溶液の1207質量部を添加した後、80℃まで加熱せしめ、そして還流反応を2時間行った。その後、かかる還流反応生成物に対して、減圧脱水を行い、レゾール型フェノール樹脂を得た。
このようにして得られたノボラック型フェノール樹脂とレゾール型フェノール樹脂について、前記した試験法に従い、それぞれの樹脂特性を測定し、その結果を、下記表1に示した。なお、表1中において、N.D.は、検出されなかったことを意味する。
−SMC及びその成形体の製造方法−
実施例1若しくは2又は比較例1で得られたレゾール型フェノール樹脂の40質量部と、増粘剤としての水酸化カルシウムの0.3質量部と、内部離型剤としてのステアリン酸亜鉛の1質量部と、難燃性を与える無機フィラーとしての水酸化アルミニウムの15質量部及びカオリンクレーの15質量部と、シランカップリング剤としての3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランの0.25質量部とを、ハンドミキサーにて約10分間、混合撹拌して、SMC用ペーストを得た。次いで、キャリヤフィルムに、厚み:40μmのポリプロピレン製フィルムを用い、通常のSMC製造装置を用いて、前記SMC用ペーストの70質量部に対して、ガラス繊維を30質量部の割合で散布して、ペーストの間に挟み込み、含浸させ、その後50℃の温度で50時間熟成処理を実施し、平均厚みが1mmのSMCを作製した。その後、かかるSMCを用いて、通常のプレス装置によって成形を行い、得られた成形体について、先に示した試験方法に従って成形体物性を測定して、その結果を、下記表1に合わせ示した。なお、比較例2において得られたレゾール型フェノール樹脂にあっては、それ自体異臭を放つものであったために、それからのSMCの製造及びそれからの成形品の成形操作を取り止めた。また、無機フィラー含有量は、レゾール型フェノール樹脂、無機フィラー及びガラス繊維の合計量に対する無機フィラーの配合比率として求めた。
Figure 2007169457
かかる表1の結果から明らかなように、本発明に従う実施例1及び2において得られたレゾール型フェノール樹脂を用いたSMCにあっては、その製造工程において異臭を放つようなことはなく、良好な作業環境を維持することが出来ることに加えて、そのようなSMCから成形体をプレス成形するに際して、その成形性に優れたものであって、また、得られた成形体の曲げ強度や難燃性にも優れていることが、認められる。特に、実施例1において得られたレゾール型フェノール樹脂を用いた場合にあっては、その優れた流動性(低粘度)の故に、無機フィラーの含有量を40%(SMC)に増量しても良好な成形性を示すものであった。
これに対して、比較例1に従うレゾール型フェノール樹脂を用いて得られたSMCにあっては、そのプレス成形、操作が困難であり、また、得られた成形体にあっても、曲げ強度が劣り、難燃性においても同量の無機フィラーを含む実施例2のレゾール型フェノール樹脂からのSMCを用いた成形体に比べて劣るものであることが認められた。

Claims (10)

  1. ゲル濾過クロマトグラフィの面積法による測定でフェノール類モノマーとフェノール類ダイマーの合計含有量が15%以下であり、且つゲル濾過クロマトグラフィ測定による重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との分散比(Mw/Mn)が1.1〜3.0であるノボラック型フェノール樹脂を、レゾール化して得られるシートモールディングコンパウンド用フェノール樹脂。
  2. 前記ノボラック型フェノール樹脂のメチレン結合のパラ−パラ結合率が、28%以上であることを特徴とする請求項1に記載のシートモールディングコンパウンド用フェノール樹脂。
  3. 粘度が、3000mPa・s/25℃以下であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のシートモールディングコンパウンド用フェノール樹脂。
  4. 請求項1乃至請求項3の何れか一つに記載のシートモールディングコンパウンド用フェノール樹脂を製造する方法にして、フェノール類と、かかるフェノール類の1モルに対して0.40モル〜0.93モルの割合のアルデヒド類とを、リン酸類及び/又は有機ホスホン酸類の存在下において不均一系反応させて、ノボラック型フェノール樹脂を形成せしめた後、かかるノボラック型フェノール樹脂を、レゾール化することを特徴とするシートモールディングコンパウンド用フェノール樹脂の製造方法。
  5. 前記ノボラック型フェノール樹脂の製造に際し、反応補助溶媒として非反応性の含酸素有機溶媒を存在させることを特徴とする請求項4に記載のシートモールディングコンパウンド用フェノール樹脂の製造方法。
  6. 前記レゾール化によって、3000mPa・s/25℃以下の粘度を有するレゾール型フェノール樹脂が形成されることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載のシートモールディングコンパウンド用フェノール樹脂の製造方法。
  7. 少なくともフェノール樹脂、無機フィラー及び無機繊維を含有するシートモールディングコンパウンドであって、該フェノール樹脂として、ゲル濾過クロマトグラフィの面積法による測定でフェノール類モノマーとフェノール類ダイマーの合計含有量が15%以下であり、且つゲル濾過クロマトグラフィ測定による重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との分散比(Mw/Mn)が1.1〜3.0であるノボラック型フェノール樹脂を、アルデヒド類とアルカリ性触媒を用いて反応させて得られるレゾール型フェノール樹脂が、用いられていることを特徴とするシートモールディングコンパウンド。
  8. 前記無機フィラーが、水酸化アルミニウムとカオリンクレーとの混合物を主たる成分としていることを特徴とする請求項7に記載のシートモールディングコンパウンド。
  9. 前記レゾール型フェノール樹脂が、3000mPa・s/25℃以下の粘度を有していることを特徴とする請求項7又は請求項8に記載のシートモールディングコンパウンド。
  10. 請求項7乃至請求項9の何れか一つに記載のシートモールディングコンパウンドを、プレス成形して得られる成形品。
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