JP2007239089A - 高品位白金合金、及びその製品 - Google Patents

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猛 高柳
Nakamasa Seki
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Abstract

【課題】Pt1000のホールマークを取得可能な白金の純度は99.7重量%以上とされているが、この品位(純度)を含めて高品位白金合金であって、耐摩耗性及び耐変形性に優れ、鋳造加工での欠陥が発生しにくい高品位白金合金、及び製品を提供する。
【解決手段】本発明の高品位白金合金は、純白金に燐、硫黄、ベリリウムから選ばれる一種以上を0.002〜1.0重量%添加することにより、白金の高強度、高硬度化のため、白金の純度を98.90〜99.94重量%に調整したことを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、Pt1000のホールマークを取得可能な白金の純度である99.70重量%以上の品位(純度)を含めた高品位白金合金であって、耐摩耗性及び耐変形性に優れ、鋳造加工での欠陥が発生しにくい高品位白金合金、及びその製品に関する。
貴金属宝飾品(指輪、ペンダント、ピアス等)は白金(プラチナ)、金、銀のいずれかを基本元素としているが、この中でも白金製品は独特のプラチナホワイトの輝きそして重量感、高級感から我が国では特に好まれている。
白金系宝飾品は白金の純度によって4品位に区分けされ、白金の純度が99.70〜99.90重量%の白金製品はPt1000、そして白金の純度が95.0重量%のものはPt950、白金の純度が90重量%のものはPt900、白金の純度が85.0重量%のものはPt850等のホールマークが刻印される。
純白金(Pt=99.95重量%)は柔らかい(ビッカース硬度、Hv=40)ため、この製品では表面が傷つきやすく、また変形もしやすいので、このことに起因して実用面でのトラブルが起きやすい。そのため、白金製品の多くはパラジウム、イリジウム、ルテニウム、金、銅、コバルト、タングステンの添加により前記の欠点を改善したPt950、Pt900、Pt850の宝飾品市場で多く取り扱われている。これらの品位についての合金例は非特許文献1に記載されており、パラジウム添加のPt950,Pt900,Pt850、イリジウム添加のPt950,Pt900,Pt850、ルテニウム添加のPt950,Pt900、金を添加したPt950,Pt900、銅を添加したPt950、コバルト添加のPt950、タングステン添加のPt950、コバルトとパラジウムを添加したPt900及びPt850等が開示されている。
白金製品では最上級のPt1000のホールマークが取得可能な白金の純度は99.70〜99.94重量%以上とされているが、この基準により高硬度化を図った高品位白金合金としては、例えば特許文献1には白金にインジウムを加えた合金が開示され、特許文献2には白金にホウ素を加えた合金が開示され、特許文献3には白金にホウ素とカルシウム、ジルコニウム、マグネシウム、アルミニウム、けい素等から選ばれる元素を加えた合金が開示されている。
しかし、これらの合金を鋳造加工によって製品化した場合、組織が粗くなったり、鋳巣の発生等の問題点が見られるものであった。
特開平7−289324号公報 特開平7−150271号公報 特開平8−311583号公報 諏訪小丸著「ジュエリーキャスティングの基本と実際」柏書店 松原出版 2001年1月,P90〜91
そこで、本発明は、前記の文献などに見られる高品位白金合金の硬度特性に匹敵、もしくはそれ以上の硬さと美しい輝きを有し、表面の耐摩耗性及び耐変形性に優れ、鋳造加工での欠陥が発生しにくい新たな高硬度の高品位白金合金製品を宝飾市場へ提供することを目的とする。
より詳しくは、従来使用されてきた白金(Pt1000)の高強度、高硬度化の目的に使われる合金化元素により発生していた凝固組織の粗大化、鋳巣の発生等の欠点を回避するため、従来の高品位白金合金には含まれない新たな元素を合金化することによって高強度、高硬度で、耐摩耗性に優れ、表面損傷や変形に対する抵抗(耐変形性)にも優れた高品位白金合金とそれによる新規製品の提供を目標とした。
本発明は、上記に鑑み提案されたもので、純白金に燐(P)、硫黄(S)、ベリリウム(Be)から選ばれる一種以上を0.002〜1.0重量%添加し、白金の純度は98.90〜99.94重量%に保持したことを特徴とする高品位白金合金に関するものである。
また、本発明は、上記高品位白金合金において、純白金に燐、硫黄、ベリリウムから選ばれる一種以上を0.005〜0.3重量%添加することにより、白金の純度を99.70〜99.94重量%に調整したことを特徴とする高品位白金合金をも提案する。
さらに、本発明は、前記高品位白金合金を用いて鋳造加工して製品としたことを特徴とする高品位白金合金製品をも提案するものである。
本発明の高品位白金合金は、Pt1000のマーキングが可能な品位(Pt=99.70重量%以上)を含め、98.90重量%までの白金の純度を保持するものであり、耐摩耗性及び耐変形性に優れ、鋳造加工での欠陥が発生し難い新規の白金合金である。
そのため、この白金合金による製品としての宝飾品は、表面損傷に対する抵抗及び耐変形性に極めて優れ、従来のインジウムやホウ素などを加えた高品位白金合金に比べ、凝固組織が粗くなったり鋳巣の発生が生ずることがないため、デザインや鋳造加工等において多大な効用を発揮することが期待され、今後のジュエリー市場で高い評価が得られることが見込まれる。
本発明にて使用される燐(P)、硫黄(S)、ベリリウム(Be)は、何れも単体で添加することは通常では困難であるため、燐化物、硫化物、他金属との合金を用いれば添加しやすくなり、合金化の手法については公知の手法でよい。
上記した燐化物、硫黄物、ベリリウム母合金の中で特に好適なものとしては、後述の実施例に用いたものが挙げられ、燐化鉄、燐化銅、燐化ガリウム、燐化インジウム、燐化コバルト、燐化マンガン、銅ベリリウム合金、コバルト・銅ベリリウム合金、硫化鉄、硫化マンガン、硫化銀、硫化白金、硫化パラジウム等の一種又は二種以上を組み合わせて用いることが好ましい。
燐(P)、硫黄(S)、ベリリウム(Be)は、一種のみで含まれていても、二種以上含まれていてもよく、純白金に前記の化合物あるいは合金を0.002〜1.0重量%、好ましくは0.005〜0.3重量%添加して白金合金とすればよい。この添加量が上記の範囲である場合には、従来のインジウムやホウ素等を加えた高品位白金合金に比べ、凝固組織の粗大化、鋳巣の発生等の欠点を回避して、表面の耐摩耗性及び耐変形性に優れ、鋳造加工での欠陥が発生しにくいという特性を得ることができる。この添加量が0.002重量%に満たない場合には上述の特性が得られず、また添加量が1.0重量%を越える場合には、Pt1000の認定基準から判定すれば低品位のものとなり、高品位白金合金としては商品価値の低いものとなる。
そして、本発明の高品位白金合金は、前述のように強度、硬度等の機械的特性に優れると共に、白金の純度を98.90〜99.94重量%の高品位に調整したものであり、特に99.70〜99.94重量%に調整維持することによりPt1000のホールマークが取得可能な白金合金とすることができる。
以下に本発明の実施例を示すが、本発明は、これらの実施例に限定するものではなく、特許請求の範囲に準ずる限り、どのように実施してもよい。尚、前述のように燐(P)、硫黄(S)、ベリリウム(Be)は、何れも単体で添加することは通常では困難であるため、以下の実施例では、燐化物、硫化物、ベリリウム銅などを用いた。
〔実施例1〕
純白金 50g
燐化鉄 0.05g
純白金(Pt=99.95重量%,以下同様)50gへ粒状の燐化鉄(P=26重量%)0.05gを配合したものをタングステン・アーク溶解炉内にセットしたボタンインゴット作成用水冷銅るつぼ内へ装入した後、溶解炉を一旦真空に引いてからアルゴンガスを導入し、その雰囲気下で溶解を行い、上記配合比の合金インゴットを作成した。溶解作業時には、溶解室外にあるレバーの操作によってるつぼ内のボタンインゴットの反転を3回繰り返し、インゴットの上下面にそれぞれ3回ずつアークをあて、装入材の均一な合金化を図った。得られたインゴットは炉内を冷却後取り出して分析したところ、白金の含有量は99.80重量%であり、さらにその表面の3ヶ所についてビッカース硬度を測定したところ、測定値の平均値はHv=83であり、実用面から良好な硬度の高品位白金合金が得られた。さらにこのインゴットを用いて高周波溶解遠心鋳造機により平丸指輪の鋳造を行い、その指輪の硬度を測定したところ、ボタンインゴットとほぼ同様の硬度であった。
本鋳造品におけるHv=83は、これとほぼ同様の添加量である従来のインジウム0.1重量%添加の白金合金鋳造品では硬度がHv=59である。したがって、インジウム添加の場合に比べればはるかに高い硬度の高品位白金合金といえる。また、本実施例の鋳造品を輪切りにして指輪断面部を鏡面研磨して光学顕微鏡により観察した結果からは鋳巣はほとんど見られず、結晶組織もかなり緻密なものであった。
〔実施例2〕
純白金 50g
燐化鉄 0.1g
はじめに、純白金30gへ粒状の燐化鉄(P=26重量%)0.1gを配合したものをアルゴン雰囲気としたアーク溶解炉で溶融し、一次のボタンインゴットとした。次に、この一次インゴットへ残りの純白金20gを加えて再度溶解し、所定配合比のインゴットを作製した。得られたインゴットの白金の含有量は99.80重量%であった。そして、このインゴットを用い、遠心鋳造機により甲丸指輪の鋳造を行った。得られた指輪の硬度を指輪表面部の3ヶ所について硬度測定を行ったところ、測定値の平均値はHv=95であり、前記実施例1よりも良好な硬度の高品位白金合金が得られた。
〔実施例3〕
純白金 50g
燐化鉄 0.13g
はじめに、純白金30gへ粒状の燐化鉄(P=26重量%)0.13gを配合したものを溶融石英るつぼ内へ装入し、トランジスタ−インバータ方式の高周波溶解炉で大気下で溶解し、一次インゴットとした。次に、この一次インゴットへ残りの純白金20gを追加装入して再度溶解し、所定配合比の合金として凝固させ、直ちにるつぼごと水中へ投入して急冷した。得られたインゴットの白金の含有量は99.72重量%であった。また、そのインゴットの表面3ヶ所についてビッカース硬度を測定したところ、測定値の平均値はHv=101であり、実用上必要とされるに十分な硬度の高品位白金合金が得られた。さらに、このインゴットを用い、遠心鋳造機により平丸指輪の鋳造を行った。得られた指輪の硬度を指輪表面の3ヶ所で測定したところ、それらの平均値はインゴットとほぼ同様な硬度であった。
従来のインジウム添加では、インジウム0.3重量%添加でHv=81であり、本実施例でのインゴットは、これとほぼ同様な添加量でHv=101であり、実施例1と同様にインジウム添加の場合よりもはるかに高い硬度が得られている。従来のホウ素添加による高品位白金合金の場合では0.011重量%添加でHv=147と、かなり少ない添加量で高い硬度が得られているが、この合金を鋳造した場合には鋳造品に鋳巣の発生が起こりやすく、結晶組織が粗くなりやすいとの指摘がある。
本実施例で得られた遠心鋳造による指輪の鋳造品につきX線透過によって内部欠陥についても調べたところ鋳巣はほとんど見受けられなかった。これは燐がもつ強い脱酸効果によるものと考えられる。また、平丸指輪を輪切りにしてその指輪断面の光学顕微鏡による組織の観察から結晶組織も緻密なものが得られていた。
〔実施例4〕
純白金 50g
燐化銅 0.13g
純白金50gを高周波溶解炉で溶解し、溶融状態の白金中へ粒状の燐銅(P=15重量%)0.13gを投入して溶融状態を2分間保持して装入材の均一化を図った後、凝固させ、溶融石英るつぼごと水中へ投入して急冷した。得られたインゴットの白金含有量は99.70重量%であった。また、そのインゴットの表面3ヶ所についてビッカース硬度を測定したところ、測定値の平均値はHv=85.3であり、良好な硬度を持つ高品位白金合金が得られた。さらに、このインゴットを用い、遠心鋳造機によって平丸指輪の鋳造を行った。得られた指輪の硬度を指輪表面の3ヶ所で測定したところ、それらの平均値はインゴットとほぼ同様な硬度であった。
〔実施例5〕
純白金 50g
銅ベリリウム母合金 0.1g
はじめに、純白金30gへ銅ベリリウム母合金チップ(Be=4重量%)0.1gを配合したものを溶融石英るつぼ内へ装入し、トランジスタ−インバータ方式の高周波溶解炉で溶解した。そのまま、一旦凝固させた後、残りの純白金20gを追加装入して再度溶解し、凝固後直ちにるつぼごと水中へ投入して急冷した。得られたインゴットの白金含有量は99.74重量%であった。また、そのインゴットの表面3ヶ所についてビッカース硬度を測定したところ、測定値の平均値はHv=85.7であり、良好な硬度を有する高品位白金合金が得られた。さらに、このインゴットを用い、遠心鋳造機により平丸指輪の鋳造を行った。得られた指輪の硬度を指輪周辺の3ヶ所で測定したところ、それらの平均値はインゴットとほぼ同様な硬度であった。
〔実施例6〕
純白金 50g
銅ベリリウム母合金 0.13g
純白金50gへ粒状の銅ベリリウム母合金0.13gを配合してアーク溶解炉内の水冷銅るつぼ内へ装入し、溶解室を一旦真空に引いてからアルゴンガスを導入し、その雰囲気下で溶解して上記配合比の合金インゴットを作製した。溶解作業時には、溶解室外にあるレバーの操作によってるつぼ内のボタンインゴットの反転を3回繰り返し、インゴットの上下面にそれぞれ3回ずつアークをあて、装入材の均一な合金化を図った。得られたインゴットは炉内冷却後取り出して分析したところ、白金含有量は99.70重量%であり、さらにその表面の3ヶ所についてビッカース硬度を測定したところ、測定値の平均値はHv=91.2であり、良好な硬度の高品位白金合金が得られた。さらに、このインゴットを用い、遠心鋳造機により甲丸指輪(マリッジリング)の鋳造を行った。得られた指輪の硬度を指輪表面の3ヶ所で測定したところ、それらの平均値はHv=87.2でボタンインゴットに近い硬度であった。ベリリウム添加の場合は、燐添加の場合ほどの硬度はないが、白金合金の溶融時におけるベリリウムの優れた脱酸効果のためか、鋳造品での鋳巣の発生が著しく少なかった。
〔実施例7〕
純白金 50g
コバルト・銅ベリリウム母合金 0.13g
はじめに、純白金30gへ粒状のコバルト・銅ベリリウム0.13gを配合したものを溶融石英るつぼ内へ装入し、トランジスタ−インバータ方式の高周波溶解炉で大気溶解した。一旦凝固させた後、残りの純白金20gを装入して再度溶解し、凝固後直ちにインゴットが入ったままのるつぼを水中へ投入して急冷した。得られたインゴットの白金含有量は99.70重量%であった。また、そのインゴットの表面3ヶ所についてビッカース硬度を測定したところ、測定値の平均値はHv=89.1であり、実用上好ましい硬度の高品位白金合金が得られた。さらに、このインゴットを用い、遠心鋳造機により平丸指輪の鋳造を行った。得られた指輪の硬度を指輪周辺の3ヶ所で測定したところ、それらの平均値はインゴットとほぼ同様な硬度であった。
〔実施例8〕
純白金 50g
硫化鉄 0.1g
純白金50gへ粒状の硫化鉄(FeS)0.1gを配合してアーク溶解炉内の水冷銅るつぼ内へ装入し、溶解室をアルゴンガス雰囲気としてから溶解を行い、上記配合比のボタンインゴットを作製した。溶解作業時には、室外にあるレバーの操作によってるつぼ内のボタンインゴットの反転を3回繰り返し、インゴットの上下面にそれぞれ3回ずつアークをあて、装入材の均一な合金化を図った。インゴットは炉内冷却後取り出して分析したところ、白金含有量は99.74重量%であり、さらにその表面の3ヶ所についてビッカース硬度を測定したところ、測定値の平均値はHv=90であり、実用上好ましい硬度の高品位白金合金が得られた。さらに、このインゴットを用い、遠心鋳造機により平丸指輪の鋳造を行った。得られた指輪の硬度を指輪周辺の3ヶ所で測定したところ、それらの平均値はHv=88.7でボタンインゴットに近い硬度であった。
〔実施例9〕
純白金 50g
硫化鉄 0.13g
はじめに、純白金30gへ粒状の硫化鉄(FeS)0.13gを配合したものを溶融石英るつぼ内へ装入し、トランジスタ−インバータ方式の高周波溶解炉で溶解した。次に、残りの純白金20gを追加装入して再度溶解し、凝固後にインゴットの入ったるつぼを水中へ投入して急冷した。得られたインゴットの白金含有量は99.70重量%であった。また、その表面3ヶ所についてビッカース硬度を測定したところ、測定値の平均値はHv=103であり、実用上必要とされるに十分な硬度の高品位白金合金が得られた。さらに、このインゴットを用い、遠心鋳造機により平丸指輪の鋳造を行った。得られた指輪の硬度を指輪周辺の3ヶ所で測定したところ、それらの平均値はインゴットとほぼ同様な硬度であった。
〔実施例10〕
純白金 50g
硫化マンガン 0.13g
純白金50gを溶融石英るつぼ内に装入して高周波溶解炉で溶解し、溶融状態の白金中へ粒状の硫化マンガン(MnS)0.13を投入して装入材の均一化を図った後、凝固させ、上記配合比のインゴットを作製した。得られたインゴットの白金含有量は99.70重量%であった。また、そのインゴットの表面3ヶ所についてビッカース硬度を測定したところ、測定値の平均値はHv=105であり、実用上必要とされるに十分な硬度の高品位白金合金が得られた。さらに、このインゴットを用い、遠心鋳造機によって平丸指輪の鋳造を行った。得られた指輪の硬度を指輪表面の3ヶ所で測定したところ、それらの平均値はインゴットとほぼ同様な硬度であった。X線透過試験、光学顕微鏡観察結果による鋳造品の検査結果から鋳巣の発生も少なく、また鋳造品の硬度も硫黄の効果にマンガンの高硬度化効果が重畳され、高硬度の高品位白金合金が得られた。
〔実施例11〕
純白金 50g
硫化鉄 0.05g
はじめに、純白金30gへ粒状の硫化鉄(FeS)0.05gを配合したものを溶融石英るつぼ内へ装入し、トランジスタ−インバータ方式の高周波溶解炉で溶解した。一旦凝固させた後、残りの純白金20gを追加装入して再度溶解し、凝固後直ちにインゴットが入ったままのるつぼを水中へ投入して急冷した。得られたインゴットの白金含有量は99.81重量%であり、また、そのインゴットの表面5ヶ所についてビッカース硬度を測定したところ、測定値の平均値はHv=81であり、実用上好ましい硬度の高品位白金合金が得られた。さらに、このインゴットを用い、遠心鋳造機により平丸指輪の鋳造を行った。得られた指輪の硬度を指輪周辺の3ヶ所で測定したところ、それらの平均値はインゴットとほぼ同様な硬度であった。
〔実施例12〕
純白金 50g
硫化鉄 0.03g
硫化マンガン 0.02g
燐化銅 0.05g
純白金50gへ粒状の硫化鉄(FeS)0.03g、硫化マンガン(MnS)0.02g、燐化銅(P=15重量%)0.05gを配合してアーク溶解炉内の水冷銅るつぼ内へ装入し、アルゴンガス雰囲気下で溶解し、上記配合比のボタンインゴットを作製した。溶解作業時には、溶解室外にあるレバーの操作してるつぼ内のボタンインゴットの反転を3回繰り返し、インゴットの上下面にそれぞれ3回ずつアークをあて、装入材の均一な合金化を図った。得られたインゴットは炉内冷却後取り出して分析したところ、白金含有量は99.72重量%であり、さらにその表面の3ヶ所についてビッカース硬度を測定した。測定値の平均値はHv=90であり、実用上好ましい硬度の高品位白金合金が得られた。
〔実施例13〕
純白金 50g
硫化鉄 0.03g
燐化鉄 0.06g
銅ベリリウム 0.02g
純白金50gへ粒状の硫化鉄(FeS)0.03g、燐化鉄(P=26重量%)0.06g、銅ベリリウム(Be=4重量%)0.02gを配合してアーク溶解炉内の水冷銅るつぼ内へ装入し、アルゴンガス雰囲気下で溶解し、上記配合比の合金インゴットを作製した。溶解作業時には、溶解室外にあるレバーの操作してるつぼ内のボタンインゴットの反転を3回繰り返し、インゴットの上下面にそれぞれ3回ずつアークをあて、装入材の均一な合金化を図った。得られたインゴットは炉内冷却後取り出して分析したところ、白金含有量は99.72重量%であり、またその表面の3ヶ所についてビッカース硬度を測定したところ、測定値の平均値はHv=103であり、実用面で十分な硬度の高品位白金合金が得られた。さらに、このインゴットを用い、遠心鋳造機により平丸指輪の鋳造を行った。得られた指輪の硬度を指輪表面の3ヶ所で測定したところ、それらの平均値はHv=102でボタンインゴットに近い硬度であった。
〔実施例14〕
純白金 50g
硫化銀 0.13g
純白金50gへ粒状の硫化銀(AgS)0.13gを配合してアーク溶解炉内の水冷銅るつぼ内へ装入し、アルゴンガス雰囲気下で溶解し、上記配合比のボタンインゴットを作製した。溶解作業時には、溶解室外にあるレバーの操作してるつぼ内のボタンインゴットの反転を3回繰り返し、インゴットの上下面にそれぞれ3回ずつアークをあて、装入材の均一な合金化を図った。得られたインゴットは炉内冷却後取り出して分析したところ、白金含有量は99.70重量%であり、さらにそのその表面の3ヶ所についてビッカース硬度を測定したところ、測定値の平均値はHv=87であり、実用上好ましい硬度の高品位白金合金が得られた。
〔実施例15〕
純白金 50g
硫化白金 0.8g
純白金50gへ粒状の硫化白金(PtS)0.8gを配合してアーク溶解炉内の水冷銅るつぼ内へ装入し、アルゴンガス雰囲気下で溶解し、上記配合比のボタンインゴットを作製した。溶解作業時には、溶解室外にあるレバーの操作してるつぼ内のボタンインゴットの反転を3回繰り返し、インゴットの上下面にそれぞれ3回ずつアークをあて、装入材の均一な合金化を図った。得られたインゴットは炉内冷却後取り出して分析したところ、白金含有量は99.34重量%であり、さらにその表面の3ヶ所についてビッカース硬度を測定したところ、測定値の平均値はHv=125であり、Pt1000のマーキングが可能な品位には達していないが、極めて高い硬度の高品位白金合金が得られた。
〔実施例16〕
純白金 50g
硫化パラジウム 0.5g
純白金50gへ粒状の硫化パラジウム(PdS)0.5gを配合してアーク溶解炉内の水冷銅るつぼ内へ装入し、アルゴンガス雰囲気下で溶解し、上記配合比のボタンインゴットを作製した。溶解作業時には、溶解室外にあるレバーの操作してるつぼ内のボタンインゴットの反転を3回繰り返し、インゴットの上下面にそれぞれ3回ずつアークをあて、装入材の均一な合金化を図った。得られたインゴットは炉内冷却後取り出して分析したところ、白金含有量は98.93重量%であり、さらにその表面の3ヶ所についてビッカース硬度を測定したところ、測定値の平均値はHv=107であり、Pt1000のマーキングが可能な品位には達していないが、高硬度の高品位白金合金が得られた。
〔実施例17〕
純白金 50g
燐化鉄 0.5g
純白金50gへ粒状の燐化鉄(P=26重量%)0.5gを配合してアーク溶解炉内の水冷銅るつぼ内へ装入し、アルゴンガス雰囲気下で溶解し、上記配合比のボタンインゴットを作製した。溶解作業時には、溶解室外にあるレバーの操作してるつぼ内のボタンインゴットの反転を3回繰り返し、インゴットの上下面にそれぞれ3回ずつアークをあて、装入材の均一な合金化を図った。得られたインゴットは炉内冷却後取り出して分析したところ、白金含有量は98.91重量%であり、さらにその表面の3ヶ所についてビッカース硬度を測定したところ、測定値の平均値はHv=140であり、Pt1000のマーキングが可能な品位には達していないが、極めて硬度の高い高品位白金合金が得られた。
〔実施例18〕
純白金 50g
銅ベリリウム 0.5g
純白金50gへ粒状の銅ベリリウム(Be=4重量%)0.5gを配合してアーク溶解炉内の水冷銅るつぼ内へ装入し、アルゴンガス雰囲気下で溶解し、上記配合比のボタンインゴットを作製した。溶解作業時には、溶解室外にあるレバーの操作してるつぼ内のボタンインゴットの反転を3回繰り返し、インゴットの上下面にそれぞれ3回ずつアークをあて、装入材の均一な合金化を図った。得られたインゴットは炉内冷却後取り出して分析したところ、白金含有量は98.90重量%であった。さらにその表面の3ヶ所についてビッカース硬度を測定したところ、測定値の平均値はHv=135であり、Pt1000のマーキングが可能な品位には達していないが、極めて硬度の高い高品位白金合金が得られた。
〔実施例19〕
純白金 50g
燐化ガリウム 0.1g
純白金50gへ粒状の燐化ガリウム(GaP)0.1gを配合してアーク溶解炉内の水冷銅るつぼ内へ装入し、アルゴンガス雰囲気下で溶解し、上記配合比のボタンインゴットを作製した。溶解作業時には、溶解室外にあるレバーの操作してるつぼ内のボタンインゴットの反転を3回繰り返し、インゴットの上下面にそれぞれ3回ずつアークをあて、装入材の均一な合金化を図った。得られたインゴットは炉内冷却後取り出して分析したところ、白金含有量は99.73重量%であり、さらにその表面の3ヶ所についてビッカース硬度を測定したところ、測定値の平均値はHv=132であり、Pt1000のマーキングが可能な添加量で極めて硬度の高い高品位白金合金が得られた。この合金を用いて遠心鋳造機により平丸指輪の鋳造を行って、得られた指輪の硬度を測定したところ、ボタンインゴットにほぼ近い硬度であった。これだけ高い硬度が得られたのは燐の高硬度化効果にガリウムがもつ同様の効果が加わったためと考えられる。また、X線透過試験及び指輪の輪切り断面の光学顕微鏡観察結果から鋳巣はほとんど見られなかった。
〔実施例20〕
純白金 50g
燐化インジウム 0.13g
純白金50gへ粒状の燐化インジウム(InP)0.13gを配合してアーク溶解炉内の水冷銅るつぼ内へ装入し、アルゴンガス雰囲気下で溶解し、上記配合比のボタンインゴットを作製した。溶解作業時には、溶解室外にあるレバーの操作してるつぼ内のボタンインゴットの反転を3回繰り返し、インゴ0ットの上下面にそれぞれ3回ずつアークをあて、装入材の均一な合金化を図った。得られたインゴットは炉内冷却後取り出して分析したところ、白金含有量は99.70重量%であり、さらにその表面の3ヶ所についてビッカース硬度を測定したところ、測定値の平均値はHv=135であり、Pt1000のマーキングが可能な添加量で極めて硬度の高い高品位白金合金が得られた。
〔実施例21〕
純白金 50g
燐化コバルト 0.13g
はじめに、純白金30gへ粉末状の燐化コバルト(Co2P)0.13gを配合したものをボタンアーク溶解炉中の水冷銅るつぼ中へ入れ、炉内をアルゴン雰囲気として溶融し、一次のボタンインゴットとした。次に、この一次インゴットへ残りの純白金20gを加えて再度溶解し、上記配合比のボタンインゴットを溶製した。このインゴットを用いて高周波溶解・遠心鋳造機により甲丸指輪の鋳造を行った。その工程はインゴットを溶融石英るつぼへ入れ、高周波溶解を行い、溶湯の温度を1900℃近くまで上昇させた後、るつぼの注湯口に鋳型の湯口が接するようにセットした溶融石英製の鋳型へ遠心力を加えて白金合金溶湯を注湯した。注湯後は暫く待って白金合金溶湯が凝固した後、直ちにこの鋳型を水中へ投入して急冷した。冷却後の鋳型を崩壊して得られた甲丸指輪についてまず目視で鋳肌の状況を調べた後、これを切断して甲丸断面の両端と中央部、即ち指輪の表面近傍と内部の中央部近くの3ヶ所においてビッカース硬度(Hv)の測定と組織観察を行った。鋳肌は極めて良好で、硬度は何れの個所においてもHv=86でかなり良好な値で、甲丸断面の顕微鏡観察結果からは結晶組織も緻密な高品位白金合金であった。
甲丸指輪を切断して得た指輪の一片につき原子吸光分析法によって分析を行った結果、コバルト(Co)は0.2重量%であり、燐(P)は0.04重量%、そしてSiが0.002重量%であり、白金含有量としては99.70重量%でPt1000の認定許可の範囲内であった。
〔実施例22〕
純白金 50g
燐化鉄 0.07g
燐化コバルト 0.065g
純白金30gへ粒状の燐化鉄(P=26重量%)0.07g、粉末状の燐化コバルト(Co2P)を0.065g配合したものを溶融石英るつぼ内へ装入し、トランジスタ−インバータ方式の高周波溶解炉で大気下で溶解し、一次インゴットとした。次いで、この一次インゴットへ残りの純白金20gを追加装入して再度溶解し、上記配合比のインゴットとした。このインゴットを用い、アルゴン加圧式鋳造機で甲丸指輪の鋳造を行った。その工程はインゴットを溶融石英るつぼへ入れ、高周波溶解を行い、溶湯の温度を1900℃近くまで上昇させた後、るつぼ底部の注湯口に鋳型の湯口が接するようにセットした溶融石英製の鋳型へアルゴンガスで加圧して白金合金溶湯を注湯した。注湯後はそのまま白金合金溶湯の凝固まで時間をおき、直ちにこの鋳型を水中へ投入して急冷した。冷却後の鋳型を崩壊して得られた甲丸指輪はまず目視で鋳肌の状況をチェックした後、これを切断して甲丸断面の両端と中央部、即ち指輪の表面近傍と内部の中央部近くの3ヶ所においてビッカース硬度(Hv)の測定と組織観察を行った。鋳肌は極めて良好で、硬度は何れの個所においてもHv=102でかなりの高硬度であった。また、甲丸断面の顕微鏡観察結果からは結晶組織も緻密で、鋳巣欠陥、ミクロポロシティ欠陥等は見られず、優れた高品位白金合金の甲丸指輪の鋳造品であった。この鋳造品の化学分析を行って白金含有量を調べたところ、その含有量は99.72重量%であり、Pt1000の認定許容の範囲内であった。
〔実施例23〕
純白金 50g
燐化鉄 0.09g
燐化コバルト 0.05g
はじめに、純白金30gへ粒状の燐化鉄(P=26重量%)0.09gと粉末状の燐化コバルト(Co2P)0.05gを配合したものを溶融石英るつぼ内へ入れ、トランジスタ−インバータ方式の高周波溶解炉で溶解した。そのまま、一旦凝固させた後、残りの純白金20gを追加装入して再度溶解して上記配合比のインゴットとした。この白金合金インゴットを溶融石英るつぼへ入れ、高周波溶解を行い、1900℃まで加熱後、この合金溶湯の表面をアルゴンガスで加圧してるつぼ底部の注湯口に鋳型の湯口が接するようにセットした溶融石英製の鋳型へ白金合金溶湯を注湯した。注湯後は白金合金溶湯の凝固まで時間をおき、その後は直ちにこの鋳型を水中へ投入して急冷した。鋳型の崩壊後に得られた甲丸指輪はまず目視で鋳肌の状況をチェックした後、指輪の甲丸断面が出るように切断し、その断面の両端と中央部、即ち指輪の表面近傍と内部の中央部近くの3ヶ所においてビッカース硬度(Hv)の測定と組織観察を行った。鋳肌は極めて良好で、硬度は何れの個所においてもHv=111でかなりの高硬度であった。また、甲丸断面の顕微鏡観察結果からは結晶組織も緻密で、鋳巣欠陥、ミクロポロシティ欠陥等は見られず、優れた高品位白金合金であった。
また、甲丸指輪について原子吸光分析法により白金以外の元素について分析を行い、それらの値から白金含有量を算出したところ99.71重量%であった。
〔実施例24〕
純白金 50g
燐化鉄 0.05g
燐化コバルト 0.09g
最初に、純白金30gへ粒状の燐化鉄(P=26重量%)0.05gと粉末状の燐化コバルト(Co2P)0.09gを配合したものを溶融石英るつぼ内へ入れし、トランジスタ−インバータ方式の高周波溶解炉で溶解した。そのまま、一旦凝固させた後、残りの純白金20gを追加装入して再度溶解して上記配合比のインゴットとした。このインゴットを溶融石英るつぼへ入れ、高周波溶解を行い、1900℃まで加熱後、るつぼ内の溶湯面へアルゴンガスで加圧してるつぼ底部の注湯口に鋳型の湯口が接するようにセットした溶融石英製の鋳型へ白金合金溶湯を注湯した。注湯後は白金合金溶湯の凝固まで待ってから、直ちにこの鋳型を水中へ投入して急冷した。鋳型崩壊後に得られた甲丸指輪はまず目視で鋳肌の状況をチェックした後、これを切断して甲丸断面の両端と中央部、即ち指輪の表面近傍と内部の中央部近くの3ヶ所においてビッカース硬度(Hv)の測定と組織観察を行った。この指輪のバフ研磨面は光沢も良く優れた輝きを示して艶があり、硬度は何れの個所においてもHv=122でかなりの高硬度であった。また、甲丸断面の顕微鏡観察結果からは結晶組織も緻密で、鋳巣欠陥、ミクロポロシティ欠陥等は見られず、優れた高品位白金合金として高い評価が得られるものと判定されるものであった。
この甲丸指輪について化学分析を行って白金含有量を調べたところ、その含有量は99.71重量%であり、Pt1000の認定が得られる範囲内のものであった。
〔実施例25〕
純白金 50g
燐化鉄 0.02g
燐化コバルト 0.12g
はじめに、純白金30gへ燐化鉄(P=26重量%)0.02gと燐化コバルト(Co2P)0.12gを配合したものを溶融石英るつぼ内へ入れし、トランジスタ−インバータ方式の高周波溶解炉で溶解した。そのまま、一旦凝固させた後、残りの純白金20gを追加装入して再度溶解して上記配合比のインゴットとした。このインゴットを溶融石英るつぼへ入れ、高周波溶解を行い、1900℃まで加熱後、るつぼ底部の注湯口に鋳型の湯口が接するようにセットした溶融石英製の鋳型へアルゴンガスで加圧して白金合金溶湯を注湯した。注湯後は白金合金溶湯の凝固まで時間をおいてから、その後、直ちにこの鋳型を水中へ投入して急冷した。鋳型崩壊後に得られた甲丸指輪はまず目視で鋳肌の状況をチェックした後、これを切断して甲丸断面の両端と中央部、即ち指輪の表面近傍と内部の中央部近くの3ヶ所においてビッカース硬度(Hv)の測定と組織観察を行った。その結果、鋳肌は極めて良好で、硬度は何れの個所においてもHv=125で前記実施例24よりもさらに高い値であった。この値について従来法による高品位白金合金と比較すれば、実施例3にも記載したように、インジウム0.3重量%添加ではHv=81であり、インジウム添加の場合よりもはるかに高い硬度値である。また、ホウ素添加による場合ではホウ素0.011重量%の添加でHV=147と本実施例よりも高い値が得られているが、ホウ素を添加した高品位白金合金では鋳巣の発生が起こりやすく、結晶組織も粗くなりやすいという欠点がある。この点、本実施例の高品位白金は硬度値こそホウ素添加のものに比べて低いが、本実施例で得られた甲丸指輪の断面の顕微鏡観察結果から結晶組織は緻密であり、鋳巣欠陥、ミクロポロシティ欠陥等は見られず、指輪のバフ研磨後の仕上げ面の光沢、輝き共に白金(プラチナホワイト)独自の優れたものであった。
指輪の白金含有量について化学分析により調べた結果、その含有量は99.71重量%であり、Pt1000の認定許容範囲内の高品位白金合金であった。
〔実施例26〕
純白金 50g
燐化鉄 0.065g
燐化銅 0.065g
純白金50gを溶融石英るつぼ内へ入れ高周波溶解炉で溶解し、溶融状態の白金中へ粒状の燐化鉄(P=35重量%)0.065gと粒状の燐化銅0.065gを投入し、溶融状態を2分間保持して装入材の均一化を図って凝固させた後、水中へ落下させて急冷し、上記配合比のインゴットとした。得られたインゴットの表面3ヶ所についてビッカース硬度(Hv)を測定した。測定値の平均値はHv=85であり、良好な硬度をもつ高品位白金合金が得られた。さらに、このインゴットを用い、遠心鋳造機によって平丸指輪の鋳造を行った。得られた指輪の硬度を表面3ヶ所で測定したところ、それらの値はインゴットとほぼ同様であった。
また、平丸指輪について原子吸光分析法により白金以外の元素の分析を行って白金含有量を算定したところ99.73重量%であった。
〔実施例27〕
純白金 50g
燐化ガリウム 0.065g
燐化コバルト 0.07g
はじめに、純白金30gへ燐化ガリウム(GaP)0.065gと燐化コバルト(Co2P)0.07gを配合したものを溶融石英るつぼへ入れ、トランジスタ−インバータ方式の高周波溶解炉で溶解した。そのまま、一旦、凝固させた後、残りの純白金20gを追加装入して再度溶解して上記配合比のインゴットとした。このインゴットを用い、遠心鋳造機によって平丸指輪の鋳造を行った。得られた指輪を切断して断面の両端と中央部の3ヶ所においてビッカース硬度(Hv)を測定したところ、何れの個所においてもHv=105であり、高硬度の高品位白金合金として良好な値であった。また、断面の顕微鏡観察結果からは結晶組織も細かく緻密で、鋳巣、ミクロポロシティ等の欠陥は観察されなかった。
また、甲丸指輪について原子吸光分析法により白金以外の元素の分析を行い、白金含有量を求めたところ99.73重量%であった。
〔実施例28〕
純白金 50g
燐化インジウム 0.065g
燐化コバルト 0.065g
純白金30gへ燐化インジウム(InP)0.065gと燐化コバルト(Co2P)0.065gを配合したものを溶融石英るつぼへ入れ、トランジスタ−インバータ方式の高周波溶解炉で溶解した。そのまま、一旦、凝固させた後、残りの純白金20gを追加装入して再度溶解して上記配合比のインゴットとした。このインゴットを用い、アルゴン加圧鋳造機によって平丸指輪の鋳造を行った。得られた指輪のビッカース硬度(Hv)を指輪の平丸断面の両端、中央部の3ヶ所において測定したところ、何れの個所においてもHv=101であり、高硬度の高品位白金合金として良好な値であった。また指輪の平丸断面の顕微鏡観察結果から結晶組織も細かく緻密で、鋳巣、ミクロポロシティ等の欠陥は観察されなかった。
また、平丸指輪について原子吸光分析法により白金以外の元素の分析を行い、白金含有量を求めたところ99.71重量%であった。
〔実施例29〕
純白金 50g
燐化マンガン 0.065g
燐化コバルト 0.07g
はじめに、純白金30gへ燐化マンガン(Mn2P)0.065gと燐化コバルト(Co2P)0.07gを配合したものを溶融石英るつぼへ入れ、トランジスタ−インバータ方式の高周波溶解炉で溶解した。そのまま、一旦、凝固させた後、残りの純白金20gを追加装入して再度溶解して上記配合比のインゴットとした。このインゴットを溶融石英るつぼへ入れ、高周波溶解を行い、1900℃まで加熱後、るつぼ底部の注湯口に鋳型の湯口が接するようにセットした溶融石英製の鋳型へアルゴンガスで加圧して白金合金溶湯を注湯した。注湯後は白金合金溶湯の凝固を確認した後、直ちにこの鋳型を水中へ投入して急冷した。得られた甲丸指輪はまず目視で鋳肌の状況をチェックした後、これを切断して甲丸断面の両端と中央部、即ち指輪の表面近傍と内部の中央部近くの3ヶ所においてビッカース硬度(Hv)の測定と組織観察を行った。鋳肌は極めて良好で、硬度は何れの個所においてもHv=110であった。また、甲丸断面の顕微鏡観察結果からは結晶組織も緻密で、鋳巣欠陥、ミクロポロシティ等の欠陥は見られず、バフ研磨後の仕上げ後の指輪表面の輝きも優れ、高品位白金合金として満足できるものであった。
この甲丸指輪について化学分析した結果、白金の含有量は99.72重量%であり、Pt1000の認定許容範囲内の純度であった。
〔実施例30〕
純白金 50g
燐化インジウム 0.065g
燐化コバルト 0.035g
燐化鉄 0.03g
純白金30gへ燐化インジウム(InP)0.065gと燐化コバルト(Co2P)0.035g、燐化鉄0.03gを配合したものを溶融石英るつぼへ入れ、トランジスタ−インバータ方式の高周波溶解炉で溶解した。そのまま、一旦、凝固させた後、残りの純白金20gを追加装入して再度溶解して上記配合比のインゴットとした。このインゴットを用い、遠心鋳造機によって平丸指輪の鋳造を行った。得られた指輪を切断して平丸断面の両端及び中央部の3ヶ所においてビッカース硬度(Hv)を測定したところ、何れの個所においてもHv=117であり、高い硬度を有する高品位白金合金の指輪であった。また指輪の平丸断面の顕微鏡観察結果から結晶組織も細かく緻密で、鋳巣、ミクロポロシティ等の欠陥は観察されなかった。
また、平丸指輪について原子吸光分析法により白金以外の元素の分析を行い、白金含有量を求めたところ99.72重量%であった。
〔実施例31〕
純白金 50g
燐化ガリウム 0.065g
燐化コバルト 0.035g
燐化鉄 0.03g
純白金30gへ燐化ガリウム(GaP)0.065gと燐化コバルト(Co2P)0.035g、燐化鉄(P=35重量%)0.03gを配合したものを溶融石英るつぼへ入れ、トランジスタ−インバータ方式の高周波溶解炉で溶解した。そのまま、一旦、凝固させた後、残りの純白金20gを追加装入して再度溶解して上記配合比のインゴットとした。このインゴットを用い、遠心鋳造機によって平丸指輪の鋳造を行い、得られた指輪を切断して平丸断面の両端、中央部の3ヶ所においてビッカース硬度(Hv)を測定したところ、いずれの個所においてもHv=108であり、高硬度の高品位白金合金の指輪が得られた。また指輪の平丸断面の顕微鏡観察結果から結晶組織も細かく緻密で、鋳巣、ミクロポロシティ等の欠陥は観察されなかった。
また、平丸指輪について原子吸光分析法により白金以外の元素の分析を行い、白金含有量を求めたところ99.72重量%であった。
〔実施例32〕
純白金 50g
燐化マンガン 0.065g
燐化コバルト 0.04g
燐化鉄 0.03g
はじめに、純白金30gへ燐化マンガン(Mn2P)0.065gと燐化コバルト(Co2P)0.04g、燐化鉄(P=26重量%)0.03gを配合したものを溶融石英るつぼへ入れ、トランジスタ−インバータ方式の高周波溶解炉で溶解した。そのまま、一旦、凝固させた後、残りの純白金20gを追加装入して再度溶解して上記配合比のインゴットとした。このインゴットを用い、遠心鋳造機によって平丸指輪の鋳造を行った。得られた指輪を切断し、平丸断面の両端及び中央部の3ヶ所においてビッカース硬度(Hv)を測定したところ、いずれの個所においてもHv=113でかなり高い硬度であり、高硬度の高品位白金合金として優れたものであった。また、平丸断面の顕微鏡観察結果からは結晶組織は緻密で、鋳巣、ミクロポロシティ等の欠陥は観察されなかった。
また、平丸指輪の切断片について原子吸光分析法により白金以外の元素について分析し、白金含有量を算定した結果99.71重量%であった。

Claims (3)

  1. 純白金に燐、硫黄、ベリリウムから選ばれる一種以上を0.002〜1.0重量%添加して白金の高強度、高硬度化のため白金の純度を98.90〜99.94重量%に調整したことを特徴とする高品位白金合金。
  2. 純白金に燐、硫黄、ベリリウムから選ばれる一種以上を0.005〜0.3重量%添加することによって白金の高強度、高硬度化のため、白金の純度を99.70〜99.94重量%に調整したことを特徴とする請求項1に記載の高品位白金合金。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の高品位白金合金を用いて鋳造加工により製品化したことを特徴とする高品位白金合金製品。
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