JP2009105166A - 半導体モジュールの冷却装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】絶縁基板12の一面側に上部電極13を介してパワー半導体素子11が接合されたパワー半導体モジュール2の他面側を、冷却器3の天板32に接合して構成される半導体モジュールの冷却装置1であって、前記絶縁基板12と冷却器3の天板32とを接合するロウ材22bを、前記絶縁基板12と上部電極13とを接合するロウ材22aよりも低い溶融温度を有する部材にて構成する。
【選択図】 図1
Description
このような、パワー半導体モジュールの熱を放熱するための放熱装置としては、例えば特許文献1に示すようなものがある。
前記回路層、金属層、応力緩和部材、および放熱装置は、多くの場合、熱伝導性の観点からアルミにて構成されており、前記絶縁基板、金属層、応力緩和部材、および放熱装置を接合するロウ材はアルミ合金にて構成されている。
また、前記パワー半導体モジュールは、前記絶縁基板の一面側に形成される回路層に半導体素子を実装するとともに、該絶縁基板の他面側に電極板となる金属層をロウ材にて接合して構成されており、絶縁基板に接合された電極板に応力緩和部材をロウ材にて接合し、さらに応力緩和部材と放熱装置とをロウ材にて接合することで、パワー半導体モジュールの放熱装置が構成される。
図9に示すパワー半導体モジュールの冷却装置101は、パワー半導体素子111を備えたパワー半導体モジュール102を冷却器103の上に接合することで構成されており、前記パワー半導体モジュール102は、絶縁基板112の上面にロウ材122を介して接合された上部電極板113上にパワー半導体素子111を実装するとともに、絶縁基板112の下面にロウ材122を介して下部電極板114を接合して構成されている。
また、前記パワー半導体モジュール102は、応力緩和材115を介して冷却器103における冷却器本体131の天板に接合されている。前記応力緩和材115はロウ材122によりパワー半導体モジュール102および冷却器本体131の天板と接合されている。
また、前記冷却器103においては、冷却器本体131の内部に形成される冷却水通路131a内に多数の冷却フィン132を形成して、冷却水通路131a内を流れる冷却水による冷却効率を向上させている。
従って、前記パワー半導体モジュールを応力緩和部材および放熱装置に接合する際の、パワー半導体モジュールにおける温度分布や接合装置による温度制御のばらつきによっては、パワー半導体モジュールと応力緩和部材および放熱装置とを接合するロウ材を溶融させる熱によって、絶縁基板と金属層とを接合しているロウ材が再溶融してしまい、該絶縁基板と金属層との接合端部が剥離してしまう場合があった。
従って、パワー半導体モジュール102と前記応力緩和材115および冷却器本体131とを接合する際に、該パワー半導体モジュール102と前記応力緩和材115および冷却器本体131とを接合するロウ材122を溶融させる熱によって、絶縁基板112に上部電極板113および下部電極板114を接合しているロウ材が再溶融してしまい、該絶縁基板112と上部電極板113および下部電極板114との接合端部が剥離してしまうという問題があった。
即ち、請求項1記載の如く、絶縁基板の一面側に電極板を介して半導体素子が接合された半導体モジュールの他面側を、冷却器の天板に接合して構成される、半導体モジュールの冷却装置であって、前記絶縁基板と冷却器の天板とを接合する第二の接合材を、前記絶縁基板と電極板とを接合する第一の接合材よりも低い溶融温度を有する部材にて構成する。
特に、請求項2記載の如く、前記絶縁基板の一面側の電極板は銅材にて構成され、前記冷却器の天板はアルミにて構成され、前記第一の接合材は銀と銅とチタンとの合金材にて構成され、前記第二の接合材はアルミとシリコンまたはマグネシウムとの合金材にて構成される。
従って、既に電極板が接合された絶縁基板を前記天板に接合する際に、該電極板を接合している第一の接合材が再溶融することがなく、該電極板と絶縁基板との接合部端が剥離することがなく、組み立てられたパワー半導体モジュールの冷却装置において、パワー半導体素子からの発熱の冷却器への伝達が阻害されることがなく、信頼性の高い冷却装置を構成することが可能となる。
特に、請求項4記載の如く、前記第一の電極板および第二の電極板と前記冷却器の天板とはアルミにて構成され、前記絶縁基板と第一の電極板および第二の電極板とを接合する接合材ならびに前記第二の電極板と前記天板とを接合する接合材はアルミとシリコンまたはマグネシウムとの合金材にて構成され、前記接触防止材はホウ素または酸化チタンにて構成される。
特に、請求項6記載の如く、前記第一の電極板は銅材にて構成され、前記第二電極板と前記冷却器の天板とはアルミにて構成され、前記第一の接合材は銀と銅とチタンとの合金材にて構成され、前記第二の接合材はアルミとシリコンまたはマグネシウムとの合金材にて構成され、前記接触防止材はホウ素または酸化チタンにて構成される。
従って、組み立てられたパワー半導体モジュールの冷却装置において、パワー半導体素子からの発熱の冷却器への伝達が阻害されることがなく、信頼性の高い冷却装置を構成することが可能となる。
図1に示すパワー半導体モジュールの冷却装置1は、パワー半導体モジュール2と冷却器3とを接合して構成されており、該パワー半導体モジュール2のパワー半導体素子11からの発熱を冷却器3へ放熱して冷却するものである。
前記パワー半導体モジュール2は、パワー半導体素子11、電極板である上部電極13、および絶縁基板12を積層して構成されており、前記絶縁基板12の上面に上部電極13がロウ材22aを介して接合され、前記上部電極13の上面にパワー半導体素子11がはんだを介して接合されている。
前記嵌合凹部32bは、前記絶縁基板12の外形と略同じ形状で略同じ大きさか若干大きく形成されており、該絶縁基板12の周縁部が嵌合凹部32bに嵌合可能となっている。
また、前記絶縁基板12の他面(図1における下面)側には、複数の冷却フィン14・14・・・が取り付けられており、該冷却フィン14・14・・・は前記天板32の開口部32aから冷却器本体31内へ向けて突出している。
前記冷却フィン14・14・・・は前記ロウ材22aにより前記絶縁基板12に接合されている。
また、前記冷却器本体31および天板32は熱伝導性が高いアルミ材(Al)にて構成されており、前記絶縁基板12と前記天板32、および前記天板32と冷却器本体31とを接合するためのロウ材22bは例えば熱伝導性が高いアルミ合金(Al−Si、Al−Mg)にて構成されており、例えばペースト状、線状、または箔状に形成されたものが用いられる。
また、前記ロウ材22bは、冷却器本体31および天板32の接合部に予めクラッドしたものを用いることもできる。
この三角形状の冷却フィン14・14・・・においては、前記底部14bが絶縁基板12に接合される部分となり、前記頂部14cとその両側の垂直部14aとが前記冷却器本体31内へ侵入して熱を冷却水へ放熱するフィン部分となっている。
また、前記底部14bにより広い面積で冷却フィン14・14・・・を絶縁基板12に接合することにより、絶縁基板12から冷却フィン14・14・・・への熱伝導性を向上させている。
つまり、図3に示すように、まず、絶縁基板12の上面にロウ材22aを介して上部電極13を配するとともに、絶縁基板12の下面にロウ材22aを介して冷却フィン14・14・・・を配して、該絶縁基板12に上部電極13および冷却フィン14・14・・・を組み付けた状態で(S01)、前記ロウ材22aを加熱して溶融させ、上部電極13および冷却フィン14・14・・・をロウ材22aにより絶縁基板12に接合する(S02)。
また、ロウ材22aのロウ付け時の酸化を防止するために真空炉内でのロウ付けが行われる。
この状態で、前記ロウ材22bを加熱して溶融させ、前記絶縁基板12を天板32に接合する(S04)。この場合、絶縁基板12と天板32とは、両者が密着されるように冶具により加圧固定される。
また、この際同時に、前記冷却器本体31と天板32とをロウ材22bにより接合することも可能である。冷却器本体31と天板32とを接合する際にも、該冷却器本体31と天板32とは、両者が密着されるように冶具により加圧固定される。
また、ロウ材22bのロウ付け時の酸化を防止するために、例えば1×10−5Torr程度の真空炉内でのロウ付けが行われる。
ロウ付け後、天板32および冷却器本体31は冷却されるが、ロウ付け時に両者は冶具により加圧固定されているため、その熱歪が低減されている。
従って、組み立てられたパワー半導体モジュールの冷却装置1において、パワー半導体素子11からの発熱の冷却器3への伝達が阻害されることがなく、信頼性の高い冷却装置1を構成することが可能となっている。
従って、従来のように絶縁基板12の他側面の全面を、下部電極を介して放熱板に接合する場合に比べて、絶縁基板12の他側面における接合面積が小さくなり、絶縁基板12と天板32との線膨張係数の差に伴って両者間に生じる応力を低減して、絶縁基板12の反り変形を抑えることが可能となっている。
該ベント部33は、力が加わると弾性変形が可能となっているため、絶縁基板12の周縁部と天板32の嵌合凹部32bとの接合部に応力が発生した際に、該接合部の近傍に位置するベント部33が変形することとなって、前記接合部に生じた応力を低減させることが可能となる。
これは、冷却フィン14・14・・・と冷却器本体31とが接触すると、該冷却フィン14・14・・・を構成する銅材と冷却器本体31を構成するアルミとの電位差によりアルミに電解腐食が生じることとなるが、このような電解腐食が発生することを防止するためである。
また、冷却フィン14・14・・・の頂部14cが冷却器本体31の底面と接触しないように構成することで、絶縁基板12の熱による伸縮の影響を受けて冷却器本体31に反りが生じることを防止することが可能となっている。
これは、パワー半導体素子11と上部電極13とを接合するはんだ中における、放熱を阻害するボイドの有無を、前記冷却装置1の上方または下方からX線を照射することにより検査しているが、前記冷却フィン14の垂直部14aの角度θが70°程度を超えると(垂直部14aが底部14bに対して垂直に近くなると)、X線の前記垂直部14aを透過する距離が長くなって該垂直部14aの影が写し出されることとなり、ボイドの判別力が低下する原因となるからである。
従って、冷却器本体31内を流れる冷却水により、絶縁基板12に直接接合される冷却フィン14・14・・・のみならず、該絶縁基板12の他側面も冷却されるため、従来のように絶縁基板12を下部電極や放熱板を介して冷却器に接合した場合に比べて、パワー半導体素子11の冷却効率が向上する。
図4に示すパワー半導体モジュールの冷却装置51は、パワー半導体モジュール52と冷却器3とを接合して構成されており、該パワー半導体モジュール52のパワー半導体素子11からの発熱を冷却器3へ放熱して冷却するものである。
以下に本例の冷却装置51について説明するが、前述の冷却装置1と同様の構成となる部分については同じ符号を付して詳細な説明は省略する。
また、前記下部電極66はロウ材22bにより絶縁基板12に接合されており、該下部電極66の下面には冷却フィン64・64・・・がロウ材22bにより接合されている。
前記絶縁基板12が天板32に接合された状態では、前記冷却フィン64・64・・・が前記天板32の開口部32aから冷却器本体31内へ向けて突出している。
この三角形状の冷却フィン64・64・・・においては、前記底部64bが下部電極66に接合される部分となり、前記頂部64cとその両側の垂直部64aとが前記冷却器本体31内へ侵入して熱を冷却水へ放熱するフィン部分となっている。
つまり、図5に示すように、まず、絶縁基板12の上面および下面にロウ材22bを介して上部電極63および下部電極66をそれぞれ配するとともに、前記下部電極66の下面にロウ材22bを介して冷却フィン64・64・・・を配して、該絶縁基板12に上部電極63、下部電極66および冷却フィン64・64・・・を組み付けた状態で(S11)、前記ロウ材22bを加熱して溶融させ、上部電極63、下部電極66および冷却フィン64・64・・・をロウ材22bにより絶縁基板12に接合する(S12)。
また、ロウ材22bのロウ付け時の酸化を防止するために真空炉内でのロウ付けが行われる。
これは、図6に示すように、下部電極66内におけるシリコン(Si)の分散濃度が0.2%以下であると、下部電極66を構成するアルミ材の融点が640℃以上の高い温度となるためであり、後述するステップS14にて下部電極66と天板32とをロウ付けする際の加熱により、下部電極66と絶縁基板12との接合部における下部電極66および間のロウ材22bが再溶融し難くなる。
この状態では、下部電極66が前記嵌合凹部32bに当接しており、前記ロウ材22bを加熱して溶融させることで、前記下部電極66と天板32とが接合される(S14)。この場合、絶縁基板12と天板32とは、下部電極66と天板32とが密着されるように冶具により加圧固定される。
また、この際同時に、前記冷却器本体31と天板32とをロウ材22bにより接合することも可能である。冷却器本体31と天板32とを接合する際にも、該冷却器本体31と天板32とは、両者が密着されるように冶具により加圧固定される。
なお、アルミ合金が「Si−Mg」にて構成されている場合も同様である(以下についても同様)。
特に、下部電極66と絶縁基板12との接合界面は下部電極66の母材よりも低密度となるためロウ材22b内のシリコン(Si)が侵入し易く偏析することとなる。
これは、下部電極66と冷却フィン64・64・・・との接合部についても同様のことがいえる。
前記接触防止材69は、前記ロウ材22bを構成するアルミ合金(Al−Si等)と反応しない、ホウ素や酸化チタン等にて構成されている。
これにより、下部電極66と天板32との接合を行うときに、絶縁基板12と下部電極66との接合部が再溶融して剥離することを防止できる。
このように大気圧中での接合作業を行うことで、真空炉内で接合作業を行う場合に比べて真空引きの時間やワークの加熱時間を短縮することができ(大気圧中で加熱すると対流伝熱効果により早く加熱できるため)、冷却装置51の生産性の向上を図ることができる。
2・52 パワー半導体モジュール
3 冷却器
11 パワー半導体素子
13・63 上部電極
14・64 冷却フィン
14a・64a 垂直部
14b・64b 底部
14c・64c 頂部
22a・22b ロウ材
31 冷却器本体
32 天板
32b 嵌合凹部
33 ベント部
66 下部電極
69 接触防止材
Claims (6)
- 絶縁基板の一面側に電極板を介して半導体素子が接合された半導体モジュールの他面側を、冷却器の天板に接合して構成される、半導体モジュールの冷却装置であって、
前記絶縁基板と冷却器の天板とを接合する第二の接合材を、
前記絶縁基板と電極板とを接合する第一の接合材よりも低い溶融温度を有する部材にて構成する、
ことを特徴とする半導体モジュールの冷却装置。 - 前記絶縁基板の一面側の電極板は銅材にて構成され、
前記冷却器の天板はアルミにて構成され、
前記第一の接合材は銀と銅とチタンとの合金材にて構成され、
前記第二の接合材はアルミとシリコンまたはマグネシウムとの合金材にて構成される、
ことを特徴とする請求項1に記載の半導体モジュールの冷却装置。 - 絶縁基板の一面側に第一の電極板を介して半導体素子が接合された半導体モジュールの他面側を、第二の電極板を介して冷却器の天板に接合して構成される、半導体モジュールの冷却装置であって、
前記第一の電極板および第二の電極板と前記冷却器の天板とを同質部材にて構成するとともに、前記絶縁基板と第一の電極板および第二の電極板とを接合する接合材ならびに前記第二の電極板と前記天板とを接合する接合材を同質部材にて構成し、
前記第二の電極板の周縁部に、第二の電極板と天板とを接合する接合材が、少なくとも前記第二の電極板と絶縁基板との接合界面に接触することを防止するための接触防止材が塗布される、
ことを特徴とする半導体モジュールの冷却装置。 - 前記第一の電極板および第二の電極板と前記冷却器の天板とはアルミにて構成され、
前記絶縁基板と第一の電極板および第二の電極板とを接合する接合材ならびに前記第二の電極板と前記天板とを接合する接合材はアルミとシリコンまたはマグネシウムとの合金材にて構成され、
前記接触防止材はホウ素または酸化チタンにて構成される、
ことを特徴とする請求項3に記載の半導体モジュールの冷却装置。 - 絶縁基板の一面側に第一の電極板を介して半導体素子が接合された半導体モジュールの他面側を、第二の電極板を介して冷却器の天板に接合して構成される、半導体モジュールの冷却装置であって、
前記第二の電極板と冷却器の天板とを接合する第二の接合材を、
前記絶縁基板と第一の電極板とを接合する第一の接合材よりも低い接合温度を有する部材にて構成し、
前記第二の電極板の周縁部に、前記第二の接合材が、少なくとも前記第二の電極板と絶縁基板との接合界面に接触することを防止するための接触防止材が塗布される、
ことを特徴とする半導体モジュールの冷却装置。 - 前記第一の電極板は銅材にて構成され、
前記第二電極板と前記冷却器の天板とはアルミにて構成され、
前記第一の接合材は銀と銅とチタンとの合金材にて構成され、
前記第二の接合材はアルミとシリコンまたはマグネシウムとの合金材にて構成され、
前記接触防止材はホウ素または酸化チタンにて構成される、
ことを特徴とする請求項5に記載の半導体モジュールの冷却装置。
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