JP2009240132A - 回転電機の円筒形回転子 - Google Patents

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Abstract

【課題】回転子巻線におけるコイルエンド部の円弧状部に通流させる冷媒ガスの通流流量を増大させて冷却効果を高めることができ、かつ製造コストの安い回転電機の円筒形回転子を提供することを課題とする。
【解決手段】円筒状回転子における外周を保持体に覆われた回転子巻線端部(コイルエンド)の円弧状部を構成する素線導体に、その少なくとも重なり合う面の一方の面に開口する冷媒ガス通流用の凹溝を設けるとともに、凹溝によって形成される冷媒ガス通流路を、スペーサによって円弧状部の軸方向端面側に形成された冷媒ガス通流路から独立して冷媒ガスの流出室に連通させることにより、コイルエンド部の円弧状部の冷却効果を高める。
【選択図】図1

Description

この発明は、タ−ビン発電機などの回転電機の円筒形回転子に係り、特にその回転子巻線のコイルエンド部の冷却構造の改良に関する。
円筒形回転子を持つ回転電機は各種の用途に用いられ、大容量のタービン発電機に多く用いられる。以下に、図8ないし図12に示す、一般的なタービン発電機について説明する。
図8は、特許文献1等に示された一般的なタービン発電機の要部を模式化して示す縦断面図である。図9は、図8のP矢視の平面図であり、図10は、図9におけるA−C線の断面図であり、図11は、図9におけるB−C線の断面図である。また図12は、図8におけるQ部を拡大して示す一部を破断した部分正面図である。
図8〜図12において、タービン発電機9は、ケーシング6と、固定子7と、2極の円筒形回転子8と、軸流ファン69,69と、冷却装置93とを備えている。円筒形回転子8の外周面と固定子7の内周面との間には空隙部91が介在されている。円筒形回転子8は、回転軸部81と、回転軸部81と一体に構成された回転子鉄心部82と、2極機に対応した1対の回転子巻線2,2と、リング状の保持体83,83とを備えており、ケーシング6に図示しない軸受部を介して固定子7に回転自在に支持されている。
なお、タービン発電機には、軸流ファン69が回転軸部81の一方にのみ設けられ、冷媒ガスがケーシング6内を循環するように冷媒ガス流路が形成されているものもある。
それぞれの回転子巻線2は、平角銅線からなる素線導体21を多重に巻回して形成された複数の層コイル22で構成される。それぞれの層コイル22は、回転子鉄心部82に円周方向に所定の間隔をおいて形成されている図示しない複数の巻線用溝の異なる巻線用溝に装填される。回転子巻線2の各層コイル22の巻線用溝に収納されている部位には、回転軸部81の軸長方向に分布して多数の通気孔88が形成されている。そして、上述の構造を持つ1対の回転子巻線2,2は、回転軸部81の中心軸線(図8中に1点鎖線で示す)X−Xに対して互いに線対称の関係となるように配設されている。
回転子巻線2の回転子鉄心部82の両端部から巻線用溝の外へ突き出された巻線端部(コイルエンド部)29,29は、リング状の保持体83によってその少なくとも外周部が保持され、円筒形回転子8が回転することによって発生される大きな遠心力によって変形しないよう保護される。保持体83は、ここでは、回転子巻線2のそれぞれのコイルエンド部29を保持する円筒状部831と、ファン69側の端部で円筒状部831に結合される円環状部832とを備えている(図12参照)。
ファン69、69は、円筒形回転子8,固定子7を冷却する冷媒ガス99をタービン発電機9内に循環させるために設けられており、回転子巻線2の両端のコイルエンド部29の回転軸部81の軸長方向に関する外側の位置に、回転軸部81に嵌め込まれて配設されている。固定子7は、周知の如く、多数の薄板製の鉄心板を軸方向に積層してなり,回転軸部81と同心の円形の内径を持つ固定子鉄心71と、固定子鉄心71に形成されている図示しない複数の巻線用溝に装填された固定子巻線72とを備えている。そして、固定子鉄心71の鉄心板の積層方向の要所には、冷媒ガス99を通流させるための通気ダクト73が多数形成されている。
次にケーシング6内に設けられた冷媒ガス99の通流路について説明をする。まず、ケーシング6は、固定子鉄心71の外周面に外接させて合計4枚の仕切板61,62が固定子鉄心71の鉄心板の積層方向に間隔を置いて図示の如くに設けられている。外側の仕切板61と内側の仕切板62とを接続するようにして複数の円筒状の連絡ダクト63が配置されている。仕切板61と仕切板62とによって区切られたそれぞれの空間は排気ダクト64,64となり、両側を仕切板62、62で区切られた空間は中央給気ダクト65となる。また、ケーシング6の両端部には、ファン69、69にそれぞれ対応させて吸気ダクト66,66が設けられている。
冷却装置93は、円筒形回転子8,固定子7を冷却することで高温となった冷媒ガス99から熱を除去する周知の冷却器94と、冷却器94と排気ダクト64,64とを接続する排気風胴95と、冷却器94と吸気ダクト66,66とを接続する吸気風胴96,96とを備えて構成されている(図9参照)。
このように構成されたタービン発電機9において、ファン69、69で加圧された冷媒ガス99は、まず、保持体83の付近で大きく3つに分岐される。すなわち、それぞれの保持体83の外周部を経て両端部から空隙部91に直接流入する冷媒ガス流99Aと、固定子巻線72の両端部のそれぞれを冷却した後に連絡ダクト63を経て中央給気ダクト65に流入する冷媒ガス流99Bと、それぞれの回転軸部81の外周面と保持体83および回転子コイル端部29との間の空間のそれぞれから回転子巻線2に流入する冷媒ガス流99Cとに分かれるのである。
冷媒ガス流99Cは、回転子巻線2の端部(コイルエンド部)29を冷却しつつ回転子鉄心部82の端部に到り、冷媒ガス流99Cの内の多くの部分がこの端部から巻線用溝部の底部に設けたガス通流路に流入し、回転子巻線2を冷却した後、通気孔88から空隙部91へ流出する。冷媒ガス流99Bは、中央給気ダクト65に連通されている通気ダクト73中を通流し、固定子鉄心71および固定子巻線72を冷却しつつ固定子鉄心部71の積厚方向の中央部から空隙部91に流入する。このようにして、空隙部91で合流された冷媒ガス99は、排気ダクト64,64に連通している通気ダクト73中を通流し、固定子鉄心71および固定子巻線72を冷却しつつ排気ダクト64,64に到る。
排気ダクト64,64に到達した冷媒ガス99は、円筒形回転子8,固定子7を冷却して比較的に高温になっているが、この高温の冷媒ガス99は、排気風胴95を経て冷却器94に流入して冷却される。冷却器94で冷却されて再び低温に戻った冷媒ガス99は、吸気風胴96,96および吸気ダクト66,66を経てファン69により吸気され、ケーシング6内に供給されるのである。
このように、タービン発電機9においては、冷却器94を介して冷媒ガス99を内部に循環させて冷却を行うことにより、安定な運転状態を得ているが、この種の回転電機に採用されている円筒形回転子8の回転子巻線2は、特に、そのコイルエンド部29の冷却が十分でないため、この部分の温度が高くなる傾向にあった。このため、従来からこの回転子巻線のコイルエンド部の冷却効果を高めて温度を低下させるため工夫が行われており、その一つの例として特許文献1に示された従来例を図13〜図20に示す。
図13は、図8におけるR部を拡大して示す部分断面斜視図、図14は図13におけるL部を拡大して示す部分斜視図、図15は回転子巻線2の円弧状部24を形成する素線導体21の縦断面図である。また、図16は図8におけるR部を拡大して示す部分的な正面断面図、図17は図16におけるU−U線に沿う部分断面図、図18は、図13におけるV−V線に沿う部分断面図、図19は図13におけるW−W線に沿う部分断面図、図20は図19におけるP矢視の部分平面図である。
これらの図に示すように、円筒形回転子8は、回転軸部81と、回転子鉄心部82と、1対の回転子巻線2と、回転子巻線2のコイルエンド部29に配設された複数のスペーサ54および54Aと、隔壁体55と、仕切壁体56と、外周部絶縁体57と、複数の楔3と、保持体83,83等とで2極構造に構成される。回転子巻線2は、それぞれの磁極毎に平角銅線からなる素線導体21が複数回巻回して構成された複数個(ここでは6個)の層コイル22で構成されている。それぞれの層コイル22は、周知の鞍形コイルとして形成されている。各層コイル22の直線状部23の中央部分が、回転子鉄心部82の異なる巻線用溝84に装填され、また、層コイル22の円弧状部24は、回転子巻線2のコイルエンド部29の主要部分を構成している。
各層コイル22のコイルエンド部29の相互間にはスペーサ54が、最も外側の層コイル22の外側面と、最も内側の層コイル22の内側面とにはスペーサ54Aがそれぞれ配置されて、円筒形回転子8の加減速時に発生する加速度などに対応してコイルエンド部9に働く大きな応力に対処している。スペーサ54は、細長い平板状の電気絶縁材からなる基板部541と、基板部541の両側面のそれぞれに一定の厚さを持たせて形成された電気絶縁材製の複数の突起部542とで構成されている。この突起部542は、コイルエンド部29における層コイル2の側面に沿わせて冷媒ガス99を通流させる通流路を確保するために設けられるものである。スペーサ54は複数の突起部542が基板部541の両方の側面に備えているが、スペーサ54Aは、複数の突起部542が基板部541の一方の側面のみに備えている点でスペーサ54と相違している。
スペーサ54,54Aが持つ基板部541は、層コイル22の高さ方向寸法Hとほぼ同等の幅寸法を有し、素線導体21の長さ方向に沿わせた長さを有している。スペーサ54,54Aにおける突起部542は、山形や三角形などの尖頭部を持つ形状を有し、基板部541の長さ方向に間隔を隔てて設けられ、その反基板部541側の端面が層コイル22の側面に当接される。この突起部542は、基板部541の幅方向の両端部のそれぞれに、その尖頭部を内側に向け、しかも、互いに位置を半間隔長だけずらして形成されている。
これによって、層コイル22のコイルエンド部29の側面には、冷媒ガス99が通流される、突起部542によってジグザグ状とされた通流路543が形成されることになる。この通流路543を後記する貫通孔55aと関連付けて視察すると、貫通孔55aから層コイル22の直線状部23に沿って冷媒ガス99が通流する通流路54Xと、貫通孔55aから層コイル22の円弧状部24に沿って冷媒ガス99が通流する通流路54Yとして把握することができる(図13参照)。なお、突起部542の持つ形状としては、矩形状のものも知られている。
各層コイル22のコイルエンド部29の回転軸部81と対向する面に配置される隔壁体55は、電気絶縁材を用いて全体として円筒を構成しており、コイルエンド部29における層コイル22の内周側に回転軸部81の外周面との間に空間を隔てて配置されている。隔壁体55には冷媒ガス通流路として、層コイル22の直線状部23と円弧状部24との結合部位直下の部位に貫通孔55a(図16参照)が、また、後記する排気室56Xに対向する部位に貫通孔55b(図17参照)が、それぞれ形成されている。仕切壁体56は、1対が1組になって合計2組(2極機であるため)が用いられており、排気室56Xを形成すべき部位を仕切るようにして、隔壁体55の内周面に当接させて配置されている(図17参照)。
両側を仕切壁体56,56で仕切られることで隔壁体55の内周側に形成される4個の空間の内、磁極の中間位置の直下に位置している2個の空間が、冷媒ガス流99Cが流入される流入室55Xとなり、また、磁極の中心位置(磁極の中心線Y−Yを図17中に2点鎖線で示す)の直下に位置している2個の空間が排気室56Xとなる。この排気室56Xは、そのファン69側の端部は閉塞され、その反ファン69側の端部は後記する排気溝86(図13参照)に連通されている。なお、流入室55Xは、そのファン69側の端部は開口をされ、その反ファン69側の端部は後記する溝部通流路84aに連通されている。
外周部絶縁体57は、電気絶縁材を用いて円筒状に形成され、コイルエンド部29における層コイル22の外周側と、保持体83の円筒状部831の内周側との間に配置されている(図17参照)。楔3は、巻線用溝84に装填された部分の回転子巻線2が、円筒形回転子8が回転することで発生される大きな遠心力によって巻線用溝84から飛び出さないようにするなどのために、巻線用溝84の開口部にこれを塞ぐように装着されている。
楔3には、図18〜図20に示すように回転軸部81の軸長方向に長い小判形の貫通孔3aが形成されており、それぞれの貫通孔3aは、素線導体21に形成されている後記する貫通孔21aなどを介して溝部通流路84a(図13参照)に連通されている。この溝部通流路84aは、各巻線用溝84の底部に回転軸部81の軸長方向に沿って形成されており、溝部通流路84aの両端部はそれぞれ流入室55Xに連通されている。なお、前記タービン発電機の円筒形回転子8における通気孔88は、円筒形回転子8の貫通孔3aとこれに対応して層コイル22に関連して形成されている後記する諸貫通孔によって構成されていることになる。
回転子鉄心部82には、1対の回転子巻線2、2を構成する層コイル22に対応した個数と位置とに従う複数の巻線用溝84と、歯部85と、複数の排気溝86とが図13に示すように形成されている。各巻線用溝84の底部には段付部84bが形成されており、この段付部84bの下部に前記した溝部通流路84aが形成されている(図18参照)。また、最外側および最内側の層コイル22が装填される巻線用溝84の反歯部85側を形成する回転子鉄心部82の部位,および各歯部85のそれぞれの軸長方向の両端部には、排気路85aが形成されている。
ここで、主として図18〜図20を参照して、円筒形回転子8の巻線用溝84内の電気絶縁および冷媒ガス99の通流路について更に説明する。それぞれの巻線用溝84内には、まず、回転子鉄心部82と層コイル22との間の電気絶縁用として、電気絶縁材をL字状に形成した1対の溝部絶縁体581が図示のように装填される。この溝部絶縁体581は、L字状をなすその底辺部分を溝の段付部84b上に、その先端部間に幅W581 を持つ間隙部581aが形成されるようにして載置される。そして層コイル22は、その下面と両側面とを溝部絶縁体581によって電気絶縁されるようにして、巻線用溝84に装填されている。この層コイル22の上側には、電気絶縁材製の上部絶縁体582を介して、前記楔3が装着されている。なお、511は、素線導体21の相互間を電気絶縁するための電気絶縁材製の素線間絶縁体である。
それぞれの層コイル22を構成する素線導体21の巻線用溝84内に収納されている部分には、回転軸部81の軸長方向に沿って冷媒ガス99(後記する冷媒ガス流99Z)を通流させるための複数の貫通孔21aが形成されている。それぞれの貫通孔21aは、冷媒ガス99のための広い通流面積を確保するために、回転軸部81の軸長方向に沿って長い小判形に形成されている。また、素線間絶縁体511および上部絶縁体582のそれぞれにも、貫通孔21aに対向する位置に、貫通孔21aとほぼ同一形状の貫通孔511aおよび582aが形成されている。そして、楔3に形成された貫通孔3aは、図18およびに図19に示すように、前記諸貫通孔51a,511aおよび582aに対向する部位に形成される。
さらに、回転子コイル2のコイルエンド部29の冷却効果向上のために、円弧状部24の素線導体21の両側面にそれぞれ図14および図15に示すように、冷媒ガス99を通流するための凹溝25が形成されている。それぞれの凹溝25は、その開口25aをスペーサ54またはスペーサ54Aが配置されている側に面するようにしている。なお、この円弧状部24の素線導体21の凹溝25を除いた有効断面積は直線状部23のそれと同じになるように選ばれている。
このように構成された従来例の円筒形回転子8における冷媒ガス流99Cの通流経路は次のように形成されている。すなわち、ファン69によってそれぞれの流入室55X(図13参照)へ送られた冷媒ガス流99Cは、流入室55Xにおいて、回転軸部81の軸長方向に沿って溝部通流路84aに流入する冷媒ガス流99Zと、隔壁体55が持つ貫通孔55aから層コイル22の側面にスペーサ54と54Aによって形成されているジグザグ状の通流路54Xおよび凹溝25に流入する冷媒ガス流とにまず分岐される。さらに貫通孔55aから流入した冷媒ガス流は、この貫通孔55aの近傍において、層コイル22のコイルエンド部の円弧状部の端面に形成されたジグザグ状の通流路54Xを通流する冷媒ガス流99Xと、層コイル22のコイルエンド部の直線状部の側面に形成されたジグザグ状の通流路54Y側を通流する冷媒ガス流99Yとにさらに分岐される。
冷媒ガス流99Zは、流入室55X→溝部通流路84a→通気孔88(間隙部581aと、貫通孔51a,511aおよび582aと、貫通孔3a)を順次通過した後に空隙部91に流入し、この間、回転子巻線2の直線状部の巻線用溝84に装填されている部位と、回転子鉄心部82Aとを冷却する。
また、冷媒ガス流99Xは、流入室55X→貫通孔55a→通流路54X→排気路85aを順次通過した後に空隙部91(図8参照)に流入し、この間、回転子巻線2の直線状部23の回転子鉄心から突出し露出しているコイルエンド部29に在る部位と、回転子鉄心部82の両端部とを冷却する。
さらに、冷媒ガス流99Yは、流入室55X→貫通孔55a→通流路54Yおよび凹溝25→貫通孔55b→排気室56X→排気溝86を順次通過して空隙部91へ流入し、この間、回転子巻線2の円弧状部24と、回転子鉄心部82の両端部とを冷却する。
回転子巻線2の円弧状部24における冷媒ガス流99Yの通流路としては、スペーサ54Aが持つ通流路に素線導体21の凹溝25内の通流路が加わるため、冷媒ガス流99Yに対する流体抵抗が低減される。また、円弧状部24の長さ方向に関する凹溝25の端面は、当然のことながら円弧状部24の端面側に開口をしているので、貫通孔55aから流出した直後の冷媒ガス流99Yは、容易に凹溝25内に流入されることになる。これらのことにより、冷媒ガス流99Yの流量をより大きくすることができる。
この冷媒ガス流99Yが円弧状部24と接触し合う面積は、円弧状部24の素線導体21が凹溝25を有していることで増大する。すなわち、円筒形回転子1が持つ回転子巻線2のコイルエンド部29では、冷媒ガス流99Yの流量と、円弧状部24の冷媒ガス流99Yに対する放熱面積とが共に増大することと、冷媒ガス流99Yの凹溝25への流入が容易となることとが相まって、円弧状部24の冷却効果が増大される。この結果、回転子巻線2のコイルエンド部の直線状部23との接続部位を含めて円弧状部24の温度上昇が低減される。
また、コイルエンド部における冷媒ガスの通流路54X,54Yはジグザグ状の通流路となっているため、ここを流れる冷媒ガス流99X,99Yが層コイル22の側面と比較的長く接触することになるので、層コイル22を良好に冷却することができる。このような冷却構成を備えることによって、円筒形回転子8では、コイルエンド部29を含む回転子巻線2の冷却効果を向上することができる。
前記の従来例においては回転子巻線2のコイルエンド部の円弧状部の素線導体21に、側面に開口した凹溝25を設けて、コイルエンド部の冷却効果を高めているが、この凹溝25の代わりに図21に示すように、素線導体21に中空孔26bを設けるようにしてもよいことが、特許文献1に提案されている。
特許第3791146号公報
前記した従来装置においては、回転子巻線におけるコイルエンド部の円弧状部の素線導体に冷媒ガスを通流させるために設けられている凹溝25は、素線導体の幅方向の両端部に形成されるので、素線導体の幅方向の中央部の冷却が不十分となるとともに、回転子巻線におけるコイルエンド部の円弧状部の側面にスペーサを組み合わせて形成される冷媒ガスの通流路と、素線導体の凹溝によって形成される冷媒ガスの通流路とが合流されて共通の排出室に導かれる構成となっているため、この通流路における流体抵抗の低減が制限され、冷媒ガス通流流量を増大できない問題がある。
また、図21に示すように、冷媒ガスを通流させるための中空孔25bを設けた素線導体21により回転子巻線におけるコイルエンド部の円弧状部を構成した場合は、中空孔25bを素線導体の幅方向の中央部に設けることにより、素線導体の中央部の冷却効果を高めることができるようになるが、素線導体21の製造コストが高くなる問題がある。それとともに、この場合も、素線導体の中空孔25bによって形成される冷媒ガスの通流路が円弧状部24に設けられた連通溝46(図21参照)によって回転子巻線におけるコイルエンド部の円弧状部24の側面にスペーサ54を組み合わせて形成される冷媒ガスの通流路と合流されて共通の排出室に導かれているため、この通流路の流体抵抗の低減が制限されるため、冷媒ガス通流流量の大きな増大が望めない問題がある。
この発明は、前記のような問題を解決するため、回転子巻線におけるコイルエンド部の円弧状部に通流させる冷媒ガスの通流流量を増大させて冷却効果を高めることができ、かつ製造コストの安い回転電機の円筒形回転子を提供することを課題とするものである。
前記の課題を解決するため請求項1の発明は、回転軸部と、回転軸部とほぼ同心の円形状として外周が形成されると共に外周の円周方向に沿わせて形成された複数の巻線用溝を有する回転子鉄心部と、一対または複数対の磁極用の回転子巻線と、回転軸部の軸長方向に関する外側の位置の少なくとも何れか一方に配設された冷媒ガスを循環するための冷却用ファンとを備え、それぞれの磁極用の前記回転子巻線は、平角状の素線導体を多重に巻回して形成した複数の層コイルで構成されると共にそれぞれの層コイルが異なる巻線用溝に装填され、巻線用溝内に収納されていない部分である回転子巻線のコイルエンド部におけるそれぞれの層コイルの側面部に回転子巻線を冷却する冷媒ガスを通流させるための通流路を形成するスペーサが配設されてなり、前記回転子巻線のそれぞれの層コイルは、互いにほぼ平行させて配置されると共にその長さ方向の中央部分が前記巻線用溝に装填される1対の直線状部と,両直線状部の端部の間を接続して互いにほぼ平行して配置される1対の円弧状部とでなり、少なくとも前記回転子巻線のコイルエンド部が前記冷媒ガスによって冷却されるようにしてなる回転電機の円筒形回転子において、前記回転子巻線の層コイルの有するコイルエンド部の円弧状部を構成する素線導体に、積層したとき互いに重り合う面の少なくと一方の面に開口した冷媒ガス通流用の凹溝を形成したことを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1に記載の回転電機の円筒形回転子において、前記凹溝を互いに連通し、この凹溝によって形成される冷媒ガス通流路の冷媒ガスの排出口を、前記スペーサによって形成された冷媒ガス通流路の冷媒ガスの排出口とは独立して設けることを特徴とするものである。
請求項3の発明は、請求項1または2に記載の回転電機の円筒形回転子において、前記凹溝の幅を前記素線導体の幅近くまで拡げることを特徴とするものである。
さらに、請求項4の発明は、請求項1ない3のいずれか1項に記載の回転電機の円筒形回転子において、前記凹溝の内壁面に少なくとも1つ以上の凹または凸を形成することを特徴とするものである。
さらに、請求項5の発明は、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の回転電機の円筒形回転子において、前記凹溝の断面積を内径側よりも外径側が大きくなる構成とし、内径側より外径側の風量を多くしたことを特徴とするものである。
さらに、請求項6の発明は、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の回転電機の円筒形回転子において、前記凹溝の断面積を、磁極側よりも端側が大きくなるように構成し、磁極側より端側の風量を多くしたことを特徴とするものである。
さらに、請求項7の発明は、請求項1ないし6のいずれか1項に記載の回転電機の円筒形回転子において、前記凹溝の前記冷媒ガス入口部の端側の少なくとも一部を斜め形状とし、前記冷媒ガス入口部の開口面積を大きくしたことを特徴とするものである。
さらに、請求項8の発明は、請求項1ないし7のいずれか1項に記載の回転電機の円筒形回転子において、前記素線導体を絶縁シートを介して積層し、前記凹溝を外周面にのみ形成したことを特徴とするものである。
この発明によれば、回転電機の円筒形回転子において、前記回転子巻線の層コイルの有するコイルエンド部の円弧状部を構成する素線導体に形成する冷媒ガス通流用の凹溝が素線導体の互いに重ね合わされる一方の面側に開口させて形成されるので、中空孔を設けた素線導体に比して、加工が容易になるとともに安価に製造することができるようになる。
また、この発明においては、回転子巻線の層コイルの円弧状部の素線導体に形成された冷媒ガス通流用の凹溝によって形成される冷媒ガス通流路の冷媒ガスの排出口を、前記スペーサによって形成された冷媒ガス通流路の冷媒ガスの排出口とは独立して設けているので、回転子巻線の層コイルの有するコイルエンド部の円弧状部に冷媒ガスを通流してこの部分を冷却するための通流路の排出口の面積を増やして通流抵抗を低減することができるので、この通流路への冷媒ガスの通流流量を増やして冷却効果を高めることができる。
さらに、この発明よれば、回転子巻線の層コイルの円弧状部の素線導体に形成された冷媒ガス通流用の凹溝を可能な限り前記素線導体の幅一杯に拡げることにより、回転子巻線の層コイルの円弧状部の素線導体の全体をほぼ均一に冷却し、素線導体の温度分布をより均一化することができるとともに、冷媒ガス通流用の凹溝の内壁面に少なくとも1つ以上の凹または凸を形成することにより、素線導体の凹溝による冷却効果を一層高めることができる等の高価も得られる。
さらに、この発明によれば、凹溝の断面積を内径側よりも外径側が大きくなる構成とし、内径側より外径側の風量を多くすること、あるいは、前記凹溝の断面積を、磁極側よりも端側が大きくなる構成とし、磁極側より端側の風量を多くしたことにより、素線導体の長さの違い、および径方向位置に起因する冷却流路部の風量の差異を補完し、コイルエンド部の各素線導体の温度を均一にすることができる。
さらに、この発明によれば、前記凹溝の前記冷媒ガス入口部の端側の少なくとも一部を斜め形状とし、前記入口部の開口面積を大きくすることにより、冷媒ガスを前記凹溝に流入し易くすることができる。
さらに、この発明によれば、前記素線導体を絶縁シートを介して積層した場合に、前記凹溝を外周面に形成することにより、前記絶縁シートが前記円筒形回転子の回転による遠心力によって撓むことを防止することができる。
この発明の実施の形態について図1〜図5に示す実施例に基づいて説明する。
図1は、この発明の実施例の構成を示す部分(図8におけるタービン発電機のR部相当)断面斜視図、図2は、図1のT部を拡大して示す斜視図、図3は、図2のIII−III線に沿う縦断面図、図4はこの発明に使用する素線導体の部分平面図、図5は図4のV−V
線に沿う縦断面図である。
図1〜図5示すこの発明の実施例において、円筒形回転子の回転子巻線2や冷媒ガスの流通経路の基本的な構成は前記従来例とほぼ同じであるので、従来装置と同一の構成要素は同一の符号を付して示す。
この発明においては、従来装置と同様に、回転子巻線2を構成する層コイル22のコイルエンド部のそれぞれの直線状部23および円弧状部24にスペーサ54または54Aをあてがうことによって冷媒ガス通流路54Xおよび54Yが形成される。
回転軸部81の外周に設けた隔壁55には、冷媒ガスの流入室55Xから冷媒ガス通流路54Xおよび54Yへ冷媒ガスを導くための貫通孔55aが設けられている。さらに層コイル22の円弧状部24の軸方向の端面側の冷媒ガス通流路54Yは隔壁55に設けられた出口となる貫通孔55bを介して流出室56X連通されている(図1および図4参照)。
回転子巻線2の層コイル22のコイルエンド部の円弧状部24を構成する素線導体21には、断面を図5に示すように、冷媒ガスを通流するための凹溝26が設けられる。この凹溝26は、素線導体21を絶縁シートを介して(図示せず)積層したとき、互いに重なり合う面の少なくとも一方の面に開口される。このような凹溝26の設けられた素線導体21は、引抜加工や切削加工により容易に製造することができる。なお、凹溝26を素線導体21の両面に設ける場合には、絶縁シートは素線導体21の互いに重なり合う面にのみ設ける。凹溝26を素線導体21の一方の面に設ける場合には、外周面側に設ける。このようにすることにより、絶縁シートが円筒形回転子8の回転による遠心力が絶縁シートにかかっても、絶縁シートは、素線導体21の凹溝26が設けた面とは反対側の面に押し付けられるだけであるため、絶縁シートが撓むことを防止することができる。
また、素線導体21の凹溝26の底壁には、図4に示すように、冷媒ガス通流路の出口となる貫通孔27を設ける。この貫通孔27は、素線導体21を複数回巻回して層コイル22を構成したとき、図3に示すように一直線に重なり合い各凹溝26を連通させ、かつ隔壁55に設けた貫通孔55cの直上に位置する部位に設けられる。これにより、各素線導体21の凹溝26によって形成される層コイル22の円弧状部24の冷媒ガス通流路26Yは、入口となる凹溝の円周方向の端面の開口および隔壁55の貫通孔55a通して回転軸部81上の流入室55Xに連通され、出口となる凹溝26の底壁の貫通孔27および隔壁55の貫通孔55bを通して回転軸部81上の流出室56Xに独立して連通されるようになる。なお、図3、4では、貫通孔27は1つであるが、2つ設けるようにしても良いことは勿論である。
また、図2において、2点鎖線で囲まれた素線導体26の端側100を無くし、冷媒ガス入口部の端側の少なくとも一部を斜め形状とすれば、冷媒ガス入口部の開口面積を大きくして冷媒ガス流99Yが凹溝26に入り易くすることができる。
この発明によれば、このように構成されているので、ファン69(図8参照)により加圧された冷媒ガスは、回転軸部81上の流入室55Xから、貫通孔55aを通して層コイル22の直線状部23および円弧状部24に供給される。供給された冷媒ガスの一部は、直線状部23の側方のスペーサ54Aによって形成される通流路54X内を突起部542によってジグザグに流れる冷媒ガス流99Xとなって排気路85aを通して空隙部91(図8参照)へ流れ、この間にコイルエンド部の直線状部23を冷却する。
冷媒ガスは、もう一方で層コイル22のコイルエンド部の円弧状部24のスペーサ54または54Aによって形成される通流路54Yおよび素線導体21の凹溝26によって形成される通流路26Y内を冷媒ガス流99Yおよび99Y´となって流れる。通流路54Yを流れる冷媒ガス流99Yは隔壁55の貫通孔55aから流出室56Xへ流れ、排気路86から空隙部91へ流れる。素線導体21の凹溝26によって形成された通流路26Yを流れる冷媒ガス流99Y´は、凹溝21の底壁に設けられた貫通孔27および隔壁55に設けられた貫通孔55cから流出室56Xへながれ、排出路86を経由して空隙部91へ流出する。このような冷媒ガス流99Yおよび99Y´によって、層コイル22のコイルエンド部の円弧状部24が冷却される。
この発明によれば、層コイル22のコイルエンド部の円弧状部24における、軸方向の端面側にスペーサ54または54Aによって形成された冷媒ガスの通流路54Yと、素線導体21内に凹溝26によって形成された通流路26Yが互いに独立した並列の通流路となるので、円弧状部24を冷却する冷媒ガスの通流路の流体抵抗が低減されて、通流流量を増大することができる。このため、層コイル22のコイルエンド部の円弧状部24の冷却効果を一層高めることができる。
図6は、この発明における素線導体21に設ける凹溝26の変形例を示すものである。
この変形例による凹溝26は、その内壁面に多数の凹凸を設けることにより、凹溝26の内壁面のこの凹溝26内を流れる冷媒ガスに対する放熱面積を増大したものである。
このように素線導体21内の凹溝26の冷媒ガスに対する放熱面積を増大するようにすれば、冷媒ガスによるコイルエンド部の円弧状部24の冷却効果をなお一層高めることができて有利である。
この発明においては、回転子巻線のコイルエンド部の円弧状部を構成する素線導体21の断面積は、凹溝26の部分を除いた有効断面積は、凹溝の設けられていない直線状部23の断面積と等しくなるように選定すればよいので、凹溝26の形状には何も制限がなく自由な形状にすることができる。このため、凹溝26の断面積を一定(したがって冷媒ガス通流量一定)にした場合、その幅dmを図5に示すように、素線導体21の幅方向の両端部に相互に重ね合わせて支持するときの必要最小限の機械強度が維持される支持代d0を残した限度一杯の幅dmまで拡大して、その分深さhを浅くした形状の凹溝とすることにより、凹溝26を素線導体21の幅一杯近くまで拡げることができるので、素線導体21の全体をより均一に冷却することが可能となり、これによっても冷却効果を向上することができる。
さらに、この発明においては、凹溝26の形状には何も制限がなく自由な形状にすることができることから、凹溝26の冷却風量を調節することが容易である。
例えば、周方向部分が長い端側の巻線の導体については、冷却流路の風量が内径側と比較して少なくなるので、溝の断面積を大きくして総風量の増大を図り、一方、周方向部分が短い磁極側の巻線の導体については、冷却流路の風量が他と比較して多くなるので、溝の断面積を小さくする、あるいは溝なしとして風量の配分を図り、風量の最適化を図ることができる。また、導体の径方向位置による冷却流路の風量の差異に対しても、同様に風量の配分を図り、各素線導体の温度を均一化し、冷却風量の利用率の向上と、風量の最適化を実現することができる。
図7は、冷却風量の配分例を説明するための図である。図7(a)は、周方向部分導体の回転軸方向位置と凹溝26を流れる冷却風量との関係を示したものである。周方向部分の導体の長さは、磁極側(導体A)が短く、端側(導体C)が長くなるので、凹溝26の断面積が一定の場合には、導体の長さが長くなる端側に行くほど風量は減少していくが、凹溝26の断面積を端側になるほど大きくしていくことにより、風量を増加させることができることを示している。
また、図7(b)は、周方向部分導体の径方向位置と凹溝26を流れる冷却風量との関係を示したものである。周方向部分導体の長さは、外径側が長く、内径側が短くなるので、凹溝26の断面積が一定の場合には、導体の長さが長くなる外径側に行くほど風量は減少していくが、凹溝26の断面積を外径側になるほど大きくしていくことにより、風量を増加させることができることを示している。
このように最適化を行なうことにより、回転軸方向位置および径方向位置に起因する周方向部分導体の長さの違いによる冷却流路の風量の差異を補完し、コイルエンド部全体の各素線導体の温度を均一化することができる。
この発明の実施例の構成を示す部分断面斜視図。 図1のT部を拡大して示す斜視図。 図2のIII−III線に沿う縦断面図。 この発明に使用する素線導体の部分平面図。 図4のV−V線に沿う縦断面図である。 この発明に用いる他の素線導体の例を示す縦断面図。 冷却風量の配分例を説明するための図。 従来から公知の一般的なタービン発電機の要部を模式化して示す縦断面図。 図8のP矢視の平面図。 図9におけるA−C線に沿う断面図。 図9におけるB−C線に沿う断面図。 図8におけるQ部を拡大して示す一部破断面を含む構成図 図8におけるR部を拡大して示す部分断面斜視図。 図13におけるL部を拡大して示す部分斜視図。 回転子巻線2の円弧状部24を形成する従来の素線導体断面図。 図8におけるR部を拡大して示す部分断面図。 図16におけるU−U線に沿う部分断面図。 図13におけるV−V線に沿う部分断面図。 図13におけるW−W線に沿う部分断面図。 図19におけるP矢視の部分平面図である。 他の従来例の層コイルの円弧状部の構成を示す部分斜視図。
符号の説明
1:タービン発電機
2:回転子巻線
21:素線導体
22:層コイル
23:直線状部
24:円弧状部
26:凹溝
27:貫通孔
29:回転子コイル端部(コイルエンド部)
5:隔壁
55X:冷媒ガスの流入室
56X:冷媒ガスの流出室
69:ファン
8:回転子
81:回転軸部
82A:回転子鉄心部
83:保持体
99X、99Y、99Y´、99Z:冷媒ガス流

Claims (8)

  1. 回転軸部と、回転軸部とほぼ同心の円形状として外周が形成されると共に外周の円周方向に沿わせて形成された複数の巻線用溝を有する回転子鉄心部と、一対または複数対の磁極用の回転子巻線と、回転軸部の軸長方向に関する外側の位置の少なくとも何れか一方に配設された冷媒ガスを循環するための冷却用ファンとを備え、それぞれの磁極用の前記回転子巻線は、平角状の素線導体を多重に巻回して形成した複数の層コイルで構成されると共にそれぞれの層コイルが異なる巻線用溝に装填され、巻線用溝内に収納されていない部分である回転子巻線のコイルエンド部におけるそれぞれの層コイルの側面部に回転子巻線を冷却する冷媒ガスを通流させるための通流路を形成するスペーサが配設されてなり、前記回転子巻線のそれぞれの層コイルは、互いにほぼ平行させて配置されると共にその長さ方向の中央部分が前記巻線用溝に装填される1対の直線状部と,両直線状部の端部の間を接続して互いにほぼ平行して配置される1対の円弧状部とでなり、少なくとも前記回転子巻線のコイルエンド部が前記冷媒ガスによって冷却されるようにしてなる回転電機の円筒形回転子において、前記回転子巻線の層コイルの有するコイルエンド部の円弧状部を構成する素線導体に、積層したとき互いに重なり合う面の少なくとも一方の面に開口した冷媒ガス通流用の凹溝を形成したことを特徴とする回転電機の円筒形回転子。
  2. 請求項1に記載の回転電機の円筒形回転子において、前記凹溝を互いに連通し、この凹溝によって形成される冷媒ガス通流路の冷媒ガスの排出口を、前記スペーサによって形成された冷媒ガス通流路の冷媒ガスの排出口とは独立して設けたことを特徴とする回転電機の円筒形回転子。
  3. 請求項1または2に記載の回転電機の円筒形回転子において、前記凹溝の幅を前記素線導体の幅近くまで拡げたことを特徴とする回転電機の円筒形回転子。
  4. 請求項1ない3のいずれか1項に記載の回転電機の円筒形回転子において、前記凹溝の内壁面に少なくとも1つ以上の凹または凸を形成したことを特徴とする回転電機の円筒形回転子。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項に記載の回転電機の円筒形回転子において、前記凹溝の断面積を、内径側よりも外径側が大きくなるように構成し、内径側より外径側の風量を多くしたことを特徴とする回転電機の円筒形回転子。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項に記載の回転電機の円筒形回転子において、前記凹溝の断面積を、磁極側よりも端側が大きくなるように構成し、磁極側より端側の風量を多くしたことを特徴とする回転電機の円筒形回転子。
  7. 請求項1ないし6のいずれか1項に記載の回転電機の円筒形回転子において、前記凹溝の前記冷媒ガス入口部の端側の少なくとも一部を斜め形状とし、前記冷媒ガス入口部の開口面積を大きくしたことを特徴とする回転電機の円筒形回転子。
  8. 請求項1ないし7のいずれか1項に記載の回転電機の円筒形回転子において、前記素線導体を絶縁シートを介して積層し、前記凹溝を外周面側にのみ形成したことを特徴とする回転電機の円筒形回転子。
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