JP2010273616A - エリスリトールを含有する起泡性水中油型乳化物 - Google Patents

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Abstract

【課題】全固形分が高い水中油型乳化物であるにも係らず、低カロリーであって、高い乳化安定性、優れたホイップ性を有し、ホイップした状態で長期冷蔵保存での硬さ変化が少なく、ホイップ後の25℃保形性に優れ、ホイップした後の30℃での日持ちにも優れ、風味良好な起泡性水中油型乳化物及び当該水中油型乳化物をホイップしてなる含気油脂組成物を提供する事にある。
【解決手段】油脂、蛋白質、糖アルコール及び水を含む水中油型乳化物であって、糖アルコール全体中にエリスリトール含有量が固形分として10重量%以上であって、全固形分が40〜75重量%であり、油脂分が10〜30重量%である起泡性水中油型乳化物であり、当該水中油型乳化物をホイップしてなる水分活性値(Aw)が0.85〜0.95の含気油脂組成物である。
【選択図】なし

Description

本発明は、エリスリトールを含有する起泡性水中油型乳化物及び当該水中油型乳化物をホイップしてなる含気油脂組成物に関する。
各種パン類やケーキ類、デザート類のナッペ、トッピング、サンド、注入等に用いられる含気油脂組成物については、消費者が油性感の少ない風味を好む傾向から起泡性水中油型乳化物をホイップして得られる含気油脂組成物が市場で多く見られるようになって来た。これに関する従来の特許文献としては、特許文献1では水、油脂、乳蛋白質および糖質を含有し、水分活性値(Aw)が0.91以上であって、且つ、水分活性値(Aw)と水相に対する乳蛋白質の重量%(P)の関係が、〔Aw+0.07P≦1.02〕の範囲を満足する、起泡性水中油型乳化組成物が提案され、特許文献2ではジェランガムを水中油型乳化物に対して、0.01〜0.2重量%含有し、且つ乳化剤として解乳化剤及び安定乳化剤を含有し、合計量が水中油型乳化物に対して、0.2〜1.0重量%で、解乳化剤1に対し安定乳化剤を0.8〜2.0含有することを特徴とする水中油型乳化物が提案され、特許文献3では水相中に、糖アルコール、又は糖及び糖アルコールからなる糖類と乳固形分を含有する起泡性水中油型乳化物であって、糖類を固形分として水相全体中に50〜70重量%含有しており、且つ糖類全体中、三糖由来の糖アルコール含有量が20〜60重量%であることを特徴とする起泡性水中油型乳化油脂組成物が提案されている。
起泡性水中油型乳化物をホイップして得られる含気油脂組成物に要求される品質としては食品としてのおいしさは当然のことながら、常温流通下で日持ちに優れるという品質が求められている。この日持ち性を良くするには水分活性を低く設定しなければならず先に例示した特許文献でも多量の糖類が使用されている。
一方、食生活における健康志向が高まり、ダイエット食品として低カロリー食品の市場が定着してきている現在、起泡性水中油型乳化物やこれをホイップして得られる含気油脂組成物についても低カロリー化の要望が強い。
起泡性水中油型乳化物を低カロリー化させるためには固形分を減らす、高カロリー源である油脂、糖類を減らす等が考えられるが固形分を減らすと、水分活性を低くさせることができず、日持ち性が不十分となる。また、油脂分の減少はホイップ性、保形性の悪化を来たすため、ある程度の油脂分が必要であり、クリームらしいおいしさ(コク)からも油脂は必要である。このように低カロリー化と日持ち性の両立は難しい課題となる。
更に、この含気油脂組成物は起泡性水中油型乳化物をホイップして得られる関係上ホイップして乳化が適度に破壊されなければならず、一方水中油型乳化物としてホイップされるまでの輸送、配送等の温度変化や振動等の物理的変化に対して乳化が安定であることが必要であって、この乳化の破壊と乳化の安定という相反する性質の調整を解決しなければならないという課題もある。
低カロリーを謳ったものとして、アイスクリーム類で保存性の良好な冷菓の製造方法が特許文献4で提案されているが、この物は全固形分が30〜36重量%と低いものであった。
特開平10−327790号公報 特開2001−245620号公報 特開2006−223161号公報 特開2007−274922号公報
本発明の目的は、全固形分が高い水中油型乳化物であるにも係らず、低カロリーであって、高い乳化安定性、優れたホイップ性を有し、ホイップした状態で長期冷蔵保存での硬さ変化が少なく、ホイップ後の25℃保形性に優れ、ホイップした後の30℃での日持ちにも優れ、風味良好な起泡性水中油型乳化物及び当該水中油型乳化物をホイップしてなる含気油脂組成物を提供する事にある。
本発明者は鋭意研究を行った結果、糖アルコールであるエリスリトールを特定量使用することが有効であるという知見に基づき本発明を完成するに至った。
即ち本発明の第1は、油脂、蛋白質、糖アルコール及び水を含む水中油型乳化物であって、糖アルコール全体中にエリスリトール含有量が固形分として10重量%以上であることを特徴とする起泡性水中油型乳化物である。第2は、糖アルコールの含有量が固形分として水中油型乳化物全体に対して15〜45重量%である、第1記載の起泡性水中油型乳化物である。第3は、糖アルコール全体中にエリスリトール含有量が固形分として10重量%以上であり、エリスリトール以外の糖アルコールがソルビトール、マンニトール、マルチトール、マルトトリイトール及びマルトテトライトールである、第1記載の起泡性水中油型乳化物である。第4は、全固形分が40〜75重量%である、第1記載の起泡性水中油型乳化物である。第5は、油脂分が10〜30重量%である、第1記載の起泡性水中油型乳化物である。第6は、油脂全体に対してラウリン系油脂が50重量%以上である、第1記載の起泡性水中油型乳化物である。第7は、第1〜第6の何れか1に記載の起泡性水中油型乳化物をホイップしてなる、含気油脂組成物である。第8は、比重が0.35〜0.65である、第7記載の含気油脂組成物である。第9は、水分活性値(Aw)が0.85〜0.95である、第7記載の含気油脂組成物である。第10は、更に日持ち向上剤を含む、第1記載の起泡性水中油型乳化物である。
全固形分が高い水中油型乳化物であるにも係らず、低カロリーであって、高い乳化安定性、優れたホイップ性を有し、ホイップした状態で長期冷蔵保存での硬さ変化が少なく、ホイップ後の25℃保形性に優れ、ホイップした後の30℃での日持ちにも優れ、風味良好な起泡性水中油型乳化物及び当該水中油型乳化物をホイップしてなる含気油脂組成物を提供する事が可能になった。更に従来品に比して20%以上のカロリーを低下することが可能になった。
本発明の起泡性水中油型乳化物は、油脂、蛋白質、糖アルコール及び水を含む水中油型乳化物であって、糖アルコール全体中にエリスリトール含有量が固形分として10重量%以上であり、好ましくは30重量%以上であり、更に好ましくは50重量%以上である。
エリスリトールは甘味の質が良く、カロリーゼロの糖アルコールであるため好ましい。
エリスリトール以外の糖アルコールとしては、マンニトール、ソルビトール、キシリトール等の単糖アルコール、イソマルチトール、マルチトール、ラクチトール等の2糖アルコール、マルトトリイトール、イソマルトトリイトール、パニトール等の3糖アルコール、マルトテトライトール、オリゴ糖アルコール等の4糖以上の糖アルコール、粉末還元麦芽糖水飴などが挙げられるが、これらのなかでは、難消化性糖アルコールであるソルビトール、マンニトール、マルチトール、マルトトリイトール、マルトテトライトールが好ましい。
これらの糖アルコールは、難消化性で起泡性水中油型乳化物に使用した際は甘味の質がよく低粘度であるので好ましい。
糖アルコールの含有量が固形分として水中油型乳化物全体に対して15〜45重量%が好ましく、より好ましくは18〜43重量%であり、更に好ましくは20〜40重量%である。糖アルコールが少なすぎると水分活性値(Aw)を低くすることが出来難くなり、30℃の日持ち性が悪くなる。糖アルコールが多すぎると甘くなりすぎ風味が悪くなる。
本発明の油脂としては、食用として使用できるものを広く採用することができ、例えばナタネ油、大豆油、ヒマワリ種子油、綿実油、落花生油、米糠油、コーン油、サフラワー油、オリーブ油、カポック油、胡麻油、月見草油、パーム油、シア脂、サル脂、カカオ脂、ヤシ油、パーム核油等の植物性油脂並びに乳脂、牛脂、豚脂、魚油、鯨油等の動物性油脂が例示でき、上記油脂類の単独または混合油あるいはそれらの硬化、分別、エステル交換等を施した加工油脂(融点15〜40℃程度のもの)が例示できる。
これらのうち、油脂全体に対してラウリン系油脂が50重量%以上が好ましく、より好ましくは60重量%以上であり、更に好ましくは80重量%以上である。ラウリン系油脂の使用により起泡物の耐熱保形性が向上し良好な口溶けを持たせることが出来る。
ラウリン系油脂としては例えば、ヤシ油、パーム核油、パーム核油を分別して得られるパーム核オレイン、パーム核ステアリン等の分別油、及びこれらの硬化油が挙げられ、これらから選ばれる1種又は2種以上を用いることができる。
更に好ましくは硬化パーム核油または硬化分別パーム核油が例示できる。
本発明の蛋白質としては乳蛋白質、卵蛋白質、大豆蛋白質が挙げられ、具体的には、生乳、牛乳、脱脂乳、生クリーム、濃縮乳、無糖練乳、加糖練乳、全脂粉乳、脱脂粉乳、バターミルクパウダー、ホエー蛋白、酸カゼイン、レンネットカゼイン、若しくはカゼインナトリウム、カゼインカルシウム、カゼインカリウム等のカゼイン類、またはトータルミルクプロテイン乳由来の蛋白質が例示できる。卵蛋白質としては、液状あるいは乾燥された卵黄、卵白、全卵及びこれらより分離される単一(単純)蛋白質、例えばオボアルブミン、コンアルブミン、オボムコイド、オボグロブリン等がある。大豆蛋白質としては、豆乳、脱脂大豆粉、濃縮大豆蛋白、分離大豆蛋白、脱脂豆乳粉末、大豆蛋白加水分解物等がある。
好ましくは乳蛋白質であり、生乳、牛乳、脱脂乳、生クリーム、濃縮乳、無糖練乳、加糖練乳、全脂粉乳、脱脂粉乳、バターミルクパウダー、ホエー蛋白、酸カゼイン、レンネットカゼイン、若しくはカゼインナトリウム、カゼインカルシウム、カゼインカリウム等のカゼイン類、またはトータルミルクプロテイン乳由来の蛋白質が例示できる。
蛋白質の使用量は0.3〜7重量%が好ましく、より好ましくは0.3〜6重量%であり、更に好ましくは0.3〜5重量%である。蛋白質が少なすぎると起泡性水中油型乳化物の乳化安定性が悪くなる。蛋白質が多すぎると殺菌工程で風味劣化を起こりやすくなる。
本発明においては、全固形分が40〜75重量%が好ましく、より好ましくは45〜72重量%であり、更に好ましくは48〜70重量%である。全固形分が少なすぎると起泡後含気油脂組成物の保形性が悪くなる。全固形分が多すぎると起泡性水中油型乳化物の乳化安定性が悪くなる。
本発明においては、全固形分としては油脂、蛋白質、糖アルコール、糖アルコール以外の糖類、増粘多糖類、乳化剤、塩類、香料、着色剤、日持ち向上剤が例示できる。
糖アルコール以外の糖類としてはショ糖、果糖、ブドウ糖、乳糖、麦芽糖、転化糖、トレハロース、コーンシロップ、水あめ、デキストリンが例示できる。
本発明においては、油脂分が10〜30重量%が好ましく、より好ましくは12〜28重量%であり、更に好ましくは14〜26重量%である。油脂分が少なすぎるとホイップ性が悪くなり、起泡後の含気油脂組成物の保形性も悪くなる。油脂分が多すぎると本発明の目的である低カロリー化が達成し難くなる。
本発明の増粘多糖類は、ジェランガム、キサンタンガム、微結晶セルロース、ローカストビーンガム、プルラン、グァーガム、サイリウムシードガム、水溶性大豆多糖類、カラギーナン、タマリンド種子ガム及びタラガムから選択される1種又は2種以上の増粘多糖類が好ましい。これらの多糖類は2種以上の組み合わせにより起泡後の含気油脂組成物の保形性、離水防止に効果があり、ジェランガムとその他の増粘多糖類の組み合わせが好ましい。その他の増粘多糖類としてはキサンタンガム、微結晶セルロース、プルラン、グァーガム、サイリウムシードガム、水溶性大豆多糖類及びタマリンド種子ガムから選択される1種又は2種以上の増粘多糖類が好ましい。
本発明の乳化剤は、レシチン、ショ糖飽和脂肪酸エステル、ソルビタン不飽和脂肪酸エステル、ソルビタン飽和脂肪酸エステル、ポリグリセリン不飽和脂肪酸エステル及びポリグリセリン飽和脂肪酸エステルから少なくとも2種以上を含むのが好ましい。
更にショ糖飽和脂肪酸エステルとしてはHLB値が4〜16の範囲のものが好ましい。また、ソルビタン不飽和脂肪酸エステルとしては主要な構成脂肪酸がオレイン酸であり、エステル化度が1〜3であるのが好ましい。ソルビタン飽和脂肪酸エステルとしては主要な構成構成脂肪酸はパルミチン酸及びステアリン酸であり、エステル化度が1〜3であるのが好ましい。ポリグリセリン不飽和脂肪酸エステルとしては主要な構成脂肪酸がオレイン酸であり、グリセリンの重合度が2〜10であり、エステル化度が1〜10であるのが好ましい。ポリグリセリン飽和脂肪酸エステルとしては主要な構成脂肪酸がミリスチン酸、パルミチン酸及びステアリン酸から1種以上選択されるものであり、グリセリンの重合度が2〜10であり、エステル化度が1〜10であるのが好ましい。
また、上記乳化剤に必要に応じて、従来より使用されてきた、モノグリセライド、上記ソルビタン脂肪酸エステル以外のソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、上記ショ糖飽和脂肪酸以外のショ糖脂肪酸エステルの合成乳化剤を使用することができる。
本発明の起泡性水中油型乳化物の製造法としては、一般的なクリーム類を製造する要領で行うことができる。具体的には、油脂、蛋白質、糖アルコール及び水を含む主要原料とその他の原料を60〜70℃で30分間予備乳化した後(乳化装置はホモミキサー)、必要により0〜25MPaの条件下で均質化(乳化装置は均質機)する。
次いで、殺菌又は超高温瞬間殺菌処理(UHT)した後、再度、0〜25MPaの条件下にて均質化し、冷却後、約24時間エージングする。
起泡性水中油型乳化物の保存性の点で滅菌処理することが好ましい。
滅菌処理には、間接加熱方式と直接加熱方式の2種類があり、間接加熱処理する装置としてはAPVプレート式UHT処理装置(APV株式会社製)、CP−UHT滅菌装置(クリマティー・パッケージ株式会社製)、ストルク・チューブラー型滅菌装置(ストルク株式会社製)、コンサーム掻取式UHT滅菌装置(テトラパック・アルファラベル株式会社製)等が例示できるが、特にこれらにこだわるものではない。また、直接加熱式滅菌装置としては、超高温滅菌装置(岩井機械工業(株)製)、ユーペリゼーション滅菌装置(テトラパック・アルファラバル株式会社製)、VTIS滅菌装置(テトラパック・アルファラバル株式会社製)、ラギアーUHT滅菌装置(ラギアー株式会社製)、パラリゼーター(パッシュ・アンド・シルケーボーグ株式会社製)等のUHT滅菌装置が例示でき、これらの何れの装置を使用してもよい。
本発明の含気油脂組成物は、上記の方法により得た起泡性水中油型乳化物をホイップして得ることができる。
ホイップする装置としては回分式の縦型ホイップマシンや連続式の連続ホイップマシンが例示できる。保存性と気泡状態の安定性を維持する点において連続式が好ましい。
連続式ホイップマシンには、ホイップマスター(田中食品機械社製)、モンドミックス連続発泡機(モンドミックス社製)、グッドウェー連続ミキサー(グッドウェー社製)、連続加圧ビーター(エオ・オ・マチック社製)、ボテーターCRミキサー(ケメエトロン社製)等が例示でき、これらのいずれの装置を使用してもよい。
縦型ホイップマシンには、ホバートミキサー、コートミキサー等が例示でき、これらのいずれの装置を使用してもよい。
本発明の含気油脂組成物は、本発明の起泡性水中油型乳化物をホイップして得るのであるが、比重が0.35〜0.65であるのが好ましく、より好ましくは0.40〜0.60であり、更に好ましくは0.45〜0.55である。比重が低すぎると含気油脂組成物の保形性が悪化したり、風味の乏しいものとなる。比重が高すぎるとソフト感に欠け、風味も甘くなりすぎ、食感もねたつきを感じてくる。
本発明の含気油脂組成物は、水分活性値(Aw)が0.85〜0.95であるのが好ましく、より好ましくは0.85〜0.94であり、更に好ましくは0.86〜0.93である。水分活性値(Aw)が低すぎると全固形分が高くなり低カロリー化が難しくなる。水分活性値(Aw)が高すぎると30℃での日持ち性が悪くなる。
本発明の含気油脂組成物は、更に日持ち向上剤を含むのが好ましい。
日持ち向上剤としては、グリシン、リゾチーム、グリセリン中鎖脂肪酸エステル、香辛料の抽出物、有機酸類が例示できる。これらの中でもグリシン、リゾチーム、香辛料の抽出物が好ましい。
これら日持ち向上剤の加配時期は起泡性水中油型乳化物の調製の際に加配してもよいし、本発明の起泡性水中油型乳化物をホイップする際に加配しても何れでもよいが、ホイップする際に加配したほうが少ない加配量で日持ちさせることができ、風味の点でも好ましい。
以下に本発明の実施例を示し本発明をより詳細に説明するが、本発明の精神は以下の実施例に限定されるものではない。なお、例中、%及び部は、いずれも重量基準を意味する。特に添加剤の添加順序あるいは油相を水相へ又は水相を油相へ加える等の乳化順序が以下の例示によって限定されるものではないことは言うまでもない。
また、結果については以下の方法で評価した。
A 水中油型乳化物の評価方法
全固形分、水中油型乳化物の粘度、ボテテスト(水中油型乳化物の安定性)を評価した。
・全固形分
Microwave Moisture/Solid Analyzer(LAB WAVE 9000 CEM corporation製)、エンドポイント法。
・水中油型乳化物の粘度
水中油型乳化物の粘度測定は、BM型粘度計(東機産業株式会社製)にて、2号ローター、12rpmの条件下で行った。
・ボテテスト
水中油型乳化物を100ml容ビーカーに50g採り、20℃で2時間インキュベートし、その後10分間、横型シェーカーを用い、振動させ、水中油型乳化物のボテの発生の有無を確認した。
B−1 水中油型乳化物を連続式ホイップマシンにて起泡させた場合の評価方法。
ホイップ性、比重、保形性、気泡状態の安定性、日持ち性・一般生菌数、水分活性値(Aw)、風味を評価した。
・ホイップ性
連続式ホイップマシンにて連続ホイップしたときのホイップの有無を検証。ホイップ度合いの順に「良好」、「可」、「不可」の3段階にて評価をした。
・比重
比重の測定は容器に含気油脂組成物を充填して内容物の重量を測定し、かわりに水の重量で除して算出した。
・保形性
ホイップ後、1L用絞り袋に充填し、冷蔵温度域(3℃〜7℃)に1時間おいた後、含気油脂組成物を造花し、25℃で24時間保存した場合の美しさを調べる。優れている順に「良好」、「可」、「不可」の3段階にて評価をした。
・気泡状態の安定性
ホイップ後、1Lピロー容器に充填し、冷蔵温度域(3℃〜7℃)において30日間保存したときの気泡状態の安定性、離水性を調べる。優れている順に「良好」、「可」、「不可」の3段階にて評価をした。
・日持ち性・一般生菌数
ホイップ後、1L用絞り袋に充填し、冷蔵温度域(3℃〜7℃)に1時間おいた後、含気組成物を背割りしたコッペパンにクリームを約5gサンドし、30℃の恒温槽に4日間保存し、一般生菌数を調べた。一般生菌数が10の5乗個/g以上であれば腐敗しているとみなし、評価基準は○:10の5乗個/g未満、×:10の5乗個/g以上とし、測定は、乳および乳製品の衛生検査方針に準じた。
・水分活性値(Aw)
ホイップ後、1L用絞り袋に充填し、冷蔵温度域(3℃〜7℃)に1時間おいた後、含気組成物を25℃で1時間インキュベートし、水分活性測定装置(マイルストーンゼネラル株式会社製)にて測定。
・風味
ホイップ後、冷蔵温度域(3℃〜7℃)において保存しておいた気泡物を25℃で24時間保存した後に5人のパネラーにより官能評価結果を総合的にまとめた。
以下の評価を行った。
甘み、甘みのきれ(後口の甘み残りのこと)、甘みの質(砂糖のような甘味のこと)の3項目を評価した。
(甘み)の評価は4段階により評価した。
評価基準は以下の通り。
4:甘みがちょうど良い
3:甘みは普通
2:やや甘みが強い
1:甘みが強すぎる
(甘みのきれ)の評価は4段階により評価した。
評価基準は以下の通り。
4:甘みの切れが良い
3:甘みの切れは普通
2:やや甘みの切れが悪い
1:後口に甘みが残る
(甘みの質)の評価は4段階により評価した。
評価基準は以下の通り
4:甘みの質が良い
3:甘みの質が普通
2:やや雑味あり
1:雑味がある
B−2 水中油型乳化物を縦型ホイップマシンにて起泡させた場合の評価方法。
縦型ホイップマシンを用いて最適気泡状態までホイップし評価はB−1の連続式ホイップマシンの評価と同様に行なった。
実施例1
硬化パーム核油(融点36℃)19.5部にレシチン0.22部、ヘキサグリセリンペンタステアリン酸エステル0.1部、テトラグリセリンモノオレイン酸エステル0.06部を添加混合溶解し油相とする。
これとは別に水42.26部に還元水飴25.8部、エリスリトール2.0部、マルトデキストリン5.8部、全脂粉乳3.1部、ショ糖脂肪酸エステル(HLB16)0.29部、微結晶セルロース0.49部、メタリン酸Na0.29部、ジェランガム0.07部、重炭酸Na0.02部を溶解・分散し水相を調製する。
上記油相と水相を65℃で30分間ホモミキサーで攪拌し予備乳化を行った。超高温滅菌装置(岩井機械工業(株)社製)によって、144℃において4秒間の直接加熱方式による滅菌処理を行った後、5MPaの均質化圧力で均質化して、直ちに19℃まで冷却した。冷却後約24時間エージングして5℃まで冷却し、ホイップマスターFT-40型(商品名、田中食品機械(株)製)にて連続ホイップして、比重0.5の含気油脂組成物を得、冷蔵温度域(3℃〜7℃)において保存し、上記の方法にて評価した。評価結果を表1に纏めた。
実施例2
実施例1において、還元水飴25.8部、エリスリトール2.0部、水42.26部を還元水飴14.3部、エリスリトール10.0部、水45.76部に代えた以外は実施例1と同様な配合で同様な処理を行い実施例1と同様に評価した。結果を表1に纏めた。
実施例3
実施例1において、還元水飴25.8部、エリスリトール2.0部、水42.26部を還元水飴0部、エリスリトール20.0部、水50.06部に代えた以外は実施例1と同様な配合で同様な処理を行い実施例1と同様に評価した。結果を表1に纏めた。
実施例1〜3の配合と結果を表1に纏めた。
Figure 2010273616
実施例4
実施例1において、還元水飴25.8部、エリスリトール2.0部、水42.26部を還元水飴38.7部、エリスリトール3.0部、水28.36部に代えた以外は実施例1と同様な配合で同様な処理を行い実施例1と同様に評価した。結果を表2に纏めた。
実施例5
実施例1において、還元水飴25.8部、エリスリトール2.0部、水42.26部を還元水飴21.5部、エリスリトール15.0部、水33.56部に代えた以外は実施例1と同様な配合で同様な処理を行い実施例1と同様に評価した。結果を表2に纏めた。
実施例6
実施例1において、還元水飴25.8部、エリスリトール2.0部、水42.26部を還元水飴0部、エリスリトール30.0部、水40.06部に代えた以外は実施例1と同様な配合で同様な処理を行い実施例1と同様に評価した。結果を表2に纏めた。
実施例4〜6の配合と結果を表2に纏めた。
Figure 2010273616
実施例7
実施例1において、還元水飴25.8部、エリスリトール2.0部、水42.26部を還元水飴51.6部、エリスリトール4.0部、水14.46部に代えた以外は実施例1と同様な配合で同様な処理を行い実施例1と同様に評価した。結果を表3に纏めた。
実施例8
実施例1において、還元水飴25.8部、エリスリトール2.0部、水42.26部を還元水飴28.7部、エリスリトール20.0部、水21.36部に代えた以外は実施例1と同様な配合で同様な処理を行い実施例1と同様に評価した。結果を表3に纏めた。
実施例9
実施例1において、還元水飴25.8部、エリスリトール2.0部、水42.26部を還元水飴0部、エリスリトール40.0部、水30.06部に代えた以外は実施例1と同様な配合で同様な処理を行い実施例1と同様に評価した。結果を表3に纏めた。
実施例7〜9の配合と結果を表3に纏めた。
Figure 2010273616
実施例10
実施例1において、ホイップ方法をホイップマスターFT-40型(商品名、田中食品機械(株)製)にて連続ホイップする方法からホバートミキサー(HOBART CORPORATION製 MODEL N−5)3速(300rpm)にて縦型ホイップマシンを用いて行う以外は実施例1と同様な配合で同様な処理を行い実施例1と同様に評価した。結果を表4に纏めた。
実施例11
実施例4において、ホイップ方法をホイップマスターFT-40型(商品名、田中食品機械(株)製)にて連続ホイップする方法からホバートミキサー(HOBART CORPORATION製 MODEL N−5)3速(300rpm)にて縦型ホイップマシンを用いて行う以外は実施例4と同様な配合で同様な処理を行い実施例4と同様に評価した。結果を表4に纏めた。
実施例12
実施例7において、ホイップ方法をホイップマスターFT-40型(商品名、田中食品機械(株)製)にて連続ホイップする方法からホバートミキサー(HOBART CORPORATION製 MODEL N−5)3速(300rpm)にて縦型ホイップマシンを用いて行う以外は実施例7と同様な配合で同様な処理を行い実施例7と同様に評価した。結果を表4に纏めた。
実施例10〜12の配合と結果を表4に纏めた。
Figure 2010273616
実施例13
実施例2において、水45.76をグリシン0.97部、水44.79部に代えた以外は実施例2と同様な配合で同様な処理を行い実施例2と同様に評価した。結果を表5に纏めた。
実施例14
実施例5において、水33.56部をグリシン0.97部、水32.59部に代えた以外は実施例5と同様な配合で同様な処理を行い実施例5と同様に評価した。結果を表5に纏めた。
実施例15
実施例8において、水21.36部をグリシン0.97部、水20.39部に代えた以外は実施例8と同様な配合で同様な処理を行い実施例8と同様に評価した。結果を表5に纏めた。
実施例13〜15の配合と結果を表5に纏めた。
Figure 2010273616
実施例16
実施例5において、硬化パーム核油(融点36℃)19.5部、水33.56部を硬化パーム核油(融点36℃)14.5部、水38.56部に代えた以外は実施例5と同様な配合で同様な処理を行い実施例5と同様に評価した。結果を表6に纏めた。
実施例17
実施例6において、硬化パーム核油(融点36℃)19.5部、水40.06部を硬化パーム核油(融点36℃)24.5部、水35.06部に代えた以外は実施例6と同様な配合で同様な処理を行い実施例6と同様に評価した。結果を表6に纏めた。
実施例18
実施例8において、硬化パーム核油(融点36℃)19.5部、水21.36部を硬化パーム核油(融点36℃)14.5部、水26.36部に代えた以外は実施例8と同様な配合で同様な処理を行い実施例8と同様に評価した。結果を表6に纏めた。
実施例16〜18の配合と結果を表6に纏めた。
Figure 2010273616
比較例1
実施例1において、還元水飴25.8部、エリスリトール2.0部、水42.26部を還元水飴28.7部、エリスリトール0部、水41.36部に代えた以外は実施例1と同様な配合で同様な処理を行い実施例1と同様に評価した。結果を表7に纏めた。
比較例2
実施例4において、還元水飴38.7部、エリスリトール3.0部、水28.36部を還元水飴43.0部、エリスリトール0部、水27.06部に代えた以外は実施例4と同様な配合で同様な処理を行い実施例4と同様に評価した。結果を表7に纏めた。
比較例3
実施例7において、還元水飴51.6部、エリスリトール4.0部、水14.46部を還元水飴57.3部、エリスリトール0部、水12.76部に代えた以外は実施例7と同様な配合で同様な処理を行い実施例7と同様に評価した。結果を表7に纏めた。
比較例4
実施例1において、還元水飴25.8部、エリスリトール2.0部、水42.26部を還元水飴0部、エリスリトール0部、麦芽糖水飴53.0部、水17.06部に代えた以外は実施例1と同様な配合で同様な処理を行い実施例1と同様に評価した。結果を表7に纏めた。
比較例1〜4の配合と結果を表7に纏めた。
Figure 2010273616

比較例1〜3はエリスリトールを含まない系であるが、甘み、甘みのきれ、甘みの質ともに悪い。比較例4はマルトースのみを使用した系である。甘み、甘みのきれ、甘みの質ともに実施例のそれと遜色ないが低カロリーではない結果となっている。
本発明は、エリスリトールを含有する起泡性水中油型乳化物及び当該水中油型乳化物をホイップしてなる含気油脂組成物に関するものである。

Claims (10)

  1. 油脂、蛋白質、糖アルコール及び水を含む水中油型乳化物であって、糖アルコール全体中にエリスリトール含有量が固形分として10重量%以上であることを特徴とする起泡性水中油型乳化物。
  2. 糖アルコールの含有量が固形分として水中油型乳化物全体に対して15〜45重量%である、請求項1記載の起泡性水中油型乳化物。
  3. 糖アルコール全体中にエリスリトール含有量が固形分として10重量%以上であり、エリスリトール以外の糖アルコールがソルビトール、マンニトール、マルチトール、マルトトリイトール及びマルトテトライトールである、請求項1記載の起泡性水中油型乳化物。
  4. 全固形分が40〜75重量%である、請求項1記載の起泡性水中油型乳化物。
  5. 油脂分が10〜30重量%である、請求項1記載の起泡性水中油型乳化物。
  6. 油脂全体に対してラウリン系油脂が50重量%以上である、請求項1記載の起泡性水中油型乳化物。
  7. 請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の起泡性水中油型乳化物をホイップしてなる、含気油脂組成物。
  8. 比重が0.35〜0.65である、請求項7記載の含気油脂組成物。
  9. 水分活性値(Aw)が0.85〜0.95である、請求項7記載の含気油脂組成物。
  10. 更に日持ち向上剤を含む、請求項1記載の起泡性水中油型乳化物。
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