JP2012184379A - コークス炉における炉蓋のシール構造及びシール方法 - Google Patents

コークス炉における炉蓋のシール構造及びシール方法 Download PDF

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【課題】コークス炉の炭化室を空窯状態とする場合において、簡単で低コストの手段により炉蓋部分のシール性を向上させる。
【解決手段】炭化室2開口部に挿入される炉蓋耐火物8と前記炭化室2の開口部周辺に固定された炉蓋枠3の間に第一の断熱材11を配置し、更に、炉蓋本体4に設けられたナイフエッジ9と前記炉蓋枠の接合部に第二の断熱材12を配置することにより、短期間の簡易的な作業で、コークス炉のシール性を向上させることが出来る。
【選択図】図1

Description

本発明は、石炭を乾留してコークスを製造するコークス炉に関するものであり、特に空窯状態のコークス炉における炭化室炉蓋のシール構造及びシール方法に関する。
コークス炉は、炭化室内で石炭を乾留する過程でコークス炉ガスを発生することから、乾留中はその回収のために外気を遮断することが必要である。一方、製造されたコークスを炉から排出するためには炭化室を開口しなければならないことから、炭化室の開口部に炉蓋が設置されている。
この炉蓋部分には鉄鋼構造物(金物)が多く用いられているため、炉蓋本体のフレームやコークス炉本体側に設けられる炉蓋枠など付帯金物は、炉内側から加熱を受けて熱的な変形が発生し、炉内ガスのシールが十分に確保されないという問題が生じる。
このような問題を解決するため、特許文献1に開示されているような、炉蓋の全周辺部にシールプレートを設け、このシールプレートを、バネ力で付勢されるナイフエッジによって炉本体の炉蓋枠に押し付けて、炉体をシールする方法が採用されている。
また、さらにシール性を向上させる方法として、特許文献2に開示されているような、ナイフエッジを2重にして、炉体側に取付けられた炉蓋枠に空気の流入口を設け、空気流入口と反対側の炉蓋枠に空気流出口を設けて、炉内ガスの炉外への流出を防止する方法がある。
このシールを2重にする方法は、性能の点では有利であるが、空気の出入口が必要になるなど構造が複雑になり、既存の装置を改造するにはコストなどの問題もあり、依然として特許文献1に示されるような1重のシール構造のコークス炉も存在している。
しかし、通常の継続的な操業では、前記のような1重のシール装置でも大きな問題とはならないが、近年では、経済状況などの変動により、操業が継続的に行われない場合も発生しており、特に、コークス炉を一時的に休止させて空窯状態にするバンキングにおいて、炉蓋のシール性が悪いと、炉蓋及び炉蓋枠に付属する付帯金物が熱を持ち、変形することがある。また、付帯金物を通じて炉内の温度が外部に放出されるため、炭化室の温度を一定に保つことができないという問題も発生する。
そこで、このような問題に対処するために、特に、コークス炉の炭化室を空窯状態とする場合において、炉蓋部分のシール性を向上させることが求められている。
特開平2−14285号公報 特開平7−258646号公報
シール性を高める手段として特許文献2に記載されているような2重シール構造は有効であるが、そのような構造への改造を短時間で行うのは困難であり、コークス炉を1週間〜数カ月間休止させるバンキング操業においては、時間的にも経済的にも不向きであった。
そこで、簡単な構造で、短い施工時間で炉蓋に設置が可能な炉蓋のシール構造が求められている。
本発明では、炭化室開口部の入口部分(窯口部)に挿入される炉蓋耐火物と炉付帯金物の間に耐熱性のブランケットを貼り付けた。また、炉枠シート面の炉蓋のナイフエッジ部と炉付帯金物の間に断熱シールを貼り付けることで、炉内からのガス漏れを防止し、併せて付帯金物の温度上昇を抑制した。
(1) コークス炉の炭化室の開口部に取付けられた炉蓋のシール構造において、
炉蓋本体に設けられ炭化室開口部に挿入される炉蓋耐火物と、前記炭化室の開口部周辺に固定された炉蓋枠との間に第一の断熱材を配置し、更に、炉蓋本体に設けられたナイフエッジと前記炉蓋枠との接触部に第二の断熱材を配置したことを特徴とする炉蓋のシール構造。
(2) 前記第一の断熱材は、厚みが10mm〜50mmの耐熱ブラケットであることを特徴とする(1)に記載の炉蓋のシール構造。
(3) 前記第二の断熱材は、厚みが1mm〜5mmの耐熱テープであることを特徴とする(1)に記載の炉蓋のシール構造。
(4) コークス炉の炭化室の開口部に取付けられた炉蓋のシール方法において、
前記コークス炉が空窯状態にある時、炉蓋本体に設けられ炭化室開口部に挿入される炉蓋耐火物と、前記炭化室の開口部周辺に固定された炉蓋枠との間に第一の断熱材を配置し、更に、炉蓋本体に設けられたナイフエッジと前記炉蓋枠との接触部に第二の断熱材を配置したことを特徴とするコークス炉における炉蓋のシール方法。
コークス炉の炭化室を空窯状態とする際に、炭化室入口(窯口)への断熱ブランケットの設置と、炉枠シール面への断熱シールの貼り付けよりなる対策をとることにより、そのような対策を実施していない時よりも、炉蓋部分に付帯する金物を低温で管理することができ、金物の変形と金物を通した熱の放散を抑制することができる。
2重に断熱材を貼りつける施工時間は1つの炉蓋につき約15分程度であり、短時間での施工を可能にした。
本発明の一実施形態にかかるコークス炉における炉蓋の水平方向の断面図である。 コークス炉のバンキング時における炉蓋本体の温度経過を示す図である。
コークス炉の炉蓋は、一般に、炭化室入口(窯口)に設置されてある炉蓋枠と炉蓋の両側に設けられているナイフエッジを接触させて、シールを行っている。図1に、そのような従来の炉蓋構造に本発明のシール構造を適用した場合の1例を示す。
図1はコークス炉の窯口を示す断面図であって、コークス炉本体1の各炭化室2の窯口に固定された炉蓋枠3に、窯口を閉塞する形状の炉蓋本体4を有する炉蓋が固定される。炭化室2の前方には、炉蓋枠3から延びる炉蓋閂受け5が立設され、それにかみ合う上下一対の炉蓋閂6が配設されており、炉蓋本体4は、この炉蓋閂6と炉蓋本体4との間に挿入されたスプリング装置7によって、コークス炉側に常時押圧される構成となっており、炉蓋本体4の内方に取り付けられた炉蓋耐火物8が炭化室内に挿入されて、炉蓋の断熱が行われるようになっている。
また、炉蓋本体4とのコークス炉側に向かう外周面にはナイフエッジ9が周設されており、ナイフエッジ9を、バネプランジャー10によって炉蓋枠5に向けて付勢することにより、この炉蓋本体4とコークス炉側の窯口に設けられた炉蓋枠3との間を密閉するようになっている。
このようなシール構造に対して、さらにシール性を高めるために、本発明では、ナイフエッジ9が炉蓋枠3と接する箇所に第一の断熱材となる断熱シール10を貼り付けるようにすることで、炉内への空気侵入を防ぐとともに、炉蓋枠3と炉蓋耐火物8との間に第二の断熱材となる窯口断熱材11を貼ることで、炉内への空気の侵入を防ぐと同時に、炉内からの輻射熱を遮断する。
第一及び第二の断熱材とも、可撓性のある耐火材料を用いる。
断熱シール10としては、例えばガラスクロスリボンテープなどの断熱テープを用い、その断熱テープの片面あるいは両面に粘着テープを、図1に示すように、炉蓋枠3のナイフエッジと接する表面に接着剤を用いて貼り付けるようにすることで、炉内の密封性を保った。この断熱シールの厚さは1〜5mm程度であることが好ましく、更には、3mm程度の厚さがよい。
また、窯口断熱材11としては、耐火性のあるカオウールブランケットなどのブランケットを用い、そのブランケット(窯口断熱材11)を、図1に示すように、炉蓋枠3の窯口側の表面に接着剤を用いて貼り付けるようにする。用いるブランケットの厚さは、10〜50mm程度が好ましく、更に好ましくは20〜30mmである。
本発明では、窯口周りに2重に断熱材を貼り付けるという簡単な構造を採用するので、一時的に空窯状態にする際に、断熱材の貼り付けに要する施工時間は、1つの炉蓋につき約15分程度であり、短時間での施工を可能にした。
なお、本発明は、以上説明したシール構造の炉蓋に限定されるものではなく、ナイフエッジを炉蓋枠に押し当てる形式のシール構造を有する炉蓋に広く適用することが可能である。
また、本発明は、コークスの生産量を調整する場合のほか、コークス炉や付帯設備の大規模な補修時などの際に、炭化室を一時的に空窯状態にする場合に広く適用することが可能である。
断熱シール11として厚さ3mmのガラスクロスリボンテープを用いるとともに、窯口断熱材12として厚さ30mmのカオウールブランケット用い、それぞれを図1のようにコークス炉炭化室の炉蓋枠に貼り付けた後、バンキングを実施した。
その際、炉蓋本体の温度を上部と中部と下部の3か所で測定した。図2に、バンキング中の温度変化を示す。また、過去において、断熱対策を施さずにバンキングを実施した際に得られた実測値を合わせて2図に示す。
図2に示されるように、本発明の断熱対策を施すことにより、対策を実施していない時よりも低温で、炉蓋付帯金物を管理することが出来た。
窯口断熱材および、断熱シールを施工していないときは、炉枠フレーム11の表面温度は約300℃と高温であったが、本発明を実施した際は、200℃以下と約100℃の温度低下をさせることが出来た。
通常、炉蓋の温度が上昇すると、炉蓋が変形してシール性が低下し、外気から侵入した空気が燃焼されることで高温になり、そのため炉蓋の変形が増して、更に空気が侵入してくるという悪循環が起こるが、本発明により、炉蓋のシール性が向上するとともに炉蓋の温度上昇に伴う変形を抑制することができ、空気の侵入を防ぐことができることが確認された。
本発明は、コークスの生産量を調整する場合など、一時的にコークス炉を空窯状態にする場合に、短時間で、低コストでシール性の向上を図ることができるので、その利用性は高い。
1 コークス炉本体
2 炭化室
3 炉蓋枠
4 炉蓋本体
5 炉蓋閂受け
6 炉蓋閂
7 スプリング装置
8 炉蓋耐火物
9 ナイフエッジ
10 バネプランジャー
11 断熱シール(第一の断熱材)
12 窯口断熱材(第二の断熱材)

Claims (4)

  1. コークス炉の炭化室の開口部に取付けられた炉蓋のシール構造において、
    炉蓋本体に設けられ炭化室開口部に挿入される炉蓋耐火物と、前記炭化室の開口部周辺に固定された炉蓋枠との間に第一の断熱材を配置し、更に、炉蓋本体に設けられたナイフエッジと前記炉蓋枠との接触部に第二の断熱材を配置したことを特徴とする炉蓋のシール構造。
  2. 前記第一の断熱材は、厚みが10mm〜50mmの耐熱ブラケットであることを特徴とする請求項1に記載の炉蓋のシール構造。
  3. 前記第二の断熱材は、厚みが1mm〜5mmの耐熱テープであることを特徴とする請求項1に記載の炉蓋のシール構造。
  4. コークス炉の炭化室の開口部に取付けられた炉蓋のシール方法において、
    前記コークス炉が空窯状態にある時、炉蓋本体に設けられ炭化室開口部に挿入される炉蓋耐火物と、前記炭化室の開口部周辺に固定された炉蓋枠との間に第一の断熱材を配置し、更に、炉蓋本体に設けられたナイフエッジと前記炉蓋枠との接触部に第二の断熱材を配置したことを特徴とするコークス炉における炉蓋のシール方法。
JP2011050133A 2011-03-08 2011-03-08 コークス炉における炉蓋のシール構造及びシール方法 Withdrawn JP2012184379A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN113563903A (zh) * 2021-07-29 2021-10-29 中冶焦耐(大连)工程技术有限公司 一种焦炉炉门双层软密封结构

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