JP2012246368A - ハロゲン化ローダミン化合物 - Google Patents

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Abstract

【課題】高い鮮明性及び発色性、耐熱性、耐湿熱性、耐水性などの堅牢性に優れた染料組成物の提供。
【解決手段】下式で表される化合物及び該化合物を含む油性または水性染料組成物。
Figure 2012246368

(R〜RはH、ハロゲン原子またはアルキル基;RおよびRのうち少なくとも一つはハロゲン原子;R〜RはH、アルキル基またはアリール基;Rはカルボキシ基またはカルボン酸エステルまたはアミノカルボニル基を表す。)
【選択図】なし

Description

本発明は新規なローダミン化合物に関する。
ローダミンB、ローダミン3B、ローダミン6G等のローダミン染料は、レッドあるいはバイオレットの染料として広く使用されており、各種塗料、水性インキ、油性インキ、インクジェット用インキ、カラーフィルター用、染色用など幅広い用途での応用がなされている。一般に色材に要求される特性は用途によって異なるものの、着色物が光や熱等に対し堅牢である事が特に強く要求される。
一般にローダミン染料は鮮明で発色性が優れる反面、耐光性、耐熱性、耐湿熱性、耐水性などの堅牢性が劣るという欠点がある。このため、ローダミン染料の鮮明性及び発色性を有し、且つ高堅牢な染料が要望されているが、これらの性能を兼ね備えたローダミン染料は見出されていない。特許文献1にはローダミン化合物のカチオン部位と塩素イオンや臭素イオンとから成るローダミン染料が記載されているが、本発明者らの検討の結果、特許文献1に記載されているローダミン染料は耐光性、耐熱性、耐水性、耐湿熱性等の堅牢性が不十分であった。また特許文献2にはトリストリフルオロメタンスルホニルメチドアニオンを有するカチオン染料についての記載はあるが、ローダミン染料の記載は無く、また染料組成物の耐光性、耐熱性、耐湿熱性、耐水性などの堅牢性に関する記載もなされていない。
特表2004−518766号 特開平8−253705号
本発明は、耐光性、耐熱性、耐湿熱性及び耐水性等の堅牢性に優れる新規なローダミン染料並びに該染料を用いた染料組成物を提供する事を目的とする。
本発明者らは前記課題を解決すべく、鋭意研究を行った結果、特定の構造を有するローダミン染料が、従来に比べ飛躍的に耐熱性等の堅牢性が向上する事を見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は、
(1)一般式(1)で表される化合物
Figure 2012246368
(式(1)においてR〜Rはそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子またはアルキル基を表す。ただし、RおよびRのうち少なくとも一つはハロゲン原子である。R〜Rはそれぞれ独立に水素原子、アルキル基またはアリール基を表し、Rはカルボキシ基またはカルボン酸エステルまたはアミノカルボニル基を表す。)、
(2)一般式(1)においてRおよびRが臭素原子である(1)に記載の化合物、
(3)(1)または(2)に記載の化合物と少なくとも1種類の油溶性有機溶媒を含有する油性染料組成物、
(4)(1)または(2)に記載の化合物及び水性媒体を含有する水性染料組成物、
に関する。
本発明の化合物は、油性または水性染料組成物を形成して染料着色体に加工すると、従来品よりも堅牢性に優れた特性を示すものである。すなわち、本発明の化合物は染料着色体に好適に利用でき、カラーフィルターやインクジェット用インキ等の幅広い用途に応用できる。
本発明の化合物は、前記式(1)で表される。
一般式(1)においてR〜Rはそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子またはアルキル基を表す。ただし、RおよびRのうち少なくとも一つはハロゲン原子である。
〜Rにおけるハロゲン原子としては、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。
〜Rにおけるアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソブチル基、ペンチル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、等が挙げられる。これらのアルキル基は置換基を有して良く、例えば、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、ヒドロキシブチル基、2−スルホエチル基、カルボキシエチル基、シアノエチル基、メトキシエチル基、エトキシエチル基、ブトキシエチル基、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、カルバモイル基、カルボキシル基等が挙げられる。
およびRは両者がハロゲン原子であることが好ましく、特に臭素原子であることが好ましい。
およびRは両者がアルキル基であることが好ましく、特にメチル基またはエチル基であることが好ましい。
一般式(1)においてR〜Rはそれぞれ独立に水素原子、アルキル基またはアリール基を表す。
〜Rにおけるアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソブチル基、ペンチル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、等が挙げられる。これらのアルキル基は置換基を有して良く、例えば、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、ヒドロキシブチル基、2−スルホエチル基、カルボキシエチル基、シアノエチル基、メトキシエチル基、エトキシエチル基、ブトキシエチル基、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、カルバモイル基、カルボキシル基等が挙げられる。
〜Rにおけるアリール基としては、例えばフェニル基、ナフチル基、アンスリル基、フェナンスリル基、ピレニル基、ベンゾピレニル基等の芳香族炭化水素残基;ピリジル基、ピラジル基、ピリミジル基、キノリル基、イソキノリル基、ピロリル基、インドレニル基、イミダゾリル基、カルバゾリル基、チエニル基、フリル基等の芳香族複素環残基、等が挙げられる。
〜Rにおいて、アリール基はさらに置換基を有してもよく、該置換基としては特に制限はないが、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基等のアルキル基;フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、t−ブトキシ基、ヘキシルオキシ基等のアルコキシ基;ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基等のヒドロキシアルキル基;メトキシエチル基、エトキシエチル基、エトキシプロピル基、ブトキシエチル基等のアルコキシアルキル基;2―ヒドロキシエトキシ基等のヒドロキシアルコキシ基;2−メトキシエトキシ基、2−エトキシエトキシ基等のアルコキシアルコキシ基;2−スルホエチル基、カルボキシエチル基、シアノエチル基、スルホン酸基、等が挙げられる。
一般式(1)においてRはカルボキシ基またはカルボン酸エステルまたはアミノカルボニル基を表す。
におけるカルボン酸エステルとしては、例えばメチルエステル基、エチルエステル基、プロピルエステル基、ブチルエステル基、イソブチルエステル基、ペンチルエステル基、シクロペンチルエステル基、ヘキシルエステル基、シクロヘキシルエステル基、等が挙げられる。これらのカルボン酸エステル基は置換基を有して良く、例えば、ヒドロキシエチルエステル基、ヒドロキシプロピルエステル基、ヒドロキシブチルエステル基、2−スルホエチルエステル基、カルボキシエチルエステル基、シアノエチルエステル基、メトキシエチルエステル基、エトキシエチルエステル基、ブトキシエチルエステル基、トリフルオロメチルエステル基、ペンタフルオロエチルエステル基、等が挙げられる。
におけるアミノカルボニル基としては、例えばメチルアミノカルボニル基、エチルアミノカルボニル基、プロピルアミノカルボニル基、ブチルアミノカルボニル基、イソブチルアミノカルボニル基、ペンチルアミノカルボニル基、シクロペンチルアミノカルボニル基、ヘキシルアミノカルボニル基、シクロヘキシルアミノカルボニル基、等が挙げられる。これらのアミノカルボニル基は置換基を有して良く、例えば、ヒドロキシエチルアミノカルボニル基、ヒドロキシプロピルアミノカルボニル基、ヒドロキシブチルアミノカルボニル基、2−スルホエチルアミノカルボニル基、カルボキシエチルアミノカルボニル基、シアノエチルアミノカルボニル基、メトキシエチルアミノカルボニル基、エトキシエチルアミノカルボニル基、ブトキシエチルアミノカルボニル基、トリフルオロメチルアミノカルボニル基、ペンタフルオロエチルアミノカルボニル基、カルバモイル基、等が挙げられる。
本発明の化合物は、例えば、株式会社技報堂発行の細田豊著「理論製造染料化学」(373〜375頁)に記載された公知の合成法で得られるが、アニオン部が臭素アニオン等である特許文献1に記載のローダミン染料を合成し、トリストリフルオロメタンスルホニルメチドのアルカリ金属塩または酸を加え塩交換する事によっても合成できる。
本発明の化合物を塩交換により合成する場合は、例えば、アニオン部が臭素アニオン等である染料を反応溶媒(例えば、水、またはメタノール、エタノール、イソプロパノール、アセトン、N,N−ジメチルホルアミド(以下DMFと略記)、N−メチル−2−ピロリドン(以下NMPと略記)等の水溶性極性溶媒が挙げられ、これらの溶媒は単独、または混合してもよい。)に溶解し、対応する塩または酸を0.5〜3当量程度加え、所定温度(例えば0〜100℃)で攪拌し、析出した結晶をろ取する事により容易に得られる。
上記式(1)で示される化合物の具体例を、以下の表1−1〜表1−3に示すが、本発明はこれらに限定されない。
表1−1
Figure 2012246368
表1−2
Figure 2012246368
表1−3
Figure 2012246368
表1−1〜表1−3において、Meはメチル基を、Etはエチル基を、それぞれ表す。
本発明の油性または水性染料組成物は、本発明の化合物及び、油性染料組成物の場合は油溶性有機溶媒を、水性染料の場合は水性媒体を含有する。本発明の油性または水性染料組成物においては、本発明の化合物を0.2〜40質量%含有させるのが好ましく、さらには0.5〜20質量%含有させるのがより好ましい。また本発明の油性または水性染料組成物において、色相の調整などの目的で必要に応じて前記式(1)以外の色材を添加してもよい。添加できる色材としては、例えば酸性染料、反応性染料、直接性染料、カチオン染料、塩基性染料等の水溶性染料、分散染料、ソルベント染料等の油溶性染料、有機顔料、カーボンブラック等が挙げられ、溶媒に溶解した状態あるいは分散した状態で添加される。
本発明の水性染料組成物は、水性媒体に本発明の化合物を分散させて調製する事ができる。水性媒体としては、水または水溶性有機溶媒が挙げられる。水溶性有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、t-ブタノール、ペンタノール、ベンジルアルコール等のアルコール類;エチレンエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、1,3−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール等の多価アルコール類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコール誘導体;エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モルホリン等のアミン類;2−ピロリドン、NMP、1,3−ジメチル−イミダゾリジノン、等が挙げられる。
本発明の油性染料組成物は、少なくとも1種類の油溶性有機溶媒に本発明の化合物を溶解または分散させて調製する事ができる。用いられる油溶性有機溶媒としては、例えば、エタノール、ペンタノール、オクタノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール、テトラフルオロプロパノール等のアルコール類;エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールジアセテート、エチレングリコールジアセテート、プロピレングリコールジアセテート等のグリコール誘導体;メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;ブチルフェニルエーテル、ベンジルエーテル、ヘキシルエーテル等のエーテル類;酢酸エチル、酢酸ブチル、安息香酸エチル、安息香酸ブチル、ラウリン酸エチル、ラウリン酸ブチルなどのエステル類;アセトニトリル、DMF、ジメチルスルホキシド、スルホラン、NMP、2−ピロリドンなどの極性有機溶媒、等が挙げられ、これらの溶媒は単独で使用してもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。
油性染料組成物に用いられる分散剤としては、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル酸ナトリウム、ナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物、アルキルナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物、クレオソート油スルホン酸のホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートのアンモニウム塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルサルフェートのアンモニウム、ポリオキシアルキルエーテル燐酸エステル塩等公知のアニオン界面活性剤、ビニルナフタレン誘導体、α、β−エチレン性不飽和カルボン酸の脂肪族アルコールエステル等、スチレン、スチレン誘導体、アクリル酸、アクリル酸誘導体、メタクリル酸、メタクリル酸誘導体、マレイン酸、マレイン酸誘導体、無水マレイン酸、無水マレイン酸誘導体、イタコン酸、イタコン酸誘導体、フマール酸、フマール酸誘導体等から選ばれた少なくとも2つ以上の単量体からなるブロック共重合体、或いはランダム共重合体、またはこれらの塩等の高分子分散剤等が挙げられ、これらの1種以上を分散する色素化合物に対して10〜100質量%の間で使用するのが好ましい。またこれらの分散剤と併せて、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドの共重合物等の公知のノニオン系の界面活性剤やシリコーン系、アセチレン系の公知の消泡剤を必要に応じ、顔料分散時及び/または顔料分散化後に添加する事ができる。
顔料を微粒子に分散する方法としては、サンドミル(ビーズミル)、ロールミル、ボールミル、ペイントシェーカー、超音波分散機、マイクロフルイダイザー等を用いるが、中でもサンドミル(ビーズミル)が一般に用いられる。サンドミル(ビーズミル)における顔料の粉砕には、小粒径のビーズを使用し、ビーズの充填率を大きくする事等により粉砕効率を高めた条件で処理する必要があり、また粉砕処理後に濾過、遠心分離などで素粒子を除去する必要がある。
本発明の染料組成物はその他の添加剤として表面調整剤、防腐剤、防黴剤、pH調整剤等を添加しても良い。表面調整剤としては、ポリシロキサン系あるいはポリジメチルシロキサン系の界面活性剤、防腐や防黴剤としてはデヒドロ酢酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、ソジウムピリジンチオン−1−オキサイド、ジンクピリジンチオン−1−オキサイド、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、1−ベンズイソチアゾリン−3−オンのアミン塩等が挙げられ、pH調整剤としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等の水酸化アルカリ金属類、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン等の3級アミン類等が挙げられる。
また本発明の油性または水性染料組成物中には被着色体への色素の定着性を向上させる目的で、必要な範囲内で組成中の媒体と相溶性のあるポリアミド系、ポリウレタン系、ポリエステル系、エポキシ系又はポリアクリル系樹脂を含有させる事が好ましい。また定着性を向上させる目的で、必要な範囲内でエチレン性不飽和基を有するモノマー、オリゴマーや重合開始剤などを含有させてもよい。本発明の油性または水性染料組成物は上記各成分を溶媒に溶解あるいは分散及び混合する事によって調製することができる。
本発明の化合物は、油性染料組成物、または水性染料組成物として各種塗料、水性インキ、油性インキ、インクジェット用インキ、カラーフィルター用着色組成物に用いられる。油性染料組成物および水性染料組成物は、例えば普通紙、コート紙、プラスチックフィルム、プラスチック基板などの被着色材料に用いられる。また、本発明の染料組成物を被着色材料に付与する方法としては、オフセット印刷、凸版印刷、フレキソ印刷、インクジェット印刷などの各種印刷方法あるいはスピンコーター、ロールコーターなどによる塗工方法が挙げられる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものでは無い。尚、実施例中、「部」は特定しない限り「質量部」を表す。また、耐湿熱性や耐水性等の評価は染料着色体の色度(L値、a値、b値)を分光光度計「(株)島津製作所製商品名UV−3150」により測定し評価した。
実施例1(表1における化合物No.1の合成)
(工程1−1)
1000ml四つ口フラスコに、ローダミン6G(東京化成工業製)6部、メタノール395部を仕込み、常温で10分攪拌した。これに臭素4.2部を滴下し、室温で3時間攪拌した。臭素2部を追加し1時間攪拌後、臭素1.3部を追加し30分攪拌した。析出した染料をろ取、メタノール、水で洗浄後、乾燥し、染料中間体9.5部を得た。
極大吸収波長(シクロヘキサノン):550nm。IR(KBr錠剤法、cm−1):3322,3230,2974,2928,1716,1635,1595,1495,1473,1446,1336,1290,1082。
(工程1−2)
3000mlビーカーに、工程1−1で得られた染料中間体5部、メタノール790部、アセトン316部を仕込み、30℃で30分攪拌した。これにDMF4部にトリストリフルオロメタンスルホニルメチドのカリウム塩(セントラル硝子製)3.4部を溶解させた溶液を滴下し、室温で3時間攪拌した。これに水1500部を加え、析出した染料をろ取、70%メタノール水で洗浄、乾燥し、染料(本発明の化合物)5.1部を得た。IRスペクトル(cm−1)により、1378(S=O逆伸縮振動),1203(S=O伸縮振動),1127(C−F伸縮振動)を観測し、アニオンがトリストリフルオロメタンスルホニルメチドアニオンに交換されたことを確認した。
極大吸収波長(シクロヘキサノン):551nm。IR(KBr錠剤法、cm−1):3400,3356,2983,2938,1711,1637,1595,1498,1475,1448,1378,1330,1286,1203,1127,1085,978。
実施例2(油性染料組成物及び染料着色体の作成)
500mlの4つ口フラスコにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート160部、メタクリル酸6.6部、シクロヘキシルメタクリレート30部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート6部、α,α’―アゾビス(イソブチロニトリル)2部を仕込み、攪拌しながら30分間窒素ガスをフラスコ内に流した後、80℃まで昇温し、80〜85℃で4時間攪拌した。反応終了後、室温まで冷却したところ、無色の透明で均一な液体、すなわち共重合体溶液を得た。このポリスチレン換算重量平均分子量は12000、また、酸価は100であった。
得られた共重合体0.8部にテトラフルオロプロパノール1部を加えたものに、前記実施例1で得られた化合物No.1の0.025部を溶解させ油性染料組成物を作成した。得られた油性染料組成物をガラス基盤にスピンコートし、200℃で20分乾燥し、染料着色体を作成した。
なお、以下の表3における比較例1は、下記式(100)のブロモ塩化合物を使用し、同様に染料着色体を作成したものである。
Figure 2012246368
耐熱性試験
上記の方法で得られた染料着色体を、230℃の条件の恒温熱風乾燥機中3時間放置した。試験前後の染料着色体を分光光度計でL値、a値、b値を、標準光としてC光源、2度視野角で測色し、下記式より色差を求めた。尚、色差が小さいほど、色相の変化が少ないため優れている事を示す。
色差=[(試験前L値−試験後L値)+(試験前a値−試験後a値)+(試験前b値−試験後b値)1/2
耐熱試験における測色の測定値及び色差を以下の表2〜表4に示す。
化合物No.1の染料着色体の測色結果を以下の表2に示す。
(表2)
L値 a値 b値
試験前 61.81 90.76 −48.30
試験後 62.33 88.28 −43.07
試験前後差 −0.52 2.48 −5.23
比較例1の染料着色体の測色結果を以下の表3に示す。
(表3)
L値 a値 b値
試験前 90.02 16.51 −6.68
試験後 98.47 0.41 0.83
試験前後差 −8.45 16.10 −7.51
上記の表2及び表3から化合物No.1及び比較例1の染料着色体の色差を求めた結果を下表4に示す。
(表4)
色 差
化合物No.1 5.8
比較例1 19.7
表4の結果から明らかなように、比較例1の染料着色体の試験前後の色差が19.7と非常に大きな値を示すのに対し、本発明の染料着色体は色差5.8と非常に小さな値を示し、耐熱性に極めて優れていることがわかる。

Claims (4)

  1. 一般式(1)で表される化合物
    Figure 2012246368
    (式(1)においてR〜Rはそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子またはアルキル基を表す。ただし、RおよびRのうち少なくとも一つはハロゲン原子である。R〜Rはそれぞれ独立に水素原子、アルキル基またはアリール基を表し、Rはカルボキシ基またはカルボン酸エステルまたはアミノカルボニル基を表す。)。
  2. 一般式(1)においてRおよびRが臭素原子である請求項1に記載の化合物。
  3. 請求項1または2に記載の化合物と少なくとも1種類の油溶性有機溶媒を含有する油性染料組成物。
  4. 請求項1または2に記載の化合物及び水性媒体を含有する水性染料組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017128709A (ja) * 2016-01-14 2017-07-27 東友ファインケム株式会社Dongwoo Fine−Chem Co., Ltd. 染料溶解液の製造方法

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