JP2014018786A - スケール除去器および加湿機 - Google Patents

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Abstract

【課題】第2族元素イオンを除去した水を長期間もしくは大量に得るスケール除去器および、そのスケール除去器を搭載した加湿機を提供する。
【解決手段】中心軸を同じくする外筒2および内筒3、そして両者をふさぐ上面、下面からなり、上面中心に内筒3よりも径が小さい空気孔16を、また、下面中心に径が内筒3以下の取水孔14を、そして外筒2側壁全周に入口10および内筒3側壁全周に出口12を有し、外筒2と内筒3の間に粒上のイオン交換樹脂6を充填することを特徴とするスケール除去器1を得る。また、そのスケール除去器1をタンク蓋23に固定して給水タンク17内に設けた加湿機を得る。
【選択図】図1

Description

本発明は、スケールの元となる成分を除去した水を作り出すスケール除去器および、その水を気化させて部屋へのスケールの散布や加湿フィルタおよびトレイへのスケールの固着を防止する加湿機に関するものである。
従来、スケールを除去した水を用いて加湿する加湿機が知られている(例えば、特許文献1参照)。
以下、その加湿機について図16を参照しながら説明する。図16に示すように加湿機は給水タンク101、イオンフィルタ102、加湿トレイ103、加湿モジュール104、送風機110で構成される。給水タンク101中の水はジグザグの通水路106を有し、通水路106の中に粒状の強酸性イオン交換樹脂107が充填されたイオンフィルタ102を通水方向105に沿って通過する。
その際に水に含まれるカルシウムイオンやマグネシウムイオンなどの第2族元素からなるイオン(以下第2族元素イオンとする)がナトリウムイオンと交換する形で強酸性のイオン交換樹脂107に捕捉され、水中から除去される。第2族元素イオンが除去された水は加湿トレイ103に行き、加湿モジュール104と接触する。水は加湿モジュール104を構成する透湿性チューブ108の壁を透過して透湿性チューブ108の内側へと送られる。
そこで送風機110から通気方向109に沿って送り込まれた空気と接触し、気化して空気と混ざり、加湿される。水中の第2族元素イオンはイオンフィルタ102によって除去されているため、加湿トレイ103の水が乾いて第2族元素イオンが濃縮され、空気中の二酸化炭素や水中の炭酸イオンと結合して不溶性の炭酸塩となって加湿トレイ103に固着することを防ぐことができる。
また、透湿性チューブ108の壁面に浸透した第2族元素イオンが炭酸塩となって透湿性チューブ108の壁面を目詰まらせ、加湿性能を低下させるという不具合を軽減することができる。
特開2008−89211号公報(第12頁、図3)
特許文献1に記載される加湿機に搭載されるイオンフィルタは、図から察するに小さな出入り口および直方体の形状と長方形の通水断面を有する。そのため、長方形の通水断面の隅々まで通水されず、そのため充填した全てのイオン交換樹脂を第2族元素イオンの捕捉に用いることができず、第2族元素イオンの除去性能が早く低下するという課題を有する。
また、通水速度を制御できないため、給水タンクの水に含まれる第2族元素イオンを十分に除去しきれないという課題を有する。また、塩水を通水してナトリウムイオンを捕捉し再生する際に通水速度が速すぎて再生が十分に行えない、もしくは再生にたくさんの塩水を要するという課題を有する。
そこで、本発明のスケール除去器は、加湿に用いる水の中に含まれる第2族元素イオンの除去率を長期間に渡って高く維持し、また、少量の塩水で再生することを目的とするものである。また、本発明の加湿機は、コンパクトな形状を保ちながら加湿フィルタや加湿トレイへのスケールの固着を防止し、加湿性能の低下を防止し加湿トレイの清潔さを維持することを目的とするものである。
そして、この目的を達成するために、本発明のスケール除去器は、中心軸と高さを同じくする外筒および内筒と、この外筒および内筒の開口をふさぐ上面、下面からなり、前記上面の中央部には前記内筒よりも径が小さい空気孔を、前記下面の中央部には前記内筒よりも径が小さい取水孔を、前記外筒の側壁には複数の支柱で分割された複数の開口で構成される、スケールを含んだ処理液を流入させる流入口を、前記内筒の側壁には複数の支柱で分割された複数の開口で構成される、前記処理液を流出させる流出口を有し、前記外筒と前記内筒の間に粒状のイオン交換樹脂を充填し、前記流入口および前記流出口に前記イオン交換樹脂よりも目の細かいメッシュ材を設けることにより初期の目的を達成するものである。
また、本発明の加湿機は、上記スケール除去器を給水タンク内かつ給水タンクの蓋の裏に設けることにより初期の目的を達成するものである。
本発明のスケール除去器は、外筒側壁の全周に設けられた入口から入った水が、中心方向へと粒状のイオン交換樹脂の間を通過し、外筒と中心軸を同じくする内筒の全周に設けられた出口から出る。したがって粒状のイオン交換樹脂が充填された領域全てが余すところなく通水経路になり、かつ全ての通水経路が同じ長さとなるため、長期間高い除去率を維持しながら水中の第2族元素イオンを除去することができる。
(a)本発明の実施の形態1のスケール除去器の上面図、(b)同スケール除去器の側面図 図1(a)の一点破線Aにおける同スケール除去器の正面断面を示す構成図 図1(b)の一点破線Bにおける同スケール除去器の上面断面を示す構成図 同スケール除去器の上斜視図 同スケール除去器の下斜視図 図4の一点破線Aにおける同スケール除去器の斜視断面図 同外筒を示す構成図 同内筒下面複合体を示す構成図 同上蓋を示す構成図 同スポンジ体を示す構成図 本発明の実施の形態2の加湿機を示す断面構成図 同加湿フィルタを示す構成図 同再生台を示す構成図 同再生台の上に自立させた給水タンクを示す構成図 本発明の実施の形態1のスケール除去器の第2族元素イオン除去率を示すグラフ 従来の加湿機を示す構成図
以下、本実施の形態について図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
外筒2、内筒3と下面4とを一体化させた内筒下面複合体5、イオン交換樹脂6、上蓋7、スポンジ体8からなるスケール除去器1の2面図を図1に、図1の一点破線Aによる正面断面図を図2に、図1の一点破線Bによる上面断面図を図3に示す。また、イオン交換樹脂6およびスポンジ体8を省いたスケール除去器1の上からの斜視図を図4に、下からの斜視図を図5に、図4の一点破線Aによる斜視断面図を図6に示す。また、外筒2の構成図を図7に、内筒下面複合体5の構成図を図8に、上蓋7の構成図を図9に、スポンジ体の構成図を図10に示す。
本実施の形態のスケール除去器1は図4、5および6に示すように外筒2、内筒下面複合体5、上蓋7の3つの部品によって骨格が形成されており、内筒下面複合体5と外筒2を接合し、図2および図3に示すように中心軸を同じくする外筒2および内筒3の間に直径およそ0.3〜1mmのイオン交換樹脂6が隙間なく充填されている。そして開いている上面を上蓋7で塞いだ構造となっている。
また、内筒3の内側上部には図10に示すようなスポンジ体8が埋め込まれている。スポンジ体8は3次元的な網目形状を有しており通気性および通水性を有する。内筒3の内側下部は例えばバルブが上がって内筒3の内部にまで入ってきてもいいように空けている。外筒2は外筒支柱9を残して側壁全周がくりぬかれており、これが水の入口10となる。
また、内筒3も同様に内筒支柱11を残して側壁全周がくりぬかれており、これが水の出口12となる。入口10および出口12にはイオン交換樹脂6よりも目の小さいメッシュ材13が張り巡らされており、水は通してもイオン交換樹脂6が外部にこぼれないようになっている。
上記構成において、第2族元素イオンを含む水は外筒2の全周に設けられた入口10からスケール除去器1の中に入り、内筒3の全周に設けられた出口12へと向かって上から見て中心方向へと進む。そして外筒2および内筒3の間のイオン交換樹脂6が充填された領域を、粒状のイオン交換樹脂6どうしの隙間を縫うように通過する。
イオン交換樹脂6はイオン結合によってナトリウムイオンを保持するスルホン酸基を内部に有しており、水と接触することによって水に含まれるカルシウムイオンやマグネシウムイオンなどの第2族元素イオンをスルホン酸基によって捕捉し、代わりに当初保持していたナトリウムイオンを放出する。
このような仕組みで炭酸カルシウムや炭酸マグネシウムといった不溶性塩の原因となる第2族元素イオンを除去した水を得ることができる。第2族元素イオンが除去された水はその後に内筒3の全周に設けられた出口12から出て内筒3の内側に入り、さらに下面4に設けられた取水孔14へと導出される。
ちなみに単位量あたりのイオン交換樹脂6が第2族元素イオンを捕捉できる量は限られており、限界量を捕捉しきった後は高濃度の塩化ナトリウム水溶液を通水してナトリウムイオンを補足し、第2族元素イオンを脱離させる必要がある。これを再生という。また、再生に使用した水は第2族元素イオンを多く含むため、加湿などに使用せずに廃棄する必要がある。
ここで第2族元素イオンの捕捉量を最大にする、もしくは充填したイオン交換樹脂6全てを最大限まで再生するには外筒2および内筒3の間の、イオン交換樹脂6が充填された領域全てが余すところなく通水経路になり、かつ全ての通水経路が同じ長さとなる構造が必要である。
図2および図3に示すように、本実施の形態のスケール除去器1は通水方向15に沿って外筒2側壁全周に設けられた入口10から、出口12の存在する中心方向へと通水する。ここで外筒2および内筒3の中心軸が同じであるため外筒2全周に設けられたどの入口10から入っても出口12までの通水経路の長さが同じになる。また同時にイオン交換樹脂6が充填された領域全てが通水経路となる。
そのため外筒2および内筒3の間に充填したイオン交換樹脂6の全てに均等に通水することができる。したがって第2族元素イオンの高い除去性能を長期間維持し、また、全てのイオン交換樹脂6が第2族元素イオンの捕捉能力を最大限発揮するまで再生することができる。
また、例えば密閉された容器に水を入れ、取水孔14を容器の外側に向けてスケール除去器1で蓋をしたような場合、容器をさかさまにしても容器の中が負圧になるため中の水は出ない。内筒3内部に通じる空気孔16を通して外の空気を容器の中に入れることでスケール除去器1に通水しながら水を外に取り出すことができる。
内筒3の内側上部に設けられたスポンジ体8は空気が容器に入る速度を低減するために設けられている。そうすることで水がスケール除去器1を通過する速度を低減し、スケール除去器1が高い第2族元素イオンの除去性能を得ることを可能とする。
また、図には示していないが親水性の塗料、たとえばエチレンビニルアルコールと酢酸ビニルとを共重合させた樹脂のエマルジョン水溶液や、ケイ酸ナトリウムの薄い水溶液(水ガラス)などに浸漬して乾燥することでスポンジ体8の表面には親水性の膜が設けられている。
スポンジ体8は出口12から出てきた水が表面を伝わることで下の取水孔14へと導く役割も担っているため、表面を親水性にして水が伝わりやすくすることで滞りなく水を外に取り出すことができるようになる。
図7および図8に示すとおり、外筒2全周および内筒3全周にはメッシュ材13がはがれないように設けられている。はがれないように設けるには、例えば熱で溶かしてメッシュ材13を外筒2および内筒3に溶着すればよい。ちなみに図7および図8には内部をわかりやすくするために一部のみメッシュ材13を記載している。
メッシュ材13は例えばポリエステルやナイロン、ポリプロピレンなどの細い繊維で編まれたものを用いることができる。また、外筒2および内筒下面複合体5、上蓋7の材質は強度や耐食性が保たれていれば何を選択してもかまわないが、代表としてポリプロピレンやポリカーボネート、アクリロニトリルブタジエンスチレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレートなどのプラスチックが使用可能である。
また、本発明のスケール除去器を水と一緒に密閉されたタンクに入れて使う場合は、高さ方向においてスケール除去器の下の部分ほど通水しやすい。これは水の圧力が下側ほど強くなることと、水面が下がって通水が終わるまでの通水時間がスケール除去器の下側ほど長くなるためである。したがって流入口および流出口に設けられたメッシュ材の下半分の目を、上半分のそれよりも細かくすることで下半分の通水抵抗を増やし、上半分と下半分の通水しやすさの差を小さくすることができる。このようにすることで上下における通水ムラを改善し、第2族元素イオンの除去性能を高めることができる。
(実施の形態2)
給水タンク17、加湿トレイ18、加湿フィルタ19、送風機20からなる加湿機の構成図を図11に、加湿フィルタ19の構成図を図12に、給水タンク17を自立させながら給水バルブ21を開けるための再生台22の構成図を図13に、再生台22の上に自立させた給水タンク17の構成図を図14に示す。
給水タンク17はタンク蓋23と、タンク蓋23の裏に装着したスケール除去器1を備えている。タンク蓋23の円周部内側にはねじ溝B24が付いていて、同じくねじ溝B24が設けられた給水タンク17本体に被せてねじることで給水タンク17の開け閉めをすることができる。
また、スケール除去器1にはねじ溝C25が設けられており、タンク蓋23の裏側に設けられたねじ溝C25に当ててねじることでタンク蓋23に着脱することができる。スケール除去器1が装着されたタンク蓋23を開け、給水タンク17に水を入れ、タンク蓋23を閉め、給水タンク17を上下にひっくり返し、図11のとおり加湿機に装着する。
ここでタンク蓋23に設けられた給水バルブ21はバルブばね26とゴム製の弁27を有し、押さない限りは閉じられているため給水タンク17を上下にひっくり返しても水が漏れない。また、給水タンク17はトレイ支持体29に支えられて加湿機内で自立している。給水タンク17を加湿機に装着後、加湿機に設けられたトレイ突起28が給水バルブ21に設けられたバルブ先端30に接触して給水バルブ21を押し開く。
そしてマリオットのびんの原理によって口ばし37とほぼ同じ位置まで加湿トレイ18に水が供給される。加湿トレイ18に供給された水は、図12に示すような通気性を有する不織布を円筒状に丸めた円筒状不織布31をフィルタフレーム32に納めた加湿フィルタ19に吸い上げられる。
円筒状不織布31に吸い上げられた水は送風機20によって空気吸込み口33から入り円筒状不織布31の中を通り抜ける空気と接触して気化し、水蒸気となる。水蒸気を含んだ空気は通風方向34に沿ってオリフィス35の下流にある送風機20へとスムーズに吸い込まれ、空気吹出し口36から吹き出され、周囲を加湿する。
ここで、給水タンク17の水は全てスケール除去器1の外筒2側壁全周に設けられた入口10を通って内筒3側壁全周に設けられた出口12から出て、給水バルブ21を通じて加湿トレイ18へと供給される。この時水は自重による圧力によってスケール除去器1の中を通過し、加湿トレイ18へ供給される。
そして給水タンク17からなくなった水の体積を埋めるように給水バルブ21から空気孔16を通じて給水タンク17の内部に空気が入る。そしてタンク蓋23に設けられた口ばし37に水面が触れて空気の通り道が塞がれるまで給水タンク17内の水は加湿トレイ18に供給される。加湿トレイ18の水は加湿されて水面が下がったら再度口ばし37に水面が触れるまで給水タンク17から加湿トレイ18に水が供給される。
給水タンク17内の水はスケール除去器1を通過することで中に含まれていた第2族元素イオンが取り除かれ、その後に加湿トレイ18に供給され、加湿フィルタ19に吸い上げられる。そのため第2族元素イオンが炭酸イオンと結合し、不溶性塩となって加湿トレイ18や加湿フィルタ19にこびりつくことを防ぐことができる。
炭酸カルシウムなどの不溶性塩は一旦こびりつくと剥がすのに大変な労力を必要とする。また、円筒状不織布31の繊維と繊維の間にこびりつき、水の吸い上げを阻害する。そのため加湿機は加湿能力の低下を引き起こすが本実施の形態の加湿機では本発明のスケール除去器1を設けることによってこの問題を解決している。また、スケール除去器1をタンク蓋23の裏に装着して給水タンク17本体の中に納めているためスケール除去器1を設置する場所を省略することができる。その結果、加湿機を小型化することが可能となっている。
スケール除去器1が捕捉除去できる第2族元素イオンの量には限界があり、限界に達した後は高濃度の、例えば濃度が50g/Lの塩化ナトリウム水溶液をゆっくり通水することで捕捉した第2族元素イオンを放出してナトリウムイオンに置換することができる。
第2族元素イオンを再度捕捉除去するためにこのようにしてスケール除去器1を再生することができる。再生に用いた塩化ナトリウム水溶液の中には脱離した第2族元素イオンが大量に含まれているため、加湿機に入れて加湿に用いてはいけない。したがって再生の際にはスケール除去器1を加湿機から取り外して別の場所で行う必要がある。
ここで図13に示すとおり、再生台22はバルブ先端30を押して給水バルブ21を開けるための再生台突起38が中央に、給水タンク17を支えて自立させるための再生台支持体39を周囲に備えている。そして給水タンク17の中に塩化ナトリウム水溶液を入れ、スケール除去器1を装着したタンク蓋23を閉め、給水タンク17の上下をひっくり返し、洗面所シンクや流し台シンクなど排水可能な場所に置いた再生台22の上に自立させる。
再生台22の再生台突起38に押されることによって給水バルブ21は開かれ、給水タンク17の中の塩化ナトリウム水溶液はスケール除去器1に通水されると同時にシンクの排水口へと排水される。また同時に給水バルブ21から空気孔16を通じて空気が給水タンク17に入る。
こうして給水タンク17内の塩化ナトリウム水溶液は全てなくなるまでスケール除去器1に通水される。全てが通水し終えたらタンク蓋23を開けて給水タンク17の中やタンク蓋23、スケール除去器1を水ですすぐ。その後、給水タンク17に加湿するための水道水を入れ、タンク蓋23で蓋をし、加湿機にセットする。
このように本発明の加湿機は塩化ナトリウム水溶液を入れた給水タンク17にスケール除去器1が装着されたタンク蓋23で蓋をし、その後自再生台の上に静置するだけで手軽にスケール除去器を再生することができる。
実施の形態1で示したスケール除去器1を実際に作成し、実施の形態2で示した給水タンク17および加湿トレイ18を用いて第2族元素イオンの除去性能を評価した。
試験には塩化カルシウム2水和物1.10g、硫酸マグネシウム7水和物0.63g、塩化ナトリウム0.78gを水に溶かして1リットルにした人工硬水を用いた。この人工硬水はアメリカ硬度(以下硬度)で表すと1000ppmとなる。
容量3.8Lの給水タンクに人工硬水を入れ、スケール除去器1を固定したタンク蓋23で蓋をした。そして給水タンク17をひっくり返して加湿トレイ18に設置した。人工硬水はスケール除去器1を通過した後に加湿トレイ18へと流れ、貯まる。そして水面がくちばしに達し、通水が止まる。通水が止まった後の加湿トレイ18の水の硬度を測定し、以下の式で第2族元素イオン除去率を求めた。
第2族元素イオン除去率(%)=(1−加湿トレイ18の水の硬度/給水タンク17の水の硬度)×100
評価に用いたスケール除去器1は2種類で、高さが60mmの「H60」と高さが30mmの「H30」である。両方とも共通して外筒2の内径が64mm、内筒3の外径が28mmであり、外筒2の内周および内筒3の外周にメッシュ材13を設けている。結果を図15に示す。
図15のグラフの縦軸は第2族元素イオン除去率、横軸は使用日数である。ここで使用日数とは、加湿に用いる水道水の硬度を100ppm、1日に使用する水道水の量を4Lとして以下の式で求めた値である。
使用日数(日)=1000ppm/100ppm×通水した人工硬水の量(L)/4L
この結果、H30はイオン交換樹脂の充填量がH60の1/2であるにも関わらず、第2族元素イオン除去率が67%になるまでの日数で比較するとH30が16.5日、H60が19日となり、H30はH60の0.87倍に相当することがわかった。これは、高さを外筒径の約半分まで低くしたほうが上下のむらなく均一に通水しやすいことを示している。
また、実施の形態1で説明した、高さ方向においてメッシュ材の目の大きさを、上半分より下半分を細かくする、理由と同様に、水圧の影響を少なくできるため高さは低い方がよく、第2族元素イオンの除去性能をより高くするには高さを外筒径の1/2以下にするとよいといえる。
以上のごとく本発明のスケール除去器はカルシウムイオンやマグネシウムイオンなどの第2族元素イオンが取り除かれた水を長期間、もしくは大量に供給することができ、不溶性塩の発生を防ぐ機器として有用である。また、本発明の加湿機は清潔で洗浄メンテの手間がかからない加湿トレイを提供し、常に高い加湿能力を発揮するため、例えば居住空間の加湿装置として大いに活用が期待できるものである。
1 スケール除去器
2 外筒
3 内筒
4 下面
5 内筒下面複合体
6 イオン交換樹脂
7 上蓋
8 スポンジ体
9 外筒支柱
10 入口
11 内筒支柱
12 出口
13 メッシュ材
14 取水孔
15 通水方向
16 空気孔
17 給水タンク
18 加湿トレイ
19 加湿フィルタ
20 送風機
21 給水バルブ
22 再生台
23 タンク蓋
24 ねじ溝B
25 ねじ溝C
26 バルブばね
27 弁
28 トレイ突起
29 トレイ支持体
30 バルブ先端
31 円筒状不織布
32 フィルタフレーム
33 空気吸込み口
34 通風方向
35 オリフィス
36 空気吹出し口
37 口ばし
38 再生台突起
39 再生台支持体

Claims (7)

  1. 中心軸と高さを同じくする外筒および内筒と、この外筒および内筒の開口をふさぐ上面、下面からなり、
    前記上面の中央部には前記内筒よりも径が小さい空気孔を、
    前記下面の中央部には前記内筒よりも径が小さい取水孔を、
    前記外筒の側壁には複数の支柱で分割された複数の開口で構成される、スケールを含んだ処理液を流入させる流入口を、
    前記内筒の側壁には複数の支柱で分割された複数の開口で構成される、前記処理液を流出させる流出口を有し、
    前記外筒と前記内筒の間に粒状のイオン交換樹脂を充填し、前記流入口および前記流出口に前記イオン交換樹脂よりも目の細かいメッシュ材を設けることを特徴とするスケール除去器。
  2. 内筒の内側にスポンジ体を有することを特徴とする請求項1記載のスケール除去器。
  3. スポンジ体が親水性を有することを特徴とする請求項2記載のスケール除去器。
  4. 高さ方向においてメッシュ材の目の大きさを、上半分より下半分を細かくすることを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載のスケール除去器。
  5. 高さが外筒径の半分以下であることを特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載のスケール除去器。
  6. 給水バルブが設けられたタンク蓋を備えた給水タンク、および加湿トレイを有し、請求項1乃至5いずれかに記載のスケール除去器をタンク蓋に固定して給水タンク内に設けることを特徴とする加湿機。
  7. 給水タンクが自立し、かつ給水バルブに固定し給水バルブを常時開ける再生台を備えることを特徴とする請求項6記載の加湿機。
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