JP2014105493A - 鉄筋コンクリート建造物の柱頭仕口構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】柱頭仕口1内において、柱主筋11の上端部と、直交する梁主筋21,22の先端部に、定着金物18,28,38を設ける。柱主筋11の上端部は、最上位に位置する梁主筋21よりも高い位置にあり、この柱主筋11の上端部を囲むフープ筋19が定着部18に係止されて梁主筋21よりも高い位置に配する。梁主筋21の全てには、その長手方向に間隔をおいて第1補強筋41,42を掛けるとともに、その先端部に第2補強筋50を掛ける。第1補強筋41,42は、コ字形をなし、梁主筋21に掛ける掛け部41a,42aと、この掛け部から下方に延びる垂下部41b,42bを有している。第2補強筋50は、矩形のループ形状をなし、その上辺50aを梁主筋21に掛け、左右の辺50bは下方に延び、下辺50cを下側の梁主筋22の下側に配置する。
【選択図】図3
Description
同様の不都合は、建造物の最上階の辺部において、最上位に配される梁主筋の先端部が柱頭仕口に位置する場合にも生じる。
しかし、このような構造では、最上階において柱頭仕口に対応する箇所でコンクリートが盛り上がる形状となり、外観を著しく悪化させる。
特許文献1の図8に従来技術として示す柱頭仕口構造では、最上位の梁主筋の端部を下方に曲げ、その下端部に定着金物を取り付けている。これにより、最上位の梁主筋と下方のコンクリートとの付着強度を高めて、これら梁主筋の跳ね上げを抑止している。
特許文献1の図9に従来技術として示す柱頭仕口構造では、柱主筋の上端部と最上位の梁主筋の先端部とを断面L字形の連結金具で連結することにより、これら梁主筋の跳ね上げを抑止している。
しかし、特許文献1の図8、図9に示す柱頭仕口構造は、施工性が悪かった。
この構成によれば、矩形リング状の第2補強筋の下辺が第1梁の下側主筋の下側に配置されており、これら下側主筋が上側主筋の拘束に寄与するので、より一層効果的に上側主筋の跳ね上がりによるコンクリート破壊を抑止できる。
この構成によれば、より多くの上側主筋を第2補強筋の角部近傍に配置するので、これら上側主筋を効果的に拘束できる。
この構成によれば、第2補強筋の副掛け部が第1梁の下側主筋の下側に配置されているので、これら下側主筋も上側主筋の拘束に寄与することができ、より一層効果的に上側主筋の跳ね上がりによるコンクリート破壊を抑止できる。
この構成によれば、第2補強筋がその定着部での支圧作用による抵抗を利用して、第1梁の上側主筋の拘束を良好に行うことができる。また、第1、第2補強筋を全て上から柱頭仕口に配筋することができ、施工性が良い。
この構成でも、第2補強筋がその定着部での支圧作用による抵抗を利用して、第1梁の上側主筋の拘束を良好に行うことができる。また、第1、第2補強筋を全て上から柱頭仕口に配筋することができ、施工性が良い。
この構成によれば、より多くの上側主筋をコ字形の第2補強筋の角部近傍に配置するので、これら上側主筋を効果的に拘束できる。
これによれば、第1梁の上側主筋より下方のコンクリートと第2補強筋との付着強度を高めることができる。
これによれば、第1梁の上側主筋に対する第2補強筋の拘束効果を最大限にすることができる。
これによれば、第2補強筋による第1梁の上側主筋の拘束をより強くすることができる。
これによれば、第1梁の上側主筋より下方のコンクリートと第1補強筋との付着強度を高めることができる。
図1は、鉄筋コンクリート建造物の最上階の隅部に位置する柱頭仕口1を示す。この柱頭仕口1において、垂直の柱10と、水平をなすとともに互いに直交するX,Y軸方向に延びる第1梁20,第2梁30とが連結されている。
上記主筋11およびフープ筋13、副帯筋14からなる鉄筋籠は、コンクリート15に埋設されている。
上記主筋21,22およびフープ筋23、副帯筋24からなる鉄筋籠は、コンクリート25に埋設されている。
図3(A),図4(A)に示すように、柱頭仕口1においても柱主筋11には前記したフープ筋13と同形状の複数のフープ筋16が主筋11の長手方向に間隔をおいて連結されている。
これら補強筋41,42は、上から見て上記フープ筋16、19内に配置されている。
上記補強筋42の掛け部42aは、4本の上側主筋21のうち、中央の2本の上側主筋21と直交するようにして載っており、これら主筋21に連結されている。これら中央の2本の主筋21は、補強筋42の2つの角部近傍に配置されている。
他方の補強筋50の上辺50aは、4本の上側主筋21のうち右から数えて3本の上側主筋21に掛けられ、その下辺50cは対応する3本の下側主筋22の下側に配置されている。
上記のような2つの補強筋50の配置により、全ての主筋21,22はいずれかの補強筋50の角部近傍に配されている。
最後に、梁20,30と柱頭仕口1にコンクリート5,25,35を打設する。
強い地震により、建造物が柱10と第1梁20の角度を増減する方向の繰り返し荷重を受けた時には、第1梁20の上側主筋21が柱頭仕口1においてその上方のコンクリート5を跳ね上げようとする。しかし、本実施形態では、柱主筋11の上端部が上側主筋21より高い位置にあり、この上端部に係止されたフープ筋19が上側主筋21の跳ね上げを抑制すること、補強筋41,42、50が垂下部41b、42b、50bと上側主筋21より下方のコンクリート5との間の付着抵抗により上側主筋21を拘束すること、および補強筋50の下辺50cを介して下側主筋22も上側主筋21の拘束に寄与することにより、上側主筋21の上方のコンクリート5の破壊を防止でき、柱頭仕口1の耐震強度を高めることができる。換言すれば、柱頭仕口1は、大きな破壊なく、高い最大耐力を実現でき、しかも所定以上の耐力維持したまま柱10と梁20との間の角度の大きな増減を許容することができる(変形性能が高い)。
R=δ/L
ただし、Lは図6に示すように梁20の回転支点と接合部1’の中心との間の距離であり、δは接合部1’の中心の水平変位である。
比較のために、補強筋41,42、50を省いた柱頭仕口構造体に対応する試験体を用いて試験したところ、図8のグラフで示す結果となった。このグラフから明らかなように、試験体の曲げ耐力は梁曲げ耐力計算値を下回り、限界変形角での耐力も80%耐力を遥かに下回っている。
図10〜図12は本発明の第2実施形態をなす柱頭仕口構造を示す。これら図において柱10の主筋11やフープ筋13,16,19等は図示を省略され、第2梁30の主筋31,32等も図示を省略されている。
この実施形態では定着金物62での支圧抵抗が第2補強筋60に付与され、上側主筋21の拘束を助ける。
上記補強筋70Bの掛け部71aは、4本の上側主筋21のうち、中央の2本の上側主筋21と直交するようにして載っており、これら主筋21に連結されている。これら中央の2本の主筋21は、補強筋70Bの角部近傍に配置されている。
上記掛け部80aが第1梁20の上側主筋21に掛けられ、上記副掛け部80cが下側主筋22に掛けられている。
第5実施形態は、下側主筋22が上側主筋21の拘束に寄与するので、第1実施形態と同様の最大耐力、変形性能が見込まれる。
また、第1実施形態において異なるサイズの第2補強筋を用いてもよい。すなわち、一方の大きなサイズの第2補強筋は4本の上側主筋と4本の下側主筋を囲み、その4つの角部またはその近傍に、左右両端の上側主筋と左右両端の下側主筋が配置されるようにする。他方の小さなサイズの第2補強筋は、中間の2本の上側主筋と中間の2本の下側主筋を囲み、その4つの角部またはその近傍にこれら中央の主筋が配置されるようにする。
第1実施形態において、1つの第2補強筋を用いてもよい。この場合、第2補強筋は4本の上側主筋と4本の下側主筋を囲み、その4つの角部またはその近傍に両端の上側主筋と両端の下側主筋が配置されるようにする。
柱主筋、梁主筋、補強筋の定着部は冷間,熱間加工で形成した鉄筋のこぶであってもよい。
第1補強筋の垂下部の下端部にも定着部を形成してもよい。
10 柱
11 柱主筋
18 定着金物(定着部)
19 フープ筋
20 第1梁
21 上側主筋(最上位の主筋)
22 下側主筋
28 定着金物(定着部)
30 第2梁
31 上側主筋
32 下側主筋
38 定着金物(定着部)
41,42 第1補強筋
41a,42a 掛け部
41b,42b 垂下部
50 第2補強筋
50a 上辺(掛け部)
50b 左右の辺(垂下部)
50c 下辺(抵抗付与部、副掛け部)
60、70A,70B 第2補強筋
61a、71a 掛け部
61b、71b 垂下部
62,72 定着金物(定着部、抵抗付与部)
80 第2補強筋
80a 掛け部
80b 垂下部
80c 副掛け部(抵抗付与部)
Claims (11)
- 仕口内に、柱主筋の上端部と、互いに直交する第1、第2梁の主筋のうち少なくとも第1梁の主筋の先端部が配置されるとともに、この第1梁の上側主筋が、全梁主筋のうちで最上位に位置する鉄筋コンクリート建造物の柱頭仕口構造において、
上記柱主筋の上端部および仕口内に位置する全ての梁主筋の先端部には、これら主筋の径方向に突出した定着部が設けられ、
上記柱主筋の上端部は、上記第1梁の上側主筋よりも高い位置にあり、この柱主筋の上端部を囲むフープ筋が上記柱主筋の定着部に係止されて上記第1梁の上側主筋よりも高い位置に配され、
上記仕口内において、上記第1梁の上側主筋の全てには、その長手方向に間隔をおいて複数個所に第1補強筋が掛けられるとともに、その先端部に第2補強筋が掛けられ、
上記第1補強筋は、上記第1梁の上側主筋に掛けられる掛け部と、この掛け部から下方に延びる垂下部を有し、
上記第2補強筋は、上記第1梁の上側主筋に掛けられる掛け部と、この掛け部から下方に延びる垂下部と、この垂下部の下端部から垂下部の径方向に突出する抵抗付与部とを有することを特徴とする柱頭仕口構造。 - 上記第2補強筋が、矩形リング状の鉄筋からなり、その上辺が上記第1梁の上側主筋と直交する上記掛け部として提供され、その左右の辺が上記垂下部として提供され、その下辺が上記抵抗付与部として提供され上記第1梁の下側主筋の下側に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の柱頭仕口構造。
- 上記第2補強筋が複数装備され、一つの第2補強筋の4つの角部またはその近傍には、上記第1梁の2本の上側主筋とこれに対応する2本の下側主筋が配され、他の第2補強筋の4つの角部またはその近傍には、上記第1梁の他の2本の上側主筋とこれに対応する2本の下側主筋が配されていることを特徴とする請求項2に記載の柱頭仕口構造。
- 上記第2補強筋が鉄筋からなり、上記掛け部と、上記垂下部と、この垂下部の下端から曲げられて上記第1梁の下側主筋の下側に配置された副掛け部とを有し、この副掛け部が上記抵抗付与部として提供されることを特徴とする請求項1に記載の柱頭仕口構造。
- 上記第2補強筋が複数装備されて上記第1梁の全ての上側主筋に別々に掛けられており、各第2補強筋はJ字形状をなし、湾曲した上記掛け部と、この掛け部の一端から下方に真直ぐに延びる上記垂下部と、この垂下部の下端部にその全周にわたって径方向に突出した上記定着部とを有し、この定着部が上記抵抗付与部として提供されることを特徴とする請求項1に記載の柱頭仕口構造。
- 上記第2補強筋がコ字形をなし、上記第1梁の上側主筋と直交する真直の上記掛け部と、この掛け部の両端から真直に下方に延びる一対の上記垂下部と、これら垂下部の下端部にその全周にわたって径方向に突出した上記定着部とを有し、この定着部が上記抵抗付与部として提供されることを特徴とする請求項1に記載の柱頭仕口構造。
- 上記コ字形の第2補強筋が複数装備され、一つの第2補強筋の2つの角部又はその近傍には、上記第1梁の2本の上側主筋が配され、他の第2補強筋の2つの角部またはその近傍には、上記第1梁の他の2本の上側主筋が配されていることを特徴とする請求項6に記載の柱頭仕口構造。
- 上記第2補強筋の定着部が上記第1梁の下側主筋より低い位置に配されていることを特徴とする請求項5〜7のいずれかに記載の柱頭仕口構造。
- 上記第2補強筋が、上記第1梁の上側主筋に設けられた上記定着部より当該上側主筋の先端側に配されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の柱頭仕口構造。
- 上記第2補強筋が、上記第1梁の上側主筋に設けられた上記定着部の両側に配されていることを特徴とする請求項5〜8のいずれかに記載の柱頭仕口構造。
- 上記第1補強筋の垂下部の下端が上記第1梁の下側主筋と同一高さかこれより低い位置にあることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の柱頭仕口構造。
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