JP2017109624A - パワーステアリング装置 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、上記問題に着目されたもので、その目的とするところは、ボールをスムーズに循環させて運転者に与える違和感を抑制可能なパワーステアリング装置を提供することである。
実施例1のパワーステアリング装置1について説明する。実施例1のパワーステアリング装置1は、電動モータ40の駆動力をねじ機構26を介して転舵軸10に伝達することで運転者の操舵力に対するアシスト力を付与するものである。
〔パワーステアリング装置の構成〕
図1は実施例1のパワーステアリング装置1の断面図、図2は実施例1の転舵軸とナットの正面図である。パワーステアリング装置1は、運転者が操舵したステアリングホイールの回転を、転舵輪を転舵させる転舵軸10に伝達する操舵機構2と、転舵軸10にアシスト力を付与するアシスト機構3とを有する。
操舵機構2は、ステアリングホイールに連結する操舵入力軸80と、操舵入力軸80と一体に回転するピニオンを有している。ピニオンは、転舵軸10の外周に形成されたラック13(図2参照)と常時噛み合う。
ナット20は、転舵軸10を包囲するように環状に形成され、転舵軸10に対し回転自在に設けられている。ナット20の内周には、螺旋状に溝が形成されており、この溝がナット側ボールねじ溝21を構成する。転舵軸10の外周には前述のラック13が形成されている部分とは軸方向に離れた位置に螺旋状の溝が形成されており、この溝が転舵軸側ボールねじ溝11を構成する。転舵軸10にナット20を挿入した状態で、ナット側ボールねじ溝21と転舵軸側ボールねじ溝11と、によってボール循環溝12を形成する。ボール循環溝12内には金属製の複数のボール22(基準ボール22a及び基準ボール22aの直径よりも小さい直径を有するスペーサボール22bであり、詳細については後述する。)が充填されている。ナット20が回転するとボール循環溝12内をボール22が移動することにより、ナット20に対して転舵軸10が長手方向に移動する。以下、ナット20,ボール22及び転舵軸側ボールねじ溝11を総称してボールねじ機構とも言う。
図3は実施例1のパワーステアリング装置のアシスト機構付近の拡大断面図、図4は実施例1のナットの斜視図、図5は実施例1のナットを径方向外側から見た図、図6は図5のD-D断面図、図7は実施例1の接続部材を装着した状態のナットの断面図である。
ナット20の軸方向一端側には、軸受24のインナレース24cが一体に形成されている。軸受24は、アウタレース24aを有し、アウタレース24aとインナレース24cとの間にボール24dと、アウタレース24aとインナレース24cとの間をシールするシール部材24eが設けられたシール付きボールベアリングである。軸受24はナット20を減速機収容部32に対して回転自在に軸支する。
本体部20aの外周には、一対の雌ねじ部20b,20cが形成されている。一対の雌ねじ部20b,20cを結ぶ線は、第一接続通路20eと第二接続通路20fとを結ぶ線と交差するように形成されている。雌ねじ部20b,20cには、接続部材23をナット20に固定する固定金属83がねじにより締結されている(図2参照)。
ボール循環溝12内のボール22は、接続部材23内を通過することにより、第一接続通路20eと第二接続通路20fとの間を往来可能とされている。ボール22はボール循環溝12を端から端まで移動するのではなく、第一接続通路20eが形成された位置から第二接続通路20f位置まで移動している。
図8は実施例1の接続部材を構成する部品の単体図である。接続部材23は、中間部23a、第一湾曲部23b、第二湾曲部23c、接続部材側第一直線部23d、接続部材側第二直線部23e、舌部23f、接続部材側第一当接部23g、接続部材側第二当接部23h、接続部材側第一テーパ部23i、接続部材側第二テーパ部23jから構成されている。
中間部23aは、接続部材23の軸方向の中央付近に直線状に形成されている。第一湾曲部23bは、中間部23aと接続部材23の一端側との間に設けられている。第一湾曲部23bは、内部を通過するボール22の進行方向が曲線的に変化するように形成されている。第一湾曲部23bは、接続部材23の一端部を第一接続通路20eに挿入した状態で、ナット20の外周側に向かって凸となるように湾曲して形成されている。
接続部材側第一直線部23dは、第一湾曲部23bと接続部材23の一端側との間に設けられている。接続部材側第一直線部23dは、第一湾曲部23bの一端部の接線方向に延びて、直線状に形成されている。接続部材側第二直線部23eは、第二湾曲部23cと接続部材23の他端側との間に設けられている。接続部材側第二直線部23eは、第二湾曲部23cの他端部の接線方向に延びて、直線状に形成されている。舌部23fは、接続部材23の両端開口部から舌状に突出して形成されている。
接続部材側第一当接部23gの内周側には、接続部材23の端部(一端側端部)から奥側に(他端側)に向かって内径が徐々に減少するように形成された接続部材側第一テーパ部23iが形成されている。
接続部材側第二当接部23hの内周側には、接続部材23の端部(一端側端部)から奥側(他端側)に向かって内径が徐々に減少するように形成された接続部材側第二テーパ部23jが形成されている。
接続部材23は、板状の金属材料をプレス加工することにより形成されている。プレス加工装置の金型は、接続部材23の内周面側から外周面側に向かって移動することにより、接続部材23の半割状部材を成型し、打ち出している。接続部材側第一テーパ部23iおよび接続部材側第二テーパ部23jは、接続部材側第一当接部23gおよび接続部材側第二当接部23hに対応する部分で切り取られる際に塑性変形されて形成されている。
第一接続通路20eは、第一曲面部20e1、周方向内側第一直線部20e2、周方向外側第一直線部20e3、接続部材第一挿入部20e4、第一小径部20e5、第一段部20e6から構成されている。ここで、接続部材23を第一接続通路20eおよび第二接続通路20fに挿入した状態で、第一湾曲部23bの湾曲方向に沿った線を第一周方向D1と定義する(図7参照)。第一曲面部20e1は、第一接続通路20eのうち第一周方向D1内側において第一湾曲部23bと対向する位置に設けられている。そして、第一曲面部20e1と第一湾曲部23bとの間の隙間は所定値以下となるように曲面状に形成されている。また、第一曲面部20e1の断面の曲率半径r1は、接続部材23の第一湾曲部23bの断面の曲率半径R1よりも小さくなるように形成されている。
第一小径部20e5は、第一接続通路20eの接続部材第一挿入部20e4よりも他端側(ナット20の内周側)に形成されている。第一小径部20e5の内径は接続部材第一挿入部20e4の内径よりも小さく形成されている。さらに第一小径部20e5の内径は、接続部材23の外径よりも大きく内径よりも小さく形成されている。接続部材第一挿入部20e4と第一小径部20e5との境界部分には第一段部20e6が形成されている。
接続部材第一挿入部20e4に接続部材23の一端側が挿入されたときに、接続部材側第一当接部23gが第一段部20e6に当接する。このとき、接続部材側第一当接部23gの内径の縁(接続部材側第一当接部23gと接続部材側第一テーパ部23iとの境界)が、第一段部20e6において第一小径部20e5が開口する開口縁よりも径方向外側に位置するように形成されている。
ボールねじ機構には、基準ボール22a及び基準ボール22aの直径よりも小さい直径を有するスペーサボール22bからなる複数のボール22を有する。図9は実施例1のボールねじ機構のボールの状態を表す概略図である。スペーサボール22bは、基準ボール22aとの組み合わせである所定の配列パターンが繰り返されるように配置されている。図9は、例として、3個の基準ボール22aに対し、1個のスペーサボール22bとなる配列パターンとし、スペーサボール22bがボール循環溝12一周当たりで3個以上を均等に配置したものである。
(1)ステアリングホイールの回転に伴い軸方向移動することにより転舵輪を転舵させる転舵軸10と、転舵軸10の外周側に設けられ、螺旋状の溝形状を有する転舵軸側ボールねじ溝11と、転舵軸10を包囲するように環状に形成された本体部20aを備え、転舵軸10に対し回転自在に設けられたナット20と、ナット20の内周側に設けられ、螺旋状の溝形状を有し、転舵軸側ボールねじ溝11と共に螺旋状のボール循環溝12を構成するナット側ボールねじ溝21と、ボール循環溝12内おいて移動可能に設けられ、基準ボール22aと、基準ボール22aよりも小さい直径を有するスペーサボールと22b、を有する複数のボール22と、ボール循環溝12の一端側と他端側とを接続し、複数のボール22をボール循環溝12の一端側から他端側または他端側から一端側へ循環させる循環機構と、ナット20を回転駆動し、ナット20の回転が転舵軸10の軸方向運動に変換されることにより転舵軸10に操舵力を付与する電動モータ40と、ナット20に設けられたナット側プーリ27と、電動モータ40の出力軸側に設けられたモータ側プーリ35と、ナット側プーリ27とモータ側プーリ35とを跨ぐように設けられモータ側プーリ35とナット側プーリ27とが互いに離間する方向のテンションがかけられたベルト28(伝達部材)と、を備え、ナット20がベルト28のテンションにより転舵軸10に対してモータ側プーリ35方向へ引っ張られた状態において、転舵軸側ボールねじ溝11とナット側ボールねじ溝21の間のナット20の回転軸に対する径方向の隙間が最も小さくなる領域において、基準ボール22aは、転舵軸側ボールねじ溝11とナット側ボールねじ溝21との間で圧縮力を受けるように形成され、スペーサボール22bは、転舵軸側ボールねじ溝11とナット側ボールねじ溝21との間での圧縮力を受けないように形成され、スペーサボール22bは、基準ボール22aとの組み合わせである所定の配列パターンが繰り返されるように配置され、ボール循環溝12一周の範囲においてスペーサボール22bが三個以上含まれ、かつ、基準ボール22a数に対するスペーサボール22b数の比が二分の一以下となるように設けられる。
すなわち、ボール循環溝12一周の範囲にスペーサボール22bが三個以上含まれるため、ベルト28のテンションがかかる180度の範囲内に必ずスペーサボールが一個以上存在することとなり、基準ボール22aの引っ掛かりが抑制される。また、基準ボール22aに対するスペーサボール22bのボール比率を二分の一以下としたことで、ボール循環溝12との間で負荷を受けることができる基準ボール22aの数を確保でき、ボールねじ機構におけるフリクションの増大を抑制できる。
ボール循環溝12との間で負荷を受けることができる基準ボール22aの数を十分に確保することができ、ボールねじ機構におけるフリクションの増大を更に抑制することができ、また、ステアリングホイールの切り返し時における引っ掛かり感の抑制とバランスさせることができる。
よって、高負荷領域、高負荷状態においてもスペーサボール22bの効果を発揮することができる。
以上、本発明を実施例に基づいて説明してきたが、各発明の具体的な構成は実施例に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても、本発明に含まれる。
例えば、実施例1では、ナット20に連通孔41を形成している例を示したが、ナット20に連通孔41を形成しなくとも良い。
また実施例1では、モータ側プーリ35の回転をナット側プーリ27に伝達する伝達部材としてベルト28を用いた例を示したが、ベルト28に関わらずチェーンなどものであっても良い。
11 転舵軸側ボールねじ溝
12 ボール循環溝
20 ナット
22 ボール
22a 基準ボール
22b スペーサボール
Claims (3)
- ステアリングホイールの回転に伴い軸方向移動することにより転舵輪を転舵させる転舵軸と、
前記転舵軸の外周側に設けられ、螺旋状の溝形状を有する転舵軸側ボールねじ溝と、
前記転舵軸を包囲するように環状に形成された本体部を備え、前記転舵軸に対し回転自在に設けられたナットと、
前記ナットの内周側に設けられ、螺旋状の溝形状を有し、前記転舵軸側ボールねじ溝と共に螺旋状のボール循環溝を構成するナット側ボールねじ溝と、
前記ボール循環溝内おいて移動可能に設けられ、基準ボールと、前記基準ボールよりも小さい直径を有するスペーサボールと、を有する複数のボールと、
前記ボール循環溝の一端側と他端側とを接続し、前記複数のボールを前記ボール循環溝の一端側から他端側または他端側から一端側へ循環させる循環機構と、
前記ナットを回転駆動し、前記ナットの回転が前記転舵軸の軸方向運動に変換されることにより前記転舵軸に操舵力を付与する電動モータと、
前記ナットに設けられたナット側プーリと、前記電動モータの出力軸側に設けられたモータ側プーリと、前記ナット側プーリと前記モータ側プーリとを跨ぐように設けられ前記モータ側プーリと前記ナット側プーリとが互いに離間する方向のテンションがかけられた伝達部材と、
を備え、
前記ナットが前記伝達部材のテンションにより前記転舵軸に対して前記モータ側プーリ方向へ引っ張られた状態において、前記転舵軸側ボールねじ溝と前記ナット側ボールねじ溝の間の前記ナットの回転軸に対する径方向の隙間が最も小さくなる領域において、前記基準ボールは、前記転舵軸側ボールねじ溝と前記ナット側ボールねじ溝との間で圧縮力を受けるように形成され、前記スペーサボールは、前記転舵軸側ボールねじ溝と前記ナット側ボールねじ溝との間での圧縮力を受けないように形成され、
前記スペーサボールは、前記基準ボールとの組み合わせである所定の配列パターンが繰り返されるように配置され、前記ボール循環溝一周の範囲において前記スペーサボールが三個以上含まれ、かつ、前記基準ボール数に対する前記スペーサボール数の比が二分の一以下となるように設けられることを特徴とするパワーステアリング装置。 - 請求項1に記載のパワーステアリング装置において、
前記スペーサボールは、前記基準ボール数に対する前記スペーサボール数の比が三分の一以下となるように設けられることを特徴とするパワーステアリング装置。 - 請求項1に記載のパワーステアリング装置において、
前記スペーサボールは、前記ナットが前記伝達部材のテンションにより前記転舵軸に対して前記モータ側プーリ方向へ引っ張られた状態において、前記転舵軸側ボールねじ溝と前記ナット側ボールねじ溝との間の前記ナットの回転軸に対する径方向の隙間が最も小さくなる領域において、前記基準ボールが圧縮変形した状態においても前記スペーサボールと前記ボール循環溝との間の隙間が存在する大きさに形成されることを特徴とするパワーステアリング装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2015245757A JP2017109624A (ja) | 2015-12-17 | 2015-12-17 | パワーステアリング装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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2015
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