JP2017115017A - 顔料ペースト及び塗工材 - Google Patents

顔料ペースト及び塗工材 Download PDF

Info

Publication number
JP2017115017A
JP2017115017A JP2015251543A JP2015251543A JP2017115017A JP 2017115017 A JP2017115017 A JP 2017115017A JP 2015251543 A JP2015251543 A JP 2015251543A JP 2015251543 A JP2015251543 A JP 2015251543A JP 2017115017 A JP2017115017 A JP 2017115017A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
pigment
solvent
pigment paste
group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015251543A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6659197B2 (ja
Inventor
準治 赤羽
Junji Akahane
準治 赤羽
浩司 遠藤
Koji Endo
浩司 遠藤
隆宣 伊藤
Takanobu Ito
隆宣 伊藤
加藤 敦也
Atsuya Kato
敦也 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kansai Paint Co Ltd
Original Assignee
Kansai Paint Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kansai Paint Co Ltd filed Critical Kansai Paint Co Ltd
Priority to JP2015251543A priority Critical patent/JP6659197B2/ja
Publication of JP2017115017A publication Critical patent/JP2017115017A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6659197B2 publication Critical patent/JP6659197B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Pigments, Carbon Blacks, Or Wood Stains (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)

Abstract

【課題】高顔料濃度においても、顔料分散性、耐溶剤性などに優れた顔料ペースト及び塗工材を提供すること。【解決手段】分散樹脂(A)、顔料(B)、及び溶媒(C)を含有する顔料ペーストであって、分散樹脂(A)が、特定の重合性不飽和基含有モノマー(A1−1)を構成成分の1つとする樹脂(A1)を含有する顔料ペースト、ならびに樹脂(A1)が、重合性不飽和基含有モノマー(A1−1)、脂肪酸ビニルエステル(A1−2)、及びビニルアルコール(A1−3)を構成成分とする樹脂であって、該重合性不飽和基含有モノマー(A1−1)の含有割合が、0.1〜20質量%であることを特徴とする顔料ペースト。また、該顔料ペーストを含有する塗工材。【選択図】なし

Description

本発明は、高顔料濃度においても、顔料分散性、貯蔵安定性、耐溶剤性に優れる顔料ペースト及び塗工材に関する。
従来、顔料を顔料分散樹脂、溶媒及び場合によっては分散助剤の混合物中に分散させたペースト状の顔料分散体が、塗料、塗工材、コーティング材、シーリング材、触媒フィルター、着色フィルム、着色シート、印刷用インキ、化粧材、磁石改質材、LED封止材、各種ゴム製品、樹脂成形品などの分野で広く用いられている。
これらの分野では、発色性、鮮映性、導電性、仕上がり性、粘弾性、などの性能向上がますます要求されており、そのため、優れた顔料分散能力と、形成された顔料分散体中の顔料粒子を再凝集させないだけの優れた顔料分散安定性を有する顔料分散樹脂の開発がなされつつある。
顔料分散樹脂の設計にあたっては、顔料への濡れ性と顔料分散樹脂の溶媒中での分散安定性を両立させることが重要である。濡れ性に関しては、顔料分散樹脂が低粘度、低分子量であること、さらに顔料表面と顔料分散樹脂との相互作用があることが有利であるといわれ、分散安定化に関しては、顔料表面での立体反発層の形成や顔料分散樹脂の連続相への溶解性が良いことが有利であるといわれている。
また、顔料分散樹脂が塗膜やフィルムや印刷物などの最終製品そのものの性能に悪い影響を及ぼさないように、あるいは溶媒及び顔料分散樹脂の使用量を低減することや乾燥時の使用エネルギーを低減する観点から、少量の顔料分散樹脂で高濃度かつ均一に分散された顔料ペーストを作製することが重要となっている。
例えば、特許文献1には、ポリビニルアルコール等の親水性結合剤の存在下、金属酸化物及び/又はカーボンブラックの分散液を安定化するための特定のブロック共重合体が開示されている。また、特許文献2には、二酸化マンガン粉末、カーボン粉末、分散剤(ポリビニルアルコール等の各種高分子樹脂)、及び分散媒を含有するペースト組成物が開示されている。また、特許文献3には、ポリビニルアルコール系ブロックコポリマーと各種顔料とを含有する顔料分散液が開示されている。また、特許文献4には、カーボンブラックと分散剤としてのポリビニルアルコール樹脂と溶剤としてのN−メチル−2−ピロリドンとを含有するカーボンブラック分散液が開示されている。
しかしながら、これらの顔料ペーストは、高顔料濃度での顔料分散性、貯蔵安定性のバランスがまだ十分でない場合があった。
特開平5−117490号公報 特開平11−74158号公報 特開2005−23297号公報 特開2015−193986号公報
本発明の目的は、高顔料濃度においても、顔料分散性、貯蔵安定性、耐溶剤性に優れる顔料ペースト及び塗工材を提供することである。
発明者等は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、特定の構造を有するモノマーを含有する顔料分散樹脂によって、上記課題の解決が達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
従って、本発明は以下の項を提供する:
項1.分散樹脂(A)、顔料(B)、及び溶媒(C)を含有する顔料ペーストであって、分散樹脂(A)が、下記式(1)で示される重合性不飽和基含有モノマー(A1−1)を構成成分の1つとする樹脂(A1)を含有することを特徴とする顔料ペースト。
Figure 2017115017
(式中、R、R、R及びRは、水素原子、炭化水素基、水酸基、メチロール基から選ばれる1種であり、R、R、R及びRのいずれか1種に水酸基を有する。また、Xは存在しても存在しなくても良く、Xが存在する場合、Xは1種以上の原子からなる連結鎖である。)
項2.樹脂(A1)が、重合性不飽和基含有モノマー(A1−1)、脂肪酸ビニルエステル(A1−2)、及びビニルアルコール(A1−3)を構成成分とする樹脂であって、該重合性不飽和基含有モノマー(A1−1)の含有割合が、0.1〜20質量%であることを特徴とする前記項1に記載の顔料ペースト。
項3.分散樹脂(A)が、さらに重合性不飽和基含有モノマー(A1−1)を含まないケン化度30〜100mol%のポリビニルアルコール樹脂(A2)を含有し、樹脂(A1)及び樹脂(A2)の含有割合が、樹脂固形分質量を基準として、40/60〜90/10であることを特徴とする前記項1又は2に記載の顔料ペースト。
項4.前記項1〜3のいずれか1項に記載の顔料(B)が、導電性顔料であることを特徴とする顔料ペースト。
項5.前記項1〜3のいずれか1項に記載の顔料(B)が、アルミナ、マグネシア、シリカ、チタニア、ゼオライト、セリア、及びジルコニアから選択される1種以上の無機材料であることを特徴とする顔料ペースト。
項6.前記項4又は5に記載の顔料ペーストを含有することを特徴とする塗工材。
項7.前記項6に記載の塗工材を塗布して得られる物品。
本発明の顔料ペーストは、高顔料濃度においても、顔料の分散性、貯蔵安定性に優れ、比較的少ない配合量で充分にペーストの粘度を低下させることができる。また、耐溶剤性等に優れる。
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。
なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において実施される各種の変形例も含むものとして理解されるべきである。
また、本明細書において、「(メタ)アクリレート」は、アクリレート及び/又はメタクリレートを意味し、「(メタ)アクリル酸」は、アクリル酸及び/又はメタクリル酸を意味する。また、「(メタ)アクリロイル」は、アクリロイル及び/又はメタクリロイルを意味する。また、「(メタ)アクリルアミド」は、アクリルアミド及び/又はメタクリルアミドを意味する。また、「重合性不飽和モノマー」とは、ラジカル重合しうる重合性不飽和基を有するモノマーを意味し、該重合性不飽和基としては、例えば、(メタ)アクリロイル基、アクリルアミド基、ビニル基、アリル基、(メタ)アクリロイルオキシ基、ビニルエーテル基などが挙げられる。
顔料ペースト
本発明は、分散樹脂(A)、顔料(B)、及び溶媒(C)を含有する顔料ペーストであって、分散樹脂(A)が、下記式(1)で示される重合性不飽和基含有モノマー(A1−1)を構成単位の1つとする樹脂(A1)を含有する顔料ペーストである。
Figure 2017115017
(式中、R、R、R及びRは、水素原子、炭化水素基、水酸基、メチロール基から選ばれる1種であり、R、R、R及びRのいずれか1種に水酸基を有する。また、Xは存在しても存在しなくても良く、Xが存在する場合、Xは1種以上の原子からなる連結鎖である。)
分散樹脂(A)
本発明の顔料ペーストで用いることができる分散樹脂(A)は、上記式(1)で示される重合性不飽和基含有モノマー(A1−1)を構成成分の1つとする樹脂(A1)を含有する。また、必要に応じて、重合性不飽和基含有モノマー(A1−1)を含まないケン化度30〜100mol%のポリビニルアルコール樹脂(A2)を併用して用いることができる。
樹脂(A1)
本発明の顔料ペーストで用いることができる樹脂(A1)は、前記式(1)で示される重合性不飽和基含有モノマー(A1−1)とその他の重合性不飽和モノマーとを共重合して得られる樹脂である。
前記式(1)で表わされる重合性不飽和基含有モノマー(A1−1)中のR、R、R及びRは、水素原子、炭化水素基、水酸基、メチロール基から選ばれる1種であり、R、R、R及びRのいずれか1種に水酸基を有する。また、前記式(1)で表わされるモノマー中のXは、存在しても存在しなくても良く、存在しない場合は単結合であり、Xが存在する場合は1種以上の原子からなる連結鎖である。かかる連結鎖としては特に限定されないが、アルキレン、アルケニレン、アルキニレン、フェニレン、ナフチレン等の炭化水素基(これらの炭化水素基はフッ素、塩素、臭素等のハロゲン等で置換されていても良い)の他、−O−、−(R−O)−、−(O−R)−、−(R−O)−R−、−C(=O)−、−R(−OH)−、−C(=O)−O−、−R−C(=O)−O−、−C(=O)−O−R−、−C(=O)−N(−R)−、−C(=O)−N(−R)−R−、−R−C(=O)−N(−R)−、−R−C(=O)−N(−R)−R−、等が挙げられる。(上記のRは各々独立して任意の置換基であり、水素原子、アルキル基が好ましい。また、mは1以上の整数である。)
中でも、単結合(Xは存在しない)、炭化水素基、エステル基〔−C(=O)−O−〕、アミド基〔−C(=O)−NH−〕、アミドメチル基〔−C(=O)NH−CH2−〕から選ばれる連結鎖であることが好ましく、単結合(Xは存在しない)であることがより好ましい。
かかるモノマー(A1−1)としては、具体的には、例えば、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレートの開環物、2ープロペン−1−オール、1−プロペン−1,3−ジオール、1ープロペン−2−オール、2−メチル−2−プロペン−1−オール、2−ブテン−1−オール、2−メチル−2−ブテン−1−オール、1−メチル−2−ブテン−1−オール、2−ブテン−1,4−ジオール、1−ブテン−3,4−ジオール、2−メチル−2−ブテン−1,4−ジオール、4−ペンテン−2−オール、3−ペンテン−1−オール、4−ペンテン−2−オール、4−ペンテン−1−オール、1−ペンテン−4,5−ジオール、2−ペンテン−1,5−ジオール、N−ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシイソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−(1−メチル−2−ヒドロキシエチル)(メタ)アクリルアミド、2,3−ジヒドロキシプロピル(メタ)アクリルアミド、1,2−ジヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、又はその誘導体等が挙げられ、これらは1種を単独で又は2種以上を併用して用いることができる。中でも、2つ以上の水酸基を持つものが好ましい。
また、前記式(1)で表わされるモノマー(A1−1)中のX、R、及びR中の炭素原子と酸素原子の合計数が、3以上であることが好ましく、4以上であることがより好ましい。
樹脂(A1)中の重合性不飽和基含有モノマー(A1−1)の含有割合としては、樹脂固形分を基準として、0.1〜20質量%の範囲内であることが好ましく、0.2〜15質量%の範囲内であることがより好ましく、0.5〜10質量%の範囲内であることが特に好ましい。
上記重合性不飽和基含有モノマー(A1−1)と共重合するその他の重合性不飽和モノマーとしては、該モノマー(A1−1)と共重合可能なモノマーであれば、特に制限なく使用することができ、具体的には、例えば、酢酸ビニルなどの脂肪酸ビニルエステル;エチレン、プロピレンなどのオレフィン類;アルキル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリロイル基含有モノマー;アリルグリシジルエーテルなどのアリルエーテル;塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニルなどのハロゲン化ビニル系化合物;アルキルビニルエーテルなどのビニルエーテルなどが挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を併用して用いることができ、中でも、脂肪酸ビニルエステル(A1−2)を用いることが好ましい。
さらに共重合して得られた樹脂(A1)をケン化することで、脂肪酸ビニルエステル単位の全部又は一部を加水分解してビニルアルコール単位にすることが顔料分散性及び溶解性の観点から好ましい。
ケン化度としては、50〜100mol%の範囲内であることが好ましく、70〜100mol%の範囲内であることがより好ましく、86〜100mol%の範囲内であることが更に好ましく、88〜99.9mol%の範囲内であることが特に好ましい。
言い換えると、少なくとも1種の重合性不飽和基含有モノマー(A1−1)と少なくとも1種の脂肪酸ビニルエステル(A1−2)の共重合体をケン化することによって、樹脂(A1)が、重合性不飽和基含有モノマー(A1−1)、脂肪酸ビニルエステル(A1−2)、及びビニルアルコール(A1−3)を構成成分とする樹脂となることが特に好ましい。
通常、高ケン化度(高極性)になると、カーボンなどの無機顔料への吸着性は良くなるものの、溶媒との溶解性は落ち、立体反発層が形成できず分散性は劣ることとなる。しかし、本発明において、上記重合性不飽和基含有モノマー(A1−1)を構成成分の1つとする樹脂(A1)が顔料ペーストの分散性に効果を奏する理由としては、樹脂の側鎖に特定の官能基を導入することにより、比較的嵩高い側鎖官能基が立体障害となることで樹脂の融点を低下させ、また、特定の水酸基の水素結合によって樹脂の結晶性を低下させることができるため、溶媒への溶解性と顔料への吸着性が両立できたと考えられる。
上記樹脂(A1)の重合方法としては、それ自体既知の重合方法、例えば、有機溶媒中で溶液重合する方法により製造することができるが、これに限られるものではなく、例えば、バルク重合や乳化重合や懸濁重合等でもよい。溶液重合を行う場合には、連続重合でもよいしバッチ重合でもよく、モノマーは一括して仕込んでもよいし、分割して仕込んでもよく、あるいは連続的又は断続的に添加してもよい。
溶液重合において使用する重合開始剤は、特に限定するものではないが、具体的には、例えば、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス−2,4−ジメチルパレロニトリル、アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルパレロニトリル)等のアゾ化合物;アセチルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、アセチルシクロヘキシルスルホニルパーオキシド、2,4,4−トリメチルペンチル−2−パーオキシフェノキシアセテート等の過酸化物;ジイソプピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、ジエトキシエチルパーオキシジカーボネート等のパーカーボネート化合物;t−ブチルパーオキシネオデカネート、α−クミルパーオキシネオデカネート、t−ブチルパーオキシネオデカネート等のパーエステル化合物;アゾビスジメチルバレロニトリル、アゾビスメトキシバレロニトリル等の公知のラジカル重合開始剤を使用することができる。
重合反応温度は、特に限定するものではないが、通常30〜200℃程度の範囲で設定することができる。
ケン化をする場合の条件としては、特に限定されず、公知の方法でケン化することができる。例えば、メタノール等のアルコール溶液中において、アルカリ触媒又は酸触媒の存在下で、分子中のエステル部を加水分解することで行うことができる。
アルカリ触媒としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメチラート、ナトリウムエチラート、カリウムメチラート等のアルカリ金属の水酸化物や、アルコラート等を用いることができる。酸触媒としては、例えば、塩酸、硫酸等の無機酸水溶液、p−トルエンスルホン酸等の有機酸を用いることができるが、水酸化ナトリウムを用いることが望ましい。
ケン化反応の温度は、特に限定されないが、好ましくは10〜70℃、より好ましくは30〜40℃の範囲であることが望ましい。反応時間は、特に限定されないが、30分〜3時間の範囲で行なうことが望ましい。
上記樹脂(A1)は、合成終了後に脱溶媒及び/又は溶媒置換することで、固体又は任意の溶媒に置き換えた樹脂溶液にすることができる。置換溶媒としては、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、アルコール類等が好ましい。
脱溶媒の方法としては、常圧で加熱により行ってもよいし、減圧下で脱溶媒してもよい。溶媒置換の方法としては、脱溶媒前、脱溶媒途中、又は脱溶媒後のいずれの段階で置換溶媒を投入してもよい。
重合性不飽和基含有モノマー(A1−1)を含まないポリビニルアルコール樹脂(A2)
本発明の顔料ペーストに、必要に応じて含有することができるポリビニルアルコール樹脂(A2)は、前記重合性不飽和基含有モノマー(A1−1)を含有せず、かつケン化度が30〜100mol%であることを特徴とする。
上記ポリビニルアルコール樹脂(A2)は、それ自体既知の重合方法、例えば、酢酸ビニルに代表される脂肪酸ビニルエステルを重合し、加水分解することにより得ることができる。
上記脂肪酸ビニルエステルとしては、例えば、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、パルミチン酸ビニル、ステアリン酸ビニルおよびその他の直鎖または分岐状の飽和脂肪酸ビニルエステルが挙げられる。なかでも酢酸ビニルが好ましい。
上記ポリビニルアルコール樹脂(A2)は、脂肪酸ビニルエステル以外の重合性不飽和モノマーと共重合して得ることができる。〔ただし、前記重合性不飽和基含有モノマー(A1−1)以外のモノマーに限る。〕
脂肪酸ビニルエステルと共重合可能な重合性不飽和モノマーとしては、前記重合性不飽和基含有モノマー(A1−1)以外のモノマーであれば特に制限なく使用することができ、例えば、エチレン、プロピレンなどのオレフィン類;アルキル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート等などの(メタ)アクリロイル基含有モノマー;アリルグリシジルエーテルなどのアリルエーテル;塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニルなどのハロゲン化ビニル系化合物;アルキルビニルエーテル、4−ヒドロキシビニルエーテルなどのビニルエーテルなどが挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を併用して用いることができる。
尚、以下において、主として酢酸ビニルを引用して説明を行うが、本発明はそれに限定されるものではない。
上記ポリビニルアルコール樹脂(A2)の重合方法は、それ自体既知の重合方法、例えば、酢酸ビニルをアルコール系有機溶媒中で溶液重合してポリ酢酸ビニルを製造し、これをケン化する等の方法により製造することができるが、これに限られるものではなく、例えば、バルク重合や乳化重合や懸濁重合等でもよい。溶液重合を行う場合には、連続重合でもよいしバッチ重合でもよく、単量体は一括して仕込んでもよいし、分割して仕込んでもよく、あるいは連続的又は断続的に添加してもよい。
溶液重合において使用する重合開始剤は、特に限定するものではないが、具体的には、例えば、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス−2,4−ジメチルパレロニトリル、アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルパレロニトリル)等のアゾ化合物;アセチルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、アセチルシクロヘキシルスルホニルパーオキシド、2,4,4−トリメチルペンチル−2−パーオキシフェノキシアセテート等の過酸化物;ジイソプピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、ジエトキシエチルパーオキシジカーボネート等のパーカーボネート化合物;t−ブチルパーオキシネオデカネート、α−クミルパーオキシネオデカネート、t−ブチルパーオキシネオデカネート等のパーエステル化合物;アゾビスジメチルバレロニトリル、アゾビスメトキシバレロニトリル等の公知のラジカル重合開始剤を使用することができる。
重合反応温度は、特に限定するものではないが、通常30〜200℃程度の範囲で設定することができる。
ポリビニルアルコール樹脂(A2)を製造する際のケン化条件は、特に限定されず、公知の方法でケン化することができる。一般的には、メタノール等のアルコール溶液中において、アルカリ触媒又は酸触媒の存在下で、分子中のエステル部を加水分解することで行うことができる。
アルカリ触媒としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメチラート、ナトリウムエチラート、カリウムメチラート等のアルカリ金属の水酸化物や、アルコラート等を用いることができる。酸触媒としては、例えば、塩酸、硫酸等の無機酸水溶液、p−トルエンスルホン酸等の有機酸を用いることができるが、水酸化ナトリウムを用いることが望ましい。
ケン化反応の温度は、特に限定されないが、好ましくは10〜70℃、より好ましくは30〜40℃の範囲であることが望ましい。反応時間は、特に限定されないが、30分〜3時間の範囲で行なうことが望ましい。
このようにして得ることができるポリビニルアルコール樹脂は、重合度が100〜4,000であることが好ましく、100〜3,000であることがより好ましい。
また、ケン化度は、通常30〜100mol%の範囲内であり、好ましくは32〜85mol%の範囲内である。
本発明においてポリビニルアルコール樹脂のケン化度とは、ポリビニルアルコール樹脂(A2)に含まれる脂肪酸ビニルエステル由来の構成単位のうち、エステル結合が加水分解されているものの割合(mol%)を意味する。ケン化度は、ポリビニルアルコール樹脂を水酸化ナトリウムのようなアルカリ性物質で完全にケン化し、得られた脂肪酸塩(例えば酢酸塩)の量を測定することにより測定することができる。(完全にケン化したかは赤外吸光分析により確認することができる。)
尚、上記ポリビニルアルコール樹脂(A2)は市販品であっても良い。
上記ポリビニルアルコール樹脂(A2)は、合成終了後に脱溶媒及び/又は溶媒置換することで、固体又は任意の溶媒に置き換えた樹脂溶液にすることができる。置換溶媒としては、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、アルコール類等が好ましい。
脱溶媒の方法としては、常圧で加熱により行ってもよいし、減圧下で脱溶媒してもよい。溶媒置換の方法としては、脱溶媒前、脱溶媒途中、又は脱溶媒後のいずれの段階で置換溶媒を投入してもよい。
本発明の顔料ペーストにおいて、高極性の樹脂(A1)と比較的低極性のポリビニルアルコール樹脂(A2)とを併用することによって樹脂同士が相溶化され、該樹脂混合物により、溶媒溶解性と顔料吸着性が更に両立できたと考えられる。
分散樹脂(A)中に、樹脂(A1)及び(A2)が含まれる場合、含有割合としては、樹脂固形分総量を基準として、樹脂(A1)及び(A2)が、通常40/60〜90/10の範囲内であり、好ましくは50/50〜80/20の範囲であることが、顔料分散性及び/又は溶媒への溶解性の観点から好適である。
顔料(B)
本発明の顔料ペーストで用いることができる顔料(B)としては、従来公知のものを特に制限なく使用することができ、具体的には、例えば、チタン白、亜鉛華などの白色顔料;シアニンブルー、インダスレンブルーなどの青色顔料;シアニングリーン、緑青などの緑色顔料;アゾ系やキナクリドン系などの有機赤色顔料、ベンガラなどの赤色顔料;ベンツイミダゾロン系、イソインドリノン系、イソインドリン系及びキノフタロン系などの有機黄色顔料、チタンイエロー、黄鉛などの黄色顔料;カーボン、松煙などの黒色顔料;アルミニウム粉、銅粉、ニッケル粉、酸化チタン被覆マイカ粉、酸化鉄被覆マイカ粉及び光輝性グラファイトなどの光輝性顔料;アルミナ、マグネシア、シリカ、チタニア、ゼオライト、セリア、ジルコニアなどの各種触媒用無機材料等が挙げられる。これらは、1種を単独で又は2種以上を併用して用いることができる。
また、本発明の顔料ペーストは、顔料を微細かつ均一に分散し、長期に渡って安定化できるため、特に厳しい性能が要求される導電性顔料を含有する顔料ペーストに好適である。
導電性顔料としては、導電性カーボンが好ましく、具体的には、例えば、アセチレンブラック、ファーネスブラック、サーマルブラック、チャネルブラック、ケッチェンブラック、バルカン、カーボンナノチューブ、グラフェン、気相成長カーボンファイバー(VGCF)、黒鉛等が挙げられる。好ましくは、アセチレンブラック、黒鉛等が挙げられ、より好ましくはアセチレンブラックが挙げられる。
上記導電性顔料の平均粒子径としては、粘度及び導電性の関係から、20〜100nmの範囲内であることが好ましく、33〜70nmの範囲内であることがさらに好ましい。
上記導電性顔料の比表面積としては、粘度及び導電性の関係から、1〜500m2/gの範囲内であることが好ましく、30〜200m2/gの範囲内であることがさらに好ましい。
上記導電性顔料のジブチルフタレート(DBP)吸油量としては、分散性及び導電性の関係から、60〜1000ml/100gの範囲内であることが好ましく、150〜800ml/100gの範囲内であることがさらに好ましい。
また、上記導電性顔料は、導電性の観点から、一次粒子が鎖状構造(ストラクチャー)を形成している状態が好ましく、ストラクチャー指数が1.5〜4.0の範囲内であることがより好ましく、1.7〜3.2の範囲内であることが特に好ましい。
ストラクチャー自体は電子顕微鏡で撮影した画像でも比較的容易に観察できるが、ストラクチャー指数はストラクチャーの度合いを定量化した数値である。ストラクチャー指数は一般的にDBP吸油量(ml/100g)を比表面積(m2/g)で割った値で定義することができる。ストラクチャー指数が1.5未満であると、ストラクチャーが発達していないために、十分な導電性が得ることができず、また、4.0を超えるとDBP吸油量に対して粒子径が大きいために導電経路が減少し、十分な導電性を示さなくなるか、又は塗工材の粘度が高くなる恐れがある。
溶媒(C)
本発明の顔料ペーストで用いることができる溶媒(C)としては、従来公知のものを特に制限なく使用することができ、前述した樹脂(A1)及び樹脂(A2)の重合又は希釈に使用される有機溶剤などを好適に用いることができる。
上記溶媒(C)は、本発明の顔料ペーストの原料に含有して持ち込まれた溶媒を含めたものであり、2種以上の混合物であってもよい。
なかでも、本発明の顔料ペーストで用いることができる溶媒(C)は、比較的高極性である樹脂(A1)〔溶解性パラメーターは10.4〜15.0(cal/cm1/2程度〕との溶解性及び分散安定性の観点から、水酸基、カルボキシル基、アミド基、アミノ基、エーテル基などの極性官能基を持つ溶媒を含有することが好ましい。また、溶解性パラメーターが、10.0(cal/cm1/2以上であることが好ましく、10.4〜15.0(cal/cm1/2の範囲内であることがより好ましく、10.5〜13.0(cal/cm1/2の範囲内であることがさらに好ましい。
ここで、溶解性パラメーターとは、一般にSP値(ソルビリティ・パラメーター)とも呼ばれるものであって、溶媒や樹脂の親水性又は疎水性の度合い(極性)を示す尺度である。また、溶媒と樹脂、樹脂間の溶解性や相溶性を判断する上で重要な尺度となるものであり、溶解性パラメーターの値が近い(溶解性パラメーターの差の絶対値が小さい)と、一般的に溶解性や相溶性が良好となる。
溶媒の溶解性パラメーターは、J.BrandrupおよびE.H.Immergut編“Polymer Handbook” VII Solubility Parament Values,pp519−559(John Wiley& Sons社、第3版1989年発行)に記載される方法に従って求めることができる。2種以上の溶媒を組合せて混合溶媒として用いる場合、その溶解性パラメーターは、実験的に求めることができ、また、簡便な方法として、個々の液状溶媒のモル分率と溶解性パラメーターとの積の総和により求めることもできる。
また、樹脂の溶解性パラメーターは、当業者に公知の濁度測定法をもとに数値定量化されるものであり、具体的には、K.W.SUH、J.M.CORBETTの式(Journal of Applied Polymer Science,12,2359,1968)に準じて求めることができる。
顔料ペースト
本発明の顔料ペーストは、上記分散樹脂(A)、顔料(B)、溶媒(C)の他に、必要に応じて、その他の添加剤などを含有することができる。
その他の添加剤としては、中和剤、顔料分散剤、結着剤(バインダー)、消泡剤、防腐剤、防錆剤、可塑剤などを挙げることができる。顔料分散剤及び/又は結着剤としては、例えば、上記樹脂(A1)及び樹脂(A2)以外のアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエーテル樹脂、アルキド樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリケート樹脂、塩素系樹脂、フッ素系樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、及びこれらの複合樹脂などが挙げられる。これらの樹脂は1種を単独で又は2種以上を併用して用いることができる。
顔料ペースト中の顔料分散樹脂固形分の含有量は、通常30重量%以下、好ましくは20重量%以下であることが、顔料分散時の粘度、顔料分散性、分散安定性及び生産効率などの面から好適である。特に導電性顔料ペーストの場合は、塗膜の導電性の観点から、導電性顔料ペースト固形分中の顔料分散樹脂固形分の含有量は、通常、30質量%以下、好ましくは0.1〜25質量%、より好ましくは1.0〜20質量%であることが好適である。
顔料ペーストは、以上に述べた各成分を、例えば、ペイントシェーカー、サンドミル、ボールミル、ペブルミル、LMZミル、DCPパールミル、遊星ボールミル、ホモジナイザー、二軸混練機、薄膜旋回型高速ミキサーなどの従来公知の分散機を用いて均一に混合、分散させることにより調製することができる。
塗工材
本発明の塗工材は、上記顔料ペーストに含まれる樹脂(A)、導電性顔料(B)、及び溶媒(C)を必須成分とするものであって、さらに必要に応じて、樹脂、顔料、溶媒、添加剤などを含有することができる。
樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエーテル樹脂、アルキド樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリケート樹脂、塩素系樹脂、フッ素系樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、及びこれらの複合樹脂などが挙げられる。これらの樹脂は1種を単独で又は2種以上を併用して用いることができる。
顔料としては、例えば、着色顔料、光輝性顔料、体質顔料、防錆顔料などが挙げられる。これらの顔料は1種を単独で又は2種以上を併用して用いることができる。
溶媒としては、特に制限はないが、前述した溶媒(C)と同様の溶媒を好適に用いることができる。上記溶媒は1種を単独で又は2種以上を併用して用いることができる。
添加剤としては、中和剤、顔料分散剤、消泡剤、防腐剤、防錆剤、可塑剤、粘性調整剤などが挙げられる。
塗工材中の樹脂(A)の含有量は、塗工材中の固形分を基準として、通常0.05〜80質量%、好ましくは0.1〜60質量%、より好ましくは0.2〜50質量%、特に好ましくは0.5〜40質量%であることが、顔料分散時の粘度、顔料分散性、貯蔵安定性、及び生産効率などの面から好ましい。
塗工材は、以上に述べた各成分を、例えば、ディスパー、ペイントシェーカー、サンドミル、ボールミル、ペブルミル、LMZミル、DCPパールミル、遊星ボールミル、ホモジナイザーなどの従来公知の撹拌機又は分散機を用いて均一に混合又は分散させることにより調製することができる。
以下、実施例及び比較例により、本発明をさらに説明する。
各種樹脂の重合方法、塗工材の製造方法、評価試験方法などは当該技術分野で従来公知の方法を用いている。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の技術思想と特許請求の範囲の均等範囲内で多様な修正及び変形が可能である。
各例中の「部」は質量部、「%」は質量%を示す。
重合性不飽和基含有モノマー(A1−1)を含有する樹脂(A1)の製造
製造例1
温度計、環流冷却管、窒素ガス導入管および撹拌機を備えた反応容器に、重合性モノマーとして酢酸ビニル及び2ープロペン−1−オール、溶媒としてメタノール、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリルを用いて約60度の温度で共重合反応を行った後、減圧下に未反応のモノマーを除去し、樹脂溶液を得た。次いで、水酸化ナトリウムのメタノール溶液を添加してケン化反応を行い、よく洗浄した後、熱風乾燥機で乾燥した。最終的に、重合度300、ケン化度90モル%、重合性不飽和基含有モノマー(A1−1)含有量10質量%のポリビニルアルコール樹脂No.1を得た。
製造例2
温度計、環流冷却管、窒素ガス導入管および撹拌機を備えた反応容器に、重合性モノマーとして酢酸ビニル及び2−ブテン−1,4−ジオール、溶媒としてメタノール、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリルを約60度の温度で共重合反応を行った後、減圧下に未反応のモノマーを除去し、樹脂溶液を得た。次いで、水酸化ナトリウムのメタノール溶液を添加してケン化反応を行い、よく洗浄した後、熱風乾燥機で乾燥した。最終的に、重合度300、ケン化度90モル%、重合性不飽和基含有モノマー(A1−1)含有量10質量%のポリビニルアルコール樹脂No.2を得た。
製造例3
温度計、環流冷却管、窒素ガス導入管および撹拌機を備えた反応容器に、重合性モノマーとして酢酸ビニル及び1−ブテン−3,4−ジオール、溶媒としてメタノール、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリルを用いて約60度の温度で共重合反応を行った後、減圧下に未反応のモノマーを除去し、樹脂溶液を得た。次いで、水酸化ナトリウムのメタノール溶液を添加してケン化反応を行い、よく洗浄した後、熱風乾燥機で乾燥した。最終的に、重合度300、ケン化度90モル%、重合性不飽和基含有モノマー(A1−1)含有量10質量%のポリビニルアルコール樹脂No.3を得た。
製造例4
温度計、環流冷却管、窒素ガス導入管および撹拌機を備えた反応容器に、重合性モノマーとして酢酸ビニル及び1−ペンテン−4,5−ジオール、溶媒としてメタノール、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリルを用いて約60度の温度で共重合反応を行った後、減圧下に未反応のモノマーを除去し、樹脂溶液を得た。次いで、水酸化ナトリウムのメタノール溶液を添加してケン化反応を行い、よく洗浄した後、熱風乾燥機で乾燥した。最終的に、重合度300、ケン化度90モル%、重合性不飽和基含有モノマー(A1−1)含有量10質量%のポリビニルアルコール樹脂No.4を得た。
製造例5
温度計、環流冷却管、窒素ガス導入管および撹拌機を備えた反応容器に、重合性モノマーとして酢酸ビニル及び1−ペンテン−4,5−ジオール、溶媒としてメタノール、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリルを用いて約60度の温度で共重合反応を行った後、減圧下に未反応のモノマーを除去し、樹脂溶液を得た。次いで、水酸化ナトリウムのメタノール溶液を添加してケン化反応を行い、よく洗浄した後、熱風乾燥機で乾燥した。最終的に、重合度300、ケン化度80モル%、重合性不飽和基含有モノマー(A1−1)含有量10質量%のポリビニルアルコール樹脂No.5を得た。
製造例6
温度計、環流冷却管、窒素ガス導入管および撹拌機を備えた反応容器に、重合性モノマーとして酢酸ビニル及び1−ペンテン−4,5−ジオール、溶媒としてメタノール、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリルを用いて約60度の温度で共重合反応を行った後、減圧下に未反応のモノマーを除去し、樹脂溶液を得た。次いで、水酸化ナトリウムのメタノール溶液を添加してケン化反応を行い、よく洗浄した後、熱風乾燥機で乾燥した。最終的に、重合度300、ケン化度90モル%、重合性不飽和基含有モノマー(A1−1)含有量30質量%のポリビニルアルコール樹脂No.6を得た。
製造例7
温度計、環流冷却管、窒素ガス導入管および撹拌機を備えた反応容器に、重合性モノマーとして酢酸ビニル及び2−ヒドロキシエチルメタクリレート、溶媒としてメタノール、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリルを用いて約60度の温度で共重合反応を行った後、減圧下に未反応のモノマーを除去し、樹脂溶液を得た。次いで、水酸化ナトリウムのメタノール溶液を添加してケン化反応を行い、よく洗浄した後、熱風乾燥機で乾燥した。最終的に、重合度300、ケン化度90モル%、重合性不飽和基含有モノマー(A1−1)含有量10質量%のポリビニルアルコール樹脂No.7を得た。
製造例8
温度計、環流冷却管、窒素ガス導入管および撹拌機を備えた反応容器に、重合性モノマーとして、2−ヒドロキシエチルメタクリレート10質量%、アクリルアミド30質量%、及びメチルメタクリレート60質量%、溶媒としてプロピレングリコールモノメチルエーテル、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリルを用いて約100度の温度で共重合反応を行い、樹脂溶液を得た。次いで、熱風乾燥機で乾燥した。最終的に、重量平均分子量10,000、重合性不飽和基含有モノマー(A1−1)含有量10質量%のアクリル樹脂No.1を得た。
比較製造例1
温度計、環流冷却管、窒素ガス導入管および撹拌機を備えた反応容器に、重合性モノマーとして、アクリルアミド30質量%、及びメチルメタクリレート70質量%、溶媒としてプロピレングリコールモノメチルエーテル、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリルを用いて約100度の温度で共重合反応を行い、樹脂溶液を得た。次いで、熱風乾燥機で乾燥した。最終的に、重量平均分子量10,000、重合性不飽和基含有モノマー(A1−1)を含有しないアクリル樹脂No.2を得た。
重合性不飽和基含有モノマー(A1−1)を含まないポリビニルアルコール樹脂(A2)の製造
製造例9
温度計、環流冷却管、窒素ガス導入管および撹拌機を備えた反応容器に、重合性モノマーとして酢酸ビニル、溶媒としてメタノール、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリルを用いて約60度の温度で共重合反応を行った後、減圧下に未反応のモノマーを除去し、樹脂溶液を得た。次いで、水酸化ナトリウムのメタノール溶液を添加してケン化反応を行い、よく洗浄した後、熱風乾燥機で乾燥した。最終的に、重合度500、ケン化度50モル%のポリビニルアルコール樹脂No.8を得た。
製造例10
温度計、環流冷却管、窒素ガス導入管および撹拌機を備えた反応容器に、重合性モノマーとして酢酸ビニル、溶媒としてメタノール、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリルを用いて約60度の温度で共重合反応を行った後、減圧下に未反応のモノマーを除去し、樹脂溶液を得た。次いで、水酸化ナトリウムのメタノール溶液を添加してケン化反応を行い、よく洗浄した後、熱風乾燥機で乾燥した。最終的に、重合度500、ケン化度70モル%のポリビニルアルコール樹脂No.9を得た。
製造例11
温度計、環流冷却管、窒素ガス導入管および撹拌機を備えた反応容器に、重合性モノマーとして酢酸ビニル、溶媒としてメタノール、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリルを用いて約60度の温度で共重合反応を行った後、減圧下に未反応のモノマーを除去し、樹脂溶液を得た。次いで、水酸化ナトリウムのメタノール溶液を添加してケン化反応を行い、よく洗浄した後、熱風乾燥機で乾燥した。最終的に、重合度500、ケン化度90モル%のポリビニルアルコール樹脂No.10を得た。
塗工材の製造
実施例1〜19及び比較例1〜5
下記表1に記載した樹脂25部、顔料100部、及び溶媒600部を混合し、ボールミルにて5時間分散し、顔料ペーストを得た。さらに希釈溶媒100部を加え、塗工材X−1〜X−24を得た。尚、表中の樹脂配合量は固形分の値である。
また、下記表1に、全溶媒のSP値、及び後述する評価試験の結果(粘度、導電性、耐溶剤性)をあわせて記載する。
本発明においては、粘度、導電性、耐溶剤性の全ての性能に優れていることが重要であり、いずれか1つに「×」の評価がある場合、その塗工材は不合格となる。
Figure 2017115017
尚、実施例18の塗工材X−18については、上記表1に記載している溶媒2種類のそれぞれ14.3%(合計100部)を塗工材の希釈溶媒としている。
(注1)カーボンA:カーボンブラック、平均粒子径43μm、比表面積76m/g、DBP給油量212ml/100g、ストラクチャー指数2.8。
(注2)カーボンB:カーボンブラック、平均粒子径32μm、比表面積214m/g、DBP給油量175ml/100g、ストラクチャー指数0.82。
(注3)カーボンC:カーボンブラック、平均粒子径30μm、比表面積88m/g、DBP給油量103ml/100g、ストラクチャー指数1.2。
(注4)カーボンD:カーボンブラック、平均粒子径75μm、比表面積28m/g、DBP給油量65ml/100g、ストラクチャー指数2.3。
評価試験
<粘度>
得られた塗工材をコーン&プレート型粘度計「Mars2」(商品名、HAAKE社製)を用い、シアーレート1.0sec−1で粘度を測定し、下記基準により評価した。
◎:粘度が、1.0Pa・s未満である。
○:粘度が、1.0Pa・s以上、かつ2.0Pa・s未満である。
△:粘度が、2.0Pa・s以上、かつ5.0Pa・s未満である。
×:粘度が、5.0Pa・s以上である。
<導電性>
ポリプロピレン板(10cm×15cm×3mm)の上にアルミ箔テープ(住友3M社
製、No.425)を3cm間隔で平行に2本貼り付けた。次いで、得られた導電性顔料
ペーストをアルミ箔テープの間に長さ5cm、乾燥膜厚15μmになるようにアプリ
ケーターで塗装し、室温で2分間放置してから、80℃で10分間加熱乾燥した。(幅3
cm×長さ5cm×膜厚15μmの乾燥塗膜を作成した。)
アルミ箔テープ間に塗装した乾燥塗膜の抵抗率を「ディジタルマルチメーター MODE
L73401」(商品名、横河メータ&インスツルメンツ社製)を用いて20℃の雰囲気
で測定し、下記基準により導電性を評価した。
◎:抵抗率が、0.0065Ωm未満であり、導電性は非常に良好である。
○:抵抗率が、0.0065Ωm以上、かつ0.008Ωm未満であり、導電性は良好で
ある。
△:抵抗率が、0.008Ωm以上、かつ0.01Ωm未満であり、導電性はやや劣る。
×:抵抗率が、0.01Ωm以上であり、導電性は非常に劣る。
<耐溶剤性>
上記導電性試験で用いた乾燥塗膜の上にシクロヘキサノンを接触させた。3日後に溶剤を除去して指でラビング後の塗膜状態を観察し、下記基準により耐溶剤性を評価した。
○:塗膜の状態に変化なし。
△:塗膜が軟化する。
×:塗膜の一部又は全部が剥離する。

Claims (7)

  1. 分散樹脂(A)、顔料(B)、及び溶媒(C)を含有する顔料ペーストであって、分散樹脂(A)が、下記式(1)で示される重合性不飽和基含有モノマー(A1−1)を構成成分の1つとする樹脂(A1)を含有することを特徴とする顔料ペースト。
    Figure 2017115017
    (式中、R、R、R及びRは、水素原子、炭化水素基、水酸基、メチロール基から選ばれる1種であり、R、R、R及びRのいずれか1種に水酸基を有する。また、Xは存在しても存在しなくても良く、Xが存在する場合、Xは1種以上の原子からなる連結鎖である。)
  2. 樹脂(A1)が、重合性不飽和基含有モノマー(A1−1)、脂肪酸ビニルエステル(A1−2)、及びビニルアルコール(A1−3)を構成成分とする樹脂であって、該重合性不飽和基含有モノマー(A1−1)の含有割合が、0.1〜20質量%であることを特徴とする請求項1に記載の顔料ペースト。
  3. 分散樹脂(A)が、さらに重合性不飽和基含有モノマー(A1−1)を含まないケン化度30〜100mol%のポリビニルアルコール樹脂(A2)を含有し、樹脂(A1)及び樹脂(A2)の含有割合が、樹脂固形分質量を基準として、40/60〜90/10であることを特徴とする請求項1又は2に記載の顔料ペースト。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の顔料(B)が、導電性顔料であることを特徴とする顔料ペースト。
  5. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の顔料(B)が、アルミナ、マグネシア、シリカ、チタニア、ゼオライト、セリア、及びジルコニアから選択される1種以上の無機材料であることを特徴とする顔料ペースト。
  6. 請求項4又は5に記載の顔料ペーストを含有することを特徴とする塗工材。
  7. 請求項6に記載の塗工材を塗布して得られる物品。
JP2015251543A 2015-12-24 2015-12-24 顔料ペースト及び塗工材 Active JP6659197B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015251543A JP6659197B2 (ja) 2015-12-24 2015-12-24 顔料ペースト及び塗工材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015251543A JP6659197B2 (ja) 2015-12-24 2015-12-24 顔料ペースト及び塗工材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017115017A true JP2017115017A (ja) 2017-06-29
JP6659197B2 JP6659197B2 (ja) 2020-03-04

Family

ID=59233753

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015251543A Active JP6659197B2 (ja) 2015-12-24 2015-12-24 顔料ペースト及び塗工材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6659197B2 (ja)

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5926131A (ja) * 1982-08-05 1984-02-10 Nippon Shokubai Kagaku Kogyo Co Ltd 無機顔料分散剤
JPS63233012A (ja) * 1986-11-21 1988-09-28 Nippon Shokubai Kagaku Kogyo Co Ltd 炭酸カルシウム水分散液の製造方法
US4818783A (en) * 1986-11-07 1989-04-04 Nippon Shokubai Kagaku Kogyo Co., Ltd. Method for production of aqueous dispersion of inorganic pigment
JP2002284818A (ja) * 2000-12-15 2002-10-03 Nippon Synthetic Chem Ind Co Ltd:The 新規ビニルアルコール系樹脂及びその用途
JP2009067980A (ja) * 2007-03-20 2009-04-02 Mitsubishi Chemicals Corp 水性顔料分散液、インク組成物及びインクジェット記録方法
JP2013211161A (ja) * 2012-03-30 2013-10-10 Toyo Ink Sc Holdings Co Ltd 二次電池電極形成用組成物、二次電池電極、及び二次電池

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5926131A (ja) * 1982-08-05 1984-02-10 Nippon Shokubai Kagaku Kogyo Co Ltd 無機顔料分散剤
US4818783A (en) * 1986-11-07 1989-04-04 Nippon Shokubai Kagaku Kogyo Co., Ltd. Method for production of aqueous dispersion of inorganic pigment
JPS63233012A (ja) * 1986-11-21 1988-09-28 Nippon Shokubai Kagaku Kogyo Co Ltd 炭酸カルシウム水分散液の製造方法
JP2002284818A (ja) * 2000-12-15 2002-10-03 Nippon Synthetic Chem Ind Co Ltd:The 新規ビニルアルコール系樹脂及びその用途
JP2009067980A (ja) * 2007-03-20 2009-04-02 Mitsubishi Chemicals Corp 水性顔料分散液、インク組成物及びインクジェット記録方法
JP2013211161A (ja) * 2012-03-30 2013-10-10 Toyo Ink Sc Holdings Co Ltd 二次電池電極形成用組成物、二次電池電極、及び二次電池

Also Published As

Publication number Publication date
JP6659197B2 (ja) 2020-03-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5032641A (en) Water-repellent film-forming composition
JP6505777B2 (ja) 銀ナノワイヤインクおよびその製造方法並びに導電膜
CN109689709B (zh) 水性涂料组合物及其聚合物
KR20150068409A (ko) 점도 안정성이 향상된 수성 코팅 조성물
JP2021084945A (ja) 導電性顔料ペースト、塗工材、及び導電性塗工膜
WO2024024891A1 (ja) フルオロポリマー水性分散液の製造方法、フルオロポリマー水性分散液および塗料組成物
CN115427518A (zh) 水性分散体遮光颜料颗粒
CN110167993B (zh) 乳液颗粒、包含它的乳液及乳液的制备方法
JP5148831B2 (ja) アルミニウム顔料
CN110540615B (zh) 一种苯乙烯丙烯酸酯乳液及其制备方法和应用
JPH028285A (ja) 撥水性被膜を形成しうる組成物
CN103443153B (zh) 氯乙烯系树脂乳液及其制造方法以及水性墨和记录用纸
JP6731724B2 (ja) 顔料ペースト及び塗工材
WO2006080984A2 (en) Inkjet ink binder and inkjet ink composition
JP2017165927A (ja) 導電顔料ペースト及び塗工材
JP2017115017A (ja) 顔料ペースト及び塗工材
JP6850936B1 (ja) 導電性顔料ペースト、塗工材、及び導電性塗工膜
AU2013397705B2 (en) Hydrophobic alkali soluble emulsion thickener
JP4655614B2 (ja) フッ化マグネシウム粒子のオルガノゾルとその製造方法、およびそれを用いた塗料
CA3195038A1 (en) Aqueous dispersion of opacifying pigment particles and colorant
CN102712823B (zh) 单批胶乳油墨组合物和方法
JP2020183458A (ja) 筆記具用インク組成物
JP2020169279A (ja) 導電顔料ペースト
JP2015000396A (ja) 非水性分散媒用分散剤
JP2022179053A (ja) 皮革用コーティング組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180905

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190517

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190626

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190822

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200205

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200205

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6659197

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250