JP2017184934A - 可撤去性義歯構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】義歯を取り外すために義歯に設けられる孔を可及的に小さくでき、審美性の低下を抑えた可撤去性義歯構造を提供する。
【解決手段】人工歯根3に装着されたテーパー状の支台4と、支台4に着脱可能に被せられ内部がテーパー状に形成された冠体5と、冠体5に装着された義歯6と、義歯6および冠体5の側面に形成されたピン孔7と、ピン孔7に差し入れたピン8の先端8aの歯根側部分8bが接するように、支台4に形成されたピン接触部9とを有する。支台4のテーパー状の外面と冠体5のテーパー状の内面との間の楔効果による摩擦力によって、冠体5が支台4に固定される。ピン孔7にピン8を押し込んで、ピン先端8aの歯根側部分8bを支台4のピン接触部9に押し付け、ピン先端8aがピン接触部9から受ける反力によってピン8がピン孔を押し上げ、冠体5が支台4の先端側に移動される。
【選択図】図2

Description

本発明は、義歯を容易に着脱できる可撤去性義歯構造に関する。
患者の欠損歯を人工的に復元する技術として、デンタルインプラント(以下インプラント)が知られている。インプラントは、患者の顎の歯槽骨にフィクスチャー(人工歯根)を埋め込み、フィクスチャーにアバットメント(支台)を介して人工歯(義歯)を装着することで、欠損歯を復元する手法である。かかるインプラントにおいては、メンテナンスのため、定期的に義歯を支台から取り外す必要がある。
従来、義歯を支台から取り外す構造として、特許文献1に、支台(アバットメント)の側部に穴を形成し、支台に被さる義歯(上部構造物)に窓を形成し、治具のシャフトの先端を穴に挿入してシャフトに設けたカムを窓の縁に当接させ、その状態でシャフトを回転させることで、カムによって窓の縁を押し上げ、義歯を支台から取り外すようにしたものが開示されている。
また、特許文献2に、カムの代わりに楕円シャフトを用い、楕円の長径と短径との差を利用して、窓の縁を押し上げるようにしたものが開示されている。
特開2002−153493号公報 特開2014−193262号公報
ところで、文献1に記載された構造においては、カムの山の低い部分と高い部分との高さ差を利用して義歯に形成された窓の縁を押し上げるようにしているため、窓の大きさは、少なくともカムを内包する大きさにする必要がある。よって、窓を、シャフトではなくカムの大きさに応じて、或る程度大きく形成せざるを得ない。義歯に大きな窓を設けることは、それを充填剤で埋めたとしても、審美性の点で好ましいとは言えない。
文献2においては、カムの代わりに楕円シャフトを用いており、楕円の長径と短径との差を利用して窓の縁を押し上げるようにしているため、窓の大きさは、少なくとも楕円の長径を内包する大きさにする必要がある。よって、窓を、楕円の短径ではなく長径の大きさに応じて或る程度大きくせざるを得ず、同様に、審美性の点に改善の余地がある。
以上の事情を考慮して創案された本発明の目的は、義歯を取り外すために義歯に設けられる孔を可及的に小さくでき、審美性の低下を抑えた可撤去性義歯構造を提供することにある。
上記目的を達成すべく創案された本発明によれば、人工または天然の歯根に装着され、根元から先端に向けて細くテーパー状に形成された支台と、支台に着脱可能に被せられ、内部が支台の形状に合わせてテーパー状に形成された冠体と、冠体に装着された義歯と、義歯および冠体の側面に、冠体の内部と連通するように形成されたピン孔と、ピン孔に差し入れたピンの先端の歯根側部分が接するように、支台に形成されたピン接触部とを有し、冠体が支台に被さった状態で義歯に噛み力が加わることで、冠体のテーパー状の内面が支台のテーパー状の外面に押し付けられ、これら外面と内面との間の楔効果による摩擦力によって冠体が支台に固定され、その状態で、ピン孔にピンを押し込んで、ピン先端の歯根側部分を支台のピン接触部に押し付け、ピンがピン接触部から受ける反力によってピンがピン孔を押し上げ、冠体が支台の先端側に移動される、ことを特徴とする可撤去性義歯構造が提供される。
本発明に係る可撤去性義歯構造においては、冠体の材質が、支台の材質よりも軟らかいことが好ましい。
本発明に係る可撤去性義歯構造においては、ピン接触部が、曲面状又はテーパー状に形成されることが好ましい。
本発明に係る可撤去性義歯構造においては、ピン接触部が、支台の頂面に形成されることが好ましい。
本発明に係る可撤去性義歯構造においては、冠体が支台に正規位置まで深く被さった状態のとき、支台の頂面に、冠体の内部天井面に接する台部を形成することが好ましい。
本発明に係る可撤去性義歯構造によれば、次のような効果を発揮できる。
(1)冠体が支台に被さった状態で、冠体に装着した義歯に噛み力が加わることで、冠体のテーパー状の内面が支台のテーパー状の外面に押し付けられ、これら外面と内面との間の楔効果による摩擦力によって、冠体が支台に固定される。この結果、義歯を強固に固定できる。
(2)義歯を取り外すときには、義歯および冠体の側面に形成したピン孔にピンを押し込んで、ピン先端の歯根側部分を支台に形成したピン接触部に押し付ける。すると、ピンがピン接触部から受ける反力によってピンがピン孔を押し上げ、冠体が支台の先端側に移動される。よって、義歯を取り外すことができる。
(3)義歯および冠体には、ピンが挿抜可能な小径なピン孔を形成すれば足り、従来のようにカムや楕円シャフトを内包する大きな窓を形成する必要がない。すなわち、義歯を取り外すために義歯に設けられる孔(ピン孔)を可及的に小さくでき、審美性の低下を抑えることができる。
本発明の一実施形態に係る可撤去性義歯構造の義歯、冠体、支台等を示す説明図である。 (a)は本実施形態に係る可撤去性義歯構造の義歯を固定した状態を示す側断面図、(b)は義歯を取り外す際の側断面図である。 本実施形態に係る義歯を、専用治具を用いて取り外す様子を示す側断面図である。 本発明の変形実施形態に係る可撤去性義歯構造の説明図であり、(a)は義歯を固定した状態を示す側断面図、(b)は義歯を取り外す際の側断面図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。係る実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易にするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
(可撤去性義歯構造1の概要)
本発明の一実施形態に係る可撤去性義歯構造を図1〜図3を用いて説明する。図1に示すように、本実施形態に係る可撤去性義歯構造1は、顎2の歯槽骨に埋め込まれた人工の歯根(フィクスチャー)3に装着され、根元から先端に向けて細くテーパー状に形成された支台(アバットメント)4と、支台4に着脱可能に被せられ、内部が支台4の形状に合わせてテーパー状に形成された冠体5と、冠体5に装着された義歯(上部構造物)6と、義歯6および冠体5の側面に、冠体5の内部と連通するように形成されたピン孔7と、ピン孔7に差し入れたピン8の先端8aの歯根側部分8bが接するように、支台4に形成されたピン接触部9と、を有する。ピン孔7は、義歯6のピン孔7aと冠体5のピン孔7bが一直線上に配置されて構成されている。
この可撤去性義歯構造1においては、図2(a)に示すように、冠体5が支台4に被さった状態で義歯6に噛み力が加わることで、冠体5のテーパー状の内面が支台4のテーパー状の外面に押し付けられ、これら外面と内面との間の楔効果による摩擦力によって冠体5が支台4に固定される。このように冠体5が摩擦力で支台4に固定された状態において、図2(b)に示すように、ピン孔7にピン8を押し込んで、ピン先端8aの歯根側部分8bを支台4のピン接触部9に押し付けることで、ピン8がピン接触部9から受ける反力によってピン8がピン孔7(特にピン孔7b)を押し上げ、冠体5が支台4の先端側に移動される。なお、支台4が装着される歯根3は、人工歯根(フィクスチャー)3に限られず、天然歯根(生体歯根)でもよい。以下、本実施形態に係る可撤去性義歯構造1の各構成要素について説明する。
(支台4)
図1に示すように、支台4は、略円錐台状に形成されており、側面(外面)が根元から先端に向けて細くテーパー状となっている。かかるテーパー状の支台4は、後述するように、支台4に被せられた冠体5の内部を押し広げる楔として機能し、この楔効果によって冠体5が支台4と一体化する。このように楔として機能する支台4の外面のテーパーの角度は、1度以上6度以下に設定されている。支台4は、本実施形態では人工歯根3とは別体となっていて人工歯根3に取り付けられているが、人工歯根3と一体成形されてもよい。人工歯根3および支台4の材質には、チタン合金が用いられる。
(冠体5)
図1に示すように、冠体5は、下方が開放された中空の円錐台状に形成されており、内部の側面(内面)が支台4の外面に合わせてテーパー状となっている。かかるカバー状の冠体5は、支台4に被せられた状態で義歯6に噛み力が加わることで、テーパー状の支台4が楔の如く機能して冠体5の内面が支台4の外面に押し付けられ、これら外面と内面との摩擦力によって支台4に固定される。冠体5の材質は、支台4とは異なる組成のチタン合金が用いられており、支台4より軟らかい。これにより、冠体5は、テーパー状の支台4の楔効果によって押し広げられた際、適度に変形して支台4への密着性が高まる。
(義歯6)
図1に示すように、義歯6には、冠体5が嵌合される凹部6aが形成されている。凹部6aは、冠体5の外側の形状に合わせて、円錐台が窪んだ形状に成されている。義歯6の凹部6aには、冠体5が接着剤やセメント等で装着される。義歯6の材質には、セラミックや硬質樹脂などが用いられる。
(ピン孔7)
図1、図2(a)に示すように、義歯6および冠体5の側面には冠体5の内部と連通するように、ピン孔7(7a、7b)が形成されている。義歯6のピン孔7aと冠体5のピン孔7bとは、位置が合わせられ、一直線上に配置されている。詳しくは、冠体5のピン孔7bは、冠体5の側面に対して垂直に形成されており、義歯6のピン孔は、冠体5のピン孔7bと同芯且つ同径に形成されている。
図2(a)に示すように、義歯6のピン孔7aの開口には、蓋として充填剤10が充填されている。充填剤10は、義歯6で咀嚼した飲食物がピン孔7aの内部に侵入することを防止する機能を有し、義歯6を取り外すときにはドリルによる切削等によって除去される。充填剤10の色は、義歯6の色(例えば乳白色)に合わせられており、ピン孔7の存在が目立たないようになっている。
(ピン8)
図2(a)に示すように、ピン孔7に差し入れられるピン8は、略球面状に形成されたピン先端8aと、それに繋がるテーパー部8cと、それに繋がるストレート部8dとを有し、断面は円形である。なお、ピン先端8aの形状は、略球面形状に限られず、フラット形状或いは多段テーパー形状でも構わない。かかるピン8は、図2(b)に示すように、ピン孔7に押し込まれると、先ず、ピン先端8aの歯根側部分8bが支台4に形成されたピン接触部9に押し付けられ、次いで、テーパー部8cがピン接触部9に乗り上がる。このピン8のピン孔7への押し込みに伴って、ピン先端8aの歯根側部分8bおよびテーパー部8cがピン接触部9から反力を受け、その反力によってピン8がピン孔7bの上部内縁を押し上げ、冠体5が支台4の先端側に移動される。
(ピン接触部9)
図2(a)、図2(b)に示すように、支台4には、ピン孔7に差し入れたピン8の先端8aの歯根側部分8bが接するように、ピン接触部9が形成されている。ピン接触部9は、図2(a)に示すように、冠体5および義歯6が支台4に正規位置まで深く被さった状態で義歯6の外側からピン孔7aを覗いたとき、ピン孔7bの下部内縁と中心との間に位置するように、支台4に形成されている。
図1に示すように、ピン接触部9は、略円錐台状の支台4の頂面の縁に、周方向に沿って連続的に曲面状に形成された曲面部9aからなる。これにより、支台4に被せられる冠体5が支台4の中心軸廻り多少回動した場合であっても、ピン孔7a、7bに差し入れたピン8の先端8aの歯根側部分8bは、確実にピン接触部9に接触する。なお、ピン接触部9の形状は、曲面状(曲面凸状)に限られず、テーパー状(スロープ状)であってもよい。
(台部11)
図2(a)に示すように、支台4の頂面には、冠体5が支台4に正規位置まで深く被さった状態のとき、冠体5の内部天井面に接する台部11が形成されている。台部11は、義歯6に加わる噛み力を支持する。台部11は、図2(b)に示すように、義歯6を取り外す際、ピン孔7a、7bに差し込まれたピン8の先端8aと接触しないように、支台4の頂面に形成されている。詳しくは、台部11の形状は、ピン孔7a、7bに差し入れられるピン8の通り道となる部分を溝状に形成し、それ以外の部分を支台4の頂面の縁まで延びた形状とすることで、冠体5の内部天井面に接する面積(噛み力を支持する面積)を可及的に増やすようにしてもよく、或いはピン孔7a、7bに差し入れられたピン8の先端8aと接触しないように支台4の頂面の中央部のみを隆起した形状としてもよい。
(義歯6の取り付け)
義歯6を取り付けるときには、図2(a)に示すように、義歯6を冠体5にセメント等で固定した後、冠体5を支台4に被せる。その状態で、義歯6に噛み力が加わると、冠体5のテーパー状の内面が支台4のテーパー状の外面に押し付けられ、これら外面と内面との間の楔効果による摩擦力によって、冠体5が支台4に固定される。よって、義歯6を強固に固定できる。この状態(通常使用状態)においては、義歯6のピン孔7aは充填剤10で塞がれており、義歯6で咀嚼した飲食物がピン孔7aの内部に侵入することはない。
(義歯6の取り外し)
義歯6を取り外すときには、ピン孔7aの充填剤10をドリル等によって除去し、図2(b)に示すように、義歯6および冠体5の側面に形成したピン孔7a、7bにピン8を押し込んで、ピン先端8aの歯根側部分8bを支台4に形成したピン接触部9に押し付ける。すると、ピン先端8aの歯根側部分8bおよびテーパー部8cがピン接触部9に乗り上がり、ピン先端8aの歯根側部分8bおよびテーパー部8cがピン接触部9から受ける反力によってピン8がピン孔7bを押し上げ、冠体5が支台4の先端側に移動される。これにより、冠体5が支台4から剥がれるように離脱し、義歯6を取り外すことができる。
ここで、図2(b)に示すように、冠体5が支台4の側面から剥がされて離脱するとき、ピン8の先端8aと台部11の側面との間には隙間が空いた状態となっている。従って、ピン8による水平方向の力が、台部11に加わることはない。よって、ピン8から台部11に水平方向の力(横力)が加わることによる支台4の倒れを回避でき、歯槽骨に埋め込まれた人工歯根(フィクスチャー)3に加わる負荷を軽減できる。
図3に、義歯6を取り外すための専用治具12を示す。専用治具12は、鋏のような構造であり、親指で作動される動アーム13と、中指および人差し指で支持される静アーム14と、静アーム14の先端に取り付けたピン8とを有する。動アーム13と静アーム14とは、夫々L字状に成形されており、要15によって回動自在に連結されている。
義歯6を取り外すときには、先ず、静アーム14のピン8を義歯6のピン孔7aに差し入れ、動アーム13を義歯6のピン孔7aとは反対側の部分に当てる。その状態で、親指よって動アーム13を要15廻りに回動させて義歯6に押し付ける。すると、静アーム14に対して動アーム13が要15廻りに回動することで、静アーム14のピン8の先端8aの歯根側部分8bがピン接触部9に押し付けられる。ピン8を静アーム14に取り付けたので、ピン8がピン孔7a、7bに対してこじられることはなく、ピン8に加わる負担を少なくできる。
なお、静アーム14の先端にピン8を突出させるためのバネ(図示せず)を収容し、通常時にはバネを縮めてピン8を待機状態にしておき、義歯6を取り外すときにはバネを解放してピン8をバネ力で突出させ、ピン8の先端8aの歯根側部分8bをピン接触部9に衝突させてその衝撃力によって冠体5を支台4から上方に剥がすようにしてもよい。
(作用・効果)
以上説明したように、本実施形態に係る可撤去静義歯構造1においては、義歯6および冠体5には、ピン8を挿抜するための小径なピン孔7a、7bを形成すれば足り、従来の特許文献1、2に記載された物のようにカムや楕円シャフトを内包する大きな窓を形成する必要がない。すなわち、義歯6を取り外すために義歯6に設けられる孔(ピン孔7a)を可及的に小さくでき、審美性の低下を抑えることができる。また、義歯6のピン孔7aに蓋として設けられる充填材10は、義歯6の色に合わせた乳白色なので、ピン孔7aの存在が目立たない。
冠体5の材質(チタン合金)は、支台4の材質(別種のチタン合金)より軟らかい。このため、義歯6に噛み力が加わって冠体5がテーパー状に形成された支台4の楔効果によって押し広げられた際、冠体5が適度に変形し、冠体5の内面と支台4の外面との密着性が高まる。この結果、冠体5の内面と支台4の外面との間の摩擦力が増大し、義歯6を強固に固定できる。
ピン8の先端8aの歯根側部分8bが押し付けられるピン接触部6は、曲面状に形成されている。よって、ピン先端8aの歯根側部分8bは、ピン接触部9に引っ掛かることはなく、押し込みに伴ってピン接触部9を滑り、ピン接触部9からピン先端8aの歯根側部分8bに適切に反力が加わる。この反力は、ピン先端8aの歯根側部分8bがピン接触部9から受ける垂直抗力であり、ピン接触部9が曲面状に形成されていることから、その曲面の接線に垂直な方向(略鉛直上方)に生じる。この結果、ピン8によってピン孔7bが適切に押し上げられ、冠体5を支台4の先端側に移動させて取り外すことができる。
ピン接触部9は、支台4の頂面に形成されている。よって、図2(b)、図3に示すように、ピン8を義歯6および冠体5のピン孔7a、7bに差し入れた状態として、義歯6および冠体5を持ち上げて支台4から取り外すとき、ピン8の先端8aが支台4に引っ掛かることはなく、スムーズに取り外すことができる。
図2(a)に示すように、支台4の頂面には、冠体5が支台4に正規位置まで深く被さった状態のとき、冠体5の内部天井面に接する台部11が形成されている。この台部11によって、義歯6に加わる噛み力の一部を支持できるため、噛み力によって義歯6に加わる負担を軽減できる。
(変形実施形態)
図4に、本発明の変形実施形態に係る可撤去性義歯構造1aを示す。この変形実施形態は、義歯6および冠体5に形成されたピン孔7a、7bの位置が、図2に示す前実施形態よりも下部に形成されている点が前実施形態と相違しており、その他は前実施形態と同様である。よって、相違点であるピン孔7a、7bの位置のみについて説明し、その他の構成要素については前実施形態と同一の符号を付して説明を省略する。
図4(a)に示すように、義歯6および冠体5に形成されるピン孔7a、7bは、義歯6の下部に配設されている。すなわち、ピン孔7a、7bは、義歯6の高さ方向の中央と義歯6の下端(歯茎側端)との間の部分に、配設されている。このピン孔7a、7bの位置に合わせて、支台4の側面の下部には、凹部16が周方向に沿ってリング溝状に形成されており、その凹部16に、ピン接触部9が形成されている。ピン接触部9は、前実施形態と同様に曲面状に形成されている。
この変形実施形態においては、前実施形態と同様の作用・効果を奏する他、ピン孔7aの位置が義歯6の下部となっているため、ピン孔7aが目立ち難く、審美性がより向上する。
以上、添付図面を参照しつつ本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上述した各実施形態に限定されないことは勿論であり、特許請求の範囲に記載された範疇における各種の変更例又は修正例についても、本発明の技術的範囲に属することは言うまでもない。例えば、ピン8は、断面円形のストレートピンの先端を丸めた形状でもよい。
本発明は、義歯を着脱する可撤去性義歯構造に利用できる。
1 可撤去性義歯構造
3 人工歯根(フィクスチャー)
4 支台(アバットメント)
5 冠体
6 義歯(上部構造物)
7 ピン孔
7a 義歯のピン孔
7b 冠体のピン孔
8 ピン
8a ピン先端
8b ピン先端の歯根側部分
9 ピン接触部
11 台部

Claims (5)

  1. 人工または天然の歯根に装着され、根元から先端に向けて細くテーパー状に形成された支台と、
    該支台に着脱可能に被せられ、内部が前記支台の形状に合わせてテーパー状に形成された冠体と、
    該冠体に装着された義歯と、
    該義歯および前記冠体の側面に、前記冠体の内部と連通するように形成されたピン孔と、
    該ピン孔に差し入れたピンの先端の歯根側部分が接するように、前記支台に形成されたピン接触部とを有し、
    前記冠体が前記支台に被さった状態で前記義歯に噛み力が加わることで、前記冠体のテーパー状の内面が前記支台のテーパー状の外面に押し付けられ、これら外面と内面との間の楔効果による摩擦力によって前記冠体が前記支台に固定され、
    その状態で、前記ピン孔に前記ピンを押し込んで、ピン先端の歯根側部分を前記支台のピン接触部に押し付け、前記ピンがピン接触部から受ける反力によって前記ピンが前記ピン孔を押し上げ、前記冠体が前記支台の先端側に移動される、
    ことを特徴とする可撤去性義歯構造。
  2. 前記冠体の材質が、前記支台の材質よりも軟らかい、ことを特徴とする請求項1に記載の可撤去性義歯構造。
  3. 前記ピン接触部が、曲面状又はテーパー状に形成された、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の可撤去性義歯構造。
  4. 前記ピン接触部が、前記支台の頂面に形成された、ことを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の可撤去性義歯構造。
  5. 前記冠体が前記支台に正規位置まで深く被さった状態のとき、前記支台の頂面に、前記冠体の内部天井面に接する台部を形成した、ことを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の可撤去性義歯構造。
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