JP2017513108A - サブしきい値変調を介するアナログ信号再構築および認識 - Google Patents

サブしきい値変調を介するアナログ信号再構築および認識 Download PDF

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Abstract

本開示のいくつかの態様は、サブしきい値変調を介するアナログ信号再構築および認識のための方法および装置をサポートする。人工神経系の人工ニューロンのサブしきい値領域におけるアナログ波形認識は、人工ニューロンに関連付けられる入力と並行して予測波形を提供することによって実行され得る。予測波形は入力と比較され得、信号は比較に少なくとも部分的に基づいて生成され得る。信号は、入力と予測波形との間の一致および不一致を検出する検出信号であり得る。

Description

米国特許法第119条の下での優先権の主張
[0001]本出願は、2014年4月10日に出願された米国特許出願第14/249,762号、および2014年3月12日に出願された米国仮特許出願第61/952,000号の優先権を主張し、これらの両方は本願の譲受人に譲渡され、またこれらの両方は参照により本明細書に組み込まれる。
[0002]本開示のいくつかの態様は、一般に人工神経系に関し、より詳細には、サブしきい値変調を介するアナログ信号再構築および認識のための方法および装置に関する。
[0003]人工ニューロン(すなわち、ニューラル処理ユニット)の相互結合されたグループを備え得る人工ニューラルネットワークは、計算デバイスであるか、または計算デバイスによって実行される方法を表す。人工ニューラルネットワークは、生物学的ニューラルネットワークにおける対応する構造および/または機能を有し得る。しかしながら、人工ニューラルネットワークは、従来の計算技法が厄介、実行不可能または不適切であるいくつかの適用例に革新的で有用な計算技法を提供することができる。人工ニューラルネットワークが観測から機能を推論することができるので、そのようなネットワークは、タスクまたはデータの複雑さが従来の技法による機能の設計を面倒にする適用例において、特に有用である。
[0004]1つのタイプの人工ニューラルネットワークはスパイキングニューラルネットワークであり、これは、それの動作モデルならびにニューロンおよびシナプスの状態に時間の概念を組み込み、それによって、ニューラルネットワークにおける計算機能の発生元となり得る挙動の豊かなセットを提供する。スパイキングニューラルネットワークは、ニューロンがニューロンの状態に基づいて特定の(1つまたは複数の)時間に発火する、または「スパイクする」という概念、および時間がニューロン機能にとって重要であるという概念に基づく。ニューロンが発火するとき、そのニューロンは、他のニューロンに進むスパイクを生成し、他のニューロンは、今度は、このスパイクが受信された時間に基づいてそれらの状態を調整することができる。言い換えれば、ニューラルネットワークにおけるスパイクの相対的タイミングまたは絶対的タイミングで情報が符号化され得る。
[0005]本開示のいくつかの態様は、人工神経系を操作するための方法を提供する。本方法は、一般に、人工神経系の人工ニューロンに関連付けられる入力と並行して予測波形を提供することによって、人工ニューロンのサブしきい値領域においてアナログ波形認識を実行することと、予測波形と入力とを比較することと、比較に少なくとも部分的に基づいて信号を生成することとを含む。
[0006]本開示のいくつかの態様は、人工神経系を操作するための装置を提供する。本装置は、一般に、人工神経系の人工ニューロンに関連付けられる入力と並行して予測波形を提供することによって、人工ニューロンのサブしきい値領域においてアナログ波形認識を実行するように構成された第1の回路と、予測波形と入力とを比較するように構成された第2の回路と、比較に少なくとも部分的に基づいて信号を生成するように構成された第3の回路とを含む。
[0007]本開示のいくつかの態様は、人工神経系を操作するための装置を提供する。本装置は、一般に、人工神経系の人工ニューロンに関連付けられる入力と並行して予測波形を提供することによって、人工ニューロンのサブしきい値領域においてアナログ波形認識を実行するための手段と、予測波形と入力とを比較するための手段と、比較に少なくとも部分的に基づいて信号を生成するための手段とを含む。
[0008]本開示のいくつかの態様は、人工神経系を操作するためのコンピュータプログラム製品を提供する。本コンピュータプログラム製品は、一般に、人工神経系の人工ニューロンに関連付けられる入力と並行して予測波形を提供することによって、人工ニューロンのサブしきい値領域においてアナログ波形認識を実行することと、予測波形と入力とを比較することと、比較に少なくとも部分的に基づいて信号を生成することとを行うために実行可能な命令を有する非一時的コンピュータ可読媒体(たとえば、ストレージデバイス)を含む。
[0009]本開示の上述の特徴が詳細に理解され得るように、添付の図面にその一部が示される態様を参照することによって、上記で簡単に要約された内容のより具体的な説明が得られ得る。ただし、その説明は他の等しく有効な態様に通じ得るので、添付の図面は、本開示のいくつかの典型的な態様のみを示し、したがって、本開示の範囲を限定するものと見なされるべきではないことに留意されたい。
[0010]本開示のいくつかの態様によるニューロンの例示的なネットワークを示す図。 [0011]本開示のいくつかの態様による、計算ネットワーク(ニューラルシステムまたはニューラルネットワーク)の例示的な処理ユニット(ニューロン)を示す図。 [0012]本開示のいくつかの態様による例示的なスパイクタイミング依存可塑性(STDP)曲線を示す図。 [0013]本開示のいくつかの態様による、ニューロンの挙動を定義するための正レジームと負レジームとを示す、人工ニューロンに関する状態の例示的なグラフ。 [0014]本開示のいくつかの態様による、時間的に動的な、匂いを嗅ぐ(sniffing)挙動に応答する嗅球への感覚入力の例を示す図。 [0015]本開示のいくつかの態様による、時間的に動的な、有声母音に応答する、聴覚皮質への感覚入力の例を示す図。 [0016]本開示のいくつかの態様による、時間の関数としての集約入力電流の例を示す図。 [0017]本開示のいくつかの態様による、興奮性入力の認識の例を示す図。 [0018]本開示のいくつかの態様による、例示的な検出器ニューロン、膜電位の関数としてスパイクする時間のグラフ、およびシナプス入力のバランスを示す正味のシナプス入力の関数としてのスパイク間隔のグラフを示す図。 [0019]本開示のいくつかの態様による、興奮性入力を認識するための方法の例を示す図。 [0020]本開示のいくつかの態様による、スパイク間隔における変化を示す2次元Coldニューロンモデル(「ジッタ検出器」)の例示的なグラフを示す図。 [0021]本開示のいくつかの態様による、予測信号を構築することの例を示す図。 [0022]本開示のいくつかの態様による、アナログ波形一致のために使用される予測信号の例を示す図。 [0023]本開示のいくつかの態様による、入力波形によって予測が一致されるときを示すスパイク間隔(ISI)の例を示す図。 [0024]本開示のいくつかの態様による、単一の抑制性成分を学習するための学習ルールの例を示す図。 [0025]本開示のいくつかの態様による、単一の抑制性成分を学習することの例を示す図。 [0026]本開示のいくつかの態様による、「カオス」Coldニューロンモデルの例を示す図。 [0027]本開示のいくつかの態様による、「カオス」Coldニューロンモデルを利用する際の入力振幅の関数としてのスパイクラスタの例示的なグラフを示す図。 [0028]本開示のいくつかの態様による、重みSTDPを使用して抑制性成分を同時に学習するための例示的な学習ルールを示す図。 [0029]本開示のいくつかの態様による、重みSTDPを使用して抑制性成分を同時に学習することの例を示す図。 [0030]本開示のいくつかの態様による、集団活動によってトリガされる抑制性予測再生の例を示す図。 [0031]本開示のいくつかの態様による、人工神経系を操作するための例示的な操作の流れ図。 [0032]図22に示す操作を実行することが可能な例示的な手段を示す図。 [0033]本開示のいくつかの態様による、汎用プロセッサを使用して人工神経系を操作するための例示的な実装形態を示す図。 [0034]本開示のいくつかの態様による、メモリが個々の分散処理ユニットとインターフェースされ得る人工神経系を操作するための例示的な実装形態を示す図。 [0035]本開示のいくつかの態様による、分散メモリおよび分散処理ユニットに基づいて人工神経系を操作するための例示的な実装形態を示す図。 [0036]本開示のいくつかの態様による、ニューラルネットワークの例示的な実装形態を示す図。 [0037]本開示のいくつかの態様による、人工神経系の例示的なハードウェア実装形態を示す図。
[0038]添付の図面を参照しながら本開示の様々な態様について以下でより十分に説明する。ただし、本開示は、多くの異なる形態で実施され得、本開示全体にわたって提示される任意の特定の構造または機能に限定されるものと解釈されるべきではない。むしろ、これらの態様は、本開示が周到で完全になり、本開示の範囲を当業者に十分に伝えるように与えられる。本明細書の教示に基づいて、本開示の範囲は、本開示の任意の他の態様とは無関係に実装されるにせよ、本開示の任意の他の態様と組み合わされるにせよ、本明細書で開示する本開示のいかなる態様をもカバーするものであることを、当業者なら諒解されたい。たとえば、本明細書に記載される態様をいくつ使用しても、装置は実装され得、または方法は実施され得る。さらに、本開示の範囲は、本明細書に記載される本開示の様々な態様に加えてまたはそれらの態様以外に、他の構造、機能、または構造および機能を使用して実施されるそのような装置または方法をカバーするものとする。本明細書で開示する本開示のいずれの態様も、請求項の1つまたは複数の要素によって実施され得ることを理解されたい。
[0039]「例示的」という単語は、本明細書では「例、事例、または例示の働きをすること」を意味するために使用される。「例示的」として本明細書で説明するいかなる態様も、必ずしも他の態様よりも好ましいまたは有利であると解釈されるべきであるとは限らない。
[0040]本明細書では特定の態様について説明するが、これらの態様の多くの変形および置換は本開示の範囲内に入る。好ましい態様のいくつかの利益および利点が説明されるが、本開示の範囲は特定の利益、使用、または目的に限定されるものではない。むしろ、本開示の態様は、様々な技術、システム構成、ネットワーク、およびプロトコルに広く適用可能であるものとし、そのうちのいくつかを例として図および好ましい態様についての以下の説明で示す。発明を実施するための形態および図面は、本開示を限定するものではなく説明するものにすぎず、本開示の範囲は添付の特許請求の範囲およびそれの均等物によって定義される。
例示的なニューラルシステム
[0041]図1は、本開示のいくつかの態様による、複数のレベルのニューロンをもつ例示的なニューラルシステム100を示す。ニューラルシステム100は、シナプス結合のネットワーク104(すなわち、フィードフォワード結合)を介してニューロンの別のレベル106に結合されたニューロンのあるレベル102を備え得る。簡単のために、図1には2つのレベルのニューロンのみが示されているが、典型的なニューラルシステムには、より少ないまたはより多くのレベルのニューロンが存在し得る。ニューロンのいくつかは、ラテラル結合を介して同じ層の他のニューロンに結合し得ることに留意されたい。さらに、ニューロンのいくつかは、フィードバック結合を介して前の層のニューロンに戻る形で結合し得る。
[0042]図1に示すように、レベル102における各ニューロンは、前のレベル(図1に図示せず)の複数のニューロンによって生成され得る入力信号108を受信し得る。信号108は、レベル102のニューロンへの入力(たとえば、入力電流)を表し得る。そのような入力は、膜電位を充電するためにニューロン膜上に蓄積され得る。膜電位がそれのしきい値に達すると、ニューロンは、発火し、ニューロンの次のレベル(たとえば、レベル106)に転送されるべき出力スパイクを生成し得る。そのような挙動は、アナログおよびデジタル実装形態を含むハードウェアおよび/またはソフトウェアでエミュレートまたはシミュレートされ得る。
[0043]生物学的ニューロンでは、ニューロンが発火するときに生成される出力スパイクは、活動電位と呼ばれる。電気信号は、約100mVの振幅と約1msの持続時間とを有する比較的急速で、一時的で、全か無かの神経インパルスである。一連の結合されたニューロンを有するニューラルシステムの特定の態様(たとえば、図1におけるあるレベルのニューロンから別のレベルのニューロンへのスパイクの転送)では、あらゆる活動電位が基本的に同じ振幅と持続時間とを有するので、信号における情報は、振幅によってではなく、スパイクの周波数および数(またはスパイクの時間)によってのみ表される。活動電位によって搬送される情報は、スパイク、スパイクしたニューロン、および1つまたは複数の他のスパイクに対するスパイクの時間によって決定される。
[0044]図1に示すように、あるレベルのニューロンから別のレベルのニューロンへのスパイクの転送は、シナプス結合(または単に「シナプス」)のネットワーク104によって達成され得る。シナプス104は、レベル102のニューロン(シナプス104に対するシナプス前ニューロン)から出力信号(すなわち、スパイク)を受信し得る。いくつかの態様では、これらの信号は、調整可能なシナプス重み
(ここでPは、レベル102のニューロンとレベル106のニューロンとの間のシナプス結合の総数である)に従ってスケーリングされ得る。他の態様では、シナプス104は、いかなるシナプス重みをも適用しないことがある。さらに、(スケーリングされた)信号は、レベル106における各ニューロン(シナプス104に対するシナプス後ニューロン)の入力信号として合成され得る。レベル106におけるあらゆるニューロンは、対応する合成された入力信号に基づいて、出力スパイク110を生成し得る。出力スパイク110は、次いで、シナプス結合の別のネットワーク(図1には図示せず)を使用して、別のレベルのニューロンに転送され得る。
[0045]生物学的シナプスは、電気シナプスまたは化学シナプスのいずれに分類され得る。電気シナプスは、興奮性信号を送るために主に使用される一方、化学シナプスは、シナプス後ニューロンにおける興奮性活動または抑制性(過分極化)活動のいずれかを調停することができ、ニューロン信号を増幅する役目を果たすこともできる。興奮性信号は通常、膜電位を脱分極する(すなわち、静止電位に対して膜電位を増加させる)。しきい値を超えて膜電位を脱分極するために十分な興奮性信号が一定期間内に受信された場合、シナプス後ニューロンに活動電位が生じる。対照的に、抑制性信号は一般に、膜電位を過分極する(すなわち、低下させる)。抑制性信号は、十分に強い場合、興奮性信号のすべてを相殺し、膜電位がしきい値に達するのを防止することができる。シナプス興奮を相殺することに加えて、シナプス抑制は、自然に活発なニューロンに対して強力な制御を行うことができる。自然に活発なニューロンは、たとえば、それのダイナミクスまたはフィードバックに起因するさらなる入力なしにスパイクするニューロンを指す。これらのニューロンにおける活動電位の自然な生成を抑圧することによって、シナプス抑制は、一般にスカルプチャリングと呼ばれる、ニューロンの発火のパターンを形成することができる。様々なシナプス104は、望まれる挙動に応じて、興奮性シナプスまたは抑制性シナプスの任意の組合せとして働き得る。
[0046]ニューラルシステム100は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)もしくは他のプログラマブル論理デバイス(PLD)、個別ゲートもしくはトランジスタ論理、個別ハードウェア構成要素、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュール、またはそれらの任意の組合せによってエミュレートされ得る。ニューラルシステム100は、たとえば画像およびパターン認識、機械学習、モータ制御など、かなりの適用範囲において利用され得る。ニューラルシステム100における各ニューロンは、ニューロン回路として実装され得る。出力スパイクを開始するしきい値まで充電されるニューロン膜は、たとえば、そこを通って流れる電流を積分するキャパシタとして実装され得る。
[0047]一態様では、キャパシタは、ニューロン回路の電流積分デバイスとして除去され得、その代わりにより小さいメモリスタ(memristor)要素が使用され得る。この手法は、ニューロン回路において、ならびにかさばるキャパシタが電流積分器として利用される様々な他の適用例において適用され得る。さらに、シナプス104の各々は、メモリスタ要素に基づいて実装され得、シナプス重みの変化は、メモリスタ抵抗の変化に関係し得る。ナノメートルの特徴サイズのメモリスタを用いると、ニューロン回路およびシナプスの面積が大幅に低減され得、それによって、非常に大規模なニューラルシステムハードウェア実装形態の実装が実用的になり得る。
[0048]ニューラルシステム100をエミュレートするニューラルプロセッサの機能は、ニューロン間の結合の強さを制御し得る、シナプス結合の重みに依存し得る。シナプス重みは、パワーダウン後にプロセッサの機能を維持するために、不揮発性メモリに記憶され得る。一態様では、シナプス重みメモリは、主たるニューラルプロセッサチップとは別個の外部チップ上に実装され得る。シナプス重みメモリは、交換可能メモリカードとしてニューラルプロセッサチップとは別個にパッケージ化され得る。これは、ニューラルプロセッサに多様な機能を提供することができ、特定の機能は、ニューラルプロセッサに現在取り付けられているメモリカードに記憶されたシナプス重みに基づき得る。
[0049]図2は、本開示のいくつかの態様による、計算ネットワーク(たとえば、ニューラルシステムまたはニューラルネットワーク)の処理ユニット(たとえば、人工ニューロン202)の一例200を示す。たとえば、ニューロン202は、図1のレベル102のニューロンおよび106のニューロンのうちのいずれかに対応し得る。ニューロン202は、ニューラルシステムの外部にある信号、または同じニューラルシステムの他のニューロンによって生成された信号、またはその両方であり得る、複数の入力信号2041〜204N(x1〜xN)を受信し得る。入力信号は、電流または電圧、実数値または複素数値であり得る。入力信号は、固定小数点表現または浮動小数点表現をもつ数値を備え得る。これらの入力信号は、調整可能なシナプス重み2061〜206N(w1〜wN)に従って信号をスケーリングするシナプス結合を通してニューロン202に伝えられ得、Nはニューロン202の入力接続の総数であり得る。
[0050]ニューロン202は、スケーリングされた入力信号を合成し、合成された、スケーリングされた入力を使用して、出力信号208(すなわち、信号y)を生成し得る。出力信号208は、電流または電圧、実数値または複素数値であり得る。出力信号は、固定小数点表現または浮動小数点表現をもつ数値を備え得る。出力信号208は、次いで、同じニューラルシステムの他のニューロンへの入力信号として、または同じニューロン202への入力信号として、またはニューラルシステムの出力として伝達され得る。
[0051]処理ユニット(ニューロン202)は電気回路によってエミュレートされ得、それの入力接続および出力接続は、シナプス回路をもつワイヤによってエミュレートされ得る。処理ユニット、それの入力接続および出力接続はまた、ソフトウェアコードによってエミュレートされ得る。処理ユニットはまた、電気回路によってエミュレートされ得るが、それの入力接続および出力接続はソフトウェアコードによってエミュレートされ得る。一態様では、計算ネットワーク中の処理ユニットはアナログ電気回路を備え得る。別の態様では、処理ユニットはデジタル電気回路を備え得る。さらに別の態様では、処理ユニットは、アナログ構成要素とデジタル構成要素の両方をもつ混合信号電気回路を備え得る。計算ネットワークは、上述の形態のいずれかにおける処理ユニットを備え得る。そのような処理ユニットを使用した計算ネットワーク(ニューラルシステムまたはニューラルネットワーク)は、たとえば画像およびパターン認識、機械学習、モータ制御など、かなりの適用範囲において利用され得る。
[0052]ニューラルネットワークをトレーニングする過程で、シナプス重み(たとえば、図1の重み
および/または図2の重み2061〜206N)がランダム値により初期化され得、学習ルールに従って増加または減少し得る。学習ルールのいくつかの例として、スパイクタイミング依存可塑性(STDP)学習ルール、Hebb則、Oja則、Bienenstock−Copper−Munro(BCM)則などがある。非常に多くの場合、重みは、2つの値のうちの1つに安定し得る(すなわち、重みの双峰分布)。この効果が利用されて、シナプス重み当たりのビット数を低減し、シナプス重みを記憶するメモリとの間の読取りおよび書込みの速度を上げ、シナプスメモリの電力消費量を低減し得る。
シナプスタイプ
[0053]ニューラルネットワークのハードウェアおよびソフトウェアモデルでは、シナプス関係機能の処理がシナプスタイプに基づき得る。シナプスタイプは、非塑性シナプス(non-plastic synapse)(重みおよび遅延の変化がない)と、可塑性シナプス(重みが変化し得る)と、構造遅延可塑性シナプス(重みおよび遅延が変化し得る)と、完全可塑性シナプス(重み、遅延および結合性が変化し得る)と、それの変形(たとえば、遅延は変化し得るが、重みまたは結合性の変化はない)とを備え得る。これの利点は、処理が再分割され得ることである。たとえば、非塑性シナプスは、可塑性機能を実行すること(またはそのような機能が完了するのを待つこと)を必要とし得ない。同様に、遅延および重み可塑性は、一緒にまたは別々に、順にまたは並列に操作し得る操作に再分割され得る。異なるタイプのシナプスは、適用される異なる可塑性タイプの各々の異なるルックアップテーブルまたは式およびパラメータを有し得る。したがって、本方法は、シナプスのタイプの関係するテーブルにアクセスすることになる。
[0054]また、スパイクタイミング依存構造可塑性がシナプス可塑性とは無関係に実行され得るという事実のさらなる含意がある。構造可塑性(すなわち、遅延量の変化)は前後スパイク時間差(pre-post spike time difference)の直接関数であり得るので、構造可塑性は、重みの大きさに変化がない場合(たとえば、重みが最小値または最大値に達したか、あるいはそれが何らかの他の理由により変更されない場合)でも実行され得る。代替的に、それは、重み変化量に応じて、または重みもしくは重み変化の限界に関係する条件に基づいて設定され得る。たとえば、重み変化が生じたとき、または重みが最大限に達するのではなく、重みがゼロに達した場合のみ、シナプス遅延が変化し得る。しかしながら、これらのプロセスが並列化され、メモリアクセスの数および重複を低減し得るように、独立した機能を有することが有利であり得る。
シナプス可塑性の決定
[0055]神経可塑性(または単に「可塑性」)は、脳内のニューロンおよびニューラルネットワークがそれらのシナプス結合と挙動とを新しい情報、感覚上の刺激、発展、損傷または機能不全に応答して変える能力である。可塑性は、生物学における学習および記憶にとって、また計算論的神経科学およびニューラルネットワークにとって重要である。(たとえば、Hebb則理論による)シナプス可塑性、スパイクタイミング依存可塑性(STDP)、非シナプス可塑性、活性依存可塑性、構造可塑性および恒常的可塑性など、様々な形の可塑性が研究されている。
[0056]STDPは、脳内の場合のようなニューロン間のシナプス結合の強さを調整する学習プロセスである。結合強度は、特定のニューロンの出力スパイクおよび受信入力スパイク(すなわち、活動電位)の相対的タイミングに基づいて調整される。STDPプロセスの下で、あるニューロンに対する入力スパイクが、平均して、そのニューロンの出力スパイクの直前に生じる傾向がある場合、長期増強(LTP)が生じ得る。その場合、その特定の入力はいくらか強くなる。対照的に、入力スパイクが、平均して、出力スパイクの直後に生じる傾向がある場合、長期抑圧(LTD)が生じ得る。その場合、その特定の入力はいくらか弱くなるので、「スパイクタイミング依存可塑性」と呼ばれる。したがって、シナプス後ニューロンの興奮の原因であり得る入力は、将来的に寄与する可能性がさらに高くなる一方、シナプス後スパイクの原因ではない入力は、将来的に寄与する可能性が低くなる。結合の初期セットのサブセットが残る一方で、その他の部分の影響がゼロまたはゼロの近くまで低減されるまで、このプロセスは続く。
[0057]ニューロンは一般に出力スパイクを、それの入力の多くが短い期間内に生じる(すなわち、出力をもたらすのに十分に累積している)ときに生成するので、通常残っている入力のサブセットは、時間的に相関する傾向のあった入力を含む。さらに、出力スパイクの前に生じる入力は強化されるので、最も早い十分に累積的な相関指示を提供する入力は結局、ニューロンへの最終入力となる。
[0058]STDP学習ルールは、シナプス前ニューロンのスパイク時間tpreとシナプス後ニューロンのスパイク時間tpostとの間の時間差(すなわち、t=tpost−tpre)に応じて、シナプス前ニューロンをシナプス後ニューロンに結合するシナプスのシナプス重みを効果的に適合させ得る。STDPの通常の公式化は、時間差が正である(シナプス前ニューロンがシナプス後ニューロンの前に発火する)場合にシナプス重みを増加させ(すなわち、シナプスを増強し)、時間差が負である(シナプス後ニューロンがシナプス前ニューロンの前に発火する)場合にシナプス重みを減少させる(すなわち、シナプスを抑制する)ことである。
[0059]STDPプロセスでは、経時的なシナプス重みの変化は通常、以下の式によって与えられるように、指数関数的減衰を使用して達成され得る。
ここで、k+およびk-はそれぞれ、正の時間差および負の時間差の時間定数であり、a+およびa-は対応するスケーリングの大きさであり、μは正の時間差および/または負の時間差に適用され得るオフセットである。
[0060]図3は、STDPによる、シナプス前スパイクおよびシナプス後スパイクの相対的タイミングに応じたシナプス重み変化の例示的なグラフ300を示す。シナプス前ニューロンがシナプス後ニューロンの前に発火する場合、グラフ300の部分302に示すように、対応するシナプス重みは増加し得る。この重み増加は、シナプスのLTPと呼ばれ得る。グラフ部分302から、シナプス前スパイク時間とシナプス後スパイク時間との間の時間差に応じて、LTPの量がほぼ指数関数的に減少し得ることが観測され得る。グラフ300の部分304に示すように、発火の逆の順序は、シナプス重みを減少させ、シナプスのLTDをもたらし得る。
[0061]図3のグラフ300に示すように、STDPグラフのLTP(原因)部分302に負のオフセットμが適用され得る。x軸の交差306のポイント(y=0)は、層i−1(シナプス前層)からの原因入力の相関を考慮して、最大タイムラグと一致するように構成され得る。フレームベースの入力(すなわち、入力は、スパイクまたはパルスを備える特定の持続時間のフレームの形態である)の場合、オフセット値μは、フレーム境界を反映するように計算され得る。直接的にシナプス後電位によってモデル化されるように、またはニューラル状態に対する影響の点で、フレームにおける第1の入力スパイク(パルス)が経時的に減衰することが考慮され得る。フレームにおける第2の入力スパイク(パルス)が特定の時間フレームの相関したまたは関連したものと考えられる場合、フレームの前および後の関連する時間は、その時間フレーム境界で分離され、関連する時間の値が異なり得る(たとえば、1つのフレームよりも大きい場合は負、1つのフレームよりも小さい場合は正)ように、STDP曲線の1つまたは複数の部分をオフセットすることによって、可塑性の点で別様に扱われ得る。たとえば、曲線が、フレーム時間よりも大きい前後の時間で実際にゼロよりも下になり、結果的にLTPの代わりにLTDの一部であるようにLTPをオフセットするために負のオフセットμが設定され得る。
ニューロンモデルおよび演算
[0062]有用なスパイキングニューロンモデルを設計するための一般的原理がいくつかある。良いニューロンモデルは、2つの計算レジーム、すなわち、一致検出および関数計算の点で豊かな潜在的挙動を有し得る。その上、良いニューロンモデルは、時間コーディングを可能にするための2つの要素を有する必要がある。すなわち、入力の到着時間は出力時間に影響を与え、一致検出は狭い時間ウィンドウを有することができる。最後に、計算上魅力的であるために、良いニューロンモデルは、連続時間に閉形式解を有することができ、ニアアトラクター(near attractor)と鞍点とを含む安定した挙動を有し得る。言い換えれば、有用なニューロンモデルは、実用的なニューロンモデルであり、豊かで、現実的で、生物学的に一貫した挙動をモデル化するために使用され得、神経回路のエンジニアリングとリバースエンジニアリングの両方を行うために使用され得るニューロンモデルである。
[0063]ニューロンモデルは事象、たとえば入力の到着、出力スパイク、または内部的であるか外部的であるかを問わず他の事象に依存し得る。豊かな挙動レパートリーを実現するために、複雑な挙動を示すことができる状態機械が望まれ得る。入力寄与(ある場合)とは別個の事象の発生自体が状態機械に影響を与え、事象の後のダイナミクスを制限し得る場合、システムの将来の状態は、単なる状態および入力の関数ではなく、むしろ状態、事象および入力の関数である。
[0064]一態様では、ニューロンnは、下記のダイナミクスによって決定される膜電圧vn(t)によるスパイキングリーキー積分発火ニューロンとしてモデル化され得る。
ここでαおよびβはパラメータであり、wm,nは、シナプス前ニューロンmをシナプス後ニューロンnに結合するシナプスのシナプス重みであり、ym(t)は、ニューロンnの細胞体に到着するまでΔtm,nに従って樹状遅延または軸索遅延によって遅延し得るニューロンmのスパイキング出力である。
[0065]シナプス後ニューロンへの十分な入力が達成された時間からシナプス後ニューロンが実際に発火する時間までの遅延があることに留意されたい。イジケヴィッチの単純モデルなど、動的スパイキングニューロンモデルでは、脱分極しきい値vtとピークスパイク電圧vpeakとの間に差がある場合、時間遅延が生じ得る。たとえば、単純モデルでは、電圧および復元のための1対の微分方程式、すなわち、
によってニューロン細胞体ダイナミクス(neuron soma dynamics)が決定され得る。ここでvは膜電位であり、uは、膜復元変数であり、kは、膜電位vの時間スケールを記述するパラメータであり、aは、復元変数uの時間スケールを記述するパラメータであり、bは、膜電位vのサブしきい値変動に対する復元変数uの感度を記述するパラメータであり、vrは、膜静止電位であり、Iは、シナプス電流であり、Cは、膜のキャパシタンスである。このモデルによれば、ニューロンはv>vpeakのときにスパイクすると定義される。
Hunzinger Coldモデル
[0066]Hunzinger Coldニューロンモデルは、豊かな様々な神経挙動を再生し得る最小二重レジームスパイキング線形動的モデルである。モデルの1次元または2次元の線形ダイナミクスは2つのレジームを有することができ、時間定数(および結合)はレジームに依存し得る。サブしきい値レジームでは、時間定数は、慣例により負であり、一般に生物学的に一貫した線形方式で静止状態に細胞を戻す役目を果たすリーキーチャネルダイナミクスを表す。しきい値上レジームにおける時間定数は、慣例により正であり、一般にスパイク生成のレイテンシを生じさせる一方でスパイク状態に細胞を駆り立てる反リーキーチャネルダイナミクスを反映する。
[0067]図4に示すように、モデルのダイナミクスは2つの(またはそれよりも多くの)レジームに分割され得る。これらのレジームは、負レジーム402(リーキー積分発火(LIF)ニューロンモデルと混同されないように互換的にLIFレジームとも呼ばれる)および正レジーム404(反リーキー積分発火(ALIF)ニューロンモデルと混同されないように互換的にALIFレジームとも呼ばれる)と呼ばれ得る。負レジーム402では、状態は将来の事象の時点における静止(v-)の傾向がある。この負レジームでは、モデルは一般に、時間的入力検出特性と他のサブしきい値挙動とを示す。正レジーム404では、状態はスパイキング事象(vs)の傾向がある。この正レジームでは、モデルは、後続の入力事象に応じてスパイクにレイテンシを生じさせるなどの計算特性を示す。事象の点からのダイナミクスの公式化およびこれら2つのレジームへのダイナミクスの分離は、モデルの基本的特性である。
[0068]線形二重レジーム2次元ダイナミクス(状態vおよびuの場合)は、慣例により次のように定義され得る。
ここでqρおよびrは、結合のための線形変換変数である。
[0069]シンボルρは、ダイナミクスレジームを示すためにここで使用され、特定のレジームの関係を論述または表現するときに、それぞれ負レジームおよび正レジームについて符号「−」または「+」にシンボルρを置き換える慣例がある。
[0070]モデル状態は、膜電位(電圧)vおよび復元電流uによって定義される。基本形態では、レジームは基本的にモデル状態によって決定される。正確で一般的な定義の微妙だが重要な側面があるが、差し当たり、モデルが、電圧vがしきい値(v+)を上回る場合に正レジーム404にあり、そうでない場合に負レジーム402にあると考える。
[0071]レジーム依存時間定数は、負レジーム時間定数であるτ-と正レジーム時間定数であるτ+とを含む。復元電流時間定数τuは通常、レジームから独立している。便宜上、τuと同様に、指数およびτ+が一般に正となる正レジームの場合に、電圧発展(voltage evolution)に関する同じ表現が使用され得るように、減衰を反映するために負の量として負レジーム時間定数τ-が一般に指定される。
[0072]2つの状態要素のダイナミクスは、事象において、ヌルクラインから状態をオフセットする変換によって結合され得、ここで変換変数は、
であり、δ、ε、βおよびv-、v+はパラメータである。vρのための2つの値は、2つのレジームのための参照電圧のベースである。パラメータv-は、負レジームのためのベース電圧であり、膜電位は一般に、負レジームにおいてv-に減衰することになる。パラメータv+は、正レジームのためのベース電圧であり、膜電位は一般に、正レジームにおいてv+から離れる傾向となる。
[0073]vおよびuのためのヌルクラインは、それぞれ変換変数qρおよびrの負によって与えられる。パラメータδは,uヌルクラインの傾きを制御するスケール係数である。パラメータεは通常、−v-に等しく設定される。パラメータβは、両方のレジームにおいてvヌルクラインの傾きを制御する抵抗値である。τρ時間定数パラメータは、指数関数的減衰だけでなく、各レジームにおいて別個にヌルクラインの傾きを制御する。
[0074]モデルは、電圧vが値vsに達したときにスパイクするように定義される。続いて、状態は通常、(技術的に、スパイク事象と同じ1つのものであり得る)リセット事象でリセットされる。
ここで、
およびΔuはパラメータである。リセット電圧
は通常、v-にセットされる。
[0075]瞬時結合の原理によって、状態について(また、単一の指数項による)だけではなく、特定の状態に到達するために必要とされる時間についても、閉形式解が可能である。閉形式状態解は、次のとおりである。
[0076]したがって、モデル状態は、入力(シナプス前スパイク)または出力(シナプス後スパイク)などの事象に伴ってのみ更新され得る。また、演算が(入力があるか、出力があるかを問わず)任意の特定の時間に実行され得る。
[0077]その上、瞬時結合原理によって、反復的技法または数値解法(たとえば、オイラー数値解法)なしに、特定の状態に到達する時間が事前に決定され得るように、シナプス後スパイクの時間が予想され得る。前の電圧状態v0を踏まえ、電圧状態vfに到達するまでの時間遅延は、次の式によって与えられる。
[0078]スパイクが、電圧状態vがvsに到達する時間に生じると定義される場合、電圧が所与の状態vにある時間から測定されたスパイクが生じるまでの時間量、または相対的遅延に関する閉形式解は、次のとおりである。
ここで、
は通常、パラメータv+にセットされるが、他の変形も可能であり得る。
[0079]モデルダイナミクスの上記の定義は、モデルが正レジームにあるか、それとも負レジームにあるかに依存する。上述のように、結合およびレジームρは、事象に伴って計算され得る。状態の伝搬のために、レジームおよび結合(変換)変数は、最後の(前の)事象の時間における状態に基づいて定義され得る。続いてスパイク出力時間を予想するために、レジームおよび結合変数は、次の(最新の)事象の時間における状態に基づいて定義され得る。
[0080]Coldモデルの、適時にシミュレーション、エミュレーションまたはモデルを実行するいくつかの可能な実装形態がある。これは、たとえば、事象更新モード、ステップ事象更新モード、およびステップ更新モードを含む。事象更新は、(特定の瞬間における)事象または「事象更新」に基づいて状態が更新される更新である。ステップ更新は、間隔(たとえば、1ms)をおいてモデルが更新される更新である。これは必ずしも、反復的技法または数値解法を必要とするとは限らない。また、事象がステップもしくはステップ間で生じる場合または「ステップ事象」更新によってモデルを更新するのみによって、ステップベースのシミュレータにおいて限られた時間分解能で事象ベースの実装形態が可能である。
ニューラルコーディング
[0081]図1の人工ニューロン102、106から構成されるニューラルネットワークモデルなどの有用なニューラルネットワークモデルは、一致コーディング、時間コーディングまたはレートコーディングなど、様々な好適なニューラルコーディング方式のうちのいずれかを介して情報を符号化することができる。一致コーディングでは、情報は、ニューロン集団の活動電位(スパイキング活動)の一致(または時間的近接度)で符号化される。時間コーディングでは、ニューロンは、絶対時間であるか相対時間であるかを問わず、活動電位(すなわち、スパイク)の正確なタイミングを通して情報を符号化する。したがって、情報は、ニューロン集団の間でスパイクの相対的タイミングで符号化され得る。対照的に、レートコーディングは、発火レートまたは集団発火レートでニューラル情報をコーディングすることを伴う。
[0082]ニューロンモデルは、時間コーディングを実行し得る場合、(レートは単に、タイミングまたはスパイク間の間隔の関数であるので)レートコーディングも実行し得る。時間コーディングを行うために、良いニューロンモデルは2つの要素を有する必要がある。すなわち、(1)入力の到着時間は出力時間に影響を与え、(2)一致検出は狭い時間ウィンドウを有することができる。時間パターンの要素を適切に遅延させることによって、要素はタイミング一致に組み込まれ得るので、結合遅延は、一致検出を時間パターン復号に拡大するための1つの手段を提供する。
到着時間
[0083]良いニューロンモデルでは、入力の到着の時間は、出力の時間に影響を与えるはずである。シナプス入力は、ディラックのデルタ関数であるか、成形シナプス後電位(PSP:shaped post-synaptic potential)であるかを問わず、興奮性(EPSP)であるか、抑制性(IPSP)であるかを問わず、到着時間(たとえば、デルタ関数またはステップもしくは他の入力関数の開始もしくはピークの時間)を有し、これは入力時間と呼ばれ得る。ニューロン出力(すなわち、スパイク)は、(細胞体、軸索に沿ったポイント、または軸索の端部など、どこで測定される場合でも)発生の時間を有し、これは出力時間と呼ばれ得る。出力時間は、スパイクのピークの時間、スパイクの開始の時間、または出力波形に関係する任意の他の時間であり得る。支配的原理は、出力時間が入力時間に依存することである。
[0084]一見したところ、すべてのニューロンモデルがこの原理に従うと思われるかもしれないが、これは一般には当てはまらない。たとえば、レートベースのモデルは、この特徴を有しない。多くのスパイキングモデルも、一般には適合しない。リーキー積分発火(LIF)モデルは、(しきい値を越えて)追加の入力がある場合にさらに速く発火することはない。その上、非常に高いタイミング分解能でモデル化された場合に適合する可能性があるモデルは多くの場合、タイミング分解能がたとえば1msのステップに限定されているときに適合しない。
入力
[0085]ニューロンモデルへの入力はディラックのデルタ関数、たとえば電流としての入力または伝導性ベースの入力を含み得る。後者の場合、ニューロン状態への寄与は連続的または状況依存的であり得る。
サブしきい値変調を介するアナログ信号再構築および認識
[0086]パターン認識は、脳内において、および図1からのニューラルネットワーク100などのスパイキングニューロンネットワークを使用してそれをエミュレートしようとしている人の両方にとって、ユビキタスな問題である。従来技術において使用される時間的記号学習(TCL)モジュールは、時間を超えてスパイクを相関させて、スパイキングニューロンによって検出されるべき一致を構築するために、異なる入力間の相対的なシナプス遅延を使用することによってスパイキングパターンを認識し得る。しかしながら、細胞体で集約連続時間信号認識することが所望される場合(時間の関数として変化する発火率、たとえばr(t)を有するパターンによって表される)、パターンを検出するためにTCLだけを使用することは非常に非効率である。単一のスパイクパターンを複数のサブパターンに分解して、サブパターンのスパイク間の相対的なレイテンシを計算することによって、相対的なスパイク時間を作成することが可能であり得るが、そのような作業は面倒で非効率的であろう。本開示のいくつかの態様は、スパイク率における変化を認識するためにサブしきい値変調を使用する方法をサポートする。
[0087]本開示では、発火率変化r(t)の検出は、スパイキングニューロンのサブしきい値アナログドメインで実行され得る。「検出器」ニューロンとして機能するための興奮性ニューロンと、「予測器」ニューロンとして機能するための抑制性ニューロンとの2つのタイプのニューロンが使用され得る。図5および図6は、本開示のいくつかの態様による、時間的に動的な感覚入力(すなわち、検出器ニューロンの細胞体での入力信号)の例500および600を示す。例500は、動的な匂いを嗅ぐ挙動中に5つの異なる臭気物質が動物に提示されるとき、げっ歯類嗅球における40個の糸球体にわたるカルシウム濃度レベルでのデータのセットを備える。例600は、早期聴覚路に、5つの異なる聴覚入力のための感覚表現を備える。
[0088]入力信号は、興奮性電流波形を形成するために、シナプスによって受信されて、検出器ニューロンの細胞体で集約され得、次いで、予測器ニューロンのセットによって生成された「予測」波形と比較され得る。図7は、本開示のいくつかの態様による、時間の関数として認識される必要がある入力電流702および704を集約することの例700を示す。図8は、本開示のいくつかの態様による、抑制性予測とバランスを取ることによって興奮性入力を認識することの例800を示す。図8における正味の入力電流804によって示されるように、一致予測器信号(たとえば、図8における抑制性入力802)は、実際の入力信号(設計された時間分解能内)を取り消し得る。一方、図8における正味の入力電流808によって示されるように、不一致(たとえば、図8における抑制性入力806)は、実際の入力信号を取り消すことができず、異なる時点で正味の正または負の入力電流をもたらし得る。
[0089]本開示のいくつかの態様によれば、検出器ニューロンのスパイキングに関連付けられるスパイク間隔(ISI)は、シナプス入力のバランスを示し得る。具体的には、正味のシナプス入力は、検出器ニューロンのトニック発火のISIにおいてコード化され得るので、通常のISI期間は、各ISI期間内の予測(抑制性電流)と実際の信号(興奮性電流)との間の一致(たとえば、図8におけるスパイク810によって示される規則的なスパイキング挙動)を示し得る。一方、ISI期間における変化は、不一致(たとえば、図8におけるスパイク812によって示される不規則なスパイキング挙動)を示し得る。
[0090]図9は、本開示のいくつかの態様による例示的な検出器ニューロン900を示し、興奮性感覚入力902は、検出器ニューロン900のトニック発火のISI906に基づいて抑制性予測904によって認識され得る。Hunzinger Coldニューロンモデルのいくつかの構成では、式(13)によって定義されるスパイクする時間は、高い膜電位vでほぼ線形である。図9における例示的なグラフ908は、検出器ニューロンにおける膜電位vの関数としてスパイクする時間を示す。この例示的な構成では、検出器ニューロンがこのほぼ線形レジーム内で操作することを確実にするために、vresetはv+よりも上で、vspikeに近くに設定される。グラフ910は、この例示的な検出器ニューロンのための、正味のシナプス入力(たとえば、興奮性感覚入力902および抑制性予測904)の関数としてのISIを示す。この構成では、正味のシナプス入力とISIとの間にほぼ線形の関係があり、ISI値は、シナプス入力のバランスを、したがって感覚入力と予測とが一致する程度を示し得る。
[0091]本開示のある態様では、図10における例1002に示される、送信機人工ニューロン1004は興奮性入力1006を受信機/メトリック人工ニューロン1008に提供し得る。興奮性入力1006は、アナログ波形(すなわち、時間的に連続する)でもよく、離散(サンプリングされた)信号(すなわち、スパイクパターン)でもよい。入力1006は、複数の入力信号を備え得る。受信機/メトリック人工ニューロン1008はまた、抑制性予測波形1010を受信し得る。比較に少なくとも部分的に基づいて信号1012を生成するために、予測波形1010が入力1006と比較され得る。予測波形1010は、入力1006と並行して提供され得、すなわち、入力1006と予測波形1010とは時間的に整列されていることに留意されたい。
[0092]例1002では、信号1012は一致信号1014でもよく、不一致信号1016でもよい。一致信号1014は、この例では、「固定された(fixed)」(均一の)ISIを備えた連続した一連のスパイクを維持することによって、入力と予測波形との間の一致を示し得る。本開示のある態様では、「固定された」ISIは、任意の2つの連続するスパイク間のISIの変化が許容差±εによって境界制限されているISIとして定義され得る。不一致信号1016は、入力と予測波形との間の差を示し得る。この例では、不一致信号は、ISI内の変動性(不均一性)によって示される。ある態様では、予測波形を学習すること(更新すること)は、不一致信号1016に少なくとも部分的に基づいて実行され得る。したがって、受信機/メトリック人工ニューロン1008によって生成された信号1012は、予測波形を学習(更新)するために有用なメトリック信号である。
[0093]図10における例1002において示されるように、信号1012は、検出信号1020を生成する検出器人工ニューロン1018を興奮させるために利用され得る。たとえば、検出信号1020は、入力1006と予測波形1010との間の一致をシグナリングするスパイクを備え得る。
[0094]あるいは、図10における例1022に示される本開示の別の態様では、受信機/メトリック人工ニューロン1008と検出器人工ニューロン1018との機能は、単一の受信機/検出器人工ニューロン1024に結合され得る。例1002と同様に、送信機人工ニューロン1026は、興奮性入力1028を受信機/検出器人工ニューロン1024に提供し得る。受信機/検出器人工ニューロン1024はまた、抑制性予測波形1030を受信し得る。比較に少なくとも部分的に基づいて信号1032を生成するために、予測波形1030は入力1028と比較され得、信号1032は、入力と予測波形との間の一致および不一致を検出する検出信号を表す。信号1032はメトリック信号ではなく、信号1012とは異なり、予測波形を学習するためには利用され得ないことに留意されたい。
[0095]本開示のいくつかの態様によれば、図9からの検出器ニューロン900と、図10からの検出器ニューロン1018、1024は、図11に示されるColdニューロンモデル1100などの2次元Coldニューロンモデルに応じてそれらの状態を更新し得る。ある態様では、Coldニューロンモデル1100に少なくとも部分的に基づく、このISI「バンドパスフィルタ」は、許容可能なISIのための許容差を設定し得る。
[0096]本開示の態様は、波形を学習して、たとえば、GABA(γ−アミノ酪酸)のようなシナプスダイナミクスを有する抑制性基底関数の和として効率的に記憶するための方法をサポートする。結果として、提示されたシステムは、潜在的に非常に少数のニューロンを使用して、およびシナプス遅延なしに、ニューラルパターンを認識するためのメカニズムを提供し得る。
[0097]図12は、本開示のいくつかの態様による、予測信号を構築することの例1200を示す。図12に示されるように、チャネル0は、検出器ニューロン1204に適用される興奮性感覚入力を備え得る。チャネル1〜3は、予測信号を構築するためにGABAのような基底関数(たとえば、図12における表1208に示されるGABA基底関数)を使用して生物学的にモデル化され得る3つの抑制性基準信号1206を備える。図12において、チャネル0〜3(1つの興奮性信号と、3つの抑制性信号)を備えるシナプス入力がグラフ1210に示されており、検出器ニューロン1204の出力スパイクがグラフ1212に示されており、入力のバランスを示す即時ISIがグラフ1214に示されている。
[0098]図13は、本開示のいくつかの態様による、アナログ波形一致のための予測信号1302(すなわち、信号A、B、C、D、およびE)の例1300を示す。この例では、予測信号1302A〜Eは、図12に示される例示的な抑制性基準信号を使用して、それらのそれぞれの興奮性入力1304A〜Eから生成される。次いで、予測信号1302は、各興奮性入力1304の20の試験(オーバーレイ)のアナログ波形認識のために利用される。図13に示される他のグラフ1306は、検出器ニューロンに適用される信号の刺激予測ペア(20のオーバーレイ試験、ゼロレベルよりも上の領域に対する正味の興奮性比例、ゼロレベルよりも下の領域に対する正味の抑制性比例)ごとの検出器ニューロンへの正味のシナプス入力、ならびにペアごとの例示的な試験からの検出器のニューロン出力スパイクを示す。バランスの取れたシナプス入力は、予測信号と興奮性入力との間の一致を示す。
[0099]図14は、本開示のいくつかの態様による、図14からの予測信号1402と興奮性入力信号1404とのペアごとの例示的な検出器ニューロンのISIの分布を示す例1400を示す。グラフ1406は、検出器ニューロンに適用される信号の各刺激予測ペアの20の試験のための即時ISIの分布を示す。この例では、正味のシナプス入力はバランスがとられている(すなわち、予測と刺激とが一致する)場合、検出器ニューロンISIは50msである。シナプス入力におけるアンバランス(すなわち、予測と刺激との間の不一致)は、このISIをシフトして、ISI分布の分散を増大させる。したがって、この例では、ISIの標準偏差の最小値は、予測信号と興奮性入力との間の一致(対角線に沿ったISI分布)を示す。
[0100]本開示の態様は、波形を学習して、抑制性基底関数の和として効率的に記憶するための方法をサポートする。図15は、本開示のいくつかの態様による、単一の抑制性成分を学習することの例示的な方法1500を示す。図15は、関連付けられる重みwと遅延dとを備えた単一の抑制性予測成分1506によって認識されるべき興奮性感覚入力1504を備えた例示的な検出器ニューロン1502を示す。本開示のある態様では、単一の抑制性成分1506は、図15におけるグラフ1508および1510に示される遅延と重みSTDPルールとで学習され得る。遅延可塑性は、抑制性成分が興奮性入力と時間的に整合することを可能にする。重み可塑性は、抑制性成分の大きさが最適興奮性入力を最適に相殺することを可能にする。
[0101]図16は、本開示のいくつかの態様による、図15からの例示的な重みと遅延STDPルールとを備えた単一の抑制性成分を学習することの例を示す。図16におけるグラフ1602は興奮性入力を示し、グラフ1604は抑制性入力(予測)を示し、グラフ1606は結果として得られる正味のシナプス入力を示し、グラフ1608は例示的な検出器ニューロン(たとえば、図15における検出器ニューロン1502)の膜電位を示す。グラフ1610は検出器ニューロンのスパイキングを示し、グラフ1612および1614は、それぞれ抑制性入力1604に関連付けられる学習された遅延と重みとを示す。この例では、興奮性刺激の繰り返される提示が、抑制性成分にとって適切な遅延と重み値との学習、ならびに興奮性刺激に似ている抑制性予測をもたらす。
[0102]本開示のある態様では、「カオス」Coldニューロンモデルは、複雑な抑制性パターンを生成するためのスパイク時間を提供し得る。図17は、本開示のいくつかの態様による、(u、v)曲線を備えた「カオス」Coldニューロンモデルの例1700を示す。ある態様では、「カオス」Coldニューロンモデルは、潜在的なスパイク時間のライブラリを提供し得る。同一のColdパラメータについて、入力振幅の範囲は、図18における例示的なグラフ1800に示される挙動などの、スパイキング挙動の多様性をもたらし得る。
[0103]本開示のある態様では、複雑な波形のために、個々の「基底」スパイク関数の寄与を調整するために重み可塑性が利用され得る。図19は、本開示のいくつかの態様による、重みSTDPを使用して抑制性パターンを学習するための例1900を示す。図19は、興奮性感覚入力1904と、関連付けられる重みw0、w1、...wNを備えた抑制性スパイクトレイン1906のセットとを備えた例示的な検出器ニューロン1902を示す。抑制性トレイン1906は、図18に示されるスパイキング挙動を有するものなどの「カオス」Coldニューロンによって生成され得る。本開示のある態様では、抑制性トレイン1906の関連付けられる重みは、図19におけるグラフ1908に示される重みSTDPルールで学習され得る。グラフ1908は、スパイク時間差の関数としての重みの乗法変化を示す。
[0104]図20は、本開示のいくつかの態様による、図19からの例示的な重みSTDPルールを使用して抑制性パターンを学習することの例を示す。グラフ2002は興奮性入力(たとえば、図19における興奮性感覚入力1904)を示し、グラフ2004は抑制性入力の和(たとえば、図19における抑制性スパイクトレイン1906の和)を示し、グラフ2006は結果として得られる正味のシナプス入力を示し、グラフ2010は検出器ニューロン(たとえば、図19における検出器ニューロン1902)の膜電位を示す。学習された抑制性シナプス重みは、図20におけるグラフ2008に示されている。この例では、興奮性刺激の繰り返される提示が、抑制性成分にとって適切な重み値の学習、ならびに興奮性刺激に似ている抑制性予測をもたらす。
[0105]図21は、本開示のいくつかの態様による、集団活動によってトリガされる抑制性予測再生の例2100を示す。図21は、関連付けられる重みw0、w1、...wNを備えた抑制性訓練パターン2106によって認識されるべき興奮性感覚入力2104を備えた例示的な検出器ニューロン2102を示す。ある態様では、抑制性予測2106は、集団活動2108によってトリガされ得る。別の態様では、抑制性予測2106は遠心性コピーによってトリガされ得る。
[0106]図22は、本開示のいくつかの態様による、複数の人工ニューロンを備えた人工神経系を操作するための例示的な操作2200の流れ図である。操作2200は、ハードウェアで(たとえば、ニューロモルフィックプロセッサなどの1つまたは複数のニューラル処理ユニットによって)、ソフトウェアで、またはファームウェアで実行され得る。人工神経系は、視覚神経系、聴覚神経系、海馬等の、様々な生物学的または仮想的な神経系のいずれかの上でモデル化され得る。
[0107]操作2200は、2202で、人工神経系の人工ニューロンに関連付けられる入力と並行して予測波形を提供することによって、人工ニューロンのサブしきい値領域においてアナログ波形認識を実行することによって開始し得る。2204で、予測波形は入力と比較され得る。2206で、比較に少なくとも部分的に基づいて信号が生成され得る。
[0108]本開示のいくつかの態様によれば、信号は、入力と予測波形とが一致する程度を示し得る。ある態様では、予測波形を更新すること(学習すること)は、信号に少なくとも部分的に基づき得る。いくつかの態様によれば、入力は、アナログ(すなわち、連続時間信号)または離散化された/サンプリングされた複数の入力信号を備え得る。本開示のある態様では、人工神経系の検出器人工ニューロンは、信号に少なくとも部分的に基づいて、入力と予測波形との間の一致を検出する検出信号を生成し得る。
[0109]本開示のいくつかの態様によれば、予測波形と入力とを比較することは、人工ニューロンを備える積分器のトニック発火のスパイクに少なくとも部分的に基づいて、入力と予測波形との間の一致および不一致を検出することを備え得る。ある態様では、トニック発火のスパイクのスパイク間隔(ISI)は、入力と予測波形との間の一致、または入力と予測波形との間の不一致を示し得る。ある態様では、ISIは、ISIの変化が定義された(小さい)値によって境界制限されている場合、入力と予測波形との間の一致を示す。ISIのうちの1つまたは複数が第1のしきい値よりも大きい、または第2のしきい値よりも小さい場合、人工神経系のジッタ検出器、人工神経系の遅延線、または人工神経系内のリーキー積分発火(LIF)ニューラルネットワークによってアラートが生成され得る。ある態様では、トニック発火のサンプリングの周波数は、トニック発火に関連付けられる信号の固有のダイナミクスと一致するように同調され得る。ある態様では、トニック発火のサンプリングの周波数を同調することは、人工ニューロンの1つまたは複数のパラメータを調整することによって達成され得る。
[0110]本開示のいくつかの態様によれば、予測波形は、人工神経系の正確にタイミングを合わせられた(precisely-timed)重み付き介在ニューロンスパイクによって生成された抑制性シナプス後電流(IPSC)の和として生成され得る。ある態様では、介在ニューロンスパイクを生成するための学習メカニズムは、重みおよび遅延可塑性ルールを使用することによって実行され得る。別の態様では、介在ニューロンスパイクを生成するための学習メカニズムは、人工神経系の抑制性人工ニューロンに関連付けられる個々の基底スパイク関数の寄与を調整するために、重み可塑性を使用することによってスパイクを実行され得る。抑制性人工ニューロンのためのカオスColdニューロンモデルは、抑制性人工ニューロンに関連付けられるスパイク時間のライブラリを提供し得、学習メカニズムは、スパイク時間のライブラリに少なくとも部分的に基づき得る。
[0111]図23は、本開示のいくつかの態様による、汎用プロセッサ2302を使用して複数の人工ニューロンを備えた人工神経系を操作するための上述の方法の例示的なブロック図2300を示す。計算ネットワーク(ニューラルネットワーク)に関連する変数(ニューラル信号)、シナプス重み、および/またはシステムパラメータは、メモリブロック2304に記憶され得る一方、汎用プロセッサ2302において実行される関連した命令は、プログラムメモリ2306からロードされ得る。本開示のある態様では、汎用プロセッサ2302にロードされた命令は、人工神経系の人工ニューロンに関連付けられる入力と並行して予測波形を提供することによって、人工ニューロンのサブしきい値領域においてアナログ波形認識を実行するための、予測波形と入力とを比較するための、および比較に少なくとも部分的に基づいて信号を生成するためのコードを備え得る。
[0112]図24は、本開示のいくつかの態様による、メモリ2402が、計算ネットワーク(ニューラルネットワーク)の個々の(分散)処理ユニット(ニューラルプロセッサ)2406と、相互接続ネットワーク2404を介してインターフェースされ得る、複数の人工ニューロンを備えた人工神経系を操作するための上述の方法の例示的なブロック図2400を示している。計算ネットワーク(ニューラルネットワーク)に関連する変数(ニューラル信号)、シナプス重み、および/またはシステムパラメータは、メモリ2402に記憶されてよく、相互接続ネットワーク2404の接続を介してメモリ2402から各処理ユニット(ニューラルプロセッサ)2406にロードされ得る。本開示のある態様では、処理ユニット2406は、人工神経系の人工ニューロンに関連付けられる入力と並行して予測波形を提供することによって、人工ニューロンのサブしきい値領域においてアナログ波形認識を実行して、予測波形と入力とを比較して、比較に少なくとも部分的に基づいて信号を生成するように構成され得る。
[0113]図25は、本開示のいくつかの態様による、分散重みメモリ2502および分散処理ユニット(ニューラルプロセッサ)2504に基づいて複数の人工ニューロンを備えた人工神経系を操作するための上述の方法の例示的なブロック図2500を示している。図25に示すように、1つのメモリバンク2502が、計算ネットワーク(ニューラルネットワーク)の1つの処理ユニット2504と直接インターフェースされてよく、メモリバンク2502は、その処理ユニット(ニューラルプロセッサ)2504に関連する変数(ニューラル信号)、シナプス重み、および/またはシステムパラメータを記憶することができる。本開示のある態様では、処理ユニット2504は、人工神経系の人工ニューロンに関連付けられる入力と並行して予測波形を提供することによって、人工ニューロンのサブしきい値領域においてアナログ波形認識を実行して、予測波形と入力とを比較して、比較に少なくとも部分的に基づいて信号を生成するように構成され得る。
[0114]図26は、本開示のいくつかの態様による、ニューラルネットワーク2600の例示的な実装形態を示す。図26に示すように、ニューラルネットワーク2600は、上述した方法の様々な操作を実行し得る複数のローカル処理ユニット2602を備えることができる。各処理ユニット2602は、ローカル状態メモリ2604と、ニューラルネットワークのパラメータを記憶するローカルパラメータメモリ2606とを備えることができる。さらに、処理ユニット2602は、ローカル(ニューロン)モデルプログラムを有するメモリ2608と、ローカル学習プログラムを有するメモリ2610と、ローカル接続メモリ2612とを備えることができる。さらに、図26に示すように、各ローカル処理ユニット2602は、ローカル処理ユニットのローカルメモリのための設定を提供し得る設定処理のためのユニット2614と、またローカル処理ユニット2602間のルーティングを提供するルーティング接続処理要素2616とインターフェースされ得る。
[0115]本開示のいくつかの態様によれば、各ローカル処理ユニット2602は、ニューラルネットワークの所望の1つまたは複数の機能的特徴に基づいてニューラルネットワークのパラメータを決定し、決定されたパラメータがさらに適合、調整および更新されることで、1つまたは複数の機能的特徴を所望の機能的特徴に向けて発展させるように構成され得る。
[0116]図27は、本開示のいくつかの態様による、人工神経系の例示的なハードウェア実装形態のブロック図2700である。STDP更新は、上述のように、効果可塑性更新および再組立てブロック2702で発生し得る。いくつかの態様では、更新されたシナプス重みは、(キャッシュラインインターフェース2704を介して)オフチップメモリ(たとえば動的ランダムアクセスメモリ(DRAM)2706)に記憶され得る。
[0117]典型的な人工神経系には人工ニューロンよりも多くのシナプスがあり、大規模ニューラルネットワークのために、効率的な方法でシナプスの更新を処理することが望まれる。多数のシナプスは、シナプス重みおよびその他のパラメータをメモリ(たとえば、DRAM2706)に記憶することを提案し得る。人工ニューロンが、いわゆる「スーパーニューロン(SN)」でスパイクを生成すると、ニューロンは、シナプス後ニューロンおよび対応するニューロン重みを決定するために、DRAMルックアップを通じてそれらのスパイクをシナプス後ニューロンに転送し得る。高速で効率的なルックアップを可能にするために、シナプス順序は、たとえば、ニューロンからのファンアウトに基づいて、メモリ内で連続的に維持され得る。その後、ブロック2702でSTDP更新を処理する際に、効率は、DRAMまたは大規模なルックアップテーブルは、LTP更新のための逆マッピングを決定するために検索される必要がないので、このメモリレイアウトを与えられた転送ファンアウトに基づいて更新を処理することを指示し得る。図27に示される手法はこれを容易にする。効果可塑性更新および再組立てブロック2702は、シナプス前およびシナプス後のスパイクの時間を得るためにスーパーニューロンに問い合わせ得、関連する状態メモリの量を再び低減させる。
[0118]上述した方法の様々な操作は、対応する機能を実行することが可能な任意の好適な手段によって実行され得る。それらの手段は、限定はしないが、回路、特定用途向け集積回路(ASIC)、またはプロセッサを含む、様々なハードウェアおよび/またはソフトウェア構成要素および/またはモジュールを含み得る。たとえば、様々な操作は、図23〜図27に示す様々なプロセッサのうちの1つまたは複数によって実行され得る。概して、図に示されている操作がある場合、それらの操作は、同様の番号をもつ対応するカウンターパートのミーンズプラスファンクション構成要素を有し得る。たとえば、図22に示す操作2200は、図22Aに示す手段2200Aに対応する。
[0119]たとえば、表示するための手段は、ディスプレイ(たとえば、モニタ、フラットスクリーン、タッチスクリーン等)、プリンタ、または視覚的描写のためのデータ(たとえば、表、チャート、またはグラフ)を出力するための任意の他の適切な手段を含み得る。処理するための手段、受信するための手段、追跡するための手段、調整するための手段、更新するための手段、または決定するための手段は、1つまたは複数のプロセッサまたは処理ユニットを含み得る処理システムを備え得る。検知するための手段はセンサを含み得る。記憶するための手段は、処理システムによってアクセスされ得る、メモリまたは任意の他の好適な記憶デバイス(たとえば、RAM)を含み得る。
[0120]本明細書で使用する「決定」という用語は、多種多様なアクションを包含する。たとえば、「決定」は、計算すること、算出すること、処理すること、導出すること、調査すること、ルックアップすること(たとえば、テーブル、データベースまたは別のデータ構造においてルックアップすること)、確認することなどを含み得る。また、「決定」は、受信すること(たとえば、情報を受信すること)、アクセスすること(たとえば、メモリ中のデータにアクセスすること)などを含み得る。また、「決定」は、解決すること、選択すること、選定すること、確立することなどを含み得る。
[0121]本明細書で使用する、項目のリスト「のうちの少なくとも1つ」を指す句は、単一のメンバーを含む、それらの項目の任意の組合せを指す。一例として、「a、b、またはcのうちの少なくとも1つ」は、a、b、c、a−b、a−c、b−c、およびa−b−cを包含するものとする。
[0122]本開示に関連して説明した様々な例示的な論理ブロック、モジュール、および回路は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ信号(FPGA)または他のプログラマブル論理デバイス(PLD)、個別ゲートまたはトランジスタ論理、個別ハードウェア構成要素、あるいは本明細書で説明した機能を実行するように設計されたそれらの任意の組合せを用いて実装または実行され得る。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであり得るが、代替として、プロセッサは、任意の市販のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラまたは状態機械であり得る。プロセッサはまた、コンピューティングデバイスの組合せ、たとえば、DSPとマイクロプロセッサとの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、あるいは任意の他のそのような構成として実装され得る。
[0123]本開示に関連して説明した方法またはアルゴリズムのステップは、ハードウェアで直接実施されるか、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールで実施されるか、またはその2つの組合せで実施され得る。ソフトウェアモジュールは、当技術分野で知られている任意の形態の記憶媒体中に常駐し得る。使用され得る記憶媒体のいくつかの例としては、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、フラッシュメモリ、EPROMメモリ、EEPROM(登録商標)メモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD−ROMなどを含む。ソフトウェアモジュールは、単一の命令、または多数の命令を備えることができ、いくつかの異なるコードセグメント上で、異なるプログラム間で、複数の記憶媒体にわたって分散され得る。記憶媒体は、プロセッサがその記憶媒体から情報を読み取ることができ、その記憶媒体に情報を書き込むことができるように、プロセッサに結合され得る。代替として、記憶媒体はプロセッサと一体化され得る。
[0124]本明細書で開示する方法は、説明した方法を達成するための1つまたは複数のステップまたはアクションを備える。本方法のステップおよび/またはアクションは、特許請求の範囲から逸脱することなく互いに交換され得る。言い換えれば、ステップまたはアクションの特定の順序が指定されない限り、特定のステップおよび/またはアクションの順序および/または使用は、特許請求の範囲から逸脱することなく変更され得る。
[0125]説明した機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せで実装され得る。ハードウェアで実装される場合、例示的なハードウェア構成はデバイス中に処理システムを備え得る。処理システムは、バスアーキテクチャを用いて実装され得る。バスは、処理システムの特定の適用例および全体的な設計制約に応じて、任意の数の相互接続バスとブリッジとを含み得る。バスは、プロセッサと、機械可読媒体と、バスインターフェースとを含む様々な回路を互いにリンクし得る。バスインターフェースは、ネットワークアダプタを、特に、バスを介して処理システムに接続するために使用され得る。ネットワークアダプタは、信号処理機能を実装するために使用され得る。いくつかの態様では、ユーザインターフェース(たとえば、キーパッド、ディスプレイ、マウス、ジョイスティックなど)もバスに接続され得る。バスはまた、タイミングソース、周辺機器、電圧調整器、電力管理回路などの様々な他の回路にリンクし得るが、それらは当技術分野でよく知られており、したがってこれ以上は説明されない。
[0126]プロセッサは、機械可読媒体に記憶されたソフトウェアの実行を含む、バスおよび一般的な処理を管理することを担当し得る。プロセッサは、1つまたは複数の汎用および/または専用プロセッサを用いて実装され得る。例としては、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、DSPプロセッサ、およびソフトウェアを実行し得る他の回路を含む。ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語などの名称にかかわらず、命令、データ、またはそれらの任意の組合せを意味すると広く解釈されたい。機械可読媒体は、例として、RAM(ランダムアクセスメモリ)、フラッシュメモリ、ROM(読取り専用メモリ)、PROM(プログラマブル読取り専用メモリ)、EPROM(消去可能プログラマブル読取り専用メモリ)、EEPROM(電気消去可能プログラマブル読取り専用メモリ)、レジスタ、磁気ディスク、光ディスク、ハードドライブ、または任意の他の好適な記憶媒体、あるいはそれらの任意の組合せを含み得る。機械可読媒体はコンピュータプログラム製品において実施され得る。コンピュータプログラム製品はパッケージング材料を備え得る。
[0127]ハードウェア実装形態では、機械可読媒体は、プロセッサとは別個の処理システムの一部であり得る。しかしながら、当業者なら容易に理解するように、機械可読媒体またはその任意の部分は処理システムの外部にあり得る。例として、機械可読媒体は、すべてバスインターフェースを介してプロセッサによってアクセスされ得る、伝送線路、データによって変調された搬送波、および/またはデバイスとは別個のコンピュータ製品を含み得る。代替的に、または追加で、機械可読媒体またはその任意の部分は、キャッシュおよび/または汎用レジスタファイルがそうであり得るように、プロセッサに統合され得る。
[0128]処理システムは、すべて外部バスアーキテクチャを介して他のサポート回路と互いにリンクされる、プロセッサ機能を提供する1つまたは複数のマイクロプロセッサと、機械可読媒体の少なくとも一部分を提供する外部メモリとをもつ汎用処理システムとして構成され得る。代替的に、処理システムは、プロセッサをもつASIC(特定用途向け集積回路)と、バスインターフェースと、ユーザインターフェースと、サポート回路と、単一のチップに統合された機械可読媒体の少なくとも一部分とを用いて、あるいは1つまたは複数のFPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)、PLD(プログラマブル論理デバイス)、コントローラ、状態機械、ゲート論理、個別ハードウェア構成要素、もしくは他の好適な回路、または本開示全体にわたって説明した様々な機能を実行し得る回路の任意の組合せを用いて、実装され得る。当業者なら、特定の適用例と、全体的なシステムに課される全体的な設計制約とに応じて、どのようにしたら処理システムについて説明した機能を最も良く実装し得るかを理解されよう。
[0129]機械可読媒体はいくつかのソフトウェアモジュールを備え得る。ソフトウェアモジュールは、プロセッサによって実行されたときに、処理システムに様々な機能を実行させる命令を含む。ソフトウェアモジュールは、送信モジュールと受信モジュールとを含み得る。各ソフトウェアモジュールは、単一の記憶デバイス中に常駐するか、または複数の記憶デバイスにわたって分散され得る。例として、トリガイベントが発生したとき、ソフトウェアモジュールがハードドライブからRAMにロードされ得る。ソフトウェアモジュールの実行中、プロセッサは、アクセス速度を高めるために、命令のいくつかをキャッシュにロードし得る。次いで、1つまたは複数のキャッシュラインが、プロセッサによる実行のために汎用レジスタファイルにロードされ得る。以下でソフトウェアモジュールの機能に言及する場合、そのような機能は、そのソフトウェアモジュールからの命令を実行したときにプロセッサによって実装されることが理解されよう。
[0130]ソフトウェアで実装される場合、機能は、1つまたは複数の命令またはコードとしてコンピュータ可読媒体上に記憶されるか、あるいはコンピュータ可読媒体を介して送信され得る。コンピュータ可読媒体は、ある場所から別の場所へのコンピュータプログラムの転送を可能にする任意の媒体を含む、コンピュータ記憶媒体と通信媒体の両方を含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体であり得る。限定ではなく例として、そのようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROMまたは他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージまたは他の磁気記憶デバイス、あるいは命令またはデータ構造の形態の所望のプログラムコードを搬送または記憶するために使用され得、コンピュータによってアクセスされ得る、任意の他の媒体を備えることができる。また、いかなる接続もコンピュータ可読媒体を適切に名づけられる。たとえば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、または赤外線(IR)、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、または他のリモートソースから送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、DSL、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術は、媒体の定義に含まれる。本明細書で使用するディスク(disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(disc)(CD)、レーザーディスク(登録商標)(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク(disk)、およびBlu−ray(登録商標)ディスク(disc)を含み、ディスク(disk)は、通常、データを磁気的に再生し、ディスク(disc)は、データをレーザーで光学的に再生する。したがって、いくつかの態様では、コンピュータ可読媒体は非一時的コンピュータ可読媒体(たとえば、有形媒体)を備え得る。さらに、他の態様では、コンピュータ可読媒体は一時的コンピュータ可読媒体(たとえば、信号)を備え得る。上記の組合せもコンピュータ可読媒体の範囲内に含まれるべきである。
[0131]したがって、いくつかの態様は、本明細書で提示する操作を実行するためのコンピュータプログラム製品を備え得る。たとえば、そのようなコンピュータプログラム製品は、本明細書で説明する操作を実行するために1つまたは複数のプロセッサによって実行可能である命令を記憶した(および/または符号化した)コンピュータ可読媒体を備え得る。いくつかの態様では、コンピュータプログラム製品はパッケージング材料を含み得る。
[0132]さらに、本明細書で説明した方法および技法を実行するためのモジュールおよび/または他の適切な手段は、適用可能な場合にデバイスによってダウンロードされ、および/または他の方法で取得され得ることを諒解されたい。たとえば、そのようなデバイスは、本明細書で説明した方法を実施するための手段の転送を可能にするためにサーバに結合され得る。代替的に、本明細書で説明した様々な方法は、デバイスが記憶手段をデバイスに結合または提供すると様々な方法を得ることができるように、記憶手段(たとえば、RAM、ROM、コンパクトディスク(CD)またはフロッピーディスクなどの物理記憶媒体など)によって提供され得る。その上、本明細書で説明した方法および技法をデバイスに与えるための任意の他の好適な技法が利用され得る。
[0133]特許請求の範囲は、上記で示した厳密な構成および構成要素に限定されないことを理解されたい。上記で説明した方法および装置の構成、操作および詳細において、特許請求の範囲から逸脱することなく、様々な改変、変更および変形が行われ得る。

Claims (68)

  1. 人工神経系を操作するための方法であって、
    前記人工神経系の人工ニューロンに関連付けられる入力と並行して予測波形を提供することによって、前記人工ニューロンのサブしきい値領域においてアナログ波形認識を実行することと、
    前記予測波形と前記入力とを比較することと、
    前記比較に少なくとも部分的に基づいて信号を生成することと
    を備える、方法。
  2. 前記信号が、前記入力と前記予測波形とが一致する程度を示す、請求項1に記載の方法。
  3. 前記信号に少なくとも部分的に基づいて前記予測波形を更新することをさらに備える、請求項1に記載の方法。
  4. 前記入力が複数の入力信号を備える、請求項1に記載の方法。
  5. 前記信号に少なくとも部分的に基づいて、前記人工神経系の検出器人工ニューロンによって、前記入力と前記予測波形との間の一致を検出する検出信号を生成することをさらに備える、請求項1に記載の方法。
  6. 前記予測波形と前記入力とを比較することが、
    前記人工ニューロンを備える積分器のトニック発火のスパイクに少なくとも部分的に基づいて、前記入力と前記予測波形との間の一致および不一致を検出することを備える、請求項1に記載の方法。
  7. 前記トニック発火の前記スパイクのスパイク間隔(ISI)が、前記入力と前記予測波形との間の一致、または前記入力と前記予測波形との間の不一致を示す、請求項6に記載の方法。
  8. 前記ISIが、前記ISIの変化が定義された値によって境界制限されている場合、前記入力と前記予測波形との間の一致を示す、請求項7に記載の方法。
  9. 前記ISIのうちの1つまたは複数が第1のしきい値よりも大きい、または第2のしきい値よりも小さい場合、アラートを生成することをさらに備える、請求項7に記載の方法。
  10. 前記人工神経系のジッタ検出器、前記人工神経系の遅延線、または前記人工神経系内のリーキー積分発火(LIF)ニューラルネットワークによって前記アラートが生成される、請求項9に記載の方法。
  11. 前記トニック発火に関連付けられる信号の固有のダイナミクスと一致するように、前記トニック発火のサンプリングの周波数を同調することをさらに備える、請求項6に記載の方法。
  12. 前記人工ニューロンの1つまたは複数のパラメータを調整することによって、前記トニック発火のサンプリングの前記周波数を同調することをさらに備える、請求項11に記載の方法。
  13. 前記予測波形を、前記人工神経系の正確にタイミングを合わせられた重み付き介在ニューロンスパイクによって生成された抑制性シナプス後電流(IPSC)の和として生成することをさらに備える、請求項1に記載の方法。
  14. 重みおよび遅延可塑性ルールを使用することによって、前記介在ニューロンスパイクを生成するための学習メカニズムを実行することをさらに備える、請求項13に記載の方法。
  15. 前記人工神経系の抑制性人工ニューロンに関連付けられる個々の基底スパイク関数の寄与を調整するために重み可塑性を使用することによって、前記介在ニューロンスパイクを生成するための学習メカニズムを実行することをさらに備える、請求項13に記載の方法。
  16. 前記抑制性人工ニューロンのためのカオスColdニューロンモデルが、前記抑制性人工ニューロンに関連付けられるスパイク時間のライブラリを提供する、請求項15に記載の方法。
  17. 前記学習メカニズムが、スパイク時間の前記ライブラリに少なくとも部分的に基づく、請求項16に記載の方法。
  18. 人工神経系を操作するための装置であって、
    前記人工神経系の人工ニューロンに関連付けられる入力と並行して予測波形を提供することによって、前記人工ニューロンのサブしきい値領域においてアナログ波形認識を実行するように構成された第1の回路と、
    前記予測波形と前記入力とを比較するように構成された第2の回路と、
    前記比較に少なくとも部分的に基づいて信号を生成するように構成された第3の回路と
    を備える、装置。
  19. 前記信号が、前記入力と前記予測波形とが一致する程度を示す、請求項18に記載の装置。
  20. 前記信号に少なくとも部分的に基づいて前記予測波形を更新するように構成された第4の回路をさらに備える、請求項18に記載の装置。
  21. 前記入力が複数の入力信号を備える、請求項18に記載の装置。
  22. 前記信号に少なくとも部分的に基づいて、前記人工神経系の検出器人工ニューロンによって、前記入力と前記予測波形との間の一致を検出する検出信号を生成するように構成された第4の回路をさらに備える、請求項18に記載の装置。
  23. 前記第2の回路が、前記予測波形と前記入力とを比較するように構成され、また、
    前記人工ニューロンを備える積分器のトニック発火のスパイクに少なくとも部分的に基づいて、前記入力と前記予測波形との間の一致および不一致を検出するように構成される、請求項18に記載の装置。
  24. 前記トニック発火の前記スパイクのスパイク間隔(ISI)が、前記入力と前記予測波形との間の一致、または前記入力と前記予測波形との間の不一致を示す、請求項23に記載の装置。
  25. 前記ISIが、前記ISIの変化が定義された値によって境界制限されている場合、前記入力と前記予測波形との間の一致を示す、請求項24に記載の装置。
  26. 前記ISIのうちの1つまたは複数が第1のしきい値よりも大きい、または第2のしきい値よりも小さい場合、アラートを生成するように構成された第4の回路をさらに備える、請求項24に記載の装置。
  27. 前記人工神経系のジッタ検出器、前記人工神経系の遅延線、または前記人工神経系内のリーキー積分発火(LIF)ニューラルネットワークによって前記アラートが生成される、請求項26に記載の装置。
  28. 前記トニック発火に関連付けられる信号の固有のダイナミクスと一致するように、前記トニック発火のサンプリングの周波数を同調するように構成された第4の回路をさらに備える、請求項23に記載の装置。
  29. 前記第4の回路がまた、
    前記人工ニューロンの1つまたは複数のパラメータを調整することによって、前記トニック発火のサンプリングの前記周波数を同調するように構成される、請求項28に記載の装置。
  30. 前記予測波形を、前記人工神経系の正確にタイミングを合わせられた重み付き介在ニューロンスパイクによって生成された抑制性シナプス後電流(IPSC)の和として生成するように構成された第4の回路をさらに備える、請求項18に記載の装置。
  31. 重みおよび遅延可塑性ルールを使用することによって、前記介在ニューロンスパイクを生成するための学習メカニズムを実行するように構成された第5の回路をさらに備える、請求項30に記載の装置。
  32. 前記人工神経系の抑制性人工ニューロンに関連付けられる個々の基底スパイク関数の寄与を調整するために重み可塑性を使用することによって、前記介在ニューロンスパイクを生成するための学習メカニズムを実行するように構成された第5の回路をさらに備える、請求項30に記載の装置。
  33. 前記抑制性人工ニューロンのためのカオスColdニューロンモデルが、前記抑制性人工ニューロンに関連付けられるスパイク時間のライブラリを提供する、請求項32に記載の装置。
  34. 前記学習メカニズムが、スパイク時間の前記ライブラリに少なくとも部分的に基づく、請求項33に記載の装置。
  35. 人工神経系を操作するための装置であって、
    前記人工神経系の人工ニューロンに関連付けられる入力と並行して予測波形を提供することによって、前記人工ニューロンのサブしきい値領域においてアナログ波形認識を実行するための手段と、
    前記予測波形と前記入力とを比較するための手段と、
    前記比較に少なくとも部分的に基づいて信号を生成するための手段と
    を備える、装置。
  36. 前記信号が、前記入力と前記予測波形とが一致する程度を示す、請求項35に記載の装置。
  37. 前記信号に少なくとも部分的に基づいて前記予測波形を更新するための手段をさらに備える、請求項35に記載の装置。
  38. 前記入力が複数の入力信号を備える、請求項35に記載の装置。
  39. 前記信号に少なくとも部分的に基づいて、前記人工神経系の検出器人工ニューロンによって、前記入力と前記予測波形との間の一致を検出する検出信号を生成するための手段をさらに備える、請求項35に記載の装置。
  40. 前記予測波形と前記入力とを比較するための前記手段が、
    前記人工ニューロンを備える積分器のトニック発火のスパイクに少なくとも部分的に基づいて、前記入力と前記予測波形との間の一致および不一致を検出するための手段を備える、請求項35に記載の装置。
  41. 前記トニック発火の前記スパイクのスパイク間隔(ISI)が、前記入力と前記予測波形との間の一致、または前記入力と前記予測波形との間の不一致を示す、請求項40に記載の装置。
  42. 前記ISIが、前記ISIの変化が定義された値によって境界制限されている場合、前記入力と前記予測波形との間の一致を示す、請求項41に記載の装置。
  43. 前記ISIのうちの1つまたは複数が第1のしきい値よりも大きい、または第2のしきい値よりも小さい場合、アラートを生成するための手段をさらに備える、請求項41に記載の装置。
  44. 前記人工神経系のジッタ検出器、前記人工神経系の遅延線、または前記人工神経系内のリーキー積分発火(LIF)ニューラルネットワークによって前記アラートが生成される、請求項43に記載の装置。
  45. 前記トニック発火に関連付けられる信号の固有のダイナミクスと一致するように、前記トニック発火のサンプリングの周波数を同調するための手段をさらに備える、請求項40に記載の装置。
  46. 前記人工ニューロンの1つまたは複数のパラメータを調整することによって、前記トニック発火のサンプリングの前記周波数を同調するための手段をさらに備える、請求項45に記載の装置。
  47. 前記予測波形を、前記人工神経系の正確にタイミングを合わせられた重み付き介在ニューロンスパイクによって生成された抑制性シナプス後電流(IPSC)の和として生成するための手段をさらに備える、請求項35に記載の装置。
  48. 重みおよび遅延可塑性ルールを使用することによって、前記介在ニューロンスパイクを生成するための学習メカニズムを実行するための手段をさらに備える、請求項47に記載の装置。
  49. 前記人工神経系の抑制性人工ニューロンに関連付けられる個々の基底スパイク関数の寄与を調整するために重み可塑性を使用することによって、前記介在ニューロンスパイクを生成するための学習メカニズムを実行するための手段をさらに備える、請求項47に記載の装置。
  50. 前記抑制性人工ニューロンのためのカオスColdニューロンモデルが、前記抑制性人工ニューロンに関連付けられるスパイク時間のライブラリを提供する、請求項49に記載の装置。
  51. 前記学習メカニズムが、スパイク時間の前記ライブラリに少なくとも部分的に基づく、請求項50に記載の装置。
  52. 人工神経系を操作するためのコンピュータプログラム製品であって、
    前記人工神経系の人工ニューロンに関連付けられる入力と並行して予測波形を提供することによって、前記人工ニューロンのサブしきい値領域においてアナログ波形認識を実行することと、
    前記予測波形と前記入力とを比較することと、
    前記比較に少なくとも部分的に基づいて信号を生成することと
    を行うために実行可能な命令を有する非一時的コンピュータ可読媒体を備える、コンピュータプログラム製品。
  53. 前記信号が、前記入力と前記予測波形とが一致する程度を示す、請求項52に記載のコンピュータプログラム製品。
  54. 前記コンピュータ可読媒体が、
    前記信号に少なくとも部分的に基づいて前記予測波形を更新するためのコードをさらに備える、請求項52に記載のコンピュータプログラム製品。
  55. 前記入力が複数の入力信号を備える、請求項52に記載のコンピュータプログラム製品。
  56. 前記コンピュータ可読媒体が、
    前記信号に少なくとも部分的に基づいて、前記人工神経系の検出器人工ニューロンによって、前記入力と前記予測波形との間の一致を検出する検出信号を生成するためのコードをさらに備える、請求項52に記載のコンピュータプログラム製品。
  57. 前記コンピュータ可読媒体が、
    前記人工ニューロンを備える積分器のトニック発火のスパイクに少なくとも部分的に基づいて、前記入力と前記予測波形との間の一致および不一致を検出するためのコードをさらに備える、請求項52に記載のコンピュータプログラム製品。
  58. 前記トニック発火の前記スパイクのスパイク間隔(ISI)が、前記入力と前記予測波形との間の一致、または前記入力と前記予測波形との間の不一致を示す、請求項57に記載のコンピュータプログラム製品。
  59. 前記ISIが、前記ISIの変化が定義された値によって境界制限されている場合、前記入力と前記予測波形との間の一致を示す、請求項57に記載のコンピュータプログラム製品。
  60. 前記コンピュータ可読媒体が、
    前記ISIのうちの1つまたは複数が第1のしきい値よりも大きい、または第2のしきい値よりも小さい場合、アラートを生成するためのコードをさらに備える、請求項58に記載のコンピュータプログラム製品。
  61. 前記人工神経系のジッタ検出器、前記人工神経系の遅延線、または前記人工神経系内のリーキー積分発火(LIF)ニューラルネットワークによって前記アラートが生成される、請求項60に記載のコンピュータプログラム製品。
  62. 前記コンピュータ可読媒体が、
    前記トニック発火に関連付けられる信号の固有のダイナミクスと一致するように、前記トニック発火のサンプリングの周波数を同調するためのコードをさらに備える、請求項57に記載のコンピュータプログラム製品。
  63. 前記コンピュータ可読媒体が、
    前記人工ニューロンの1つまたは複数のパラメータを調整することによって、前記トニック発火のサンプリングの前記周波数を同調するためのコードをさらに備える、請求項62に記載のコンピュータプログラム製品。
  64. 前記コンピュータ可読媒体が、
    前記予測波形を、前記人工神経系の正確にタイミングを合わせられた重み付き介在ニューロンスパイクによって生成された抑制性シナプス後電流(IPSC)の和として生成するためのコードをさらに備える、請求項52に記載のコンピュータプログラム製品。
  65. 前記コンピュータ可読媒体が、
    重みおよび遅延可塑性ルールを使用することによって、前記介在ニューロンスパイクを生成するための学習メカニズムを実行するためのコードをさらに備える、請求項64に記載のコンピュータプログラム製品。
  66. 前記コンピュータ可読媒体が、
    前記人工神経系の抑制性人工ニューロンに関連付けられる個々の基底スパイク関数の寄与を調整するために重み可塑性を使用することによって、前記介在ニューロンスパイクを生成するための学習メカニズムを実行するためのコードをさらに備える、請求項64に記載のコンピュータプログラム製品。
  67. 前記抑制性人工ニューロンのためのカオスColdニューロンモデルが、前記抑制性人工ニューロンに関連付けられるスパイク時間のライブラリを提供する、請求項66に記載のコンピュータプログラム製品。
  68. 前記学習メカニズムが、スパイク時間の前記ライブラリに少なくとも部分的に基づく、請求項67に記載のコンピュータプログラム製品。
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