JP2019202960A - 油性化粧料 - Google Patents

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Abstract

【課題】オイルゲルの構造を維持しつつ流動性に優れた化粧料を得ることが可能である油性化粧料を提供する。【解決手段】成分(A):下記成分(A1)〜(A4)からなる群より選択される1以上の成分、成分(B)グリセリン、ジグリセリン、ポリエチレングリコール、及び糖アルコールからなる群より選択される1以上の多価アルコール、成分(C):水、及び成分(D):グリセリンモノ2−エチルヘキシルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルドデシルエーテル、1,2−オクタンジオール、アルキルグルコシド、イソステアリン酸プロピレングリコール、及びオクチルドデカノールからなる群より選択される1以上の成分を含有し、前記成分(A)の含有割合が0.1〜5.0質量%、前記成分(B)の含有割合が3.0〜50.0質量%、前記成分(C)の含有割合が0.5〜20.0質量%である、油性化粧料。成分(A1):アルキルリン酸エステル及び/又はその塩成分(A2):ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸及びその塩、並びにポリオキシアルキレンアルケニルエーテルリン酸及びその塩からなる群より選択される1以上の化合物成分(A3):サーファクチン及び/又はその塩成分(A4):ジ脂肪酸アシルグルタミン酸リシン及び/又はその塩【選択図】なし

Description

本発明は、油性化粧料に関する。
従来、ヘアオイルやボディオイルなどの液状油性成分を主成分とする油性化粧料が知られている。例えば、特許文献1に開示されているものがある。
しかしながら、特許文献1に開示のヘアオイルのような従来の油性化粧料は、水や水溶性保湿成分を含むことが困難であり、例えば毛髪にうるおいややわらかさを付与することができなかった。また、水溶性成分の配合が困難であり、様々な水溶性成分に起因する性能を付与することが困難であった。
特開2007−269726号公報
これに対して、本発明者は、特定の界面活性剤を用いて液晶ゲルを形成することにより、多価アルコール及び水を含んだオイルゲルである油性化粧料を検討している。しかし、オイルゲルは一般的に流動性に劣っており、容器から取り出すことや、掌上、肌上、あるいは毛髪上でのび広げることが困難であり、使用性や肌馴染みに劣ることがあった。オイルゲルについて一般的な減粘剤を用いて粘度調整による減粘を試みても、流動性に優れるまで減粘しなかったり、あるいは減粘してもオイルゲル構造を維持できず破壊することがあった。このため、オイルゲルの構造を維持しつつ、流動性に優れる化粧料を得ることが可能な油性化粧料が求められている。
従って、本発明の目的は、オイルゲルの構造を維持しつつ流動性に優れる化粧料を得ることが可能である油性化粧料を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、特定のゲル化剤、特定の多価アルコール、及び水をそれぞれ特定の範囲内の含有割合で含有し、さらに、特定のアルコール若しくはエーテルと油性成分とを含有する油性化粧料によれば、オイルゲルの構造を維持しつつ流動性に優れる化粧料を得ることが可能であることを見出した。本発明はこれらの知見に基づいて完成させたものである。
すなわち、本発明は、下記成分(A)、下記成分(B)、下記成分(C)、下記成分(D)、及び下記成分(E)を含有し、上記成分(A)の含有割合が0.1〜5.0質量%、上記成分(B)の含有割合が3.0〜50.0質量%、上記成分(C)の含有割合が0.5〜20.0質量%である、油性化粧料を提供する。
成分(A):下記成分(A1)〜(A4)からなる群より選択される1以上の成分
成分(A1):アルキルリン酸エステル及び/又はその塩
成分(A2):ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸及びその塩、並びにポリオキシアルキレンアルケニルエーテルリン酸及びその塩からなる群より選択される1以上の化合物
成分(A3):サーファクチン及び/又はその塩
成分(A4):ジ脂肪酸アシルグルタミン酸リシン及び/又はその塩
成分(B):グリセリン、ジグリセリン、ポリエチレングリコール、及び糖アルコールからなる群より選択される1以上の多価アルコール
成分(C):水
成分(D):グリセリンモノ2−エチルヘキシルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルドデシルエーテル、1,2−オクタンジオール、アルキルグルコシド、イソステアリン酸プロピレングリコール、及びオクチルドデカノールからなる群より選択される1以上の成分
成分(E):油性成分
上記油性化粧料は毛髪化粧料であることが好ましい。
本発明の油性化粧料によれば、オイルゲルの構造を維持しつつ流動性に優れる化粧料を得ることが可能である。このため、油性化粧料は水を含むことが可能であり、且つ掌への取り出し時や塗布時に手から垂れ落ちにくく操作性に優れる。さらに、水溶性成分を配合させることが可能であり、水溶性成分の種類に応じて様々な水溶性成分に起因する性能を付与することが可能である。それでいて、流動性に優れるため、掌上、肌上、あるいは毛髪上などでのび広げることが容易であり、使用性や肌馴染みに優れる。
本発明の油性化粧料は、特定のゲル化剤;グリセリン、ジグリセリン、ポリエチレングリコール、及び糖アルコールからなる群より選択される1以上の多価アルコール;水;グリセリンモノ2−エチルヘキシルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルドデシルエーテル、1,2−オクタンジオール、アルキルグルコシド、イソステアリン酸プロピレングリコール、及びオクチルドデカノールからなる群より選択される1以上の成分;並びに油性成分を少なくとも含む。
上記特定のゲル化剤は、アルキルリン酸エステル及び/又はその塩;ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸及びその塩、並びにポリオキシアルキレンアルケニルエーテルリン酸及びその塩からなる群より選択される1以上の化合物;サーファクチン及び/又はその塩;並びにジ脂肪酸アシルグルタミン酸リシン及び/又はその塩からなる群より選択される1以上の成分である。なお、本明細書において、アルキルリン酸エステル及び/又はその塩を「成分(A1)」、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸及びその塩、並びにポリオキシアルキレンアルケニルエーテルリン酸及びその塩からなる群より選択される1以上の化合物を「成分(A2)」、サーファクチン及び/又はその塩を「成分(A3)」、ジ脂肪酸アシルグルタミン酸リシン及び/又はその塩を「成分(A4)」とそれぞれ称する場合がある。そして、上記特定のゲル化剤、すなわち成分(A1)、成分(A2)、成分(A3)、及び成分(A4)からなる群より選択される1以上の成分を「成分(A)」と称する場合がある。
また、本明細書において、グリセリン、ジグリセリン、ポリエチレングリコール、及び糖アルコールからなる群より選択される1以上の多価アルコールを「成分(B)」、水を「成分(C)」、グリセリンモノ2−エチルヘキシルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルドデシルエーテル、1,2−オクタンジオール、アルキルグルコシド、イソステアリン酸プロピレングリコール、及びオクチルドデカノールからなる群より選択される1以上の成分を「成分(D)」、油性成分を「成分(E)」とそれぞれ称する場合がある。
すなわち、本発明の油性化粧料は、成分(A)、成分(B)、成分(C)、成分(D)、及び成分(E)を少なくとも含む。本発明の油性化粧料は、上記成分(A)〜(E)以外の成分を含んでいてもよい。また、本発明の油性化粧料に含まれる各成分、例えば、成分(A)、成分(B)、成分(C)、成分(D)、成分(E)、及び他の成分等の各成分は、それぞれ、一種のみを用いてもよいし、二種以上を用いてもよい。
本発明の油性化粧料の用途は、特に限定されず、皮膚用(例えば、顔、首、頭皮、肩、体、腕、肘、掌、手の甲、腿、ふくらはぎ、膝、足首、足の甲、足の裏等)、毛髪用のいずれにも用いることができる。中でも、本発明の油性化粧料は、毛髪に塗布して用いた場合には、操作性に優れ、且つ毛髪にやわらかさを与えることができる観点から、毛髪用であることが好ましい。すなわち、本発明の油性化粧料は毛髪化粧料であることが好ましい。なお、本明細書において、毛髪化粧料として用いる場合の本発明の油性化粧料を「本発明の毛髪化粧料」と称する場合がある。また、本発明の油性化粧料を皮膚化粧料として用いてもよい。本明細書において、皮膚化粧料として用いる場合の本発明の油性化粧料を「本発明の皮膚化粧料」と称する場合がある。
本発明の毛髪化粧料は、所謂ヘアオイルである。本発明の毛髪化粧料としては、例えば、アウトバストリートメント、整髪剤等が挙げられる。本発明の毛髪化粧料は、例えば、毛髪の広がりを抑え毛髪をまとめる目的、毛髪に艶を与える目的、ドライヤーやヘアアイロン等の熱から毛髪を保護する目的で用いられる。
本発明の皮膚化粧料としては、例えば、ボディオイル、フェイスオイル等が挙げられる。本発明の皮膚化粧料は、例えば、体や顔を保湿する目的で用いられる。その他、肌を保湿、保護できるという観点から、ひげそり時のシェービングオイルやアフターシェーブオイルとしても用いることができる。
[成分(A):成分(A1)〜(A4)からなる群より選択される1以上の成分]
成分(A)は成分(A1)〜(A4)からなる群より選択される1以上の成分である。すなわち、成分(A)は、成分(A1)、成分(A2)、成分(A3)、及び成分(A4)のうちの少なくとも1つの成分である。成分(A)は、一種のみを用いてもよいし、二種以上を用いてもよい。
本発明の油性化粧料においては、成分(A)〜(C)及び成分(E)と組み合わせて用いることにより、液晶ゲル構造からなるオイルゲルを形成し、オイル組成物中に水及び多価アルコールを取り込むことが可能となり、これにより、本発明の油性化粧料は、水及び油性成分を含むことによる効果が得られる。例えば、毛髪化粧料に使用する場合、毛髪をまとめるヘアオイルの機能に加えて、毛髪自体をやわらかくし、毛髪に潤いを含んだやわらかさを付与することができる。さらに、毛髪をまとめる機能をより一層高めることができる。また、皮膚化粧料に使用する場合、保湿性・保水性の機能に優れ、塗布後の肌をやわらかくすることができる。
(1)成分(A1):アルキルリン酸エステル及び/又はその塩
成分(A1)は、アルキルリン酸エステル及び/又はその塩である。すなわち、成分(A1)は、アルキルリン酸エステル及びアルキルリン酸エステル塩のうちのいずれか一方又は両方である。成分(A1)は、一種のみを用いてもよいし、二種以上を用いてもよい。
上記アルキルリン酸エステルは、リン酸が有する3つのヒドロキシ基のうちの1以上における水素原子がアルキル基に置換した化合物である。アルキルリン酸エステルは、モノエステル体、ジエステル体、トリエステル体のいずれであってもよく、これらのうちの2以上の混合物であってもよい。中でも、モノエステル体(モノアルキルリン酸エステル)が好ましい。
上記アルキルリン酸エステルにおけるエステル部分のアルキル基の炭素数は、12〜36が好ましく、より好ましくは12〜30、さらに好ましくは14〜22である。上記アルキル基は、直鎖状であってもよく、分岐鎖状であってもよいが、直鎖状が好ましい。
上記アルキルリン酸エステル塩としては、例えば、無機塩、有機アミン塩、塩基性アミノ酸塩等が挙げられる。無機塩としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;マグネシウム塩、カルシウム塩等のアルカリ土類金属塩;アンモニウム塩;アルミニウム塩;亜鉛塩等が挙げられる。有機アミン塩としては、例えば、モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩等が挙げられる。塩基性アミノ酸塩としては、例えば、アルギニン塩、リジン塩等が挙げられる。
成分(A1)としては、例えば、ラウリルリン酸ナトリウム、ラウリルリン酸二ナトリウム、ラウリルリン酸カリウム、セチルリン酸、セチルリン酸カリウム、セチルリン酸ジエタノールアミン等が挙げられる。
上記成分(A1)の市販品としては、商品名「ホステンHLP」(日光ケミカルズ株式会社製)、商品名「Hostaphat CC」(クラリアントジャパン株式会社製)等が挙げられる。
アルキル基部分が異なるアルキルリン酸エステルは容易に合成することができる。例えば、五酸化リンによるアルコールのリン酸化方法、塩化ホスホリルによるアルコールのリン酸化方法、リン酸によるアルコールの直接リン酸化方法等により種々のアルキルリン酸エステルを製造することができる。
(2)成分(A2):ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸及びその塩、並びにポリオキシアルキレンアルケニルエーテルリン酸及びその塩からなる群より選択される1以上の化合物
成分(A2)は、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸及びその塩、並びにポリオキシアルキレンアルケニルエーテルリン酸及びその塩からなる群より選択される1以上の化合物である。すなわち、成分(A2)は、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸塩、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテルリン酸、及びポリオキシアルキレンアルケニルエーテルリン酸塩からなる群より選択される少なくとも1つの化合物である。成分(A2)は、一種のみを用いてもよいし、二種以上を用いてもよい。
ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸は、ポリオキシアルキレン残基と1価の飽和脂肪族アルコール残基とから構成されるエーテル(ポリオキシアルキレンアルキルエーテル)のリン酸エステルである。ポリオキシアルキレンアルケニルエーテルリン酸は、ポリオキシアルキレン残基と1価の不飽和脂肪族アルコール残基とから構成されるエーテル(ポリオキシアルキレンアルケニルエーテル)のリン酸エステルである。ポリオキシアルキレンアルキルエーテル及びポリオキシアルキレンアルケニルエーテルにおけるポリオキシアルキレン残基を構成するオキシアルキレンとしては、オキシエチレン、オキシプロピレン、オキシブチレン等の炭素数2〜4のオキシアルキレン等が挙げられる。ポリオキシアルキレンとしては、中でも、ポリオキシエチレンが好ましい。上記ポリオキシアルキレンは、一種のみのオキシアルキレンを含んでいてもよいし、二種以上のオキシアルキレンを含んでいてもよい。また、ポリオキシアルキレンにおけるオキシアルキレンの平均付加モル数は、例えば2〜25、好ましくは2〜20である。
ポリオキシアルキレンアルキルエーテルを構成する1価の飽和脂肪族アルコール残基は、1価の飽和脂肪族炭化水素基を含む。1価の飽和脂肪族炭化水素基としては、例えば、ラウリル基、セチル基、ステアリル基等の炭素数10〜36(好ましくは炭素数12〜18)の飽和脂肪族炭化水素基が挙げられる。上記1価の飽和脂肪族炭化水素基は、直鎖状であってもよく分岐鎖状であってもよい。
ポリオキシアルキレンアルケニルエーテルを構成する1価の不飽和脂肪族アルコール残基は、1価の不飽和脂肪族炭化水素基を含む。1価の不飽和脂肪族炭化水素基としては、例えば、オレイル基等の炭素数10〜36(好ましくは炭素数12〜18)の不飽和脂肪族炭化水素基が挙げられる。上記1価の不飽和脂肪族炭化水素基は、直鎖状であってもよく分岐鎖状であってもよい。
ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸及びポリオキシアルキレンアルケニルエーテルリン酸は、モノエステル体、ジエステル体、トリエステル体のいずれであってもよく、これらのうちの2以上の混合物であってもよい。
ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸塩及びポリオキシアルキレンアルケニルエーテルリン酸塩としては、例えば、無機塩、有機アミン塩、塩基性アミノ酸塩等が挙げられる。無機塩、有機アミン塩、及び塩基性アミノ酸塩としては、上述の成分(A1)における塩として例示したものがそれぞれ挙げられる。
成分(A2)としては、例えば、ラウレス−2リン酸、ラウレス−4リン酸、ジラウレス−10リン酸、トリラウレス−4リン酸等のポリオキシアルキレンラウリルエーテルリン酸;イソラウレス−4リン酸等のポリオキシアルキレンイソラウリルエーテルリン酸;セテス−10リン酸、セテス−20リン酸等のポリオキシアルキレンセチルエーテルリン酸; ステアレス−2リン酸、ステアレス−3リン酸等のポリオキシアルキレンステアリルエーテルリン酸;トリセテアレス−4リン酸等のポリオキシアルキレンセテアリルエーテルリン酸;オレス−3リン酸、オレス−4リン酸、オレス−5リン酸、オレス−7リン酸、オレス−8リン酸、オレス−10リン酸、オレス−20リン酸、ジオレス−8リン酸等のポリオキシアルキレンオレイルエーテルリン酸;(C12−15)パレス−3リン酸、(C12−15)パレス−6リン酸、(C12−15)パレス−9リン酸、ジ(C12−15)パレス−2リン酸、ジ(C12−15)パレス−4リン酸、ジ(C12−15)パレス−6リン酸、ジ(C12−15)パレス−6リン酸、ジ(C12−15)パレス−8リン酸、ジ(C12−15)パレス−10リン酸等のポリオキシアルキレンアルキル(C12−15)エーテルリン酸;及びこれらの塩等が挙げられる。中でも、ポリオキシアルキレンラウリルエーテルリン酸、ポリオキシアルキレンアルキル(C12−15)エーテルリン酸、ポリオキシアルキレンセテアリルエーテルリン酸、ポリオキシアルキレンオレイルエーテルリン酸、及びこれらの塩が好ましく、より好ましくは、ラウレス−4リン酸、トリラウレス−4リン酸、(C12−15)パレス−3リン酸、トリセテアレス−4リン酸、オレス−3リン酸、オレス−5リン酸、オレス−7リン酸、オレス−10リン酸、オレス−20リン酸、ジオレス−8リン酸、及びこれらの塩である。
(3)成分(A3):サーファクチン及び/又はその塩
成分(A3)は、サーファクチン及び/又はその塩である。すなわち、成分(A3)は、サーファクチン及びサーファクチン塩のうちのいずれか一方又は両方である。成分(A3)は、一種のみを用いてもよいし、二種以上を用いてもよい。
上記サーファクチンは、バチルス属微生物により生産される天然系の界面活性剤であり、7分子のアミノ酸からなる環状ペプチドの親水性部と、炭化水素鎖の疎水性部とで構成され、環状ペプチドには二個のカルボキシ基があり、全体として2価のアニオンの状態をとり得る。
上記サーファクチン塩としては、例えば、無機塩、有機アミン塩、塩基性アミノ酸塩等が挙げられる。無機塩、有機アミン塩、及び塩基性アミノ酸塩としては、上述の成分(A1)における塩として例示したものがそれぞれ挙げられる。
上記成分(A3)としては、中でも、下記式(1)で表される化合物が好ましい。
Figure 2019202960
上記式(1)中、L−Leuは、L−ロイシン残基、D−LeuはD−ロイシン残基、L−ValはL−バリン残基をそれぞれ示す。
上記式(1)中、*は光学活性点を表す。上記式(1)で表される化合物は、光学活性体であってもよいし、ラセミ体等光学活性体の混合物であってもよい。
上記式(1)中、Xは、ロイシン、イソロイシン、及びバリンから選択されるアミノ酸残基を示す。上記アミノ酸残基は、L体でもD体でもよいが、L体が好ましい。上記Xとしては、中でも、L−Leu(L−ロイシン残基)が好ましい。
上記式(1)中、R1は、同一又は異なって、−COOH、−COO-、又は−COO-+を示す。上記M+は、カルボキシ基のカウンターカチオンを示し、例えば、アルカリ金属イオン、アンモニウムイオンが挙げられる。上記アルカリ金属イオンとしては、例えば、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン等が挙げられる。上記アンモニウムイオンは、窒素原子上に置換基を有していてもよい。上記置換基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基等の炭素数1〜6(C1-6)アルキル基;フェニル基、トリル基、キシリル基、ビフェニル基等のC6-12アリール基;ベンジル基、メチルベンジル基、フェニルエチル基等のC7-18アラルキル基等の有機基が挙げられる。上記R1は、−COO-+(特に、−COO-Na+)を含むことが好ましい。
上記式(1)中、R2は、直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基を示す。上記直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基は直鎖状又は分岐鎖状のC9-16アルキル基が好ましく、例えば、n−ノニル基、6−メチルオクチル基、7−メチルオクチル基、n−デシル基、8−メチルノニル基、n−ウンデシル基、9−メチルデシル基、n−ドデシル基、10−メチルウンデシル基、n−トリデシル基、11−メチルドデシル基、n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、n−ヘプタデシル基、n−オクタデシル基等が挙げられる。中でも、10−メチルウンデシル基が好ましい。
上記サーファクチン塩は、予め塩に調製されたサーファクチン塩が配合されたものであってもよいし、サーファクチン及びアルカリ金属等の塩基としてそれぞれ配合され、本発明の油性化粧料を製造する過程でサーファクチン及び塩基から形成されたものであってもよい。
上記成分(A3)としては、サーファクチン塩が好ましく、より好ましくはサーファクチンナトリウム、特に好ましくはR1が−COO-+(特に、−COO-Na+)を含む上記式(1)で表される化合物である。上記成分(A)としては、INCI(International Nomenclature of Cosmetic Ingredient)名で「Sodium Surfactin(サーファクチンNa)」と表記される化合物が挙げられる。
上記成分(A3)の市販品としては、商品名「カネカ・サーファクチン」(株式会社カネカ製)(XがL−Leuであり、少なくとも1つのR1が−COO-Na+であり、R2が10−メチルウンデシル基である、上記式(1)で表される化合物)が挙げられる。
(4)成分(A4):ジ脂肪酸アシルグルタミン酸リシン及び/又はその塩
成分(A4)は、ジ脂肪酸アシルグルタミン酸リシン及び/又はその塩である。すなわち、成分(A4)は、ジ脂肪酸アシルグルタミン酸リシン及びジ脂肪酸アシルグルタミン酸リシン塩のうちのいずれか一方又は両方である。成分(A4)は、一種のみを用いてもよいし、二種以上を用いてもよい。
成分(A4)を構成するアシル基の脂肪酸は、飽和脂肪酸であってもよく、不飽和脂肪酸であってもよい。また、直鎖脂肪酸、分岐鎖脂肪酸のいずれであってもよい。上記脂肪酸としては、例えば、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、イソステアリン酸、ウンデシレン酸、ペトロセリン酸、オレイン酸、リシノール酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、ヤシ油脂肪酸、パーム核油脂肪酸等が挙げられる。
上記ジ脂肪酸アシルグルタミン酸塩としては、例えば、無機塩、有機アミン塩、塩基性アミノ酸塩等が挙げられる。無機塩、有機アミン塩、及び塩基性アミノ酸塩としては、上述の成分(A1)における塩として例示したものがそれぞれ挙げられる。中でも、ナトリウム塩が好ましい。
成分(A4)としては、例えば、ジラウロイルグルタミン酸リシン、ジミリストイルグルタミン酸リシン、ジステアロイルグルタミン酸リシン、ジリノレイルグルタミン酸リシン、及びこれらの塩(例えばナトリウム塩)等が挙げられる。
成分(A4)は、L−リシン塩酸(塩)とN−脂肪酸アシル−L−グルタミン酸無水物を反応させて合成することができる。
上記成分(A4)の市販品としては、商品名「ペリセアL−30」(旭化成ファインケム株式会社製、ジラウロイルグルタミン酸リシンナトリウム)等が挙げられる。
本発明の油性化粧料中の成分(A)の含有割合は、本発明の油性化粧料100質量%に対して、0.1〜5.0質量%であり、好ましくは0.3〜4.0質量%、より好ましくは0.5〜3.0質量%である。上記含有割合が上記範囲内であることにより、成分(B)、成分(C)及び成分(E)と組み合わせて用いることで、水及び多価アルコールを取り込んだオイルゲルを形成することができ、さらに成分(D)を配合してオイルゲルの構造を維持しつつ流動性に優れるオイルゲルを形成可能である。上記成分(A)の含有割合は、本発明の油性化粧料中の全ての成分(A)の含有割合の合計である。
[成分(B):グリセリン、ジグリセリン、ポリエチレングリコール、及び糖アルコールからなる群より選択される1以上の多価アルコール]
成分(B)は、グリセリン、ジグリセリン、ポリエチレングリコール、及び糖アルコールからなる群より選択される1以上の多価アルコールである。成分(B)は、一種のみを用いてもよいし、二種以上を用いてもよい。
上記ポリエチレングリコールは、特に限定されないが、皮膚への刺激を低減する観点から、数平均分子量が50〜10000であることが好ましく、より好ましくは100〜1000である。
上記糖アルコールとしては、特に限定されないが、例えば、ソルビトール、マルチトール、トレハロース、エリスリトール、アラビトール、リビトール、キシリトール、ガラクチトール、マンニトール等が挙げられる。
本発明の油性化粧料中の成分(B)の含有割合は、本発明の油性化粧料100質量%に対して、3.0〜50.0質量%であり、好ましくは5.0〜30.0質量%である。上記含有割合が上記範囲内であることにより、成分(A)及び成分(C)と組み合わせて用いることで、水及び多価アルコールを取り込むことができ、成分(E)を配合し、さらに成分(D)を配合してオイルゲルの構造を維持しつつ流動性に優れるオイルゲルを形成可能である。上記成分(B)の含有割合は、本発明の油性化粧料中の全ての成分(B)の含有割合の合計である。
[成分(C):水]
成分(C)は水であり、特に限定されないが、精製水が好ましい。本発明の油性化粧料中の成分(C)の含有割合は、本発明の油性化粧料100質量%に対して、0.5〜20.0質量%であり、好ましくは1.5〜15.0質量%、より好ましくは2.5〜10.0質量%である。
[成分(D):グリセリンモノ2−エチルヘキシルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルドデシルエーテル、1,2−オクタンジオール、アルキルグルコシド、イソステアリン酸プロピレングリコール、及びオクチルドデカノールからなる群より選択される1以上の成分]
成分(D)は、グリセリンモノ2−エチルヘキシルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルドデシルエーテル、1,2−オクタンジオール、アルキルグルコシド、イソステアリン酸プロピレングリコール、及びオクチルドデカノールからなる群より選択される1以上の成分である。成分(D)は、適度な極性を有し、成分(A)〜(C)により形成される液晶相にとりこまれやすく、これにより液晶相の構造を緩める特性を有するためと推測されるが、液晶相の流動性を向上させ、成分(E)を配合して形成されるオイルゲルの構造を維持しつつ本発明の油性化粧料の粘度を適度に低下させ流動性を高めることができる。成分(D)は、一種のみを用いてもよいし、二種以上を用いてもよい。
上記ポリオキシエチレンオクチルドデシルエーテルのオキシエチレンの平均付加モル数は、3〜20が好ましく、より好ましくは3〜10である。上記アルキルグルコシドとしては、例えば、デシルグルコシド、ラウリルグルコシド等が挙げられる。中でも、デシルグルコシドが好ましい。
本発明の油性化粧料中の成分(D)の含有割合は、求める流動性に応じて適宜選択することができるが、本発明の油性化粧料100質量%に対して、例えば0.01〜5.0質量%であり、好ましくは0.1〜3.0質量%である。上記含有割合が0.01質量%以上であると、成分(A)〜(C)及び成分(E)から形成されるオイルゲルにおいて、より流動性に優れる油性化粧料を得ることができる。上記含有割合が5.0質量%以下であると、オイルゲルの構造がより維持されやすい。上記成分(D)の含有割合は、本発明の油性化粧料中の全ての成分(D)の含有割合の合計である。
[成分(E):油性成分]
成分(E)は、油性成分である。成分(E)としては、例えば、植物油、エステル油、シリコーン油、炭化水素油、ロウ、高級脂肪酸、高級アルコール等が挙げられる。成分(E)は、一種のみを用いてもよいし、二種以上を用いてもよい。
本発明の油性化粧料は、成分(A)〜(C)を特定の割合で組み合わせることで、水を含んだ液晶ゲルを形成することができる。そして、成分(D)を配合することで流動性に優れるオイルゲルを形成することができる。さらに、このような液晶ゲルに成分(E)を組み合わせることにより、例えば毛髪化粧料として用いた場合、成分(E)の種類に応じた効能を発揮しつつ、毛髪にやわらかさを与えることが可能なヘアオイルを得ることができる。
上記植物油としては、例えば、マカデミアナッツ油、ユーカリ油、ヤシ油、アボカド油、サフラワー油、オリーブ油、パーム油、パーム核油、ククイナッツ油、シア脂(シアバター)、カカオバター、アーモンド油、ヒマワリ油、ローズヒップ油、オリーブスクワラン、カメリアオイル、キウイフルーツシード油、ツバキ油、杏仁油、ゴマ油、大豆油、ホホバ油、ヒマシ油、ヘーゼルナッツ油、メドウフォーム油、ハッカ油、アルガンオイル、カロットオイル、ラベンダー油、シュガースクワラン、ダマスクバラ花ロウ、センチフォリアバラ花ロウ、ソケイ花ワックス、椿油、これらの水素添加物(例えば、水素添加ヒマシ油、水素添加ホホバ油、水素添加パーム油、水素添加アボカド油、水素添加大豆油等)等が挙げられる。
上記エステル油としては、例えば、オレイン酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ミリスチル、パルミチン酸セチル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、ミリスチン酸オクチルドデシル、イソステアリン酸イソプロピル、イソステアリン酸プロピレングリコール、2−エチルヘキサン酸セチル、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル、イソノナン酸イソノニル、アジピン酸ジイソプロピル、テトラオクタン酸ペンタエリスリチル、テトライソステアリン酸ペンタエリトリット、リンゴ酸ジイソステアリル、トリエチルヘキサン酸エリスリチル、ヒドロキシステアリン酸2−エチルヘキシル、ヘキサ(ヒドロキシステアリン酸/ステアリン酸/ロジン酸)ジペンタエリスリチル、テトラ(ヒドロキシステアリン酸/イソステアリン酸)ジペンタエリスリチル、ヘキサヒドロキシステアリン酸ジペンタエリスリチル、(エチルヘキサン酸/ステアリン酸/アジピン酸)グリセリル、トリ(カプリル酸/カプリン酸/ミリスチン酸/ステアリン酸)グリセリル、ヘキサ(ベヘン酸/安息香酸/エチルヘキサン酸)ジペンタエリスリチル、安息香酸アルキル(C12−15)等が挙げられる。
上記シリコーン油としては、特に限定されないが、例えば、メチルポリシロキサン、高重合メチルポリシロキサン等のジメチルシリコーン油;メチルフェニルポリシロキサン等のメチルフェニルシリコーン油;メチルシクロポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等の環状シリコーン油;アミノプロピルメチルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体、アミノエチルアミノプロピルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体、アミノエチルアミノプロピルメチルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体等のアミノ変性シリコーン、カルボキシ変性シリコーン、脂肪酸変性シリコーン、アルコール変性シリコーン、脂肪族アルコール変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、フッ素変性シリコーン、アルキル変性シリコーン等の変性シリコーン;メチルハイドロジェンポリシロキサン、ジメチコノール等が挙げられる。
上記炭化水素油としては、例えば、α−オレフィンオリゴマー、ワセリン、イソパラフィン、軽質イソパラフィン、軽質流動イソパラフィン、スクワラン、合成スクワラン、植物性スクワラン、流動イソパラフィン、流動パラフィン等、水添ポリイソブテン、水添(テトラデセニル/メチルペンタデセン)、イソドデカンが挙げられる。
上記ロウとしては、例えば、カルナウバロウ、キャンデリラロウ、ミツロウ、コメヌカロウ、セラックロウ、鯨ロウ、ラノリン、ヒマワリ種子ロウ等が挙げられる。
上記高級脂肪酸としては、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸等が挙げられる。
上記高級アルコールとしては、例えば、セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、ミリスチルアルコール、2−オクチルドデカノール、オレイルアルコール等が挙げられる。
本発明の油性化粧料中の成分(E)の含有割合は、本発明の油性化粧料100質量%に対して、40.0〜95.0質量%が好ましく、より好ましくは50.0〜95.0質量%、さらに好ましくは60.0〜90.0質量%である。上記含有割合が上記範囲内であると、液晶ゲルの形態を維持しつつ成分(E)を混合してオイルゲルとすることが容易となる。上記成分(E)の含有割合は、本発明の油性化粧料中の全ての成分(E)の含有割合の合計である。
本発明の油性化粧料が毛髪化粧料である場合、本発明の油性化粧料は、成分(E)として、粘度1000万〜3000万mPa・sのシリコーン化合物、揮発性オイル、並びに、エステル油及び/又は植物油を含むことが好ましい。また、本発明の油性化粧料が毛髪化粧料である場合、本発明の油性化粧料は、25℃における粘度5〜10万mm2/sのジメチルポリシロキサン、引火点200〜300℃の流動パラフィン、及びアミノ変性ジメチルポリシロキサンからなる群より選ばれる少なくとも1の成分をさらに含むことがより好ましい。本明細書においては、上記粘度1000万〜3000万mPa・sのシリコーン化合物を「成分(E1)」、上記揮発性オイルを「成分(E2)」、上記エステル油及び/又は植物油を「成分(E3)」、上記25℃における粘度5〜10万mm2/sのジメチルポリシロキサンを「成分(E4)」、上記引火点200〜300℃の流動パラフィンを「成分(E5)」、上記アミノ変性ジメチルポリシロキサンを「成分(E6)」と称する場合がある。
本発明の油性化粧料が皮膚化粧料である場合、本発明の油性化粧料は、上記成分(E3)を含むことが好ましい。また、本発明の油性化粧料が皮膚化粧料である場合、本発明の油性化粧料は、上記成分(E1)、成分(E4)、及び成分(E5)からなる群より選ばれる少なくとも1の成分をさらに含むことがより好ましい。
[成分(E1):25℃における粘度1000万〜3000万mPa・sのシリコーン化合物]
成分(E1)は、25℃における粘度1000万〜3000万mPa・sのシリコーン化合物である。毛髪化粧料に使用する場合、成分(E1)は、毛髪化粧料の塗布後において毛髪上に皮膜を形成し、毛髪のべたつき及び不自然な光沢を抑え、自然な風合いとすることができ、軽い感触を与えることができる。なおかつ、毛髪のまとまりを優れたものとできる。加えて、毛髪の指どおりを向上したり、軋みの発生を抑えたりして、毛髪の手触りをよいものとすることができる。皮膚化粧料に使用する場合、成分(E1)は、皮膚化粧料の塗布後において皮膚上に皮膜を形成し、べたつきを抑え、滑らかな感触を与えることができる。成分(E1)は、一種のみを用いてもよいし、二種以上を用いてもよい。
成分(E1)の25℃における粘度は、上述の効果を発揮する観点から、1000万〜3000万mPa・sであり、好ましくは1200万〜2500万mPa・sである。
成分(E1)としては、ジメチコノール、ジメチルポリシロキサンが好ましい。すなわち、成分(E1)としては、中でも、25℃における粘度1000万〜3000万mPa・sのジメチコノール(「成分(E11)」と称する場合がある)、25℃における粘度1000万〜3000万mPa・sのジメチルポリシロキサン(ジメチコン)(「成分(E12)」と称する場合がある)が好ましい。特に、本発明の油性化粧料が毛髪化粧料である場合、成分(E1)は、成分(E11)及び成分(E12)を含むことが好ましい。
(1)成分(E11):25℃における粘度1000万〜3000万mPa・sのジメチコノール
成分(E11)は、25℃における粘度1000万〜3000万mPa・sのジメチコノールである。ジメチコノールとは、ジメチルポリシロキサンの末端メチル基が水酸基に置換されたものである。成分(E11)は、毛髪化粧料の塗布後において毛髪上に皮膜を形成し、毛髪のべたつき及び不自然な光沢を抑え、自然な風合いとすることができ、軽い感触を与えることができる。なおかつ、毛髪のまとまりを優れたものとできる。加えて、毛髪の指どおりを向上したり、軋みの発生を抑えたりして、毛髪の手触りをよいものとすることができる。また、塗布後の毛髪をやわらかな感触とすることができる。さらに、成分(E5)と組み合わせて用いることにより、比較的少量で毛先のまとまりを優れたものとすることができる。成分(E11)は、一種のみを用いてもよいし、二種以上を用いてもよい。
成分(E11)の25℃における粘度は、上述の効果を発揮する観点から、1000万〜3000万mPa・sであり、好ましくは1200万〜2500万mPa・sである。
成分(E11)の市販品としては、商品名「XF49−C2499」、商品名「XF49−C2520」、商品名「XF49−C4470」、商品名「XF49−C2497」、商品名「XF49−C4996」、商品名「XF49−C2070」(いずれも、モメンティヴ・パフォーマンス・マテリアルズ社製)等が挙げられる。
(2)成分(E12):25℃における粘度1000万〜3000万mPa・sのジメチルポリシロキサン
成分(E12)は、25℃における粘度1000万〜3000万mPa・sのジメチルポリシロキサン(ジメチコン)である。成分(E12)は、毛髪化粧料の塗布後に毛髪上に皮膜を形成し、毛髪のべたつき及び不自然な光沢を抑え、自然な風合いとすることができ、軽い感触を与えることができる。なおかつ、毛髪のまとまりを優れたものとできる。加えて、毛髪の指どおりを向上したり、軋みの発生を抑えたりして、毛髪の手触りをよいものとすることができる。なお、成分(E12)には、成分(E11)に該当する成分は含まれない。成分(E12)は、一種のみを用いてもよいし、二種以上を用いてもよい。
成分(E12)の25℃における粘度は、上述の効果を発揮する観点から、1000万〜3000万mPa・sであり、好ましくは1200万〜2500万mPa・sである。
成分(E12)の市販品としては、商品名「XF49−811」、商品名「XF49−813」、商品名「XF49−D1747」、商品名「XF49−B2317」、商品名「XF49−B1747」(いずれも、モメンティヴ・パフォーマンス・マテリアルズ社製)等が挙げられる。
本発明の油性化粧料が毛髪化粧料である場合、本発明の油性化粧料中の成分(E1)の含有割合は、本発明の油性化粧料100質量%に対して、0.3〜20.0質量%が好ましく、より好ましくは1.0〜15.0質量%、さらに好ましくは3.0〜10.0質量%である。上記含有割合が0.3質量%以上であると、毛髪化粧料の塗布後に成分(E1)が毛髪上に皮膜を形成し、毛髪のべたつき及び不自然な光沢を抑えつつ、毛髪のまとまりを優れたものとできる。上記含有割合が20.0質量%を越える場合には、高粘度の成分(E1)を安定に毛髪化粧中に含有させることが困難となることがある。上記成分(E1)の含有割合は、本発明の油性化粧料中の全ての成分(E1)の含有割合の合計である。
本発明の油性化粧料が皮膚化粧料である場合、本発明の油性化粧料中の成分(E1)の含有割合は、本発明の油性化粧料100質量%に対して、0.1〜15.0質量%が好ましく、より好ましくは0.2〜3.0質量%である。上記含有割合が0.1質量%以上であると、成分(E1)は、皮膚化粧料の塗布後において皮膚上に皮膜を形成し、べたつきを抑え、滑らかな感触を与えることができる。上記含有割合が15.0質量%を越える場合には、高粘度の成分(E1)を安定に皮膚化粧中に含有させることが困難となることがある。上記成分(E1)の含有割合は、本発明の油性化粧料中の全ての成分(E1)の含有割合の合計である。
本発明の油性化粧料が毛髪化粧料である場合、本発明の油性粧料中の成分(E11)の含有割合は、本発明の油性化粧料100質量%に対して、0.3〜20.0質量%が好ましく、より好ましくは0.5〜10.0質量%、さらに好ましくは0.8〜7.0質量%である。上記含有割合が0.3質量%以上であると、毛髪化粧料の塗布後に、毛髪にやわらかさを与え、毛髪のべたつき及び不自然な光沢を抑えつつ、毛先のまとまりをより優れたものとできる。上記含有割合が20.0質量%以下であると、高粘度の成分(E11)を安定に毛髪化粧中に含有させることができる。上記成分(E11)の含有割合は、本発明の油性化粧料中の全ての成分(E11)の含有割合の合計である。
本発明の油性化粧料が毛髪化粧料である場合、本発明の油性化粧料中の成分(E12)の含有割合は、本発明の油性化粧料100質量%に対して、0.3〜20.0質量%が好ましく、より好ましくは1.0〜15.0質量%である。上記含有割合が0.3質量%以上であると、毛髪のべたつき及び不自然な光沢を抑えつつ、毛先のまとまりをより優れたものとできる。上記含有割合が20.0質量%以下であると、高粘度の成分(E12)を安定に毛髪化粧中に含有させることができる。上記成分(E12)の含有割合は、本発明の油性化粧料中の全ての成分(E12)の含有割合の合計である。
[成分(E2):揮発性オイル]
成分(E2)は、25℃で揮発性を有するオイル(油分)である。成分(E2)の沸点は、例えば250℃以下であり、好ましくは230℃以下である。本発明の油性化粧料が毛髪化粧料である場合、成分(E2)は、成分(E1)、成分(E3)、成分(E4)、成分(E5)等を溶解して毛髪上に塗布することを可能とし、また、塗布後は揮発する。成分(E2)は、一種のみを用いてもよいし、二種以上を用いてもよい。
成分(E2)としては、例えば、環状シリコーン油、メチルトリメチコン、エチルトリシロキサン、トリシロキサン、カプリリルメチコン、炭化水素油、25℃における粘度が0.1〜2.0mm2/sであるジメチルポリシロキサン等が挙げられる。上記環状シリコーン油としては、例えば、メチルシクロポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等が挙げられる。上記炭化水素油としては、例えば、イソパラフィン、軽質イソパラフィン、軽質流動イソパラフィン、水添ポリイソブテン、水添(テトラデセニル/メチルペンタデセン)、イソドデカン等が挙げられる。
本発明の油性化粧料が毛髪化粧料である場合、本発明の油性化粧料中の成分(E2)の含有割合は、他の成分を溶解させる基剤としての機能を発揮する観点から、本発明の油性化粧料100質量%に対して、30.0〜95.0質量%が好ましく、より好ましくは40.0〜90.0質量%、さらに好ましくは50.0〜85.0質量%である。上記成分(E2)の含有割合は、本発明の油性化粧料中の全ての成分(E2)の含有割合の合計である。
[成分(E3):エステル油及び/又は植物油]
成分(E3)は、エステル油及び/又は植物油である。成分(E3)は、エステル油及び植物油のうちのいずれか一方又は両方である。毛髪化粧料として使用する場合、成分(E3)は、塗布後は毛髪にしっとり感を与えて、毛髪のまとまりを良好にする。また、皮膚化粧料に使用する場合、べたつきを抑え、肌にやわらかさを与える効果が高まる。成分(E3)は、一種のみを用いてもよいし、二種以上を用いてもよい。上記エステル油及び植物油としては、上述のものが挙げられる。
本発明の油性化粧料が毛髪化粧料である場合、成分(E3)は、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル、及び安息香酸アルキル(C12−15)からなる群より選択される1以上のエステル油(「成分(E31)」と称する場合がある)を含むことが好ましい。本発明の油性化粧料が成分(E31)を含む場合、塗布後の毛髪にしっとり感を与えて、毛髪全体及び毛先のまとまりをより良好にする。成分(E31)は、一種のみを用いてもよいし、二種以上を用いてもよい。
安息香酸アルキル(C12−15)は、安息香酸と炭素数12〜15の脂肪族アルコールとのエステルである。安息香酸アルキル(C12−15)は、INCI名:C12−15 Alkyl Benzoateで表される化合物である。
本発明の油性化粧料が皮膚化粧料である場合、成分(E3)は、マカデミアナッツ油、アボカド油、シア脂(シアバター)、ヒマワリ油、ローズヒップ油、オリーブスクワラン、ホホバ油、シュガースクワラン、メドウフォーム油、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、安息香酸アルキル(C12−15)、イソノナン酸イソノニル、及び2−エチルヘキサン酸セチルからなる群より選択される1以上の成分(「成分(E32)」と称する場合がある)を含むことが好ましい。本発明の油性化粧料が成分(E32)を含む場合、肌にやわらかさを与える効果が一層高まる。成分(E32)は、一種のみを用いてもよいし、二種以上を用いてもよい。
本発明の油性化粧料が毛髪化粧料である場合、本発明の油性化粧料中の成分(E3)の含有割合は、本発明の油性化粧料100質量%に対して、0.3〜10.0質量%が好ましく、より好ましくは0.5〜7.0質量%、さらに好ましくは1.0〜5.0質量%である。上記含有割合が0.3質量%以上であると、毛髪にしっとり感を与え、毛髪全体及び毛先のまとまりを良好にする。上記含有割合が10.0質量%以下であると、毛髪のべたつき及び不自然な光沢を抑え、自然な風合いとすることができ、軽い感触が得られるという効果がより一層向上する。上記成分(E3)の含有割合は、本発明の油性化粧料中の全ての成分(E3)の含有割合の合計である。
本発明の油性化粧料が毛髪化粧料である場合、本発明の油性化粧料中の成分(E31)の含有割合は、本発明の油性化粧料100質量%に対して、0.5〜7.0質量%が好ましく、より好ましくは1.0〜5.0質量%である。上記含有割合が0.5質量%以上であると、毛髪全体及び毛先をまとめる力がより向上する。上記含有割合が7.0質量%以下であると、毛髪のべたつき及び不自然な光沢の発生をより抑制することができる。上記成分(E31)の含有割合は、本発明の油性化粧料中の全ての成分(E31)の含有割合の合計である。
本発明の油性化粧料が皮膚化粧料である場合、本発明の油性化粧料中の成分(E3)の含有割合は、本発明の油性化粧料100質量%に対して、40.0〜95.0質量%が好ましく、より好ましくは50.0〜95.0質量%、さらに好ましくは60.0〜90.0質量%である。上記含有割合が40.0質量%以上であると、塗布後の肌の保湿感により優れる。上記含有割合が95.0質量%以下であると、液晶ゲルの構造を維持しつつ、肌のべたつき及び不自然な光沢をより抑えることができる。上記成分(E3)の含有割合は、本発明の油性化粧料中の全ての成分(E3)の含有割合の合計である。また、本発明の油性化粧料中の成分(E32)の含有割合が上記範囲内であることが好ましい。
[成分(E4):25℃における粘度5〜10万mm2/sのジメチルポリシロキサン]
成分(E4)は、25℃における粘度5〜10万mm2/sのジメチルポリシロキサンである。成分(E4)の25℃における粘度は、10〜10万mm2/sがより好ましい。毛髪化粧料として使用する場合、成分(E4)を含むことで、毛髪をまとめる力がより向上し、さらに、軋みを抑制しなめらかとし、塗布後の毛髪をさらさらとした手触りとすることができる。皮膚化粧料として使用する場合、べたつきを抑え、滑らかな感触を与えることができる。成分(E4)は、一種のみを用いてもよいし、二種以上を用いてもよい。
本発明の油性化粧料中の成分(E4)の含有割合は、本発明の油性化粧料100質量%に対して、0.5〜10.0質量%が好ましく、より好ましくは1.0〜7.0質量%である。上記含有割合が0.5質量%以上であると、本発明の油性化粧料が毛髪化粧料である場合、毛髪をまとめる力がより向上し、さらに、軋みを抑制しなめらかとし、塗布後の毛髪をさらさらとした手触りとすることができる。本発明の油性化粧料が皮膚化粧料である場合、滑らかな感触を与えることができる。上記含有割合が10.0質量%以下であると、べたつき及び不自然な光沢をより抑制することができる。上記成分(E4)の含有割合は、本発明の油性化粧料中の全ての成分(E4)の含有割合の合計である。
[成分(E5):引火点200〜300℃の流動パラフィン]
成分(E5)は、引火点200〜300℃の流動パラフィンである。成分(E5)は、引火点が比較的高い流動パラフィンである。毛髪化粧料として使用する場合、成分(E5)は、成分(E11)と組み合わせて用いることにより、毛髪化粧料の塗布後において毛髪上に皮膜を形成し、比較的少量で毛先のまとまりを優れたものとすることができる。皮膚化粧料として使用する場合、成分(E5)は、成分(E3)と組み合わせて用いることにより、保湿感を高めて、肌にやわらかさを付与する効果をさらに高めることができる。成分(E5)は、一種のみを用いてもよいし、二種以上を用いてもよい。
本発明の油性化粧料中の成分(E5)の含有割合は、本発明の油性化粧料100質量%に対して、0.3〜8.0質量%が好ましく、より好ましくは0.5〜6.0質量%、さらに好ましくは1.0〜6.0質量%である。上記含有割合が0.3質量%以上であると、毛髪化粧料として使用する場合、毛先のまとまりをより優れたものとでき、皮膚化粧料として使用する場合、肌にやわらかさを付与する効果をより優れたものとできる。上記含有割合が8.0質量%以下であると、べたつき及び不自然な光沢をより抑えることができる。上記成分(E5)の含有割合は、本発明の油性化粧料中の全ての成分(E5)の含有割合の合計である。
[成分(E6):アミノ変性ジメチルポリシロキサン]
成分(E6)は、アミノ変性ジメチルポリシロキサンである。成分(E6)は、毛髪化粧料の塗布後に毛髪により柔軟性を付与することができる。また、毛髪全体のまとまりをより向上することができる。成分(E6)は、一種のみを用いてもよいし、二種以上を用いてもよい。
本発明の油性化粧料中の成分(E6)の含有割合は、本発明の油性化粧料100質量%に対して、0.05〜3.0質量%が好ましく、より好ましくは0.1〜1.0質量%である。上記含有割合が0.05質量%以上であると、毛髪化粧料の塗布後に毛髪により柔軟性を付与することができる。また、毛髪全体のまとまりをより向上することができる。上記含有割合が3.0質量%以下であると、毛髪のべたつき抑えることができる。上記成分(E6)の含有割合は、本発明の油性化粧料中の全ての成分(E6)の含有割合の合計である。
[その他の成分]
本発明の油性化粧料は、本発明の目的を阻害しない範囲内で、上記成分(A)〜(E)以外の成分(その他の成分)を含んでいてもよい。上記その他の成分しては、特に限定されず、例えば、化粧品や医薬部外品に通常用いられる成分等が挙げられる。具体的には、例えば、エタノール等の低級アルコール;成分(B)以外の多価アルコール;ノニオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤等の成分(A)及び成分(D)以外の界面活性剤;カルボキシビニルポリマー、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、キサンタンガム等の増粘剤;保湿剤;殺菌剤;パール化剤;グリチルリチン酸及びその塩等の抗炎症剤;メントール等の清涼剤;リン酸及びその塩類、クエン酸及びその塩類、乳酸及びその塩類、水酸化ナトリウム、トリエタノールアミン等のpH調整剤;香料;紫外線吸収剤;酸化防止剤;金属イオン封鎖剤(キレート剤);ピリビニルピロリドン等の皮膜形成性高分子化合物;カオリン、シリカ、タルク等の粉体;色素;顔料;ビタミン類;アミノ酸類;収斂剤;美白剤;動植物抽出物;酸;アルカリ等が挙げられる。なお、上記その他の成分からは、上記成分(A)〜(E)に含まれるものは除かれるものとする。
本発明の毛髪化粧料の使用方法は、特に限定されないが、例えば、下記の方法が挙げられる。(i)洗髪しタオルドライ後に、本発明の毛髪化粧料を、毛髪に全体的又は部分的に適量塗布し、ドライヤー等を用いて乾燥させる。(ii)乾いた毛髪又は僅かに湿らせた毛髪に、本発明の毛髪化粧料を全体的又は部分的に適量塗布し、必要に応じてヘアアイロンを用いるなどして、整髪する。本発明の毛髪化粧料を、他の整髪剤と併用して整髪を行ってもよい。
本発明の油性化粧料は、特に限定されず、公知乃至慣用の方法により製造することができる。例えば、上記各成分を混合し、ホモミキサー、パドルミキサー等で攪拌して製造することができる。
本発明の油性化粧料は、特定のゲル化剤[成分(A)]を用い、且つ、グリセリン、ジグリセリン、ポリエチレングリコール、及び糖アルコールからなる群より選択される1以上の多価アルコール[成分(B)]並びに水[成分(C)]を、特定の割合で組み合わせて、多価アルコール及び水を含んだゲル(液晶ゲル)を形成している。上記液晶ゲルを油性成分[成分(E)]と組み合わせることによりオイルゲルを形成し、液晶中に水を抱え込んでいるためと推定されるが、水を含むことが可能であり、且つ操作性に優れる油性化粧料が得られる。
そして、このように形成されたオイルゲルにおいて、グリセリンモノ2−エチルヘキシルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルドデシルエーテル、1,2−オクタンジオール、アルキルグルコシド、イソステアリン酸プロピレングリコール、及びオクチルドデカノールからなる群より選択される1以上の成分[成分(D)]を配合することにより、上記オイルゲルの構造を維持しつつ、流動性に優れる油性化粧料が得ることが可能であることを見出した。これは、成分(D)が適度な極性を有し、成分(A)〜(C)により形成される液晶相にとりこまれやすく、これにより液晶相の構造を緩めるためと推測される。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例にのみ限定されるものではない。なお、表に記載の配合量は、各成分の配合量(すなわち、各原料中の有効成分の配合量。所謂純分)であり、特記しない限り「質量%」で表す。
実施例1〜36、比較例1〜8
表に記した各成分(成分(A)〜(E)及びその他の成分)を用い、実施例及び比較例の各油性化粧料を常法により調製した。なお、実施例1〜23及び比較例1〜4の油性化粧料は毛髪化粧料であるヘアオイルの例であり、実施例24〜36及び比較例5〜8の油性化粧料は皮膚化粧料であるボディオイルの例である。
表に記載の主な成分は、以下の通りである。
<成分(A1)>
セチルリン酸:商品名「Hostaphat CC」、クラリアントジャパン株式会社製
<成分(A2)>
ポリオキシエチレン(20)オレイルエーテルリン酸:商品名「ゲラゾール E−50」、互応化学工業株式会社製、オレス−20リン酸
ポリオキシエチレン(7)オレイルエーテルリン酸Na:商品名「フォスファノール RD−720N」、東邦化学工業株式会社製、オレス−7リン酸ナトリウム塩
ポリオキシエチレン(3)オレイルエーテルリン酸:商品名「CRODAFOS O3A」、クローダジャパン株式会社製、オレス−3リン酸
ポリオキシエチレン(4)セチルエーテルリン酸:商品名「Hostaphat KW340D」、クラリアントジャパン株式会社製、トリセテアレス−4リン酸
ポリオキシエチレン(4)ラウリルエーテルリン酸:商品名「フォスファノール RD−510Y」、東邦化学工業株式会社製、ラウレス−4リン酸
(C12−15)パレス−3リン酸:商品名「フォスファノール RS−410」、東邦化学工業株式会社製
<成分(A3)>
サーファクチンナトリウム:商品名「カネカ・サーファクチン」(株式会社カネカ製)、サーファクチンNa
<成分(A4)>
ジラウロイルグルタミン酸リシンナトリウム:商品名「ペリセア L−30」、旭化成ファインケム株式会社製
<成分(E1)>
高重合ジメチコノール(約1800万mPa・s):商品名「XF49−C2070」、モメンティヴ・パフォーマンス・マテリアルズ社製、25℃における粘度約1800万mPa・s
高重合ジメチルポリシロキサン(約1800万mPa・s):商品名「XF49−811」、モメンティヴ・パフォーマンス・マテリアルズ社製、25℃における粘度約1800万mPa・s
高重合ジメチルポリシロキサン(約1300万mPa・s):商品名「XF49−B1747」、モメンティヴ・パフォーマンス・マテリアルズ社製、25℃における粘度約1300万mPa・s
<成分(E5)>
流動パラフィン(引火点250℃):商品名「流動パラフィンNo.380SP」、三光化学工業株式会社製
<成分(E6)>
アモジメチコンA:商品名「SS−3551」、東レ・ダウコーニング株式会社製
アモジメチコンB:商品名「CB−1002」、東レ・ダウコーニング株式会社製
ビス(ヒドロキシ/メトキシ)アモジメチコン:商品名「AP−8087 Fluid」、東レ・ダウコーニング社製
(評価)
実施例及び比較例で得られた各油性化粧料について以下の通り評価した。評価結果は表に記載した。但し、比較例1〜3及び5〜8は、組成物に分離又は沈殿が生じるものであったため、ゲルの状態以外の評価を行わなかった。
(1)ゲルの状態
実施例及び比較例で得られた各油性化粧料の性状(調製後3日後)を目視にて観察し、以下の基準で判定した。
[ゲルの状態の判定基準]
○(良好):ゲルの性状を有しており、分離・沈殿が認められない。
×(不良):分離又は沈殿が見られた。
(2)流動性
実施例及び比較例で得られた各油性化粧料50mlを60mlのガラス製マヨネーズ瓶に充填し、垂直に傾けて10秒静置した時の状態を、以下の基準で判定した。
[ゲルの流動性の判定基準]
○(良好):油性化粧料が流動して、瓶から垂れ落ちる。
×(不良):油性化粧料が全く流動しない、または、僅かに流動するものの瓶から垂れ落ちない。
Figure 2019202960
Figure 2019202960
Figure 2019202960
本発明の油性化粧料(実施例)は、ゲルの状態が安定しており、且つ流動性に優れると評価された。一方、成分(D)を含有しない場合(比較例4)には、ゲル形成ができたものの、流動性が劣ると評価された。また、成分(A)を含有しない場合(比較例1及び5)、成分(B)を含有しない場合(比較例2及び6)、成分(B)に代えて他の多価アルコールを用いた場合(比較例7)、及び成分(C)を含有しない場合(比較例3及び8)のいずれにおいても、ゲルの形成を確認できず、分離又は沈殿が見られた。
(3)塗布時の剤の髪なじみのよさ
さらに、実施例1〜23で得られた各油性化粧料について、以下の通り塗布時の剤の髪なじみのよさを評価した。
毛束(長さ30cm、重さ10g、キューティクルの揃った毛束)に、過酸化水素とアンモニアを用いてブリーチ処理を施し、試料毛束を作製した。
実施例1〜23で得られた各油性化粧料約0.3gを、上記試料毛束に均一に塗布した時の、油性化粧料の髪なじみの良さを評価した。
その結果、評価を行った全ての油性化粧料について、毛束を握るように、毛束の上から下に剤を塗布した時に、10回以内に剤が均一に毛束に塗布することができ、塗布時の剤の髪なじみのよさが良好であると評価された。
(4)毛髪の手触りのよさ、毛髪のやわらかさ、毛髪のべたつきのなさ
さらに、実施例1〜23で得られた各油性化粧料について、以下の通り毛髪の手触りのよさ、毛髪のやわらかさ、毛髪のべたつきのなさを評価した。
毛束(長さ30cm、重さ10g、キューティクルの揃った毛束)に、過酸化水素とアンモニアを用いてブリーチ処理を施し、試料毛束を作製した。
実施例1〜23で得られた各毛髪化粧料約0.3gを、上記試料毛束に均一に塗布し、30分間放置した。放置後の試料毛束の上部から下部方向に指を通し、さらに毛束を手で握ることにより、手触りのよさ、やわらかさ、べたつきのなさを評価した。
その結果、評価を行った全ての油性化粧料について、塗布後の試料毛束に指を通した際に、指が引っ掛かるような感触がなく、すべりがよく、毛髪の手触りのよさが良好であると評価された。また、評価を行った全ての油性化粧料について、塗布後の試料毛束が、未塗布の試料毛束よりもやわらかく、毛髪のやわらかさが良好であると評価された。また、評価を行った全ての油性化粧料について、塗布後の試料毛束を握った際に、手に化粧料が付着する感触がなく、べたつきがないと評価された。
(5)毛髪のまとまり、不自然な光沢のなさ
さらに、上記評価(4)の後に、試料毛束を目視にて観察し、毛髪のまとまり、不自然な光沢のなさを評価した。その結果、評価を行った全ての油性化粧料について、毛束が下方に向けて広がっておらず毛束全体がまとまっており、また、毛束の先端部分がまとまっており、そして、健常毛の光沢に近い光沢であると評価された。
(6)塗布時の剤の肌なじみのよさ
さらに、実施例24〜36で得られた各油性化粧料について、以下の通り塗布時の剤の肌なじみのよさを評価した。
実施例24〜36で得られた各油性化粧料約1gを掌に取り、腕全体に均一に塗布した際の、油性化粧料の肌なじみの良さを評価した。その結果、評価を行った全ての油性化粧料について、掌で剤を腕全体に塗布した時に、掌で腕を付け根から手首に向かって往復した回数が10回以内で剤がなじみ、肌なじみのよさが良好であると評価された。
(7)肌のやわらかさ、肌のべたつきのなさ
さらに、上記評価(6)の後に、剤を塗布した腕を掌で触って、肌のやわらかさを評価したところ、未塗布に比べて明らかに肌のやわらかさを実感できたと評価された。同じく、上記評価(6)の後に、肌のべたつきのなさを評価したところ、掌に剤が付着する感触がほとんどなく、べたつきがないと評価された。

Claims (2)

  1. 下記成分(A)、下記成分(B)、下記成分(C)、下記成分(D)、及び下記成分(E)を含有し、前記成分(A)の含有割合が0.1〜5.0質量%、前記成分(B)の含有割合が3.0〜50.0質量%、前記成分(C)の含有割合が0.5〜20.0質量%である、油性化粧料。
    成分(A):下記成分(A1)〜(A4)からなる群より選択される1以上の成分
    成分(A1):アルキルリン酸エステル及び/又はその塩
    成分(A2):ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸及びその塩、並びにポリオキシアルキレンアルケニルエーテルリン酸及びその塩からなる群より選択される1以上の化合物
    成分(A3):サーファクチン及び/又はその塩
    成分(A4):ジ脂肪酸アシルグルタミン酸リシン及び/又はその塩
    成分(B):グリセリン、ジグリセリン、ポリエチレングリコール、及び糖アルコールからなる群より選択される1以上の多価アルコール
    成分(C):水
    成分(D):グリセリンモノ2−エチルヘキシルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルドデシルエーテル、1,2−オクタンジオール、アルキルグルコシド、イソステアリン酸プロピレングリコール、及びオクチルドデカノールからなる群より選択される1以上の成分
    成分(E):油性成分
  2. 毛髪化粧料である請求項1に記載の油性化粧料。
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