JP2515514B2 - α+β型合金チタンの薄板製造方法 - Google Patents

α+β型合金チタンの薄板製造方法

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JP2515514B2 JP61218208A JP21820886A JP2515514B2 JP 2515514 B2 JP2515514 B2 JP 2515514B2 JP 61218208 A JP61218208 A JP 61218208A JP 21820886 A JP21820886 A JP 21820886A JP 2515514 B2 JP2515514 B2 JP 2515514B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、冷間圧延して表面性状を改善したα+β型
合金チタンの薄板製造方法に関するものである。
〔従来の技術〕
合金Tiの広幅薄物材を製造するには、様々な問題があ
るが、特に通常の鉄鋼圧延設備にて製造する場合には、
以下に示すような問題が生ずる。
(1) 合金Ti熱間圧延 合金Tiの圧延工程は以下に示す順にて行われる。
(インゴット)→〔β域分塊圧延〕→〔α+β域仕上圧
延〕→〔熱処理〕 ここで〔α+β域仕上圧延〕は製品の組織を調整すめ
ためのものであり、この圧延工程により製品の特性が決
まる。
〔α+β域仕上圧延〕工程での圧延方向が一方向の場
合、圧延方向と幅方向で製品の引張り強度が異なるた
め、これを防ぐためクロス圧延が必要である。
クロス圧延は例えば厚板ミルのようなレバースミルで
しか出来ないため、一般に仕上げ板厚≧5mmであるの
で、通常の圧延方法では薄板が出来ない。
(2) 合金Ti冷間圧延 合金Tiは冷間加工性が悪いため、冷間圧延による減厚
は殆ど出来ない。熱間圧延板を冷間圧延したところで10
〜30%圧延出来るだけであり、極薄板の製造は不可能で
ある。
然し、〔熱延〕→〔冷延〕のようなタンデムミルで
は、薄物は出来るが、広幅物の製造は不可能である。
一方厚板ミルでは広幅物は出来るが、薄物は製造が不
可能である。
上記の問題点を解決するには、厚板ミルによる積層圧
延方法(パック圧延方法)がある。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、このパック圧延方法には、以下に示す
問題点がある。
(1) コア材は、カバー材に押さえられて変形するた
め、表面状態が悪く、凹凸が生ずる。
(2) コア材の表面に酸化層が生ずるため、酸洗にて
落とすが、それにより表面光沢が消える。そこで最終仕
上げとしてグラインダー研磨する必要があり、その手間
の分だけコストが上がる。又Tiを削り落とすため歩留り
が低下する。
本発明は、合金Tiの広幅、薄板を積層熱間圧延にて製
造するに当たって、製品の表面粗さの改善、従来の研削
による仕上げ工程の省略、並びに歩留りの向上を図り、
コスト低下をも図るα+β型合金チタンの薄板製造方法
を提供することを目的とするものである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、表面に剥離剤が塗布され積層された合金Ti
からなるコア材の四周をカバー材で覆って加熱し、該コ
ア材の結晶組織がα+β域の熱間でクロス圧延した後、
該コア材の変態点以下の温度で焼鈍してα晶組織とした
積層圧延素材を、分離して酸洗したものを下記の式に示
す圧下率の範囲で冷間圧延することを特徴とするα+β
型合金チタンの薄板製造方法である。
Rmax×100/t≦γc<30 但し、γc :冷間圧延の圧下率(%) Rmax:酸洗後表面最大粗さ(mm) t :酸洗後板厚(mm) 〔作用〕 表面に剥離材が塗布され積層された合金Tiからなるコ
ア材は、四周をカバー材で覆って加熱し、該コア材の結
晶組織がα+β域の熱間でクロス圧延することによっ
て、圧延方向と幅方向の引張り強度が等しくなるように
する。その後、該コア材の変態点以下の温度で焼鈍して
結晶粒を等軸のα晶組織に調整する。このような積層圧
延素材を分離して酸洗した後の合金チタン板は表面粗さ
が大きく凹凸が生じている。上記表面粗さが大きく、凹
凸が生じた悪い表面状態の合金Tiは冷間圧延によって良
好な表面状態に改善する。この際、冷間圧延での圧下量
は、冷間圧延前の最大粗さ(Rmax)未満では良好な表面
状態を得ることができない。また、冷間圧延の最大圧下
率は冷間圧延時のエッジ割れにより規定され、冷間圧延
の最大圧下率は30%であり、これを限度とする。故に、
最小圧下量=Rmaxであるから、その圧下率=Rmax/酸洗
後板厚(t)となる。従って冷間圧延することによって
良好な表面性状が得られる圧下率:γc(%)の範囲は
下記の式に示す通りとなる。前記圧下率:γc(%)の
範囲で冷間圧延することにより優れた表面性状を有し、
光沢のあるα+β型合金チタンの薄板が製造できる。
Rmax×100/t≦γc<30 但し、γc :冷間圧延の圧下率(%) Rmax:酸洗後表面最大粗さ(mm) t :酸洗後板厚(mm) 〔実施例〕 実施例1 本発明は、合金Tiの広幅、薄物材を製造するに当たっ
て、一枚以上の合金Tiをコア材として、各層間に剥離材
を塗布し、カバー材としてスチール板を用い、コア材を
カバー材で挟み、周りにスペーサを溶接して構成した圧
延素材を、加熱して、変態温度以下の熱間にて、リバー
スミルにて圧延して得られる合金Tiの薄板を変態温度以
下で焼鈍し、等軸α晶の組織粒に結晶粒を調整し、その
後、表面のスケールを落とすために、酸洗を施すが、熱
間圧延時に生じた表面の凹凸は残存する。すなわち積層
熱間圧延、酸洗工程により酸洗して得られる合金Ti板の
表面性状は、表面粗さも悪いことから、多くの薄板材用
途に不向きである。そこで積層熱間圧延して得られた合
金Tiの薄板は1パス以上の冷間圧延を行い表面の凹凸を
消し、表面光沢度を向上させるものである。
ところで合金Tiは冷間加工性が悪いので、その上限に
ついて検討した。供試材としてTi-6A1-4V合金を用い、
この単板を600〜850℃の範囲で、10〜70%の圧下率で圧
延し、その後、950℃で1時間焼鈍したものを冷間で多
パス圧延し、エッジ割れを発生する圧下率を測定した。
第1図はこの冷間圧下率と熱間圧下率の関係を示すグラ
フ図である。図において横軸は熱間圧延の圧下率、縦軸
が冷間圧下率である。熱間圧延における圧下率が大きい
程、冷間圧延における圧下率を大きくしてもエッジ割れ
は生じないが、熱間での最大圧下率は90%程度であり、
冷間圧延の最大圧下率は最大30%である。なお、熱間圧
延温度および焼鈍温度を変態温度975℃以上にすると組
織が粗大化し、冷間加工性は悪くなる。
また、前記冷間圧延の最小圧下率は、冷間圧延前の表
面性状により決定される。冷間圧延して良好な表面性状
が得られる冷間圧下率と冷間圧延前表面粗さとの関係を
検討した。その結果を第2図に示す。この結果から明ら
かなように、冷間圧延により表面粗さは急激に改善され
るものの、その圧下量が圧延前の最大粗さ(Rmax)未満
では製品として好ましい表面性状を得ることはできな
い。すなわち最小圧下量=Rmaxであるから、その圧下量
=Rmax/酸洗後板厚(t)となる。従って冷間圧延する
ことによって良好な表面性状が得られる圧下率:γ
c(%)の範囲は下記の式に示す通りとなる。前記圧下
率:γc(%)の範囲で冷間圧延することにより優れた
表面性状を有し、光沢のあるものが製造できる。
Rmax×100/t≦γc<30 但し、γc :冷間圧延の圧下率(%) Rmax:酸洗後表面最大粗さ(mm) t :酸洗後板厚(mm) 上記検討結果に基づき、カバー材にSS41(25.4×1435
×1884mm)、コア材にTi-6A1-4V(15.2×1270×1727m
m)3枚を用い、剥離剤としてアルミナ粉を塗り、重ね
合わせ、スペーサを周りに溶接して作成した96.7×1436
×1864mmの積層圧延素材を工場にて925℃まで加熱した
後厚板ミルにて28,9mmまで圧延した。この結果、各Ti厚
さが4.6mmのほぼ平坦な板が得られた。仕上げ温度は740
℃である。変態温度は975℃である。
この合金Ti板を、シヨット、酸洗を施した後、1枚
は、従来通り研削仕上げをし、他の1枚は冷間レバース
ミルにて冷間圧延仕上げを行った。
酸洗後板厚は4.55mm、その最大表面粗さは100μmで
あり、若干の小波を有していた。その結果、研削で平坦
な板を得るためには、約200μの研削代が必要であっ
た。
一方、冷圧でも同様に200μの圧下を1パス行った。
この時の圧下率は4.4%である。その結果、研削仕上げ
と同等な表面状態の板が、研削代なく、又工数でも遥か
に短時間に得ることが出来た。
尚、本実施例での最小圧下率は2.2%である。また、
比較として圧下率1.5%で圧延したものは表面性状が悪
く、製品としては不合格となった。その際の冷間圧延ロ
ール表面粗さはRa(平均粗さ)で0.5μを用いた。
冷間ロールの表面粗さを調整することにより、任意の
表面粗さの板を得ることが出来る。
実施例2 以下の条件にてパック圧延を行った。
成品寸法 厚さ1.26×幅1219×長さ2438mm 組立スラブ寸法 〃 58.6×〃1456×〃 1960mm カバー材(FO9.S) 〃 22.4×〃1456×〃 1960mm コア材(6−4Ti) 〃 4.6×〃1315×〃 1815mm3枚 加熱温度 920℃、変態温度 975℃ 圧延 第1パス目よりレバース圧延,パス数10パスにて
圧延荷重は1000〜3600トン、圧延時表面温度は740〜765
℃ 成品寸法 厚さ21.2×幅1480×長さ6670mm カバー材(FO9.S) 〃 6.6×〃1480×〃 6670mm コア材(6−4Ti) 〃 1.28×〃1325×〃 6000mm3枚 形状 長手方向,幅方向とも形状良好 このようにして得られた合金Ti板より、以下の手順に従
い圧延した。酸洗後の最大表面粗さは100μmであっ
た。
〔ショット〕→〔酸洗〕→〔冷間圧延〕 斯くすることにより厚みは、酸洗後板厚1.25→1.15→
1.05→0.96mmとなった。
総圧下率…23.2%,ロール径…500mm,ロール回転速度
…100rpm 以上より、表面性状及び形状の良好な0.96mm tのα+
β合金Tiの薄板の製造が可能となった。尚、比較とし
て、さらに1パス圧延し板厚を0.87mmにしたものは、エ
ッジ割れが発生し製品とならなかった。この時の圧下率
は30.4%である。
〔発明の効果〕
本発明のα+β型合金チタンの薄板製造方法によれ
ば、次の如き効果を奏するものである。
(1) 合金Tiの積層圧延における仕上げ研削が省略で
きる。
(2) 研削工程の省略に伴ってコストが低下する。
(3) 削り代が無いため歩留りが向上する。
【図面の簡単な説明】
第1図は、冷間圧下率と熱間圧下率との関係グラフ図で
ある。第2図は冷間圧下率と冷間圧延前表面粗さとの関
係を示すグラフで図ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 有泉 孝 東京都千代田区丸の内1丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 (72)発明者 山田 真 東京都千代田区丸の内1丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 審査官 鈴木 毅 (56)参考文献 特開 昭50−146557(JP,A) 特開 昭59−25963(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面に剥離剤が塗布され積層された合金Ti
    からなるコア材の四周をカバー材で覆って加熱し、該コ
    ア材の結晶組織がα+β域の熱間でクロス圧延した後、
    該コア材の変態点以下の温度で焼鈍してα晶組織とした
    積層圧延素材を、分離して酸洗したものを下記の式に示
    す圧下率の範囲で冷間圧延することを特徴とするα+β
    型合金チタンの薄板製造方法。 Rmax×100/t≦γc<30 但し、γc :冷間圧延の圧下率(%) Rmax:酸洗後表面最大粗さ(mm) t :酸洗後板厚(mm)
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