JP2648320B2 - ヒューズの製作方法 - Google Patents

ヒューズの製作方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は電気回路保護のための改良したヒューズの製
作方法に関するものである。本発明が適用されるヒュー
ズは、印刷回路板および部品を保護するために使用でき
る種類の超小型ヒューズとしてとくに用いられる。
この明細書で使用する「超小型ヒューズ」という用語
は、印刷回路板の中央部に多数のヒューズを取付けるこ
とができるようにするために、可融要素と、その可融要
素を納める容器とを含んで、幅が0.254cm(10分の1イ
ンチ)より狭いヒューズを指すものである。理想的に
は、そのヒューズの体積は0.163cm3(0.01立方インチ)
より小さい方が良い。超小型ヒューズは付加外部パッケ
ージングに取付けることができ、ヒューズの本体自体の
直径をこえて延びるリードを含むことができる。
〔従来の技術〕
従来、ガラス管またはセラミック管の端部の間に細い
可融線を張ることにより超小型ヒューズへ製作されてい
た。可融要素へはんだ付けされ、または機械的にかしめ
られる金属製端部キャップによって可融線への電気的接
触が行われる。端部キャップをガラス管またはセラミッ
ク管にかしめることにより全体の組立体が一緒に保持さ
れる。
ヒューズを印刷回路板に取付けるために軸線方向リー
ドを端部キャップに取付けなければならない時には、組
立体を正常に取扱うために十分な強度を組立体に持たせ
るために、ヒューズ本体と端部キャップをプラスチック
材料で一緒に保持しなければならない。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記のような従来の超小型ヒューズ組立体には多くの
欠点がある。
印刷回路板に取付けるヒューズの物理的な寸法はでき
るだけ小さくなければならない。可融線が短くされる
と、ヒューズの求められている諸特性を維持するために
それの直径を記述しなければならない。ある場合には、
可融線の直径は0.0007cm(0.0003インチ)と細くしなけ
ればならない。そのように細い線を従来の超小型ヒュー
ズに組込むことは非常に困難であって、製作コストが高
くつく。その結果、非常に小さい電流用には非常に細い
可融線を必要とするから、非常に小さい電流用のヒュー
ズは実用的ではなくなる。更に、従来の超小型ヒューズ
は特定の用途にとくに構成されたものであり、軸線方向
リード線による取付け、表面取付けまたは半導体型イン
ライン取付けのために改造することは容易ではない。
線状の可融要素を用いる典型的な超小型ヒューズは、
可融線の直接付着、組成および自由長が一定でないため
に、極めて厳しい回路遮断特性に合うように管理するこ
とはできない。線状の可融要素へのかしめ型およびはん
だ付け型の電気的接続は線の自由長を制御するためには
非常に不正確な方法である。
更に、超小型ヒューズの従来の構造は密封型ではな
い。ある種の構造はプラスチック封止を行っているが、
適正なガラス−金属封止のみにより行うことができる真
の密封はほとんどのものが行っていない。したがって、
ほとんどの超小型ヒューズは所定の組成のガスを含んで
おらず、内部を外部の気体から保護することはできず、
また蒸気により汚染されることになる。その結果とし
て、従来の超小型ヒューズの電気的諸特性は経年及び環
境の変化の影響を受けることになる。
従来超小型ヒューズの構造では高電圧、大電流のヒュ
ーズは実用的ではない。可融線が短く、金属製端部キャ
ップが近接していることにより、高電圧、大電流の障害
遮断中にヒューズ本体内にエネルギーが非常に大きい導
電性プラズマが自然に生ずる。その結果として、気化し
た金属プラズマアークがヒューズの内部を急速に加熱し
てヒューズ内部に高い圧力を生じ、その圧力によってヒ
ューズ本体が爆発して印刷回路板に取付けられている他
の部品を破壊することになる。その爆発により物理的な
破壊と火災の危険が生ずる。
従来の超小型ヒューズの構造では収納プラスチックだ
けが端部キャップと軸線方向リードを保持するから、従
来の超小型ヒューズは軸線方向の引張り力には弱い。典
型的な外力に十分に耐えられるように外部プラスチック
を丈夫にすると、ヒューズの外部寸法が合理的な値以上
に大きくなる。
従来の超小型ヒューズを外部プラスチック被覆で一緒
に保持すると、ヒューズがとんだかどうかを判定するた
めの視覚検査がほとんど不可能となる。
したがって、本発明の目的は、極めて小型にでき、極
端な電気的過負荷の下でも物理的な破壊に耐えるヒュー
ズとくに超小型ヒューズを得るための製作方法を提供す
ることである。
〔課題を解決するための手段および作用〕
本発明は、内管の上に可融要素を真空スパッタする工
程と、内管を外管内に組込む工程と、組立てられた内管
と外管を複数のヒューズに切断する工程とを備えるヒュ
ーズの製作方法を提供するものである。
内管の外面に電極を設け、その電極と可融要素の上に
帯金を設け、内管の端部に間隔パッドを形成し、スパッ
タされた金属電極に対する低抵抗値の電気的接続部の管
の軸線方向端部に形成するためにスパッタ技術を用いる
ことも好ましい。スパッタされた軸線方向の接続部によ
って、ヒューズ組立体に対する電気的接触のための優れ
た結合面も得られる。
スパッタされた金属製端部の終端部はヒューズの端部
における接点へ直接はんだ付けされる。そのはんだ付け
作業によりヒューズの内管と外管の間が密封され、極め
て強い軸線方向周端部が得られる。ヒューズの種々の取
付け方に合わせて、管の端部における接点を種々の方法
で形成できる。
本発明により、内管の端部と外管の端部に金属を被覆
できるから、軸線方向のリード線へ優れた質の電気的接
続および機械的接続を行うことができる。従来の超小型
ヒューズの構造と比較して、はるかに高い強度およびは
るかに低い抵抗値の端部終端部が得られる。
本発明は、とくに可融要素と電極を含んでいる、内管
に付着した導体の組成と寸法を従来の構造のヒューズよ
りもはるかに細かく制御する方法も提供するものであ
る。スパッタ操作において希望の組成のターゲットを選
択することにより、導体要素の組成を制御できる。所定
の厚さの種々の金属管を順次スパッタすることにより可
融要素を形成することが好ましい。好適な構成例におい
ては、それらの層は厚さが数ミクロンのすずまたは銅で
あるが、合金または擬似合金を形成するために数オング
ストロームというように薄い導体物質を使用できる。導
体の組成と寸法を制御することにより、本発明は正常な
動作中および過負荷条件の下においてヒューズの諸特性
を制御する。
〔実施例〕
以下、図面を参照して本発明を詳しく説明する。
まず本発明によるヒューズの製作方法を説明する前
に、本発明が適用されるヒューズについて説明する。第
4図、第5図および第8〜10図に示すように、本発明が
適用されるヒューズ1は、外管3(第4図)と内管5
(第4図)から形成される。外管3と内管5は軟化点が
820℃である高温度KG−33ほうけい酸ガラスで形成され
る。外管3の内径は0.1308cm(0.0515インチ)、外径は
0.2286cm(0.090インチ)、長さが0.7264cm(0.286イン
チ)である。内管5の外径は0.1257cm(0.0495イン
チ)、内径は0.0660cm(0.26インチ)、長さは0.07264c
m(0.286インチ)である。
内管5の外面に金属膜導体7が付着される。後で説明
するように、導体7はマスキングおよび真空スパッタリ
ングにより付着される。
第4図および第8〜10図に示すように、導体7は、狭
い間隙10と、可融性のすずリンク11と、銅片13と、2個
の銅パッド15とにより隔てられ、内管5の端部まで延び
ている2個の銅電極9を含む。電極9と、リンク11と、
銅片13との材質と形状寸法を変えることによりこのヒュ
ーズの定格、電気的特性、および温度特性を容易に変え
ることができる。以下に述べるのは定格が250V、5.5Aの
典型的なヒューズについてである。とくに、電極9と、
間隙10と、リンク11と、銅片13と、銅パッド15との形状
寸法と組成を変えることによりヒューズの定格を変える
ことができる。
電極9は内管5の各軸線方向端部から内側へ0.3479cm
(0.137インチ)だけ延びる。電極9は幅0.101cm(0.04
0インチ)、厚さ12μmである。2個の電極9の間に非
導電性の間隙10が残される。間隙10の広さは0.030cm
(0.012インチ)である。
可融リンク11は丸いすず製のものであり、直径は0.08
8cm(0.035インチ)、厚さは1.1μmで、銅電極9内に
存在する0.030cm(0.012インチ)の隙間を橋絡してい
る。
銅片13はリンク11の中央部を覆い、内管5の端部の間
を延びる。銅片13は幅は0.076cm(0.030インチ)、厚さ
は2.2μmである。この銅片によりリンク11と電極9が
電気的に良く接続される。銅片13は、ヒューズ1が電圧
過負荷および電流過負荷状態にされた時にすず製のリン
ク11と合金を形成することにより、ヒューズがとぶ温度
を制御する機能も果す。これについては後で詳しく説明
する。
銅パッド15の長さは0.1117cm(0.044インチ)で、内
管5の端部へ延びる。この銅パッドの幅は0.076cm(0.0
30インチ)で、厚さが10μmである。この銅パッドによ
りリンク11は外管3から隔てられる。
スペーサすなわち銅パッド15と、銅片13と、リンク11
と、電極9とに電気的に接触するように、銅層17が内管
5の軸線方向端部及び外管3の軸線方向端部へ付着され
る。銅層17は外管3と内管5の間のスペース内へ、また
は外管3の外面に沿って十分に延びることはない。
第6図および第8〜10図に示すように、本発明が適用
されるヒューズ1において、リード線19が内管5の中へ
延び、はんだ21により管の軸線方向端部銅層17へはんだ
付けされる。各リード線19の直径は0.063cm(0.025イン
チ)、長さが3.81cm(1.5インチ)であって、内管5の
内管に0.152cm(0.060インチ)だけ延びる。はんだ21と
しては、たとえば、鉛95%、すず5%で構成され、凝固
点が310℃、溶融点が311℃である市販されている高温は
んだを用いることが好ましい。そのようなはんだは、印
刷回路板の表面に取付けるために、ヒューズ1の第7図
に示されているように変更されたものにとくに適する。
第7図に示されているヒューズについては後で詳しく説
明する。ヒューズ1の端部銅層17に付着されたはんだ21
は、外管3と、内管5と、銅層17の表面との間の環状ス
ペースを覆ってリード線19と、銅層17の表面と、電極9
と、銅片13と、銅パッド15との間で電気的に良い接続を
行う。はんだ21は、外管3と内管5の間の容積を囲むガ
ラス−金属密封を行う。はんだ21は十分に大きい展性を
有するから、広い範囲の温度条件の下ではんだ自体とガ
ラス製の外管3と内管5の熱応力を吸収する。
ヒューズ1の導体に金属層を付着するために真空スパ
ッタリングを用いてヒューズ1を製作できる。ヒューズ
1の製作には、DCスパッタリング技術、高周波スパッタ
リング技術、三極管スパッタリング技術、およびマグネ
トロンスパッタリング技術を含めた各種のスパッタリン
グ技術を、スパッタリング技術の分野における標準的な
手順に従って使用できる。より好ましくヒューズを製作
する上で有用であることが認められている方法の一例に
ついて以下に説明する。
2本の高精度KG−33ほうけい酸ガラス管から20個のヒ
ューズ1が製作される。それらのガラス管の仕様は次の
通りである。外管3用の第1図に示されている大きい直
径のガラス管31は、外径0.2286cm(0.090インチ)、内
径0.1380cm(0.0515インチ)であり、内管5用の第2図
に示されている小さい直径のガラス管51の外径は0.1257
cm(0.0495インチ)、内径が0.0660cm(0.026インチ)
である。
第3図に示すように細いガラス管51に導体7を別々の
作業でスパッタすることにより金属層を付着する。
細いガラス管51を清浄にしてから、真空スパッタリン
グ機械の中に入れ、約10ミリリットルの圧力のアルゴン
を充し、金属層を付着する部分を除き、ガラス管51を全
て機械的にマスクする。
第1の工程においては、電極9のためにマスクが幅0.
101cm(0.040インチ)で長さが0.731cm(0.288インチ)
の部分を露出する。その露出部分をマスク内で0.030cm
(0.012インチ)幅のブリッジで分離されて、各ヒュー
ズ1の電極9の間に間隙10を設ける。公知の手順に従っ
て金属層を付着すべき表面からガラスの分子のいくつか
を除去するために、高周波スパッタエッチング工程を行
う。次に、マスクされているガラスをDCマグネトロン・
スパッタリングにより、銅ターゲットから12ミクロンの
銅をとり出して管51の表面に付着して電極19を形成する
ために十分な時間だけ銅ターゲットに対して露出させ
る。このスパッタ法によりガラス管51の表面に強く付着
した銅層が形成される。第2の工程においては、ガラス
管51をスパッタリング機械から取出し、第1のマスクの
代りに第2のマスクをガラス管51にかぶせる。第2のマ
スクは、ガラス管51に沿ってて0.762cm(0.300インチ)
隔てられた直径0.0889cm(0.035インチ)の丸い点を除
き、ガラス管51を覆う。それらの点は電極9の間の間隙
10の上に中心を置く。それからガラス管51をスパッタリ
ング機へ戻し、低融点の材料であるすずをターゲットと
して用いる。高周波スパッタリング法により、間隙10の
上に厚さ1.1μmのすずの点が電極9を横切って、間隙1
0の両側に延びて形成される。
次の製造工程は銅片13を形成するために第3のマスク
を用いる。マスクの開口の幅は、0.0762cm(0.030イン
チ)でマスクの長さだけ延びる。マスクされたガラス管
51をスパッタリング機の中に再び入れ、DCマグネトロン
スパッタリングにより厚さ2.2ミクロンの銅片層13を付
着する。その銅片層13は間隙10を橋絡し、すず製のリン
ク11と電極9を覆う(第3図)。
ガラス管51に対する最後の金属層付着工程は、第8図
に示すように、外管3の内側から内管5の外面に付着さ
れた可融性中心部を保持するために、制御された厚さの
銅パッド15を形成するために第4のマスクを用いて、DC
マグネトロンスパッタリングを用いる。その第4のマス
クは幅0.0762cm(0.030インチ)、長さ0.254cm(0.100
インチ)の開口部を有する。その開口部は間隙10の上に
中心を置かれる。マスクされたガラス管51をスパッタリ
ング機の中に入れ、厚さが10μmの銅層をガラス管51に
付着させる。
第10図に示すように、スパッタリングの後で行われる
スパッタエッチング工程により、区別できなくなる銅層
が付着される。したがって、第10図には層を付着する種
々の工程を表す別々の層が示されているが、完成された
ヒューズのパッド部分を切断することにより、電極層、
銅片層、銅パッド層ではなくて単一の銅層を示す。
実際には、何本かのガラス管51に金属層を同時に付着
する。金属層を付着された内部ガラス管を外部ガラス管
31の中に挿入して組立体を形成する。この組立体をワッ
クス・マトリックスの中に保持し、中空の外管31の中に
棒を挿入する。この組立体を0.35cm(0.14インチ)の刃
を持ったダイヤモンド鋸で、第5図に示す長さに切断す
る。その切断した組立体をワックス除去器具の中に入れ
てワックスを除去し、清浄にする。それからその組立体
の外面をその器具で覆い、内管と外管の切断された端面
の1つを露出させる。内管5の内面を棒部分でマスクす
る。それから、器具と組立体を真空スパッタ付着装置の
中に入れ、DCマグネトロンスパッタリングにより500オ
ングストローム厚さのニッケル・バナジウム16を付着
し、次に管3と5の切断された軸線方向端部の1つに銅
を1.5μmの厚さの層17に付着する。ニッケル・バナジ
ウムは7%バナジウムの合金である。一端部に金属層が
付着された組立体をスパッタリング機械から出し、切断
された組立体の他端部に同じニッケル・バナジウム層16
と銅層17を付着する。それらの層16,17は管3と5の軸
線方向端部を覆って、導体7の軸線方向端部を接合して
連続した物理的および電気的な層を形成するが、管3と
5の間の空間内にたかだか数μm以上は延びない、すな
わち、内管5の穴の中または外管3の外面上にたかだか
数μm以上は延びない。外管3と内管5の相の狭い間隔
により、管3,5の端部への金属層の付着作業中に、内管
5の外面または外管3の内面に測定できる、あるいは観
察できるほどの金属層が付着することが阻止される。
第4図は、内管5を挿入する、それと等しい長さの中
空外管3の1本を示すものである。内管5の外面には間
隙10により分離された電極9と間隙10を橋絡する可融リ
ンク11と、内管5の端から端へ延びている金属層13と、
金属パッド15とが付着されている。それらの層は一緒に
なって導体7を形成する。内管5と外管3の端部にはニ
ッケル・バナジウム層16と銅層17も付着される。
ガラス管の端部に金属層を付着したら、第5図に示す
組立体を、アルゴンが充されている不活性ガスグローブ
ボックスの中に入れる。直径が0.063cm(0.025インチ)
の軸線方向銅リード19が内管5の中に挿入され、最後の
はんだ付け作業は所定位置に保持される。
はんだ付けは、フラックスを用いずに、ヒューズの端
部と軸線方向銅リードを、典型的な高温ガス抵抗加熱さ
れたトーチを用い、はんだを当てることにより行われ
る。はんだは、内径が0.0762cm(0.030インチ)、外径
が0.2032cm(0.080インチ)、厚さが0.0254cm(0.010イ
ンチ)の環として付着される。はんだ付けの間はその環
は外管3の外縁部において約0.0025cm(0.001インチ)
の厚さまで薄くなる。はんだはヒューズ1の軸線方向端
部全体を覆い、内管5と外管3の間に密封部を形成する
が、管3と5の間のスペースの中、すなわち、外管3の
外面上、または内管5の内部の中にはわかるほどは延び
ない。トーチガスは、はんだ付け作業の前に金属表面上
に形成されることがある酸化物を減少するために、アル
ゴン80%と水素20%を混合したものである。
このようにして製作されたヒューズの大きさは長さが
約0.0762cm(0.300インチ)、外径が約0.2286cm(0.09
インチ)であって、各端部に直径が0.063cm(0.025イン
チ)で、長さが3.81cm(1.5インチ)の銅リード線が取
付けられる。このヒューズの動作抵抗値は約15ミリオー
ムまたは16ミリオームである。このヒューズの定格は5.
5Aであって、力率が0.9の交流50A、250Vを遮断でき、爆
発または火災を起すことなしに直流250V、300A(電池電
源)を遮断できる。遮断中のI2T電力は典型的な線超小
型ヒューズのI2T電力よりはるかに小さく、典型的な線
超小型ヒューズのI2T電力の5分の1のオーダーまたは
それ以下である。
軸線方向の引張り強度の大きさは少くとも4.53kg(10
ポンド)で、典型的な線および端部キャップ型の超小型
ヒューズの引張り強度より約50〜100%大きい。
そのように高い電圧および大きい電流を遮断できる能
力は、内管と外管の間の非常に小さい容積から生ずるも
のである。
高電圧、大電流の短絡時におけるアーク発生中に、内
管と外管の間の可融リンク領域において温度が急上昇す
る。高温度においてはガラス自体が導電性を持つことが
あるから、硬質ほうけい酸ガラスまたはアルミニウムけ
い酸ガラス、セラミックまたは純粋のシリカガラスのよ
うな高温材料を使用する必要がある。それらの材料は高
電圧、大電流の短絡の条件の下において十分に導電性と
はならず、本発明が適用されるヒューズにおいてはアー
クを支持しない。それらの材料が、ヒューズを破壊する
ことなしにそのような条件に耐えることができる理由の
少なくとも一部は、それらの材料が融点近くの温度にお
いて導電度が低いことである。
短絡時における高電圧、大電流の内部アークによりひ
き起される熱衝撃のために導体が燃えて、透明なヒュー
ズの外部から結果を容易に見ることができるようにし
て、内管の外面と外管の内面を破る。
このヒューズの構造の別の利点は、内管の外面と外管
の内面および密封された端部の間の密封された容積内
に、任意の特定圧力で希望する任意のガスを保持できる
ことである。六フッ化硫黄のようなガスは、アーク発生
を抑えられることで良く知られており、かつ前述した例
にそのようなガスを用いることによりI2T電力を一層減
少できる。
密封(ハーメチックシール)することによりヒューズ
の経年劣化を減少し、ヒューズが置かれている雰囲気中
の湿気または導電物質による影響を減少できるという利
点も得られる。しかし、ヒューズがとんである間に消弧
するためには密封は不要である。ヒューズの端部が密封
されていない場合でも、内部圧力上昇は消弧のために十
分であることが見出されている。
本発明のヒューズの製作方法においては、外管の内面
と内管の外面と、メタライズされた可融導体との間の間
隙も重要である。可融性金属リンク導体と外管の側面の
間の約0.00254cm(0.001インチ)より広い間隙により、
融けているはんだがヒューズの内部の導体表面をぬらす
ことができる。そのようにはんだが内部導体と可融リン
クをぬらすことができるとすると、このヒューズの電気
的特性に大きな影響を及ぼすことができる。
内部容積を小さくすること、および間隙を狭くすると
いう2つの要求を結びつけることにより、本発明が適用
されるヒューズは従来の全てのヒューズより優れた、独
特のものとなる。
金属パッド15(第8図)は外管3の内部を内管5の外
面から隔てて、ヒューズが正常にとんだ時に、電極9か
らの金属製導電ブリッジが外管3の内部に形成されるこ
とがないようにされる。外管3の内面が、電極9と点11
の領域において、内管5の外面に物理的に直接接触した
とすると、ヒューズが正常にとんだ後で外管3の内部に
金属ブリッジが形成されることがあり、その金属ブリッ
ジは多少導電性であって、ヒューズはいくらかの残留電
流を通じさせられるために、ヒューズが保護するように
構成されている敏感な半導体を損うことがある。
金属パッド15の別の利点は、電極9とリンク11の領域
において外管3の内部へ熱結合することを阻止すること
である。そのような熱結合によりヒューズの遮断特性が
変化することになるから、一様な遮断特性を持たせるた
めに熱結合は避けなければならない。
本発明が適用されるヒューズは以下に述べるように変
更できる。
例えば、ヒューズの内管と外管をアルミノけい酸ガラ
ス、石英、セラミックのような種々の高温絶縁物質で製
作できるが、好適なほうけい酸ガラスは、極めて高い精
度で容易に形成でき、しかもヒューズの短絡遮断中にほ
ぼ非導電性であるほど十分に高い軟化点を有する。内管
5の中空部はソード19を固定するものとして有用である
ばかりでなく、管を高精度で製作することが容易である
から、内管5と外管3を良くはめ合わせることができ
る。しかし、内管5の中空部はヒューズの性能に影響を
及ぼすことはない。したがって、内管5に用いられてい
るが「管」という用語にはソリッドロッドも含まれる。
前述したように本発明が適用されるヒューズは、全長
が0.726cm(0.286インチ)のヒューズを全長0.472cm
(0.186インチ)に切断すると、乱されたガラス領域
(および導体バーンバック)の長さが、高電圧、大電流
の遮断が起きた後は0.381cm(0.150インチ)から0.190c
m(0.075インチ)へ変化する。封入されているガスの体
積が約0.000076立方cm(0.00003立方インチ)から約0.0
00050立方cm(0.00002立方インチ)へ変化し、その結果
として内部圧力がI2T電力の減少よりも速やかに上昇す
る。本発明により製作されるヒューズが短くなるため、
ヒューズの他の物理的寸法を変えることなしに、電流定
格をより大きくできる。そのためにヒューズを一層小型
かつ安価にできる。
ヒューズの電流定格は、可融要素11と金属片13の寸法
および厚さを変えたり、間隙10の広さを変えるだけで選
択できる。すず製の可融リンク11と銅片13の間隙10の領
域における相対的な厚さを調節することにより、融点を
232℃から1084℃へ変えることができ、それにより、そ
れら2種類の金属を用いた場合にヒューズがとぶ温度を
制御できる。可融部の動作特性と開放特性は、各層の厚
さを数オングストロームまで薄くし、もっと多くの層を
設けて、正常な動作中および過負荷遮断中に合金リンク
を形成することにより、更に制御できる。理想的には、
各可融リンクの厚さはほぼそれの幅にすべきである。
可融リンクは銅のような単一金属で構成でき、電極9
の横断面よりも小さい横断面を持った可融リンク形成す
るために1つまたは複数のノッチを設ける。前記したよ
うに、単一の低融点金属または低融点合金が電極間隙を
橋絡し、または2種あるいはそれ以上の金属が電極間隔
を橋絡する。
特殊な要求を満すために、元素の他の多くの単一の組
合わせまたは多数の組合わせを可融部のために用いて、
異なる融点を持たせることができる。
鉛を含まないガラスまたはその他の手段によりガラス
−金属封止を行うことができる。
ヒューズの取付けは容易に変更できる。たとえば、軸
線方向リード線は釘の頭(ネイルヘッド)のように予め
はんだあげした端部を有することができ、はんだのリフ
ロー(再溶融)により、金属層を付着されているヒュー
ズ端面に直接フラッシュはんだ付けできる。
軸線方向のリードの代りに、表面取付けまたは集積回
路型リード構造によりヒューズを印刷回路に取付けるこ
とができる。
第7図は、軸線方向リードなしで作られ、印刷回路板
に表面取付けるようにされた完成されたヒューズ組立体
101を示す。このヒューズの軸線方向端部は、内管の中
空部123を除き、はんだ環125の不活ガスはんだ付けによ
り密封されている。このヒューズは、外管103の外面の
端部に金属層が付着されてバンド領域を形成し、より低
い融点のはんだがバンド領域106の上まで延びているこ
とを除き、前述した本発明が適用されるヒューズと同様
にして製作される。バンド領域106内のはんだは、正常
な表面取付け作業中に印刷回路板パッドの上へリフロー
する。
第11図は完成したヒューズ組立体227を示すものであ
って、前述したヒューズ1(第5図)に対応するヒュー
ズ201が、デュアルインラインパッケージ内の単一のヒ
ューズとして構成されている。リード229がヒューズ201
の金属層を付着された端部へはんだ付けされている。リ
ードを取付けられた全体のヒューズを、ヒューズの状態
を見るためのレンズ233を持ったプラスチックパッケー
ジ231の中に収める。このヒューズ組立体を印刷回路板
上のソケットに挿入すると、ヒューズがとんだ後のヒュ
ーズ交換が容易となる。ヒューズ201は非常に小さいか
ら、何個かのヒューズを1個のパッケージとくにデュア
ルインラインパッケージ内に収めることができる。この
種の装着により、1毎の印刷回路板上の種々の回路に別
々のヒューズを設けることもできれば、1つの回路のた
めに電流定格を大きくするために多数のヒューズを並列
に接続でき、あるいは電圧定格を大きくするために多数
のヒューズを直列に接続できる。いくつかのリンク11を
含むためにガラス管31と51を長く切断することにより高
電圧定格を得ることができる。
本発明のヒューズ製作方法は変更できる。導体のスパ
ッタ付着は非常に有利であるが、その他のメタライズ法
も使用できる。
スパッタ法も変えることができる。例えば、すず製の
リンクを初めに設けることができる。ガラスへ金属をス
パッタする場合の共通のやり方は、ガラスと初めの主金
属層の間の接合部材として使用するチタン、ニッケル・
バナジウムのような金属の反応性の第1の層を用いるこ
とである。反応性金属は、500オングストロームのオー
ダと通常は非常に薄く、良く接合するばかりでなく、ス
パッタリング機械内でのスパッタエッチ清浄時間を短縮
できる。このような理由およびその他の理由から、反応
性合金であるニッケル・バナジウムを用いて、ヒューズ
本体の端部におけるガラスと金属の封止を行うことがで
きる。同様な理由から、薄い反応性のスパッタされた金
属層を、内管5に付着する場合に、ガラスと導体7の間
に使用できる。銅製の軸線方向接続部はなくすことがで
き、下地にはんだを直接付着できる。
種々の金属要素すなわち電極を形成するための物理的
マスクは比較的厚くて、正確な寸法を良く制御せず、極
めて小さい細部を形成することはできない。最も正確
で、最も生産性の高い結果を得るために、周知の半導体
マスキングおよびスパッタ付着法が、ヒューズの導体7
を内管5の外面へ付着するために一層望ましい。
半導体の製法においては、ガラス管5の1つの外側す
なわち約180度円周部分を、金属パッド15を初めに形成
するために適当な厚さまで銅層で付着する。それから、
ガラス管51に紫外線感知レジスト剤を付着し、フォトリ
ソグラフィで作ったマスクを取付ける。それから紫外線
をマスクの上から照射すると、紫外線が当った部分が硬
化するから、残りの部分のフォトレジスト剤を除去し、
硬化しているフォトレジストで覆われていない全ての金
属層をエッチングで除去してから、硬化しているフォト
レジストを溶剤で除去することにより、ガラス管51に次
の金属層付着工程を行えることになる。
第2の工程においては、銅のような金属を一工程で付
着して電極9を形成する。それからガラス管51にフォト
レジスト剤を塗布し、マスクを当てて、電極領域9とと
もに金属パッド領域15を露出させ、マスクの上から光を
照射し、光が当らなかったフォトレジストと、その下側
の金属層をエッチングにより除去する。そうするとガラ
ス管51の外面には金属パッド15と電極9が付着され、点
11の領域には間隙10が形成される。
第3の工程においては、すずのような異なる金属をガ
ラス管51の外面に付着して、金属パッド15と電極9を覆
う。それからフォトレジストを塗布し、その上にマスク
を当てて点11の領域を露出させてから光をマスクの上か
ら照射し、露光されなかったフォトレジストを除去し、
その下側の金属(すず)層を選択性すずエッチング剤で
除去する。この時にはガラス管51の外面には電極9と、
点11と、金属パッド15とが形成されている(第3図)。
第4の工程においては、銅片13のための銅層のような
金属層を、第1の工程と同様に、ガラス管51の全面に付
着する。その上にフォトレジストを塗布し、マスクを当
てて点11の領域に金属片を指定して、電極9と金属パッ
ド15の幅と同じ幅で金属片を残し、それからマスクの上
から光を照射して、感光しなかったフォトレジストを除
去し、それにより露出した金属層をエッチングにより除
去することにより、導体がガラス管51の所定位置に形成
される。
電極9の間の間隙は点11と金属片13により物理的かつ
機械的に橋絡される。この領域に数ミクロンのオーダの
非常に細いマスクを使用すると、細くて厚い可融性リン
クを形成できる。フォトリソグラフィマスクは、前述し
た本発明が適用されるヒューズでスパッタ機において用
いた種類の金属マスクでは不可能な種々の長さおよび横
断面の可融リンクを形成することもできる。
はんだ、スパッタされた端部金属層およびガラスによ
り形成された密封のために、管の間の狭い容積を厳密に
制御できる。より好適なはんだ付け作業においては、ス
ペース内にグローブボックスのアルゴンと水素の混合ガ
スが充される。ヒューズが室温まで冷却されたら、充さ
れている混合気体の圧力は大気圧より低くなる。リフロ
ーはんだ技術を用いることにより、そのスペースを他の
ガスを異なる圧力で充すことができる。
円筒形要素は小さい誤差で容易に製作できるから、円
筒形要素が好ましい。しかし、四角な管、またはヒュー
ズ素子がのせられ、平らなカバー板がヒューズの上から
かぶせられる平らな基板のように、他の形でも本発明の
利点の多くが得られることがわかるであろう。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明が適用されるヒューズの製作に用いられ
る外部中空管の斜視図、第2図は本発明が適用されるヒ
ューズの製作に用いられる内部中空管の斜視図、第3図
は電極と、可融リンクと、金属片と、間隔パッドとが外
面にスパッタされている第2図に示されている内部中空
管の斜視図、第4図は本発明が適用されるヒューズが分
解された様子を示す第1図の外部中空管の一部と、第2
図の内部中空管の一部との斜視図、第5図は第4図の組
立てられたヒューズの斜視図、第6図は軸線方向のリー
ドが取付けられている第5図の組立てられたヒューズの
斜視図、第7図は表面取付けされるばかりになっている
第5図の組立てられたヒューズの斜視図、第8図は第5
図に示すヒューズの可融リンク領域と軸線方向端部領域
を通って切断した拡大断面図、第9図は第8図の9−9
線に沿う拡大断面図、第10図は第8図の8−8線に沿う
拡大断面図、第11図は軸線方向端部に半径方向に延びる
リード線が取付けられ、ヒューズにプラスチックカバー
とレンズが取付けられている第5図に示す組立てられた
ヒューズの側面図である。 1,101,201……ヒューズ、3,103……外管、5……内管、
7……導体、9……電極、11……可融リンク、13……金
属片、15……金属パッド、17……金属層、19,229……リ
ード線。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ディビッド、ケー、ハドソン アメリカ合衆国イリノイ州、グラナイ ト、シティー、ウォーターマン、アベニ ュ、2120 (56)参考文献 特開 昭59−151727(JP,A) 特開 昭62−290033(JP,A) 特開 昭62−55832(JP,A) 特開 昭54−39846(JP,A)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1の管の上に可融要素を真空スパッタす
    る工程と、 前記第1の管を外管中に入れ込むことにより前記第1の
    管を前記外管中に組み込み、前記可融要素を前記外管の
    内表面から離間して保持する工程と、 組み立てられた前記第1の管および前記外管を複数のヒ
    ューズに切断する工程とをそなえたヒューズの製作方
    法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の方法において、 前記切断工程の後で、切断された管の軸線方向端部に金
    属を被覆する工程を更に含むヒューズの製作方法。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載の方法において、 切断された管の軸線方向端部を密封して、内管と外管と
    の間に密封された室を形成する密封工程を更に含むヒュ
    ーズの製作方法。
  4. 【請求項4】請求項3記載の方法において、 前記密封工程は、非酸化雰囲気中で管の金属被覆された
    端部に半田を付着する工程と、内管と外管との間の室に
    空気を封入する工程とを更に含むヒューズの製作方法。
  5. 【請求項5】請求項1記載の方法において、 前記切断工程により内管に該内管の軸線方向にほぼ垂直
    方向な端面が形成され、前記切断工程の後で、内管の端
    面に金属を被覆して可融要素との電気的接続部を形成す
    る工程を更に含むヒューズの製作方法。
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