JP2953965B2 - 後方に湾曲した裾部を有するシャドーマスク形カラー受像管 - Google Patents

後方に湾曲した裾部を有するシャドーマスク形カラー受像管

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JP2953965B2 JP6269140A JP26914094A JP2953965B2 JP 2953965 B2 JP2953965 B2 JP 2953965B2 JP 6269140 A JP6269140 A JP 6269140A JP 26914094 A JP26914094 A JP 26914094A JP 2953965 B2 JP2953965 B2 JP 2953965B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はシャドーマスクを有する
カラー受像管に係り、特に、鉄−ニッケル合金のような
熱膨張率の低い金属から作られるシャドーマスクを有す
るカラー受像管に関する。
【0002】
【従来の技術】カラー受像管は、3本の電子ビームを形
成して受像管のスクリーンに当てる電子銃を有する。こ
のスクリーンは受像管のフェースプレートの内側面にあ
り、3つの異なる色を放出する発光体素子の配列よりな
る。シャドーマスクと呼ばれる開口のあるマスクは、各
電子ビームがそのビームに関連する発光体素子だけに命
中するように銃とスクリーンとの間に挿入される。
【0003】上記のシャドーマスクは、AK鋼、或い
は、鉄−ニッケル合金のような金属の薄膜シートであ
り、受像管フェースプレートの内側面と幾分か平行する
よう外形が形成される。シャドーマスクは中心に開口の
ある大きい部分と、開口のある部分を囲う固い境界部
と、周辺側裾部とを有する。裾部は、マスクの他の部分
から角度を付けられ、受像管のフェースプレートパネル
内にマスクを支持する周辺側フレームに一般的に溶接さ
れる。
【0004】シャドーマスクを製造するためには、平ら
な金属シートは、一般的に細長い溝、又は、円形の孔で
ある開口を形成するためにエッチングされる。次いで、
シートは、球状、或いは、二放射相称状のような所望の
外形に成形され、裾部はシートの周辺側の縁を後方に湾
曲させて形成される。マスクがAK鋼から冷間成形され
るとき、ある量のスプリングバックがマスクの開口のあ
る部分に生じ、裾部は僅かに外側に開く。27V形の受
像管に対し、上記の裾部の開きは約4.5°である。I
nvar(ニッケル含有量36%、登録商標第63,9
70号)のような鉄−ニッケル合金がマスクの外形に冷
間成形される場合に、スプリングバックと裾部の開き
は、同じ寸法のAK鋼製のマスクよりも著しく大きい。
Invar製マスクを備えた27V形の受像管に対し、
裾部の開きは約18.8°である。Invar製マスク
においてスプリングバック及び裾部の開きは、マスクが
その外形に成形されるときにマスクに発生する残留応力
により生ずる。従来技術において、上記の残留応力はマ
スクを冷間成形の代わりに高温成形することによって少
なくとも部分的には制御される。一つの高温成形法は、
1985年8月20日にオータケ等に発行された米国特
許第4,536,226号明細書に記載されている。上
記特許明細書に記載される方法は、最初に、平らなマス
クは1173°Kから1473°Kの範囲の温度で焼き
鈍しされる。次いで、このマスクは、298°Kから4
73°Kの範囲の温度でドーム状の外形に押し付けられ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の高温成形法は、
加熱段階を有するのでコスト高である。その上、加圧中
におけるマスク全体に亘る温度の小さい変化は、マスク
全体に亘る応力に無秩序な変化を生じ、これにより、予
測し得ないスプリングバックが発生する。上記の高温成
形の欠点を回避するために、上記の高温成形を用いるこ
と無く、許容し得るスプリングバックと裾部の開きを伴
って精密に冷間成形し得る鉄−ニッケル製マスクの開発
が必要である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、ビューイング
スクリーンと、スクリーンに隣接して取付けられたシャ
ドーマスクとを有する改良されたカラー受像管を提供す
る。上記のマスクは開口のある外形形成部と周辺側裾部
とを有する。本発明の改良されたカラー受像管は、裾部
が後方の湾曲を有する。ここで、開口のある外形形成部
に接続する裾部の第1の部分は、スクリーンから離れる
向きに延在し、開口のある外形形成部からより離れてあ
る裾部の第2の部分は、スクリーンに向けて延在し、こ
れにより、裾部の断面形状はU字形にされる
【0007】
【実施例】図1は、矩形状のフェースプレートパネル1
2と、矩形状のファンネル16によって接続された管状
ネック14とよりなるガラスエンベロープ10を有する
矩形状のカラー受像管8を示す。パネル12はビューイ
ングフェースプレート18と、ファンネル16に密閉さ
れる周辺側フランジ又は側壁20とからなる。モザイク
式の3色発光体スクリーン22はフェースプレート18
の内側面にある。このスクリーンは、望ましくは、平行
な発光体ラインが垂直方向に延在するライン形スクリー
ンである。或いは、スクリーンはドット形スクリーンで
も良い。多数の開口のあるカラー選択電極、又は、シャ
ドーマスク24は、スクリーン22に対し所定の間隔の
ある関係で取外し可能的に取付けられる。電子銃25
は、ネック14内で中心側に取付けられ、3本の電子ビ
ームを発生し、マスク24を通るコンバージェンスパス
に沿ってスクリーン22に3本の電子ビームを当てる。
【0008】図1の受像管は、ファンネルとネックとの
接合部の近くにある外部磁気偏向ヨーク28と共に使用
すべく設計される。ヨーク29は、作動すると、スクリ
ーン22上の矩形状のラスタ内で水平及び垂直方向にビ
ームを走査させるために電子ビームに磁界を印加する。
図2及び3に更に示す如く、シャドーマスク24は開口
のある外形形成部26と、開口のある外形形成部26の
周囲にある周辺側裾部30とを有する。シャドーマスク
は、シャドーマスクの4隅に設置される支持手段(図示
せず)、或いは、マスクの側面に沿って設置される支持
手段(図示せず)の何れかによってフェースプレートパ
ネル12内に取付けられている周辺側フレーム32内に
取付けられる。
【0009】シャドーマスク24の新規な面は、その裾
部30の断面形状である。裾部30は、裾部がU字形の
断面を有するように後向きの曲率、又は、後方湾曲を有
する。上記の後方湾曲は冷間成形された鉄−ニッケルマ
スクにおいて応力を略50%低下させ、実質的に変化す
ることのないよう応力を「固定」する。以下にマスク2
4の成形及び設計を説明する。
【0010】図4に示す如く、マスクはマスクプレス機
31で成形される。シャドーマスクプレス機31には、
上部パンチ組立体33及び下部ダイ組立体34の2つの
主要な部分がある。上部パンチ組立体は、所望のシャド
ーマスクの形状に一致する外形に形成された底面を有す
るパンチ36を含む。マスクの成形後に材料のスプリン
グバックを許容するために、パンチ36と所望のマスク
形状との間には外形に幾分の差異がある。パンチ36
は、油圧ピストン39(その中の一つだけを図示する)
によってプレス機の残りの部分(図示せず)に接続され
る上部プレート38に取付けられる。摺動的に取付けら
れた圧搾又は拭い環40は、パンチ36を取り囲み、そ
の側面に摺動的に接触する。拭い環40の位置は別の油
圧ピストン41(その中の一つだけを図示する)により
制御される。
【0011】下部ダイ組立体34は、ノックアウトパッ
ド42と、ノックアウトパッドを取り囲む後方湾曲環4
4と、後方湾曲環44を取り囲む周辺側ダイ46とから
なる。ノックアウトパッド42は、ノックアウトパッド
42の下にあるダイ据付けプレート50の開口を介して
延在する油圧ピストン48(その中の一つだけを図示す
る)に取付けられる。周辺側ダイ46は、同様にダイ据
付けプレート50の開口を介して延在する油圧ピストン
52(その中の一つだけを図示する)の別の組に取付け
られる。後方湾曲環44はボルト54によりダイ据付け
プレート50に直接取付けられる。
【0012】上部パンチ組立体33及び下部ダイ組立体
34は、最初に、離間して置かれ、平坦なシャドーマス
ク56がその間に入れられる。次いで、ピストン41
は、図5に示す如く、拭い環40とダイ46の間にマス
ク56を締め付けるよう作動される。次いで、ピストン
39が作動され、ノックアウトパッド42に対しマスク
56を押圧するまでパンチ36は降下し、これにより、
図6に示す如く、マスク56はドーム状になる。パンチ
36は、図7に示す如く、マスク56の裾部が後方湾曲
環44に対し略半分まで戻されるようにノックアウトパ
ッド42を下向きに押圧し続ける。ピストン52が作動
されてダイ46が下げられ、これにより、図8に示す如
く、マスク56の縁が外される。最後に、ピストン41
は拭い環40を下げるよう作動され、これにより、拭い
環40は後方湾曲環44に対しマスクの先端裾部を折り
返し、図9に示す如く、マスクに後方湾曲が形成され
マスク裾部にU字形の断面形状が設けられる。
【0013】鉄−ニッケル製シャドーマスクの裾部に後
方湾曲を設ける設計は、鉄−ニッケル製シャドーマスク
を冷間成形する方法を見い出すために行われたマスク成
形の広範囲の研究により得られた。上記の研究は、比較
のためにAK鋼製シャドーマスクと、鉄−ニッケル製シ
ャドーマスクの両方について行われた。研究中に、In
var製のシャドーマスクは、前述のAK鋼製マスクに
対して用いたのと同じプレス技術で冷間成形された。図
10及び11の実線60及び62は、夫々、冷間成形後
のInvar製シャドーマスクの断面を表わす。図10
はマスクの長軸に沿って外形を示し、図11はマスクの
短軸に沿って外形を示す。図10及び11の点線60’
及び62’は、夫々、マスクの4隅の各々において、マ
スク裾部のU字形の後方湾曲部分を形成する2つの小さ
い区画を除去した後の同じマスクを表わす。したがっ
て、図10及び11では、U字形の裾部が設けられたシ
ャドーマスクの断面と、U字形を形成するマスク裾部の
小さい区画が除去されたシャドーマスクの断面とが比較
されている。図10及び11の両方において、マスクの
隅の切除により、マスク裾部は外側に曲がり(スプリン
グアウト)、マスクのドーム状部の一部分は後方湾曲
(後向きの曲率)を有するようになる。上記のスプリン
グアウトと後方の曲率は、裾部がマスクの隅で切除され
る前に、マスク裾部の張力によって釣り合わされた大き
な応力が最初にマスクに加えられていたことを示す。
言すれば、マスク裾部にU字形を設けることにより、マ
スク開口部のスプリングバック及びマスク裾部の外側へ
の開きが防止されることが分かる。 このように本発明に
よれば、冷間成形法に基づいてシャドーマスクを製造す
るので、従来の高温成形法に関する問題点は解決され
る。また、本発明によれば、シャドーマスクの裾部を断
面がU字形になるように構成することにより、マスクの
開口部分のスプリングバックの応力及びマスクの裾部が
外側に開く応力と釣り合うような張力を生じさせる作用
が得られ、マスク開口部のスプリングバック及びマスク
裾部の外側への開きが防止されるので、従来の冷間成形
法の問題点が解決される。
【0014】他の研究により、冷間成形工程中に発生す
るInvar製マスクの応力の特性試験を行った。かか
る試験において、各マスク成形段階の後でマスク外形及
び裾部形状を検査した。Invar製マスクが、図5に
示す如く、例えば、拭い環とダイの間に締め付けられる
だけの場合に、Invar製マスクに形成される湾曲は
AK鋼製マスクに形成される湾曲の僅かに40%であ
り、Invar製マスクの開口のある部分は長軸に沿っ
た両方の側面に窪みを伴う不規則な形状を示したことに
注意が必要である。その上、Invar製マスクの長軸
に沿う裾部区画の先端部は外側に湾曲した。図6に示す
如く、Invar製マスクがドーム上の型に押圧される
場合に、締め付けられた裾部の表面の湾曲は、裾部の領
域においてAK鋼製マスクの裾部表面の湾曲の略80%
であったことに注意が必要である。その上、ドーム上の
表面は、AK鋼製マスクよりも平坦であり、ドーム状の
表面の隅に可視性の起伏があった。しかし、図7に示す
如く、マスク裾部が半分拭われたときに、驚くべきこと
が生じた。かかる半分の拭いによって、Invar製マ
スクとAK鋼製マスクの間に現れた全ての前述の差が取
り除かれた。Invar製マスクとAK鋼製マスクの成
形された外形は、殆ど同一である。半分の拭いによっ
て、Invar製マスクはマスクのドーム状の表面のス
プリングバックに対抗するのに十分な固さであることが
分かった。裾部の形成を終えるよう成形が続けられる
と、半分の拭い中には固定されていた応力が緩められ、
かなり大きいスプリングバックが発生することが分かっ
た。
【0015】
【発明の効果】上記の如く、研究を通じて、鉄−ニッケ
ル合金、又は、Invar製のマスクは、マスク裾部が
成形中に半分に拭われ、裾部の張力が何らかの方法で固
定される場合に、利用可能なマスクに冷間成形し得るこ
とが示された。本発明の一実施例において、裾部の半分
に拭われた部分における圧縮性の応力は、裾部がU字形
の形状を有するよう裾部の外側部分を後方に湾曲するこ
とにより固定される。裾部の最終的な形状は、裾部の先
端で全ての皺を除去する張力を裾部の外側部分に加え、
裾部の先端は真っ直ぐに成形される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を利用するカラー受像管の軸方向断面側
面図である。
【図2】図1のカラー受像管のシャドーマスクの斜視図
である。
【図3】図2のマスクの線2−3についての断面図であ
る。
【図4】マスクプレス機の部分断面図である。
【図5】図2のマスクの形成中に生じる一段階を示すマ
スクプレス機の断面図である。
【図6】図2のマスクの形成中に生じる一段階を示すマ
スクプレス機の断面図である。
【図7】図2のマスクの形成中に生じる一段階を示すマ
スクプレス機の断面図である。
【図8】図2のマスクの形成中に生じる一段階を示すマ
スクプレス機の断面図である。
【図9】図2のマスクの形成中に生じる一段階を示すマ
スクプレス機の断面図である。
【図10】冷間成形されたシャドーマスクの長軸につい
ての外形断面図である。
【図11】冷間成形されたシャドーマスクの短軸につい
ての外形断面図である。
【符号の説明】
10 ガラスエンベロープ 12 フェースプレートパネル 14 管状ネック 16 ファンネル 18 ビューイングフェースプレート 20 周辺側フランジ 22 発光体スクリーン 24 シャドーマスク 25 電子銃 26 開口のある外形形成部 28 偏向ヨーク 30 周辺側裾部 31 マスクプレス機 32 周辺側フレーム 33 上部パンチ組立体 34 下部ダイ組立体 36 パンチ 38 上部プレート 39,41,48,52 油圧ピストン 40 拭い環 42 ノックアウトパッド 44 後方湾曲環 46 周辺側ダイ 50 ダイ据付けプレート 54 ボルト 56 平坦シャドーマスク 60,60’,62,62’ シャドーマスク外形断
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−43242(JP,A) 特開 昭57−32550(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01J 9/14 H01J 29/07

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ビューイングスクリーンと、冷間成形さ
    れ鉄−ニッケル合金から作られ、開口のある外形形成部
    及び該開口のある外形形成部の周囲にある周辺側裾部を
    有し、該スクリーンに隣接して取付けられたシャドーマ
    スクとからなるカラー受像管であって 該裾部は後方湾曲を有し、ここで、該開口のある外形形
    成部に接続する第1の部分は、該スクリーンから離れる
    向きに延在し、該裾部の残りの第2の部分は該スクリー
    ンの方向に延在し、該裾部はU字形の断面形状を有し、
    U字の開口端は該スクリーンに対向し、該裾部の該第1
    の部分は該U字の略半分を形成し、該裾部の第2の部分
    は該U字のもう一方の略半分を形成し、該裾部の該第2
    の部分は該マスクの冷間成形によって該裾部の該第1の
    部分に応力的に固定している、カラー受像管。
  2. 【請求項2】 鉄−ニッケル合金から作られ、開口のあ
    る部分及び周辺側裾部を有する平らなシャドーマスクか
    らカラー受像管用シャドーマスクを冷間成形する方法で
    あって a)該平らなシャドーマスクの該裾部を締め付けて、 b)該開口のある部分をドーム状化して外形に成形し、 c)該裾部の第1の部分を該ドーム状化された外形から
    離れる第1の向きに折り曲げて、 d)該締め付けられている裾部を外して、 e)該裾部の残りの第2の部分を該第1の向きと反対向
    きの第2の向きに湾曲させる段階を有し、これにより、
    該裾部の該第1の部分にある応力は、該裾部の該第1及
    び第2の部分の間に形成された該裾部の湾曲により固定
    されるシャドーマスクの冷間成形方法。
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