JP3210545U - 繊維強化プラスチック製船舶の船底左右にv型バルジを設け走行性能の向上をはかった船底形状 - Google Patents

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Abstract

【課題】繊維強化プラスチック製船舶の横滑りを防止し、走行性能の向上を図る船底形状を有する船体を提供する。【解決手段】繊維強化プラスチック製船舶において最後部から前方に向かって、船体a中心線と平行にその船の水線間長の1/3の長さで船底両側に下方に突起した、断面がV型のバルジbを設け、高速旋回時にそのV型のバルジbが横方向から受ける水の形状抵抗によって,横滑りを防止する効果が得られる。【選択図】図1

Description

本考案は、繊維強化プラスチック製船舶の船底部の形状に関する。
従来の小型の繊維強化プラスチック製の高速艇には、図8のfに示したようなボックスキールや図8のgに示したような大きなスケグなどがなく、図8のeに示したようなV型の船底形状のものが多い。そのため、高速での旋回時に、慣性によって旋回開始直前までの進行方向に船尾が横滑りしやすい。
また、図8のfに示すようなボックスキールや図8のgに示すスケグのない図8のeに示すV型船底形状の船は直進時に風や波の影響によって、左右にぶれるなどの保進性能の悪さがある。
船外機推進の船は、一般的にプロペラ径が小さくプロペラの回転数の多さで、推進力を増すよう造られていることや、プロペラの位置が水深深く入っておらず、効率よく走行するためには船首方向から船底部を流れてくる水流を効率よくプロペラに集める必要がある。
しかし、通常の単胴船は、図8のe、f、gに示すように横断面形状が中央から船側に向けて上がっていく船底形状が多く、そのために船首側から流れてきた水が船側方向に逃げてしまう傾向がある。
特開平08−104285 特開平06−115482
従来の小型の高速艇は、図8のeに示すようなV型船底形状のものが多い。そのため、高速で旋回しようとすると時に、船尾が横滑りしやすい。よって旋回半径が大きくなり、他船やその他障害物に衝突する恐れがある。
図8のeで示すようなV型船底形状船は、横から受ける風や波に対して形状抵抗となる図8のfで示すようなボックスキールや図8のgで示すようなスケグがないため、その応力によって横方向へのぶれが大きくなる。従って、そのぶれを、常時、舵で補正しなければならない。
近年の高速船は毎時30ノットを超えるスピードを出すようになり、そのためには、いかに多くの水を推進機のプロペラに集められるかが重要となる。しかし、通常の単胴船の船底形状は、図8のe、f、gで示したように、断面が中央から船側に向か
って上がっていく形状になっており、多くの水が横方向に逃げてしまう形状となっている。従って、効率よく走行するためには、横に逃げようとする水をプロペラに導く必要がある。
水をプロペラに集中させることは、高速走行時には非常に重要なことであり、プロペラに水を集中させられないことは、スピードが上げられないばかりか、キャビテーションの原因ともなり、プロペラやプロペラ軸の損傷にもつながる。
船の横揺れは、船酔いなど乗り心地にも大きく影響するが、船上での作業の安全性などにも、大きく影響する。そこで、船の動揺は、最小限におさえなければならない。
本考案は、船底後部左右にその船の水線間長の約1/3の長さで図1のbで示すような断面がV型のバルジを設ける。
そのV型のバルジは図5で示すように船体aの長さ方向の中心線とV型バルジの長さ方向の中心線が平行になるように設け、船首側から流れてくる水の抵抗とならないようにする。
そのV型のバルジは、船体上架時に支障とならないようV型の下部は、キール下部より下に出ないように設ける。
V型下部の開き角度は70度とし、バルジ本体に容積を持たせることによって浮力を増加させる。
また、そのV型の船底バルジの船首側先端部は鋭角に尖らせ船首側から流れてくる水をより抵抗の少ない状態で図5に示すように後方の図6のpに示すプロペラに効率よく導くようにする。
この考案の図1のbに示したような、V型の船底バルジを船底後部の左右に設けることによって、前述した、高速旋回時の横滑りが図4で示すように、慣性で横滑りしようとする船体aをV型の船底バルジbが受ける水の形状抵抗によって防止する。
このV型の船底バルジは、スケグの役割も果たし、図5に示すようにV型バルジbは、船体aの中心線と平行に設けられているため、船底を通過する水流がV型バルジbによって船体と平行に整流されつつ後方に流されることとなり直進時の保進性が改善される。
尚且つ、このV型の船底バルジbは図5及び図6で示すように船首側からきた水を横方向に逃がすことなく効率よくプロペラpに導くため推進効率を向上させる。
船底左右のバルジによって、左右の浮力が増すため、図7で示すように復元性能も改善され、横向きの動揺を抑えることができる。
V型の船底バルジを設けた船体を斜め後方から見た立体図である。 V型の船底バルジを設けた船体を側面から見た図である。 V型の船底バルジを設けた船を後方から見た図である。 V型の船底バルジを設けた船が水上を旋回する際にV型の船底のバルジが受ける形状抵抗を表す図である。 V型の船底バルジを設けた船が、直進する際の船底を流れる水流を下から見た図である。 V型の船底バルジを設けた船に、船外機を2基付けた際の、キールと左右のV型バルジとプロペラの位置関係を示した図である。 V型の船底バルジを設けた船が横に傾斜した際の浮力の働き方を示した図である。 一般的なV型船型とボックスキール付き船型とスケグ付き船型の違いを表した図である。 V型の船底バルジを成型するためのマスター型の図面
本考案のV型のバルジは、材質をガラス繊維強化プラスチックで製作し、その成型の為のマスター型として、先端角度70度のV型形状の木型を製作する。マスター型の製作には基板の上に合板を山型に組み図9の中央断面図に示す通り逆Vの字型形状を作る、長さは、船体aの水線間長の1/3の長さとし、船首側先端から後方1000mmの位置から先端にかけては、幅及び高さを徐々に小さくしていき先端部で船底と平らとなるようにする。
上記の要領で、できたマスター型の表面にワックス掛けをして離型処理をしたうえで、ガラス繊維強化プラスチックを積層ライニングして、V型のバルジ成型用の雌型を製作する。強化プラスチックが硬化し終わったら、脱型をする。その際、左右の船底バルジを同時に成型できるよう、同じ作業を繰り返し、雌型を2つ製作しておく。
上記の要領で、出来上がったV型バルジの雌型の内壁面に、ワックス掛けをして離型処理をしたうえで、船体aの船底外板と同等のガラス繊維構成にてガラス繊維強化プラスチックを積層ライニングする。ライニングしたガラス繊維強化プラスチックが完全硬化したら、雌型から脱型する。
脱型したV型バルジは、船底最後部の左右の端にV型バルジの後端と船のトランサムが平らになるように、また、V型バルジの中心線が船体aの中心線と平行になるような位置に取り付けパテなどで仮留めした上で、ガラス繊維強化プラスチックにて船体aの船底と積層ライニングして一体化する。
また、このV型の船底バルジを付けた同型の艇体を複数建造する場合は、前述のV型バルジ成型用の雌型を、建造しようとする艇体の雌型の船底部に直接取り付けて船殻のガラス繊維強化プラスチックを積層ライニングする際に、同時に積層ライニングすることによって、より強固に、また作業効率よく成型することができる。
a V型の船底バルジを設けた船体
b V型の船底バルジ
d 旋回時にV型の船底バルジにあたる水流
e V型の船底形状をした船の形状
f 船底にボックスキールを付けている船の形状
g 船底にスケグを付けている船の形状
k キール
p 推進機のプロペラ

Claims (4)

  1. 繊維強化プラスチック製船舶において最後部から前方に向かって、その船の水線間長の1/3の長さで船底両側に下方に突起したV型のバルジを設けたことを特徴とする船底形状であり、高速旋回時にそのバルジが横方向から受ける水の形状抵抗によって,横滑りを防止する効果が得られる。
  2. 前記V型のバルジは、船体長さ方向の中心線と平行に設置されていることを特徴とし、直進時に船首から船尾に流れる水をまっすぐに後方に整流することによって、船の保進性を向上させることができる。
  3. 前記船底形状は推進機のプロペラを中心にV型のバルジとキールとによって前方からの水の流れを効率よくプロペラに集めるトンネル形状ができることを特徴とし、プロペラにより多くの水が集まることによって、高速航行時の推進効率を向上させる。
  4. 上記V型のバルジを船底の左右両側に設けることによって、左右の容積が増え、浮力が増すため、復元性能を向上させる。
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