JP3377343B2 - フロントモータの焼損防止方法 - Google Patents

フロントモータの焼損防止方法

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  • Forklifts And Lifting Vehicles (AREA)
  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リーチ型フォーク
リフトトラックにおいて、フロントホイールに連係しフ
ロントホイールを補助的に駆動するフロントモータのオ
ーバワークを把握でき、該モータの焼損を防止しうるフ
ロントモータの焼損防止方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図7に示すように、従来、リーチ型フォ
ークリフトトラック(以下、単にフォークリフトとい
う)Fは、車体2の後方には、ハンドルによるステアリ
ング5の操作にて旋回操舵される1つのリアホイール3
を設けるとともに、2つのフロントホイール4L、4R
を回動自在に支持するストラドルアーム12、12間
に、リフトシリンダ13にて昇降動可能なフォークなど
の荷役具14、14を係止するマスト15が前後動可能
に設けられる。
【0003】なお前記車体2には、各種の油圧操作レバ
ー16、リアホイール3を回転駆動するアクセレータ
8、バッテリBAが設けられ、さらに前記リアホイール
3は、歯車減速機を介して走行用電動機(共に図示せ
ず)と連係することとによって、前記アクセレータ8の
操作量に応じて回転駆動される。
【0004】ところで、前記荷役具14に荷を積載した
状態でマスト15を前方へ繰り出すと、重心が車両の前
方へ移動し、前記リアホイール3に作用する軸重量が低
下する。かかる状態で、摩擦係数の低い路面、例えば濡
れたコンクリート、凍結した冷凍倉庫の床面等において
フォークリフトFを走行させようとしても、リアホイー
ル3がスリップし、特にひどい場合には走行不可能とな
る。
【0005】このため、走行発進時にはアクセレータ8
の操作量に拘らず、走行用電動機への電流を低下させ、
電動機が発生するトルクを抑えることにより、急発進に
よるスリップを防止するスリップ対策が提案されてい
る。
【0006】しかしながら、走行用電動機への電流を低
下させるときには、スリップ防止においては、ある程度
の効果は期待できるものの、フォークリフトトラックの
発進に時間を要し、荷役作業のサイクルタイムを低下さ
せ、作業性を損なうという問題がある。また、登り坂等
においてはトルク不足のために、フォークリフトトラッ
クが発進できず、立ち往生してしまうという問題があ
る。
【0007】前記問題点の一端の解決を図るべく、2つ
のフロントホイールにそれぞれ補助電動機を付設すると
ともに、起動時においてリアホイールの駆動を補佐する
ため、起動を開始した直後、滑りが生じる限られた時間
に限りフロントホイールを駆動する方法が提案されてい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記構成のも
のでは、前記一定時間経過した後の走行継続中において
例えば登坂などによって滑りが生じた場合であっても補
助電動機は駆動出来ずスリップ状態が続くという問題が
ある。
【0009】他方、この補助電動機の駆動をリアホイー
ルの滑りが続く状態において駆動を持続させた場合に
は、補助電動機の定格をこえる運転となり、補助電動機
が焼損する危険がある。
【0010】本発明は、フロントホールに係合するそれ
ぞれのフロントモータの仕事量を算出でき、その仕事量
値によって、フロントモータの通電又は遮断することを
基本として、フロントモータの焼損を防止でき、かつ作
業者に過負荷状態を認識させ事故の未然防止を図りうる
フロントモータの焼損防止方法の提供を目的としてい
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、車体の後方に
配されかつステアリングの操作によって旋回操舵される
とともにドライブモータにより駆動されるリアホイール
と、車体の前方両側に配されかつフロントモータが連係
するフロントホイールを具えるリーチ型フォークリフト
トラックにおけるフロントモータの焼損防止方法であっ
て、リアホイールの操舵角度θ、リアホイールの回転速
度Vs、両側のフロントホイールの各回転速度V1 、V
2 を求めるとともに、前記リアホイールの操舵角度θ、
リアホイールの回転速度Vsをより各フロントホイール
の予測速度Vo1 、Vo2 を求め、前記各フロントモー
タに前記回転速度と予測速度との差|V1 −Vo1 |、
|V2 −Vo2 |を減じる電流を与えるとともに、前記
各フロントモータの仕事量値を算出し、それぞれのフロ
ントモータの仕事量値が、フロントモータの焼損防止の
ための基準値をこえると該フロントモータへの電流を遮
断することを特徴とするフロントモータの焼損防止方法
である。
【0012】なお仕事量値はフロントモータの電流値の
2乗値とフロントモータの抵抗値との積で表示すること
が出来る。又、この仕事量は、ドライブモータがアクセ
レータによって駆動されている間において積算するのが
好ましい。
【0013】本発明は、前記構成を具えることにより、
登坂路、又はよく滑る路面にあってもフロントモータは
1回の走行によって生じる発熱量を規制する一定値以下
に抑制でき、両側の2つのモータの焼損を未然に防止し
うる。又、仕事量が一定値をこえるとフロントモータの
駆動が停止することによって、運転者に路面状態を認識
させることが出来、運転事故の防止にも役立つ。
【0014】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態の一例
を、バッテリ式のリーチ型フォークリフトトラックに採
用した場合を例にとり図面に基づき説明する。
【0015】リーチ型フォークリフトトラックFは図1
に示すように、車体2にその後方に配され、かつステア
リング5の操作によって旋回操舵されるとともにドライ
ブモータ6により駆動されるリアホイール3と、前記車
体2の前方両側に配されかつフロントモータ7R7Lが
連係する1対のフロントホイール4R、4Lとを具え
る。なおフロントホイール4R、4Lは、首振りはな
く、車体2の前方両側に配されるストラドルアーム1
2、12の長手方向に走行可能に軸支される。
【0016】なお、フロントモータ7L、7R及びドラ
イブモータ6は、本実施例ではともに車体2に搭載され
たバッテリーBAを電源とする直流直巻電動機として形
成される。又これらのフロントモータ7L、7R、及び
ドライブモータ6は、図3に示す如く何れもチョッパ回
路からなるフロントータ速度制御器17L、17R及び
リアモータ速度制御器18によってそれぞれ個別にその
出力速度を制御される。
【0017】図1において左側に位置するフロントホイ
ール4Lにおける駆動機構は、図2に示すように(右側
のフロントホイール4Rも同様の構成を有する)、スト
ラドルアーム12に、一枚のプレート20を用いて歯車
減速機構を内蔵支持するギアボックス21を一体に固着
させ、これによりストラドルアーム12の幅の増大を抑
制している。
【0018】前記ギアボックス21には、フロントモー
タ7Lの出力軸22に固着されたピニオンギヤ23と噛
合するアイドルギヤ24を有する伝達軸25を配し、該
伝達軸25の他端のベベルピニオンギヤ26を、アイド
ル軸体29のベベルギヤ部27に噛合させる。
【0019】又アイドル軸体29の他端のスパーギヤ部
28を、中間スパーギヤ30を介して、駆動軸32のフ
ァイナルギヤ31に噛み合わせる。なお駆動軸32は、
ギヤボックス21の円筒部33に、背面組みした円錐こ
ろ軸受B、Bによって支承されている。なおギヤボック
ス21内にはギヤオイルが充填されると共に、前記プレ
ート20との間は油密される。
【0020】従ってフロントホイール4L、4Rは各フ
ロントモータ7L、7Rに通電することによって、フロ
ントモータ7L、7Rの回転とともに駆動され、又各フ
ロントモータに通電のないときにはフリー輪として空転
する。
【0021】前記各スライドルアーム12、12には、
前記各フロントホイール4L、4Rのそれぞれの回転数
を検知するフロントホイール回転数センサ34L、34
Rが配され、更に前記各フロントモータ7L、7Rの駆
動電流を検知しうる各フロントホイール電流センサ35
L、35Rが配される。
【0022】他方、車体2には、ステアリング5に与え
られ、このリーチ型フォークリフトトラックFの前進方
向に対するリアホイール3の回転軸の傾き角度である旋
回角度θを検知するリアホイール旋回センサ36、リア
ホイール3の回転数を検知するリアホイール回転数セン
サ37、およびこれらのセンサの出力信号でもって演算
する制御装置10を設けている。
【0023】さらに本例では図3の制御ブロック図を示
すように、アクセルレータ8にはその操作量を検出しう
るアクセルレバー操作量検出手段が設けられる。この手
段は、本実施例では、例えば前記アクセルレバー8Aと
共に回動するカム片8Bの回転量を検出するポテンショ
メータ39からなり、その検出信号を前記制御装置10
に送る。
【0024】前記制御装置10は、前記アクセルレバー
8Aの操作による前進、後退の信号に加えて、リアホイ
ール旋回センサ36からの操舵角度信号、リアホイール
回転数センサ37からの速度信号、及び各フロントホイ
ール回転センサ34L、34Rからの左右各フロントホ
イール4L、4Rの速度信号とが投入され、かつ演算す
ることにより、図4に示す如く車体2の旋回中心点P
と、この旋回中心点Pからのフロントホイール4L、4
R及びリアホイール3に至る旋回半径L1、L2、L3
を演算しかつ算出する。
【0025】前記旋回条件においてリアホイール3を基
準とした各フロントホイール4L、4Rの理論速度は式
に示す比例関係にある。 L1:L2:L3=Vo1 :Vo2 :Vs
【0026】従って第1のフロントホイール4Lの理論
速度Vo1 は旋回半径L1、L3より算出し、又第2の
フロントホイール4Rの理論速度Vo2 は旋回半径L
2、L3によって算出される。
【0027】第1、第2の各フロントホイール4L、4
Rの実速度V1 、V2 と理論速度Vo1 、Vo2 との各
差、S1 、S2 は、第1のフロントホイール4Lにおい
て S1 =|V1 −Vo1 | 第2のフロントホイール4Rにおいて S2 =|V2 −Vo2 | によりそれぞれ算出される。
【0028】然して、リーチ型フォークリフトトラック
Fが通常に走行する際にはフロントホイール4L、4R
はフロントモータ7L、7Rには通電がなく空転状態と
なり、ドライブモータ6の駆動によるリアホイール3の
みでの走行となる。
【0029】前記リーチ型フォークリフトトラックFが
登坂時又は、過大積載等において、フロントホイール4
L、4Rに荷重が集中した場合には、リアホイール3と
第1、第2のフロントホイール4L、4Rとの間に滑り
による速度差S1 、S2 が生じる。この速度差S1 、S
2 は前述の如く制御装置10により旋回による速度差の
発生をも加味して演算により算出され、かつ定められた
基準値Soと比較し、基準値Soをこえて大となれば第
1、第2のフロントホイール4L、4Rに係合する前記
各フロントモータ7L、7Rに電流を与え、2つのフロ
ントホイール4L、4Rを個別に駆動する。
【0030】なお、前記速度差S1 、S2 が基準値So
未満のときには、ドライブモータ7L、7Rには通電さ
れることなく、フロントホイール4L、4Rはフリー輪
となる。
【0031】前記フロントモータ7L、7Rは、それぞ
れ前記旋回半径L1、L2比に応じた速度比に設定さ
れ、速度の設定はフロントモータ速度制御器17L、1
7Rの各チョッパ比を前記旋回半径L1、L2比に対応
する比率で設定されており、いわゆる3輪駆動として路
面とのトラクションを高めることが出来る。
【0032】しかし、フロントモータ7L、7Rは、前
述の如く巾狭のストラドルアーム12、12に設置され
るとともに、補助的にかつ断続的に駆動されるため小型
かつ定格の低いモータが用いられる。従って、このフロ
ントモータ7L、7Rを長時間に亘って連続的に使用す
れば、フロントモータ7L、7Rが昇温し過熱によって
焼損する危険がある。
【0033】このようなフロントモータ7L、7Rの危
険を排除するためフロントモータ7L、7Rへの通電を
個別に制限することが必要となる。
【0034】第1のフロントモータ7Lを流れる電流値
Ilを単位時間dtピッチ毎に検出し、制御装置10に
入力するとともに、一定時間T内における前記電流値I
1 の2乗値(I1 2 とフロントモータ7Lの抵抗値R
1 との積を定められた一定時間Tの間において式に示
す如く積分することにより、第1のフロントモータ7L
の一定時間T内における仕事量Wlが算出される。 Wl=∫O T (I1 2 ・R1 dt
【0035】なお、一定時間Tは、前記フロンモータ7
Lの定格値以下とすることが好ましい。さらに、第2の
フロントモータ7Rについても同様の手法により一定時
間T内における仕事量W2が電流値I2 、抵抗値R2
り下記式によって算出される。 W2=∫O T (I2 2 ・R2 dt
【0036】又、前記制御装置10には、前記各フロン
トモータ7L、7Rが焼損するのを防止するための仕事
量に対する基準値Woが予め設定されている。
【0037】一定時間Tを経過した後に、前記基準値W
oと、各フロントモータ7L、7Rの累積仕事量ΣW
l、ΣWrとを経時的に比較を行い、何れかのフロント
モータ7L(7R)の累積仕事量値ΣWl(ΣW2)が
前記基準値Woを上廻ったときに基準値Woを上廻った
方のフロントモータ7L(7R)への電流を遮断するよ
うに形成されている。
【0038】なおアクセレータ8が戻されているときに
は前記各仕事量値W1、W2が0となる。前述の操作手
順を図5、図6にフローチャートとして示す。
【0039】従って第1、第2の各フロントホイールが
4L、4Rが略均等な条件で走行するときに限らず、車
体が旋回する時など第1、第2のフロントホイールが異
なる条件で走行する場合のように一方のフロントモータ
が他方のフロントモータに比べて大きな負荷が作用する
場合であっても、負荷が大きい側のフロントモータを以
て判断し該フロントモータ7L、7Rを停止させるた
め、走行条件に左右されることなくフロントモータ7
L、7Lの焼損を防止することが出来る。
【0040】又、フロントモータ7L、7Rの停止によ
って、ドライバーに載荷状態の異状、路面の状態、運転
の態様の異状を知らせることが出来る。
【0041】なお本発明において、フロントモータの電
流値の計測に代えて積算電力値を計測するよう形成する
ことも出来、本発明は種々の態様のものに変形できる。
【0042】
【発明の効果】叙上の如く本発明のフロントモータの焼
損防止方法は、前記構成を具えることにより、リアホイ
ールが滑りやすい走行条件のときであっても、フロント
モータの発熱量を規定の値以下に制限することが出来、
フロントモータの焼損を未然に防止でき、リーチフォー
クリフトトラックの故障を防ぎ稼働率を高めうる。
【0043】又、フロントモータの駆動が停止すること
により、運転者に対して路面の状況及び積載、操作の異
状を認識させることが出来、事故の発生を未然に防止し
うる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例を示す平面図であ
る。
【図2】フロントホイールの駆動機構を説明する断面図
である。
【図3】本発明の制御ブロック図である。
【図4】各ホイールの旋回半径を説明する平面図であ
る。
【図5】制御の手順の前半を示すブロック図である。
【図6】制御の手順の後半を示すブロック図である。
【図7】従来のリーチ型のフォークリフトトラックを説
明するための側面図である。
【符号の説明】
2 車体 3 リアホイール 4L、4R フロントホイール 5 ステアリング 6 ドライブモータ 7L、7R フロントモータ 8 アクセラレータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−162996(JP,A) 特開 平8−265917(JP,A) 特開 平7−163018(JP,A) 特開 平7−163019(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60L 3/00 B60L 15/20 B66F 9/24

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車体の後方に配されかつステアリングの操
    作によって旋回操舵されるとともにドライブモータによ
    り駆動されるリアホイールと、車体の前方両側に配され
    かつフロントモータが連係するフロントホイールを具え
    るリーチ型フォークリフトトラックにおけるフロントモ
    ータの焼損防止方法であって、 リアホイールの操舵角度θ、リアホイールの回転速度V
    s、両側のフロントホイールの各回転速度V1 、V2
    求めるとともに、 前記リアホイールの操舵角度θ、リアホイールの回転速
    度Vsより各フロントホイールの予測速度Vo1 、Vo
    2 を求め、 前記各フロントモータに前記回転速度と予測速度との差
    |V1 −Vo1 |、|V2 −Vo2 |を減じる電流を与
    えるとともに、前記各フロントモータの仕事量値を算出
    し、それぞれのフロントモータの仕事量値が、フロント
    モータの焼損防止のための基準値をこえると該フロント
    モータへの電流を遮断することを特徴とするフロントモ
    ータの焼損防止方法。
  2. 【請求項2】前記仕事量値は、フロントモータの電流値
    の2乗値とフロントモータの抵抗値との積であることを
    特徴とする請求項1記載のフロントモータの焼損防止方
    法。
  3. 【請求項3】前記仕事量値は、ドライブモータがアクセ
    ラレータにより駆動されている間に積算され、かつアク
    セレータが戻されているときは前記仕事量値が0になる
    ことを特徴とする請求項1記載のフロントモータの焼損
    防止方法。
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