JP3575372B2 - ワイヤボンディング装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ワイヤをボンディング対象物にボンディングするワイヤボンディング装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体素子を基板の回路電極と電気的に接続する方法としてワイヤボンディングが広く用いられている。このワイヤボンディングでは、半導体素子の外部接続用電極に金線などのワイヤの一端部をキャピラリツールによってボンディングし、この一端部がボンディングされた状態のワイヤをキャピラリツールを移動させることにより引き回して基板の回路電極上のボンディング点にボンディングする。
【0003】
このボンディング動作においては、各ボンディング点毎にワイヤをボンディング部位に押圧するためキャピラリツールは高頻度で上下動を繰り返す。この上下動は一般にキャピラリツールを保持した棒状のホーン部材を水平方向の揺動軸周りに揺動させることにより行われる。このため、ホーン部材は揺動自在に支持されており、従来よりこのホーン部材を軸支する構造として一般の回転軸受けが用いられていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながらボンディング動作においてはキャピラリはわずかな高さ範囲を上下動するのみであるため、ホーン部材を軸支する揺動軸の回転角度はきわめて小さい。このためホーン部材を軸支する回転軸受けは通常の回転を行うことなく常に微小角度のみ回転する。この結果、回転軸受け中のボールなどの転動部は常に同一点のみが接触状態にあり、この接触面には転動によって他の部分からの潤滑剤の供給が行われないことから常に潤滑不十分となる。この結果、フレッチングにより回転軸受けがきわめて短い期間で使用不能となり、軸受け交換などの保守作業を高頻度で行わなければならないという問題点があった。
【0005】
そこで本発明は、ホーン部材を軸支する揺動軸の回転軸受けを廃止し、保守作業の頻度を低減させることができるワイヤボンディング装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載のワイヤボンディング装置は、ワイヤをボンディング対象面にボンディングするワイヤボンディング装置であって、ワイヤが挿通するキャピラリツールを保持するホーンと、このホーンが結合された基部と、この基部を両側から水平方向の揺動軸廻りに揺動自在に支持する軸支持部と、前記ホーンを前記揺動軸廻りに揺動させる揺動駆動部とを備え、前記軸支持部は前記揺動軸を中心に放射状に配置された複数枚の板バネ部材を有し、前記板バネ部材の中間部に外側から内側に向かって切り欠き部が設けられている。
【0008】
本発明によれば、ホーンが結合されたブロックを両側から水平な揺動軸周りに揺動自在に保持する軸支持部を揺動軸を中心に放射状に配置された複数枚の板バネ部材で構成することにより、回転軸受けを使用せずにホーンを揺動自在に支持することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施の形態のワイヤボンディング装置の斜視図、図2は本発明の一実施の形態のワイヤボンディング装置のホーン駆動機構の部分断面図、図3は本発明の一実施の形態のワイヤボンディング装置のホーンの斜視図、図4は本発明の一実施の形態のワイヤボンディング装置のホーン支持部の分解斜視図である。
【0010】
まず、図1を参照してワイヤボンディング装置の全体構造を説明する。基台1の上面には、基板2が載置されている。基板2には、ワイヤボンディング対象のチップ3が搭載されている。チップ3の周辺にはワイヤボンディング点である回路電極5が多数形成されており、ワイヤボンディングにおいては、チップ3の外部接続用電極と回路電極5とをワイヤによって接続する。
【0011】
基板2上には押さえ板6が配設されている。押さえ板6はシリンダ7のロッド7aに連結されており、ロッド7aが引き込むと基板2は押さえ板6で押さえつけられて固定される。基台1の側方には可動テーブル10が設置されており、可動テーブル10上には駆動ボックス11が設けられている。駆動ボックス11からはホーン12が前方へ延出しており、ホーン12の先端部にはキャピラリツール13が保持されている。
【0012】
キャピラリツール13には、ワイヤボンディングに用いられるワイヤ15が挿通する。ワイヤ15はスプール14に卷回された状態で供給され、スプール14から繰り出されたワイヤ15はテンション付与部17、カットクランパ16を経てキャピラリツール13に挿通する。カットクランパ16は開閉動作を行うことによりワイヤ15をクランプして固定する。キャピラリツール13の下端部に近接して、トーチ19が配設されている。トーチ19は、キャピラリツール13の下端部から突出したワイヤ15との間でスパークを発生させることにより、ワイヤ15の下端部に金属のボールを形成する。
【0013】
X方向モータ10XとY方向モータ10Yが駆動して可動テーブル10が作動すると、可動テーブル10上の駆動ボックス11、ホーン12、キャピラリツール13などはX方向やY方向へ水平移動する。また、キャピラリツール13は駆動ボックス11内に収納され図示しないホーン駆動機構に駆動されZ方向の上下動を行う。
【0014】
次に図2、図3、図4を参照して、駆動ボックス11内に収納されホーン12を上下方向に揺動させるホーン駆動機構について説明する。図2において、駆動ボックス11の側面には固定軸受け23がボルト31によって固着されている。固定軸受け23には、円板状の揺動支持部材24が嵌合している。揺動支持部材24は、セットボルト32によって固定軸受け23に固定されている。
【0015】
揺動支持部材24の中心線は、図4に示すようにホーン12が結合された基部20を揺動回転させる揺動軸CLと一致している。そして基部20は以下に説明する弾性軸構造を介して揺動支持部材24によって水平方向の揺動軸CL廻りに揺動自在に支持されている。
【0016】
図3に示すように、キャピラリツール13が装着されたホーン12は基部20に支持されており、基部20にはボイスコイル21が装着されている。図2に示す駆動ボックス11の底面に配設されたステータ22はボイスコイル21内部に挿通しており、ボイスコイル21とステータ22より構成されるボイスコイルモータを駆動することにより、基部20は揺動軸CL廻りに揺動回転を行う。これにより、ホーン12の先端部のキャピラリツール13は上下動を行う。ボイスコイル21とステータ22は、ホーン12を揺動軸廻りに揺動させる揺動駆動部となっている。
【0017】
次にこの基部20の揺動回転を支持する弾性軸構造について説明する。図4に示すように、基部20の側面には、揺動軸CLを中心とした軸対称位置に三角形状の突起部20a,20bが固着されている。また揺動支持部材24の側面にも同様形状の突起部24a,24bが形成されている。
【0018】
基部20と揺動支持部材24は、揺動軸CLを中心として放射状に配置された4枚の板バネ部材25によって結合されている。板バネ部材25は、図4に示すように略矩形状の板バネの中間部に外側から内側に向って切り欠き部25aを設けた形状となっている。
【0019】
板バネ部材25の基部20側の端部は、図2(b)のA−A断面に示すように、突起部20a,20bと固定部材27A,27Bとの間に挟み込まれている。板バネ部材25が挟み込まれた状態で、ボルト30によって固定部材27A,27Bを締め付けることにより、板バネ部材25は基部20と結合される。板バネ部材25の揺動支持部材24側の端部も同様に、突起部24a,24bと固定部材28A,28Bとの間に板バネ部材25を挟み込み、ボルト30によって締め付けることにより、板バネ部材25は揺動支持部材24と結合される。
【0020】
これにより、基部20は揺動支持部材24に4枚の板バネ部材25を介して結合される。板バネ部材25は板面と垂直方向の荷重に対して撓みを生じやすく、揺動軸CL廻りのねじりモーメントに対して容易にねじり変形を生じる。したがって、揺動支持部材24により揺動軸CLの位置を固定した状態において、基部20に揺動軸CL廻りに揺動駆動力を作用させることにより、基部20は揺動軸CL廻りに揺動する。すなわち、固定軸受け23、揺動支持部材24および4枚の板バネ部材25は基部20を両側から揺動自在に支持する軸支持部となっている。
【0021】
この弾性軸構造において、図2(c)のB−B断面図に示すように、弾性軸の中間部の断面は各板バネ部材25に設けられた切り欠き部25aの存在により、断面積が他の断面と比較して極めて小さくなっている。このため、4枚の板バネを組み合わせた弾性軸構造は捻り剛性が小さく、基部20が揺動支持部材24に対して回転揺動を行う際の駆動負荷が軽減される。
【0022】
また本実施の形態の弾性軸構造では、4枚の板バネを放射状に配置した構成であることから、小さい断面積で大きな曲げ剛性を得る断面形状となっている。この弾性軸構造を左右2つの揺動支持部材24の間をスパンとする梁としてみた場合、梁全体のたわみ量は梁の長手方向の曲げ剛性の分布によって決定されるが、上述のようにこの弾性軸構造は曲げ剛性が大きいことから、たわみ量を極小に抑えてホーン12の先端のキャピラリツール13に生じる位置ずれを極力小さくすることができるようになっている。
【0023】
このように、本実施の形態に示す構成の軸支持部によってホーン12を支持することにより、揺動軸の撓みを抑えてボンディング位置精度を維持すると共に、キャピラリツール13を上下動させるための揺動駆動負荷の低減を可能とするものとなっている。また本構成によれば、従来用いられていた回転軸受けを使用しないので、従来必要とされた回転軸受けの交換や給脂などの保守作業を不要にすることができる。
【0024】
【発明の効果】
本発明によれば、ホーンが結合された基部を両側から水平方向の揺動軸廻りに揺動自在に支持する軸支持部を揺動軸を中心に放射状に配置された複数枚の板バネ部材で構成するようにしたので、回転軸受けを使用せずにホーンを揺動自在に支持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態のワイヤボンディング装置の斜視図
【図2】本発明の一実施の形態のワイヤボンディング装置のホーン駆動機構の部分断面図
【図3】本発明の一実施の形態のワイヤボンディング装置のホーンの斜視図
【図4】本発明の一実施の形態のワイヤボンディング装置のホーン支持部の分解斜視図
【符号の説明】
2 基板
3 チップ
12 ホーン
13 キャピラリツール
20 基部
21 ボイスコイル
22 ステータ
23 固定軸受け
24 揺動支持部材
25 板バネ部材

Claims (1)

  1. ワイヤをボンディング対象面にボンディングするワイヤボンディング装置であって、ワイヤが挿通するキャピラリツールを保持するホーンと、このホーンが結合された基部と、この基部を両側から水平方向の揺動軸廻りに揺動自在に支持する軸支持部と、前記ホーンを前記揺動軸廻りに揺動させる揺動駆動部とを備え、前記軸支持部は前記揺動軸を中心に放射状に配置された複数枚の板バネ部材を有し、前記板バネ部材の中間部に外側から内側に向かって切り欠き部が設けられていることを特徴とするワイヤボンディング装置。
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