JP3659298B2 - 半導体素子収納用パッケージ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はLSI(大規模集積回路素子)等の半導体素子を収容するための半導体素子収納用パッケージに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、半導体素子を収容するための半導体素子収納用パッケージは、上面に半導体素子が載置される載置部を有する銅、銅ータングステン合金等の金属材料からなる放熱板と、該放熱板の上面に前記載置部を囲繞するようにして取着された酸化アルミニウム質焼結体やムライト質焼結体、窒化アルミニウム質焼結体、炭化珪素質焼結体、ガラスセラミックス焼結体等の電気絶縁材料から成る枠状の絶縁体と、該枠状絶縁体の内周部から外周部にかけて被着導出されているタングステン、モリブデン、マンガン等の高融点金属粉末からなる複数個のメタライズ配線層と、前記枠状絶縁体の上面に取着され、絶縁体の穴を塞ぐ蓋体とから構成されており、放熱板の半導体素子載置部に半導体素子をガラス、樹脂、ロウ材等の接着剤を介して接着固定するとともに該半導体素子の各電極をボンディングワイヤを介して枠状絶縁体に形成したメタライズ配線層に電気的に接続し、しかる後、枠状絶縁体に蓋体を該絶縁体の穴を塞ぐようにしてガラス、樹脂、ロウ材等から成る封止材を介して接合させ、放熱板と枠状絶縁体と蓋体とから成る容器内部に半導体素子を気密に収容することによって製品としての半導体装置となる。
【0003】
なお、上述の半導体素子収納用パッケージにおいては、半導体素子が載置される放熱板が銅や銅ータングステン合金等の金属材料で形成されており、該銅や銅ータングステン合金等は熱伝導性に優れていることから放熱板は半導体素子の作動時に発する熱を良好に吸収するとともに大気中に良好に放散させることができ、これによって半導体素子を常に適温とし半導体素子に熱破壊が発生したり、特性に熱劣化が発生したりするのを有効に防止している。
【0004】
しかしながら、この従来の半導体素子収納用パッケージでは、放熱板が銅で形成されている場合、該銅はその熱膨張係数が約18×10-6/℃で枠状絶縁体を構成する酸化アルミニウム質焼結体やムライト質焼結体、窒化アルミニウム質焼結体、炭化珪素質焼結体、ガラスセラミックス焼結体等の熱膨張係数(酸化アルミニウム質焼結体の熱膨張係数は約7×10-6/℃、ムライト質焼結体の熱膨張係数は約4×10-6/℃、窒化アルミニウム質焼結体の熱膨張係数は約4×10-6/℃、炭化珪素質焼結体の熱膨張係数は約3×10-6/℃、ガラスセラミックス焼結体の熱膨張係数は約4×10-6/℃)と大きく相異することから、容器内部に半導体素子を気密に収容し、半導体装置となした後、枠状絶縁体と放熱板の各々に半導体素子が作動時に発生する熱等が印加された場合、放熱板と枠状絶縁体との間に両者の熱膨張係数の相異に起因する大きな熱応力が発生し、該熱応力によって放熱板が枠状絶縁体より剥がれたり、枠状絶縁体に割れやクラックが発生して容器の気密封止が破れ、容器内部に収容する半導体素子を長期間にわたり、正常、且つ安定に作動させることができないという欠点を有していた。
【0005】
また放熱板が銅ータングステン合金で形成されている場合、該銅ータングステン合金は重いことから容器内部に半導体素子を気密に収容し、半導体装置となした際、半導体装置の重量が重くなり、近時の小型化、軽量化が進む電子装置にはその実装が困難となってしまう欠点を有していた。
【0006】
そこで上記欠点を解消するために放熱板を銅や銅ータングステン合金等の金属材料で形成するのに変えて所定の方向に配列された炭素繊維の各々を炭素で結合した一方向性複合材料で形成することが提案されている(特開平9ー321190号公報参照)。
【0007】
かかる一方向性複合材料は炭素繊維の配列方向(炭素繊維の長さ方向)のみに熱を伝達するという特性を有するため炭素繊維の配列方向を絶縁基体の半導体素子が搭載される凹部底面に対し直角方向としておくと半導体素子が作動時に発する熱を良好に吸収し、該吸収した熱を大気中に効率良く放散させることが可能となる。
【0008】
またこの一方向性複合材料は軟質であるため枠状絶縁体と熱膨張係数が相違し、枠状絶縁体との間に熱膨張係数の相違に起因する熱応力が発生したとしても該熱応力は一方向性複合材料から成る放熱板を適度に変形させることによって吸収され、その結果、枠状絶縁体と放熱板とは極めて強固に接合し、半導体素子の作動時に発する熱を長期間にわたり大気中に放散させることが可能となる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この一方向性複合材料を放熱板として使用した場合、該一方向性複合材料はその表面及び内部に多数の気孔を有しており、多孔質であることから容器内部に半導体素子を収容し、半導体装置となした後、ヘリウムを使用して半導体装置の気密封止の検査をした際、ヘリウムの一部が前記気孔内にトラップされ、このトラップされたヘリウムによって検査結果に誤差が生じ、半導体装置の気密封止の正確な検査ができないという欠点を誘発した。
【0010】
本発明は上述の諸欠点に鑑み案出されたもので、その目的は内部に収容する半導体素子を常に適温として正常、かつ安定に作動させることができ、かつ内部に半導体素子を収容して形成される半導体装置の気密封止の正確な検査ができる半導体素子収納用パッケージを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上面に半導体素子が載置される載置部を有する放熱板に前記載置部を囲繞するようにして枠状の絶縁体を取着させた半導体素子収納用パッケージであって、前記放熱板は厚み方向に配列した炭素繊維を炭素で結合した一方向性複合材料から成り、かつ露出する外表面が被覆層で被覆されていることを特徴とするものである。
【0012】
また本発明は、前記被覆層が金属材料から成ることを特徴とするものである。
【0013】
本発明の半導体素子収納用パッケージによれば、厚み方向に配列された炭素繊維を炭素で結合した一方向性複合材料を放熱板として使用することから半導体素子が作動時に発した熱は放熱板に選択的に吸収されるとともに放熱板を介して大気中に効率良く放散され、その結果、半導体素子は常に適温となり、半導体素子を長期間にわたり正常、かつ安定に作動させることが可能となる。
【0014】
また本発明の半導体素子収納用パッケージによれば、一方向性複合材料から成る放熱板は弾性率が30GPa以下で、軟質であることから放熱板と枠状絶縁体との間に両者の熱膨張係数の相違に起因する熱応力が多少発生したとしてもその熱応力は放熱板を適度に変形させることによって吸収され、その結果、枠状絶縁体と放熱板とは極めて強固に接合し、半導体素子が発する熱を常に大気中へ効率良く放散させることができる。
【0015】
更に本発明の半導体素子収納用パッケージによれば、一方向性複合材料から成る放熱板はその重量が銅ータングステン合金に比べて1/5程度であり、極めて軽量なものであることから半導体素子収納用パッケージ内に半導体素子を収容し、半導体装置となした場合、半導体装置の重量は極めて軽量なものとなり、その結果、近時の小型化、軽量化が進む電子装置への実装も可能となる。
【0016】
また更に本発明の半導体素子収納用パッケージによれば、一方向性複合材料から成る放熱板の露出する外表面を被覆層で被覆したことから放熱板の内部及び表面に多数の気孔が形成されており多孔質であるとしてもその気孔は被覆層によって完全に塞がれ、その結果、容器内部に半導体素子を収容し、半導体装置となした後、ヘリウムを使用して半導体装置の気密封止の検査をする場合、ヘリウムの一部が放熱板の気孔内にトラップされることが有効に防止されて半導体装置の気密封止の検査を極めて正確に行うことが可能となる。
【0017】
【発明の実施の形態】
次に本発明を添付図面に基づき詳細に説明する。
図1は本発明の半導体素子収納用パッケージの一実施例を示し、1は放熱板、2は枠状の絶縁体、3は蓋体である。この放熱板1と枠状絶縁体2と蓋体3とで半導体素子4を収容する容器5が構成される。
【0018】
前記放熱板1はその上面に半導体素子が載置される載置部1aを有しており、該載置部1a上には半導体素子4がガラス、樹脂、ロウ材等の接着剤を介し載置固定される。
【0019】
前記放熱板1は半導体素子4を支持する支持部材として作用するとともに半導体素子4が作動時に発する熱を良好に吸収するとともに大気中に効率良く放散させ、半導体素子4を常に適温とする作用をなす。
【0020】
前記放熱板1は炭素繊維を厚み方向に配列させるとともに各々の炭素繊維を炭素で結合した一方向性複合材料で形成されており、例えば、一方向に配列した炭素繊維の束を、固体のピッチあるいはコークスなどの微粉末を分散させたフェノール樹脂などの熱硬化性樹脂の溶液中に含浸させ、次にこれを乾燥させて一方向に炭素繊維が配列している複数枚のシートを形成するとともに各々のシートを炭素繊維の方向が同一となるようにして複数枚積層し、次に前記積層された複数枚のシートに所定の圧力を加えるとともに加熱して熱硬化性樹脂部分を硬化させ、最後にこれを不活性雰囲気中、高温で焼成し、フェノール樹脂とピッチあるいはコークスの微粉末を炭化させる(炭素を形成する)とともに該炭素で各々の炭素繊維を結合させることによって製作されている。
【0021】
前記放熱板1を形成する一方向性複合材料は炭素繊維の方向、即ち、放熱板1の上面から下面にかけての方向の熱伝導率が300W/m・k以上、炭素繊維に対し直交する方向の熱伝導率が30W/m・k以下であり、放熱板1の上面側から下面側に向けて熱が一方向に選択的に効率良く伝達するようになっている。そのためこの一方向性複合材料から成る放熱板1の上面に半導体素子4を載置固定させた場合、半導体素子4の作動時に発する熱は放熱板1の上面から下面にかけて一方向に伝達し、放熱板1の下面から大気中に効率良く放散されることとなる。
【0022】
また前記一方向性複合材料から成る放熱板1はその重量が銅ータングステン合金に比較して1/5程度であり、軽いことからこの放熱板1を使用した半導体素子収納用パッケージに半導体素子4を収容して半導体装置を形成した際、該半導体装置の重量も極めて軽量なものとなり、近時の小型化、軽量化が進む電子装置にも実装が可能となる。
【0023】
前記放熱板1はまたその上面外周部に該放熱板1の上面に設けた半導体素子4が載置される載置部1aを囲繞するようにして枠状の絶縁体2がロウ材やガラス、樹脂等の接着剤を介して取着されており、放熱板1と枠状絶縁体2とで半導体素子4を収容するための空所が内部に形成される。
【0024】
前記放熱板1に取着される枠状絶縁体2は酸化アルミニウム質焼結体、ムライト質焼結体、窒化アルミニウム質焼結体、炭化珪素質焼結体、ガラスセラミックス焼結体等の電気絶縁材料から成り、例えば、酸化アルミニウム質焼結体から成る場合には、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化マグネシウム、酸化カルシウム等の原料粉末に適当な有機バインダー、溶剤等を添加混合して泥漿物を作るとともに、該泥漿物をドクターブレード法やカレンダーロール法を採用することによってセラミックグリーンシート(セラミック生シート)と成し、しかる後、前記セラミックグリーンシートに適当な打ち抜き加工を施すとともにこれを複数枚積層し、約1600℃の温度で焼成することによって製作される。
【0025】
前記枠状絶縁体2の放熱板1上への取着はロウ材やガラス、樹脂等の接着剤を使用することによって行われ、ロウ材を使用して行う場合には、予め枠状絶縁体2の下面にタングステンやモリブデン、マンガン等の高融点金属粉末から成るメタライズ金属層6を被着させておくとともに放熱板1の上面に鉄やニッケル、クロム、チタン、モリブデン、タンタル、タングステン等の厚さ50μm以下の薄板状金属部材を拡散接合により被着させておき、この薄板状金属部材と枠状絶縁体下面に被着形成したメタライズ金属層6とを半田等のロウ材を介しロウ付けすることによって行われる。
【0026】
なお、前記枠状絶縁体1下面への金属層6の被着は、タングステン、モリブデン、マンガン等の高融点金属粉末に適当な有機バインダー、溶剤等を添加混合して得た金属ペーストを枠状絶縁体2となるセラミックグリーンシートの所定位置に予め従来周知のスクリーン印刷法により所定パターンに印刷塗布しておき、セラミックグリーンシートを焼成し枠状絶縁体2となす際に同時に枠状絶縁体2下面に被着される。
【0027】
また前記放熱板1の薄板状金属部材の拡散接合による被着は、特開平9ー321190号公報に記載の方法、具体的には、一方向性複合材料の一主面に鉄やニッケル、クロム、チタン、モリブデン、タンタル、タングステン等の厚さ50μm以下の薄板状金属部材を載置させ、次にこれを真空ホットプレスで5MPaの圧力をかけつつ1200℃の温度を1時間印加することによって行われる。
【0028】
前記上面に枠状絶縁体2が取着された一方向性複合材料から成る放熱板1はその弾性率が30GPa以下であり、軟質であることから放熱板1と枠状絶縁体2との間に両者の熱膨張係数の相違に起因する熱応力が多少発生したとしてもその熱応力は放熱板1を適度に変形させることによって吸収され、その結果、枠状絶縁体2と放熱板1とは極めて強固に接合し、半導体素子4が発する熱を常に大気中へ効率良く放散させることができる。
【0029】
更に前記放熱板1の上面に取着されている枠状絶縁体2はその内周部から上面にかけて導出する複数個のメタライズ配線層7が被着形成されており、枠状絶縁体2の内周部に露出するメタライズ配線層7の一端には半導体素子4の各電極がボンディングワイヤ9を介して電気的に接続され、また枠状絶縁体2の上面に導出された部位には外部電気回路と接続される外部リードピン8が銀ロウ等のロウ材を介してロウ付け取着されている。
【0030】
前記メタライズ配線層7は半導体素子4の各電極を外部電気回路に接続する際の導電路として作用し、タングステン、モリブデン、マンガン等の高融点金属粉末により形成されている。
【0031】
前記メタライズ配線層7はタングステン、モリブデン、マンガン等の高融点金属粉末に適当な有機バインダー、溶剤等を添加混合して得た金属ペーストを枠状絶縁体2となるセラミックグリーンシートに予め従来周知のスクリーン印刷法により所定パターンにに印刷塗布しておくことによって枠状絶縁体2の内周部から上面にかけて被着形成される。
【0032】
なお、前記メタライズ配線層7はその露出する表面にニッケル、金等の耐蝕性に優れ、かつロウ材との濡れ性に優れる金属を1μm〜20μmの厚みにメッキ法により被着させておくと、メタライズ配線層7の酸化腐蝕を有効に防止することができるとともにメタライズ配線層7への外部リードピン8のロウ付けを強固となすことができる。従って、前記メタライズ配線層7は、その露出する表面にニッケル、金等の耐蝕性に優れ、かつロウ材との濡れ性に優れる金属を1μm〜20μmの厚みに被着させておくことが好ましい。
【0033】
また前記メタライズ配線層7には外部リードピン8が銀ロウ等のロウ材を介してロウ付け取着されており、該外部リードピン8は容器5内部に収容する半導体素子4の各電極を外部電気回路に電気的に接続する作用をなし、外部リードピン8を外部電気回路に接続することによって容器5内部に収容される半導体素子4はメタライズ配線層7及び外部リードピン8を介して外部電気回路に接続されることとなる。
【0034】
前記外部リードピン8は鉄ーニッケルーコバルト合金や鉄ーニッケル合金等の金属材料から成り、例えば、鉄ーニッケルーコバルト合金等の金属から成るインゴット(塊)に圧延加工法や打ち抜き加工法等、従来周知の金属加工法を施すことによって所定の形状に形成される。
【0035】
更に前記上面に枠状絶縁体2が取着されている放熱板1はその露出する外表面が被覆層10で被覆されており、該被覆層10によって放熱板1を形成する一方向性複合材料の気孔が完全に塞がれている。
【0036】
前記放熱板1はその気孔が被覆層10により完全に塞がれていることから容器5内部に半導体素子4を収容し、半導体装置となした後、ヘリウムを使用して半導体装置の気密封止の検査をする場合、ヘリウムの一部が放熱板1の気孔内にトラップされることはなく、半導体装置の気密封止の検査を極めて正確に行うことが可能となる。
【0037】
前記被覆層10は金属や鉛ホウ酸系やホウケイ酸系のガラス、エポキシ樹脂やシリコーン樹脂、ウレタン樹脂等の樹脂から成り、金属はガラスや樹脂に比べ熱伝導率が高く、熱を伝え易く、放熱板1を伝達してきた熱をそのまま大気中に効率よく放散することができることから金属で形成しておくことが好ましい。
【0038】
なお、前記被覆層10を金属で形成する場合、放熱板1への被覆層10の被着は、例えば、まず放熱板1の露出する外表面に無電解メッキ法や電解メッキ法によりニッケルを1μm〜10μmの厚みに被着させ、次に前記ニッケルメッキ層表面に溶融させた銀ー銅合金やチタンー銀ー銅合金等を被着させることによって行われる。
【0039】
かくして上述の半導体素子収納用パッケージによれば、放熱板1の半導体素子載置部1a上に半導体素子4をガラス、樹脂、ロウ材等の接着剤を介して接着固定するとともに該半導体素子4の各電極をボンディングワイヤ9を介して所定のメタライズ配線層7に接続させ、しかる後、前記枠状絶縁体2の上面に蓋体3をガラス、樹脂、ロウ材等から成る封止材を介して接合させ、放熱板1、枠状絶縁体2及び蓋体3とから成る容器5内部に半導体素子4を気密に収容することによって製品としての半導体装置となる。
【0040】
なお、本発明は上述の実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば種々の変更は可能である。
【0041】
【発明の効果】
本発明の半導体素子収納用パッケージによれば、厚み方向に配列された炭素繊維を炭素で結合した一方向性複合材料を放熱板として使用することから半導体素子が作動時に発した熱は放熱板に選択的に吸収されるとともに放熱板を介して大気中に効率良く放散され、その結果、半導体素子は常に適温となり、半導体素子を長期間にわたり正常、かつ安定に作動させることが可能となる。
【0042】
また本発明の半導体素子収納用パッケージによれば、一方向性複合材料から成る放熱板は弾性率が30GPa以下で、軟質であることから放熱板と枠状絶縁体との間に両者の熱膨張係数の相違に起因する熱応力が多少発生したとしてもその熱応力は放熱板を適度に変形させることによって吸収され、その結果、枠状絶縁体と放熱板とは極めて強固に接合し、半導体素子が発する熱を常に大気中へ効率良く放散させることができる。
【0043】
更に本発明の半導体素子収納用パッケージによれば、一方向性複合材料から成る放熱板はその重量が銅ータングステン合金に比べて1/5程度であり、極めて軽量なものであることから半導体素子収納用パッケージ内に半導体素子を収容し、半導体装置となした場合、半導体装置の重量は極めて軽量なものとなり、その結果、近時の小型化、軽量化が進む電子装置への実装も可能となる。
【0044】
また更に本発明の半導体素子収納用パッケージによれば、一方向性複合材料から成る放熱板の露出する外表面を被覆層で被覆したことから放熱板の内部及び表面に多数の気孔が形成されており多孔質であるとしてもその気孔は被覆層によって完全に塞がれ、その結果、容器内部に半導体素子を収容し、半導体装置となした後、ヘリウムを使用して半導体装置の気密封止の検査をする場合、ヘリウムの一部が放熱板の気孔内にトラップされることが有効に防止されて半導体装置の気密封止の検査を極めて正確に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体素子収納用パッケージの一実施例を示す断面図である。
【符号の説明】
1・・・・・・・・放熱板
2・・・・・・・・枠状の絶縁体
3・・・・・・・・蓋体
4・・・・・・・・半導体素子
7・・・・・・・・メタライズ配線層
8・・・・・・・・外部リード端子
10・・・・・・・被覆層

Claims (2)

  1. 上面に半導体素子が載置される載置部を有する放熱板に前記載置部を囲繞するようにして枠状の絶縁体を取着させた半導体素子収納用パッケージであって、前記放熱板は厚み方向に配列した炭素繊維を炭素で結合した一方向性複合材料から成り、かつ露出する外表面が被覆層で被覆されていることを特徴とする半導体素子収納用パッケージ。
  2. 前記被覆層が金属材料から成ることを特徴とする請求項1に記載の半導体素子収納用パッケージ。
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