JP3671155B2 - 杭基礎構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばビルや橋梁等のような建築・土木関係の構造物に固定されて地中地盤に埋め込まれたコンクリート製フーチング(構造物の基礎)を、基礎杭(硬盤層などの深い層に伝達して支持させる先端支持杭や杭外周面と地盤土砂との間の摩擦力で支持させる摩擦杭)の上端部たる杭頭部に支承させてなる杭基礎構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の杭基礎構造にあっては、一般に、図17に示す如く、地中地盤181に構造単位としての基礎杭182を打設し、その杭頭部182aとその上位に配置したコンクリート製のフーチング183とを、複数の杭鉄筋184…を両者182,183にコンクリート打設により埋設させることにより、剛接合しているのが普通である。なお、フーチング183は、上部構造体側の柱185及び基礎梁186に固定されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、かかる剛接合構造では、地震等による過大な力(以下「地震力」という)が作用した場合、両者の境界部となる杭頭部接合部に応力が集中し、大地震時に杭頭部182a及びフーチング183の下部が損傷、破損し易く、それが原因で上部構造物の倒壊など被害が拡大する可能性がある。また、剛接合であるため、杭頭部接合部に作用する応力が大きくなるため、鉄筋184…の埋設数を必要以上に多くしたり、杭182やフーチング183の横断面形状(水平断面形状)を大きくしたりする必要がある。その結果、施工が煩雑になるばかりでなく、配筋工事の増大によって施工コストが嵩む。また、杭頭部接合部に損傷、破損が生じた際にはその箇所を復旧する必要があるが、杭頭部接合部は、地中地盤181に構造単位としてコンクリート打設された杭182に支持された下部構造であるために、復旧作業自体の作業性が非常に悪いとともに莫大な復旧費用を要する。
【0004】
本発明は、このような問題を生じることなく、優れた耐震性能及び免震性能を発揮しうる杭基礎構造を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決した本発明の杭基礎構造にあっては、基礎杭の上端部たる杭頭部とその上位に配置されたフーチングとが接合手段を介して接合されている。而して、接合手段は、杭頭部に下部支承部材を固定し、フーチングの下端に上部支承部材を固定し、両支承部材の一方にピストン部を設けると共に他方にピストン部が嵌合するピストン受部を設け、ピストン部の端部にシールリングを嵌合固定すると共にピストン部の端部外周面及びこれに嵌合するシールリングの内周面を互に密接する下窄まり状のテーパ面に構成し、ピストン部とピストン受部との間に弾性部材を装填すると共に弾性部材とピストン部との間にシムプレートを介挿入して、杭頭部とフーチングとを弾性部材の弾性変形により相対回転自在に接合すると共に弾性部材に作用する荷重が前記テーパ面により弾性部材側への押圧力とピストン受部の内周面側への押付力との分力に分けられるように構成したものである。また、下部支承部材は、これに設けたフランジに穿設した複数の取付孔に、夫々、杭頭部から鉛直上方に延びる鉄筋の露出部分を挿通させると共に、当該各露出部分に形成したネジ部に当該フランジ上において螺合させたフランジ取付用ナットを締め付けることにより、杭頭部に固定されている。また、基礎杭は、これに埋設される鉄筋群の前記露出部分を、当該露出部分又はその近傍の鉄筋部分に取り付けた剛体製の位置決め治具により、取付孔群と同一の配置形態に保持した状態で、コンクリート打設されたものである。
【0006】
かかる杭基礎構造の好ましい実施の形態にあって、位置決め治具は、前記露出部分に着脱自在に取り付けられたもので、下部支承部材の取り付け時には除去されるものであるか、又は、基礎杭に埋設される鉄筋部分に固着されたもので、基礎杭のコンクリート打設時に杭頭部に埋設されるものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図1〜図16に基づいて具体的に説明する。
【0008】
図1〜図6は本発明の実施の形態を示すもので、この実施の形態における杭基礎構造にあっては、図1に示す如く、基礎杭2の上端部たる杭頭部2aとその上位に配置されたフーチング6とが、接合手段7により接合されている。なお、基礎杭2は、地中地盤1に場所打施工により形成された断面中実円形の鉄筋コンクリート杭(一般に「場所打杭」又は「現場造成杭」と称せられるもの)であり、フーチング6は、上部構造体である建物3から下方へ一体に延設した柱4及び基礎梁5に固定させて地中に埋め込み設置されたコンクリート製のものである。
【0009】
而して、接合手段7は、図2及び図3に示す如く、フーチング6の下端部に固定した上部支承部材8と杭頭部2aに固定した下部支承部材9との間に弾性部材10を装填してなる。
【0010】
上部支承部材8は、図2及び図3に示す如く、金属製のもので、平板状のフランジ81とその下面中央部に垂設されたピストン部82とフランジ81の上面部に固着された複数のスタッドボルト83…とからなる。上部支承部材8は、フランジ81の下面がフーチング6の下面に略一致する形態に配置させた状態でフーチング6のコンクリート打設を行って、スタッドボルト83…をフーチング6に埋設させることにより、フーチング6に固定されている。ピストン部82は横断面形状が円形又は方形(この例では円形)をなすもので、下端外周部には充填材入りPTFE等からなる合成樹脂製のシールリング11が嵌合固定されている。なお、シールリング11の外周形状は、ピストン部82の外周から若干突出する円形又は方形(この例では円形)をなしており、ピストン部82の下端外周面とシールリング11の内周面とは、相互に密接する下窄まり状のテーパ面に構成されている。
【0011】
下部支承部材9は、図2〜図4に示す如く、金属製のもので、上方開放状の凹部92を有するピストン受部91とその下端外周部に突設された円形環状又は方形環状(この例では円形環状)のフランジ93とからなる。ピストン受部91の凹部92には、図3に示す如く、ピストン部82が嵌合されるが、凹部92の横断面形状を、ピストン部82に固定したシールリング11の外周形状に略一致するように設定して、シールリング11が密に接触した状態でピストン部82が嵌合されるようになっている。また、フランジ93は、図3及び図4に示す如く、杭頭部2aの上面形状よりやや小さい円形環状板又は方形環状板(この例では円形環状板)であり、ピストン受部91を中心とする円上に配して等ピッチで並列する複数の取付孔94…が穿設されている。
【0012】
而して、下部支承部材9は、フランジ93に穿設した各取付孔94に、夫々、杭頭部2aから鉛直上方に延びる鉄筋(杭主筋)13の露出部分13aを挿通させると共に、当該各露出部分13aに形成したネジ部13bにフランジ93上において螺合させた一対のフランジ取付用ナット(ダブルナット)14,14を締め付けることにより、杭頭部2aに固定されている。各取付孔94は、鉄筋13の露出部分13aを挿通させるに必要且つ十分な大きさのものとされており、取付孔94…に露出部分13a…が挿通された状態では、フランジ93が水平方向にがたつくようなことがないようになっている。なお、フランジ93を杭頭部2aに取り付けるに当たっては、予め、図3に示す如く、エポキシ樹脂等のセルフレベリング材や無収縮モルタル材等の時効硬化材により、杭頭部2a上に、上面15aを水平面とするレベリング層15を形成して、このレベリング層15の上面をもってフランジ93を設置するフランジ取付面15aとなしておくことが好ましい。
【0013】
弾性部材10は、図2及び図3に示す如く、ピストン受部91の凹部92に密に嵌合する平板形状をなすもので、凹部92の底面部とピストン部82の下面部との間にシムプレート12を介在させた状態で挟圧されている。弾性部材10の構成材としては、一般に、圧縮復元特性に優れたゴム弾性材又はゴム基材で構成されるエラストマー材が使用されるが、流動変形性のある鉛や鉛合金又は粘弾性体等を使用することも可能である。シムプレート12は、弾性部材10と同一の平面形状をなすものであり、弾性部材10とピストン部82との間に介挿されている。シムプレート12の構成材としては、PTFE等の低摩擦性樹脂材が使用される。
【0014】
以上のような接合手段7により杭頭部2aとフーチング6とを接合した杭基礎構造にあっては、地震力が作用した場合、両支承部材8,9間に充填された弾性部材10の弾性変形による杭頭部2aとフーチング6との全方向への相対回転変位により、地震力によるエネルギーが効果的に吸収緩和されることになる。したがって、地震力が作用したときの杭頭部2aとフーチング6との接合部への応力集中が著しく減少されるために、杭2及びフーチング6の断面を強度上の必要最低限に縮小し、かつ、配筋量も低減して施工の容易性及び低コスト化を図りながらも、過大な水平力が作用したときでも、杭頭部2a及びフーチング6の損傷、破損を防止して優れた耐震性能、免震性能を発揮させることが可能となる。
【0015】
また、ピストン受部91の凹部92に収納されている弾性部材10にはフーチング6を通じて上部構造体の重量が長期鉛直荷重として作用しており、さらに、地震力が作用した場合には、杭頭部2aとフーチング6との相対回転変位に伴い弾性部材10には強大な偏荷重が作用することになり、このとき、ピストン受部91の凹部内周面とこれに嵌合するピストン部82との間に僅かな隙間があっても、その隙間に弾性部材10の外周縁部がはみ出して弾性部材10が損傷(亀裂が入る等)し易く、それに伴い所定のエネルギー吸収機能が損なわれる虞れがある。しかし、ピストン受部91の凹部92に収納されている弾性部材10の上面全域にはシムプレート12が敷設されており且つピストン受部91とピストン部82との間にはシールリング11が装填されていることから、杭頭部2aとフーチング6との相対回転変位に伴う弾性部材10の摩耗(上面部の摩耗)や破損(外周縁部のはみ出しによる破損やピストン部82の下端縁部の片当たりによる破損)が確実に防止される。さらに、弾性部材10に長期鉛直荷重や杭頭部2aとフーチング6との相対回転変位に伴う偏荷重が作用したときにも、それらの荷重はピストン部82の下端外周面である下窄まり状のテーパ面により弾性部材側への押圧力とピストン受部91の内周面側への押付力との分力に分けられることから、シールリング11の下面が全面的にシムプレート12で受け止められていることとも相俟って、ピストン受部91の内周面側へのシールリング11の押付力が増強されることになる。したがって、地震等の発生時においても、ピストン受部91の内周面(凹部92の内周面)とピストン部82との間に弾性部材10がはみ出すような空間が生じず、弾性部材10の外周縁部のはみ出しによる亀裂等の損傷を確実に防止することができると共に、弾性部材10の腐食及び劣化を可及的に防止することができ、その結果、弾性部材10による上述した如き優れた耐震性能、免震性能を長期に亘って安定よく維持することができる。
【0016】
また、図17に示す従来の杭基礎構造では、杭鉄筋184により杭頭部182aとフーチング183とを剛接合しているため、フーチング183の横断面形状(水平断面形状)が基礎杭2の横断面形状に拘束されることになり、基礎杭2の横断面形状より小さくすることができないが、上記した構成の接合手段7により接合する場合には、フーチング6の横断面形状を基礎杭2の横断面形状に拘束されることなく独立して決定することができる。すなわち、フーチング6の横断面形状は、上部支承部材8を取り付けることができる範囲において、任意に設定することができ、例えば図2に示す如く、基礎杭2の横断面形状よりも小さくすることが可能である。
【0017】
而して、本発明の杭基礎構造にあっては、図5に示す如く、基礎杭2が、これに埋設される鉄筋群13…の露出部分(杭頭部2aから鉛直上方に突出する鉄筋部分)13a…を、当該露出部分13a…に取り外し自在に取り付けた剛体製の位置決め治具16により、取付孔群94…と同一の配置形態に保持した状態で、コンクリート打設されたものとされており、杭頭部2a上の余盛りコンクリート2bを斫り出した後に、位置決め治具16を露出部分13a…から取り外した上で、この露出部分13a…に下部支承部材9を取り付けるようにしている。
【0018】
すなわち、基礎杭2を施工するに当たっては、予め、鉄筋13…を帯筋(フープ筋)で結束する(図示せず)と共に、露出部分13a…である鉄筋13…の上端側部分を、これに位置決め治具16を取り付けることにより、取付孔94…と同一の配置形態に連結固定しておく。位置決め治具16は、図5(A)(B)及び図6に示す如く、取付孔94…と配置,形状を同一とする貫通孔16a…を形成した円環状の金属板であり、各貫通孔16aに鉄筋13の上端側部分(露出部分となる鉄筋部分)13aを挿通させる共に当該鉄筋部分13aのネジ部13bに螺着させた上下一対の治具固定用ナット17,17により水平に挟圧固定させることにより、鉄筋部分13a…を取付孔94…と同一の配置形態に連結固定する。なお、各ネジ部13bは、コンクリートの付着を防止するために取り外し容易なビニールテープやキャップ等の被覆部材(図示せず)により養生されている。
【0019】
そして、このように帯筋及び位置決め治具16により環状配置形態に結束された鉄筋群13…を地上から基礎杭2のコンクリート打設領域に吊支させた上、当該領域にコンクリートを打設し(図5(A),図6)、コンクリート硬化後、杭頭部2aの余盛りコンクリート(下部支承部材9の支承レベルより上方のコンクリート部分)を斫り出して、位置決め治具16で連結されている鉄筋部分(露出部分)13a…を杭頭部2a上に露出させる(図5(B))。
【0020】
ところで、位置決め治具16を使用しない場合には、露出部分13a…となる上端側部分は、杭鉄筋組み立て時及びコンクリートの打設時又は硬化時に当初設定された相互間隔や相互位置が変位して、取付孔94…と同一の配置形態にならない虞れがある。しかし、位置決め治具16を使用しておけば、このような虞れがなく、鉄筋13…を、露出部分13a…が取付孔94…と同一の配置形態に位置した状態で、基礎杭2に定着させることができる。
【0021】
次に、露出部分13a…から位置決め治具16、治具固定用ナット17…及び被覆部材を外した上、ある程度の流動性を有し且つ加熱等により時効硬化するエポキシ樹脂等のセルフレベリング材により、杭頭部2a上に、上面15aを水平面とするレベリング層15を形成する(図5(C))。すなわち、セルフレベリング材を杭頭部2a上に適当量供給すると、セルフレベリング材は重力により表面(上面)が水平となる状態に流動,拡散する。爾後、これを加熱等により時効硬化させることにより、杭頭部2a上には上面15aを水平面とするセルフレベリング材の硬化層たるレベリング層15が形成されることになり、杭頭部2aの上面が水平面15aに修正される。したがって、余盛りコンクリート2bの斫り除去により形成された杭頭部2aの上面が凹凸面や非水平面であるときにも、このようなレベリング層15を形成しておくことにより、接合手段7による支承精度(杭頭部2aに取り付けられる下部支承部材9の水平精度)を確保することができる。なお、セルフレベリング材を使用せず、無収縮モルタル材等を使用して杭頭部2a上にレベリング層15を人為的に形成(施工)するようにしてもよい。このような無収縮モルタル材等によるレベリング層15の上面15aの水平度は、人為的作業によるものであるから、セルフレベリング材を使用した場合に比して杭頭部2aの水平修正度(水平精度)が低くなる虞れがある。しかし、接合手段7はある程度の角度吸収能力(例えば、上記構成の接合手段7では1/60程度の傾斜を吸収しうる)を有するものであるから、杭頭部2aの水平精度(杭頭部2aに据え付けられた下部支承部材9の水平精度)が多少低くとも、接合手段7による接合精度にさほどの悪影響を及ぼすようなことはない。
【0022】
次に、露出部分13a…に下部支承部材9のフランジ93の取付孔94…を挿通させて(図5(D))、下部支承部材9をレベリング層15上に設置し、各露出部分13aにワッシャを介して螺合させたナット14,14を締め付けることにより、下部支承部材9を杭頭部2aに固定する(図2,図3)。
【0023】
ところで、露出部分13a…と取付孔94…との配置形態(相互の位置関係)が一致していないときは、全ての取付孔94…に露出部分13a…を挿通させることができず、下部支承部材9の杭頭部2aへの取り付けを行い得ない。また、各取付孔94をこれに挿通させる露出部分13aの断面形状より大きなものとしておけば、両者13a…,94…の配置形態が多少齟齬している場合にも、露出部分13a…を取付孔94…に挿通させることができ、下部支承部材9の杭頭部2aへの取り付けを行うことが可能であるが、このように各取付孔94を露出部分13aの断面形状に比して必要以上に大きくしておくと、取付孔94…とこれに挿通させた露出部分13a…との間に大きながたつきが生じるため、フランジ取付用ナット14…による締付力を如何に高くしておいたとしても、地震時等において下部支承部材9が水平方向にがたついて接合手段7による耐震機能及び免震機能が良好に発揮されない。
【0024】
しかし、鉄筋13…を、上記した如く、基礎杭施工時(コンクリートの打設,硬化時)における露出部分13a…の変位を位置決め治具16により阻止した状態で、つまり露出部分13a…を位置決め治具16によりフランジ93の取付孔94…と同一の配置形態に固定連結した状態で、基礎杭2に定着させるようにすると、露出部分13a…の水平面上における相互の位置関係が取付孔94…の水平面上における相互の位置関係に一致して、上記のような問題を生じない。すなわち、接合手段7の機能を十分に発揮させるためには、各取付孔94を露出部分13aが大きながたつきを生じない状態で挿通される程度の大きさとしておくことが要請され、取付孔94をこのように露出部分13aを挿通させうる最小限の大きさとした場合には、鉄筋群13…を、露出部分群13a…がフランジ93の取付孔群94…と同一の配置形態に配置された状態で、基礎杭2に定着されていることが要請されるが、これらの要請は上記した如く位置決め治具16を使用して基礎杭2の施工を行うことにより容易に実現することができる。
【0025】
なお、本発明は上記した実施の形態に限定されるものでなく、本発明の基本原理を逸脱しない範囲において、適宜に改良,変更することができる。
【0026】
例えば、上部支承部材8のフランジ81に、スタッドボルト83に代えて、図7及び図8に示す如き抵抗鉄筋84を設けておくことにより、上部支承部材8のフーチング6への固定強度(引抜抵抗力)を更に向上させることができる。すなわち、図7及び図8に示すものでは、フランジ81の上面部に複数の袋ナット85…を固着(溶着)し、各袋ナット85に長尺な抵抗鉄筋84を螺着すると共に、抵抗鉄筋84の上端部に、これに螺合させた一対のナット86,86により支圧ワッシャ87を固定して、スタッドボルト83を使用した場合に比して、上部支承部材8のフーチング6への固定強度を大幅に向上させるようにしている。
【0027】
また、弾性部材10を介しての両支承部材8,9の嵌合形態における上下関係は、上記した場合と逆にすることも可能である。すなわち、図7及び図8に示す接合手段7にあっては、上部支承部材8がフランジ81とその下面中央部に垂設したピストン受部88とからなり、下部支承部材9がフランジ93とその上面中央部に突設したピストン部95とからなり、ピストン受部88の凹部88aにその上方から順に弾性部材10、シムプレート12及びピストン部95が嵌合されていて、上記したものと同一の耐震性能及び免震性能が発揮される。
【0028】
また、接合手段7による接合部分を、引抜抵抗力が付与されるように構成することもできる。例えば、図7及び図8に示す如く、ピストン部95の中間外周部に環状凸部96を形成すると共に、ピストン受部88の下端部に断面L字状の係合リング89を取り付けて、両者89,96の係合作用により、両支承部材8,9の相互離間(鉛直方向への相互離間)を阻止するように構成することができる。なお、係合リング89は分割構造(例えば二つ割構造)をなすものである。
【0029】
また、位置決め治具16は、図9、図11及び図12又は図10〜図12図に示す如く、露出部分13aの近傍の鉄筋部分であって基礎杭2に埋設される鉄筋部分(以下「杭内埋設部分」という)13cに固着して、基礎杭2のコンクリート打設時に杭頭部2aに埋設されるものとしてもよい。すなわち、上記したものと同一の位置決め治具16を、その各貫通孔16aに杭内埋設部分13cを挿通させる共にその挿通部分を溶接して、杭内埋設部分13c…に固着して、露出部分13a…を取付孔94…と同一の配置形態に保持させておく。そして、位置決め治具16及び帯筋により所定配置形態に連結した鉄筋13…を使用して、上記したと同様に、コンクリート打設による基礎杭2の施工を行う。かかる場合にも、露出部分13a…は、位置決め治具16により直接拘束されていないが、その近傍の杭内埋設部分13c…が位置決め治具16により連結されているから、コンクリートの打設,硬化により取付孔94…の配置形態と異なる配置に変位することがなく、基礎杭2の施工後においては、取付孔94…と同一の配置形態に位置される。なお、位置決め治具16が基礎杭2に埋設されている点を除いて、図9、図11及び図12に示す杭基礎構造の構成は図2〜図4に示すものと同一であり、図10〜図12図に示す杭基礎構造の構成は図7及び図8に示すものと同一である。
【0030】
また、基礎杭2の横断面形状(水平断面形状)つまり杭径は、下部支承部材9を取り付けうることを条件として任意に設定することができ、基礎杭2の横断面形状が大きい場合にも、鉄筋構造を図13及び図14又は図15及び図16に示す如く工夫しておくことにより、下部支承部材9が必要以上に大型化して施工性,経済性が劣るといった問題は排除することができる。すなわち、図13及び図14に示すものでは、帯筋131…で環状に連結された鉄筋(杭主筋)13…の上端側部分を、内方へと屈曲させて、フランジ93の取付孔94…と同一の配置形態に位置する露出部分13a…となし、この露出部分13aにフランジ93を取り付けるように工夫してある。また、図15及び図16に示すものでは、取付孔94と同一の配置形態に位置させた鉄筋(中吊鉄筋)13…を、帯筋132a…により連結すると共に、帯筋132b…により環状に連結されて基礎杭2に埋設された杭主筋133…に、結束鉄筋134…により中吊状に連結して、杭頭部2aから突出する鉄筋13…の上端部分である露出部分13aにフランジ93を取り付けるように工夫してある。何れの場合にも、前記したと同様に、基礎杭2の施工時においては、図13又は図15に一点鎖線で示す如く露出部分13a…に位置決め治具16を治具固定用ナット17…により取り外し自在に固定させておくか、図13又は図15に二点鎖線で示す如く、露出部分近傍の杭内埋設部分13cに位置決め治具16を固着(溶着)しておく。
【0031】
【発明の効果】
以上のように、本発明の杭基礎構造によれば、冒頭で述べた問題を生じることなく、建物の耐震性能及び免震性能を大幅に向上させることができる。また、下部支承部材の杭頭部への取り付けを、基礎杭に定着させた鉄筋の上端部分である露出部分を使用して、容易に且つ適正に行うことができることから、接合手段を耐震機能及び免震機能を適正に発揮しうる状態に容易に組み立て,据え付けることができ、杭基礎構造の施工効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る杭基礎構造の一例を示す縦断正面図である。
【図2】 図1の要部(隅柱の周辺部分)を拡大して示す縦断正面図である。
【図3】 図2の要部(接合手段の周辺部分)を拡大して示す詳細図である。
【図4】 図3のIV−IV線に沿う横断平面図である。
【図5】 基礎杭の施工から下部支承部材の取り付けに至る工程を示す縦断正面図であり、A図は基礎杭コンクリートの打設状態を示し、B図は余盛りコンクリートを除去した状態を示し、C図は杭頭部上に露出する鉄筋部分から位置決め治具を取り外した状態を示し、D図は当該鉄筋部分に下部支承部材のフランジの取付孔を挿通させた状態を示している。
【図6】 図5(A)のVI−VI線に沿う横断平面図である。
【図7】 杭基礎構造の変形例を示す図2相当の縦断正面図である。
【図8】 図7の要部(接合手段の周辺部分)を拡大して示す詳細図である。
【図9】 杭基礎構造の他の変形例を示す図2相当の縦断正面図である。
【図10】 杭基礎構造の更に他の変形例を示す図2相当の縦断正面図である。
【図11】 図9又は図10のXI−XI線に沿う縦断平面図である。
【図12】 図9又は図10のXII−XII線に沿う縦断平面図である。
【図13】 杭基礎構造の更に他の変形例を示す要部(杭頭部)の縦断正面図である。
【図14】 図13のXIV−XIV線に沿う横断平面図である。
【図15】 杭基礎構造の更に他の変形例を示す要部(杭頭部)の縦断正面図である。
【図16】 図13のXVI−XVI線に沿う横断平面図である。
【図17】 従来の杭基礎構造を示す縦断正面図である。
【符号の説明】
2… 基礎杭、2a…杭頭部、6…フーチング、7…接合手段、8…上部支承部材、9…下部支承部材、10…弾性部材、11…シールリング、12…シムプレート、13…鉄筋、13a…露出部分、13b…ネジ部、13c…杭内埋設部分(杭に埋設される露出部分近傍の鉄筋部分)、14…フランジ取付用ナット、16…位置決め治具、16a…貫通孔、17…治具固定用ナット、82,95…ピストン部、88,91…ピストン受部、93…フランジ、94…取付孔。

Claims (3)

  1. 基礎杭の上端部たる杭頭部とその上位に配置されたフーチングとが接合手段を介して接合された杭基礎構造において、
    接合手段は、杭頭部に下部支承部材を固定し、フーチングの下端に上部支承部材を固定し、両支承部材の一方にピストン部を設けると共に他方にピストン部が嵌合するピストン受部を設け、ピストン部の端部にシールリングを嵌合固定すると共にピストン部の端部外周面及びこれに嵌合するシールリングの内周面を互に密接する下窄まり状のテーパ面に構成し、ピストン部とピストン受部との間に弾性部材を装填すると共に弾性部材とピストン部との間にシムプレートを介挿入して、杭頭部とフーチングとを弾性部材の弾性変形により相対回転自在に接合すると共に弾性部材に作用する荷重が前記テーパ面により弾性部材側への押圧力とピストン受部の内周面側への押付力との分力に分けられるように構成したものであり、
    下部支承部材は、これに設けたフランジに穿設した複数の取付孔に、夫々、杭頭部から鉛直上方に延びる鉄筋の露出部分を挿通させると共に、当該各露出部分に形成したネジ部に当該フランジ上において螺合させたフランジ取付用ナットを締め付けることにより、杭頭部に固定されており、
    基礎杭は、これに埋設される鉄筋群の前記露出部分を、当該露出部分又はその近傍の鉄筋部分に取り付けた剛体製の位置決め治具により、取付孔群と同一の配置形態に保持した状態で、コンクリート打設されたものであることを特徴とする杭基礎構造。
  2. 位置決め治具は、前記露出部分に着脱自在に取り付けられたもので、下部支承部材の取り付け時には除去されるものであることを特徴とする、請求項1に記載する杭基礎構造。
  3. 位置決め治具は、基礎杭に埋設される鉄筋部分に固着されたもので、基礎杭のコンクリート打設時に杭頭部に埋設されるものであることを特徴とする、請求項1に記載する杭基礎構造。
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