JP3764604B2 - 電気二重層コンデンサおよびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、内部抵抗が小さいことによって急速充放電が可能な、静電容量が大きい電気二重層コンデンサおよびその製造方法に関するもので、特に電気二重層コンデンサのセパレータの改良に関する。
【0002】
【従来技術】
最近、大電流の充放電が可能な電気二重層コンデンサが注目されている。電気二重層コンデンサは、電極と電解液との界面においてイオンの分極によりできる電気二重層を利用したコンデンサであり、従来のコンデンサに比較して大容量の静電容量を充電できるとともに、急速充放電が可能であり、その応用が期待されている。
【0003】
このような電気二重層コンデンサは、一般に電解液を含浸した2枚の分極性電極間に絶縁性の多孔質セパレータを配設した構成となっており、このセパレータの役割は、正極と負極の間を電気的に隔離することと、充放電に伴って起きる電解液中のイオンの移動を円滑にする通路を提供することである。
【0004】
セパレータとして、具体的には、特開平1−283811号公報、特開平1−304719号公報には、電解紙、ポリエチレン不織布、ポリプロピレン不織布、ポリエステル不織布、クラフト紙、マニラ麻シート、ガラス繊維シート、多孔質セラミック焼結体など、また、ガラス繊維を20重量%以上含有した有機樹脂シートからなる気孔率の高いセパレータが提案され、コンデンサの内部抵抗を小さくできることが開示されている。
【0005】
さらに、特開平9−82572号公報には、セラミック粉末をプレス成形し、焼結した多孔質セラミック焼結体からなるセパレータが考案されている。また、特開昭63−86415号公報では、セラミック粉末を含有するペーストをスクリーン印刷を用い、分極性電極の表面に塗布し、焼成することによってセパレータを形成することが開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、高出力電気二重層コンデンサを作製する際、セパレータが厚くなると、一つのケース内に入れることができる分極性電極の体積割合が減少するため、該電気二重層コンデンサの静電容量が減少したり、また、該分極性電極と集電体との接触面積も減少するため、所定の電流を流す場合には該分極性電極の単位面積当たりにかかる電流密度が大きくなり、電気二重層コンデンサの内部抵抗が増大するという問題があった。このため、セパレータ、分極性電極、集電体ともに薄くし、分極性電極と集電体との接触面積を増す必要があった。
【0007】
また、例えば、有機系の電解液を用いる場合には、電解液の水分による劣化を防止するために、電解液に含浸する前に分極性電極、集電体、およびセパレータを乾燥させる必要があるが、これらを一体的に乾燥すると、200℃以下の比較的低温で乾燥しなければならず、乾燥時間が長くなるという問題があった。
【0008】
一方、特開平1−283811号公報、特開平1−304719号公報で用いられている紙または樹脂からなる厚み25μm程度のセパレータでは気孔率が55%以下と小さく、かつ電解液との親和性が低く吸液性と保液性が小さいために、内部抵抗の大きい電気二重層コンデンサとなり、実用性が乏しかった。また、セパレータと電解液との親和性が低いため、セパレータの液切れが生じ、静電容量が低下するとともに、内部抵抗が増大するという問題があった。
【0009】
さらに、特開平1−304719号公報のガラス繊維を20重量%以上含有した有機樹脂シートからなる75%程度の気孔率のセパレータでは、強度が低いためにセパレータの厚みを200μm以上とする必要があり、コンデンサの分極性電極の充填率の増加または接触面積の増加には不向きであった。
【0010】
他方、特開平9−82572号公報の多孔質セラミック焼結セパレータは、プレス成形によるものであり、セパレータの厚みを40μm以下にすることは困難であり、特開昭63−86415号公報のスクリーン印刷法を用いたセパレータは、0.1〜200μmのセラミックス粉末を用いるために粉末の凝集等も伴い、セパレータの細孔径を所望の範囲に制御することが困難であった。
【0011】
本発明は、前記課題を解決せんとしてなされたもので、その目的は、コンデンサの耐熱性を高めることができるとともに、内部抵抗の低減と静電容量の向上が図れる電気二重層コンデンサを作製することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は前記課題に対して鋭意研究の結果、気相法またはゾル・ゲル法により厚み40μm以下、気孔率60%以上、かつ平均気孔径が0.01μm〜10μm、特に0.01〜5μmの多孔質セラミック薄膜を分極性電極用構造体の表面に被着形成し、これをセパレータとして用いることにより、セパレータの電解液の保液性および吸液性を高め、内部抵抗を低くできるとともに、セパレータが薄いため、所定サイズのケース内に入れることができる分極性電極の体積割合を増加するさせ、電気二重層コンデンサの静電容量が増加すること、また、分極性電極と集電体との接触面積も増加するため、所定量の電流を流す場合には分極性電極の単位面積当たりの電流密度が小さくなり、電気二重層コンデンサの内部抵抗が減少できること、さらに、耐熱性が高く、比較的高温で乾燥できることから、乾燥時間の短縮できることを見出した。
【0013】
すなわち、本発明の電気二重層コンデンサは少なくとも一方が分極性電極からなる一対の電極間に気孔保護用有機物樹脂層を介してセパレータを配設してなる電気二重層コンデンサにおいて、前記セパレータが電解液を含浸した厚みが40μm以下、気孔率が60%以上、かつ平均気孔径が0.01μm〜10μmの多孔質セラミック薄膜からなることを特徴とするものである。
【0014】
なお、本発明の構成においては、前記多孔質セラミック薄膜がゾル・ゲル法又は薄膜形成法によって作製されたものであること、前記多孔質セラミック薄膜が、Al2 O3 、ZrO2 、SnO2 、TiO2 、SiO2 、ZnO及びMgOの群から選ばれる少なくとも1種を主成分とすることが望ましい。
【0015】
また、本発明の電気二重層コンデンサの製造方法は活性炭粉末と有機バインダとを混合して成形し、炭化することによって固形状活性炭質の電極板状体を作製するA工程と、該固形状活性炭質の電極板状体の一方の表面に厚みが40μm以下、気孔率が60%以上、かつ平均気孔径が0.01μm〜10μmの多孔質セラミック薄膜を形成するB工程と、該多孔質セラミック薄膜および前記固形状活性炭質の電極板状体中に電解液を注入するC工程とを具備することを特徴とするものである。
【0016】
なお、上記製造方法によれば、前記多孔質セラミック薄膜を気相法によって形成すること、前記多孔質セラミック薄膜を形成する工程が前記多孔質セラミック薄膜形成用ゲルを表面に塗布、乾燥後、焼成して形成すること、前記のA工程とB工程の間に、固形状活性炭質の電極板状体の一方の表面に有機樹脂を塗布する工程を有し、且つ前記のB工程とC工程の間に、加熱処理によって前記有機樹脂を分解除去する工程を具備することからなることが望ましい。
【0017】
さらに、前記固形状活性炭質の電極板状体が活性炭と該活性炭以外の炭素質成分とからなる焼結体であり、3点曲げ強度300kgf/cm2 以上をもつことが望ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の電気二重層コンデンサをその基本セルの一例である図1に基づいて説明する。図1によれば、電気二重層コンデンサ1は、電解液を含浸した2枚の固形状活性炭質の電極構造体からなる分極性電極( 以下、電極と略す。) 2間に絶縁性の多孔質セパレータ (以下、セパレータと略す。) 3が形成されている。また、電極2の上下面には集電体4が形成され、さらに、図1によれば、電極2およびセパレータ3の両端部は、封止部材5によって外部から封止されている。
【0019】
セパレータ3は、電極2間を絶縁するために形成されるものであるが、電極2内に含有される前記電解液中のイオンを透過させることができる多孔質体により形成される。
【0020】
本発明によれば、このセパレータ3の厚みが40μm以下、望ましくは20μm以下、気孔率が60%以上、望ましくは70%以上、かつ平均細孔経が0.1〜10μmの多孔質セラミック薄膜からなることが大きな特徴である。これにより、電解液の保液性および吸液性の高いセパレータとなることから、結果的に内部抵抗の低いコンデンサを得ることができるとともに、前記高速充放電用途の電気二重層コンデンサにおいて、セパレータが薄いため、静電容量を高め、内部抵抗を下げることができる。
【0021】
すなわち、前記高速充放電用途の電気二重層コンデンサの静電容量を高め、内部抵抗を下げる上で、厚みが40μm以下であることが重要で、特に20μm以下であることが望まく、セパレータの厚みが40μmより厚いと、分極性電極の割合と集電体との接触面積が減少するため、高速充放電用途の電気二重層コンデンサの静電容量が低下し、内部抵抗が増大する。
【0022】
なお、前記多孔質セラミック薄膜としては、Al2 O3 、ZrO2 、SnO2 、TiO2 、SiO2 、ZnO及びMgOから選ばれる少なくとも1種を主成分とすることが絶縁性の点で望ましい。
【0023】
また、コンデンサの静電容量を高め、内部抵抗を下げる上で、セパレータ3は気孔率が60%以上であることが重要で、特に70%以上であることが望ましい。すなわち、セパレータの気孔率が60%より小さいと、電解液中のイオンの移動度が減少するため、内部抵抗が増大する。
【0024】
さらに、セパレータ3の保液性および吸液性を高め、瞬時のイオンの移動に伴う内部抵抗の増大を抑制するために、セパレータ中の細孔の平均気孔径が0.01〜10μmであることが重要である。すなわち、上記平均細孔経が0.01μmより小さいと、電解液中のイオンが透過できず、逆に10μmより大きいと電解液中に存在する活性炭粉末がセパレータ内を通過してしまい、静電容量が低下する、すなわち自己放電が大きくなるためである。
【0025】
一方、電極2を構成する固体状活性炭質構造体は、高い比表面積を有する活性炭粒子と、該活性炭粒子を結合するために配合された炭素成分とからなるものである。なお、構造体としての強度を高める上では、前記固形状活性炭質構造体中に有機バインダ成分が残存することが望ましい。
【0026】
また、コンデンサの高静電容量を維持しつつ、製造時の取り扱いに支障のない強度を得るためには、電極2の比表面積が1000〜3000m2 /gであることが望ましい。
【0027】
なお、バインダとして添加される炭素成分は、活性炭粒子間に存在し、活性炭粒子間の焼結性および結合性を高める働きをするが、電極2の比表面積を高めるためには、該炭素成分量は少ないことが望ましく、各活性炭層中に占める割合が、5〜50重量%であることが望ましい。
【0028】
また、電極2は、板状であることが望ましく、また、前記固形状活性炭質の電極板状体は、コンデンサ製造時の取り扱い等に耐えうる機械的な信頼性およびセパレータ3中にクラックが発生するのを防止する点で3点曲げによる強度が300gf/cm2 以上、特に600gf/cm2 以上であることが望ましい。
【0029】
さらに、電極2とセパレータ3との界面においては、電極2の細孔内にセパレータ3を構成する成分が浸入せず、電極2の界面の細孔内にも電解液が充填され、電解液が抵抗なく透過することが望ましい。
【0030】
電極2中に含浸される電解液としては、硫酸や硝酸等の水溶液や、プロピレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルホルムアミド、エチレンカーボネート、スルホラン、3−メチルスルホラン等の有機溶媒と4級アンモニウム塩、4級スルホニウム塩、4級ホスホニウム塩等の電解質を組み合わせた有機溶液が使用可能である。
【0031】
さらに、集電体4は、導電性を有する導電性ブチルゴム、アルミ箔、アルミのプラズマ溶射等により形成され、電極2との間で電荷をやり取りすることができる。また、封止部材5は、合成ゴム等により構成され、集電体4および封止部材5によって電極2に含まれる電解液が外部に漏れることを防止する。
【0032】
上記のような電気二重層コンデンサを作製する方法の一例について説明する。まず、分極性電極を形成する固形状活性炭質構造体(以下、活性炭構造体と略す。)を作製する方法について説明する。
【0033】
まず、活性炭を作製するための炭素原料を準備する。一次原料としては、ヤシ殻、木材、樹脂等に対して水蒸気賦活、薬品賦活やガス賦活により作製される活性炭が高比表面積を有することから好適であり、それ以外にもカーボンブラック、炭素繊維、石炭等が使用できる。
【0034】
また、その形状は、球状、フレーク状、突起状あるいは不定形があり、特に限定するものではなく、また、粉末、粒状、顆粒状のいずれであってもよく、さらに、その粒径は5〜50μmであることが望ましい。上記の各活性炭原料に所定量の有機バインダを焼成後の炭素質成分量が5〜50重量%となる量で添加、混合する。
【0035】
有機バインダとしては、フェノール、PTFE、コールタール、ポリビニルブチラール(PVB)、ポリビニルホルマール(PVFM)等のポリビニルアセタール、酢酸ビニル等の公知の有機バインダが挙げられ、とりわけ成形性および得られる固形状活性炭質構造体の強度の点から、ポリビニルブチラール(PVB)が最も望ましい。
【0036】
得られた粉末をプレス成形法、ドクターブレード法、押し出し成形法、カレンダーロール法、ロール成形法、等の公知の成形手段により所定形状に成形する。成形方法としては、生産性の高いテープ状の成形が容易であるとともに、成形体の密度が高くできるロール成形が好適に使用できる。
【0037】
また、前記テープ状成形体複数枚を積層、接着してもよく、この場合には、60〜100℃、200〜500kg/cm2 にて熱圧着し一体化するか、前記テープ間に密着液や接着剤等を塗布し接着することにより、後述の熱処理における層間剥離を防止することができる。
【0038】
次に、所望により、前記成形体を大気等の酸化性雰囲気中、150〜300℃に加熱し、保持するエージング処理を施した後、非酸化性雰囲気中、600〜1200℃、特に700〜900℃で炭化処理して有機バインダ成分を炭化させるとともに、活性炭間を焼結一体化させる。
【0039】
焼成温度を上記範囲に限定した理由は、600℃よりも低いと粒子間の焼結が不十分で構造体の強度が低下するためであり、逆に1200℃よりも高いと、焼結が進行しすぎてしまい、活性炭の比表面積を制御することが困難となるためである。なお、上記炭化処理後、前記有機バインダの一部が残存していてもよい。
【0040】
次に多孔質セラミック薄膜からなるセパレータの形成方法について説明する。多孔質セラミック薄膜の成膜形成方法としては、ゾル・ゲル法または気相法を用いることが望ましく、これにより薄く、かつ気孔径および気孔率を所定の範囲内に制御することができる。また、酸化性雰囲気中で成膜する場合、成膜温度は固形状活性炭質の電極板状体中に含まれる活性炭の分解を防止する上で、400℃以下であることが望ましい。
【0041】
また、具体的な成膜方法について説明すると、まず、ゾル・ゲル法については、例えば所定の大きさの官能基を有する種類の金属アルコキシド原料を準備し、これをアルコールで希釈して加水分解して、多孔質セラミック薄膜を形成する金属を含有するゾルを作製する。また、多孔質セラミック薄膜中の気孔径を所定の範囲内に制御するためには、金属コロイダルゾル等を使用することが望ましい。
【0042】
そして、固形状活性炭質構造体上の樹脂部に得られたペーストを塗布し、乾燥してゲル膜を作製する。この際、気孔率を60%以上とするために前記ゲル膜中に含まれる有機物成分を50重量%以上とすることが望ましい。その後、前記ゲル膜を200〜900℃にて焼成することにより多孔質セラミック薄膜を作製することができる。
【0043】
他方、前記セパレータは気相法によって作製することもできる。気相法としては熱CVD、プラズマCVD法、レーザーアブレーション法等が使用可能であり、その成膜方法は、例えば、酸素ガスと有機金属化合物をチャンバー中に導入し、固形状活性炭質構造体の表面に熱およびプラズマにより有機金属薄膜を作製する。
【0044】
ここで、低温、高速での成膜が可能なプラズマCVD法により成膜することが望ましい。この際、多孔質セラミック薄膜中の気孔率を60%以上とするために成膜後の有機物成分を50重量%以上とすることが望ましい。そして、該有機金属薄膜を200〜900℃にて焼成することにより、有機物が分解、除去されるため、固形状活性炭質構造体表面に多孔質金属酸化物膜を形成することができる。
【0045】
ここで、上記ゾル・ゲル法又は気相法によって、セパレータとなる多孔質セラミック薄膜を固形状活性炭質の電極板状体に直接成膜すると、該板状体表面の細孔内を多孔質セラミック薄膜の成分が覆ってしまい、分極性電極とセパレータとの界面での電解液の透過抵抗が大きくなり、静電容量の低下と内部抵抗の増加を引き起こす恐れがある。そこで、本発明によれば、多孔質セラミック薄膜を形成する際は、予め板状体の表面に、気孔保護用有機物樹脂層を形成することが望ましい。この気孔保護用有機樹脂層を形成するための有機樹脂としては、耐熱性が50℃〜150℃程度で、多孔質セラミック薄膜を形成した後に分解消滅するものであることが望ましい。
【0046】
用いられる有機樹脂としては、熱可塑性樹脂ではポリエチレンやポリプロピレンの如きポリオレフィン類、ないしその混合物やコポリマー類、ポリメチルメタクリレートの如きポリメタクリレート類、ないしその混合物類やコポリマー類、メタクリレートとアクリレート、ないしスチレンと強重合体の如きメタクリレート系コポリマー類、ポリエステルなどが用いることが望ましい。その後、上記有機樹脂をアルコール希釈液などの有機溶媒にて溶解したペーストを調製する。また、例えば、熱硬化性樹脂ではPPE(ポリフェニレンエーテル)、BTレジン(ビスマレイミドトリアジン)、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、フッ素樹脂、フェノール樹脂、ポリアミドビスマレイミド等の樹脂が望ましく、とりわけ原料として室温で液体の熱硬化性樹脂であることが望ましい。
【0047】
この気孔保護用有機樹脂層は、上記ペーストあるいは液体を固形状活性炭質の電極板状体表面に塗布、乾燥する。その樹脂層の厚みは5〜50μmが望ましい。
【0048】
得られた多孔質セラミック薄膜を被着形成した固形状活性炭質構造体の多孔質セラミック薄膜表面に別の固形状活性炭質構造体を積層し、さらにこの積層体の上下面に集電体を配置するとともに、外周表面に封止部材5を配置して、該活性炭構造体および多孔質セラミック薄膜に電解液を含浸させることにより、電気二重層コンデンサを作製することができる。
【0049】
なお、集電体の形成方法は、該積層体の上下面に集電体4を形成するための成分を含むペーストを塗布して焼成したり、板状の集電体4を貼り付けたり、または溶射等が採用できる。
【0050】
また、所望により、前記多孔質セラミック薄膜を使用した電気二重層コンデンサの自己放電特性やセパレータ自体の耐電圧を上げる目的で、前記多孔質セラミック薄膜が形成された電極板状体2枚を前記多孔質セラミック薄膜を向かい合わせる形で積層することにより多孔質セラミック薄膜を2枚積層してもよく、あるいは多孔質セラミック薄膜以外のセパレータと組み合わせてもよい。
【0051】
【実施例】
(実施例1)
ヤシ殻を炭化、賦活した活性炭粉末100重量部に対して、それぞれポリビニルブチラール(PVB)を50重量部混合して高速混合撹拌機にて撹拌し、得られた粉体を40メッシュでメッシュパスを行った後、ロール成形して平板状の成形体を作製した。
【0052】
前記成形体を大気中、200℃でエージング処理を行った後、真空中、900℃の温度で炭化熱処理を行い、縦40mm、横60mm、厚さ0.3mmの固形状活性炭質構造体を作製した。
【0053】
その後、試料No.1〜8については、前記固形状活性炭質構造体の多孔質セラミック薄膜形成面に液状のエポキシ樹脂を塗布し、100℃で乾燥させ、10μmの細孔保護用有機樹脂層を形成した。
【0054】
その後、表1に示す金属アルコキシドを準備し、アルコールで溶解した後、加水分解等により、金属コロイダルゾルを作製した後、前記エポキシ樹脂を塗布した固形状活性炭質構造体の表面にこのゾルを塗布し、乾燥してゲル膜を作製した。
【0055】
得られたゲル膜を塗布した固形状活性炭質構造体を400℃にて酸化性雰囲気中で焼結させた後、さらに600℃にて非酸化性雰囲気中で焼結させることにより、表1に示す厚みの多孔質セラミック薄膜を作製した。
【0056】
なお、多孔質セラミック薄膜の気孔率、平均気孔径は水銀圧入吸着法にて測定し、その結果を表1に示した。また、厚みについては顕微鏡にて断面観察し、10カ所の測定結果からその平均値を表1に示した。
【0057】
そして、前記多孔質セラミック薄膜を形成した固形状活性炭質構造体2枚を前記多孔質セラミック薄膜を向かい合わせる形で積層させ、その一方の面にアルミニウム製集電体を積層したものを1組とし、これを並列になる形で20組積層し、さらに、電解液注入口をもつ絶縁性のブチルゴム製封止部材で該積層体を固定一体化して、1mol/lのテトラエチルアンモニウムテトラフルオロボレート(Et4 NBF4 )の炭酸プロピレン(PC)溶液を電解液として真空注入した後、前記注入口をシリコーンゴムにて封止した(試料No.1〜9)。
【0058】
(実施例2)
実施例1と同様に固形状活性炭質構造体および気孔保護用有機樹脂層を形成し、CVD装置の石英管内にセットした。テトラメトキシシラン(TMOS)と、酸素、アルゴンの混合ガスを導入し、2450MHzのマイクロ波プラズマにて室温で有機シリコン薄膜を形成した。この際、有機シリコン薄膜中の有機物成分は50重量%であった。
【0059】
これを400℃にて酸化雰囲気中で焼結させた後、さらに600℃にて非酸化雰囲気中で焼結させることにより、表1の厚みのSiO2 からなる多孔質セラミック薄膜を被着形成した固形状活性炭質構造体を作製した。なお、厚みについてはSEMにて断面を観察し、10カ所の測定結果からその平均値を求め、その結果を表1に示した。さらに、多孔質セラミック薄膜の気孔率、平均気孔径は水銀圧入吸着法にて測定し、その結果を表1に示した。そして、実施例1と同様に電気二重層コンデンサを作製し、評価した。(試料No.10,11)
(比較例1)
平均粒径2μmのSiO2 粉末に、イソプロピルアルコールを添加、混練してペースト化した後、スクリーン印刷法によって固形状活性炭質構造体表面に塗布し、乾燥してセパレータを作製する以外は実施例1と全く同様にして電気二重層コンデンサを作製した(試料No.12)。
【0060】
(比較例2)
多孔質セラミック薄膜に代えて、ポリプロピレン不織布、マニラ麻シート、ガラス繊維シートをセパレータとして用いる以外は実施例1と同様にして電気二重層コンデンサを作製した(試料No.13〜15)。
【0061】
電気二重層コンデンサについて、2.5Vの電圧で120分間充電した後、3Aの定電流放電法にて電気二重層コンデンサ体積当たりの静電容量(F/cc)を求めた。また、内部抵抗を放電曲線において放電時間の10%の電圧値と0Vの2点を結び、電圧軸と交わった電圧値を求め、充電電圧から前記電圧値を引いたものを内部抵抗に伴う電圧降下分とし、これをオーム法則V=IRより抵抗値を求めた。結果は表1に示した。
【0062】
【表1】
【0063】
表1より、スクリーン印刷によりセパレータを形成した試料No.12では、有機物が残存して内部抵抗が高くなり、また、セパレータの平均気孔経が大きくばらつきが大きいため、活性炭粒子がセパレータ内を透過して静電容量の経時変化、すなわち自己放電特性が大きいものであった。試料No.13〜15では、内部抵抗値が高く、静電容量の低いものであった。これに対し、本発明に従う厚みが40μm以下、かつ気孔率が60%以上の多孔質セラミック薄膜からなるセパレータを用いた試料では、いずれも内部抵抗値31.0Ω・F以下、静電容量5.1F/cc以上の優れた特性を有するものであった。さらに保護用有機樹脂を用いた場合には内部抵抗値29.5Ω・F以下、静電容量6.0F/cc以上の優れた性能の電気二重層コンデンサを得ることができた。
【0064】
【発明の効果】
以上、詳述したとおり、本発明の電気二重層コンデンサによれば、厚み40μm以下、気孔率60%以上、かつ平均気孔径0.01〜10μmの多孔質セラミック薄膜からなるセパレータを用いることにより、コンデンサの内部抵抗が小さく、静電容量を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電気二重層コンデンサの基本セルの一例を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1 電気二重層コンデンサ
2 分極性電極
3 セパレータ
4 集電体
5 封止部材
Claims (9)
- 少なくとも一方が分極性電極からなる一対の電極間に気孔保護用有機物樹脂層を介してセパレータを配設してなる電気二重層コンデンサにおいて、前記セパレータが電解液を含浸した厚みが40μm以下、気孔率が60%以上、かつ平均気孔径が0.01μm〜10μmの多孔質セラミック薄膜からなることを特徴とする電気二重層コンデンサ。
- 前記多孔質セラミック薄膜がゾル・ゲル法又は薄膜形成法によって作製されたものであることを特徴とする請求項1記載の電気二重層コンデンサ。
- 前記多孔質セラミック薄膜が、Al2O3、ZrO2、SnO2、TiO2、SiO2、ZnO及びMgOの群から選ばれる少なくとも1種を主成分とすることを特徴とする請求項1または2記載の電気二重層コンデンサ。
- 活性炭粉末と有機バインダとを混合して成形し、炭化することによって固形状活性炭質の電極板状体を作製するA工程と、該固形状活性炭質の電極板状体の一方の表面に厚みが40μm以下、気孔率が60%以上、かつ平均気孔径が0.01μm〜10μmの多孔質セラミック薄膜を形成するB工程と、該多孔質セラミック薄膜および前記固形状活性炭質の電極板状体中に電解液を注入するC工程とを具備することを特徴とする電気
二重層コンデンサの製造方法。 - 前記多孔質セラミック薄膜が気相法によって形成されることを特徴とする請求項4記載の電気二重層コンデンサの製造方法。
- 前記多孔質セラミック薄膜が該多孔質セラミック薄膜形成用ゲルを表面に塗布、乾燥後、焼成して形成されることを特徴とする請求項4記載の電気二重層コンデンサの製造方法。
- 前記のA工程とB工程の間に、固形状活性炭質の電極板状体の一方の表面に有機樹脂を塗布する工程を有し、且つ前記のB工程とC工程の間に、加熱処理によって前記有機樹脂を分解除去する工程を具備することを特徴とする請求項4乃至6記載の電気二重層コンデンサの製造方法。
- 前記多孔質セラミック薄膜が、Al2O3、ZrO2、SnO2、TiO2、SiO2、ZnO及びMgOの群から選ばれる少なくとも1種を主成分とすることを特徴とする請求項4乃至7のいずれか記載の電気二重層コンデンサの製造方法。
- 前記固形状活性炭質の電極板状体が活性炭と該活性炭以外の炭素質成分とからなる焼結体であり、3点曲げ強度300kgf/cm2以上であることを特徴とする請求項4乃至8のいずれか記載の電気二重層コンデンサの製造方法。
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