JP3971423B2 - シリンダヘッドガスケット - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関用のガスケットプレートを備えたシリンダヘッドガスケットであって、上記ガスケットプレートは少なくとも一枚のシートメタル層を有し、上記内燃機関は、二つの端部シリンダおよび少なくとも一個の中間シリンダを備える少なくとも一列のシリンダと、エンジンブロックと、これらのシリンダの燃焼室を覆うシリンダヘッドとを有し、当該シリンダヘッドガスケットは、シリンダヘッド用ネジにより上記シリンダヘッドと上記エンジンブロックとの間に挟持可能であり、上記ガスケットプレートは、ネジ用開口および流体用開口と、上記燃焼室の各々に対する燃焼室用開口とを備え、且つ、上記少なくとも一枚のシートメタル層は各燃焼室用開口に対し該開口を包囲する少なくとも一つのシール用ビード(sealing bead)を有し、上記ガスケットプレートの平面に対して直角な方向における上記ビードの変形は、上記ビードと同心的に延びる上記ガスケットプレートの少なくとも一つの変形制限体(deformation limiter)により制限されるシリンダヘッドガスケットに関する。このガスケットの場合、シートメタル層がシール用ビードを有し、このシートメタル層にはバネ鋼のシートが用いられる。
本発明は、全ての燃焼室の軸線が一つの平面を画成するという所謂インラインエンジン用のシリンダヘッドガスケットに関するだけでなく、(例えば各シリンダバンクが一列に配置された数個の燃焼室と一つのシリンダヘッドとを有する)V型エンジン等の所謂シリンダバンクを幾つか備えたエンジンのシリンダヘッドガスケットにも関する。更に、当該シリンダヘッドガスケットは、各燃焼室の軸線が相互に平行であるが単一平面内には配置されないという形態で一列のシリンダの連続的な燃焼室が互いにオフセットされるように配置される内燃機関に対しても適している。また端部シリンダとはシリンダ列の端部にそれぞれ配置された二つのシリンダを意味し、中間シリンダとはシリンダ列の両方の端部シリンダ間に配置されたシリンダを意味する。したがって本発明のシリンダヘッドガスケットは、少なくとも三つの燃焼室用開口を有する。
通常、シリンダヘッドをエンジンブロックに連結すると共にこれらの二つの構成要素間にシリンダヘッドガスケットを挟持する役割を果たすシリンダヘッド用ネジは、各燃焼室の近傍に四つのシリンダヘッド用ネジが位置するように配置される。燃焼室の近傍のシリンダヘッド用ネジについて(燃焼室の軸線方向に見て)エンジンブロックの平面図内で考察し、且つ角度α(燃焼室またはシリンダバンクの軸線に沿って延びるエンジンブロックの長手中心面においては0°および360°であり且つ燃焼室の軸線の回りで時計回りに増加する角度)を各シリンダヘッド用ネジの位置を決めるために導入したとすれば、四本のシリンダヘッド用ネジは約45°、約135°、約225°および約315°に配置され、このことは燃焼室用開口の近傍にあるシリンダヘッドガスケットの各ネジ用開口に対しても同様である。以下の説明において、燃焼室用開口に隣接し且つネジ用開口の近傍であるシリンダヘッドガスケットの領域をネジ近傍領域と称し、且つ、燃焼室用開口に隣接し且つ各ネジ近傍領域間に位置するガスケットの領域をネジ間領域と称する。但し、最近の内燃機関(エンジン)の場合、四本のシリンダヘッド用ネジは各燃焼室に対して配備されてはおらず、エンジンブロックおよびシリンダヘッドにおいて互いに隣り合った燃焼室によって形成される二つの薄肉部(web)のそれぞれには一本のみのシリンダヘッド用ネジが配置されることから、中間シリンダの近傍の四本のシリンダヘッド用ネジはその中間シリンダに対してだけでなくその中間シリンダの近傍の二つの燃焼室に対しても割当てられる。各燃焼室が、燃焼室の軸線を貫通して延びる分割平面であって全ての燃焼室の軸線により画成されるシリンダ列の長手中心面に対して直角に延びる分割平面により細分されるものとし、且つ、その結果生じる燃焼室半体について上記シリンダヘッド用ネジにより生成される挟持力であって燃焼室半体に隣接するシリンダヘッドガスケットの領域に作用する挟持力に関して考察すると、全てのシリンダヘッド用ネジが同一トルクで締着されると仮定すれば、端部シリンダの外側燃焼室半体に対応する挟持力は、端部シリンダの内側燃焼室半体に対応する挟持力または中間シリンダの両燃焼室半体に対応する挟持力の二倍である。故にこの理由のみにより、挟持されたシリンダヘッドガスケットに作用する挟持力または押圧力は全体的に同一の強さではなく、一つまたは複数の中間シリンダの領域および端部シリンダの内側燃焼室半体の領域におけるよりもシリンダ列の長手端部の領域における方が大きい。すなわち、エンジンブロックおよびシリンダヘッドは挟持力の考察に対しては完全に剛性の構成要素としては取り扱われ得ないという理由により、エンジンの場合においてエンジンブロックおよびシリンダヘッドは(シリンダヘッド用ネジのボアが無視されるなら)燃焼室の外側に何らの凹所もキャビティも有さないと仮定すれば、シリンダヘッド用ネジによりもたらされ且つ挟持されたシリンダヘッドガスケットに作用する押圧力は、エンジンブロックおよびシリンダヘッドの弾性変形能力の結果として、シリンダヘッド用ネジからの距離が増大するにつれて減少し、且つ、シリンダ列の横手中心面(シリンダ列の延びる方向において中心であって横方向に延びる平面)からの距離が増大するにつれて増加する。
レシプロ式内燃機関が動作する間、シリンダヘッドガスケットを収容するエンジンブロックとシリンダヘッドとの間のシール間隙の幅は、各シリンダの作動サイクルの関数として周期的に変化し、このためシリンダヘッドガスケットはエンジン作動中において一定の圧力変化を受ける。冒頭で言及した形式である本発明の前提のシリンダヘッドガスケットの場合、燃焼室用開口の回りのシールは、燃焼室用開口を包囲するシール用ビードにより少なくとも本質的にもたらされると共に、上述したようにシール間隙が変化するので完全なシールを維持すべく永続的なスプリング弾性特性を有さねばならない。すなわち、長期のエンジン作動後でさえもシール用ビードはガスケットプレートの平面に対して直角な方向において依然としてスプリング弾性形態で変形することができなければならない。これを確実にするために、冒頭で言及した形式である本発明の前提のシリンダヘッドガスケットは各燃焼室開口に対し、該燃焼室用開口に対応するシール用ビードの起こり得る変形(すなわちそのスプリング撓曲)を制限する少なくとも一つの変形制限体を有し、シール用ビードを容認し得ないほどの大きな変形から保護する。なお、このような変形制限体をストッパとも称す。このようなストッパは多くの場合、シール用ビードの径方向外方または径方向内方にて、該シール用ビードが形成されたシートメタル層に対して取付けられた円形金属リングの形状を有する。ガスケットプレートが多層である場合には、シリンダヘッドガスケットが所定位置に挟持されたときにシール用ビードを備えたシートメタル層に対してストッパが当接するようにこのビードの径方向内側または径方向外側において当該ストッパを上記シートメタル層に隣接するシートメタル層にも取付けてもよい。更に、この形式のストッパに対する付加的実施形態は、後に詳述する例えば米国特許第5713580号(US-5,713,580-A)などの現状技術から公知である。この公報の図2は金属製である三層のシリンダヘッドガスケットを示しており、これに依れば二つの外側層のそれぞれは各燃焼室用開口の回りにおいて、他方のシール用ビードと対向するように配置されると共に内側層に向かう方向に突出するシール用ビードを備え、上記内側層は二つの外側層間に配置されると共に、シリンダヘッドガスケットが所定位置に挟持されたときに該内側層上には上記の二つのシール用ビードが当接する。上記内側層は燃焼室用開口に関して径方向に所定距離で終端すると共に、燃焼室用開口に対向する該内側層の縁部に金属ストッパリングが繋止される。このストッパリングは、径方向においてシール用ビードの内側に配置され、且つ上記内側層よりも厚寸であって上記内側層の両主要表面を越えて二つの外側層に向かう方向に突出する。したがって、上記ガスケットプレートの平面に対して直角に測定され且つビード変形を制限するために利用可能である有効高さは、内側層の主要表面を越えた上記ストッパの突出量に等しいものであり、上記ストッパリングの全厚でも高さでもない。上記米国特許第5713580号(US-5,713,580-A)に係るシリンダヘッドガスケットの場合、挟持されたシリンダヘッドガスケットに作用する押圧力がシリンダヘッド用ネジからの距離が増大するにつれて減少することが考慮されており、このように押圧力が減少するのは、ガスケットプレートの平面に対して直角に測定され且つビード変形を制限するために利用可能である上記ストッパリングの高さがシリンダヘッド用ネジからの距離の関数である高さ変移(height profile)を有すること、すなわち(ガスケットプレートの平面に直角にシリンダヘッドガスケットを見た場合に)局所的に変化する上記ストッパリングの有効高さがシリンダヘッド用ネジからの距離に依存することによる。
本発明は冒頭で言及された形式のシリンダヘッドガスケットに関するが、これによればガスケットプレートの平面に対して直角に測定され且つシール用ビードの変形を制限するために利用可能である各変形制限体の有効高さは、その円周に亘って平均された平均値(以下、高さ平均値と称す)を有するが、このことは各変形制限体または一つの変形制限体の高さがその円周に沿って変化することを意図するものではない。よって、仮に変形制限体の円周に沿った変形制限体の高さが一定であれば、この一定の高さは上記高さ平均値に等しいものとなる。
最近のレシプロ式内燃機関の開発傾向はより軽量な構造にすること向けられ、これにより、特にシリンダヘッドに対して軽量金属合金を使用する結果となっただけでなく、特にエンジンブロックの燃焼室および他のキャビティの回りにおける壁厚が相当に薄くされる結果となった。しかしながら、その結果、特にエンジンブロックは次第に変形し易くなり、すなわち、シリンダヘッド用ネジが締着されたときに生ずるエンジンブロック(ならびにシリンダヘッド)の弾性変形は相当に大きなものとなり、これによりシリンダヘッド用ネジによりもたらされてシリンダヘッドガスケットに作用する押圧力の減少はシリンダヘッド用ネジからの距離が長くなるにつれて相当に大きなものとなる。エンジン構成部品であるエンジンブロックおよびシリンダヘッドの材料応力(特に、シリンダヘッド用ネジにより引き起こされる歪み)をできるだけ小さく維持するために、シリンダヘッド用ネジに及ぼされる力をできるだけ小さくするように付加的に対処することが試みられている。これらの開発傾向は一定の状況において、一つの中間シリンダの燃焼室回りまたは複数の中間シリンダの燃焼室回りにおいてシリンダヘッドガスケットにより行われるシールが保証されないという事実に繋がる。このため本発明の基礎を為す目的は、一つの中間シリンダまたは複数の中間シリンダにおけるシールの品質が改善されるように、上記で定義された形式のシリンダヘッドガスケットすなわち請求項1の前文に係るシリンダヘッドガスケットを改良することにある。
本発明によればこの目的は、端部シリンダに関連する変形制限体の高さ平均値が、それぞれ、一つの中間シリンダまたは複数の中間シリンダに関連する一つの付加的変形制限体または複数の付加的変形制限体の高さ平均値よりも小さくなるような高さ変移を有することで達成される。
シリンダヘッドガスケットの設置の間、すなわち(燃焼室内における一切の燃焼圧力なしで)シリンダヘッド用ネジを締着する間、シール用ビードは、上記変形制限体(ストッパ)が圧力を受ける程度までスプリング弾性形態で平たくせしめられる。上記端部シリンダに対応する変形制限体が低いため、本発明のガスケットの場合、中間シリンダに対応するシール機構(ビードおよび変形制限体)に作用する押圧力は各変形制限体の高さが同一であるシリンダヘッドガスケットと比較して大きなものとなり、すなわち、押圧力はシリンダヘッドガスケット全体に亘って均一化される。上述したように、本発明のシリンダヘッドガスケットの場合、この効果を得る上で上記変形制限体はその円周の全体に亘って高さ変移を有する必要はなく、すなわち後述するように他の実施形態が好適であるとしても個々の変形制限体を考慮する場合にはその有効高さをその円周全体に亘って一定とすることもできる。また個々の燃焼室用開口を包囲するシール用ビードの全てが同一高さである必要がないことは勿論である。シリンダヘッドは、該シリンダヘッドの各長手端部間においてシリンダヘッドガスケットによりシールされるシール間隙がエンジンブロック(より正確にはシリンダ列)の横手中心面に向かう方向において高さが高くなるように、燃焼室からの高い気体圧力の作用により膨出する傾向があることから、種々のシール用ビードは、中間シリンダに対応するシール用ビードの高さが端部シリンダに対応するシール用ビードの高さより高くなるように、当該シール用ビードの高さが上記横手中心面に向かう方向に高くなっていくように設計されることが望ましい。スプリング弾性的なシール用ビードはいずれもエンジン作動中における圧力から完全に解放されないのではなく、各シール用ビードが弾性的にのみ変形される程度まで且つエンジン作動中に生ずる最大の燃焼室圧力が生じた場合でさえも燃焼室回りのシールを保証し得る程度まで解放されるようにすべきである。
本発明のシリンダヘッドガスケットの場合、上記変形制限体はシリンダヘッドガスケットの局所的隆起部を形成するが、これら局所的隆起部はそれぞれ各燃焼室用開口の回りに延び、且つ、これら局所的隆起部の有効高さは、シリンダヘッド用ネジにより生成される挟持力が端部シリンダの近傍の領域から一つの中間シリンダまたは複数の中間シリンダの近傍の領域へと部分的に伝達されることで、ガスケットプレートの平面に対して直角に延びる挟持力、すなわちシール力が一つの中間シリンダまたは複数の中間シリンダ回りで大きくなるように構成される。上記シリンダヘッド用ネジに所定の締着トルクを加えた場合、押圧力は端部シリンダの領域において小さいものとされ、結果として付加的利点が得られる。例えばシリンダヘッドが軽量金属合金から生成され且つエンジンブロックが灰色鋳鉄から生成される等、シリンダヘッドとエンジンブロックとが異なる材料から生成されると、異なる熱膨張率によりエンジン作動中に、シリンダヘッドのシール表面とエンジンブロックのシール表面との間のシフト移動が起こりシール間隙を制限することは避けられない。これらシフト移動はシリンダヘッドの長手端部の領域において最大である(シリンダ列の横手中心面の領域においてこのようなシフト移動は生じない)ことから、これらシール表面だけでなくシリンダヘッドガスケットにおける摩擦による摩耗および裂開は本発明により低減せしめられる。これは、習用のエンジンと比較して、シリンダヘッドの各長手端部の領域において上記シリンダヘッドガスケットとシリンダヘッドおよびエンジンブロックの各シール表面との間にはより小さな押圧力が生ずるからである。
上述したように本発明により達成されるべき目的は原則的に、全周に亘って一定の有効高さを有する変形制限体によっても達成可能であり、その場合に端部シリンダに対応する変形制限体の有効高さは、少なくとも一つの付加的変形制限体の有効高さよりも低い。しかしながら、ガスケットの上記横手中心面から変形制限体に対応する燃焼室用開口の中心までの距離が長くなるにつれて、変形制限体の高さの平均値が小さくなるように各変形制限体が高さ変移を有するという実施形態が更に良好である。なお、シリンダヘッドガスケットの上記長手中心面はガスケットプレートの平面に対して直角に且つ各燃焼室用開口の中心を貫通して延びる平面であり、シリンダヘッドガスケットの上記横手中心面はこれらの二つの平面に対して直角に延びると共に各端部シリンダに対応する燃焼室用開口の中心から等距離な平面である。
上述したように、シリンダヘッド用ネジにより生成されて上記シリンダヘッドガスケットに作用する押圧力は、シリンダヘッドガスケットから考察したときに軽視すべきでないエンジンブロックおよびシリンダヘッドの弾性変形能力を考慮するとシリンダヘッド用ネジからの距離が長くなるにつれて一次近似で減少し、上記エンジンブロックおよびシリンダヘッドという二つの構成要素がシリンダヘッド用ネジにより互いに連結され且つ互いに対して張設される箇所においてエンジンブロックおよびシリンダヘッドの剛性は最大である。しかしながら、特にエンジンブロックのだけではなく場合によってはシリンダヘッドの局所的「限界領域(critical area)」もまた、設置されたシリンダヘッドガスケットに作用する局所変化的押圧力に影響を及ぼす。これら構成要素が例えば冷却水およびエンジンオイル用の通路等のキャビティを有する場合、これら構成要素の剛性は小さく、すなわち、このようなキャビティが無い領域よりも変形し易い。エンジンブロックおよび/またはシリンダヘッドの局所的に変化する構成要素剛性を考慮するために、(エンジンが動作温度に到達していない冷間時に)シリンダヘッドガスケットが所定位置に挟持された場合に上記変形制限体の円周に沿って該変形制限体に作用する圧力が均一化されて該変形制限体の円周に沿って比較的に僅かな圧力の変化のみができるようにシリンダヘッドガスケットが所定位置に挟持されたときに、少なくとも一つの変形制限体(好ましくは全ての変形制限体)がその円周に沿って、エンジンブロックおよび/またはシリンダヘッドの局所的で可変的に減少する構成要素剛性に応じて、高さ変移を有するように本発明のシリンダヘッドガスケットを設計することが提案される。このような本発明のシリンダヘッドガスケットの実施形態では、シリンダヘッド用ネジからの距離が長くなることに伴う圧力の減少だけでなく、例えば冷却水またはエンジンオイル用の通路が燃焼室に近接して配置された場合等においてエンジンブロックおよび/またはシリンダヘッドの構成要素剛性がキャビティまたは近傍キャビティにより減少する箇所における圧力の局所的減少をも考慮している。したがって、一次近似において変形制限体の有効高さは、上記ネジに近い領域における方が上記で定義されたネジ間領域におけるよりも小さいが、この高さ変移に、「限界領域」を考慮すると共にこれら「限界領域」が存在しない場合よりもこのような「限界領域」の近傍において変形制限体の有効高さがより大きくなるようにする高さ変移が重ね合わされるのが好ましい。
この点に関し、シリンダヘッドガスケットというものは特定のエンジンに対して構成されることからエンジンブロックおよびシリンダヘッドの局所的に変化する構成要素剛性はガスケットの設計技師に対して指定されると共に、本発明の高さ変移設定(heght profiling)は公知の有限要素法により計算され得ることを銘記されたい。
念のため、局所的で可変的に減少する構成要素剛性を考慮して達成される高さ変移は本発明の基本的着想に係るすなわち請求項1に係る「長手変移(longitudinal profile)」に重ね合わされるべきであり、すなわち、請求項1または請求項2において定義され且つ請求項3において定義されているような割合決定に対する法則は好適な実施形態に対しては相互に組み合わされるべきことも指摘しておく。
独国特許第4142600号(DE-41 42 600-C2)からは、燃焼室用開口を包囲すると共に、エンジンブロックおよび/またはシリンダヘッドの局所的で可変的に減少する構成要素剛性に応じた高さ変移を有するシリンダヘッドガスケットの燃焼室シール要素が得られる。
レシプロ式内燃機関が作動する間、各燃焼室内に発生する熱は、特に燃焼室を包囲するエンジンブロックの領域から様々な度合にて一定領域へと放出される。上記熱の放出は、一方では燃焼室の直近であり且つ他方では冷却水用の通路から相当の距離を有する領域から特に不都合に行われる。上記加熱および熱の放出に関して特に重要なのは、相互に接近して配置された燃焼室間の狭幅薄肉部、より正確には壁部の領域である。比較的に熱放出が少ない領域ではエンジンの作動中に熱膨張が大きく、これにより、エンジンブロックとシリンダヘッドとの間のシール間隙の大きさまたは高さが一定領域において小さいものとなり、よってシリンダヘッドガスケットに対する圧力が一定領域において高いものとなる。この状況はこれまで実際には考慮されておらず、逆に変形制限体は、シリンダヘッドガスケットの隣り合った燃焼室開口間の狭幅の薄肉部の領域において他の領域よりも大きな高さを有するように、互いに接近して配置された燃焼室間の狭幅の薄肉部または壁部の領域において特にエンジンブロックの構成要素剛性が小さいことを考慮して設計されていた。そこで、エンジンの作動中に局所的に変化して生ずる熱膨張をも考慮するために、シリンダヘッドガスケットが所定位置に挟持されて内燃機関の作動温度において変形制限体に作用する圧力が該変形制限体の円周に沿って均一化されるように、少なくとも一つの変形制限体がその円周に沿って、内燃機関の作動温度により予測されるエンジンブロックおよび/またはシリンダヘッドの局所的に変化する熱膨張に応じた高さ変移を有するように、本発明のシリンダヘッドガスケットが設計されることが提案される。したがって、本発明の基本的着想に基づいて寸法設定された変形制限体と比較して、熱膨張の大きな箇所において上記変形制限体の有効高さが小さいものとせしめられる。この点に関して便宜的には、内燃機関の全負荷の約60〜100%において予測される熱膨張、より望ましくは永続的な全負荷に対して予測されるべき熱膨張が考慮される。一方、予測されるこれらの熱膨張の全ては、有限要素分析により計算されてもよい。また、局所的に変化する熱膨張を考慮した高さ変移設定は、本発明の基本的着想に係るすなわち請求項1または請求項2に係る長手変移設定、場合によって請求項3に係る変移設定に対しても重ね合わせられることは勿論である。
予測される局所的に変化する熱膨張だけでなくエンジンブロックおよび/またはシリンダヘッドの局所的に変化して減少する構成要素剛性も考慮すべきであれば、本発明のシリンダヘッドガスケットは、シリンダヘッドガスケットが所定位置に挟持され且つ内燃機関の作動温度において変形制限体に作用する圧力が該変形制限体の円周に沿って均一化されるように、上記変形制限体が、局所的に減少する構成要素剛性による圧力減少と局所的に大きな熱膨張による圧力増大との間の平均値に応じた高さ変移を該変形制限体の円周に沿って有するように設計されるべきである。
この提案は2001年4月5日におけるElringKlinger AG社の独国特許出願第10117178号(DE 101 17 178)等にも見られるが、本発明の基本的着想に係る、すなわち請求項1に係る変形制限体の長手変移設定に関連付けられていない。
上記ドイツ特許出願において示唆されたように、本発明のシリンダヘッドガスケットについては、隣り合った燃焼室開口間の変形制限体の有効高さを、ネジ用開口の近傍における有効高さと比較して、低いものとすることも望ましい。
本発明のシリンダヘッドガスケットの場合、変形制限体は例えばシール用ビードの径方向内側だけに配備されるのではなく、ガスケットプレートはシール用ビードの径方向内側だけでなく径方向外側にも変形制限体を備えてもよい。
上述したように上記変形制限体はシール用ビードを備えたシートメタル層上に配備されるが、一方のシートメタル層が燃焼室用開口に対するシール用ビードを備える少なくとも二つのシートメタル層を備えたガスケットの場合、上記変形制限体は別のシートメタル層上にも配備されてもよい。
変形制限体が一つのシートメタル層に取付けられるシリンダヘッドガスケットの場合、本発明によれば、変形制限体の代わりに該変形制限体の領域において上記シートメタル層が高さ変移を有してもよい。さらに、この場合、シートメタル層だけでなく変形制限体も高さ変移を備えることが可能である。
本発明のシリンダヘッドガスケットの場合に上記変形制限体は必ずしも別体部品として生成されてシートメタル層に固着される必要は無い。例えばスタンプ成形工程や、シートメタル層を折り込むことで変形制限体をシートメタル層上に一体的に形成することも可能である。最後に、シートメタル層上に変形制限体が形成されるようにスタンプ成形または深絞り加工と同様の処理によりシートメタル層を変形することも可能である。
本発明の付加的な特徴、利点および詳細は、以下の記述並びに本発明のシリンダヘッドガスケットの好適実施形態を示す添付図面から明らかである。
図1は、三層のシートメタル(図2参照)から成るガスケットプレート10を備えたシリンダヘッドガスケットを示しており、このガスケットプレートには少なくとも本質的に円形の燃焼室用開口14と、シリンダヘッド用ネジが貫通するためのネジ用開口16とがスタンプ成形されている。図1は一つの燃焼室開口のみを示しており、燃焼室開口の中心または軸線が参照番号18で示されている。
ガスケットプレート10は、上側カバーシート20と、下側カバーシート22と、これらの間に配置された支持シート24とから構成される。燃焼室用開口14のシールまたは関連する燃焼室の燃焼気体の出口に対するシールは本質的に、二枚のカバーシート20および22におけるビード26および28によりもたらされる。これらビード26および28は、ガスケットプレート10の平面視において円形状であり、燃焼室用開口14に対して同心的に延びると共に、図示した実施形態においては支持シート24に向かう方向に突出する所謂完全ビードとして設計される。ビード26および28は、ガスケットプレート10に対して直角方向に平坦化されるという意味において、ガスケットが所定位置に挟持されたとき及びエンジンの作動中にスプリング弾性形態で変形可能とされるべきであり、このためカバーシート20および22はシート状のバネ鋼から成る。
エンジンの作動中に二つのビード26および28が過剰に変形されないように支持シート24上には本発明のストッパ30が形成される。ストッパ30は燃焼室用開口14の軸線18に対してビード26および28の径方向内側に配置されるが、これらビードの径方向外側にも配置されてもよいし、または各ビードの径方向内側と径方向外側との両側に配備されてもよい。これに加え、二つのビード26および28は厳密に対向して配置される必要が無いことは言うまでもなく、上記各ビードは少なくとも一つのストッパの近傍とされ且つ該ストッパの径方向外側もしくは径方向内側に配置されることのみが必要である。図1に示したようにストッパ30は、燃焼室用開口14を(支持シート24の平面視において)円形帯片として包囲し、図示した実施形態においてこの帯片は全体的に同一幅を有するが、このことは常に該当する必要はない。なぜなら、一定のシリンダヘッドガスケットの場合においては、燃焼室用開口の回りにおけるストッパの幅を公知の形態で変化させ、すなわち広幅の輪郭を提供することが推奨されるからである。
多気筒エンジンの場合、ガスケットプレート10は、数個の燃焼室用開口14と、各燃焼室用開口に対して少なくとも一つのビードおよび少なくとも一つのストッパから成るシール機構とを備える。図1および図2に示された実施形態においてはシール機構は二つのビードおよび一つのストッパから成る。
図2に示した実施形態において全体を30として示した上記ストッパは、燃焼室用開口14に対して境界を為す支持シート24の円形領域24’と、支持シート24に固着された二つのストッパリング301および302とから成る。最も単純な場合、これらストッパリングは、例えばレーザ溶接により支持シート24に固着されたシートメタル製の打抜き形成リングである。
広く用いられる習用のシリンダヘッドガスケットの場合、支持シート24の厚みは約0.2mm〜約1.0mmであり、全体的に同一であるストッパリング301および302の厚みは約0.05mm〜約0.1mmであることから、図2は厚みの比率を正しく縮尺通りには示していない。さらに、燃焼室用開口14を包囲する領域において該領域よりも外側におけるよりも大きな厚みを円形状に有するように支持シート24を変形することにより、図2に示されたストッパと類似したストッパが生成されてもよいが、その場合ストッパ30は元の支持シート24の両主要表面を(例えば常に約0.05mm〜約0.1mmだけ)越えて突出するのが好ましい。いずれの場合にも、ストッパ30の全厚は、ガスケットが押圧されていないときにビード26および28が支持シート24に対して着座するがストッパ30とカバーシート20、22の少なくとも一方との間、好適には図2に示されたようにストッパ30とこれらの各カバーシートとの間に間隙が残るように寸法設定される。その結果、ビード26および28はエンジンの作動中に弾性的に平坦化されるが、完全に平坦には押圧されず、よって過剰には変形され得ないことが確実とされる。
図1および図2は本発明のシリンダヘッドガスケットの端部領域のみを示すが、図3は三気筒エンジンに対するシリンダヘッドガスケットの支持シート24全体の平面図を示す。シリンダヘッドガスケットのガスケットプレート10は三つの燃焼室用開口14を備えている。ガスケットプレート10の平面に対して直角に延びると共に全ての燃焼室用開口14の軸線18を通るガスケットの長手中心面は参照番号32で示され、ガスケットの横手中心面は参照番号34で示されており、この横手中心面は長手中心面32に対して直角に延びると共に各端部燃焼室用開口14の軸線18から、すなわち各外側燃焼室用開口の軸線から等距離に位置する。
本発明のシリンダヘッドガスケットは、燃焼室用開口に対するシール用ビードとこれらビードを一切の過剰変形から保護するストッパとを備える単一のシートメタル層のみを有する単層ガスケットともされ得ることから、簡素化のために図4A〜図4Eにおいては図示したシートメタル層の一方の側上のみにストッパを示す。但し、このシートメタル層は依然として支持シート24と表される。多気筒エンジンに対する本発明のガスケットの場合、種々の燃焼室用開口に対応するストッパはそれらの高さまたは厚みに関して異なる形態であることから、図3および図4A〜図4Eに示したストッパリングは図2と同様に1301、2301および3301と示される。但し、図4A〜図4Eの変更例において、上記ストッパリングは図示したシートメタル層(支持シート24)の両側上に配備されてもよいことは言うまでも無い。
図4Aは、ストッパの、より詳細には本発明の基本的着想に係るストッパリング1301、2301および3301の高さ変移設定を示している。これによれば、習用のガスケットと比較して、シリンダヘッド用ネジにより生成されてガスケットに作用する押圧力はガスケットの長手端部の領域においては小さいものとされ且つガスケットの横手中心面34に向かう方向においては大きくなることが意図されている。図4Aにおいて一点鎖線40で示したようにストッパリングの有効高さは横手中心面34からの距離が長くなるにつれて低くなる。よって端部ストッパリング1301および3301の形態は中空シリンダに対応し、支持シート24と対面する一方の端面はシリンダ軸線に対して直角に延びる平面を画成し、他方の端面はシリンダ軸線に対して所定角度で延びる平面を画成する。一方、ストッパリング2301の形態は中空シリンダに対応し、支持シート24と対面する一方の端面はシリンダ軸線に対して直角に延びる平面を画成するが、他方の端面は、互いに対して傾斜した二つの平面を画成し、これら二つの平面はシリンダ軸線に対して両者ともに同一角度を成し且つそれぞれが中空シリンダの半周に亘って壁部を限定する。
図4Bおよび図4Cは上記ストッパ、より正確にはストッパリング1301、2301および3301に関する本発明の形態を示しておらず、逆に図4Bは上記ストッパリングの公知の高さ変移設定を示している。これによればシリンダヘッド用ネジにより生成されてガスケットに作用する押圧力が各シリンダヘッド用ネジ(もしくは各ネジ用開口16)からの距離が長くなるにつれて小さくなることが考慮され、その場合に図4Bに示した高さ変移設定は図3に示したネジ用開口16の配置に対してのみ該当することは勿論である。また、図4Bに示した高さ変移設定は、局所的に且つキャビティに関して可変的に減少するエンジンブロックおよび/またはシリンダヘッドの構成要素剛性を考慮すべく独国特許第4142600号(DE-41 42 600-C2)と同一の手法によって変更されてもよい。図4Bに示したようにネジ用開口16からの距離が長くなるにつれて押圧力が減少するという状況のみの単純な考察の場合、上記ストッパ、より正確にはストッパリング1301、2301および3301の全ては図4Bにおいて同一の一点鎖線50により示したように同一の高さ変移を有し、すなわち全てのストッパリングは同一である。この場合、各ストッパリングについてその近傍ビードの保護に利用可能な有効高さは以下のように変化する(説明のために図3に示された角度αを参照すると、この角度は反時計回りにおいて、長手中心面32における0°から、横手中心面34における90°を経て、再び長手中心面32における180°、再び横手中心面34における270°から再び長手中心面32における360°まで変化する)。すなわち、ストッパリングの高さは、各ネジ用開口16の間における中心において即ちα=0°、α=90°、α=180°およびα=270°において最大である。一方、ストッパリングの高さは、各ネジ用開口16の近傍、すなわちα=約45°、α=約135°、α=約225°およびα=約315°において最小であり、これらの極値の間において上記ストッパリングの高さは連続的に増大したりまたは連続的に減少したりする。
また、図4Cは、本発明の基本的着想を考慮せずに、特に2001年4月5日におけるElringKlinger AG社の独国特許出願第10117178号(German Patent Application No. 101 17 178)のエンジンブロックの局所的に変化する熱膨張のみを考慮したストッパ、より正確にはストッパリングの高さ変移を示している。図4Cにおいて一点鎖線601、602および603で示したように、ストッパリング1301、2301および3301の高さ変移については、隣り合った二つの燃焼室間に配置された(すなわちα=0°およびα=180°における)エンジンブロックの領域はエンジンを作動温度まで加熱する間に他の領域よりも大きな程度まで膨張するという事実が考慮されている。この場合、ストッパリング1301および3301の高さ変移は同一であるが横手中心面34に対して鏡像である。したがって、ストッパリング1301の高さはα=0°±約20°の領域において低いがその他の場合には全て同一であり、同様のことがα=180°±約20°におけるストッパリング3301の高さに関して適用される。ストッパリング2301の高さはα=0°±約20°およびα=180°±約20°の領域で低く、その他の場合には全て同一である。
図4Dは一点鎖線701、702および703により表された本発明のストッパリングの高さ変移設定を示しており、(他の図4A、図4B、図4Cおよび図4Eにおけるのと同様に)高さ変移を表す一点鎖線は全体的に横手中心面34に対する鏡像で延びている。図4Dに示した高さ変移は本発明の基本的着想を用いることに加え、シリンダヘッド用ネジにより生成されてガスケットに作用する押圧力がネジ用開口16からの距離が長くなるにつれて減少するという事実を考慮している。よって、図4Dに示した線701、702および703は、図4Bからの各線50と図4Aからの各線40とを重ね合わせて得られたものである。
図4Eにおいて一点鎖線801、802および803により示された高さ変移は、本発明の基本的着想を考慮することに加え、ネジ用開口16からの距離の増大による押圧力の減少、並びに、隣り合う燃焼室間の狭幅領域における熱膨張による押圧力の増加を考慮している。したがって、図4Eにおける線801、802および803に係る高さ変移は図4Cおよび図4Dから得られる。なぜなら、平均値は図4Dに従うストッパの高さの増加と図4Cに従うストッパ高さの減少とから形成されるからである。
図4A〜図4Eはストッパの、より正確にはストッパリングの高さ変移、すなわち高低差を相当に誇張して示しており、上記高低差は百分の数ミリメートル程度の大きさであることを銘記されたい。全体的に同一の高さを有する同一のストッパリングを備えた習用のシリンダヘッドガスケットの場合にビードの保護に有効なストッパリング高さが例えば0.12mmであれば、本発明のガスケットの場合における最大ストッパリング高さは約0.12mmであり且つ最小ストッパリング高さは約0.08mmであり、すなわちストッパリング高さの変化の範囲は約0.04mmである。この場合、言及された公知のガスケットと比較すると本ガスケットのストッパ高さは横手中心面の領域においてほぼ同一であるがガスケットの長手端部に向かう方向において低くせしめられる。
なお、本発明により達成され得る利点に対して重要なのは絶対的なストッパ高さでも支持シートに取付けられるストッパの高さでもなく、本発明に従い変更される有効ストッパ高さである。よって、支持シートに対して全体的に等しい高さの同一のストッパリングが取付けられて、支持シートが例えばスタンプ成形によりストッパリングの領域において本発明の高さ変移を備える場合も含まれる。
最上シートメタル層が破断された本発明の多層式シリンダヘッドガスケットの部分的平面図である。 図1の2−2線に沿った断面図である。 シリンダヘッドガスケットの中央シートメタル層の全体平面図である。 図4A〜図4Eは図3の4−4線に沿った中央シートメタル層の長手断面図である。図4Aは、本発明の基本的着想に係る変形制限体(以下、ストッパと称す)の高さ変移設定を示す図である(但しエンジンブロックおよび/またはシリンダヘッドの局所的に変化する構成要素剛性、並びに、エンジンの作動中に予測されるこれらエンジン構成要素の局所的に変化する熱膨張は考慮していない)。図4Bは、シリンダヘッド用ネジからの距離が長くなることに伴う圧力の低下のみを考慮しているが本発明の基本的着想に係る高さ変移設定は一切考慮していないストッパの高さ変移設定を示す図である。図4Cは、隣り合った燃焼室間の薄肉部におけるエンジンブロックの大きな熱膨張のみは考慮しているが本発明の基本的着想に係る高さ変移設定は一切考慮していないストッパの高さ変移設定を示す図である。図4Dは、本発明の基本的着想に従うと共にシリンダヘッド用ネジからの距離が長くなることに伴う圧力の低下も考慮したストッパの高さ変移設定(すなわち図4Aおよび図4Bに係る高さ変移設定を重ね合わせた高さ変移設定)を示す図である。図4Eは、本発明の好適な実施形態に係るストッパの高さ変移設定、すなわち本発明の基本的着想、シリンダヘッド用ネジからの距離が長くなることに伴う圧力の低下、並びに、隣り合った燃焼室間の薄肉部におけるエンジンブロックの大きな熱膨張を考慮した高さ変移設定を示す図である。なお、図4A〜図4Eにおいてストッパの高さは各図における高さ変移設定を分かり易くするために相当に誇張して示されている。

Claims (8)

  1. 内燃機関用のガスケットプレートを備えたシリンダヘッドガスケットであって、
    上記プレートは少なくとも一枚のシートメタル層を有し、
    上記内燃機関は、二つの端部シリンダおよび少なくとも一つの中間シリンダを備える少なくとも一列のシリンダと、エンジンブロックと、これらシリンダの燃焼室を覆うシリンダヘッドとを有し、
    当該シリンダヘッドガスケットは、シリンダヘッド用ネジにより上記シリンダヘッドと上記エンジンブロックとの間に挟持可能であり、
    上記ガスケットプレートは、ネジ用開口および流体用開口と、各燃焼室に対する燃焼室用開口とを備え、且つ、
    上記少なくとも一枚のシートメタル層は各燃焼室用開口に対し該開口を包囲する少なくとも一つのシール用ビードを有し、
    上記ガスケットプレートの平面に対して直角な方向における上記ビードの変形は、少なくとも一つのシール用ビードと少なくとも一つの変形制限体とを有するシール機構が各燃焼室用開口に対して協働するように、上記ビードと同心的に延びる上記ガスケットプレートの少なくとも一つの変形制限体により制限される、シリンダヘッドガスケットにおいて、
    シリンダヘッドガスケットを所定位置に挟持した状態にある内燃機関の作動中において上記シール機構に作用する押圧力を更に均一とするために、
    a)所定位置に挟持されたシリンダヘッドガスケットにより内燃機関の作動温度において変形制限体に作用する圧力が上記変形制限体の円周に沿ってほぼ均一となるように、上記変形制限体はその円周に沿って上記内燃機関が作動温度となることにより予測されるエンジンブロックおよび/またはシリンダヘッドの局所的に変化する熱膨張に応じた高さ変移を有し、且つ
    b)上記ビードの変形を制限するために利用可能であって上記ガスケットプレートの平面に対して直角に測定された各変形制限体の有効高さをその円周に亘って平均した高さ平均値について、上記各端部シリンダに対応する上記変形制限体の高さ平均値が中間シリンダに対応する少なくとも一つの他の変形制限体の高さ平均値よりも小さいことを特徴とするシリンダヘッドガスケット。
  2. 上記各変形制限体のうちの少なくとも一つの変形制限体は、その円周に沿って、シリンダヘッドガスケットが所定位置に挟持されたときに内燃機関の作動温度において上記変形制限体に作用する圧力が該変形制限体の円周に沿って実質的に均一となるように、エンジンブロックおよび/またはシリンダヘッドの局所的に減少する構成要素剛性により所定位置に挟持されたガスケットが受ける押圧力の減少と、局所的に大きな熱膨張による押圧力の増加との間の平均値に応じた高さ変移を有することを特徴とする請求項1に記載のシリンダヘッドガスケット。
  3. 隣り合った燃焼室開口間に位置する変形制限体の部分の有効高さはその変形制限体の各ネジ用開口の近傍に位置する部分の有効高さと比較して低いことを特徴とする請求項1または2に記載のシリンダヘッドガスケット。
  4. 当該シリンダヘッドガスケットは前記ガスケットプレートの平面に対して直角に延びる横手中心面を備え、上記各端部シリンダに対応する燃焼室用開口の中心は上記横手中心面から同一距離を有する請求項1〜3のいずれか一項に記載のシリンダヘッドガスケットにおいて、
    上記各変形制限体の高さ平均値は全て、上記横手中心面から各変形制限体に対応する燃焼室用開口の中心までの距離が大きくなるにつれて小さくなることを特徴とするシリンダヘッドガスケット。
  5. 上記ガスケットプレートは上記シール用ビードの径方向内側だけでなく径方向外側にも変形制限体を備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のシリンダヘッドガスケット。
  6. 上記変形制限体は上記シール用ビードを備えたシートメタル層上に配備されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のシリンダヘッドガスケット。
  7. 当該シリンダヘッドガスケットのガスケットプレートは少なくとも二つのシートメタル層を有し、該層の一方は前記シール用ビードを備える請求項1〜5のいずれか1項に記載のシリンダヘッドガスケットにおいて、
    上記変形制限体は他方のシートメタル層上に配備されることを特徴とするシリンダヘッドガスケット。
  8. 上記変形制限体がシートメタル層に対して取付けられたシリンダヘッドガスケットにおいて、
    上記変形制限体の領域において上記シートメタル層は請求項1〜7のいずれか1項において定義された高さ変移を有することを特徴とするシリンダヘッドガスケット。
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