JP4228687B2 - ハイバリア透明積層体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、食品や日用品及び医薬品等の包装分野に用いられる包装用の積層体に関するもので、特に高度な酸素透過率や水蒸気透過率が必要とされる包装分野の積層体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
食品や日用品及び医薬品等の包装に用いられる包装材料は、内容物の変質を抑制しそれらの機能や性質を保持するために、包装材料を透過する酸素、水蒸気、その他内容物を変質させる気体による影響を防止する必要があり、これら気体(ガス)を遮断するガスバリア性を備えることが求められている。従来は、高分子の中では比較的にガスバリア性に優れる塩化ビニリデン樹脂のフィルムまたはそれらをコーティングしたフィルム等が良く用いられてきた。しかし、それらは温度・湿度などによるガスバリア性の影響が大きい、高度なガスバリア性の要求には対応できないなどの欠点を有し問題があった。そこで高度なガスバリア性を要求されるものについては、アルミ等の金属からなる金属箔等をガスバリア層として用いた包装材料を用いざるを得なかった。
【0003】
ところが、アルミ等の金属からなる金属箔等を用いた包装材料は、温度・湿度の影響がなく高度なガスバリア性を持つが、包装材料を透視して内容物を確認することができない、使用後の廃棄の際は不燃物として処理しなければならない、検査の際金属探知器が使用できないなど多くの欠点を有し問題があった。
【0004】
そこで、これらの欠点を克服した包装材料として、例えば、特許文献1、特許文献2等に記載されているような酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム等の無機酸化物を高分子フィルム上に、真空蒸着法やスパッタリング法等の形成手段により蒸着膜を形成したフィルムが開発されている。これらの蒸着フィルムは透明性及び酸素、水蒸気等のガス遮断性を有していることが知られ、金属箔等では得ることのできない透明性、ガスバリア性の両者を有する包装材料として好適とされている。
【0005】
【特許文献1】
米国特許第3442686号明細書
【特許文献2】
特公昭63−28017号公報
【特許文献3】
特開平7−164591号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した包装用材料に適するフィルムであっても、包装容器または包装材として、蒸着フィルム単体で用いられることはほとんどなく、蒸着後の後加工として蒸着フィルム表面に文字・絵柄等を印刷加工またはフィルム等との貼り合わせ、容器等の包装体への形状加工などさまざまな工程を経て包装体を完成させている。
【0007】
そこで、上述した蒸着フィルム等を用いてシーラントフィルムと貼り合わせ製袋後、酸素透過率や水蒸気透過率等のガスバリア性を測定したところ、高分子ガスバリア性フィルム並のガスバリア性は有するもの、金属箔並のガスバリア性を達成することはできなかった。
【0008】
すなわち、高度なガスバリア性を要求される包装材料として用いられる条件として、内容物を直接透視することが可能なだけの透明性、内容物に対して影響を与える気体等を遮断する金属箔並みの高いガスバリア性等を要求されている。
【0009】
このような課題を解決する技術として、無機化合物からなる蒸着層を第1層とし、水溶性高分子と、1種類以上の金属アルコキシド或いは金属アルコキシド加水分解物又は、塩化錫の少なくとも一方を含む水溶液、あるいは水アルコール混合溶液を主剤とするコーティング剤を塗布し、加熱乾燥してなるガスバリア性被膜を第2層として順次積層したガスバリア包材が提案されている(特許文献3参照)。このガスバリア包材は、高いガスバリア性を示し、かつ耐水性、耐湿性を有するとともにある程度の変形に耐えられる。しかし、該ガスバリア包材のガスバリア性被膜は、無機化合物からなる蒸着層からなるため、包装容器または包装材料とする際の後加工条件によっては、透明積層体が応力により劣化するため、バリア性が若干低下することがある。またボイルおよびレトルト殺菌のような処理が必要な包材に用いると包材が処理中に屈曲を受けるため、バリア性が若干劣化する。例えば輸液の1次包装体などの非常に高いバリア性能が要求される包材に関しては多少の劣化でも使用することはできない。
【0010】
本発明は以上のような従来技術の課題を解決しようとするものであり、幅広い加工条件で後加工でき、透明性に優れるため内容物が透視可能で且つ金属探知器が使用でき、屈曲耐性に優れ、さらに高温高湿下での高いガスバリア性を持ち、ボイル、レトルト殺菌処理後もバリア性が劣化しない包装材料として最適なハイバリア透明積層体を提供することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を達成するためのもので、請求項1に記載される発明は、透明プラスチック材料からなる基材のすくなくとも片面に、厚さ5〜300nmの無機酸化物からなる蒸着薄膜層、及び水溶性高分子と、(a)1種以上の金属アルコキシドまたは/およびその加水分解物または(b)塩化錫の少なくともいずれか1つを含む水溶液、或いは水/アルコール混合溶液を主剤とするコーティング剤を塗布し、オーブン加熱部のテンションを4.0メガパスカル以上、20メガパスカル未満として加熱乾燥してなるガスバリア性被膜層を順次積層したことを特徴とするハイバリア透明積層体としたものである。
【0012】
また請求項2の発明は、前記無機酸化物が、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化マグネシウム或いはそれらの混合物であることを特徴とする請求項1記載のハイバリア透明積層体としたものである。
【0013】
請求項3の発明は、前記金属アルコキシドが、テトラエトキシシランまたはトリイソプロポキシアルミニウム、或いはそれらの混合物であることを特徴とする請求項1または2記載のハイバリア透明積層体としたものである。
【0014】
請求項4の発明は、前記水溶性高分子が、ポリビニルアルコールであることを特徴とする請求項1乃至3いずれか1項記載のハイバリア透明積層体としたものである。
【0015】
【作用】
本発明によれば、透明プラスチック基材に蒸着薄膜層及び適切に加熱乾燥したガスバリア性被膜を順次積層した構成になっているので、これをガスバリア層として用いた場合金属箔並みのガスバリア性を示す。また後加工適性については、蒸着膜にコーティングし、一般のガスバリア性フィルム並みの各種耐性を持っているので、通常の使用が可能である。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明について図面を用いて更に詳細に説明する。図1は本発明の実施の形態例のハイバリア透明積層体を説明する断面図である。
【0017】
まず図1の本発明の強密着ガスバリア透明積層体を説明する。図1における基材(1)は透明プラスチック材料からなるフィルムであり、その少なくとも片面上に無機酸化物からなる蒸着薄膜層(2)、ガスバリア性被膜層(3)が順次積層されている。
【0018】
上述した基材1は透明プラスチック材料であり、蒸着薄膜層の透明性を生かすために透明なフィルムが好ましい。例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)およびポリエチレンナフタレートなどのポリエステルフィルム、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィンフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリアミドフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリアクリルニトリルフィルム、ポリイミドフィルム等が用いられ、延伸、未延伸のどちらでも良く、また機械的強度や寸法安定性を有するものが良い。これらをフィルム状に加工して用いられる。特に耐熱性等の面から二軸方向に任意に延伸されたポリエチレンテレフタレートが好ましく用いられる。またこの基材1の表面に、周知の種々の添加剤や安定剤、例えば帯電防止剤、紫外線防止剤、可塑剤、滑剤などが使用されていても良く、薄膜との密着性を良くするために、前処理としてコロナ処理、低温プラズマ処理、イオンボンバード処理を施しておいても良く、さらに薬品処理、溶剤処理などを施しても構わない。
【0019】
基材1の厚さはとくに制限を受けるものではないが、包装材料としての適性、他の層を積層する場合も在ること、無機酸化物からなる蒸着薄膜層(2)、ガスバリア性被膜層(3)を形成する場合の加工性を考慮すると、実用的には3〜200μmの範囲で、用途によって6〜30μmとすることが好ましい。
【0020】
また、量産性を考慮すれば、連続的に各層を形成できるように長尺フィルムとすることが望ましい。
【0021】
無機酸化物からなる蒸着薄膜層(2)は、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化錫、酸化マグネシウム、或いはそれらの混合物などの無機酸化物の蒸着膜からなり、透明性を有しかつ酸素、水蒸気等のガスバリア性を有するものであればよい。その中でも、特に酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化マグネシウム或いはそれらの混合物が酸素透過率及び水蒸気透過率に優れるので好ましい。ただし本発明の薄膜層(2)は、上述した無機酸化物に限定されず、上記条件に適合する材料であれば用いることができる。
【0022】
蒸着薄膜層(2)の厚さは、用いられる無機化合物の種類・構成により最適条件が異なるが、一般的には5〜300nmの範囲内が望ましく、その値は適宜選択される。ただし膜厚が5nm未満であると均一な膜が得られないことや膜厚が十分ではないことがあり、ガスバリア材としての機能を十分に果たすことができない場合がある。また膜厚が300nmを越える場合は薄膜にフレキシビリティを保持させることができず、成膜後に折り曲げ、引っ張りなどの外的要因により、薄膜に亀裂を生じるおそれがある。好ましくは、5〜100nmの範囲内である。
【0023】
無機酸化物からなる蒸着薄膜層(2)を基材1上に形成する方法としては種々在り、通常の真空蒸着法により形成することができるが、その他の薄膜形成方法であるスパッタリング法やイオンプレーティング法、プラズマ気相成長法(CVD)などを用いることもできる。但し生産性を考慮すれば、現時点では真空蒸着法が最も優れている。真空蒸着法による真空蒸着装置の加熱手段としては電子線加熱方式や抵抗加熱方式、誘導加熱方式等が好ましく、薄膜と基材の密着性及び薄膜の緻密性を向上させるために、プラズマアシスト法やイオンビームアシスト法を用いることも可能である。また、蒸着膜の透明性を上げるために蒸着の際、酸素ガスなど吹き込んだりする反応蒸着を行っても一向に構わない。
【0024】
ガスバリア性被膜層(3)は、金属箔並の高度なガスバリア性を付与するために無機酸化物からなる蒸着薄膜層(2)上に設けられるものである。
【0025】
それを達成するために前記ガスバリア性被膜層(3)は、水溶性高分子と(a)1種以上の金属アルコキシドまたは/および加水分解物または(b)塩化錫、の少なくともいずれか1つを含む水溶液、或いは水/アルコール混合溶液を主剤とするコーティング剤からなる。水溶性高分子と塩化錫を水系(水或いは水/アルコール混合)溶媒で溶解させた溶液、或いはこれに金属アルコキシドを直接、或いは予め加水分解させるなど処理を行ったものを混合した溶液を無機化酸化物薄膜層(2)にコーティング、4.0メガパスカル以上、20メガパスカル未満の応力をかけながら加熱乾燥し形成したものである。コーティング剤に含まれる各成分について更に詳細に説明する。
【0026】
本発明でコーティング剤に用いられる水溶性高分子はポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、デンプン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム等が挙げられる。特にポリビニルアルコール(以下、PVAとする)を本発明の積層体のコーティング剤に用いた場合にガスバリア性が最も優れるので好ましい。ここでいうPVAは、一般にポリ酢酸ビニルをけん化して得られるもので、酢酸基が数十%残存している、いわゆる部分けん化PVAから酢酸基が数%しか残存していない完全PVAまでを含み、特に限定されない。
【0027】
また塩化錫は塩化第一錫(SnCl2 )、塩化第二錫(SnCl4 )、或いはそれらの混合物であってもよく、無水物でも水和物でも用いることができる。
【0028】
更に金属アルコキシドは、テトラエトキシシラン〔Si(OC2 H5 )4 〕、トリイソプロポキシアルミニウム〔Al(O−2’−C3 H7 )3 〕などの一般式、M(OR)n (M:Si,Ti,Al,Zr等の金属、R:CH3 ,C2 H5 等のアルキル基)で表せるものである。中でもテトラエトキシシラン、トリイソプロポキシアルミニウムが加水分解後、水系の溶媒中において比較的安定であるので好ましい。
【0029】
上述した各成分を単独又はいくつかを組み合わせてコーティング剤に加えることができ、さらにコーティング剤のガスバリア性を損なわない範囲で、イソシアネート化合物、シランカップリング剤、或いは分散剤、安定化剤、粘度調整剤、着色剤などの公知の添加剤を加えることができる。
【0030】
例えばコーティング剤に加えられるイソシアネート化合物は、その分子中に2個以上のイソシアネート基(NCO基)を有するものであり、例えばトリレンジイソシアネート(以下TDI)、トリフェニルメタントリイソシアネート(以下TTI)、テトラメチルキシレンジイソシアネート(以下TMXDI)などのモノマー類と、これらの重合体、誘導体などがある。
【0031】
コーティング剤の塗布方法には、通常用いられるディッピング法、ロールコーティング法、スクリーン印刷法、スプレー法、グラビア印刷法などの従来公知の手段を用いることができる。本発明に特徴的な被膜とするために、塗布および加熱乾燥する際に、4.0メガパスカル以上の応力をかけることが重要である。ただし20メガパスカル以上の応力は基材の物性を劣化させたり、収縮による寸法変化が起こるため好ましくない。被膜の厚さは、コーティング剤の種類や加工機や加工条件によって異なる。乾燥後の厚さが、0.01μm以下の場合は、均一な塗膜が得られなく十分なガスバリア性を得られない場合があるので好ましくない。また厚さが50μmを超える場合は膜にクラックが生じ易くなるため問題がある。好ましくは0.01〜50μmの範囲にあることが好ましく、より好ましくは0.1〜10μmの範囲にあることである。
【0032】
更にガスバリア性被膜層(3)上に他の層を積層することも可能である。例えば印刷層、外側基材層、中間層、ヒートシール層等である。印刷層は包装袋などとして実用的に用いるために形成されるものであり、ウレタン系、アクリル系、ニトロセルロース系、ゴム系、塩化ビニル系等の従来から用いられているインキバインダー樹脂に各種顔料、体質顔料及び可塑剤、乾燥剤、安定剤等の添加剤などが添加されてなるインキにより構成される層であり、文字、絵柄等が形成されている。インキタイプとしては、表刷りタイプ及び裏刷りタイプ等どちらでも構わない。印刷層の形成方法としては、例えばオフセット印刷法、グラビア印刷法、シルクスクリーン印刷法等の周知の印刷方式や、ロールコート、ナイフエッジコート、グラビアーコート等の周知の塗布方式を用いることができる。厚さは0.1〜2.0μmで良い。
【0033】
また外側基材層は、ガスバリア層が中間層として用いられる場合の印刷基材等に用いられるもので、一般的に機械的強度の面からポリエチレンテレフタレート(PET)およびポリエチレンナフタレートなどのポリエステルフィルム、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィンフィルム、ポリアミドフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリアクリルニトリルフィルム、ポリイミドフィルム等が好ましく用いられ、特に二軸方向に任意に延伸されたポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリプロピレンフィルム等がより好ましい。
【0034】
外側基材の厚さは、材質や要求品質に応じて決められるが、一般的に5〜50μmの範囲内である。またその形成方法としては、2液硬化型ウレタン系樹脂等の接着剤を用いて貼り合わせるドライラミネート法、ノンソルベントラミネート法、エキストルーションラミネート法等の公知の方法により積層できる。
【0035】
また中間層は、袋状包装体とした場合の破袋強度や突き刺し強度を高めるために設けられるもので、一般的に機械強度及び熱安定性の面から二軸延伸ナイロンフィルム、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、二軸延伸ポリプロピレンフィルムの内から選ばれる一種である必要がある。
【0036】
中間層の厚さは、材質や要求品質に応じて決められるが、一般的に5〜50μmの範囲内である。またその形成方法としては、2液硬化型ウレタン系樹脂等の接着剤を用いて貼り合わせるドライラミネート法、ノンソルベントラミネート法、エキストルーションラミネート法等の公知の方法により積層できる。
【0037】
またヒートシール層は袋状包装体などを形成する際に接着層として設けられるものである。例えばポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸エステル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体及びそれらの金属架橋物等の樹脂が用いられる。厚さは目的に応じて決められるが、一般的には15〜200μmの範囲である。形成方法としては、上記樹脂からなるフィルム状のものを2液硬化型ウレタン樹脂などの接着剤を用いて貼り合わせるドライラミネート法等を用いることが一般的であるがいずれも公知の方法により積層することができる。
【0038】
【実施例】
本発明のハイバリア透明積層体を具体的な実施例を挙げて更に説明する。
【0039】
〈実施例1〉
基材1として、厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムの片面に、電子線加熱方式による真空蒸着装置により、金属アルミニウムを蒸発させそこに酸素ガスを導入し、厚さ15nmの酸化アルミニウムを蒸着して無機酸化物からなる蒸着薄膜層(2)、次いでガスバリア性被膜層(3)として下記組成からなるコーティング剤をグラビアコート法にて、オーブン加熱部のテンションを4.0メガパスカルとして乾燥させ、厚さ0.5μm形成し、本発明のハイバリア透明積層体を得た。
コーティング剤の組成は、▲1▼液と▲2▼液を配合比(wt%)で60/40に混合したもの。(注:▲1▼テトラエトキシシラン10.4gに塩酸水溶液(0.1N)89.6gを加え、30分間撹拌し加水分解させた固形分3wt%(SiO2 換算)の加水分解溶液 ▲2▼ポリビニルアルコールの3wt%水/イソプロピルアルコール溶液(水:イソプロピルアルコール重量比で90:10))
【0040】
〈実施例2〉
実施例1において、ガスバリア性被膜層(3)において、オーブン加熱部のテンションを10メガパスカルとして乾燥させた以外は、同様に本発明のハイバリア透明積層体を得た。
【0041】
〈比較例1〉
実施例1において、ガスバリア性被膜層(3)において、オーブン加熱部のテンションを3.0メガパスカルとして乾燥させた以外は、同様に本発明のハイバリア透明積層体を得た。
【0042】
〈比較例2〉
実施例1において、ガスバリア性被膜層(3)において、オーブン加熱部のテンションを20メガパスカルとして乾燥させた以外は、同様に本発明のハイバリア透明積層体を得た。
【0043】
〈二次加工:積層体試作〉
実施例及び比較例のガスバリア性被膜層に、裏刷り用ウレタン系インキを用いてグラビア印刷法により印刷層、次いでヒートシール層として厚さ30μmの未延伸ポリプロピレンフィルムを2液硬化型ウレタン系接着剤を介してドライラミネート法により積層し、実施例及び比較例のそれぞれについて積層体を得た。
【0044】
〈テスト1〉
本発明のハイバリア透明積層体単体にて、実施例1,2及び比較例1の積層体のそれぞれについて、0から2%の伸度をかけ、その際の水蒸気透過率(gr/m2 ・day )を測定した。測定結果を表1に示す。また実施例及び比較例の透明性を確認するために、目視により内容物が確認できるか観察した。その結果も併せて表1に示す。
【0045】
〈テスト2〉
実施例及び比較例の積層体のそれぞれについて、製袋・輸送・ハンドリング時の実用強度を判断する目安としてのゲルボテスト(もみテスト)を行い、酸素透過率(cm2/m2 ・day・atm)を測定した比較結果を表2に示した。
【0046】
【表1】
尚表中、比較例2の水蒸気透過率で、伸度1.0%以上では測定不能で、50以上であった。
【0047】
【表2】
【0048】
ゲルボテスト条件
23℃、50%RH
ねじりサイクル:40回/分
チャック間距離:175mm
ストローク:150mm
径:88mm
ねじり角度 :450度
尚表中、比較例2の酸素透過度で、ねじり100回では測定不能で、150以上であった。
【0049】
実施例に対して比較例は上述した包装材料として用いられる条件とした、内容物を直接透視することが可能なだけの透明性、内容物に対して影響を与える気体等を遮断する金属箔並の高度なガスバリア性、廃棄が容易で有毒ガスが出ないなどの環境適合性、耐屈曲性等を全て満たすものではないが、実施例はそれを全て満たしていると言える。
【0050】
【発明の効果】
以上に述べたように本発明によれば、透明性に優れ包材を通しての内容物の確認が可能で、且つ金属箔並の高度なガスバリア性を持つ汎用性のある包装材料が得られ、耐屈曲性に優れ、後加工が容易で包装分野において巾広く使用が可能なハイバリア透明積層体とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のハイバリア透明積層体の実施の形態例の部分断面図である。
【符号の説明】
1・・・・透明プラスチック基材
2・・・・無機酸化物からなる蒸着薄膜層
3・・・・ガスバリア性被膜層
Claims (4)
- 透明プラスチック材料からなる基材のすくなくとも片面に、厚さ5〜300nmの無機酸化物からなる蒸着薄膜層、及び水溶性高分子と、(a)1種以上の金属アルコキシドまたは/およびその加水分解物または(b)塩化錫の少なくともいずれか1つを含む水溶液、或いは水/アルコール混合溶液を主剤とするコーティング剤を塗布し、オーブン加熱部のテンションを4.0メガパスカル以上、20メガパスカル未満として加熱乾燥してなるガスバリア性被膜層を順次積層したことを特徴とするハイバリア透明積層体。
- 前記無機酸化物が、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化マグネシウム或いはそれらの混合物であることを特徴とする請求項1記載のハイバリア透明積層体。
- 前記金属アルコキシドが、テトラエトキシシランまたはトリイソプロポキシアルミニウム、或いはそれらの混合物であることを特徴とする請求項1または2記載のハイバリア透明積層体。
- 前記水溶性高分子が、ポリビニルアルコールであることを特徴とする請求項1乃至3いずれか1項記載のハイバリア透明積層体。
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