JP4714636B2 - 移動受信装置及びその作動方法 - Google Patents
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Description
まず、本発明の実施の形態による移動受信装置のシステム構成について、図1を用いて説明する。この移動受信装置1は、アレーアンテナ部100、RF(Radio Frequency)−IF(Intermediate Frequency)周波数変換部200、多重ドップラーシフトを補償する指向性制御部300、及び最大比合成を行うダイバーシティ合成部400の4つの処理部から構成される。
以下、図1に示した指向性制御部300について詳細に説明する。この指向性制御部300は、HGIとTGIとが本来同一の信号であることを利用して、これら2つの区間信号の差が最小になるように、後述する指向性重み係数算出部342を動作させる。仮に、同期がとれている方の到来波を所望波とすると、所望波のみが受信され、不要波が受信されていない状態では、2つの信号は完全に同一になる。よって、これら2つの区間信号の差が最小になるように指向性重み係数を決定することにより、指向性制御部300により出力される合成信号を所望波のみの信号とすることができる。
直交復調部310は、共通ローカル信号発生部311、分配部312、BPF(Band Path Filter)313−1〜A、復調部314−1〜A及びLPF(Low Path Filter)315−1〜Aを備えている。直交復調部310は、RF−IF周波数変換部200により変換された各信号を入力する。これらの信号は、BPF313−1〜Aを通過し、共通ローカル信号発生部311により発生し分配部312により分配された共通ローカル信号を用いて、復調部314−1〜Aにより直交復調が行われる。これにより、直交復調部310は、設置されたアレーアンテナ部100のアンテナ本数分(A個)の複素ベースバンドIQ信号(以降、ベースバンドIQ信号という。)を得ることができる。そして、ベースバンドIQ信号は、LPF315−1〜Aにより帯域制限が行なわれ、A/D変換される(図示省略)。尚、前述の共通ローカル信号発生部311により発生する共通ローカル信号は、当該移動受信装置1のシステムクロックとは独立した信号であってもよい。
ドップラー周波数算出部320は、0度方向指向性重み係数部321−1、180度方向指向性重み係数部321−2、複素乗算部322−1−1〜2−A、アレー合成部323−1,2、ドップラー周波数推定部324−1,2及び差分成分算出部325を備えている。このドップラー周波数算出部320では、0度方向指向性重み係数部321−1及び180度方向指向性重み係数部321−2が移動体である移動受信装置1の進行方向に対してそれぞれ0度方向及び180度方向に指向性パターン(指向性重み係数)を生成し、到来波を分離受信した後に、図4に示すドップラー周波数推定部324がドップラー周波数を推定する。尚、このドップラー周波数には局部発振周波数誤差によって生じる周波数ズレが含まれている。
このようにして、ドップラー周波数推定部324−1が0度方向の(+)ドップラー周波数を推定し、ドップラー周波数推定部324−2が180度方向の(−)ドップラー周波数を推定する。そして、差分成分算出部325は、ドップラー周波数推定部324−1により推定された(+)ドップラー周波数、及びドップラー周波数推定部324−2により推定された(−)ドップラー周波数を入力し、(±)ドップラー周波数の差分をとって絶対値を算出する。これにより、収束条件算出部330が収束条件を算出するために使用するドップラー周波数(図3の(a))が決定される。
収束条件算出部330は、無指向性重み係数部331、複素乗算部332−1〜A、アレー合成部333及び収束条件計算部334を備えている。この収束条件算出部330は、無指向性重み係数とベースバンドIQ信号との複素演算によって生成された合成信号に対して、所定のフィルタ処理を行い、収束条件を算出し、当該収束条件をダイバーシティ合成部400に出力する。以下、具体的に説明する。
fdaは、θをθ1からθ2まで変えたときに得られる最小のドップラー周波数であり、fdbは、θをθ1からθ2まで変えたときに得られる最大のドップラー周波数である。すなわち、収束条件計算部334は、ドップラー周波数算出部320から入力したドップラー周波数からFdを得て、前述の(2)式により、指向性パターンの半値幅に相当するドップラー周波数の帯域幅W[Hz]を算出する。
適応指向性算出部340は、HGI抽出部341−1−1〜L−A、指向性重み係数算出部342−1〜L、複素乗算部343−1−1〜L−A、アレー合成部344−1〜L、TGI抽出部345−1〜L及びAFC回路346−1〜Lを備えている。HGI抽出部341−1−1〜L−Aは、直交復調部310からの各ベースバンドIQ信号に対し、HGIエクストラクション(Extraction)処理、すなわちOFDM変調信号からHGIを抽出する処理を行う。具体的には、図2の信号と図2の信号を有効シンボル長分遅延させた信号とのガード区間分の移動平均を求めて相関出力のピークを検出し(シンボルの境界がピークになる)、そのピークにより有効シンボル区間長からガード区間長を抜き出す。HGI抽出部341−1−1〜L−Aは、HGIを抽出した各ベースバンドIQ信号Xn(t)を指向性重み係数算出部342−1〜Lにそれぞれ出力する。
アレーの合成出力は以下のようになる。
但し、上添字T,Hはそれぞれ転置、共役転置を表す。また、下添字n,kはそれぞれダイバーシティ合成部400への入力番号(詳細については後述する)、キャリア番号を表す。
但し、E[・]は期待値演算である。最適重み係数ベクトルは、
で与えられ、相関行列Rnxx及び相関ベクトルrnxrは次式で表される。
指向性重み係数算出部342−1〜Lは、収束条件算出部330から入力した収束条件を満たすように、(7)式を繰り返して計算する。具体的には、指向性重み係数算出部342−1〜Lは、入力信号の1シンボル区間のサンプル値を1000とすると、HGI及びTGIを用いたMMSEアダプティブアルゴリズムにより、(7)式を繰り返して1000回の計算を行い指向性重み係数を更新する。この処理により、(6)式のE(平均自乗誤差の期待値)が小さくなり、1シンボル区間の計算が終了した後には、所望波にメインビームを向け、不要波にヌルを向ける指向性パターンを作成することが可能な最適な指向性重み係数を得ることができる。例えば、図7に示すように、経験上得られる閾値を知っていれば、繰り返し回数Rで指向性重み係数の更新を停止することができる。そして、複素乗算部343−1−1〜L−Aは、指向性重み係数算出部342−1〜Lから最適な指向性重み係数を入力し、当該最適な重み係数と直交復調部310からのベースバンドIQ信号とを複素乗算し、アレー合成部344−1〜Lは、複素乗算した信号を合成し、合成信号をAFC回路346−1〜Lにそれぞれ出力する。
次に、キャリア毎にダイバーシティ合成を行うダイバーシティ合成部400について説明する。図9は、Lブランチからなるダイバーシティ合成部400の構成を示す図である。このダイバーシティ合成部400は、FFT部401、SP抽出部402、シンボルフィルタ403、キャリアフィルタ404、重み係数計算部405及び複素乗算部406をブランチ毎に備え、さらに、同相合成部407及びデマッピング部408を備えている。FFT部401はOFDM信号をFFTし、SP抽出部402はSPを抽出し、シンボルフィルタ403は時間方向の内挿処理(シンボルフィルタ)を行う。そして、キャリアフィルタ404は、周波数方向の内挿処理(キャリアフィルタ)を行い、キャリア毎の伝送路特性Hlを求める。重み係数計算部405は、以下の式により重み係数(Wl)を算出する。複素乗算部406は、FFT部401によりFFTされた信号と重み係数(Wl)を複素乗算する。このような一連の処理をブランチ毎に行う。
但し、lはブランチ番号、iはシンボル番号、kはキャリア番号、Lはブランチ総数、Hl *は伝送路特性Hlの共役複素数を表す。
そして、同相合成部407は、複素乗算部406により複素乗算された信号につき、各ブランチの信号を同相合成する。そして、デマッピング部408は、この同相合成された信号をデマッピングする。
以下、図1に示した指向性制御部300の第2の例(実施例2)について、図11を用いて詳細に説明する。この実施例2の指向性制御部300と図3に示した実施例1の指向性制御部300とを比較すると、実施例2の指向性制御部300及び実施例1の指向性制御部300は、直交復調部310、ドップラー周波数算出部320、収束条件算出部330及び適応指向性算出部340を備えている点で同じである。しかし、実施例2の指向性制御部300は、これらの構成に加えて周波数誤差算出部350を備えている点で相違する。すなわち、図11に示す実施例2の指向性制御部300は、入力したA個の信号に対して直交復調を行う直交復調部310、移動体である移動受信装置1の進行方向に対して0度方向の指向性パターンと180度方向の指向性パターンとを用いて、ドップラー周波数を算出するドップラー周波数算出部320、ドップラー周波数を用いてダイバーシティ合成部400に出力するL個の信号のうち1波を所望波とし残りを不要波とする収束条件を算出する収束条件算出部330、収束条件に従って最適な指向性重み係数を算出し、到来波の周波数ズレをもとに戻し、ドップラーシフトを補償する適応指向性算出部340、及び、送信局からの送信周波数と共通ローカルの局部発振周波数との差(局部発振周波数誤差によって生じる周波数ズレ)を算出して共通ローカル信号を補正する周波数誤差算出部350を備えている。
そして、減算部355は、その共通ローカル信号の周波数(f1)と送信周波数(f0)との差分をとり、共通ローカル信号の補正値(=f0−f1)を決定する。直交復調部310の共通ローカル信号発生部311は、周波数誤差算出部350から補正値を入力し、共通ローカル信号を補正する。
100 アレーアンテナ部
200 RF−IF周波数変換部
300 指向性制御部
310 直交復調部
311 共通ローカル信号発生部
312 分配部
313 BPF
314 復調部
315 LPF
320 ドップラー周波数算出部
321 指向性重み係数部
322 複素乗算部
323 アレー合成部
324 ドップラー周波数推定部
324−11 有効シンボル長遅延部
324−12 乗算部
324−13 移動平均部
324−14 ドップラー周波数計算部
325 差分成分算出部
330 収束条件算出部
331 無指向性重み係数部
332 複素乗算部
333 アレー合成部
334 収束条件計算部
340 適応指向性算出部
341 HGI抽出部
342 指向性重み係数算出部
343 複素乗算部
344 アレー合成部
345 TGI抽出部
346 AFC回路
350 周波数誤差算出部
351 有効シンボル長遅延部
352 乗算部
353 移動平均部
354 共通ローカル周波数計算部
355 減算部
400 ダイバーシティ合成部
401 FFT部
402 SP抽出部
403 シンボルフィルタ
404 キャリアフィルタ
405 重み係数計算部
406 複素乗算部
407 同相合成部
408 デマッピング部
Claims (6)
- 複数のアンテナで構成され、複数の到来波を受信するアレーアンテナ部と、
移動受信環境下で生じるドップラーシフトの影響に伴うドップラー周波数の範囲を推定するドップラー周波数算出部と、
前記推定されたドップラー周波数の範囲で、前記アレーアンテナ部からの受信信号をスキャンし、前記複数の到来波に対応する指向性制御の収束条件をそれぞれ作成する収束条件算出部と、
前記収束条件に基づき制御した指向性重み係数を用いて前記受信信号をアレイ合成し、それぞれの到来波を抽出し、前記ドップラーシフトの影響による周波数のズレをAFC(Auto Frequency Controll)により補償してから出力する適応指向性算出部と、
前記周波数のズレが補償された各到来波に対し、FFT(Fast Fourier Transform)を行って伝送路推定を行い、重み係数を算出してFFT後の信号に乗算後同相合成を行うダイバーシティ合成部とを具備することを特徴とする移動受信装置。 - 請求項1に記載の移動受信装置において、
前記アレーアンテナ部からの到来波の複数の信号に対して、共通ローカル信号を用いて直交復調し、得られるベースバンド信号を前記アレーアンテナ部からの受信信号として前記ドップラー周波数算出部、前記収束条件算出部及び前記適応指向性算出部に供給する直交復調部を更に備え、
前記ドップラー周波数算出部は、当該移動受信装置の進行方向に対し0度方向に指向性パターンを生成して得た受信信号から、0度方向のドップラー周波数を算出し、前記進行方向に対し180度方向の指向性パターンを生成して得た受信信号から、180度方向のドップラー周波数を算出し、当該0度方向及び180度方向のドップラー周波数から前記ドップラー周波数の範囲を推定することを特徴とする移動受信装置。 - 請求項2に記載の移動受信装置において、
さらに、直交復調部が用いる共通ローカル信号について、その局部発振周波数誤差を算出する周波数誤差算出部を有し、
前記直交復調部は、周波数誤差算出部により算出された局部発振周波数誤差を用いて共通ローカル信号を補正し、該補正した共通ローカル信号を用いて直交復調を行うことを特徴とする移動受信装置。 - 請求項2または3に記載の移動受信装置において、
前記移動受信装置はOFDM変調信号を受信するものであり、前記適応指向性算出部は、OFDM変調信号のHGIとTGIの区間信号の差が小さくなるほど小さくなる評価関数を用いて、前記指向性重み係数を更新することを特徴とする移動受信装置。 - 請求項2から4までのいずれか一項に記載の移動受信装置において、
前記収束条件算出部は、アレーアンテナ部で生成される指向性パターンの半値幅に相当するドップラー周波数の範囲の帯域の抽出フィルタによって、周波数軸をスキャンしながら、電力のピークを選択し、該ピークを中心とする前記ドップラー周波数の範囲を除いて次の電力のピークを選択する処理により、前記適応指向性算出部によってアレイ合成したそれぞれの到来波のピークを抽出し、抽出したピークの到来波毎に、当該ピークを所望波とし残りを不要波として当該所望波の到来方向に指向性のピークができる指向性パターンか、又は不要波の到来方向にヌルができる指向性パターンを、前記収束条件として決定することを特徴とする移動受信装置。 - 移動受信装置の作動方法であって、
前記移動受信装置が、複数のアンテナで構成されるアレーアンテナ部と、ドップラー周波数算出部と、収束条件算出部と、適応指向性算出部と、ダイバーシティ合成部とを備えており、
前記アレーアンテナ部によって、複数の到来波を受信するステップと、
前記ドップラー周波数算出部によって、移動受信環境下で生じるドップラーシフトの影響に伴うドップラー周波数の範囲を推定するステップと、
前記収束条件算出部によって、前記推定されたドップラー周波数の範囲で、前記アレーアンテナ部からの受信信号をスキャンし、前記複数の到来波に対応する指向性制御の収束条件をそれぞれ作成するステップと、
前記適応指向性算出部によって、前記収束条件に基づき制御した指向性重み係数を用いて前記受信信号をアレイ合成し、それぞれの到来波を抽出し、前記ドップラーシフトの影響による周波数のズレをAFC(Auto Frequency Controll)により補償してから出力するステップと、
前記ダイバーシティ合成部によって、前記周波数のズレが補償された各到来波に対し、FFTを行って伝送路推定を行い、重み係数を算出してFFT(Fast Fourier Transform)後の信号に乗算後同相合成を行うステップと、
を含むことを特徴とする移動受信装置の作動方法。
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