JP5092084B2 - 膨張弁の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は膨張弁の製造方法に関し、特に自動車用空調装置の冷凍サイクルに設けられてエバポレータへ送出する冷媒の流量を制御する膨張弁の製造方法に関する。
自動車用空調装置の冷凍サイクルには一般に、循環する冷媒を圧縮するコンプレッサ、圧縮された冷媒を凝縮するコンデンサ、凝縮された冷媒を気液に分離するレシーバ、分離された液冷媒を絞り膨張させて霧状にして送出する膨張弁、その霧状の冷媒を蒸発させてその蒸発潜熱により車室内の空気を冷却するエバポレータが設けられている。
膨張弁としては、エバポレータから導出された冷媒が所定の過熱度を有するように、例えばエバポレータ出口における冷媒の温度および圧力を感知して弁部を開閉し、エバポレータへ送出する冷媒の流量を制御する温度式膨張弁が用いられる。この膨張弁のボディには、レシーバからエバポレータへ向かう冷媒を通過させる第1の通路と、エバポレータから戻ってきた冷媒を通過させてコンプレッサへ導出する第2の通路とが形成されている。その第1の通路には、エバポレータへ向かう冷媒の流量を調整する弁部が設けられている。ボディの端部には、第2の通路を流れる冷媒の温度および圧力を感知して弁部の開度を制御するパワーエレメントが設けられている。
このような膨張弁は、車両のエンジンルーム、車室内またはそれらを仕切る隔壁に設置され、プレート状の継ぎ手を介して複数の配管が接続される。すなわち、膨張弁のボディにおける第1の通路の入口ポートにはレシーバから延びる配管が接続され、出口ポートにはエバポレータへ向かう配管が接続される。また、第2の通路の入口ポートにはエバポレータから延びる配管が接続され、出口ポートにはコンプレッサへ向かう配管が接続される。各配管は、例えばボディに貫通形成された取付孔に長尺状のボルトを挿通し、そのボディに上記継ぎ手を締結することにより、膨張弁に固定される。
ところで、このような膨張弁のボディは一般に、アルミニウム合金等の金属部材を押出し成形してその外形を形成し、その後、その部材に孔あけ加工等の切削加工を施すことにより形成される。しかしながら、切削加工は大量の切り屑を発生させるために材料の歩留まりが悪く、製造コスト削減の阻害要因となっている。そこで、いわゆる中空押出し加工によりボディの外形とともに冷媒通路等の円形の貫通孔についても同時に成形する技術が提案されている(例えば特許文献1参照)。これにより、材料の歩留まりの向上および工程数の削減が可能となる。
特許4014688号公報
しかしながら、一般に、押出成形された下孔としての円孔は、その真円度や同軸度等の精度が低くてそのままでは使用できない場合も多く、旋盤等の所定の回転切削ツールを用いた仕上げ加工が必要となるのが現状であった。一方、押出成形によって下孔の同軸度が低下すると、切削工程における下孔の削り代が一方向に偏り、切削工具の刃先に偏った切削抵抗が作用することになる。その結果、その刃先が切削抵抗の低い側に逃げるなどし、切削加工の精度を低下させる可能性があった。
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、押出し加工によりボディの外形および所定の貫通孔の下孔を同時に成形する膨張弁の製造方法において、その下孔が偏在または変形していても切削による高精度な仕上げ加工を可能にすることにある。
本発明のある態様は、上流側から導入された冷媒をボディ内部の弁部を通過させることにより絞り膨張させて下流側へ供給する膨張弁の製造方法である。この製造方法は、所定の金型およびマンドレルを用いてビレットを押し出すことにより、ボディの外形を成形するとともに、ボディにおいてその押出し方向に延びる冷媒通路および所定用途の貫通部の少なくとも一方である貫通孔の下孔を、貫通孔よりも所定量小さな断面にて成形する押出工程と、押出工程を経て得られた長尺状の部材を、その長手方向に直交する方向に切断してボディの素材となるベース部材を得るベース部材形成工程と、貫通孔の中心軸が回転中心となるようにして所定の回転切削ツールの工具刃先をベース部材における下孔に挿入し、その刃先にて下孔の内周面を徐々に拡径するよう切削することにより、下孔を所定形状に仕上げ成形する切削工程と、を含む。マンドレルには下孔を成形する円形状の外周面の周方向に沿って所定の間隔で設けられた凹部が複数配置されており、押出工程を経ることにより下孔の円形状の内周面に半径方向内向きに突出する複数の凸部が形成され、切削工程においてそのいずれかの凸部の先端部から切削が開始される。
ここで、「所定用途の貫通部」は、例えば固定用のねじを挿通させるための貫通孔であってもよいし、その他の用途で長尺状の部品を挿通させるための貫通孔であってもよい。「マンドレル」は、中空の下孔を成形するための金型部を構成する。「回転切削ツール」は、工具またはベース部材のいずれか一方を回転させつつ、工具を移動させることにより円孔を形成可能なツールであり、例えば切削工具を含む旋盤やボール盤等の装置であってもよい。
この態様では、押出工程にてボディの外形だけでなく、冷媒通路や所定用途の貫通部となり得る貫通孔の下孔が同時に形成される。下孔は貫通孔よりも小さく形成され、後の切削工程でその下孔を拡径するように成形することで貫通孔の仕上げ加工が行われる。この場合、押出工程を経ることで下孔の軸線位置と貫通孔の本来の軸線位置(切削加工における素材または工具の回転軸に一致する)とがずれたり、下孔の真円度が低下することがあるが、この態様によれば後の切削加工によりこれを解消することができる。すなわち、この態様では、押出工程にて成形される下孔の内周面に半径方向内向きに突出する複数の凸部が形成される。このため、下孔の同軸度や真円度がずれていた場合には、切削工程においてそのいずれかの凸部の先端部から先に切削が開始されるため、その切削加工当初において工具に作用する切削抵抗を小さくできる。一方、その切削が進むにつれて下孔の加工が進むため、切削が凸部の基端部に及んだときには残りの削り代を相対的に少なくできる。その結果、切削工程全体として工具に作用する切削抵抗の影響を小さくでき、安定した切削状態を保持することができる。その結果、工具が逃げるなどの問題を回避または抑制でき、冷媒通路または貫通部をより精度良く形成することができる。
本発明によれば、押出し加工によりボディの外形および所定の孔部の下孔を同時に成形する膨張弁の製造方法において、その下孔が偏在または変形していても切削による高精度な仕上げ加工が可能となる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明においては便宜上、図示の状態を基準に各構造の位置関係を表現することがある。
本実施の形態は、本発明の膨張弁を自動車用空調装置の冷凍サイクルに適用される温度式膨張弁として具体化したものである。図1は、実施の形態に係る膨張弁の正面図である。図2は、図1のA−A矢視断面図である。
図1に示すように、膨張弁1は、アルミニウム合金からなる素材を押出成形して得た部材に所定の切削加工を施して形成されたボディ2を有する。このボディ2は角柱状をなし、その内部には冷媒の絞り膨張を行う弁部が設けられている。ボディ2の長手方向の端部には、感温部として機能するパワーエレメント3が設けられている。
図2にも示すように、ボディ2の側部には、レシーバ側(コンデンサ側)から高温・高圧の液冷媒を導入する導入ポート6、膨張弁1にて絞り膨張された低温・低圧の冷媒をエバポレータへ向けて導出する導出ポート7、エバポレータにて蒸発された冷媒を導入する導入ポート8、膨張弁1を通過した冷媒をコンプレッサ側へ導出する導出ポート9が設けられている。ボディ2の正面の下部には導入ポート6が開口し、上部には導出ポート9が開口している。導入ポート6と導出ポート9との間には、図示しないスタッドボルトを植設可能とするためのねじ穴10が形成されている。一方、ボディ2の背面の下部には導出ポート7が開口し、上部には導入ポート8が開口している。また、図1に示したように、導出ポート9とねじ穴10との間には、ボディ2をその正面から背面へ貫通する一対の取付孔12が横並びに穿設されている。この取付孔12は、図示しない配管の継ぎ手をボディ2に固定するための長尺状のボルトが挿通される孔である。
膨張弁1においては、導入ポート6、導出ポート7およびこれらをつなぐ冷媒通路により第1の通路13が構成されている。この第1の通路13は、その中間部に弁部が設けられており、導入ポート6から導入された冷媒をその弁部にて絞り膨張させて霧状にし、導出ポート7からエバポレータへ向けて導出する。一方、導入ポート8、導出ポート9およびこれらをつなぐ冷媒通路により第2の通路14が構成されている。この第2の通路14は、ストレートに延びており、導入ポート8から冷媒を導入して導出ポート9からコンプレッサへ向けて導出する。
すなわち、ボディ2における第1の通路13の中間部には弁孔16が設けられ、その弁孔16の導入ポート6側の開口端縁により弁座17が形成されている。弁座17に導入ポート6側から対向するようにボール状の弁体18が配置されている。ボディ2の下端部には、第1の通路13に直交するように内外を連通させる連通孔19が形成されており、この連通孔19を封止するようにアジャストねじ20が螺着されている。弁体18とアジャストねじ20との間には、弁体18を閉弁方向に付勢するスプリング23が介装されている。アジャストねじ20のボディ2への螺入量を調整することで、スプリング23の荷重を調整することができる。アジャストねじ20とボディ2との間には、冷媒の漏洩を防止するためのOリング24が介装されている。
一方、ボディ2の上端部には、第2の通路14に直交するように内外を連通させる連通孔25が形成されており、その連通孔25を封止するようにパワーエレメント3(「感温部」に該当する)が螺着されている。パワーエレメント3は、アッパーハウジング26とロアハウジング27との間に金属薄板からなるダイヤフラム28を挟むように介装し、そのロアハウジング27側にディスク29を配置して構成されている。アッパーハウジング26とダイヤフラム28とによって囲まれる密閉空間には感温用のガスが封入されている。パワーエレメント3とボディ2との間には、冷媒の漏洩を防止するためのOリング30が介装されている。第2の通路14を通過する冷媒の圧力および温度は、連通孔25とディスク29に設けられた孔部を通ってダイヤフラム28の下面に伝達される。
ボディ2の中央部には、第1の通路13と第2の通路14とをつなぐ段付孔34が設けられており、この段付孔34の小径部には長尺状のシャフト33が摺動可能に挿通されている。シャフト33は、ディスク29と弁体18との間に介装されている。これにより、ダイヤフラム28の変位よる駆動力が、ディスク29およびシャフト33を介して弁体18へ伝達され、弁部を開閉させるようになっている。段付孔34の大径部には、シャフト33に外挿されるようにシール用のOリング36が配置され、第1の通路13と第2の通路14との間の冷媒の漏洩が防止されている。
シャフト33の上半部は、第2の通路14を横切るように配置された円筒状のホルダ37に内挿されている。ホルダ37は、その下端部が段付孔34の大径部に圧入されており、その下部端面によりOリング36の移動を規制している。シャフト33の上端部は、ディスク29の下面に設けられた斜面に当接し、シャフト33の下端部は、弁孔16に挿通されつつ弁体18に当接している。シャフト33がディスク29の斜面に当接することでその反力による横荷重を受け、それにより、冷媒圧力の変動によるシャフト33の振動が抑制されるようになっている。
次に、本実施の形態の膨張弁の製造方法について説明する。本実施の形態の膨張弁の製造方法は、上記特許4014688号公報に記載された発明の改良にあたるが、以下に図面を用いて説明する。
図3は、膨張弁の製造工程に用いられる押出成形機の概略構造を表す断面図である。図4は、押出成形機を構成する金型の構造を表す図である。(A)は、第1の金型の構造を表し、(B)は、第2の金型の構造を表している。
押出成形機50は、素材を押し出すことで成形材に孔部を形成する中空押出成形機として構成されている。図3に示すように、押出成形機50は、アルミニウム合金からなるビレット100が導入されるコンテナ52、コンテナ52の出口側に設けられた第1の金型54、第1の金型54の出口側に隣接して設けられた第2の金型56、および孔部成形用の複数のマンドレル58,60を含んで構成される。なお、同図においては説明の便宜上、マンドレル58が同一平面上にあるように表記されているが、実際には下方のマンドレル60が紙面の奥行き方向にずれるように配置されている。
図4(A)に示すように、第1の金型54は、長方形状の本体の上半部に比較的小さな一対のキャビティ62を有し、その本体の下半部に比較的大きなキャビティ66を有する。なお、キャビティの数および配置は適宜設計変更することができる。一対のキャビティ62の間には、第2の通路14の下孔を成形するためのマンドレル58が設けられている。マンドレル58は、第1の金型54から延出する軸部70とその先端近傍に設けられた円板状の成形部72とを有する。成形部72は、第2の通路14の断面よりも所定量小さな外形を有し、その円形状の外周面の周方向に沿って等間隔(90度の間隔)で円弧状の凹部74が4つ形成されている。
また、キャビティ62とキャビティ66との間には、一対の取付孔12の下孔をそれぞれ成形するための一対のマンドレル60が横並びに設けられている。マンドレル60は、第1の金型54から延出する軸部76とその先端近傍に設けられた円板状の成形部78とを有する。成形部78は、取付孔12の断面よりも所定量小さな外形を有し、その円形状の外周面の周方向に沿って等間隔(90度の間隔)で円弧状の凹部80が4つ形成されている。
図4(B)に示すように、第2の金型56は、長方形状の本体に段付長方形状のキャビティ68を有する。キャビティ68において各マンドレル58,60が配置される部分に形成された開口部は、ボディ2の正面側からみた断面形状に対応した形状となっており、その下部はテーパ状に形成されている。
図3に示したように、各マンドレル58,60は、第1の金型54の出口側の面から第2の金型56の内部に延出しており、第2の金型56とともに孔部を成形する金型部として機能する。すなわち、コンテナ52内においてピストン53により押圧されたビレット100は、第1の金型54に押し出されることによって各キャビティ62,66に沿った断面形状の3つの中間部材に一旦分離される。分離された中間部材は、さらに第2の金型56に押し出され、キャビティ68を通過する過程で相互に接合する。このとき、第2の金型56の内周面によってボディ2の外形が成形される同時に、マンドレル58,60によって第2の通路14および一対の取付孔12の下孔がそれぞれ形成される。
図5は、膨張弁の製造工程におけるボディの成形過程を表す概略図である。(A)〜(C)は、その成形過程の様子を順次表している。
膨張弁1の製造においては、同図(A)に示す押出工程において、上述した押出成形機50によりビレット100が押し出され、ボディ2の外形が成形されると同時に、その押出し方向に延びる第2の通路14の下孔84および一対の取付孔12の下孔86が成形される。すなわち、ビレット100が第1の金型54および第2の金型56を通過することで、ボディ2と同様の外形を有するとともに下孔84,86が形成された長尺状の部材85が形成される。なお、同図に示される点線部は、分離された中間部材の接合部を表している。このとき、下孔84,86の内周面には、図示のように押出方向に延びる複数の凹凸が形成される。
そして、この長尺状の部材85を押出方向に対して直角な方向に切り落とすことにより(図中破線参照)、同図(B)に示されるベース部材88が形成される。このベース部材88に追加の孔あけ加工等の所定の切削加工を施すことにより、同図(C)に示されるボディ2を得ることができる。
図6は、ベース部材の構成を表す図である。(A)はその正面図を表し、(B)は(A)のB−B矢視断面図を表し、(C)は(A)のC−C矢視断面図を表している。図7は、切削工程の主要部を表す図である。(A)は第2の通路14の成形方法を表す断面図であり、(B)は取付孔12の成形方法を表す断面図であり、(C)はそれらの成形方法を表す正面図である。図8は、下孔から第2の通路を成形する成形過程を表す図である。図9は、切削工程を経て得られたボディを表す図である。(A)は正面図を表し、(B)は背面図を表し、(C)は(A)のD−D矢視断面図を表している。
図6に示すように、ベース部材88の下孔84には、その概ね断面円形状の内周面に半径方向内向きに突出する4つの凸部90が形成される。この凸部90は、マンドレル58の凹部74と相補形状をなす円弧状に突出し、その断面が半径方向内側に向かうにつれて小さくなるように形成されている。同様に、ベース部材88の各下孔86には、その概ね断面円形状の内周面に半径方向内向きに突出する4つの凸部92が形成される。この凸部92は、マンドレル60の凹部80と相補形状をなす円弧状に突出し、その断面が半径方向内側に向かうにつれて小さくなるように形成されている。
このようなベース部材88は、その押出工程を経て得られた下孔の軸線位置と、その下孔から形成すべき貫通孔の本来の軸線位置(設計上の軸線位置)との同軸度がずれたり、その下孔の真円度が低下することがある。図7には、押出工程後に下孔84と第2の通路14との同軸度、および下孔86と取付孔12との同軸度がずれた場合が例示されている。図中二点鎖線により押出工程後の下孔84および下孔86が示され、実線により切削加工後の第2の通路14および取付孔12が示されている。軸線L1は第2の通路14の軸線を表し、軸線L2は取付孔12の軸線を表している。すなわち、図示の例では、各下孔が本来形成されるべき位置よりもやや下方に偏るように形成されている。このため、続く切削工程においては、図中網模様にて示すように偏った削り代を順次切削していく必要がある。本実施の形態では、このように押出工程後に下孔が偏って形成されても、各下孔に上述した凸部を設けたことにより、続く切削工程にて各貫通孔が精度良くかつ安定に形成されるようになる。
図8には、下方に偏心した下孔84を旋盤(「回転切削ツール」に該当する)により切削して順次拡径していき、第2の通路14に仕上げる過程が示されている。図中二点鎖線は、その旋盤の工具刃先の軌跡を示している。つまり、この切削工程においては、第2の通路14の軸線L1が回転中心となるようにして工具刃先をベース部材88における下孔84に挿入し、その刃先にて下孔84の内周面を内側の二点鎖線から順次外側の二点鎖線にシフトするように徐々に拡径するよう切削することにより、第2の通路14の仕上げ成形を行う。図示の例では、下孔84の軸線L0が第2の通路14の軸線L1から下方にΔsだけ偏心しているため、下孔84は、上側の凸部90から順に削られていく。各凸部90はその断面が小さい先端部から切削が開始されるため、その切削加工当初において工具に作用する切削抵抗が小さくなる。一方、その切削が進むにつれて第2の通路14の加工が進むため、切削が凸部90の基端部に及んだときには残りの削り代が少なくなっている。この結果、切削工程全体として工具に作用する切削抵抗の影響を小さくでき、安定した切削状態を保持することができる。その結果、工具が逃げるなどの問題を回避または抑制でき、第2の通路14をより精度良く形成することができる。なお、取付孔12の切削工程についても同様であるが、その説明については省略する。
切削工程においては、以上のようにして第2の通路14および取付孔12を成形する。一方、第1の通路13、連通孔19,25等については押出工程にて下孔を形成していないので、ベース部材88の側面の該当位置にドリルを用いてこれらの穴を穿設する。その切削方法については公知であるため、その説明については省略する。以上のようにして、図9に示すボディ2が形成される。
図2に戻り、以上のように構成された膨張弁1は、エバポレータから導入ポート8を介して戻ってきた冷媒の圧力及び温度をパワーエレメント3が感知してそのダイヤフラム28が変位する。このダイヤフラム28の変位が駆動力となり、ディスク29およびシャフト33を介して弁体18に伝達されて弁部を開閉させる。一方、レシーバから供給された液冷媒は、導入ポート6から導入され、弁体18及び弁座17からなる弁部を通過することにより絞り膨張されて、低温・低圧の霧状の冷媒になる。その冷媒は導出ポート7からエバポレータへ向けて導出される。
以上に説明したように、本実施の形態の膨張弁1の製造方法においては、第2の通路14および一対の取付孔12の成形に際し、押出工程にて成形される下孔の内周面に半径方向内向きに突出する複数の凸部が形成される。このため、下孔の同軸度や真円度がずれていた場合、切削工程においてそのいずれかの凸部の先端部から先に切削が開始されるため、その切削加工当初において工具に作用する切削抵抗が小さくなる。そして、切削が進むにつれてその切削抵抗が徐々に大きくなるようにすることで、工具刃先に衝撃的な反力が加わらないようにしている。一方、その切削が進むにつれて下孔の加工が進むため、切削が凸部の基端部に及んだときには残りの削り代が相対的に少なくなる。その結果、切削工程全体として工具に作用する切削抵抗の影響を小さくして安定した切削状態を保持することができ、工具が逃げるなどの問題を回避または抑制できる。その結果、第2の通路14および各取付孔12をより精度良く形成することができる。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明はその特定の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術思想の範囲内で種々の変形が可能であることはいうまでもない。
図10は、変形例にかかる膨張弁の製造過程で得られるベース部材の構成を表す図である。(A)はその正面図を表し、(B)は(A)のE−E矢視断面図を表し、(C)は(A)のF−F矢視断面図を表している。
本変形例では、上記実施の形態とは異なり、押出工程において第2の通路14の下孔284に3つの凸部290が等間隔(120度の間隔)で成形される。同様に、一対の取付孔12の下孔286にも3つの凸部292が等間隔(120度の間隔)で成形される。このように、押出工程で成形する各下孔の凸部の数や形状は、例えば下孔の大きさやビレット100の材質等に応じて適宜設計変更することができる。複数の下孔のそれぞれでその下孔の数や形状が異なっていてもよいことは言うまでもない。
上記実施の形態の膨張弁は、冷媒として代替フロン(HFC−134a)など使用する冷凍サイクルに好適に適用されるが、本発明の膨張弁は、二酸化炭素のように作動圧力が高い冷媒を用いる冷凍サイクルに適用することも可能である。その場合には、冷凍サイクルにコンデンサに代わってガスクーラなどの外部熱交換器が配置される。その際、パワーエレメント3を構成するダイヤフラムを強度を補うために、例えば金属製の皿ばね等を重ねて配置してもよい。あるいは、ダイヤフラムに置き換えて皿ばね等を配置してもよい。
実施の形態に係る膨張弁の正面図である。 図1のA−A矢視断面図である。 膨張弁の製造工程に用いられる押出成形機の概略構造を表す断面図である。 押出成形機を構成する金型の構造を表す図である。 膨張弁の製造工程におけるボディの成形過程を表す概略図である。 ベース部材の構成を表す図である。 切削工程の主要部を表す図である。 下孔から第2の通路の成形例を表す図である。 切削工程を経て得られたボディを表す図である。 変形例にかかる膨張弁の製造過程で得られるベース部材の構成を表す図である。
符号の説明
1 膨張弁、 2 ボディ、 3 パワーエレメント、 10 ねじ穴、 12 取付孔、 13 第1の通路、 14 第2の通路、 16 弁孔、 17 弁座、 18 弁体、 28 ダイヤフラム、 33 シャフト、 50 押出成形機、 52 コンテナ、 53 ピストン、 54 第1の金型、 56 第2の金型、 58 マンドレル、 60 マンドレル、 62 キャビティ、 66 キャビティ、 68 キャビティ、 70 軸部、 72 成形部、 74 凹部、 76 軸部、 78 成形部、 80 凹部、 84 下孔、 86 下孔、 88 ベース部材、 90 凸部、 92 凸部、 100 ビレット、 284 下孔、 286 下孔、 290 凸部、 292 凸部。

Claims (5)

  1. 上流側から導入された冷媒をボディ内部の弁部を通過させることにより絞り膨張させて下流側へ供給する膨張弁の製造方法であって、
    所定の金型およびマンドレルを用いてビレットを押し出すことにより、前記ボディの外形を成形するとともに、前記ボディにおいてその押出し方向に延びる冷媒通路および所定用途の貫通部の少なくとも一方である貫通孔の下孔を、その貫通孔よりも所定量小さな断面にて成形する押出工程と、
    前記押出工程を経て得られた長尺状の部材を、その長手方向に直交する方向に切断して前記ボディの素材となるベース部材を得るベース部材形成工程と、
    前記貫通孔の中心軸が回転中心となるようにして所定の回転切削ツールの工具刃先を前記ベース部材における前記下孔に挿入し、その刃先にて前記下孔の内周面を徐々に拡径するよう切削することにより、前記下孔を所定形状に仕上げ成形する切削工程と、
    を含み、
    前記マンドレルには前記下孔を成形する円形状の外周面の周方向に沿って所定の間隔で設けられた凹部が複数配置されており、前記押出工程を経ることにより前記下孔の円形状の内周面に半径方向内向きに突出する複数の凸部が形成され、前記切削工程においてそのいずれかの凸部の先端部から切削が開始されることを特徴とする膨張弁の製造方法。
  2. 前記膨張弁が、冷凍サイクルに設けられて動作し、エバポレータに向かう冷媒が通過する第1の通路およびエバポレータから圧縮機に向かう冷媒が通過する第2の通路を有する前記ボディと、前記第1の通路中に設けられた弁孔と、前記弁孔に接離して前記第1の通路を開閉する弁体と、前記第2の通路を流れる冷媒の温度を感知して前記弁体を駆動する感温部とを備えた温度式膨張弁として構成され、
    前記押出工程は、
    複数のキャビティを有する第1の金型を用いて前記ビレットを押し出すことにより、前記ビレットを所定の断面形状の複数の中間部材に一旦分離する押出分離工程と、
    前記複数の中間部材を、前記第1の金型に隣接配置された第2の金型と、その第2の金型内に配置された前記マンドレルとにより形成されるキャビティを通過するように押し出すことによって所定の外形に成形しつつ相互に接合し、その接合過程において前記マンドレルにより前記貫通孔としての第2の通路の下孔を成形する下孔成形工程と、
    を含むことを特徴とする請求項1に記載の膨張弁の製造方法。
  3. 前記マンドレルが複数用いられ、
    前記下孔成形工程において、前記ボディを所定の取り付け対象に取り付けるための前記貫通孔としての取付孔の下孔が、前記第2の通路の下孔と同時に成形されることを特徴とする請求項2に記載の膨張弁の製造方法。
  4. 前記マンドレルの複数の凹部が、その外周面の周方向に等間隔で設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の膨張弁の製造方法。
  5. 前記マンドレルの凹部が、その断面が半径方向内側に向かうにつれて小さくなるように形成されていることを特徴とする請求項4に記載の膨張弁の製造方法。
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