JP5875384B2 - 放射性廃棄物保管用容器 - Google Patents
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Description
例えば、上部が開放された鉄筋コンクリート構造の容器本体と、同容器本体の内部に充填され該容器本体の中に収容される放射性廃棄物収容容器を埋め込むポーラス状モルタルとを有する放射性廃棄物用複合処分容器が提案されている(特許文献1)。
また、上部に開口部を有する硫黄コンクリート製の容器本体と上記容器本体の開口部を閉鎖するための硫黄コンクリート製の蓋体とよりなり、上記容器本体の開口部を囲繞する開口端部と上記蓋体の裏面の上記開口端部に対接する周縁部のいずれか一方又は双方に電熱部材を配設したことを特徴とする有害廃棄物用密閉容器が提案されている(特許文献2)。
この点、上述の特許文献1の技術は、容器本体の中に放射性廃棄物収容容器等を配置した後、ポーラス状の高流動モルタルを充填するものである。特許文献1には、放射性廃棄物収容容器等の配置作業の合間に、容器本体を閉じた状態にすること(例えば、容器本体の上に蓋を載置すること)は、記載されていない。
また、上述の特許文献2の技術は、蓋体の貫通孔に容器本体のフックを挿通することによって、容器本体に蓋体を装着するものである。この場合、蓋体の着脱を繰り返すためには、500kg以上の質量を有すると思われる蓋体を鉛直方向に持ち上げたり、下げたりしなければならず、人力での蓋体の着脱は不可能と考えられる。
本発明は、上述の事情に鑑みて、放射性廃棄物の投入用の開口部の開閉を、人力で容易に行なうことのできる鉄筋コンクリート製の放射性廃棄物保管用容器を提供することを目的とする。
[2] 上記案内手段が、上記扇形の蓋体の下面に形成された溝、または、上記扇形の蓋体の下面に取り付けられた車輪である上記[1]に記載の放射性廃棄物保管用容器。
[4] 上記移動用の蓋体の第一の案内手段が、上記移動用の蓋体の下面に形成された溝、または、上記移動用の蓋体の下面に取り付けられた車輪であり、かつ、上記移動用の蓋体の第二の案内手段が、上記移動用の蓋体の下面に形成された溝、または、上記移動用の蓋体の下面に取り付けられた車輪である上記[3]に記載の放射性廃棄物保管用容器。
また、本発明の放射性廃棄物保管用容器は、容器本体と蓋の両方が鉄筋コンクリート製であるため、放射線の遮蔽の効果が高く、放射性廃棄物の保管の用途に好適である。
本発明で用いる容器本体を構成するコンクリートとしては、重量コンクリートや、圧縮強度が30〜60N/mm2程度の普通コンクリート(比重:2.4〜2.5程度)や、軽量コンクリート(比重:1.8〜2.1程度)等が挙げられる。
中でも、重量コンクリートは、放射線の遮蔽効果の観点から、好ましい。
なお、普通コンクリートを用いて容器本体を製造した場合、容器本体の外寸が1.5m(長さ)×1.5m(幅)×1.5m(高さ)で、容器本体を構成する壁の厚さが15cmであれば、容器本体の質量は、4トン程度である。重量コンクリートを用いた場合、普通コンクリートよりも比重が大きい分、容器本体を構成する壁の厚さを小さくすることができる。
このような蓋は、例えば、(a)軽量コンクリートを用いる、(b)普通コンクリートを用い、かつ、軽量コンクリートよりも比重が大きい分、蓋の厚さを小さくする、(c)圧縮強度が100N/mm2以上の超高強度コンクリート(ダクタル等)を用い、蓋の厚さを小さくする、等の方法によって得ることができる。
なお、普通コンクリートを用いて蓋を製造した場合、蓋の外寸が1.5m(長さ)×1.5m(幅)×15cm(厚さ)であれば、蓋の質量は、700〜800kgである。
図1〜図4中、放射性廃棄物保管用容器1(参考例としての一例)は、上部に開口部7を有する鉄筋コンクリート製の容器本体2(図2、図3参照)と、容器本体2の上に載置した、水平方向に移動可能な鉄筋コンクリート製の蓋3からなる。
容器本体2は、図2に示すように、矩形の板状の水平壁部2aと、水平壁部2aの周縁から上方に鉛直に延びる鉛直壁部2bとからなる。水平壁部2aの下面には、蓋3の凸部4b、5bと嵌合可能な凹部2cが2つ形成されている。
蓋3は、水平方向(図1〜図2中の左方)に移動可能な蓋体4と、水平方向(図1〜図2中の右方)に移動可能な蓋体5からなる。なお、これらの蓋体4、5は、放射性廃棄物を容器本体内に均等に投入する観点から、蓋3の中央を境として分割されていることが好ましい。
なお、容器本体2の凹部2cと蓋体4、5の凸部4b、5bの組み合わせに代えて、容器本体に凸部を設け、蓋(蓋体)に凹部を設けてもよい。ただし、容器を積み重ねて保管する際の安定性を高める観点から、図2のように、容器本体に凹部を設け、蓋(蓋体)に凸部を設けることが好ましい。
また、蓋3(蓋体4、5)に凸部4b、5bを設ける場合において、放射線の遮蔽効果を高めるために蓋3の上にコンクリート板を貼り付ける際には、蓋3の凸部4b、5bに嵌合可能な凹部を有するコンクリート板を用いることが好ましい。
レール6は、容器本体2と同じ材料によって容器本体2と一体的に形成させることもできるが、蓋3(蓋体4、5)の水平方向への移動を容易にするために、鋼等の金属によって形成させることが好ましい。
蓋体4、5に嵌合部4c、5c及び鉛直壁部4d、5dを設け、かつ、容器本体2に凹部2eを設けることによって、蓋3を閉めている状態における容器の密閉性を高め、放射線の遮蔽効果をより一層高めることができる。
なお、凹部2eを省略することもできる。ただし、この場合、蓋体4、5同士の密着性が低下するおそれがある。
図7中、容器本体10の上端面10aの中の対向する一対の直線状の領域の各々には、左端から右端に亘って延びる2つのレール11が配設されている。レール11は、図3に示すレール6と同様に、鋼等の金属によって形成させることが好ましい。
また、容器本体10の内周面の中の2箇所に、上端面10aから所定の長さだけ容器の内部方向に延びる凸部12が形成されている。凸部12の内部方向の長さは、図8に示す蓋体14、15の鉛直壁部14b、15bに形成された凹部14c、15cに嵌合して、蓋体14、15を閉じた状態にしうるものであればよい。
図7及び図8に示す例では、蓋体14、15の各々を互いに反対方向でかつ水平方向に人力によって引っ張ることで、蓋13が閉じた状態と開いた状態の切り替えを行なうことができる。
また、これら参考例としての2つの実施形態例のいずれにおいても、これらの例の変形例として、蓋を分割せずに、1つの蓋体のみを用い、かつ、この蓋体を、水平方向に移動可能なものとして構成することができる。この場合、図2に示す嵌合部4c、5c及び鉛直壁部4d、5d、及び、図8に示す鉛直壁部14b、15b及び凹部14c、15cは、省略される。
さらに、これら参考例としての2つの実施形態例のいずれにおいても、人力による蓋の水平方向への移動の作業を容易にするために、蓋に対して、埋め込み式の取っ手(使用時に直立状態にして取っ手として機能させ、不使用時に直立状態から倒れた状態にして蓋の凹部の中に収容させるもの)や、フック等を取り付け可能なボルト穴等を設けることが好ましい。
図9〜図10中、本発明の容器の構成部品である容器本体20の開口部23を形成する周壁24の上に、扇形の蓋体21を水平方向に回転させるための回転中心部(例えば、凸部;図示せず)が形成されている。回転中心部は、容器本体20と同じ材料(例えば、超高強度コンクリート)によって容器本体20と一体的に形成させることもできるが、容器本体20の材料が超高強度以外のコンクリートである場合には、扇形の蓋体21の回転を繰り返すことによる回転中心部の破損を防止する観点から、鋼等の金属によって形成させることが好ましい。
容器本体20の上に載置される蓋は、上記回転中心部を中心として水平方向に移動可能である2つの扇形の蓋体21と、扇形の蓋体21以外の領域に固定して配置させるための固定用の蓋体22とからなる。
固定用の蓋体22は、図10及び図11に示すように、扇形の蓋体21と組み合わせるための、縁辺の上側部分を切り欠いた切欠部22aを有する。また、扇形の蓋体21は、固定用の蓋体22と組み合わせるための、縁辺の下側部分を切り欠いた切欠部21a(図11参照)を有する。
扇形の蓋体21の切欠部21aは、蓋体21の上面の周縁から下方に延びる鉛直面(図11中、鉛直面22bに対向する面)と、この鉛直面の下端で垂直に折曲して水平方向に延びる水平面(図11中、水平面22cに対向する面)とから形成されている。切欠部21aを形成する水平面には、溝21が形成されている。なお、溝21に代えて、レール25の上を走行可能な車輪を用いてもよい。
また、図9〜図10に示す例では、扇形の蓋体21を2個有しているが、扇形の蓋体21の数は、1〜4個のいずれでもよい。ただし、放射性廃棄物を容器本体の中に均等に収容する観点、及び、本発明の容器の製造コストの低減等の観点から、扇形の蓋体21の数は、好ましくは2〜4個、より好ましくは2個である。
また、図9〜図11に示す例では、扇形の蓋体21と固定用の蓋体22は、違う種類のコンクリートで製造することができる。例えば、固定用の蓋体22を普通コンクリート又は重量コンクリートで製造し、扇形の蓋体21を軽量コンクリート又は超高強度コンクリート(ただし、厚さを小さくする。)で製造した場合は、扇形の蓋体21の軽量化を図ることができる。扇形の蓋体21の質量は、開閉の手間を低減する観点から、好ましくは150kg以下、より好ましくは10〜100kg、特に好ましくは15〜80kgである。
以上のように構成した第一実施形態例においては、扇形の蓋体21を人力で水平方向に移動させることができ、図9に示す蓋が閉じた状態と図10に示す蓋が開いた状態の交互の切り替えを、容易にかつ迅速に行なうことができる。
図12及び図13中、容器本体30には、矩形の形状を有する開口部31(図13参照)が2つ形成されている。本発明の容器の構成部品である蓋は、容器本体30の開口部31の角部を含む領域に配置させるための、水平方向に移動可能である2つの移動用の蓋体32と、移動用の蓋体32以外の領域(換言すると、容器本体30の開口部31中、上記角部を含む領域以外の領域;図13中の左上から右下に亘る連続に形成された領域)に固定して配置させるための固定用の蓋体33とからなる。
第一のレール35は、周壁34(容器本体)と同じ材料によって周壁34と一体的に形成させることもできるが、移動用の蓋体32の水平方向への移動を容易にするために、鋼等の金属によって形成させることが好ましい。
固定用の蓋体33の切欠部33aは、蓋体33の上面の周縁から下方に延びる鉛直面と、この鉛直面の下端で垂直に折曲して水平方向に延びる水平面とから形成されている。この水平面には、第二のレール36が設けられている。第二のレール36は、固定用の蓋体33と同じ材料によって蓋体33と一体的に形成させることもできるが、移動用の蓋体32の水平方向への移動を容易にするために、鋼等の金属によって形成させることが好ましい。
移動用の蓋体32の切欠部32aは、蓋体32の上面の周縁から下方に延びる鉛直面と、この鉛直面の下端で垂直に折曲して水平方向に延びる水平面とから形成されている。切欠部32aを形成する水平面には、溝32bが形成されている。なお、溝32bに代えて、第二のレール36の上を走行可能な車輪を用いてもよい。
また、図12〜図14に示す例では、移動用の蓋体32を2個有しているが、移動用の蓋体32の数は、1〜4個のいずれでもよい。ただし、放射性廃棄物を容器本体の中に均等に収容する観点、及び、本発明の容器の製造コストの低減等の観点から、移動用の蓋体32の数は、好ましくは2〜4個、より好ましくは2個である。
また、図12〜図14に示す例では、移動用の蓋体32と固定用の蓋体33は、違う種類のコンクリートで製造することができる。例えば、固定用の蓋体33を普通コンクリート又は重量コンクリートで製造し、移動用の蓋体32を軽量コンクリート又は超高強度コンクリート(ただし、厚さを小さくする。)で製造した場合は、移動用の蓋体32の軽量化を図ることができる。移動用の蓋体32の質量は、開閉の手間を低減する観点から、好ましくは150kg以下、より好ましくは10〜100kg、特に好ましくは15〜80kgである。
以上のように構成した第二実施形態例においては、移動用の蓋体32を人力で水平方向に移動させることができ、図12に示す蓋が閉じた状態と図13に示す蓋が開いた状態の交互の切り替えを、容易にかつ迅速に行なうことができる。
なお、汚染土壌や焼却灰等の低レベル放射性廃棄物を収容した後、放射線の遮蔽効果を高めるために、容器本体と蓋との隙間や、蓋の隙間(例えば、図1の蓋体4と蓋体5の間の隙間や、図9の扇形の蓋体21と固定用の蓋体22の間の隙間等)にモルタル等の充填材を注入して封止することができる。
2,10,20,30 容器本体
3,13 蓋
4,14 第一の蓋体
5,15 第二の蓋体
6,11 レール
7,23,31 開口部
8 車輪
12 凸部
21 扇形の蓋体
22,33 固定用の蓋体
24,34 周壁
32 移動用の蓋体
35 第一のレール
36 第二のレール
37 車輪
Claims (4)
- 上部に開口部を有する鉄筋コンクリート製の容器本体と、該容器本体の上に配設した鉄筋コンクリート製の蓋からなる放射性廃棄物保管用容器であって、
上記蓋が、上記容器本体の開口部の少なくとも一部を開閉するために、水平方向に移動可能であり、
上記容器本体の開口部を形成する周壁の上に、少なくとも1つの回転中心部を有し、
上記蓋が、上記回転中心部を中心として水平方向に移動可能である少なくとも1つの扇形の蓋体と、該少なくとも1つの扇形の蓋体以外の領域に固定して配置させるための固定用の蓋体とからなり、
上記固定用の蓋体が、上記扇形の蓋体と組み合わせるための、縁辺の上側部分を切り欠いた切欠部を有し、かつ、上記扇形の蓋体が、上記固定用の蓋体と組み合わせるための、縁辺の下側部分を切り欠いた切欠部を有し、
上記固定用の蓋体の切欠部を形成している部分が、レールを有し、かつ、上記扇形の蓋体の切欠部を形成している部分が、上記レールに沿って移動するための案内手段を有することを特徴とする放射性廃棄物保管用容器。 - 上記案内手段が、上記扇形の蓋体の下面に形成された溝、または、上記扇形の蓋体の下面に取り付けられた車輪である請求項1に記載の放射性廃棄物保管用容器。
- 上部に開口部を有する鉄筋コンクリート製の容器本体と、該容器本体の上に配設した鉄筋コンクリート製の蓋からなる放射性廃棄物保管用容器であって、
上記蓋が、上記容器本体の開口部の少なくとも一部を開閉するために、水平方向に移動可能であり、
上記容器本体の開口部が、矩形の形状を有し、
上記蓋が、上記容器本体の開口部の角部を含む領域に配置させるための、水平方向に移動可能である少なくとも1つの移動用の蓋体と、該少なくとも1つの移動用の蓋体以外の領域に固定して配置させるための固定用の蓋体とからなり、
上記容器本体の開口部を形成する周壁の上に、上記移動用の蓋体の水平移動のための第一のレールを有し、かつ、上記移動用の蓋体が、上記第一のレールに沿って移動するための第一の案内手段を有し、
上記固定用の蓋体が、上記移動用の蓋体と組み合わせるための、縁辺の上側部分を切り欠いた切欠部を有し、かつ、上記移動用の蓋体が、上記固定用の蓋体と組み合わせるための、縁辺の下側部分を切り欠いた切欠部を有し、
上記固定用の蓋体の切欠部を形成している部分が、レールを有し、かつ、上記移動用の蓋体の切欠部を形成している部分が、上記レールに沿って移動するための第二の案内手段を有することを特徴とする放射性廃棄物保管用容器。 - 上記移動用の蓋体の第一の案内手段が、上記移動用の蓋体の下面に形成された溝、または、上記移動用の蓋体の下面に取り付けられた車輪であり、かつ、上記移動用の蓋体の第二の案内手段が、上記移動用の蓋体の下面に形成された溝、または、上記移動用の蓋体の下面に取り付けられた車輪である請求項3に記載の放射性廃棄物保管用容器。
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