JP6558231B2 - 後処理装置、画像形成システム、および後処理装置の制御方法 - Google Patents

後処理装置、画像形成システム、および後処理装置の制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、後処理装置、画像形成システム、および後処理装置の制御方法に関する。
近年、画像形成装置から出力された印刷済み用紙に対して種々の後処理を実施する後処理装置が普及しつつある。さらに複数の処理機構を連結することで、多段階にわたる複数の後処理を、1台の後処理装置で実行可能なものが存在する。例えば、特許文献1に開示された後処理装置では、画像が形成された用紙に対して、中折りにする処理、中折りした複数の用紙をステープルで綴じて冊子を生成する処理、冊子の小口を断裁する処理、および冊子の背表紙を形成する処理を順に1台のシステムで実行している。このような複数の後処理を実行するためには、用紙またはこれを束ねた冊子を、複数の処理機構間で受け渡す処理が必要となる。
用紙または冊子の受け渡しが正常に行われずに、冊子が落下した場合には、装置の各処理機構の可動部材が、この冊子と接触することで破損してしまう虞があるため、即時に装置を停止させる必要がある。
しかしながら、冊子を搬送して、受け渡している最中に、不測の事態で電源プラグが挿抜される等により意図せずに電源供給が遮断されてしまう場合がある。このような場合には、電源供給が遮断された際に、または電源オンの起動時に初期動作を行う際に、それまでに受け渡しをしていた用紙または冊子が落下してしまう。このような場合、装置の制御部がその位置を把握できず、落下した冊子等の位置を特定できない。冊子が機構の可動部材の動線上に落下していたような場合には、可動部材が、この冊子等と接触することで破損してしまう虞がある。
特許文献2には、機械的な履歴保持手段(部材70)、履歴検出手段(センサー71)、および制御手段を備えるインクジェット方式のプリンタが開示されている。このプリンタでは、これらの手段を用いることで初期動作において、履歴に応じて電源投入時に行う初期動作の一部を省略している。また、このプリンタは、インクを吐出する記録ヘッドを備えるキャリッジの破損を防止するために、可動範囲内に異物があるか否かを検知している。具体的には、起動時にキャリッジをゆっくりと移動しながら負荷を監視し、その負荷が一定範囲内に収まっているか否かにより、異物の有無を検知している。
特開2014−227250号公報 特開2014−51005号公報(特に段落0038、0058〜0062)
しかしながら、負荷により異常を検知する場合には、原理的に、落下した冊子等の異物と可動部材が接触してからでないと異常を検知することができず、依然として可動部材の破損の虞がある。また、異物の存在を検知するセンサーを配置することにより、破損を防止できるが、新たなセンサーを設けることはコストアップにつながり、また想定される落下箇所の全てを検知できるようにセンサーを設けることは現実的でない。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、新たに異物検知用のセンサーを設けることなく、冊子の落下状況を判断して、適切に初期動作を行うことで、可動部材の破損を防止できる後処理装置を提供することを目的とする。
本発明の上記目的は、下記の手段によって達成される。
(1)電源オン時に初期動作を行う後処理装置であって、
複数枚の用紙を重ねた冊子を載置部材上に載置した状態で、前記冊子を搬送する冊子搬送部と、
受け渡し位置で、前記冊子搬送部によって搬送され、受け渡された前記冊子を保持する保持部を備え、前記保持部により保持した前記冊子を受け取る冊子受取部と、
前記載置部材上の用紙の有無を検知する第1の用紙検知センサーと、
前記保持部で保持している用紙の有無を検知する第2の用紙検知センサーと、
前記冊子搬送部、および前記冊子受取部の動作状態を記憶する履歴記憶部と、
前記履歴記憶部から読み出した電源オフ時の前記冊子搬送部および前記冊子受取部の動作状態、ならびに前記電源オン時の前記第1および第2の用紙検知センサーの検知出力に基づいて、前記電源オン時における前記冊子搬送部および前記冊子受取部の前記初期動作を決定する制御部と、
を備える後処理装置。
(2)前記制御部は、初期動作において、前記冊子搬送部の初期位置への移動可否を決定する、上記(1)に記載の後処理装置。
(3)前記電源オン時に前記第1および第2の用紙検知センサーがともに用紙無しを示していれば、
前記制御部は、前記初期動作において、前記冊子搬送部の移動を禁止する、上記(2)に記載の後処理装置。
(4)前記電源オン時に前記第1および第2の用紙検知センサーがともに用紙無しを示していた場合であっても、前記履歴記憶部から読み出した前記動作状態が、前記冊子受取部の前記受け渡し位置から前記初期位置へ向けての移動中であれば、
前記制御部は、前記初期動作において、前記冊子搬送部の前記初期位置への移動を許可する、上記(3)に記載の後処理装置。
(5)前記履歴記憶部から読み出した前記動作状態が、前記保持部への前記冊子の受け渡しが完了した状態であり、前記電源オン時に前記第2の用紙検知センサーが用紙有りを示していれば、
前記制御部は、前記初期動作において、前記冊子搬送部の初期位置への移動を開始させてから、前記保持部を作動させて前記冊子の保持を解除して、前記冊子を落下させる、上記(2)に記載の後処理装置。
(6)前記電源オン時に前記第1および第2の用紙検知センサーが、いずれも用紙有りを示していれば、
前記制御部は、前記初期動作において、前記保持部での前記冊子の保持を解除してから、前記冊子搬送部の初期位置までの移動を開始させるとともに、
前記第1の用紙検知センサーの出力を監視し続ける、上記(2)に記載の後処理装置。
(7)前記制御部は、前記冊子搬送部の初期位置までの移動中に、前記第1の用紙検知センサーの検知出力が用紙無しに変化した場合、前記冊子搬送部の移動を停止させる、上記(6)に記載の後処理装置。
(8)前記電源オン時に、前記第1の用紙検知センサーが用紙有りを示し、前記第2の用紙検知センサーが用紙無しを示していれば、
前記制御部は、前記初期動作において、前記冊子搬送部を初期位置まで移動させる、上記(2)に記載の後処理装置。
(9)画像形成装置と、
前記画像形成装置により画像が形成された用紙に後処理を施す、上記(1)〜上記(8)のいずれか1つに記載の後処理装置と
を備える画像形成システム。
(10)複数枚の用紙を重ねた冊子を載置部材上に載置した状態で、前記冊子を搬送する冊子搬送部と、
受け渡し位置で、前記冊子搬送部によって搬送され、受け渡された前記冊子を保持する保持部を備え、前記保持部により保持した前記冊子を受け取る冊子受取部と、
前記載置部材上の用紙の有無を検知する第1の用紙検知センサーと、
前記保持部で保持している用紙の有無を検知する第2の用紙検知センサーと、
前記冊子搬送部、および前記冊子受取部の動作状態を記憶する履歴記憶部と、
を備える後処理装置で実行される初期動作の制御方法であって、
電源がオン時に、前記履歴記憶部から電源オフ時の前記冊子搬送部および前記冊子受取部の動作状態を読み出すステップと、
前記第1および第2の用紙検知センサーの検知出力を取得するステップと、
前記動作状態および前記第1および第2の用紙検知センサーの検知出力に基づいて、前記電源オン時における前記冊子搬送部および前記冊子受取部の前記初期動作を決定するステップと
を含む後処理装置の制御方法。
本発明によれば、制御部が、履歴記憶部から読み出した電源オフ時の冊子搬送部および冊子受取部の動作状態、ならびに電源オン時の第1および第2の用紙検知センサーの検知出力に基づいて、冊子の落下状況を判断できる。したがって、制御部は、冊子の落下状況を考慮して、電源オン時の冊子搬送部および冊子受取部の初期動作を決定でき、結果として、可動部材の破損を効果的に防止できる。
実施形態に係る画像形成システムの外観を示す斜視図である。 画像形成システムの主要構成を示すブロック図である。 画像形成システムの内部機構の配置位置を概略的に示す斜視図である。 中綴じ装置を概略的に示す断面図である。 中綴じ装置を概略的に示す断面図である。 中綴じ装置を概略的に示す断面図である。 冊子が冊子搬送部の動線上に落下した場合の影響を説明する模式図である。 動作状態の記憶制御を示すフローチャートである。 電源オン時の初期動作の制御を示すフローチャートである。 初期動作の決定に用いる表である。 パターンAの初期動作の手順を示すフローチャートである。 パターンBの初期動作の手順を示すフローチャートである。 パターンCの初期動作の手順を示すフローチャートである。 パターンDの初期動作の手順を示すフローチャートである。 パターンEの初期動作の手順を示すフローチャートである。 パターンFの初期動作の手順を示すフローチャートである。 パターンGの初期動作の手順を示すフローチャートである。
以下、添付した図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
図1は、本発明の実施形態に係る画像形成システム10の外観を示す斜視図である。図2は、画像形成システム10の主要構成を示すブロック図である。以降の図においては、X方向は用紙Pの搬送方向を、Z方向は上下方向を示し、Y方向は、これらのX、Z方向に直交する手前/奥の方向を示す。
図1、図2に示すように画像形成システム10は、画像形成装置100と、これに接続された後処理装置20から構成される。後処理装置20は反転搬送装置300、中綴じ装置400、および平綴じ装置500を有する。
(画像形成装置100)
画像形成装置100は、制御部110、操作・表示部120、画像形成部130、用紙収納部140、画像読取部150、用紙搬送部160、およびI/F(interface)190を有し、これらはバス等の信号線を介して互いに接続されている。
制御部110、制御部210は内部にCPU、RAM、ROMを備え、CPUが、ROM等に記憶されているプログラムをRAMに展開し、これを実行することで種々の制御を実行する。
操作・表示部120は、例えば液晶ディスプレイにタッチセンサが重畳されたタッチパネル等から構成され、ユーザーに対して画像形成システムの状態を表示したり、ユーザーからの設定入力、印刷指示等を受け付けたりする。用紙や冊子の搬送異常が発生した場合には、ジャムコード、発生箇所、用紙等を取り除く手順等は、この操作・表示部120の表示面に表示される。
画像形成部130は、例えば電子写真方式により用紙上に画像を形成する。内部にヒータを備えた定着部を備え、用紙上に転写されたトナー画像をこの定着部で加熱・加圧処理することでトナー画像の定着を行う。
給紙部140は、複数の収納トレイを備える。給紙部140は、その収納トレイに載置された多量の用紙から、最上段の用紙を1枚ずつ給紙する。画像読取部150は、画像形成装置100の本体上部に配置され、ミラー、レンズ等から構成される光学系とCCD等の読取センサーを備え、プラテンガラスに載置した原稿あるいはADFが搬送した原稿を読み取って画像信号を出力する。用紙搬送部160は、複数の搬送ローラ対と駆動モータを備え(ともに図示せず)、用紙収納部140から給紙された用紙を、画像形成部130、およびこれよりもさらに搬送方向下流側の後処理装置20に搬送する。
(後処理装置20)
後処理装置20は、画像形成装置100から搬送された用紙Pに対して後処理を施す。反転搬送装置300は、画像形成装置100の下流側に配置され、ストレート搬送路(図示せず)と反転・重ね搬送路310(図3参照)を備える。反転・重ね搬送路では、1枚または複数枚の用紙を一時的に載置させるとともに、載置した用紙に対して筋付処理(クリーサ)をしたり、用紙搬送方向の先後端部分への断裁処理をしたりする。画像形成装置から搬送された用紙は、反転・重ね搬送路310を通過させることによりその表裏が反転された状態で、下流側の中綴じ装置400等へ搬送される。
中綴じ処理する場合には、中綴じ装置400は、搬送された用紙に対して、中折り、ステープル留め等を施すことにより中綴じ処理を施し、冊子Bを形成する。形成された冊子Bは手前側の排紙部240に排出される。一方で、平綴じ処理する場合には、搬送された用紙は、中綴じ装置400で何ら処理が施されることなくそのまま、下流側の平綴じ装置500に搬送される。平綴じ装置500では、複数枚の用紙をまとめてステープル留めすることで冊子Bを形成する。形成された冊子Bは、奥側の排出部250に排出される。
図2に示すように、後処理装置20は、制御部210、記憶部220、用紙搬送部230、およびI/F290を有し、これらはバス等の信号線を介して互いに接続されている。また、後処理装置20の中綴じ装置400は、冊子搬送部440、冊子受取部450および、これらにそれぞれ配置された用紙検知センサー442、452を有する。
制御部210は、制御部110と同様に、内部にCPU、RAM、ROMを備える。このCPUが、ROM等に記憶されているプログラムをRAMに展開し、これを実行することで種々の制御を実行する。
記憶部220は、半導体メモリ、HDD等で構成され、電源オン時に実行する後処理装置20の初期動作の手順が記憶されている。また記憶部220は、履歴記憶部として機能し、冊子搬送部440、冊子受取部450の動作状態を記憶する。これら初期動作、動作状態についての詳細は後述する。
用紙搬送部230は、複数の搬送ローラ対(図4等参照)と駆動モータ(図示せず)を備え、後処理装置20において、用紙および冊子の搬送を行う。
1/F290は、画像形成装置100のI/F190との間で、設定値や動作タイミングの制御に必要な各種信号、ジャムが発生した際の発生位置データ等の送受信を行う。
(中綴じ装置400)
次に図3〜図6を参照し、中綴じ装置400の構成についてより詳細に説明する。図3は、画像形成システム10の内部機構の配置位置を概略的に示す斜視図である。図4〜図6は、中綴じ装置400を概略的に示す断面図である。図4は中綴じ装置400の装置奥側の領域A1(図3参照)の部分を示した断面図であり、図5は装置手前側の領域A2の部分を示した断面図である。図6は、図5の一部を概略的に示した図である。
図4、図5に示すように、中綴じ装置400の奥側の領域A1には、中折り部410、綴じ部420、および積載部430が配置されており、手前側の領域A2には、冊子受取部450および加圧ローラ460等が配置されている。また冊子搬送部440は、領域A1〜領域A2に渡って配置されている。図4に示す符号Lは、用紙の搬送経路を示し、同図に示す搬送経路Lは、上流側の画像形成装置100および反転搬送装置300、ならびに下流側の平綴じ装置500を繋ぐ。
中折り部410では、搬送経路Lを経由して、反転・重ね搬送路310から搬送された1枚の用紙あるいは重ね合わせて搬送された複数枚の用紙に対して中折り処理を行う。中折り部410は、一対の折りローラ411と、折りブレード412を備える。折りブレードは、YZ平面に広がる板状の部材である。折りローラ411のニップ部の真下に、搬送された用紙Pの搬送方向(X方向)の中央部が位置するようにして一時停止させる。そして停止している用紙の中央部に対して、下方から上方(Z方向)に向かって折りブレード412を突き出す。これにより、回転する折りローラ411の間を用紙Pはその中央部を先頭にして通過する。このような手順で用紙の中央部に折り目を形成する中折り処理が行われる。
その後、折りブレード412が初期位置に退避するとともに、折りローラ411が逆回転することで中折り処理された用紙Pは元の一時停止されていた位置に戻される。その後、用紙Pは用紙搬送部230により、これまでの搬送方向とは直角な方向(Y方向、矢印a1)に搬送されてから積載部430に載置され、集積される。積載部430は、上に凸の鞍状の載置面を備える。中折り部410で中折りされた複数枚の用紙Pは、積載部430の載置面に沿って、折り目が上方で両端の小口が下方となった山折り形状となった状態で載置される。
綴じ部420は、打針機構及び受針機構を備える。受針機構は積載部430の鞍状の載置面の頂点付近に設けられている。打針機構は、受針機構の直上に配置される。1冊分の枚数の用紙Pが積載部430の載置面に集積された後に、打針機構が下降して、用紙束の中央部の折り目に沿った所定の綴じ位置に綴じ針を打針する。綴じ位置は、設定により中央1個所、あるいは中央振り分けの複数個所であってもよい。打針機構は、綴じ位置の数に応じた数を配置してもよく、1つの打針機構が、折り目に沿って移動(Y方向)するような構成としてもよい。このようにして、中折り、および中綴じ処理が施された冊子Bが作成される。
押し出し部431、432は、XZ平面に広がる板状の部材でありこれらの部材により、冊子Bの積載部430から冊子搬送部440へのY方向に沿った移動を行う。押し出し部431はY方向および移動可能およびZ方向に待避可能であり、押し出し部432は、Y方向に移動可能である。Y方向に沿った奥側から手前側への押し出し部431の移動により、冊子Bの手前側縁部は、所定の位置に停止している手前側の押し出し部432の表面に突き当たる。これにより、冊子Bは、積載部430から冊子搬送部440に受け渡される。
図3および図5に示すように、冊子搬送部440は、積載部430と同様の鞍状の載置面を有する載置部材441、載置部材441の内側に配置され載置部材441の載置面の用紙(または冊子)の有無を検知する光学方式等の用紙検知センサー442、支持部443、およびスライド部材444、445を備える。図3において、符号P1、P2は冊子搬送部440の載置部材441の初期位置を示す。電源オン時の初期動作の完了時に載置部材441が初期位置P1に位置し、初期位置P1において、上記の積載部430から載置部材441への冊子Bの受け渡しが行われる。
支持部443に固定された載置部材441は、スライド部材444によってY方向(矢印a1)の可動範囲の一端のX方向の初期位置P2まで移動した後、スライド部材445によってX方向に移動(矢印a2)することで冊子受取部450への受け渡し位置P3(図6参照)に移動する。また、この逆の順序で移動することで、載置部材441は初期位置P1に戻る。
冊子受取部450は、一対のクランプ部材451、クランプ部材451の内側に配置された用紙検知センサー452、および板状の一対の支持部材453を有する。このクランプ部材451が冊子を保持する保持部として機能する。
図6に示すように、冊子Bを載せた載置部材441が受け渡し位置P3に移動した後、一対の支持部材453が、Y方向の両側から折り目に沿って冊子Bの内側に差し込まれる。その後、支持部材453が上方に少し移動する、または、載置部材441が少し下方に移動することで両者が相対的に離れ、この動きにより冊子Bは載置部材441の載置面から離れる。その後、一対のクランプ部材451が冊子Bの表紙に垂直な方向(X方向)から冊子Bを挟むように互いに近づき、所定のクランプ力で冊子Bの表紙のY方向中央を両面側から挟持する。そして挟持した状態でクランプ部材451がZ方向上方(矢印a3)に移動することで、冊子Bの受け渡しが完了する。
図5に示すようにクランプ部材451の上方には、加圧ローラ460が配置されている。加圧ローラ460がクランプ部材451の上面に突き当たるようにクランプ部材451が上方に移動し、その後、加圧ローラ460をクランプ部材451で挟持された冊子Bの折り目に沿って(Y方向)、回転させながら移動することにより、冊子Bに対するスクエアフォールド処理を施す。これにより冊子Bに背面(背表紙)を形成する。
その後、後処理を施した冊子Bを、用紙搬送部230により上方の搬送路Lに沿って搬送し排紙部240に排出する。
(冊子落下による影響)
図7は、冊子Bが冊子搬送部440の動線上に落下した場合の影響を説明する模式図である。例えば、クランプ部材451へ冊子Bを受け渡している最中に、意図せずに電源供給が遮断されたような場合には、冊子Bは下方へ落下する虞がある。落下した冊子Bがスライド部材444、445のような可動部材の動線上に落下した場合には、初期位置P1、または初期位置P2に戻る過程で、落下した冊子Bを挟み込み、可動部材が変形したり、破損したりする。一方で、一般に可動部材は変形しやすい構造であるために、ユーザーが操作を開始するときは、できるだけ、初期位置P1のようなユーザーがアクセスしづらい位置に退避させることで、誤操作による変形、破損を防ぎたい。本実施形態に係る後処理装置においては、以下に示すような制御を行うことにより、冊子の位置を判断し、その判断の結果に基づいて初期動作の処理内容を決定するものである。以下、説明する。
(動作状態の記憶制御)
図8は、動作状態の記憶制御を示すフローチャートである。この制御は、制御部210により、後処理装置20に電源が供給されている間は所定の周期、例えば1秒あるいはこれよりも短い周期で実行される。
最初に、制御部210は冊子搬送部440、冊子受取部450の動作状態を記憶部220に記憶し、更新する(S101)。この動作状態の情報としては、例えば、冊子搬送部440の載置部材441の位置、冊子Bの載置有無、冊子受取部450のクランプ部材451の位置、冊子Bの挟持有無がある。この載置有無、挟持有無は、用紙検知センサー442、452の検知出力から判断できる。
次に、後処理装置20の後処理動作が開始したならば(S102)、冊子搬送部440、冊子受取部450の動作状態に変化があったか否かを判断する(S103)。変化がなければ(S103:NO)、変化があるまで待機する。変化が有れば(S103:YES)、その動作状態が工程完了にともなう停止か判断する(S104)。工程完了にともなう停止でなければ(S104:NO)、ステップS101に戻り、その動作状態を記憶部220に記憶する。
一方で、動作状態が工程完了にともなう停止であれば(S104:YES)、記憶部220の動作状態を初期化して(S105)、終了する。このようにして、動作状態を記憶部220に所定の周期で記憶することで、電源が意図せずに遮断されたとしても、そのときあるいはその直前の動作状態を記憶部220に記憶できる。
(電源オン時の初期動作制御)
図9は、電源オン時の初期動作の制御を示すフローチャートである。この制御は、制御部210により実行される。
最初に、記憶部220からステップS101の処理で記憶されている動作状態を読み出す(S201)。次に用紙検知センサー442、452の検知出力を取得する(S202)。
次にステップS203で、初期動作の動作内容を決定する。このステップS203では、記憶部220から読み出した電源オフ時の冊子搬送部440、冊子受取部450の動作状態(動作履歴)、および電源オン時の用紙検知センサー442、452の検知出力に基づいて、電源オン時の冊子搬送部440、および冊子受取部450の初期動作を決定する。そして、次のステップS204では、ステップS203で決定した初期動作の制御を実行して終了する。以下、ステップS203の初期動作の決定手順、およびステップS204の初期動作の制御について、順に説明する。
(S203:初期動作決定制御)
図10は、初期動作の決定に用いる表である。図10において列c1は番号を、列c2はステップS201で読み出した動作状態を、列c3、c4はステップS202で取得した用紙検知センサー442、452の検知出力を、列c5は制御部210によって決定される初期動作のパターンを、列c51〜c53は各パターンの制御内容、手順を、列c6は、電源オフ時の推定状態を、それぞれ示している。また列c3、c4において「ON」、「OFF」はそれぞれ用紙有り、用紙無しの検知出力に対応する。なお、列c51〜c53の丸数字は制御の順番を示し、「禁止」は移動/作動禁止を意味する。この制御内容は、後述する図11A〜図11Gで説明する。
制御部210は、記憶部から読み出した動作状態と、用紙検知センサー442、452の組み合わせによりパターンA〜パターンFのうちいずれを適用するかを決定する。なお、読み出した動作状態が、図8のS105で記憶した初期化状態である場合には、図10のいずれの条件にも合致しない。この場合、冊子Bは、冊子搬送部440、冊子受取部450の周辺には存在しないので、正常終了後に行う通常の初期動作を行う。この通常の初期動作は、例えば初期位置への移動および各種の信号の正常出力の確認等である。
図10に示すように、制御部210は動作状態の情報から、冊子搬送部440および冊子受取部450間の受け渡し状況に基づいてフェーズ1〜4に分類し、分類したフェーズと、2つの用紙検知センサー442、452の検知出力の組み合わせに基づいて、初期動作(列c5)のパターンを決定する。
例えば、記憶部220から読み出した電源オフ時の動作状態(列c2)から判断した、冊子搬送部440の位置が初期位置P1〜受け渡し位置P3であれば、フェーズ1に分類する。同様に、冊子搬送部440の位置が受け渡し位置P3で停止中であればフェーズ2に、受け渡し位置P3から初期位置P2への戻り始めであればフェーズ3に、受け渡し位置P3から所定量離れて、初期位置P1、P2へ戻り中であればフェーズ4に、それぞれ分類する。
そして、制御部210は、分類した4つのフェーズと、ステップS202で取得した2つの検知出力のON/OFFによる合計16通りの組み合わせNo.1〜16の中から、該当する組み合わせを選択し、その組み合わせに対応した初期動作(列c5)に決定する。例えば組み合わせNo.5であれば初期動作をパターンAに、No.6であればパターンBにそれぞれ決定する。
なお、図10において、No.1、3は発生し得ない状況であるため、空欄にしている。また、No.10、13、14では冊子Bの冊子搬送部440から冊子受取部450への受け渡しが失敗したため、搬送JAMが発生している。
(S204:パターンA〜パターンGの初期動作制御)
ステップS204では、ステップS203で決定したパターンA〜パターンGに基づいて初期動作の制御を行う。
図11A〜図11Gは、それぞれパターンA〜パターンGの初期動作の手順を示すフローチャートである。
(パターンA)
図10のNo.5、9、15でパターンAに決定した場合、図11Aに示すように、最初にクランプ部材451の圧力を解除し、冊子Bの挟持状態を開放する(S311)。次にクランプ部材451を初期位置まで上昇させ(S312)、その後、載置部材441を初期位置P1まで移動させる(S313)。No.5、9であればこのように処理することで、冊子Bを、載置部材441に載置された状態で、初期位置P1まで問題なく搬送することができる。またNo.15の場合であれば、クランプ部材451による冊子Bの挟持をいきなり開放し、冊子Bを下方に落下させたとしても、冊子搬送部440と接触する虞はなく可動部材に影響を及ぼさない。
(パターンB)
図10のNo.6、8、12でパターンBに決定した場合、図11Bに示すように、クランプ部材451の圧着解除動作は不要であり、単に初期位置への上昇動作を行う(S321)。そして載置部材441の移動を禁止する(S322)。NO.6の場合は、冊子Bが不安定であり、移動により落下する懸念があるために、載置部材441の移動を禁止している。またNo.8、12の場合は冊子Bの位置が不明なので載置部材441の移動を禁止している。
(パターンC)
図10のNo.7、11でパターンCに決定にした場合、図11Cに示すように、最初に載置部材441の初期位置P1に向けての移動を開始させる(S331)。その後、受け渡し位置P3から十分に離れてから、クランプ部材451の圧力を解除し、冊子Bの挟持状態を開放し、冊子Bを落下させる(S332)。最後にクランプ部材451を初期位置まで上昇させる(S333)。No.7、11のように冊子受取部450への受け渡しが完了した状態であり、かつ、冊子搬送部440がその下方に留まっているような場合には、このように載置部材441を退避させてから、冊子Bの挟持状態を開放する。これにより、落下した冊子Bの冊子搬送部440の可動部材への巻き込みによる破損を防止する。
(パターンD)
図10のNo.10、14でパターンDに決定にした場合、図11Dに示すように、最初にクランプ部材451を初期位置まで上昇させ(S341)、その後、載置部材441を初期位置P1まで移動させる(S342)。No.10、14のような、フェーズ3、4で冊子Bの受け渡しが完了し、また電源オン時に用紙検知センサー442がオンで、用紙検知センサー452がオフであれば、クランプ部材451の挟持状態の開放処理は不要である。冊子Bが載置部材441に載置されていることが明らかであるためである。また、冊子Bが落下する虞があるが、載置部材441が初期位置P1に戻った方が望ましいので、その移動を許可している。
(パターンE)
図10のNo.13でパターンEに決定にした場合、図11Eに示すように、最初にクランプ部材451を初期位置まで上昇させ(S351)、その後、載置部材441の初期位置P1に向けての移動を開始させる(S352)。最後にクランプ部材451の圧力を解除し、冊子Bの挟持状態を開放し、冊子Bを落下させる(S353)。No.13の場合は、冊子Bが分離する等により、冊子Bの冊子搬送部440から冊子受取部450への冊子Bの受け渡しが失敗した状態である。この場合、2つに分離した一方の冊子は、載置部材441に載置した状態で、初期位置P1まで移動させる。そして他方の冊子は、載置部材441が受け渡し位置P3から十分に離れてから、クランプ部材451の圧力解除により落下させる。
(パターンF)
図10のNo.16でパターンFに決定した場合、図11Fに示すように、クランプ部材451、載置部材441を同時、または任意の順序で初期位置への移動を開始する(S361)。No.16のようにフェーズ4で、冊子Bが電源オン時に既に落下している場合は、この落下位置は冊子搬送部440の可動部材に影響を与えない位置であるため、直ぐに載置部材441の初期位置P1への移動を同時に開始しても問題ない。
(パターンG)
図10のNo.2、4でパターンGに決定した場合、図11Gに示すように、載置部材441の移動を禁止する(S371)。そしてクランプ部材451を上昇させてから、圧力解除を行う(S372、S373)。No.2、4が含まれるフェーズ1は、電源オフ時の動作状態が、冊子搬送部440により冊子Bの搬送中の状態である。そしてNo.2ではその搬送中の冊子Bが、電源オン時にそのまま載置部材441に留まっている状態である。この場合、冊子Bが落下する虞があるために載置部材441の移動を禁止している。No.4の場合には、電源オン時には、電源オフ時に搬送していた冊子Bが不明となった状態である。この場合、冊子Bは落下している可能性が高いので、載置部材441の移動を禁止している。
このように、本実施形態では、制御部210が、記憶部220から読み出した電源オフ時の冊子搬送部440および冊子受取部の動作状態、ならびに電源オン時の用紙検知センサー442、452の検知出力に基づいて、電源オン時の冊子搬送部440および冊子受取部450の初期動作を決定する。このようにすることで、落下冊子検知用のセンサーを配置しなくても、冊子Bの落下有無を判断できるので、冊子搬送部440等の後処理装置20の可動部材が、落下した冊子Bとの接触により破損することを防止できる。
(変形例1)
図10のNo.5、9のように電源オン時に、用紙検知センサー442、452がともにオン(用紙有り)の場合であれば、冊子搬送部440の初期位置P1までの移動を開始させてから、その移動が完了するまで用紙検知センサー442の検知出力を監視し続けてもよい。そして、監視中に用紙検知センサー442の検知出力が、オフに変化した場合、冊子Bが載置部材441から落下したと判断し、冊子搬送部440の移動を禁止に変更し、その移動を停止させる。このようにすることで、初期位置P1への移動している最中に冊子Bが移動方向の下流側(前方)に落下し、冊子搬送部440の可動部材が変形、破損することを防止する。
(変形例2)
なお、電源オン時に、用紙検知センサー442、452がともにオフ(用紙無し)の場合であれば、冊子搬送部440の移動を禁止するようにしてもよい。図10の例では、No.4、8、12とともに、No.16についても冊子搬送部440の移動を禁止する。
(その他の変形例)
なお、本実施形態においては、保持部の一例として一対のクランプ部材451により冊子を保持する例を示したが、これに限られない。保持部として、用紙または冊子の両脇をクリップにより把持する把持部材を適用してもよく、また、吸引ポンプの吸引力により用紙または冊子の表面を吸着する吸着部材を適用してもよい。
また本実施形態では、複数枚の用紙を束ねた用紙束に対して中綴じ処理を施して冊子Bを形成し、これを冊子搬送部440、冊子受取部450により搬送する例を示した。しかし、これに限られない。中綴じ処理に替えて平綴じ処理した冊子または、中綴じ処理をせずに単に重ねた用紙束を冊子として、保持部により搬送する構成としてもよい。
さらに冊子Bを落下させた場合、あるいは落下したと推定される場合、その旨の情報を操作・表示部120等に表示し、ユーザーによる処理を促してもよい。
以上に説明した後処理装置および画像形成システムの構成は、上記の実施形態および変形例の特徴を説明するにあたって主要構成を説明したのであって、上記の構成に限られない。また、一般的な後処理装置および画像形成システムが備える構成を排除するものではない。
10 画像形成システム、
100 画像形成装置、
20 後処理装置、
210 制御部、
220 記憶部、
230 用紙搬送部、
240 排紙部、
300 反転搬送装置、
310 反転・重ね搬送路、
400 中綴じ装置、
410中折り部、
411 折りローラ、
412 折りブレード、
420 綴じ部、
430 積載部、
431、432 押し出し部、
440 冊子搬送部、
441 載置部材、
442 用紙検知センサー、
443 支持部、
444、445 スライド部材、
450 冊子受取部、
451 クランプ部材(保持部)、
452 用紙検知センサー、
453 支持部材、
460 加圧ローラ、
500 平綴じ装置、
P 用紙、
B 冊子、
P1、P2 初期位置、
P3 受け渡し位置。

Claims (10)

  1. 電源オン時に初期動作を行う後処理装置であって、
    複数枚の用紙を重ねた冊子を載置部材上に載置した状態で、前記冊子を搬送する冊子搬送部と、
    受け渡し位置で、前記冊子搬送部によって搬送され、受け渡された前記冊子を保持する保持部を備え、前記保持部により保持した前記冊子を受け取る冊子受取部と、
    前記載置部材上の用紙の有無を検知する第1の用紙検知センサーと、
    前記保持部で保持している用紙の有無を検知する第2の用紙検知センサーと、
    前記冊子搬送部、および前記冊子受取部の動作状態を記憶する履歴記憶部と、
    前記履歴記憶部から読み出した電源オフ時の前記冊子搬送部および前記冊子受取部の動作状態、ならびに前記電源オン時の前記第1および第2の用紙検知センサーの検知出力に基づいて、前記電源オン時における前記冊子搬送部および前記冊子受取部の前記初期動作を決定する制御部と、
    を備える後処理装置。
  2. 前記制御部は、初期動作において、前記冊子搬送部の初期位置への移動可否を決定する、請求項1に記載の後処理装置。
  3. 前記電源オン時に前記第1および第2の用紙検知センサーがともに用紙無しを示していれば、
    前記制御部は、前記初期動作において、前記冊子搬送部の移動を禁止する、請求項2に記載の後処理装置。
  4. 前記電源オン時に前記第1および第2の用紙検知センサーがともに用紙無しを示していた場合であっても、前記履歴記憶部から読み出した前記動作状態が、前記冊子受取部の前記受け渡し位置から前記初期位置へ向けての移動中であれば、
    前記制御部は、前記初期動作において、前記冊子搬送部の前記初期位置への移動を許可する、請求項3に記載の後処理装置。
  5. 前記履歴記憶部から読み出した前記動作状態が、前記保持部への前記冊子の受け渡しが完了した状態であり、前記電源オン時に前記第2の用紙検知センサーが用紙有りを示していれば、
    前記制御部は、前記初期動作において、前記冊子搬送部の初期位置への移動を開始させてから、前記保持部を作動させて前記冊子の保持を解除して、前記冊子を落下させる、請求項2に記載の後処理装置。
  6. 前記電源オン時に前記第1および第2の用紙検知センサーが、いずれも用紙有りを示していれば、
    前記制御部は、前記初期動作において、前記保持部での前記冊子の保持を解除してから、前記冊子搬送部の初期位置までの移動を開始させるとともに、
    前記第1の用紙検知センサーの出力を監視し続ける、請求項2に記載の後処理装置。
  7. 前記制御部は、前記冊子搬送部の初期位置までの移動中に、前記第1の用紙検知センサーの検知出力が用紙無しに変化した場合、前記冊子搬送部の移動を停止させる、請求項6に記載の後処理装置。
  8. 前記電源オン時に、前記第1の用紙検知センサーが用紙有りを示し、前記第2の用紙検知センサーが用紙無しを示していれば、
    前記制御部は、前記初期動作において、前記冊子搬送部を初期位置まで移動させる、請求項2に記載の後処理装置。
  9. 画像形成装置と、
    前記画像形成装置により画像が形成された用紙に後処理を施す、請求項1〜請求項8のいずれか1つに記載の後処理装置と
    を備える画像形成システム。
  10. 複数枚の用紙を重ねた冊子を載置部材上に載置した状態で、前記冊子を搬送する冊子搬送部と、
    受け渡し位置で、前記冊子搬送部によって搬送され、受け渡された前記冊子を保持する保持部を備え、前記保持部により保持した前記冊子を受け取る冊子受取部と、
    前記載置部材上の用紙の有無を検知する第1の用紙検知センサーと、
    前記保持部で保持している用紙の有無を検知する第2の用紙検知センサーと、
    前記冊子搬送部、および前記冊子受取部の動作状態を記憶する履歴記憶部と、
    を備える後処理装置で実行される初期動作の制御方法であって、
    電源がオン時に、前記履歴記憶部から電源オフ時の前記冊子搬送部および前記冊子受取部の動作状態を読み出すステップと、
    前記第1および第2の用紙検知センサーの検知出力を取得するステップと、
    前記動作状態および前記第1および第2の用紙検知センサーの検知出力に基づいて、前記電源オン時における前記冊子搬送部および前記冊子受取部の前記初期動作を決定するステップと
    を含む後処理装置の制御方法。
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