JP6632423B2 - 冷凍サイクル、およびこの冷凍サイクルを用いた車両用の空調システム - Google Patents
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Description
しかし、この車両用の空調システムは、二つの冷凍サイクルを有しているために、従来の車両用の空調システムよりもサイズが大型化しており、また二つの冷凍サイクルを切替えるための構成も複雑化している。
冷媒が循環する循環路に、熱交換媒体との熱交換により前記冷媒を冷却して液化させるコンデンサと、液化した前記冷媒を気化させるエバポレータと、前記エバポレータ側から吸引して圧縮した前記冷媒を前記コンデンサが位置する下流側に吐出するコンプレッサと、が設けられた冷凍サイクルにおいて、
温度に応じて前記冷媒の吸着/脱着が可能な吸着材が封入された吸着材容器を、前記コンデンサとの間で熱交換可能に配置し、
前記吸着材容器と、前記エバポレータと前記コンプレッサとの間の前記循環路とを接続する配管に、開閉弁を設けたことを特徴とする冷凍サイクル。
これにより、吸着材容器内に封入された吸着材への冷媒の吸着/脱着のために、吸着材の冷却/加熱のための媒体の供給源を別途用意する必要がなく、吸着材への冷媒の吸着/脱着を行うことができる。
また、吸着材容器を、コンプレッサ式の冷凍サイクルのエバポレータとコンプレッサとの間の循環路に配管を介して接続したことで、配管に設けた開閉弁を開いて、吸着材に冷媒を吸着させると、エバポレータで冷媒を蒸発させることができる。
これにより、コンプレッサ式の冷凍サイクルと、吸着ヒートポンプ式の冷凍サイクルの両方の機能を有する冷凍サイクルが、コンプレッサ式の冷凍サイクルの構成品を流用しつつ、最小限の構成の追加で実現できるので、冷凍サイクルの構成と運用をより簡単にすることができる。
図1は、実施の形態にかかる冷凍サイクル2を備える車両用の空調システム1の概略図である。なお、図1では、吸着材容器6に収容された吸着材Sの一部のみを示している。
エバポレータ3では、循環路21を介してコンデンサ5側から供給された冷媒M1を減圧下で蒸発させて、冷媒M1が蒸発コア3aで蒸発する際の気化熱で、エバポレータ3を通過する空気Airが冷却されるようになっている。
このコンプレッサ4は、エバポレータ3側から冷媒M1を吸引して圧縮するものであり、圧縮した冷媒M1は、コンプレッサ4の下流側に位置するコンデンサ5(凝縮器)側に吐出されるようになっている。
ここで、実施の形態では、熱交換媒体M2として、例えば、水にエチレングリコール系の不凍液を混合した流体を用いており、循環路21を通流する冷媒M1として、例えばR134aを用いている。
このように、冷凍サイクル2では、冷媒M1が循環路21内を循環するようになっており、コンプレッサ式の冷凍サイクルが循環路21に沿って形成されている。
ここで、本明細書における用語「高温の冷媒M1」における「高温」は、コンプレッサ4から吐出される圧縮された冷媒の最高温度を意味し、コンプレッサ4の性能に応じて変わる温度である。
また、用語「低温の熱交換媒体M2」における「低温」は、コンデンサ5での熱交換により、コンプレッサ4で圧縮されて高温になった冷媒M1を冷却することのできる温度を意味し、コンプレッサ4で圧縮されたのちに吐出される冷媒の最高温度よりも低い温度である。そして、この場合の「低温」の下限は、熱交換器7での熱交換により実現可能な熱交換媒体M2の最低温度を意味し、熱交換器7の性能に応じて変わる温度である。
また、無機系の吸着材として、例えばシリカゲルやゼオライトなどが例示される。
配管61の途中には、開閉弁65が設けられており、この開閉弁65の開閉により、吸着材容器6の密閉された内部空間と、循環路21(領域21a)との連通/遮断が切り替えられるようになっている。
これにより、コンデンサ5では、高温の冷媒M1との間で熱交換により、吸着材Sが加熱されて、吸着材Sに吸着されていた冷媒M1が放出されて、配管61を介してコンプレッサ4側に吸入されるようになっている。
これにより、コンデンサ5では、熱交換媒体M2との間で熱交換により、吸着材Sが冷却されて、吸着材Sが冷媒M1の吸着に適した温度に保持される。そして、吸着材Sへの冷媒M1の吸着により、エバポレータ3から吸着材容器6までの領域が負圧になるので、コンプレッサ4を停止した状態で、エバポレータ3での冷媒M1の蒸発が連続的に行われるようになっている。
図2は、車両用の空調システム1が備える冷凍サイクル2おいて、吸着材Sに対する冷媒M1の吸着/脱着を利用して、エバポレータ3での冷媒M1の蒸発を行う場合の動作を説明するフローチャートである。
具体的には、制御装置8が、コンプレッサ4を稼動させた状態でポンプPを停止して、コンデンサ5に、コンプレッサ4からの高温の冷媒M1のみが供給されるようにする。
そして、吸着材Sから放出された冷媒M1は、配管61と循環路21を通ってコンプレッサ4側に吸入される。
具体的には、制御装置8は、脱着工程の開始から所定時間が経過したのち、吸着材Sの温度Tsと、コンデンサ5から排出される冷媒M1の温度Tmとを比較する。そして、吸着材Sの温度Tsが、冷媒M1の温度Tmと同じ温度になった時点で、吸着材Sからの冷媒M1の脱着が完了したと判定する。
そして、吸着材Sに吸着されている冷媒M1が総て脱着すると、吸着材Sには、当該吸着材Sの温度を低下させる脱着熱が作用しなくなるので、吸着材Sは、コンプレッサ4から供給される高温の冷媒M1との間での熱交換により、温度が上昇することになる。
なお、脱着工程の開始から所定時間を待つのは、脱着工程の開始直後の吸着が始まった時点では、吸着熱による温度の低下が不十分であり、誤って冷媒M1の脱着の完了を判定してしまう可能性があるからである。
具体的には、ステップS105において制御装置8が、開閉弁65を閉じて、吸着材容器6と循環路21との連通を遮断したのち、ポンプPを稼動させて、低温の熱交換媒体M2のコンデンサ5への供給を再開する。
そして、ステップS106において制御装置8が、コンプレッサ4を停止させて、コンプレッサ4によるエバポレータ3での冷媒M1の蒸発を停止させる。
具体的には、エバポレータ3の出口側に設けた温度センサ(図示せず)により、エバポレータ3の出口側の温度Toutを特定し、特定した温度Toutが、吸着工程の開始判定用の閾値温度Th1以上となった場合には、吸着工程の開始を決定する。
ここで、コンプレッサ4の停止よりも先に開閉弁65を閉じているので、吸着材容器6の内圧は、コンプレッサ4が稼動していたときの低い圧力のままで保持されている。
そして、コンプレッサ4の停止直後に、開閉弁65を開くと、吸着材容器6の内圧と、循環路21(領域21a)の内圧とがほぼ同じであるので、エバポレータ3側から吸着材容器6内に、冷媒M1を十分に吸引できなくなる可能性がある。
そして、続くステップS108において、制御装置8が、開閉弁65を開いて、吸着材容器6と循環路21とを連通させたのち、ステップS109において、吸着材Sに冷媒M1を吸着させる吸着工程を開始する。
具体的には、制御装置8が、停止させていたポンプPを稼動させて、コンデンサ5に、熱交換器7で冷却された熱交換媒体M2のみが供給されるようにする。
そのため、ステップS110において制御装置8は、エバポレータ3の出口側の温度Toutを用いて、吸着工程の終了の可否を判定している。
そして、続くステップS111において、制御装置8が、開閉弁65を閉じて、吸着材容器6と循環路21との連通を遮断したのち、ステップS112において、停止させていたコンプレッサ4を稼動させる。
これにより、コンプレッサ4によるエバポレータ3での冷媒の蒸発が開始されることになる。
よって、エバポレータ3での冷媒M1の蒸発を、コンプレッサ4を用いた蒸発と、吸着材Sへの冷媒M1の吸着を用いた蒸発との間で交互に切り替えて行うことができるので、コンプレッサ4の稼動時間を少なくできる。
(1)冷媒M1が循環する循環路21に、熱交換媒体M2との熱交換により冷媒M1を冷却して液化させるコンデンサ5と、液化した冷媒M1を気化させるエバポレータ3と、エバポレータ3側から吸引して圧縮した冷媒M1を、コンデンサ5が位置する下流側に吐出するコンプレッサ4と、が設けられた冷凍サイクル2において、
温度に応じて冷媒M1の吸着/脱着が可能な吸着材Sが封入された吸着材容器6を、コンデンサ5との間で熱交換可能に配置し、
吸着材容器6と、エバポレータ3とコンプレッサ4との間の循環路21の領域21a(低圧側領域)とを接続する配管61に、開閉弁65を設けた構成とした。
そのため、吸着材Sが封入された吸着材容器6を、コンデンサ5を通流する高温の冷媒M1や熱交換媒体M2に対して熱交換可能に配置することで、コンプレッサ式の冷凍サイクル2のコンデンサ5に供給される低温の熱交換媒体M2と高温の冷媒M1とを利用して、吸着材Sの冷却/加熱を行うことで、吸着材Sに対する冷媒M1の吸着/脱着を行うことができる。
これにより、吸着材容器6内に封入された吸着材Sへの冷媒M1の吸着/脱着のために、吸着材Sの冷却/加熱のための媒体の供給源を別途用意する必要がなく、吸着材Sへの冷媒M1の吸着/脱着を行うことができる。
また、吸着材容器6を、コンプレッサ式の冷凍サイクル2のエバポレータ3とコンプレッサ4との間の循環路21に配管61を介して接続したことで、配管61に設けた開閉弁65を開いて、吸着材Sに冷媒M1を吸着させると、エバポレータ3で冷媒M1を蒸発させることができる。
これにより、コンプレッサ式の冷凍サイクルと、吸着ヒートポンプ式の冷凍サイクルの両方の機能を有する冷凍サイクル2が、コンプレッサ式の冷凍サイクル2の構成品を流用しつつ、最小限の構成(吸着材容器6、配管61、開閉弁65)の追加で実現できるので、冷凍サイクル2の構成と運用をより簡単にすることができる。
吸着材Sでの冷媒M1の吸着状態が、吸着材Sでの冷媒M1の吸着量が飽和した飽和状態と、吸着材Sへの冷媒M1の吸着が可能な脱着状態の何れであるのかを判定し、
吸着材Sでの冷媒M1の吸着状態が飽和状態である場合には、コンプレッサ4での冷媒M1の吸引により、エバポレータ3での冷媒M1の蒸発(気化)を実施し、
吸着材Sでの冷媒M1の吸着状態が脱着状態である場合には、吸着材Sへの冷媒M1の吸着により、エバポレータ3での冷媒M1の蒸発(気化)を実施する構成とした。
吸着材Sから冷媒M1を脱着させる脱着工程を実施している際に、吸着材Sの温度Tsが、冷媒M1の温度Tmと同じ温度になると、吸着材Sからの冷媒M1の脱着が完了した脱着状態であると判定し、
吸着材Sに冷媒M1を吸着させる吸着工程を実施している際に、エバポレータ3の出口側の温度Toutが、閾値温度Th2以上になると、吸着材Sでの冷媒M1の吸着量が飽和状態であると判定する構成とした。
また、吸着材Sから冷媒M1を脱着させる脱着工程を実施している間、コンデンサ5への熱交換媒体M2の供給を停止することで、コンプレッサ4から吐出された高温の冷媒M1を、温度を低下させることなく、吸着材Sとの熱交換にそのまま用いることができる。
これにより、脱着工程を実施している間も熱交換媒体M2がコンデンサ5に供給され続けている場合に比べて、より短時間で吸着材Sを脱着状態にすることができるので、コンプレッサ4での冷媒M1の吸引によるエバポレータ3での冷媒M1の蒸発(気化)と、吸着材Sへの冷媒M1の吸着によるエバポレータ3での冷媒M1の蒸発(気化)との間の切り替えサイクルを短くすることができる。
吸着材Sへの冷媒M1の吸着による気化を行う場合には、
コンプレッサ4を停止して、圧縮されて高温になった冷媒M1のコンデンサ5への供給を停止する一方で、
ポンプPを駆動して、熱交換器7での熱交換により放熱されて低温になった熱交換媒体M2をコンデンサ5に供給する構成とした。
コンプレッサ4での冷媒M1の吸引による気化を行う場合には、
ポンプPを停止して、熱交換器7での熱交換により放熱されて低温になった熱交換媒体M2のコンデンサ4への供給を停止する構成とした。
上記のように構成して、吸着材Sへの冷媒M1の吸着を行う際に、熱交換器7での熱交換により放熱されて冷却された熱交換媒体M2がコンデンサ5に供給されないようにすることで、コンプレッサ4により圧縮されて高温になった冷媒M1のみがコンデンサ5に供給される。
これにより、供給されたM1との熱交換により、吸着材Sを冷媒M1の脱着に適した温度に調節できる。
制御装置8は、
アイドリングストップ機能により駆動源が停止した際に、吸着材Sへの冷媒M1の吸着による気化を実施する構成とした。
上記のように構成すると、アイドリングストップ機能による駆動源の停止時に、吸着材Sへの冷媒M1の吸着により、エバポレータ3での冷媒M1の蒸発(気化)を実施することで、アイドリングストップ機能により駆動源が停止している間も、車室内に供給する空気を冷却することができる。
これにより、アイドリングストップ機能により駆動源が停止しても、継続して車室内の空調(冷房)を行うことができる。
この場合には、コンデンサ5において吸着材Sからの冷媒M1の脱着に平行して、高温の冷媒M1の冷却による凝縮が行われることになるので、コンデンサ5よりも下流側に液化されていない気体状態の冷媒M1が大量に供給されることを好適に防止でき、エバポレータ3での冷媒M1の蒸発効率の低下を好適に防止できる。
2 冷凍サイクル
3 エバポレータ(蒸発器)
4 コンプレッサ(圧縮器)
5 コンデンサ(凝縮器)
6 吸着材容器
7 熱交換器(ラジエータ)
8 制御装置
21 循環路
21a 領域
25 リキッドタンク
26 膨張弁
61 配管
65 開閉弁
71 循環路
91 ヒータコア
M1 冷媒(熱交換媒体)
M2 熱交換媒体
P ポンプ
S 吸着材
Claims (8)
- 冷媒が循環する循環路に、熱交換媒体との熱交換により前記冷媒を冷却して液化させるコンデンサと、液化した前記冷媒を気化させるエバポレータと、前記エバポレータ側から吸引して圧縮した前記冷媒を、前記コンデンサが位置する下流側に吐出するコンプレッサと、が設けられた冷凍サイクルにおいて、
温度に応じて前記冷媒の吸着/脱着が可能な吸着材が封入された吸着材容器を、前記コンデンサとの間で熱交換可能に配置し、
前記吸着材容器と、前記エバポレータと前記コンプレッサとの間の前記循環路とを接続する配管に、開閉弁を設けたことを特徴とする冷凍サイクル。 - 前記吸着材での前記冷媒の吸着状態に基づいて、前記エバポレータでの前記冷媒の気化を、前記吸着材への前記冷媒の吸着による気化と、前記コンプレッサでの前記冷媒の吸引による気化との間で切り替えて制御する制御手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の冷凍サイクル。
- 前記制御手段は、
前記吸着材での前記冷媒の吸着状態が、前記吸着材での前記冷媒の吸着量が飽和した飽和状態と、前記吸着材への前記冷媒の吸着が可能な脱着状態の何れであるのかを判定し、
前記吸着材が前記飽和状態である場合には、前記コンプレッサでの前記冷媒の吸引による気化を実施し、
前記吸着材が脱着状態である場合には、前記吸着材への前記冷媒の吸着による気化を実施することを特徴とする請求項2に記載の冷凍サイクル。 - 前記熱交換媒体の循環路に、熱交換器と、ポンプをさらに備えることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の冷凍サイクル。
- 前記制御手段は、
前記吸着材への前記冷媒の吸着による気化を行う場合には、
前記コンプレッサを停止して、圧縮した前記冷媒の前記コンデンサへの供給を停止する一方で、前記ポンプを駆動して、前記熱交換器での熱交換により放熱された前記熱交換媒体を前記コンデンサに供給することを特徴とする請求項4に記載の冷凍サイクル。 - 前記制御手段は、
前記コンプレッサでの前記冷媒の吸引による気化を行う場合には、
前記ポンプを停止して、前記熱交換器での熱交換により放熱された前記熱交換媒体の前記コンデンサへの供給を停止することを特徴とする請求項4または請求項5に記載の冷凍サイクル。 - 請求項1から請求項6の何れか一項に記載の冷凍サイクルのエバポレータで、車室内に供給する空気を冷却する構成としたことを特徴とする車両用の空調システム。
- 請求項2から請求項6の何れか一項に記載の冷凍サイクルのエバポレータで、車室内に供給する空気を冷却する車両用の空調システムであって、
前記車両は、当該車両の停止時に駆動源を停止するアイドリングストップ機能を備えており、
前記制御手段は、
前記アイドリングストップ機能により前記駆動源が停止した際に、前記吸着材への冷媒の吸着による気化を実施することを特徴とする車両用の空調システム。
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