JP6732494B2 - 工作機械とその制御装置 - Google Patents
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Description
また、前記切削工具とワークとを、前記加工送り方向に交差する方向に沿って振動させることによって被切削面に凹部を形成する振動切削装置が知られている(例えば、特許文献2参照。)。
往動の切削軌跡に対して復動の切削軌跡が徐々に近づくと、加工送り方向の未切削部分が増加し、復動の切削軌跡に対して往動の切削軌跡が徐々に離れると、加工送り方向に切削が進行する。
切削工具の先端は所定の径を有するため、ワークの周面は切削工具により、断面視で円弧状に抜かれた形状で切削される。
加工送り方向に切削が進行するに従って、往動の切削軌跡と復動の切削軌跡の間には、既切削部分の端縁と進行する切削部分の端縁との間の切削残りが凸状に突出して被切削面に残る。
前記切削残りの高さは、復動の切削軌跡に対して往動の切削軌跡が徐々に離れることによって徐々に高くなり、往動の切削軌跡に対して復動の切削軌跡が徐々に近づくことによって徐々に低くなる。
前記振動切削加工においては、この凸状の切削残りの存在は避けられず、前記切削残りの最大の高さによって、切削加工後のワークの真円度を低下させる場合があるという課題があった。
また、切削工具とワークとの加工送り方向に交差する方向に沿った振動によって切削軌跡上に形成される凹部によって、潤滑油等を保持してワーク外周面上の摺動性を向上させることが可能となる。
さらに、加工送り方向に沿った往復振動の主軸位相および振幅が、加工送り方向に沿った往復振動において前進移動する往動の切削軌跡と後退移動する復動の切削軌跡とを交差させるように設定されていることにより、振動切削加工によって生じる切削屑を、振動切削加工の往復振動において前進移動する往動の切削軌跡と後退移動する復動の切削軌跡とが交差する部分で分断することができる。
また、切削工具とワークとの加工送り方向に交差する方向に沿った振動によって切削軌跡上に形成される凹部によって、潤滑油等を保持してワーク外周面上の摺動性を向上させることが可能となる。
さらに、振動手段が、振動切削加工において加工送り方向に沿った往復振動において前進移動する往動の切削軌跡と後退移動する復動の切削軌跡との間の距離が等しくなる主軸位相、すなわち、主軸の回転角度位置の間で、加工送り方向と交差する方向に沿って振動させるように、送り手段および回転手段と連係しているため、往復振動において前進移動する往動と後退移動する復動との変曲部分に向かった切削工具のワークへの切り込み量の増加と、互いに近接または離反する往動の切削軌跡と復動の切削軌跡の間に凸状に突出する切削残りの突出高さの増加との相補的な作用が効率良く行われ、切削加工後のワークの被切削面の凹凸の発生が抑制されてワークの真円度を向上することができる。
また、切削工具とワークとの加工送り方向に交差する方向に沿った振動によって切削軌跡上に形成される凹部によって、潤滑油等を保持してワーク外周面上の摺動性を向上させることが可能となる。
さらに、加工送り方向に沿った往復振動の主軸位相および振幅が、加工送り方向に沿った往復振動において前進移動する往動の切削軌跡と後退移動する復動の切削軌跡とを交差させるように設定されていることにより、振動切削加工によって生じる切削屑を、振動切削加工の往復振動において前進移動する往動の切削軌跡と後退移動する復動の切削軌跡とが交差する部分で分断することができる。
また、切削工具とワークとの加工送り方向に交差する方向に沿った振動によって切削軌跡上に形成される凹部によって、潤滑油等を保持してワーク外周面上の摺動性を向上させることが可能となる。
さらに、振動手段が、振動切削加工において加工送り方向に沿った往復振動において前進移動する往動の切削軌跡と後退移動する復動の切削軌跡との間の距離が等しくなる主軸位相、すなわち、主軸の回転角度位置の間で、加工送り方向と交差する方向に沿って振動させるように、送り手段および回転手段と連係しているため、往復振動において前進移動する往動と後退移動する復動との変曲部分に向かった切削工具のワークへの切り込み量の増加と、互いに近接または離反する往動の切削軌跡と復動の切削軌跡の間に凸状に突出する切削残りの突出高さの増加との相補的な作用が効率良く行われ、切削加工後のワークの被切削面の凹凸の発生が抑制されてワークの真円度を向上することができる。
工作機械100は、回転手段としての主軸110と、刃物台としての切削工具台130Aとを備えている。
主軸110の先端には、ワーク保持手段としてのチャック120が設けられている。
チャック120を介して主軸110にワークWが保持される。
主軸110は、主軸モータの動力によって回転駆動されるように主軸台110Aに支持されている。
主軸110は、主軸台110Aを介してZ軸方向送り機構160によって、Z軸方向に移動する。
Z軸方向送り機構160は、主軸110をZ軸方向に移動させる主軸移動機構を構成している。
Z軸方向ガイドレール162に、Z軸方向ガイド164を介してZ軸方向送りテーブル163がスライド自在に支持されている。
Z軸方向送りテーブル163側にリニアサーボモータ165の可動子165aが設けられ、ベース161側にリニアサーボモータ165の固定子165bが設けられている。
Z軸方向送りテーブル163の移動によって主軸台110AがZ軸方向に移動し、主軸110のZ軸方向への移動が行われる。
切削工具台130Aは、工作機械100のベッド側に、X軸方向送り機構150及び図示しないY軸方向送り機構によって、Z軸方向に直交するX軸方向と、Z軸方向及びX軸方向に直交するY軸方向とに移動自在に設けられている。
X軸方向送り機構150とY軸方向送り機構とによって、切削工具台130Aを主軸110に対してX軸方向及びY軸方向に移動させる刃物台移動機構が構成されている。
X軸方向ガイドレール152に、X軸方向ガイド154を介してX軸方向送りテーブル153がスライド自在に支持されている。
リニアサーボモータ155の駆動によってX軸方向送りテーブル153が、X軸方向に移動駆動される。
なお、Y軸方向送り機構は、X軸方向送り機構150をY軸方向に配置したものであり、X軸方向送り機構150と同様の構造であるため、図示及び構造についての詳細な説明は割愛する。
切削工具台130Aは、X軸方向送りテーブル153の移動駆動によってX軸方向に移動し、Y軸方向送り機構が、Y軸方向に対して、X軸方向送り機構150と同様の動作をすることによって、Y軸方向に移動する。
この場合、送り手段が、切削工具台130AをX軸方向、Y軸方向、Z軸方向に移動させる刃物台移動機構から構成され、固定的に位置決めされて回転駆動される主軸110に対して、切削工具台130Aを移動させることによって、切削工具130をワークWに対して加工送り動作させることができる。
この場合、送り手段が、主軸台110AをX軸方向、Y軸方向、Z軸方向に移動させる主軸台移動機構から構成され、固定的に位置決めされる切削工具台130Aに対して、主軸台110Aを移動させることによって、切削工具130をワークWに対して加工送り動作させることができる。
また、本実施例では、切削工具130に対してワークWを回転させる構成としたが、ワークWに対して切削工具130を回転させる構成としてもよい。
制御部181は、各送り機構を振動手段として、各々対応する移動方向に沿って往復振動させながら、主軸台110A又は切削工具台130Aを各々の方向に移動させるように制御している。
図4では、ワーク外周面の状態を分かり易く説明するため、縦軸を加工送り方向におけるワークWに対する切削工具130の位置、横軸をワークWの1回転、すなわち、主軸位相0°から360°とし、ワーク外周面を周方向に沿って展開したワーク外周面の切削工具130による切削軌跡を示している。
なお、正弦曲線状の波形の谷を通過する仮想線(1点鎖線)において、主軸位相0°から360°まで変化したときの切削工具130の位置の変化量が、送り量を示す。
図4に示されるように、ワークWの1回転当たりのワークWに対する切削工具130(主軸台110A(主軸110)又は切削工具台130A)の振動数Nが、3.5回(振動数N=3.5)を例に説明する。
振動切削加工を実行する時にワークWから生じる切削屑は、空振り動作によって順次分断される。
工作機械100は、切削工具130の加工送り方向に沿った往復振動によって切削屑を分断しながら、ワークWの切削加工を円滑に行うことができる。
言い換えると、ワーク外周面のn+1回転目(nは1以上の整数)における復動時の切削工具130の切削軌跡が、ワーク外周面のn回転目における切削工具130の切削軌跡まで到達すればよい。
図4に示されるように、n+1回転目とn回転目のワークWにおける切削工具130により切削される形状の位相が一致(同位相)とならなければよく、必ずしも180°反転させる必要はない。
ワークWの1回転で1回より少ない振動(0<振動数N<1.0)を行うように設定することもできる。
この場合、1振動に対して1回転以上主軸110が回転する。
主軸台110A(主軸110)又は切削工具台130A(切削工具130)の往復振動は、指令時間単位に基づく所定の周波数で動作が可能となる。
例えば、制御部181によって1秒間に250回の指令を送ることが可能な工作機械100の場合、制御部181による動作指令は、1÷250=4(ms)周期(指令時間単位毎)で行われる。
また、加工送り方向への往復振動の往動から復動へまたは復動から往動へ変曲する点に対応する主軸位相の位置が加工送り方向に交差する方向への往復振動の往動から復動へまたは復動から往動へ変曲する点となるように、上記両交差点CR間で加工送り方向に交差する方向に往復振動させることもできる。
なお加工送り方向への往復振動の往動から復動へまたは復動から往動へ変曲する点に対応する主軸位相の位置でワークWに対する切削の切り込み量が最大となるように、加工送り方向に交差する方向に往復振動させることもできる。
なお、本実施形態では、加工送り方向に交差する方向への振動を、往動時と復動時の両方において実行するように設定しているが、往動時のみもしくは復動時のみに実行するように設定することもできる。
なお、加工送り方向への振動切削加工が、異なる位相であり、互に近接又は離反する往動と複動とを繰り返すものであれば、必ずしも交差しないものであっても良い。
110 ・・・ 主軸(回転手段)
110A・・・ 主軸台
120 ・・・ チャック(ワーク保持手段)
130 ・・・ 切削工具
130A・・・ 切削工具台(刃物台)
150 ・・・ X軸方向送り機構(刃物台移動機構、送り手段、振動手段)
151 ・・・ ベース
152 ・・・ X軸方向ガイドレール
153 ・・・ X軸方向送りテーブル
154 ・・・ X軸方向ガイド
155 ・・・ リニアサーボモータ
155a・・・ 可動子
155b・・・ 固定子
160 ・・・ Z軸方向送り機構(主軸移動機構、送り手段、振動手段)
161 ・・・ ベース
162 ・・・ Z軸方向ガイドレール
163 ・・・ Z軸方向送りテーブル
164 ・・・ Z軸方向ガイド
165 ・・・ リニアサーボモータ
165a・・・ 可動子
165b・・・ 固定子
180 ・・・ 制御装置
181 ・・・ 制御部(切削制御手段)
W ・・・ ワーク
Wd・・・ 凹部
CR・・・ 切削軌跡上の交差点
So・・・ 従来の切削軌跡の切り込み深さ位置(従来の凹部の最深位置)
Sa1・・ 従来の交差点の両側にある切削残りの高さ位置
Sa2・・ 図5の6A−6Aの位置での切削残りの高さ位置(=Sb)
Sa3・・ 凹部の最深位置
Sb・・・ 図5の6B−6Bの位置での切削残り高さ位置
Claims (5)
- ワークを切削加工する切削工具と、該切削工具とワークとを相対的に回転させる回転手段と、前記切削工具と前記ワークとを所定の加工送り方向に相対的に送り動作させる送り手段と、前記切削工具とワークとを相対的に往復振動させる振動手段とを備え、前記ワークの振動切削加工を行う工作機械であって、
前記振動手段が、前記切削工具と前記ワークとを相対的に回転させつつ、前記ワークに対する前記加工送り方向と交差する方向への往復振動による切削工具の切り込み量を前記加工送り方向に沿った往復振動において前進移動する往動と後退移動する復動との変曲部分に向かって増加させるように、前記送り手段および前記回転手段と連係し、
前記加工送り方向に沿った往復振動の主軸位相および振幅が、前記加工送り方向に沿った往復振動において前進移動する往動の切削軌跡と後退移動する復動の切削軌跡とを交差させるように設定されていることを特徴とする工作機械。 - ワークを切削加工する切削工具と、該切削工具とワークとを相対的に回転させる回転手段と、前記切削工具と前記ワークとを所定の加工送り方向に相対的に送り動作させる送り手段と、前記切削工具とワークとを相対的に往復振動させる振動手段とを備え、前記ワークの振動切削加工を行う工作機械であって、
前記振動手段が、前記切削工具と前記ワークとを相対的に回転させつつ、前記ワークに対する前記加工送り方向と交差する方向への往復振動による切削工具の切り込み量を前記加工送り方向に沿った往復振動において前進移動する往動と後退移動する復動との変曲部分に向かって増加させるとともに、前記振動切削加工において前記加工送り方向に沿った往復振動において前進移動する往動の切削軌跡と後退移動する復動の切削軌跡との間の距離が等しくなる主軸位相の間で、前記加工送り方向と交差する方向に沿って振動させるように、前記送り手段および前記回転手段と連係していることを特徴とする工作機械。 - 前記変曲部分が、前記振動切削加工の前記加工送り方向に沿った往復振動において前進移動する往動の切削軌跡及び後退移動する復動の切削軌跡の交差点であって、
前記振動手段が、前記ワークに対する前記加工送り方向と交差する方向への切削工具の切り込み量を前記交差点で最大となるように、前記送り手段および前記回転手段と連係していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の工作機械。 - ワークを切削加工する切削工具と、該切削工具とワークとを相対的に回転させる回転手段と、前記切削工具と前記ワークとを所定の加工送り方向に相対的に送り動作させる送り手段と、前記切削工具とワークとを相対的に往復振動させる振動手段とを備え、前記送り手段と前記振動手段と前記回転手段とを連係させて前記ワークの振動切削加工を行う工作機械の制御装置であって、
前記回転手段によって前記切削工具と前記ワークとを相対的に回転させつつ、前記振動手段によって、前記ワークに対する前記加工送り方向と交差する方向への切削工具の切り込み量を前記加工送り方向に沿った前記往復振動において前進移動する往動と後退移動する復動との変曲部分に向かって増加させるように、前記加工送り方向に交差する方向に沿って振動させる構成とされ、
前記加工送り方向に沿った往復振動の主軸位相および振幅が、前記加工送り方向に沿った往復振動において前進移動する往動の切削軌跡と後退移動する復動の切削軌跡とを交差されるように設定されていることを特徴とする工作機械の制御装置。 - ワークを切削加工する切削工具と、該切削工具とワークとを相対的に回転させる回転手段と、前記切削工具と前記ワークとを所定の加工送り方向に相対的に送り動作させる送り手段と、前記切削工具とワークとを相対的に往復振動させる振動手段とを備え、前記送り手段と前記振動手段と前記回転手段とを連係させて前記ワークの振動切削加工を行う工作機械の制御装置であって、
前記回転手段によって前記切削工具と前記ワークとを相対的に回転させつつ、前記振動手段によって、前記ワークに対する前記加工送り方向と交差する方向への切削工具の切り込み量を前記加工送り方向に沿った前記往復振動において前進移動する往動と後退移動する復動との変曲部分に向かって増加させるように、前記加工送り方向に交差する方向に沿って振動させる構成とされ、
前記振動手段が、前記ワークに対する前記加工送り方向と交差する方向への往復振動による切削工具の切り込み量を前記加工送り方向に沿った往復振動において前進移動する往動と後退移動する復動との変曲部分に向かって増加させるとともに、前記振動切削加工において前記加工送り方向に沿った往復振動において前進移動する往動の切削軌跡と後退移動する復動の切削軌跡との間の距離が等しくなる主軸位相の間で、前記加工送り方向と交差する方向に沿って振動させるように、前記送り手段および前記回転手段と連係していることを特徴とする工作機械の制御装置。
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