JP6776497B2 - ガスバリア性樹脂組成物 - Google Patents

ガスバリア性樹脂組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP6776497B2
JP6776497B2 JP2016078212A JP2016078212A JP6776497B2 JP 6776497 B2 JP6776497 B2 JP 6776497B2 JP 2016078212 A JP2016078212 A JP 2016078212A JP 2016078212 A JP2016078212 A JP 2016078212A JP 6776497 B2 JP6776497 B2 JP 6776497B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas barrier
less
weight
alumina particles
resin composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016078212A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017186484A (ja
Inventor
永井 直文
直文 永井
剛三 松田
剛三 松田
陽介 近藤
陽介 近藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kawaken Fine Chemicals Co Ltd
Original Assignee
Kawaken Fine Chemicals Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kawaken Fine Chemicals Co Ltd filed Critical Kawaken Fine Chemicals Co Ltd
Priority to JP2016078212A priority Critical patent/JP6776497B2/ja
Publication of JP2017186484A publication Critical patent/JP2017186484A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6776497B2 publication Critical patent/JP6776497B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

本発明は、ガスバリア性樹脂組成物に関するものであり、さらに詳しくは、以下の(a)〜(d)全ての特徴を持つ6角板状のアルミナ粒子が含有してなるガスバリア性樹脂組成物であり、アルミナ粒子は、40重量部を超えて含み、樹脂は、水溶性透明樹脂、非水溶性透明樹脂、シランカップリング剤から選ばれる少なくとも1種以上を含むものであり、従来を超えるガスバリア性を持つガスバリア性樹脂組成物を提供すること及び、ガスバリア性の付与方法に関する。(a)最も大きな面積を持つ面の対角長さと厚さの比が20以上1000以下、(b)最も大きな面積を持つ面の対角長さが100nm以上5000nm以下、(c)厚さが1nm以上20nm以下、(d)アルミナ粒子の結晶がギブサイトのアルミナ粒子
近年エレクトロニクス分野や食品包装分野では耐熱性やバリア性に優れた高機能なフィルムが求められている。前者においてはエレクトロルミネセンス(EL)や液晶表示素子など大型化や軽量化の要求に加え、柔軟性を求む要望が増え、従来使用してきたガラスに代わる基板開発が行われている。例えばプラスチック製のフィルムに代える試みが盛んにおこなわれており、軽量でフレキシビリティーに優れていることから用途拡大につながると期待されている。また、透明性も非常に重要な特性であるが、これらの全ての要求を単独の樹脂のみで満たすことは困難であった。
また包装用途においては、食品包装のみならず医薬品等の包材などの、より品質の安定化等に高い性能を求められている。
このような要求に対し、樹脂中にフィラーを含有させた複合材料フィルムが知られている。
特許文献1では、樹脂フィルム中にセルロース材料からなる繊維状フィラーを含有させ高い寸法安定性及び、ガスバリア性を有した複合フィルムに関する特許が開示されている。しかし、セルロース材料からなる繊維状フィラーは、腐敗を防ぐために保存を行うには、防腐剤を共存させる必要があり、工業的に用いることが可能な組成物を構成する場合には、これらが影響を与える場合があり、なお改善の余地が有る。
特許文献2では、基剤フィルム上に蒸着により無機薄膜を形成し、蒸着工程における異物の混入、屈曲や擦れなどの物理的な要因により欠陥をポリマーシリカ粒子からなる分散液を塗工して無機薄膜のピンホールを塞ぐことでガスバリア性を向上される技術が記載されている。しかし、この手法では、形成される蒸着膜の欠損を補うために別途ポリマーシリカ粒子で被覆を行う必要があり、簡便にガスバリア性を付与する為には、なお改善の余地が有る。
ガスバリア性が発現する機構は、添加したフィラー粒子が気体分子のフィルム透過時に防壁として働くことにより、気体分子がフィラー粒子の隙間を縫って透過せざるを得ないためである。先行技術1、2に使用したフィラー粒子形状はそれぞれ繊維状、球状でありガスバリア性を付与するフィラー剤としては、なお改善の余地が有る。
特許文献3では、膨潤性無機層状化合物、例えば粘土鉱物を使用したバリアフィルムが開示されている。しかし粘土粒子は高湿度下では粒子が膨潤し亀裂や割れなどを起こす問題があり、高度な寸法精度や安定性を求められる用途においては、これらの問題を解決する必要がある。
特開2006−282923 特開2008−36863 特開2002−293984
従来に無い無機酸化物を含有するガスバリア性樹脂組成物を提供する。
前記課題を解決するための手段は、
(1)ガスバリア性樹脂組成物であって、次の(a)〜(d)全てを満たす6角板状の形状を持つアルミナ粒子を含有する組成物。
(a)アルミナ粒子の最も大きな面積を持つ面の対角長さと厚さの比が20以上1000以下
(b)アルミナ粒子の最も大きな面積を持つ面の対角長さが100nm以上5000nm以下
(c)アルミナ粒子の厚さが1nm以上20nm以下
(d)アルミナ粒子の結晶がギブサイト
(2)(1)記載のガスバリア性樹脂組成物は、アルミナ粒子を40重量部を超えて99重量部以下含むことを特徴とする組成物。
(3)(1)記載の樹脂が、水溶性透明樹脂、非水溶性透明樹脂または、シランカップリング剤から選ばれる少なくとも1種以上を含むことを特徴とするガスバリア性樹脂組成物である。
(4)次の(a)〜(d)全てを満たす6角板状の形状を持つアルミナ粒子を含有する樹脂組成物を用いることを特徴とする、ガスバリア性の付与方法である。
(a)アルミナ粒子の最も大きな面積を持つ面の対角長さと厚さの比が20以上1000以下
(b)アルミナ粒子の最も大きな面積を持つ面の対角長さが100nm以上5000nm以下
(c)アルミナ粒子の厚さが1nm以上20nm以下
(d)アルミナ粒子の結晶がギブサイト
ガスバリア性樹脂組成物において、次の(a)〜(d)全てを満たす6角板状の形状を持つアルミナ粒子を含有する樹脂組成物であることで、特段のガスバリア性を示すことができる。
(a)最も大きな面積を持つ面の対角長さと厚さの比が20以上1000以下
(b)最も大きな面積を持つ面の対角長さが100nm以上5000nm以下
(c)厚さが1nm以上20nm以下
(d)アルミナ粒子の結晶がギブサイト
前記の特徴を持つアルミナ粒子が、40重量部を超えて99重量部以下含まれることにより、従来に無い高いガスバリア性を付与することが出来る。前記樹脂が水溶性透明樹脂、非水溶性透明樹脂または、シランカップリング剤から選ばれる少なくとも1種以上を含むことにより、透明であり基板樹脂との追従性に優れ、簡便にガスバリア性を付与することができる。次の(a)〜(d)全てを満たす6角板状の形状を持つアルミナ粒子を含有する樹脂組成物を用いることで、従来に無い高いガスバリア性を付与する方法を提供することが出来る。
(a)最も大きな面積を持つ面の対角長さと厚さの比が20以上1000以下
(b)最も大きな面積を持つ面の対角長さが100nm以上5000nm以下
(c)厚さが1nm以上20nm以下
(d)アルミナ粒子の結晶がギブサイト
本発明は、特定の形状を持つアルミナ粒子を高充填率で樹脂に添加した樹脂組成物に関すものであり、これまでに無い優れたガスバリア性を発現し広く産業の発展に寄与することが出来る。具体的には、食品包装フィルム、医薬品包装フィルムやディスプレイ部材などの透明性を必要とするガスバリアフィルムとしての展開が期待できる。
図1は、実施例1に用いた6角板状アルミナ粒子のTEM写真である。
本発明を構成する6角板状のアルミナ粒子は、1次粒子として結晶の大部分(おおよそ8割以上)が略6角形の板状の形状を持ち、分散液にあっては、アルミナ粒子が分散している状態を維持できる範囲において1次粒子の一部が凝集して2次粒子を形成することができ、最も大きな面積を持つ面の平均対角長さ(長辺とも称する)と平均厚さ(短辺とも称する)の比は(アスペクト比とも称する)、20〜1000であり、好ましい平均アスペクト比は、30〜900である。アルミナ粒子の平均アスペクト比が20未満の場合は、粒子の自己組織化による配向性が低く、高いバリア性を発現する緻密な構造が得られず、粒子の平均アスペクト比が1000を超えると透明性を持たず膜中に亀裂が発生しやすく緻密な組成物とならないため好ましくない。また、異方性を持たない形状のアルミナ粒子は、配向性を持たないことから組成物中に亀裂が発生しやすく強度の高い緻密な組成物とならず、バリア性の高い組成物が得られないため好ましくない。本発明でいう異方性を持つとは、粒子の最も大きな面積を持つ面の平均対角長さと厚さが異なっているものを意味し、辺を持たない球状や、全ての辺の長さが等しい正三角錐や正方形等の形状は含まれない。また、本発明でいう配向性を持つとは、異方性を持つ粒子の大部分が基材上に等しい特定の面を一定方向に向けて配置している状態を意味し、粒子の向きが基材上に無規則に配置されている状態は含まれない。異方性や配向性を持つことは、公知の走査型電子顕微鏡(SEMとも称する)または、透過電子顕微鏡(TEMとも称する)を用いて3万倍以上にガスバリア性組成物の表面または、組成物を形成するのに用いる分散液を拡大してアルミナ粒子を観察することで確認することができる。
本発明を構成する6角板状のアルミナ粒子の厚さは、1次粒子として1〜20nmであり、好ましくは3〜15nmである。1nm未満ではアルミナ粒子が媒体に分散したゾル状態での分散性が低く均一な組成物を形成することが困難になることから好ましくなく、20nmを超えると樹脂と複合化した際に透明性が低下し、高透明性を求められる用途では問題となる場合があり好ましくない。本発明を構成するアルミナ粒子の最も大きな面積を持つ面の平均対角長さは、1次粒子として100〜5000nmであり、好ましくは200〜3000nmである。100nm未満では十分なガスバリア性を示さない場合があり好ましくなく、5000nmを超えると透明性が低下し、高透明性を求められる用途では問題となる場合があり好ましくない。粒子が上記形状と大きさを持つことは、同様にSEMやTEMを用いて3万倍以上に拡大して観察することでも確認することができる。
本発明を構成するガスバリア性樹脂組成物は、分散媒を除いた重量としてアルミナ粒子を40重量部を超えて含み、40重量部を超えて99重量部以下含まれることにより格段のガスバリア性を示すことができる。アルミナの含有量が、40重量部以下または、99重量部を超えると十分なガスバリア性を示さない場合があり好ましくない。
本発明を構成するアルミナ粒子の結晶系は、主たる結晶形がギブサイトであり、ガスバリア性に影響を与えない範囲で他の結晶形を含むことができる。本願でいう主たる結晶形とは、アルミナを構成する結晶のうち、8割以上がギブサイトであることであり、主たる結晶形がギブサイトであることは、ガスバリア性組成物の表面または、組成物を形成するのに用いる分散液をエックス線回析により得られるピーク強度比を比較することで確認することができる。主たる結晶が他の結晶系では、本願にて特徴とする形状の結晶を得るには、過酷な反応条件を必要とし簡便に提供するには難があることから好ましくない。
次に本発明の耐熱性被覆物の製造方法について説明する。本発明のガスバリア性樹脂組成物に用いるアルミナ結晶の製造方法には、公知の方法が適用可能であり(例えば色材協会誌Vol.50,No.9,P500−504等)、特に規定されるものではないが典型例として以下の方法が挙げられる。
厚さが1〜20nm、最も大きな面積を持つ面の平均対角長さが100〜5000nmであり、かつアスペクト比が20〜1000である6角板状のアルミナ水和物粒子が分散している水性アルミナゾルを樹脂と混合して分散液とし基材に塗布し過剰な分散液を除去し、分散媒を除去する方法を説明する。
前記の水性アルミナゾルは、有機酸や無機酸を添加した酸性条件下で加水分解性アルミニウム化合物を加水分解し解膠することにより製造することができる。加水分解性アルミニウム化合物の種類および、加水分解や解膠の条件を、公知の手法により適宜選択することにより、特定の形状を持つギブサイトであるアルミナ水和物粒子からなる水性アルミナゾルを製造することができる。
加水分解性アルミニウム化合物には、各種の有機性の基を有するアルミニウム化合物を用いることができる。有機性の基を有するアルミニウム化合物としては、炭酸アルミニウムアンモニウム塩、酢酸アルミニウムなどのカルボン酸塩、アルミニウムエトキシド、アルミニウムイソプロポキシド、アルミニウムn−ブトキシド、アルミニウムsec−ブトキシドなどのアルミニウムアルコキシド、環状アルミニウムオリゴマー、ジイソプロポキシ(エチルアセトアセタト)アルミニウム、トリス(エチルアセトアセタト)アルミニウムなどのアルミニウムキレート、アルキルアルミニウムなどの有機アルミニウム化合物などが例示される。
これらの化合物のうち、適度な加水分解性を有し、副生成物の除去が容易であることなどから、アルミニウムアルコキシドが好ましく、炭素数2〜5のアルコキシル基を有するものが特に好ましい。加水分解に要する水の量は特に限定されないが、少なくともアルミニウム原子1molに対して3molを必要とし、これを一度に加えても段階的に加えても差し支えは無い。前記の加える水の量が3molを下回ると加水分解反応が完結せず、一定の形状を持つアルミナ粒子を得ることが困難であることから好ましくない。
酸性条件としては、特に限定されるものでは無いが一般にpH1〜6であり、pH1〜4の範囲が特に好ましいが、アルカリ性では、厚い結晶となるため好ましくない。無機酸としては、塩酸、硫酸、硝酸等があげられ、有機酸としては、ギ酸、酢酸等に代表されるアルキルカルボン酸類、メタンスルホン酸、トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ドデシルスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸等のスルホン酸類を使用することができ、無機酸としてはステンレスを侵食しない硝酸、有機酸としては、安価で入手の容易なギ酸、酢酸が好ましい。解膠の温度は、−10〜130℃の範囲から選択することができ、反応時間は0.5〜48時間の中から選択することができ、反応終了後の熟成時間を所望する結晶の大きさに合わせて適時選択することができる。反応温度が130℃を超えると、ギブサイトが減少してγ−アルミナの割合が増加し、−10℃未満では工業的に利用可能な時間で反応が完結しない場合があり好ましくない。反応時間は、0.5時間を下回ると反応が完結しない場合があり、48時間を超える反応時間は、工業的な量産には向かないため好ましくない。反応時間を延ばすまたは、反応終了後の熟成時間を延ばすと結晶のアスペクト比が大きくなり、反応時間を短くするまたは、熟成時間を短縮すると小さなアスペクト比の結晶が得られ、これらを適時調整することにより所望の大きさの結晶を得ることができる。
反応の濃度は、水性アルミナゾル中のギブサイト粒子が、0.1〜30重量部になるように調整することが好ましく、更に好ましくは、0.5〜20重量部になるように調整する。
水性アルミナゾル中のアルミナ粒子の濃度が0.1重量部以下の場合は、適切な膜厚を作成するのに塗布‐乾燥の操作を繰り返す必要があり、操作が煩雑となるため好ましくなく、30重量部以上の場合は、分散液の粘度が高く樹脂との混合が困難となり、均一な厚さの被膜が得られ難いのみならず、1度に厚膜を形成することにより分散媒の除去後に応力が増大し亀裂の発生や被膜が剥離するために好ましくない。
本発明のガスバリア性樹脂組成物の製造において、使用する6角板状アルミナ分散液のpHは、2〜9であることが安定な分散液を形成することができることから好適であり、pH調整試薬として水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、アンモニア、アルキルアミン、アルカノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、尿素、芳香族アミンなどの有機アミン類などを用いることができる。
無機水酸化物、炭酸塩などは、分散媒を除去した際に透明性を損なう場合があるため、これらが望ましくない用途に用いるには、有機アミン類を用いることが好ましい。更に、被覆する基材及び、または被覆操作がpHの影響を受けない場合には、この種の調整剤の添加は特に必要とせず、pH調整用添加物は、特にとらわれるものではなく、特に限定されるものではない。
また、上記に挙げたpH調整の他にイオン交換樹脂やRO膜等を用いて脱イオン処理を施しpH調整することも可能である。
本発明に係るアルミナ粒子は、製造時に使用した水に分散した状態のまま用いることもできるが、金属酸化物の分散媒が水であることにより樹脂との混合または、基材への塗布が困難な場合には、炭素数1〜3の1価アルコール、DMF等の水溶性有機溶媒を加えて塗布性を改善する他に、エチルアシッドホスフェート、ブチルアシッドホスフェート、ブチルピロホスフェート、ブトキシエチルアシッドホスフェート、2−エチルヘキシルアシッドホスフェート、オレイルアシッドホスフェート、テトラコシルアシッドホスフェート、フェニルアシッドホスフェート、ジフェニルアシッドホスフェート、ベンジルアシッドホスフェート、n -オクチルアシッドホスフェート、(2−ヒドロキシエチル)メタクリレートアシッドホスフェート、ジブチルホスフェート、ビス(2−エチルへキシル)ホスフェート、ラウリルアシッドホスフェート、ステアリルアシッドホスフェート、エチレングリコールモノエチルエーテルアシッドホスフェート、トリエチレングリコールモノエチルエーテルアシッドホスフェート、トリエチレングリコールモノブチルエーテルアシッドホスフェートなどのリン化合物、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸などのアルキルスルホン酸類、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、スチレンスルホン酸、アルキルベンゼンスルホン酸などの芳香族スルホン酸類、及びこれらの低級アルコールとのエステル類、アルカリ金属塩、アンモニウム塩などのスルホン酸類、多価アルコール類、カルボン酸化合物、界面活性剤等を用いる公知の手法により、トルエン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸エステル等の非水溶性有機溶媒に分散するよう公知の手法によりアルミナの表面改質を行い、オルガノゾルとして用いることも出来る。
アルミナ粒子分散液は、分散媒が水である場合には、アルミナ粒子に対して40重量部未満の樹脂を1種または、2種以上を混合して被膜を形成することができ、混合する樹脂は、重合した樹脂を混合しても、モノマーを混合後に重合しても差し支えは無い。水溶性樹脂としては、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸類、ポリエチレンイミン、ポリイミド等を用いることができ、特にポリビニルアルコールが好ましい。さらに、本発明のガスバリア性樹脂組成物を構成する合成樹脂は、公知の2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン等のシランカップリング剤などを用いることができる。分散媒が有機溶媒であるオルガノゾルの場合には、ポリカーボネート、アクリル樹脂も同様に用いることができる。アルミナに対して樹脂組成物が40重量部を超えるまたは、1重量部を下回るとガスバリア性が低下するため好ましくない。
アルミナ樹脂組成物液は、各種の一般的な基材への塗布方法を採用することができ、基材としては、熱硬化性樹脂もしくは高エネルギー線硬化性樹脂などの硬化性樹脂、又は熱可塑性樹脂としては、硬化性樹脂前駆体が熱により架橋、硬化する樹脂を、また、高エネルギー線硬化性樹脂とは、紫外線や電子線などの高エネルギー線により架橋、硬化する樹脂を、更に、熱可塑性樹脂とは、加熱により軟化、溶融する樹脂であり、エポキシ樹脂、熱硬化性ポリイミド、フェノール樹脂、メラミン樹脂や尿素樹脂などのアミノ樹脂、不飽和ポリエステル、ポリウレタンなどがあげられる、高エネルギー線硬化性樹脂には、アクリル樹脂、光カチオン重合を利用して得られるエポキシ樹脂などがあげられ、熱可塑性樹脂には、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンオキシド−プロピレンオキシド共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキシド、ポリビニルアルコール(部分鹸化物を含む)、ポリビニルアセタール(部分アセタール化物を含む)、ポリビニルピロリドン、ポリテトラフルオロエチレン、アクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレートなどの飽和ポリエステル、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリアミドイミド、熱可塑性ポリイミド、ポリエーテルスルホンなどを使用することができる。樹脂以外の基材としては、ガラス等のセラミックス部材を選択することもできる。
基材への塗布方法としては、例えば、水に分散させたアルミナ分散液をスプレーで支持体に均一に塗布させる方法、ロールコート等で表面に塗布する方法または、均一に分散させたアルミナ-樹脂分散液に基材を一定時間浸漬後、一定速度で引き上げ、余分なアルミナ分散液を除去し、乾燥させるディップ法などが挙げられる。
基材に分散液を塗布した後に分散媒を除去する方法としては、公知の蒸発法が好ましく、常温から使用した樹脂または、基材の耐熱限界以下のいずれか低い方の温度の範囲から所望の作業環境に好適な温度を選択することができ、分散媒の蒸発時間に合わせて1分〜24時間程度乾燥することにより、本発明のガスバリア性樹脂組成物が得られる。
本発明のガスバリア性樹脂組成物を被覆する場合の膜の厚さは、分散媒中アルミナ粒子の濃度および塗布時の液膜厚により容易に調節が可能である。アルミナ粒子の濃度が低い場合には、薄膜が形成され、高い場合には厚膜が形成され、濃度を調整することで所望の膜厚とすることができる。一回の塗布で得られる膜の厚さは特に限定されるものではないが、一般に0.01〜100μmの範囲の被膜が作製可能であり、必要に応じて被覆操作を繰り返し所望の厚さの被膜とすることもできる。被膜の厚さに制限は無いが、一般に0.05〜50μmが十分なガスバリア性を持つ透明被膜を形成することができ好ましい。基材に形成された被膜の厚さは、基材に対する被覆物の増加した厚みを公知の高精度マイクロメータ(例えば株式会社ミツトヨ製 高精度デジマチックマイクロメータ MDH−25M)等を用いて測定する他に、公知の走査型電子顕微鏡(SEMとも称する)を用いて断面を1万倍程度に拡大して観察することでも確認することができる。
本発明がガスバリア性を示すことは、樹脂フィルムにガスバリア性樹脂組成物を形成したガスバリアフィルムと、基材である樹脂フィルムの酸素透過速度を比較することで確認することができる。本発明でいうガスバリア性とは、ガスバリア性樹脂組成物を用いることで基材単独の酸素透過速度と比べて、3割以上ガス透過速度を低下させるものを指す。酸素透過速度の低下が3割未満の場合には、実用に供した際に有意な差が見られない場合があり好ましくない。
次に本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例によってなんら限定されるものではない。
(実施例1)
平均重合度1,000、完全ケン化型のポリビニルアルコール(PVA)の10wt%水溶液:10gと固形分含量10wt%の6角板状ギブサイトゾル(平均厚さ:5nm、最も面積の大きな平面の平均対角長さ:200nm、アスペクト比40)90gを混合し、10分間撹拌した後に減圧で気泡を除去して乳白色の混合分散液を作製した。この混合分散液を厚さ12μmのPETフィルム(酸素透過速度130cc/m・day・atm)上にワイヤーバーを使用して液膜厚6μmで塗布した。室温で2時間、50℃で30分乾燥することによりPETフィルム上に6角板状-PVA透明複合膜を作製した。このフィルムの膜厚は0.5μmであり、酸素透過速度を測定した結果、43cc/m・day・atmであった。
(実施例2)
10wt%のポリビニルアルコール水溶液を40gと固形分含量10wt%の6角板状ギブサイトゾル(平均厚さ:5nm、最も面積の大きな平面の平均対角長さ:200nm、アスペクト比20)60gの混合液を使用した以外は実施例1と同様に操作し、PETフィルム上に透明な6角板状-シリカ複合膜を作製した。このフィルムの膜厚は0.5μmであり、酸素透過速度を測定した結果、63cc/m・day・atmであった。
(実施例3)
ポリビニルアルコールの代わりに10wt%の3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越ポリマー社製 KBM403)メタノール溶液に変更した以外は実施例1と同様に操作し、PETフィルム上に透明な6角板状-シリカ複合膜を作製した。このフィルムの膜厚は0.5μmであり、酸素透過速度を測定した結果、86cc/m・day・atmであった。
(実施例4)
10wt%のポリビニルアルコール水溶液を1.0gと固形分含量10wt%の6角板状ギブサイトゾル(平均厚さ:5nm、最も面積の大きな平面の平均対角長さ:200nm、アスペクト比40)99gの混合液を使用した以外は実施例1と同様に操作し、PETフィルム上に透明な6角板状-PVA複合膜を作製した。このフィルムの膜厚は0.5μmであり、酸素透過速度を測定した結果、82cc/m・day・atmであった。
(比較例1)
ポリビニルアルコールを90g、6角板状ギブサイトゾル10gの混合比率に変更した以外は実施例1と同様に操作し、PETフィルム上に透明な6角板状-PVA複合膜を作製した。このフィルムの膜厚は0.5μmであり、酸素透過速度を測定した結果、131cc/m・day・atmであった。
(比較例2)
6角板状ギブサイトゾルの代わりに20nm×20nmの1次粒子径を持つ10wt%ベーマイトゾルに変更した以外は実施例1と同様に操作し、PETフィルム上に透明なベーマイト-PVA複合膜を作製した。このフィルムの膜厚は0.5μmであり、酸素透過速度を測定した結果、132cc/m・day・atmであった。
(比較例3)
ポリビニルアルコール使用せずに、6角板状ギブサイトゾル(平均厚さ:5nm、最も面積の大きな平面の平均対角長さ:200nm)のみにした以外は実施例1と同様に操作し、PETフィルム上に6角板状ギブサイト膜を作製した。このフィルムの膜厚は0.5μmであり、酸素透過速度を測定した結果、98cc/m・day・atmであった。
実施例1の結果と比較例1の結果を比較すると、アルミナの添加量を減少させると、基材のPETフィルム単独での酸素透過速度と差は見られず、ガスバリア性を示さなかった。実施例1の結果と比較例2の結果を比較すると、特定の形状を持たないアルミナ粒子を用いると、基材のPETフィルム単独での酸素透過速度と差は見られず、ガスバリア性を示さなかった。同様に、実施例4の結果と比較例3の結果を比較すると、樹脂が含まれないアルミナ単独で用いた場合には、ガスバリア性は向上するものの十分な値は示さなかったが、樹脂を1wt%添加することで格段のガスバリア性の効果を示した。
以上の結果より、特定の形状を持つギブサイトであるアルミナを、40重量部を超えて99重量部以下含む樹脂と混合した組成物とすることにより、透明で格段のガスバリア性を示すことを確認した。

Claims (5)

  1. ガスバリア性樹脂組成物であって、次の(a)〜(d)全てを満たす6角板状の形状を持つアルミナ粒子及び完全ケン化型ポリビニルアルコールを含有し、分散媒を除いた前記ガスバリア性樹脂組成物100重量部中、前記アルミナ粒子の含有量が40重量部を超えて99重量部以下であり、前記完全ケン化型ポリビニルアルコールの含有量が1重量部以上40重量部以下である組成物。
    (a)アルミナ粒子の最も大きな面積を持つ面の対角長さと厚さの比が20以上1000以下
    (b)アルミナ粒子の最も大きな面積を持つ面の対角長さが100nm以上5000nm以下
    (c)アルミナ粒子の厚さが1nm以上20nm以下
    (d)アルミナ粒子の結晶がギブサイト
  2. 前記アルミナ粒子の含有量が60重量部以上99重量部以下である請求項1記載のガスバリア性樹脂組成物。
  3. 0.05μ以上50μm以下の厚さを有する被膜である請求項1又は2記載のガスバリア性樹脂組成物。
  4. 次の(a)〜(d)全てを満たす6角板状の形状を持つアルミナ粒子及び完全ケン化型ポリビニルアルコールを含有するガスバリア性樹脂組成物であって分散媒を除いた前記ガスバリア性樹脂組成物100重量部中、前記アルミナ粒子の含有量が40重量部を超えて99重量部以下であり、前記完全ケン化型ポリビニルアルコールの含有量が1重量部以上40重量部以下であるガスバリア性樹脂組成物を用いることを特徴とする、ガスバリア性の付与方法
    (a)アルミナ粒子の最も大きな面積を持つ面の対角長さと厚さの比が20以上1000以下
    (b)アルミナ粒子の最も大きな面積を持つ面の対角長さが100nm以上5000nm以下
    (c)アルミナ粒子の厚さが1nm以上20nm以下
    (d)アルミナ粒子の結晶がギブサイト
  5. 前記ガスバリア性樹脂組成物を分散媒に分散させた分散液を、基材上に塗布及び乾燥して、厚さ0.05μm以上50μm以下の被膜を形成する請求項4記載のガスバリア性の付与方法。
JP2016078212A 2016-04-08 2016-04-08 ガスバリア性樹脂組成物 Active JP6776497B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016078212A JP6776497B2 (ja) 2016-04-08 2016-04-08 ガスバリア性樹脂組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016078212A JP6776497B2 (ja) 2016-04-08 2016-04-08 ガスバリア性樹脂組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017186484A JP2017186484A (ja) 2017-10-12
JP6776497B2 true JP6776497B2 (ja) 2020-10-28

Family

ID=60044027

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016078212A Active JP6776497B2 (ja) 2016-04-08 2016-04-08 ガスバリア性樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6776497B2 (ja)

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS48103644A (ja) * 1972-03-23 1973-12-26
JPS60186460A (ja) * 1984-03-05 1985-09-21 三菱化学株式会社 ムライト系成形体の製造方法
JP5416657B2 (ja) * 2010-06-03 2014-02-12 積水化学工業株式会社 ガスバリアフィルム及びこれを用いた太陽電池用裏面保護シート
JP2013166825A (ja) * 2012-02-14 2013-08-29 Sumitomo Rubber Ind Ltd タイヤ用ゴム組成物及び空気入りタイヤ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017186484A (ja) 2017-10-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101151486B1 (ko) 광학 필름 및 그 제조 방법
JP5937063B2 (ja) 樹脂用炭酸カルシウム填料、その製造方法、及び該填料を含む樹脂組成物
JP6218945B2 (ja) 中空シリカ粒子の製造方法、中空シリカ粒子及びそれらを含む組成物、並びに断熱シート
TWI771338B (zh) 氣體阻隔性薄膜
US11674004B2 (en) Laminated film, optical element, and image display
CN105246990B (zh) 涂布组合物及利用其得到的涂膜、多层结构体及多层结构体的制造方法
JP2009035594A (ja) 透明被膜付基材および透明被膜形成用塗料
KR20150020417A (ko) 용액 안정성이 우수한 폴리에스테르 필름용 코팅 조성물 및 이의 제조방법과 이를 이용한 폴리에스테르 필름
WO2014058057A2 (ja) 樹脂用炭酸カルシウム填料及び該填料を含む樹脂組成物
CN107835952A (zh) 热射线反射材料及窗、以及热射线反射材料的制造方法
JP7252941B2 (ja) 炭化ケイ素焼結体用分散体、これを用いた炭化ケイ素焼結体用グリーンシートおよび炭化ケイ素焼結体用プリプレグ材、ならびにその製造方法
JP6027932B2 (ja) ハードコート層形成用組成物およびハードコート層
JP6776497B2 (ja) ガスバリア性樹脂組成物
TWI889661B (zh) 光學積層體
KR20110111768A (ko) 하드 코팅용 조성물, 이로 제조된 하드 코팅 필름, 상기 하드 코팅 필름을 구비하는 편광판 및 화상표시장치
US10563031B2 (en) Polyester film and manufacturing method thereof
JP2018144368A (ja) ガスバリア積層体、及びガスバリア積層体の製造方法
KR20110057723A (ko) 내수성 및 표면경도가 우수한 대전방지 폴리에스테르 이접착필름
JP2017061604A (ja) 低屈折率膜製造用ゲル、低屈折率膜製造用ゲルの製造方法、低屈折率膜製造用塗料、低屈折率膜製造用塗料の製造方法、積層フィルムの製造方法および画像表示装置の製造方法
KR20170019675A (ko) 폴리에스테르 필름 및 이의 제조방법
CN107073520A (zh) 水性涂布液、膜及其制造方法、层叠体和太阳能电池模块
CN106458630A (zh) 钛酸钡微粒粉末、分散体和涂膜
TW202000716A (zh) 活性能量射線硬化性樹脂組成物、氣體阻障性薄膜以及疊層體
KR101306039B1 (ko) 대전방지 코팅 조성물 및 그를 이용한 대전방지 폴리에스테르 필름
강동규 et al. Development of Heat Managing Materials using Thermal Conducting Liquid Crystal Polymer for Futuristic Automobiles

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190311

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20190311

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200129

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200204

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200403

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200609

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200727

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200908

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200914

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6776497

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250