以下、図面を参照して本開示を実施するための形態について説明する。各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。
[プラズマ処理システム]
以下に、プラズマ処理システムの構成例について説明する。プラズマ処理システムは、容量結合型のプラズマ処理装置1及び制御部2を含む。プラズマ処理装置1は、真空排気可能なプラズマ処理チャンバ10、ガス供給部20、電源30及び排気システム40を含む。また、プラズマ処理装置1は、基板支持部11及びガス導入部を含む。ガス導入部は、少なくとも1つの処理ガスをプラズマ処理チャンバ10内に導入するように構成される。ガス導入部は、シャワーヘッド13を含む。基板支持部11は、プラズマ処理チャンバ10内に配置される。シャワーヘッド13は、基板支持部11の上方に配置される。実施形態において、シャワーヘッド13は、プラズマ処理チャンバ10の天部(ceiling)の少なくとも一部を構成する。プラズマ処理チャンバ10の内部は、シャワーヘッド13、プラズマ処理チャンバ10の側壁10a及び基板支持部11により規定されたプラズマ処理空間10sを有する。プラズマ処理チャンバ10は、少なくとも1つの処理ガスをプラズマ処理空間10sに供給するための少なくとも1つのガス供給口13aと、プラズマ処理空間からガスを排出するための少なくとも1つのガス排出口10eとを有する。側壁10aは接地される。シャワーヘッド13及び基板支持部11は、プラズマ処理チャンバ10の筐体とは電気的に絶縁される。
基板支持部11は、本体部111及びリングアセンブリ112を含む。本体部111は、ウェハを一例とする基板Wを支持するための中央領域(基板支持面)111aと、リングアセンブリ112を支持するための環状領域(リング支持面)111bとを有する。本体部111の環状領域111bは、平面視で本体部111の中央領域111aを囲んでいる。基板Wは、本体部111の中央領域111a上に配置され、リングアセンブリ112は、本体部111の中央領域111a上の基板Wを囲むように本体部111の環状領域111b上に配置される。実施形態において、本体部111は、基台及び静電チャックを含む。基台は、導電性部材を含む。基台の導電性部材は下部電極として機能する。静電チャックは、基台の上に配置される。静電チャックの上面は、基板支持面111aを有する。リングアセンブリ112は、1又は複数の環状部材を含む。1又は複数の環状部材のうち少なくとも1つはエッジリングである。また、図示は省略するが、基板支持部11は、静電チャック、リングアセンブリ112及び基板Wのうち少なくとも1つをターゲット温度に調節するように構成される温調モジュールを含んでもよい。温調モジュールは、ヒータ、伝熱媒体、流路、又はこれらの組み合わせを含んでもよい。流路には、ブラインやガスのような伝熱流体が流れる。また、基板支持部11は、基板Wの裏面と基板支持面111aとの間に伝熱ガスを供給するように構成された伝熱ガス供給部を含んでもよい。
シャワーヘッド13は、ガス供給部20からの少なくとも1つの処理ガスをプラズマ処理空間10s内に導入するように構成される。シャワーヘッド13は、少なくとも1つのガス供給口13a、少なくとも1つのガス拡散室13b、及び複数のガス導入口13cを有する。ガス供給口13aに供給された処理ガスは、ガス拡散室13bを通過して複数のガス導入口13cからプラズマ処理空間10s内に導入される。また、シャワーヘッド13は、導電性部材を含む。シャワーヘッド13の導電性部材は上部電極として機能する。なお、ガス導入部は、シャワーヘッド13に加えて、側壁10aに形成された1又は複数の開口部に取り付けられる1又は複数のサイドガス注入部(SGI:Side Gas Injector)を含んでもよい。
ガス供給部20は、少なくとも1つのガスソース21及び少なくとも1つの流量制御器22を含んでもよい。実施形態において、ガス供給部20は、少なくとも1つの処理ガスを、それぞれに対応のガスソース21からそれぞれに対応の流量制御器22を介してシャワーヘッド13に供給するように構成される。各流量制御器22は、例えばマスフローコントローラ又は圧力制御式の流量制御器を含んでもよい。さらに、ガス供給部20は、少なくとも1つの処理ガスの流量を変調又はパルス化する1又はそれ以上の流量変調デバイスを含んでもよい。
電源30は、少なくとも1つのインピーダンス整合回路を介してプラズマ処理チャンバ10に結合されるRF電源31を含む。RF電源31は、ソースRF信号及びバイアスRF信号のような少なくとも1つのRF信号(RF電力)を、基板支持部11の導電性部材及び/又はシャワーヘッド13の導電性部材に供給するように構成される。これにより、プラズマ処理空間10sに供給された少なくとも1つの処理ガスからプラズマが形成される。従って、RF電源31は、プラズマ処理チャンバ10において1又はそれ以上の処理ガスからプラズマを生成するように構成されるプラズマ生成部の少なくとも一部として機能し得る。また、バイアスRF信号を基板支持部11の導電性部材に供給することにより、基板Wにバイアス電位が発生し、形成されたプラズマ中のイオン成分を基板Wに引き込むことができる。
実施形態において、RF電源31は、第1のRF生成部31a及び第2のRF生成部31bを含む。第1のRF生成部31aは、少なくとも1つのインピーダンス整合回路を介して基板支持部11の導電性部材又はシャワーヘッド13の導電性部材に結合され、プラズマ生成用のソースRF信号(ソースRF電力)を生成するように構成される。実施形態において、ソースRF信号は、13MHz~150MHzの範囲内の周波数を有する。実施形態において、第1のRF生成部31aは、異なる周波数を有する複数のソースRF信号を生成するように構成されてもよい。生成された1又は複数のソースRF信号は、基板支持部11の導電性部材又はシャワーヘッド13の導電性部材に供給される。第2のRF生成部31bは、少なくとも1つのインピーダンス整合回路を介して基板支持部11の導電性部材に結合され、バイアスRF信号(バイアスRF電力)を生成するように構成される。実施形態において、バイアスRF信号は、ソースRF信号よりも低い周波数を有する。実施形態において、バイアスRF信号は、400KHz~13.56MHzの範囲内の周波数を有する。実施形態において、第2のRF生成部31bは、異なる周波数を有する複数のバイアスRF信号を生成するように構成されてもよい。生成された1又は複数のバイアスRF信号は、基板支持部11の導電性部材に供給される。また、種々の実施形態において、ソースRF信号及びバイアスRF信号のうち少なくとも1つがパルス化されてもよい。
なお、プラズマ処理チャンバ10内に設けられた基板支持部11の基台の導電性部材は、処理容器内に配置され、被処理基板を支持する第1電極の一例である。シャワーヘッド13の導電性部材は、第1電極に対向して設けられた第2電極又はアンテナの一例である。プラズマ処理システムは、容量結合型のプラズマ処理装置1に替えて誘導結合型のプラズマ処理装置を含んでもよい。誘導結合型のプラズマ処理装置では、被処理基板を支持する第1電極に対向してプラズマ処理チャンバ10の上部にアンテナが設けられ、アンテナに第1のRF生成部31aが接続されてもよい。
第1のRF生成部31aは、第1電極、第2電極又はアンテナに接続されてもよい。第1のRF生成部31aは、第1電極、第2電極又はアンテナにプラズマ生成用の第1の高周波電力のパルス波である第1の高周波電力パルス(以下、「HFパルス」ともいう。)を供給する第1の高周波電力供給部の一例である。第2のRF生成部31bは、第1電極に接続され、第1電極にバイアス用の第2の高周波電力のパルス波である第2の高周波電力パルス(以下、「LFパルス」ともいう。)を供給する第2の高周波電力供給部の一例である。
また、電源30は、プラズマ処理チャンバ10に結合されるDC電源32を含んでもよい。DC電源32は、第1のDC生成部32a及び第2のDC生成部32bを含む。実施形態において、第1のDC生成部32aは、基板支持部11の導電性部材に接続され、第1のDC信号を生成するように構成される。生成された第1のバイアスDC信号は、基板支持部11の導電性部材に印加される。実施形態において、第1のDC信号が、静電チャック内の電極のような他の電極に印加されてもよい。実施形態において、第2のDC生成部32bは、シャワーヘッド13の導電性部材に接続され、第2のDC信号を生成するように構成される。生成された第2のDC信号は、シャワーヘッド13の導電性部材に印加される。種々の実施形態において、第1及び第2のDC信号のうち少なくとも1つがパルス化されてもよい。第1のDC生成部32a及び第2のDC生成部32bはRF電源31に加えて設けられている。
排気システム40は、例えばプラズマ処理チャンバ10の底部に設けられたガス排出口10eに接続され得る。排気システム40は、圧力調整弁及び真空ポンプを含んでもよい。圧力調整弁によって、プラズマ処理空間10s内の圧力が調整される。真空ポンプは、ターボ分子ポンプ、ドライポンプ又はこれらの組み合わせを含んでもよい。
制御部2は、本開示において述べられる種々の工程をプラズマ処理装置1に実行させるコンピュータ実行可能な命令を処理する。制御部2は、ここで述べられる種々の工程を実行するようにプラズマ処理装置1の各要素を制御するように構成され得る。例えば、制御部2は、第1のRF生成部31a、及び第2のRF生成部31bを制御する。実施形態において、制御部2の一部又は全てがプラズマ処理装置1に含まれてもよい。制御部2は、例えばコンピュータ2aを含んでもよい。コンピュータ2aは、例えば、処理部(CPU:Central Processing Unit)2a1、記憶部2a2、及び通信インターフェース2a3を含んでもよい。処理部2a1は、記憶部2a2に格納されたプログラムに基づいて種々の制御動作を行うように構成され得る。記憶部2a2は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、又はこれらの組み合わせを含んでもよい。通信インターフェース2a3は、LAN(Local Area Network)等の通信回線を介してプラズマ処理装置1との間で通信してもよい。
次に、従来のプラズマ処理方法の一例について、図2を参照しながら説明し、その後、第1実施形態~第6実施形態に係るプラズマ処理方法について説明する。なお、実施形態に係るプラズマ処理方法は、制御部2により制御される。第1のRF生成部31aから供給されるソースRF信号は、第1の高周波電力、HF又はHF電力とも表記する。第1の高周波電力のパルス波は、HFパルスとも表記する。第2のRF生成部31bから供給されるバイアスRF信号は、第2の高周波電力、LF又はLF電力とも表記する。第2の高周波電力のパルス波は、LFパルスとも表記する。
[従来のプラズマ処理方法]
図2(a)及び(b)は、従来のプラズマ処理方法の一例を示す図である。従来のプラズマ処理方法では、図2(a)の例では、HFは連続波であり、LFはパルス波(LFパルス)である。図2(b)の例では、HF及びLFはパルス波(HFパルス、LFパルス)である。
図2(a)の例では、HFをオン(供給)する間に間欠的にLFパルスをオンすることを繰り返す。図2(b)の例では、HFパルスをオンした後の所定期間後にLFパルスをオンし、LFパルスをオフするタイミングでHFパルスをオンすることを繰り返す。
HFをオンしている間、プラズマ及びラジカルが生成される。LFをオンしている間、プラズマ中のイオンが基板へ引き込まれ、エッチングが促進される。HF及びLFをオフしている間、エッチング時に生成された副生成物(反応生成物)が、エッチング対象膜に形成された凹部から排気される。
高いエッチングレートを維持しつつ、高い異方性のエッチング、すなわち、エッチング形状の垂直性を実現するためには、高出力のLFのパワーが必要となる。しかしながら、図2の例では、LFをオンしている間、高出力のLFのパワーを印加することで高エネルギーのイオンにより基板上のエッチング対象膜へエッチングが行わる一方で、高エネルギーのイオンのエッチングによりマスクも削れる。また、高エネルギーのイオンによりエッチングが促進されることによって多量の副生成物がマスクに付着する。これにより、エッチング対象膜の上のマスクのクロッギングが引き起こされる。マスクのクロッギングは、副生成物がマスクの側壁に付着することでマスクの間口が狭まったり、又はマスクの間口が完全に閉塞したりすることをいう。マスクのクロッギングを回避する方法として、HFを印加する前にHFとLFの両方をオフし、排気を促進する時間(Off Time)を設ける方法がある。
そこで、以下に説明する第1実施形態~第6実施形態に係るプラズマ処理方法では、HFを印加する前にHFとLFの両方をオフし、排気を促進する時間(Off Time)を設ける。これにより、マスクのクロッギングを回避しつつ、エッチングレートを維持できる。
<第1実施形態>
[プラズマ処理方法]
まず、第1実施形態に係るプラズマ処理方法について、図3~図5を参照しながら説明する。図3及び図4は、第1実施形態に係るプラズマ処理方法の一例を示す図である。図5は、ラジカル等の減衰を説明するための図である。
第1実施形態~第6実施形態に係るプラズマ処理方法では、図3等に示すように、HF及びLFはパルス波、つまり、HFパルス及びLFパルスを出力する。
図3に示すように、例えば、HFは、例えば100MHzの周波数を有し、オン及びオフを繰り返すパルス波(HFパルス)である。LFは、例えば13.56MHzの周波数を有し、オン及びオフすることを繰り返すパルス波(LFパルス)である。
図3の例では、HFパルスのDuty比は20%である。LFパルスのDuty比は25%である。図3の例では、HFとLFの位相はずれるように制御され、HFとLFのオン時間(供給時間、印加時間)は重ならない。HFをオフ(供給停止)した直後にHFとLFとがオフされる期間(OFF時間:1サイクルの25%)があり、その後LFがオンされる。
LFパルスのDuty比は25%である。LFをオンした後に再びHFとLFとがオフされる期間(OFF時間:1サイクルの30%)があり、その後、次サイクルにてHFがオンされる。
1サイクルのうち、最初の20%はHFをオン及びLFをオフする(第1のステップ)。次の25%はHF及びLFをオフする(第2のステップ)。次の25%はHFをオフ及びLFをオンする(第3のステップ)。次の30%はHF及びLFをオフする(第4のステップ)。これにより、1サイクルの各ステップの合計は100%となる。図3の例では、HFパルスとLFパルスの位相はずらすように制御される。第4のステップのOFF時間は、排気の促進のために必要である。第2のステップOFF時間は、プラズマ中のラジカル及びイオンの割合を制御するために設けることが好ましい。1サイクル目の後、同じ動作が2サイクル目、3サイクル目・・・と繰り返される。
具体的には、図4に示すように、第1のステップを実行するA期間では、HFがオンされ、LFはオフされている。よって、A期間では、図4(a)に示すように、HFがプラズマ及びラジカルの生成に寄与し、イオン、電子、ラジカルが生成される。
なお、A期間、B期間、D1期間においてLFをオフする替わりにLowに制御してもよい。LFをLowに制御するとは、LFを0Wよりも高いパワーであって、オン時間に出力するLFの出力レベルよりも低いパワーのLFを出力する制御をいう。
LFをLowに制御する場合、LFをオフに制御する場合と比べてイオンの制御を行うことができる。イオンはHFには追従できない。一方、LFはHFよりも周波数が低いためイオンはLFの周波数の変化に追従することができる。このため、LFをLowに制御することで、主にイオンを制御できる。
続く第2のステップを実行するB期間では、HFがオフされ、LFもオフされている。B期間では、ラジカル及びイオンの量を制御できる。図4(b)に示すグラフの拡大図である図5は、ラジカル、イオン及び電子の減衰を示す。図5の横軸は時間であり、縦軸は規格化された減衰量である。HFパワーをオン(Power ON)からオフ(Power OFF)に切り替えると、最初に電子(Plasma Potential)が急激に減衰する。次に、陽イオン(Plasma Density)が減衰する。これに対して、ラジカルの減衰は緩やかである。
このように電子及びイオンは比較的急速に減衰する一方、ラジカルの減衰は比較的緩やかなため、B期間では、陽イオンに対するラジカルの比率が高まり、イオンエネルギーが低くなる結果、ラジカル及びイオンの量を制御できる。
図4に戻り、B期間及びこれに続くC、D1期間においてHFをオフする替わりにLowに制御してもよい。HFをLowに制御するとは、HFを0Wよりも高いパワーであって、オン時間に出力するHFの出力レベルよりも低いパワーのHFを出力する制御をいう。
HFをLowに制御する場合、HFをオフに制御する場合と比べてラジカルを生成できるため、ラジカルの制御を行うことができる。よって、ラジカル制御を行いたい場合には、HFをオンした後にHFをオフするよりもLowに制御した方がよい。LFよりも周波数が高いHFの変化にイオンは追従することができない。このため、HFをLowに制御することで、主にラジカルを制御できる。
続く第3のステップを実行するC期間では、HFがオフされ、LFはオンされている。この間、図4(c)に示すように、LFにより高エネルギーのイオンをエッチング対象膜101の凹部に引き込む。これにより、プラズマ中のイオンが基板へ引き込まれ高いエネルギーを持ったイオンにより、主にエッチングが促進される。また、B期間に主に電子、イオン、ラジカルの減衰によりプラズマ密度が下がるので、C期間でLFをオンしたとき、スムーズに高いエネルギーを持ったイオンを引き込み、エッチングを促進できる。
C期間では、イオンエネルギーが高く、エッチングレートが早くなるため、イオンの入射角は比較的狭く、エッチングは垂直に進みやすいが、マスク102へのダメージが大きくなりやすい。
続く第4のステップを実行するD1期間では、HFがオフされ、LFもオフされている。この間、C期間でエッチング時に生成された副生成物が、図4(d)に示すようにエッチング対象膜101に形成された凹部から排気される。これにより、凹部の底部に溜まったイオン等が排出され、チャージキャンセルされる。また、図4(e)に示すように、弱いエネルギーを持ったイオンがマスク102の上部及び側部をエッチングすることで、マスク102の側部に付着した副生成物を除去する。これにより、クロッギングが抑制される。
第1実施形態に係るプラズマ処理方法によれば、第1のRF生成部31aからA期間に第1のレベルのHF電力を出力し、B~D1期間に第2のレベルのHF電力を順に繰り返し出力する。第1のRF生成部31aが第2のレベルのHF電力を出力後、次のA期間に第1のレベルのHF電力が出力される前の第1の期間に第2のDC生成部32bから第3のレベルのLF電力が出力されている。係る制御により、HF及びLF電力の出力に応じて、プラズマ処理チャンバ10内に供給された処理ガスから生成されるプラズマにより基板Wを処理する。図4に示すD1期間は、第1の期間の一例である。
また、第1実施形態に係るプラズマ処理方法では、第2のレベルのHF電力を出力してから第3のレベルのLF電力を出力するまでに第2の期間を有する。図4に示すB期間は、第2の期間の一例である。HF及びLFの両方をオフ又はLowに制御する期間をB期間及びD1期間に設けることで、ラジカル及びイオンの制御と、排気の促進を図ることができる。後述する各実施形態のB期間は、第2の期間の一例である。
なお、図4では第1のレベルのHFをオンに制御するA期間が1サイクルの最初の制御として示されているが、これに限られず、第3のレベルのLFをオンに制御するC期間が1サイクルの最初の制御であってもよい。他のB,D1期間が1サイクルの最初の制御であってもよい。以下の各実施形態についても同様に、HF及びLFはA期間から順に制御されることに限らない。例えば、プラズマ着火後、プロセスの条件次第では、C期間のLFオンの制御から開始して、C→D1→A→B→C・・・のように周期的にHF及びLFの制御を行ってもよい。
<第2実施形態>
[プラズマ処理方法]
次に、第2実施形態に係るプラズマ処理方法について、図6を参照しながら説明する。図6は、第2実施形態に係るプラズマ処理方法の一例を示す図である。
第2実施形態に係るプラズマ処理方法は、A期間~D2期間に加えて、E期間及びF期間を有する点で、第1実施形態に係るプラズマ処理方法と異なる。言い換えれば、第2実施形態に係るプラズマ処理方法のA期間~D2期間のHF及びLFの制御及び図6(a)~(e)に示す効果は、第1実施形態に係るプラズマ処理方法のA期間~D1期間のHF及びLFの制御及び図4(a)~(e)に示す効果と同一である。
図6のA期間では、HFがオンされ、LFはオフされている。よって、A期間では、図6(a)に示すように、HFがプラズマ及びラジカルの生成に寄与し、イオン、電子、ラジカルが生成される。
続くB期間では、HFがオフされ、LFはオフされている。B期間では、図5及び図6(b)に示すように、電子及びイオンは比較的急速に減衰する一方、ラジカルの減衰は比較的緩やかに減衰するため、B期間では、減衰スピードの差によりイオンに対するラジカルの比率が高まり、ラジカル及びイオンの量を制御できる。
続くC期間では、HFがオフされ、LFはオンされている。この間、図6(c)に示すように、LFにより高エネルギーのイオンをエッチング対象膜101の凹部に引き込む。これにより、プラズマ中のイオンが基板へ引き込まれ、高いエネルギーを持ったイオンにより、主にエッチングが促進される。また、B期間に主に電子、イオン、ラジカルの減衰によりプラズマ密度が下がるので、C期間でLFをオンしたとき、スムーズに高いエネルギーを持ったイオンを引き込み、エッチングを促進できる。
続くF期間では、HFがA期間の出力レベルよりも小さくC期間の出力レベルよりも大きいミドル(Middle)レベルにオンされ、LFはオンされている。この間、図6(a)に示すプラズマ密度よりは低い密度のプラズマ及びラジカルが生成され、その中の高エネルギーのイオンが、図6(f)に示すように、LFによりエッチング対象膜101の凹部に引き込まれる。これにより、プラズマ中のイオンが基板へ引き込まれ、高いエネルギーを持ったイオンにより、主にエッチングが促進される。また、エッチング時に生成された副生成物がエッチング対象膜101に形成された凹部の側壁及びマスク102の側部及び上部に付着する。加えて、側壁保護ガスとして供給されたO2ガスがHFによって解離し、O2ラジカルが凹部の側壁及びマスク102の側部及び上部に付着する。これにより、F期間ではエッチング対象膜101に形成された凹部の側壁に保護膜105が形成される。なお、C期間ではHFはオフしているため、側壁保護ガスとして供給されたO2ガスの解離が進まず、エッチング対象膜101に形成された凹部の側壁に保護膜105は形成され難い。
続くE期間では、HFはF期間と同様にミドルレベルにオンされ、LFはオフされている。この間、HFはミドルレベルのパワーによりハイパワーのときのプラズマ密度よりも低い密度のプラズマ及びラジカルを生成する。これにより、図6(e)に示すように、弱いエネルギーを持ったイオンがマスク102の上部及び側部をエッチングすることで、マスクの側部に付着した副生成物を除去する。これにより、マスクのクロッギングを回避する。
続くD2期間では、HFがオフされ、LFもオフされている。この間、図6(d)に示すように、エッチング時に生成された副生成物がエッチング対象膜101に形成された凹部から排気される。D2期間は、第4のレベルのHF電力を出力してから第1のレベルのHF電力を出力する前に第2のレベルのHF電力を出力する第3の期間の一例である。
第2実施形態に係るプラズマ処理方法では、A期間に第1のレベルのHF電力を出力し、B、C、D2期間に第2のレベルのHF電力を出力し、F、E期間に第4のレベルのHF電力を出力することを順に繰り返す。第2のレベルのHF電力を出力後、次のA期間に第1のレベルのHF電力が出力される前の第3の期間(D2期間)に第3のレベルのLF電力が出力されている。第2実施形態に係るプラズマ処理方法によれば、C期間に第3のレベルよりも高いレベルのLF電力を出力してからさらにF期間及びE期間に第4のレベルのHF電力を出力するように制御される。
第2実施形態に係るプラズマ処理方法では、第1実施形態に係るプラズマ処理方法と同様にHF及びLFの両方をオフ又はLowに制御する期間を第1のレベルのHFがオンされているA期間の前とA期間の後に設ける。これにより、ラジカル、イオンの制御と、排気の促進を図ることができる。本実施形態では、B期間及びD2期間は、HF及びLFをオフしている。D2期間は、A期間の前の第3の期間の一例であり、B期間は、A期間の後の第2の期間の一例である。
更に、第2実施形態に係るプラズマ処理方法では、F期間及びE期間においてHFがA期間の出力レベルよりも小さくB期間等の出力レベルよりも大きいミドルレベルに制御されている。LFはF期間ではオンされ、E期間ではオフされている。
これにより、C期間においてエッチング時に生成された副生成物が、F期間にてエッチング対象膜101の凹部の側壁及びマスク102の側部及び上部に付着し、ボーイングやマスクのダメージを抑制できる。E期間では、弱いエネルギーを持ったイオンがマスク102の上部及び側部をエッチングすることで、マスクの側部に付着した副生成物を除去でき、クロッギングを抑制できる。
<第3実施形態>
[プラズマ処理方法]
次に、第3実施形態に係るプラズマ処理方法について、図7を参照しながら説明する。図7は、第3実施形態に係るプラズマ処理方法の一例を示す図である。
第3実施形態に係るプラズマ処理方法は、C期間とD3期間との間にG期間を有する点で、図4に示すようにG期間を有さない第1実施形態に係るプラズマ処理方法と異なる。つまり、第3実施形態に係るプラズマ処理方法のA期間~D3期間のHF及びLFの制御及び図7(a)~(d)に示す効果は、第1実施形態に係るプラズマ処理方法のA期間~D1期間のHF及びLFの制御及び図4(a)~(e)に示す効果と同一である。
図7のA期間では、HFがオンされ、LFはオフされている。この間、図4(a)に示すA期間の効果と同様にHFがプラズマ及びラジカルの生成に寄与し、イオン、電子、ラジカルが生成される。
続くB期間では、HFがオフされ、LFはオフされている。B期間では、図4(b)に示すB期間の効果と同様に電子、イオン、ラジカルの減衰スピードの差からイオンに対するラジカルの比率が高まり、この結果、ラジカル及びイオンの量を制御できる。
続くC期間では、HFがオフされ、LFはオンされている。この間、図4(c)に示すC期間の効果と同様にLFにより高エネルギーのイオンをエッチング対象膜101の凹部に引き込み、主にエッチングが促進される。
続くG期間では、LFがC期間の出力レベルよりも小さくD3期間の出力レベルよりも大きいミドルレベルにオンされ、HFはオフされている。この間、図7(g)の効果としては、図示していないがLFのパワーレベルの違いによりエッチング対象膜101の凹部に引き込まれるイオンが持つエネルギーを制御できる。これにより、イオンが基板へ引き込まれるときのエネルギーが変わり、エッチングレートが制御される。例えば、G期間では、C期間よりもLFのパワーが小さいため、凹部に引き込まれるイオンが持つエネルギーも小さくなり、エッチングレートが下がるが、マスク102へのダメージは軽減される。また、エッチング時に生成された副生成物がエッチング対象膜101に形成された凹部の側壁及びマスク102の側部及び上部に付着する副生成物の量が制御される。G期間で出力されるミドルレベルのLFは、第5のレベルのLF電力の一例である。
続くD3期間では、LFがオフされ、HFもオフされている。この間、図4(d)に示すように、エッチング時に生成された副生成物がエッチング対象膜101に形成された凹部から排気される。また、図4(e)に示すように、弱いエネルギーを持ったイオンがマスク102の上部及び側部をエッチングすることで、マスク102の側部に付着した副生成物を除去する。これにより、クロッギングが抑制される。
D3期間は、G期間において第5のレベルのLF電力を出力してから第1のレベルのHF電力を出力する前に第2のレベルのHF電力を出力する第4の期間の一例である。
第3実施形態に係るプラズマ処理方法では、A期間に第1のレベルのHF電力を出力し、B、C、G、D3期間に第2のレベルのHF電力を出力することを順に繰り返す。第2のレベルのHF電力を出力後、次のA期間に第1のレベルのHF電力が出力される前の第4の期間(D3期間)に第3のレベルのLF電力が出力されている。第4の期間の直前のG期間に第5のレベルのLF電力が出力されている。本実施形態では、G期間において第5のレベルのLF電力を出力してから第1のレベルのHF電力を出力するまでの間にさらに第3のレベルのLF電力を出力するように制御する。
第3実施形態に係るプラズマ処理方法によれば、第1実施形態に係るプラズマ処理方法と同様にHF及びLFの両方をオフ又はLowに制御する期間を第1のレベルのHFがオンされているA期間の前の第1の期間とA期間の後の第2の期間とに設ける。これにより、ラジカル、イオンの制御と、排気の促進を図ることができる。
また、第3実施形態に係るプラズマ処理方法では、第1実施形態に係るプラズマ処理方法のHF及びLFのオン・オフの制御に加えて、G期間においてC期間のLF電力よりも低い第5のレベルのLF電力を出力するように制御される。これにより、G期間にてイオンの引き込む強さを制御し、エッチングレートやエッチング対象膜に形成された凹部の側壁に付着する副生成物の量を制御できる。
なお、G期間に示すLFのミドルレベルは第5のレベルのLF電力の一例である。本実施形態では、第5のレベルのLF電力を出力してから第5のレベルよりも低い第3のレベルのLF電力が出力される。
<第4実施形態>
[プラズマ処理方法]
次に、第4実施形態に係るプラズマ処理方法について、図8を参照しながら説明する。図8は、第4実施形態に係るプラズマ処理方法の一例を示す図である。
第4実施形態に係るプラズマ処理方法は、図6に示す第2実施形態に係るプラズマ処理方法のHFの制御と、図7に示す第3実施形態に係るプラズマ処理方法のLFの制御とを組み合わせた制御である。つまり、第4実施形態に係るプラズマ処理方法にて制御するHFパルスは、第2実施形態に係るプラズマ処理方法にて制御するHFパルスと同一パルスである。また、第4実施形態に係るプラズマ処理方法にて制御するLFパルスは、第3実施形態に係るプラズマ処理方法にて制御するLFパルスと同一パルスである。第4実施形態に係るプラズマ処理方法のA期間~D3期間のHF及びLFの制御及び図8(a)~(d)に示す効果は、第1実施形態に係るプラズマ処理方法のA期間~D1期間のHF及びLFの制御及び図4(a)~(e)に示す効果と同一である。第4実施形態に係るプラズマ処理方法のF期間のHF及びLFの制御及び図8(f)に示す効果は、第2実施形態に係るプラズマ処理方法のF期間のHF及びLFの制御及び図6(f)に示す効果と同一である。
本実施形態では、H期間において第5のレベルのLF電力を出力してから次のA期間において第1のレベルのHF電力を出力する前に第2のレベルのHF電力を出力する第4の期間を有する。D3期間は、第4の期間の一例である。
第4実施形態に係るプラズマ処理方法では、A期間に第1のレベルのHF電力を出力し、B、C、D3期間に第2のレベルのHF電力を出力し、F、H期間に第4のレベルのHF電力を出力することを順に繰り返す。第2のレベルのHF電力を出力後、次のA期間に第1のレベルのHF電力が出力される前の第4の期間(D3期間)に第3のレベルのLF電力が出力されている。第4の期間の直前のH期間に第5のレベルのLF電力が出力されている。
これにより、H期間では、HFがF期間と同様の出力レベルのミドルレベルにオンされ、LFがC期間及びF期間の出力レベルよりも小さくD3期間の出力レベルよりも大きいミドルレベルにオンされる。
これにより、第4実施形態に係るプラズマ処理方法では、H期間はHF及びLFともにミドルレベルに制御される。図8(h)の効果として、ミドルレベルのHFにより、A期間のハイ(High)レベルのHFにより生成されるプラズマ密度よりは低い密度のプラズマ及びラジカルを生成できる。また、ミドルレベルのLFにより、イオンを引き込む強さをC期間よりも弱くし、エッチングレートの制御やエッチング対象膜101に形成された凹部の側壁やマスク102に付着する副生成物の量を制御できる。
<第5実施形態>
[プラズマ処理方法]
次に、第5実施形態に係るプラズマ処理方法について、図9を参照しながら説明する。図9は、第5実施形態に係るプラズマ処理方法の一例を示す図である。
第5実施形態に係るプラズマ処理方法は、第4実施形態に係るプラズマ処理方法のH期間に替えてG期間に示すようにHFをオフに制御し、LFをミドルレベルに制御する点で異なる。つまり、第5実施形態に係るプラズマ処理方法のA期間~D3期間及びF期間のHF及びLFの制御及び効果は第4実施形態に係るプラズマ処理方法と同一である。言い換えれば、第5実施形態に係るプラズマ処理方法のA期間~D3期間のHF及びLFの制御及び図9(a)~(d)に示す効果は、第1実施形態に係るプラズマ処理方法のA期間~D1期間のHF及びLFの制御及び図4(a)~(e)に示す効果と同一である。第5実施形態に係るプラズマ処理方法のF期間のHF及びLFの制御及び図9(f)に示す効果は、第2実施形態に係るプラズマ処理方法のF期間のHF及びLFの制御及び図6(f)に示す効果と同一である。
第5実施形態に係るプラズマ処理方法では、G期間においてミドルレベルにLFを制御している間、HFはオフしている。G期間においてミドルレベルに制御されたLFは、第5のレベルのLF電力の一例である。G期間のHF及びLFの制御及び図9(g)に示す効果は、第3実施形態に係るプラズマ処理方法のG期間のHF及びLFの制御及び効果と同一である。
第5実施形態に係るプラズマ処理方法では、A期間に第1のレベルのHF電力を出力し、B、C、G、D3期間に第2のレベルのHF電力を出力し、F期間に第4のレベルのHF電力を出力することを順に繰り返す。第2のレベルのHF電力を出力後、次のA期間に第1のレベルのHF電力が出力される前の第4の期間(D3期間)に第3のレベルのLF電力が出力されている。第4の期間の直前のG期間に第5のレベルのLF電力が出力されている。
第5実施形態に係るプラズマ処理方法によれば、F期間に第4のレベルのHF電力を出力してから第5のレベルのLF電力を出力するように制御する。このとき、第4実施形態に係るプラズマ処理方法では、第4のレベル、すなわちミドルレベルのHF電力を出力している間、第5のレベル、すなわちミドルレベルのLF電力を出力するように制御する。一方、第5実施形態に係るプラズマ処理方法では、第4のレベルのHF電力の出力を停止してから(つまり、停止したときに)第5のレベルのLF電力を出力するように制御する。
<第6実施形態>
[プラズマ処理方法]
次に、第6実施形態に係るプラズマ処理方法について、図10を参照しながら説明する。図10は、第6実施形態に係るプラズマ処理方法の一例を示す図である。第6実施形態に係るプラズマ処理方法では、HFはハイレベル(800W)、ミドルレベル(500W)及びローレベル(250W)の3レベルに制御される。ハイレベル、ミドルレベル、ローレベル及びオフ(0W)の4レベルに制御されているとしてもよい。LFはオン及びオフの2レベルに制御される。
図6に示す第2実施形態に係るプラズマ処理方法では、F期間及びE期間において第4レベル、すなわちミドルレベルのHF電力を出力するように制御する。これに対して、第6実施形態に係るプラズマ処理方法では、F期間においてミドルレベルのHF電力を出力した後、E期間において第6レベル、すなわちローレベルのHF電力を出力するように制御する。
つまり、本実施形態では、第4のレベルのHF電力を出力してから第1のレベルのHF電力を出力する前に、第6のレベルのHF電力を出力するように制御する。なお、B期間、C期間、D2期間においてHFをオフに制御してもよいし、第6レベルよりも低いパワーのレベルに制御してもよい。なお、LF電力は、I期間(C期間及びF期間の前半)以外、第3レベルのLF電力を出力する。
第6実施形態に係るプラズマ処理方法では、A期間に第1のレベルのHF電力を出力し、B、C、D2期間に第2のレベルのHF電力を出力し、F期間に第4のレベルのHF電力を出力し、E期間に第6のレベルのHF電力を出力することを順に繰り返す。第2のレベルのHF電力を出力後、次のA期間に第1のレベルのHF電力が出力される前の第3の期間(D2期間)に第3のレベルのLF電力が出力されている。
[Duty比]
Duty比等、第6実施形態に係るプラズマ処理方法にて取り得る数値について、図10を参照しながら説明する。第1実施形態~第5実施形態に係るプラズマ処理方法にも適用できる。図10に一例を示すように、例えば、サイクル周期はxFeq(周波数)で示され、xFeqは、0.1~2kHzの範囲である。
1サイクル中のLFがオンしている比率(割合)を示すLF Dutyは、1~90%の範囲で設定される。オフセット(offset)は、0~99%である。LF Dutyとオフセットの合計値が100%よりも小さい値に設定される。
図10に示すHF Duty1~Duty5は、例えば1%の分解能である。A期間のHF電力は、例えば800Wに制御される。A期間のHF電力は、50~2000Wの範囲であってもよい。A期間のHF電力は、100~1000Wの範囲であってもよい。
B、C期間のHF電力は、例えば0W、すなわちオフに制御される。B、C期間のHF電力は、50~2000Wの範囲であってもよい。B、C期間のHF電力は、100~1000Wの範囲であってもよい。
F期間のHF電力は、例えば500Wに制御される。F期間のHF電力は、50~2000Wの範囲であってもよい。F期間のHF電力は、100~1000Wの範囲であってもよい。
E期間のHF電力は、例えば250Wに制御される。E期間のHF電力は、50~2000Wの範囲であってもよい。E期間のHF電力は、例えば0W、すなわちオフに制御される。E期間のHF電力は、100~1000Wの範囲であってもよい。
D2期間のHF電力は、例えば0W、すなわちオフに制御される。D2期間のHF電力は、50~2000Wの範囲であってもよい。D2期間のHF電力は、100~1000Wの範囲であってもよい。
A期間のHF Duty1と、B+C期間のHF Duty2と、F期間のHF Duty3と、E期間のHF Duty4と、D2期間のHF Duty5とのそれぞれが1~90%の範囲で設定され得る。かつ、HF Duty1~Duty5の5つのDuty比の合計値が100%になるように、HF Duty1~Duty5が定められる。HF Duty1~Duty5の5つのDuty比の合計値が100%よりも小さい値に設定される。
以上に説明したように、第1実施形態~第6実施形態に係るプラズマ処理方法は、プロセスの種類、特性によって使い分けることができる。例えば、LFのミドルレベルを設けることで、LFのパワーレベルの違いによりイオンを引き込む引き込み度合いを制御できる。第1実施形態~第6実施形態に係るプラズマ処理方法を使い分けることによって、プロセスの性能を向上させることができる。
HF及びLFの、ハイレベル、ミドルレベル、ローレベル等の適正値は、エッチング対象膜101の種類により変わる。よって、エッチング対象膜101に応じて最適なHF及びLFのレベルを上記の許容される電力範囲から予め算出し、記憶部に記憶しておく。制御部2は、記憶部を参照して、プロセスパラメータ及びエッチング対象膜101の種類に応じてHF及びLFのレベルを最適値に制御する。これにより、プロセスの性能を更に向上させることができる。
更に各種のパラメータを調整することにより、エッチング対象膜101に対するマスクの高選択比等を達成することができる。例えば、各種パラメータとは、各サイクルの各ステップ(オン、オフ等)の時間、プラズマ処理に使用する処理ガスのガス比、HF及びLFの設定出力(Highパワー、Lowパワー)、HF及びLFのパルス周期、HF及びLFのDuty比が挙げられる。
第1実施形態~第6実施形態に係るプラズマ処理方法の使い分けと、パラメータの調整により、プロセスの性能を向上させることができる。プロセスの性能向上の一例として、エッチングレートの向上、ボーイングの抑制、マスクの保護、マスクのクロッギングの抑制、エッチング対象膜101に形成された凹部からの副生成物の排気の促進を図ることができる。また、プロセスの性能向上の他の例として、プロセス毎にホールの高い垂直性が得られ、異方性の高いエッチングが可能になる。さらに、プロセスの性能向上の他の例として、エッチング対象膜101に形成された凹部のCD(Critical Dimension)値のバラツキを抑制することができる。
今回開示された実施形態に係るプラズマ処理装置及びプラズマ処理方法は、すべての点において例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。実施形態は、添付の請求の範囲及びその主旨を逸脱することなく、様々な形態で変形及び改良が可能である。上記複数の実施形態に記載された事項は、矛盾しない範囲で他の構成も取り得ることができ、また、矛盾しない範囲で組み合わせることができる。
本開示のプラズマ処理装置は、Atomic Layer Deposition(ALD)装置、Capacitively Coupled Plasma(CCP)、Inductively Coupled Plasma(ICP)、Electron Cyclotron Resonance Plasma(ECR)、Helicon Wave Plasma(HWP)のいずれのタイプの装置でも適用可能である。