以下、本開示に係る実施の形態について図面を参照しながら説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称及び機能も同じである。従って、それらについての詳細な説明は繰り返さない。例示として、基体側を下側、その反対側を上側として表現するが、便宜上のものであり、設置の向きや設置を推奨する向きに関わるものではなく、矛盾がない限り上下を反対にしても、左右に言い換えても適用できるものである。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態に係る太陽電池25の概略構成の一例を模式的に示す断面図である。
図1に示すように、太陽電池25は、基体2(基材又は基板と同じもの又はそれらを含むもの。本開示において同様。)と、基体2における一方側の面の側(基体2上)に設けられた第1電極3(図示例では3a~3c)と、第1電極3の基体2とは反対側の面の側(第1電極3上)に設けられた機能層4(図示例では4a~4c)と、機能層4の第1電極3とは反対側の面の側(機能層4上)に設けられた第2電極8(図示例では8a~8c)と、を備えている。すなわち、太陽電池25は、基体2における一方側の面の側(基体2上)に第1電極3と機能層4と第2電極8とがこの順で配置されている。太陽電池25は、基体2における一方側の面の側に形成された層が複数のセル形成構造P~P(この例ではP1~P3)により形成された複数の太陽電池セルを有している。太陽電池25は、複数のセル形成構造P~Pが第2セル形成構造P2を含んでいる。この例では、太陽電池25は、基体2上に第1電極3と機能層4と第2電極8とがこの順で配置又は積層されている。なお、ここでは基体2と第1電極3と機能層4と第2電極8とが順に接して配置されている場合で説明しているが、必ずしも接して配置される必要はない。それぞれの間に別のものが存在することを除外するものでもない。つまり、基体2と第1電極3と機能層4と第2電極8とはこの順で配置されてよい。また、4つのものに代替できるものがあれば、4つのものが必ずしも必要なものでもない。
機能層4は、中間層(オーバーコート層を含む。また、電子輸送層5、ホール輸送層7を含む。)と光吸収層6(図示例では6a~6c)で構成されている。オーバーコート層としては、電子輸送層5、ホール輸送層7(図示例では7a~7c)などを例示できる。この例では、太陽電池25は、基体2上に第1電極3と電子輸送層5(図示例では5a~5c)と光吸収層6(図示例では6a~6c)とホール輸送層7と第2電極8とがこの順で積層されている。なお、太陽電池25は、基体2上に第1電極3とホール輸送層7と光吸収層6と電子輸送層5と第2電極8とがこの順で積層されていてもよい。
太陽電池25は、複数の太陽電池セル20~20(図示例では20a~20c)を有している。太陽電池25は、基体2上に形成された層が複数のセル形成構造P~P(この例ではP1~P3)により複数の太陽電池セル20~20が形成されている。
太陽電池25において、電子輸送層5、光吸収層6及びホール輸送層7で機能層4を構成し、複数の第1電極3~3(3a~3c)と複数の機能層4~4(4a~4c)と第2電極8~8(8a~8c)とで複数の太陽電池セル20~20(20a~20c)を構成している。太陽電池25は、隣り合う太陽電池セル20,20が電気的に直列に接続されている。従って、太陽電池25は、直列接続の太陽電池とされている。太陽電池25において、直列接続される太陽電池セル20~20の数は、複数であれば特に限定されない。
基体2は、太陽電池セルもしくは太陽電池の基体又は太陽電池セル及び太陽電池の基体であり、基板又は基材と同じもの又はそれらを含む。基体2は、硬質、剛性の高いものでもよく、可撓性のあるもの、剛性の低いものでもよい。基体2として用いることができる材料としては、例えば、ガラスや有機フィルムを挙げることができる。有機フィルムの材料としては、具体的にはポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリフェニレンスルファイド(PPS)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエチレンナフタレート(PEN)などを例示できるが、要件を満たす限りこれ以外の樹脂も使用できる。基体2となる有機フィルムの膜厚としては、50μm~100μm程度であることが望ましい。
第1電極3は、導電性を有する部材である。第1電極3は、基体2上に設けられ、太陽電池セル20の光吸収層6の光起電力により生じる電流を取り出すための電極である。基体2が光入射側(受光側とも呼ばれる)となる場合、第1電極3は透明導電膜とすることができる。透明導電膜は、例えば、アルミニウムドープ酸化亜鉛(AZO)、インジウム亜鉛酸化物(IZO)、ガリウムドープ酸化亜鉛(GZO)、酸化錫(SnO 2 )、フッ
素ドーピングされた酸化錫(FTO)、インジウム錫酸化物(ITO)などの導電性透明材料から構成することができる。透明導電膜は、透明導電酸化物(TCO)を含むものである。また、第1電極3は、導電性透明材料などの酸化物に銀などの導電性金属又はその細線がパターンニングされた構成であってもよい。なお、透明とは、光を透過することを意味するが、少しでも反射又は吸収するものを除外するものではなく、太陽電池セルの受光面側(光が入射する部位を含む、本開示において同様。)に設けられていることを意味するものであり、従って、少なくとも受光面側に設けられていることをもって透明であるとすることができる。すなわち、透明導電膜とは、太陽電池セルの受光面側に設けられている導電膜を意味する。膜とは、厚みや幅を規定するものではなく、パターン状又は島状のものや厚みの異なる部分を有するものも含む。膜とは、好適には略一定の厚みのあるものがよい。なお、特に言及しない限り、略又は程度とは、製造誤差の幅を意味し、優先的には、その数値のプラス15%及びマイナス15%のばらつきを許容することを示す。
第1電極3のシート抵抗が10Ω/sq以下であるのことが好ましい。第1電極3の光の透過率が80%以上であることがさらに好ましい。第1電極3の形成方法としては、例えば、スパッタ成膜方法、真空蒸着方法、導電性ペーストの塗工/印刷技術と低温焼成技術とによる形成方法などを挙げることができる。
基体2上に透明導電膜が形成されている場合、基体2上に形成された透明導電膜は、太陽電池セル20毎に分割されている。例えば、図1に示す太陽電池25は3つの太陽電池セル20(20a~20c)を含むため、透明導電膜は第1セル形成構造P1(第1電極切断用の第1分離溝)により分割され、3つの第1電極3(3a~3c)が形成されている。第1セル形成構造P1(第1分離溝)は、光吸収層6などで満たされていてもよい。なお、透明導電膜が太陽電池セル毎に分離されているとは、図1に示すように、太陽電池の任意の一断面の観察結果において、透明導電膜が第1セル形成構造P1(すなわち第1電極切断用の第1分離溝)によって分割されていることが確認できればよく、太陽電池の複数の断面にて観察する必要はない。また、同様に、太陽電池の何れかの膜もしくは層が太陽電池セル毎に分離されているとは、太陽電池の任意の一断面の観察結果において、その膜もしくは層が分離されていることを確認できればよく、太陽電池の複数の断面にて観察する必要はない。また、ある太陽電池セルの膜又は層が隣り合う太陽電池セルに接続されているとは、太陽電池の任意の一断面の観察結果において、その膜もしくは層が隣り合う太陽電池セル間で接続されていることを確認できればよく、太陽電池の複数の断面にて観察する必要はない。
機能層4は、光吸収層を含む層である。電子輸送層又はホール輸送層を含んでもよい。機能層4は、第1電極3上に設けられる。この例では、機能層4は、電子輸送層5と、電子輸送層5上に設けられた光吸収層6と、光吸収層6上に設けられたホール輸送層7と、を有する。機能層は、光吸収層のみで形成されてもよい。また、機能層は、電子輸送層又はホール輸送層を含んでもよい。
機能層は、多孔質絶縁層の孔部分に光吸収層が設けられてもよい。さらに詳しくは、機能層は、多孔質絶縁層の孔部分に光吸収層で用いる材料を有する光吸収部が設けられてもよい。なお、本開示において、光吸収部とは、光吸収層で用いられる材料を有する部分からなるものを意味する。機能層は、多孔質の電子輸送層又は多孔質のホール輸送層の孔部に光吸収層又は光吸収部が設けられてもよい。機能層は、多孔質の絶縁層、多孔質の電子輸送層又は多孔質のホール輸送層の少なくとも1層又はそれらの混合した層の孔部に光吸収層又は光吸収部が設けられてもよい。また、機能層は、光吸収層、電子輸送層(緻密電子輸送層を含む)、ホール輸送層(緻密ホール輸送層を含む)、多孔質の絶縁層、多孔質の電子輸送層、多孔質のホール輸送層の少なくとも1層又はそれらの混合した層の孔部に光吸収層又は光吸収部が設けられてもよい。多孔質とは、孔部に光吸収部(一例としてペロブスカイト化合物)を含むことができるものをいう。緻密とは、緻密である層の一方側(一例として上側)に光吸収部が存在しても、もう一方の側(一例として下側)には光吸収部が存在しない状態であるものをいう。緻密な層はその層を貫いて光吸収部が存在するのを防止することができる。
電子輸送層5は、光吸収層6において発生した電子を第1電極3に輸送する機能を有する層である。なお、太陽電池が太陽電池として機能する限り、光吸収層より電子輸送側又は光吸収層の電子輸送側にある電子輸送層が電子輸送する機能を有することは自明の理であり、確認は要さない。すなわち、太陽電池が太陽電池として機能する限り、光吸収層より電子輸送側又は光吸収層の電子輸送側にある層を電子輸送層という。電子輸送層5は、光吸収層6で生成した電子が電子輸送層5に容易に移動することができ、電子輸送層5の電子が容易に第1電極3に移動することができるような材料からなる。また、電子輸送層5は、光吸収層6を配向成長させるためのシード層であってもよい。このことにより、光吸収層6を構成するペロブスカイト化合物の結晶品質を向上させることができる。電子輸送層5は、例えば、酸化チタン(TiO2)層とすることがでる。また、この酸化チタン層に含まれる酸化チタンの表面には、TiN層又はTiO2-xNx層が形成されていてもよい。電子輸送層5の膜厚は、例えば、100nm以上250nm以下程度を挙げることができる。
例えば、第1電極3となる透明導電膜上に、第1の中間層として電子輸送層5を構成する酸化チタン(TiO2)層を膜厚100nm~250nm程度で形成することができる。中間層の形成方法としては、スパッタ成膜方法、真空蒸着方法、導電性ペーストの塗工/印刷技術と低温焼成技術とによる形成方法などを挙げることができる。例えば、低温焼成用の酸化チタン(TiO2)ペーストを透明導電膜上に塗工し150℃以下の焼成によりシード層を形成することができる。TiO2層に含まれるTiO2の結晶構造はルチル構造が望ましい。また、TiO2の表面を窒素プラズマによる表面改質処理することで、TiO2の表面に5nm~30nm程度の膜厚のTiN(NaCl構造)層が形成されていてもよい。
TiO2(ルチル構造)とTiN(NaCl構造)との格子定数の整合性が比較的よく、TiO2で構成されるTiO2層と、TiNで構成されるTiN層と、の間には欠陥の少ない良好な界面が形成される。界面付近で、混晶物質TiO2-xNxが形成されることで、格子定数が連続的に変化し、界面欠陥の発生を抑止することができる。TiN層は窒素プラズマによる表面改質処理後に大気に曝されると表面に再酸化層が厚さ数nm形成されるが、形成したTiO2層が薄いため格子定数の構造緩和が起こらず、下地のTiN層の格子定数が維持される。
電子輸送層は、例えば、酸化亜鉛(ZnO)、酸化インジウム(In 2 O 3 )又は酸化スズ(SnO2)など、適宜電子を輸送可能な材料を採用することができる。また、電子輸送層は、正孔の輸送を阻害(正孔ブロック)することができてもよい。また、電子輸送層は別途正孔ブロック層を伴っていてもよい。また、電子輸送層がなく、その代わりに正孔ブロック層があってもよい。
光吸収層6(6a~6c)は、光を吸収する機能を有する層である。太陽電池に入射した光を吸収し、電子と正孔とを発生させることができる層であり、その意味では光電変換層とも呼ばれる。この電子は電子輸送層5に移動し、正孔はホール輸送層7に移動する。光吸収層が光を吸収し電子と正孔を発生することは、太陽電池が太陽電池として機能する限り自明の理であり、確認を要さない。光吸収の機能を有する材料が含まれている限り光吸収層が光を吸収し電子と正孔を発生しているとみなすことができる。
また、光吸収層は、一定の領域を占有する部材であってもよいが、それに限定するものではない。また、一定の厚みで、占有する部材であってもよいが、それに限定するものではない。光吸収層は、多孔質の材料の層の中に光吸収層又は光吸収部が設けられるものであってもよい。言い換えると、光吸収層は、多孔質の材料の孔の部分に光吸収層又は光吸収部が設けられるものであってもよい。なお、光吸収層と表現しているが、より適切に表現するなら光吸収層と同様の材料で構成できる光吸収部と表現してもよい。すなわち、より適切に表現するなら、光吸収層は、多孔質の材料の層の中又は多孔質材料の孔に光吸収部が設けられるものであってもよい。この場合は、中間層すなわち電子輸送層又は/及びホール輸送層も多孔質材料であってもよい。言い換えれば、光吸収層は、多孔質材料からなる中間層の孔の部分に光吸収部が設けられる部分を有していてもよい。光吸収層は、多孔質材料からなる絶縁体又は絶縁層の孔の部分に光吸収部が設けられる部分を有していてもよい。また、光吸収層は、電子輸送層及びホール輸送層の間に設けられてもよい。又は、電子輸送層と多孔質電極との間に設けられてもよい。この場合は、多孔質電極の孔の部分にも光吸収部が設けられてもよい。
絶縁層の空隙には、光吸収部が設けられてもよい。光吸収部は、光吸収層と同じ部材を意味するが、部材の形状の誤解を避けるために、より具体的な「部」という名称を用いたものである。「層」は、好ましくは一定の膜厚からなる部材を示すがそれに限定されるものではなく、厚みの異なる部分があってもよく、パターン状又は島状のものであってもよい。但し、概ね、「層」は主に一定の方向に配置される部分を有しているものを意味するのに対して、「部」はある一定の領域に配置される部分を有しているだけのものを意味する。すなわち、「層」は、好ましくは一定方向に連続する一定の膜厚からなる部材であり、一定方向に連続するが膜厚の異なる部分を有する部材であり、又は、離散的なパターン状もしくは島状の1つ1つの部分が主に一定の方向に配置される部分を有する部材である。「部」は「層」におけるある一定の領域である一部分を意味することができる。離散して配置されるパターン状もしくは島状の「層」の内の1つ1つのパターン又は島の部分を「部」と示すことができる。つまり、絶縁層の空隙には、絶縁層の主に一定の方向に配置されるその方向と主に同じ方向に離散的な光吸収部の1つ1つが配置されてなる光吸収層が設けられる。なお、パターン又は島状の部分は、立体的観察が可能な場合に、必ずしも離散する複数の部分を有する必要はなく、全てのパターンが繋がる1つのパターンを有していてもよい。通常観察可能なのは任意の一断面を観察した平面での観察になるため、その場合は往々にしてパターン又は島状の部分は離散的な複数の部分に分かれるものである。すなわち、断面で絶縁層を観察した場合、絶縁層の空隙の部分には光吸収部が設けられ、概ね絶縁層が延在する方向と同じ方向に離散して配置される光吸収部が配置され、それらの光吸収部をある一定の部分をまとめて光吸収層と呼ぶことができる。
光吸収層6は、ペロブスカイト化合物又は有機無機ハイブリッド化合物を含むことが好ましい。この化合物が光吸収層6に電子と正孔とを発生させることができる。光吸収層6の膜厚は500nm~1000nm程度の範囲内であることが望ましい。
例えば、後述する図3Bに示すように、メカニカル加工やレーザー加工などの切削加工により切り込み〔第1セル形成構造P1(第1分離溝)〕を入れた後、第1の中間層(電子輸送層5)上にペロブスカイト化合物を形成することにより光吸収層6を形成することができる。
ペロブスカイト化合物は、一般式:ABX3・・・(1)で表される化合物で構成される。但し、それぞれの組成比は1:1:3であることが好ましいが、必ずしも1:1:3でなくてもよく、それぞれの元素の含有率が適宜上下してもよく、それぞれの構成元素が1種類である必要もなく、太陽電池が光電変換機能を有する限り説明したような構成の自由度を有すものである。一般式(1)中、Aは有機分子(有機基又は有機カチオンを含む、本開示において同様。)又は無機原子もしくは分子(無機基又は無機カチオンを含む、本開示において同様。)又はそれらの組合せであり、Bは金属原子もしくは分子(金属カチオンを含む、本開示において同様。)であり、Xはハロゲン原子もしくは分子又はカルコゲン原子もしくは分子(ハロゲンアニオン又はカルコゲンアニオンを含む、本開示において同様。)である。一般式(1)中、3つのXは、互いに同一でも異なっていてもよい。ペロブスカイト化合物は光吸収層に含まれることにより、光を吸収し電気に変換することが可能であり、そのことを合わせて考慮すべきであり、すなわちペロブスカイト化合物であることは、例えば、有機分子、金属原子及びハロゲン原子を有していることが分かればよい。さらに、ペロブスカイト化合物であることは、太陽電池が光電変換機能を有する限りにおいて、A、B及びXに該当する元素が検出されればよい。例えば、有機分子としては炭素、窒素、水素を含む分子が好適であり、それゆえ、炭素、窒素、水素、金属元素、及び、ハロゲン元素もしくはカルコゲン元素が検出されればよい。又は、ペロブスカイト化合物であることは、A、B及びXを有していればよく、例えば、無機原子、金属原子及びハロゲン原子を有していることが分かればよい。さらに、ペロブスカイト化合物であることは、太陽電池が光電変換機能を有する限りにおいて、A、B及びXに該当する元素が検出されれば確認できる。例えば、無機原子としてはセシウム又はルビジウムが好適であり、それゆえ、セシウム又はルビジウム、金属元素、及び、ハロゲンもしくはカルコゲンが検出されればよい。また、ペロブスカイト化合物であることは、太陽電池が光電変換機能を有するためには結晶構造を有していることは当然の帰結であることに基づき、結晶構造を有していることの確認を要するものではない。光吸収層にはペロブスカイト化合物以外を含むことを除外しない。
なお、光吸収層は有機無機ハイブリッド化合物を含んでもよい。有機無機ハイブリッド化合物とは、無機と有機とを含む化合物を意味する。有機無機ハイブリッド化合物に含まれるペロブスカイト化合物を用いた太陽電池セルは、有機無機ハイブリッド太陽電池セルとも呼ばれる。有機とは、典型的には、複数の炭素を要素として構成される材料を意味する。なお、グラファイト、グラフェンや、カーボンナノワイヤ―、カーボンナノファイバー、カーボンナノチューブや、電極として機能する炭素やカーボンブラック等の炭素材料は特に有機とは考えない。すなわち、有機とは、前記のグラファイト等の炭素材料を除き、複数の炭素を構成の要素の一つとされるもののことである。無機とは、有機ではないものを意味する。
一般式(1)中、Aで表される有機分子としては、例えば、アルキルアミン、アルキルアンモニウム、及び含窒素複素環式化合物等を挙げることができる。ペロブスカイト化合物(1)において、Aで表される有機分子は、1種の有機分子のみであってもよく、2種以上の有機分子であってもよい。
アルキルアミンとしては、例えば、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン、ジペンチルアミン、ジヘキシルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリペンチルアミン、トリヘキシルアミン、エチルメチルアミン、メチルプロピルアミン、ブチルメチルアミン、メチルペンチルアミン、ヘキシルメチルアミン、エチルプロピルアミン、及びエチルブチルアミン等を挙げることができる。
アルキルアンモニウムは、前述のアルキルアミンのイオン化物である。アルキルアンモニウムとしては、例えば、メチルアンモニウム(CH3NH3)、エチルアンモニウム、プロピルアンモニウム、ブチルアンモニウム、ペンチルアンモニウム、ヘキシルアンモニウム、ジメチルアンモニウム、ジエチルアンモニウム、ジプロピルアンモニウム、ジブチルアンモニウム、ジペンチルアンモニウム、ジヘキシルアンモニウム、トリメチルアンモニウム、トリエチルアンモニウム、トリプロピルアンモニウム、トリブチルアンモニウム、トリペンチルアンモニウム、トリヘキシルアンモニウム、エチルメチルアンモニウム、メチルプロピルアンモニウム、ブチルメチルアンモニウム、メチルペンチルアンモニウム、ヘキシルメチルアンモニウム、エチルプロピルアンモニウム、及びエチルブチルアンモニウム等を挙げることができる。
含窒素複素環式化合物としては、例えば、イミダゾール、アゾール、ピロール、アジリジン、アジリン、アゼチジン、アゼト、アゾール、イミダゾリン、及びカルバゾール等を挙げることができる。含窒素複素環式化合物は、イオン化物であってもよい。イオン化物である含窒素複素環式化合物としては、フェネチルアンモニウムが好ましい。
一般式(1)中、Aで表される有機分子としては、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、メチルアンモニウム、エチルアンモニウム、プロピルアンモニウム、ブチルアンモニウム、ペンチルアンモニウム、ヘキシルアンモニウム又はフェネチルアンモニウムが好ましく、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、メチルアンモニウム、エチルアンモニウム、又はプロピルアンモニウムがより好ましく、メチルアンモニウムがさらに好ましい。
一般式(1)中、Bで表される金属原子としては、例えば、鉛、スズ、亜鉛、チタン、アンチモン、ビスマス、ニッケル、鉄、コバルト、銀、銅、ガリウム、ゲルマニウム、マグネシウム、カルシウム、インジウム、アルミニウム、マンガン、クロム、モリブデン、及びユーロピウム等を挙げることができる。ペロブスカイト化合物において、Bで表される金属原子は、1種の金属原子のみであってもよく、2種以上の金属原子であってもよい。ペロブスカイト化合物の光吸収特性及び電荷発生特性を向上させる観点から、Bで表される金属原子としては、鉛原子又はスズ原子が好ましい。鉛を削減する観点からはスズ原子が好ましい。
また、一般式(1)中、Xで表されるハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、及びヨウ素原子等、並びにカルコゲン原子としては、例えば酸素原子、硫黄原子、セレン原子及びテルル原子を挙げることができる。ペロブスカイト化合物において、Xで表されるハロゲン原子又はカルコゲン原子は、1種であってもよく、2種以上であってもよい。Xで表されるハロゲン原子としては、ペロブスカイト化合物が広い波長帯の光を利用できるようにする観点から、ヨウ素原子が好ましい。詳しくは、3つのXのうち、少なくとも1つのXがヨウ素原子を表すことが好ましく、3つのXがヨウ素原子を表すことがより好ましい。
光吸収層6に含まれるペロブスカイト化合物は、CH3NH3PbX3(ただし、Xはハロゲン原子である)で表される化合物であることが好ましく、該式CH3NH3PbX3において、Xはヨウ素原子である化合物(すなわち、CH3NH3PbI3で示される化合物)であることがより好ましい。
光吸収層6の形成に使用することができるペロブスカイト化合物は、AXで示される化合物とBX2で示される化合物とを原料として用いることによって合成することができる。具体的には、ペロブスカイト化合物は、AX溶液とBX2溶液とを混合して加熱撹拌することによって合成することができる(1段階法)。また、ペロブスカイト化合物は、BX2溶液を例えば第1の中間層(電子輸送層5)上に塗布して塗布膜を形成し、該塗布膜上にAX溶液を塗布し、BX2とAXとを反応させることで合成することができる(2段階法)。1段階法及び2段階法のいずれの方法も光吸収層6(ペロブスカイト化合物の層)の形成に利用することができる。塗布方法としては、特に限定されないが、スクリーン印刷法、浸漬塗布法、インクジェット印刷法などを例示できる。
光吸収層6を形成するための塗布法に用いる有機溶剤(塗布液に含まれる)としては、例えば、トルエン、キシレン、メシチレン、テトラリン、ジフェニルメタン、ジメトキシベンゼン、ジクロルベンゼンなどの芳香族炭化水素類;ジクロロメタン、ジクロロエタン、テトラクロロプロパンなどのハロゲン化炭化水素;テトラヒドロフラン(THF)、ジオキサン、ジベンジルエーテル、ジメトキシメチルエーテル、1,2-ジメトキシエタンなどのエーテル類;メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、アセトフェノン、イソホロンなどのケトン類;安息香酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類;ジフェニルスルフィドなどの含イオウ溶剤;ヘキサフロオロイソプロパノールなどのフッ素系溶剤;N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシドなどの非プロトン性極性溶剤;メタノール、エタノール、イソプロパノールなどのアルコール類;エチレングルコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテルなどのグライム系溶剤;などを挙げることができ、これらは単独又は混合溶剤として使用することができる。これらの溶剤に、水が混入していてもよい。これらの溶剤の中でも、地球環境に対する配慮から、非ハロゲン系有機溶剤を好適に用いることができる。
また、これとは別に、塗布液は、酸化防止剤、粘弾性調整剤、防腐剤、硬化触媒などの添加剤を含んでいてもよい。
光吸収層6を構成するペロブスカイト化合物の膜を成膜する際に、成膜時の基体2の温度が低い場合に、ペロブスカイト化合物が針状結晶となる場合がある。針状結晶は長さが10μm~20μm程度であり、幅が1μm~5μm程度であることが望ましく、特に笹の葉状の形状であることが望ましい。針状結晶の間の空間には、充填剤として有機バインダ樹脂が塗布されていてもよい。有機バインダ樹脂は、透明性を有し、非晶質で絶縁性の高い材料が好ましい。有機バインダ樹脂としては、例えば、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニルなどのビニル系樹脂、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリエステルカーボネート、ポリスルホン、ポリアリレート、ポリアミド、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリエーテル、ポリアクリルアミド、ポリフェニレンオキサイドなどの熱可塑性樹脂;エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリウレタン、フェノール樹脂、アルキッド樹脂、メラミン樹脂、フェノキシ樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマールなどの熱硬化樹脂、これらの樹脂の部分架橋物、これらの樹脂に含まれる構成単位のうちの2つ以上を含む共重合樹脂(塩化ビニル―酢酸ビニル共重合体樹脂、塩化ビニル―酢酸ビニル―無水マレイン酸共重合体樹脂、アクリロニトリル―スチレン共重合体樹脂などの絶縁性樹脂)などを挙げることができる。これらの成膜性のある樹脂は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができるが、要件を満たす限りこれ以外の樹脂も使用することができる。
また、有機バインダ樹脂にホール輸送材料を含有させてもよい。ホール輸送材料としては、例えば、ピラゾリン化合物、アリールアミン化合物、スチルベン化合物、エナミン化合物、ポリピロール化合物、ポリビニルカルバゾール化合物、ポリシラン化合物、ブタジエン化合物、側鎖又は主鎖に芳香族アミンを有するポリシロキサン化合物、ポリアニリン化合物、ポリフェニレンビニレン化合物、ポリチエニネンビニレン化合物、ポリチオフェン化合物などを用いることができるが、特にブタジエン化合物、ビスブタジエン化合物を用いることが好ましく、また、カーボンナノファイバーなどの導電性微粒子、PEDOT/PSSなどの導電性ポリマーなどを用いることができる。ホール輸送材料は、結晶化を起こし難い化合物であることが好ましいが、ホール輸送材料の結晶化を確実に防止するために有機バインダ樹脂又は可塑剤などの結晶化防止材料を含ませた構成とされてもよい。なお、針状結晶上に塗布する場合の有機溶媒は、針状結晶を乱さない溶剤であることが好ましい。具体的には、クロロベンゼンやトルエンなどを好適に用いることがある。また、塗布方法は特に限定されないが、例えば、浸漬塗布法、スプレー塗布法、スライドホッパー塗布法などを採用することが好ましい。
ペロブスカイト化合物の針状結晶の表面と、剥き出しになっている第1の中間層(電子輸送層5)の表面を前述の充填剤でコーティングすることで、第1電極3と第2電極8との間での電流リークを防止することができる。また、針状結晶間が充填剤で固められるため、ペロブスカイト結晶の剛性が改善する。また、充填剤で針状結晶がコーティングされているため、機能層4に入射した光が多重散乱することで光の吸収効率を向上させることができる。これにより、太陽電池セル20のキャリア取り出し量(短絡電流)を増やすことができる。さらに、機能層4の膜厚を薄くすることで、高い開放電圧も得ることができる。
第2の中間層(ホール輸送層7)は、光吸収層6で生じた正孔を第2電極8に移動させる機能を有する層である。なお、太陽電池が太陽電池として機能する限り、光吸収層よりホール輸送側又は光吸収層のホール輸送側にあるホール輸送層がホール輸送する機能を有することは自明の理であり、確認は要さない。すなわち、太陽電池が太陽電池として機能する限り、光吸収層よりホール輸送側又は光吸収層のホール輸送側にある層をホール輸送層という。ホール輸送層7は、光吸収層6(6a~6c)上に形成される。ホール輸送層7は、例えば、バンドギャップが2eV以上で、イオン化ポテンシャルが-5.3eVよりも大きい(浅い)無機材料で構成される。ホール輸送層7の厚さとしては、例えば、30nm以上100nm以下程度を挙げることができる。ホール輸送層7を構成する具体的な材料としては、酸化銅(Cu2O)、硫化亜鉛(ZnS)などの酸化物、硫化物などを挙げることができる。また、ホール輸送層は、電子の輸送を阻害(電子ブロック)することができてもよい。また、ホール輸送層は別途電子ブロック層を伴っていてもよい。また、ホール輸送層がなく、その代わりに電子ブロック層があってもよい。
第2の中間層(ホール輸送層7)が形成された後、隣接する2つの太陽電池セル20,20(20a,20b),(20b,20c)のうち一方の太陽電池セル20(20a又は20b)の第1電極3を、他方の太陽電池セル20(20b又は20c)のホール輸送層7及び第2電極8に接続するために、メカニカル加工やレーザー加工などの切削加工により、基体2上に形成された層〔第1電極3、機能層4(電子輸送層5、光吸収層6、ホール輸送層7)〕に対して第2セル形成構造P2を形成する。第2セル形成構造P2は、第1電極3と第2電極8との電気的な接続を確保するためのものであり、第1電極3と第2電極8とを接続する。
ここで、第2セル形成構造P2が第1電極3と第2電極8とを接続する態様としては、例えば、第2セル形成構造P2を通じて第1電極3と第2電極8が物理的に接触している場合だけでなく、第2セル形成構造P2を通じて第1電極3と第2電極8とが物理的に接触していなくても、第1電極3と第2電極8とが第2セル形成構造P2を通じて電気的に接続している場合も含まれる。例えば、別の導電材料を介して第1電極3と第2電極8とが第2セル形成構造P2を通じて電気的に接続している場合も含まれる。この場合、第2セル形成構造P2に設けられた別の導電材料及び第2電極8を含んで第2電極8と呼ぶこともできる。
第1電極3と、第2セル形成構造P2内に埋め込まれた第2電極8と、は電気的に直接接続することが望ましい。第2セル形成構造P2については、後ほど詳しく説明する。
なお、層とは、厚みや幅を規定するものではなく、パターン状又は島状のものや厚みの異なる部分を有するものも含む。層とは、好適には略一定の厚みのあるものが望ましい。
第2電極8(8a~8c)は、第2の中間層(ホール輸送層7)上に設けられ、太陽電池セル20(20a~20c)の機能層4(4a~4c)の光起電力により生じる電流を取り出すための電極である。なお、必ずしも第2の中間層(ホール輸送層7)上に設けられる必要はなく、機能層上であってもよい。第2の中間層(ホール輸送層7)がある場合が好適である。第2電極8としては、例えば、仕事関数が5eV以上の金属膜を挙げることができる。第2電極8が仕事関数の深い(5eV以上)金属で構成されることで、ホール輸送層7と第2電極8との界面では、ホールの流れがスムーズになるバンド構造の曲がりが発生する。第2電極8の材料としては、例えば、Ni、Pt、Pdなどの金属を挙げることができる。第2電極8の膜厚としては、50nm~150nm程度が望ましい。ホール輸送層7又は第2電極8は、例えば、スパッタ成膜方法や真空蒸着方法などにより形成することができる。また、グラファイト、グラフェンや、カーボンナノワイヤ―、カーボンナノファイバー、カーボンナノチューブ、カーボンブラックなどの導電性を有する材料を用いることができる。材料としては、基本的に導電性を有するものであれば適用を除外するものではない。
ホール輸送層7と光吸収層6との間の界面では、光吸収層6で生成されたホールは、ホール輸送層7を介して第2電極8に流れ、ホールの取り出しが行われる。電子については、ホール輸送層7が第2電極8への電子の流れをブロックするため、ホール輸送層7と光吸収層6の間の界面でのキャリアの再結合を抑止する効果がある。
第2電極8が形成された後、基体2上の隣接する太陽電池セル20(20a~20c)の直列接続回路に形成するために、切削加工により、基体2上に形成された層(電子輸送層5、光吸収層6、ホール輸送層7、第2電極8)に対して切り込み〔第3セル形成構造P3(第2電極切断用の第3分離溝)〕を入れる(後述する図4C及び図7C参照)。
なお、光吸収層の基体側に電子輸送層を設ける構造にて説明を行ったが、光吸収層の基体側にホール輸送層を設ける構造であっても問題ない。
また、光吸収層の基体側に透明導電膜を設ける構造にて説明を行ったが、光吸収層の基体側の反対側に透明導電膜を設ける構造であっても問題ない。また、光吸収層の基体側及び基体の反対側に透明導電膜を設ける構造であっても問題ない。
[太陽電池の製造方法について]
図2は、太陽電池25,25Xの製造方法の一例の工程図である。
図2に示すように、本実施の形態に係る太陽電池25及び従来の太陽電池25Xの製造方法は、第1工程S1から第3工程S3を含んでいる。
(本実施の形態に係る太陽電池及び従来の太陽電池に共通する製造方法)
図3Aから図3Cは、それぞれ、第1実施形態に係る太陽電池25及び従来の太陽電池25Xに共通する製造工程(第1工程S1)において第1のオーバーコート層(電子輸送層5)を形成する工程の一例、第1セル形成構造P1(第1分離溝)を形成する工程の一例、光吸収層6及び第2のオーバーコート層(ホール輸送層7)を形成する工程の一例を模式的に示す断面図である。
<第1工程>
図3Aから図3Cに示すように、第1工程S1(図2参照)では、基体2における一方側の面の側(基体2上)に形成された第1電極3の基体2とは反対側の面の側(第1電極3上)に機能層4を配置(積層)する。
具体的には、第1工程S1では、先ず、基体2上の第1電極3〔透明導電膜、ここでは特に酸化物からなる透明導電体、すなわち透明導電酸化物:TCO(Transparent Conductive Oxide)〕上に第1のオーバーコート膜として電子輸送層5(ETL:Electron Transport Layer)を形成する。電子輸送材料(ETM:Electron Transport Material)でもよい。又は、第1電極3上に第1のオーバーコート膜としてホール輸送層7(HTL:Hole Transport Layer)を形成する。ホール輸送材料(HTM:Hole Transport Material)でもよい。この例では電子輸送層5を形成する(S1-1:図3A参照)。
次に、第1のオーバーコート層(ここでは電子輸送層5)に対してメカニカル加工やレーザー加工などの切削加工により第1セル形成構造P1(第1分離溝)を形成する(S1-2:図3B参照)。ここで、メカニカル加工及びレーザー加工は、従来公知の加工手法であり、それぞれ、切削用刃を用いた加工及び切削用レーザー光を用いた加工である。この切削加工は、後述する第2セル形成構造P2及び第3セル形成構造P3(第3分離溝)を形成する際の切削加工も同様である。
次に、第1セル形成構造P1(第1分離溝)内及び第1のオーバーコート層(電子輸送層5)上にペロブスカイトを含む光吸収層6(PVSK:PeroVSKite)を形成し、さらに、光吸収層6上に第2のオーバーコート膜としてホール輸送層7又は電子輸送層5(この例ではホール輸送層7)を形成する(S1-3:図3C参照)。
(従来の太陽電池の製造方法)
図4Aは、従来の太陽電池25Xの製造工程(第2工程S2)において第2セル形成構造P2を形成する工程の一例を模式的に示す断面図である。図4Bは、従来の太陽電池25Xの製造工程(第2工程S2)において第2電極8を形成する工程の一例を模式的に示す断面図である。図4Cは、従来の太陽電池25Xの製造工程(第3工程S3)において第3セル形成構造P3(第3分離溝)を形成する工程の一例を模式的に示す断面図である。図5は、第2セル形成構造P2Xが所望の深さに形成された従来の太陽電池25Xの発電状態を模式的に示す断面図である。
<第2工程>
第2工程S2(図2参照)では、図4Aに示すように、基体2上に形成された層(電子輸送層5、光吸収層6、ホール輸送層7)に対してメカニカル加工やレーザー加工などの切削加工により第2セル形成構造P2X(第2分離溝)を形成する(S2-1)。
また、第2工程S2(図2参照)では、図4Bに示すように、第2セル形成構造P2X内及びホール輸送層7上に第2電極8を形成する(S2-2)。
<第3工程>
第3工程S3(図2参照)では、図4Cに示すように、基体2上に形成された層(電子輸送層5、光吸収層6、ホール輸送層7、第2電極8)に対してメカニカル加工やレーザー加工などの切削加工により第3セル形成構造P3(第3分離溝)を形成する。
図6Aは、従来の太陽電池25Xの構成例において第2セル形成構造P2Xが所望の深さよりも深い状態を模式的に示す断面図である。また、図6Bは、従来の太陽電池25Xの構成例において第2セル形成構造P2Xが所望の深さよりも浅い状態を模式的に示す断面図である。
ところで、従来の太陽電池25Xの製造では、機能層4に対してメカニカル加工やレーザー加工などの切削加工により第2セル形成構造P2Xを形成する場合、成膜した各層(例えば機能層4)の性状(膜質や膜厚、例えば硬さ)にばらつきが大きく、安定して切削加工を行うことが困難である。すなわち、太陽電池25Xを効率よく発電させるために(図5参照)、第2セル形成構造P2Xを所望の深さ(例えば第1電極3の上面に接する位置)まで切削すべきところ(図4C参照)、個々の太陽電池25X~25X間において、同じ切削条件(切削強度)で処理を行っても、基体2上に成膜した各層(電子輸送層5、光吸収層6、ホール輸送層7、第2電極8)に対して切削強度が強すぎたり、弱すぎたりして、所望の深さとなるように第2セル形成構造P2Xを安定して形成することができず、切削深さにばらつきが生じる(図6A、図6B参照)。
例えば、切削強度が強すぎると(図6A参照)、第1電極3が第2セル形成構造P2Xにより切断され易くなって第2電極8との良好な電気的な接続がなくなり易い。一方、切削強度が弱すぎると(図6B参照)、第2セル形成構造P2Xが第1電極3に到達し難く(所謂、機能層4の膜残りが発生し易く)、第1電極3と第2電極8との間の抵抗値が高くなり易い。何れにしても、太陽電池25Xの特性ばらつきが大きくなる。
このように、従来の太陽電池25Xの製造では、第1電極3と第2電極8とを電気的に確実に接続させることができず、ひいては、太陽電池25Xの発電効率が低下する。このことは、機能層4が有機材料を含む光吸収層6を有している場合に、特に顕著となり、有機材料がペロブスカイトを含んでいる場合に、さらに顕著となる。
この点、本実施の形態に係る太陽電池25の製造方法では、太陽電池25を次のように製造している。
次に、本実施の形態に係る太陽電池25の製造方法について、図7Aから図8Bを参照しながら以下に説明する。なお、第1工程S1は、前述した通り、従来の太陽電池25Xの製造工程と同様であり、ここでは説明を省略する。
図7Aは、第1実施形態に係る太陽電池25の製造工程(第2工程S2)において第2セル形成構造P2を形成する工程の一例を模式的に示す断面図である。図7Bは、第1実施形態に係る太陽電池25の製造工程(第2工程S2)において第2電極8を形成する工程の一例を模式的に示す断面図である。図7Cは、第1実施形態に係る太陽電池25の製造工程(第3工程S3)において第3セル形成構造P3(第3分離溝)を形成する工程の一例を模式的に示す断面図である。
図8Aは、第1実施形態において図1に示すα1部分を平面から視た平面図である。すなわち図8Aは、α1部分を、基体2の面に垂直な方向から、基体2における一方側(成膜側又は上側)から基体2におけるもう一方側(非成膜側又は下側)に向かって視た平面図である。図8Bは、図1に示す太陽電池25のα1部分の図8Aに示すB-B線に沿った断面図である。
<第2工程>
第2工程S2(図2参照)では、図7Aに示すように、基体2における一方側の面の側(基体2上)に形成された層(図示例では電子輸送層5、光吸収層6、ホール輸送層7)に対してメカニカル加工やレーザー加工などの切削加工により島状に深い複数の島状部Pb~Pbを有する第2セル形成構造P2を形成する。
また、第2工程S2(図2参照)では、図7Bに示すように、第2セル形成構造P2内及びホール輸送層7上に第2電極8を形成する(S2-2)。
例えば、第2工程S2では、基体2における一方側の面の側に形成された層(図示例では電子輸送層5、光吸収層6、ホール輸送層7)に対してメカニカル加工(メカニカルスクライブ)又はレーザー加工(レーザースクライブ)といった切削加工により第2セル形成構造P2を形成する。メカニカル加工としては、例えば、スクライビングホイールによる加工などを挙げることができる。また、レーザー加工としては、例えば、レーザー光を点状(スポット状)に照射する加工、レーザー光のスポットを重ねて連続的に線状に照射する加工などを挙げることができる。
<第3工程>
第3工程S3(図2参照)では、図7Cに示すように、基体2上に形成された層(図示例では電子輸送層5、光吸収層6、ホール輸送層7)に対してメカニカル加工やレーザー加工などの切削加工により第3セル形成構造P3(第3分離溝)を形成する。ここで、第3セル形成構造P3(第3分離溝)は、第1電極3を切断することなく、かつ、第2電極8を切断する溝である。
本実施の形態に係る太陽電池25において、図1、図8A及び図8Bに示すように、第2セル形成構造P2は、島状に深い複数の島状部Pb~Pbを有している。
本実施の形態によれば、第2セル形成構造P2は、島状に深い複数の島状部Pb~Pbを有し、個々の島状部Pb~Pbが孤立しているので、第1電極3が切断されることがなく、しかも、個々の太陽電池25~25間において、たとえ成膜した各層(例えば機能層4)の性状(膜質や膜厚、例えば硬さ)にばらつきが大きかったとしても、第2セル形成構造P2の複数の島状部Pb~Pbの何れかを第1電極3に到達させることができる。これにより、第1電極3と第2電極8とを電気的に確実に接続させることができ、それだけ、太陽電池25の発電効率を向上させることができる。このことは、機能層4が有機材料を含む光吸収層6を有している場合に、特に有効となり、有機材料がペロブスカイトを含んでいる場合に、さらに有効となる。
複数の島状部Pb~Pbの形状としては、例えば、円形状、正方形状といった点状、楕円形状、長方形状、角を丸くした方形状といった線状などを挙げることができる。
例えば、メカニカル加工の場合、スクライビングホイールを用いて線状に切削を行う態様を例示でき、レーザー加工を行う場合、所定数のレーザー走査(スキャン)毎にレーザー光を各スポット(パルス)が重なるように照射して線状に切削を行う態様を例示できる。また、レーザー加工を行う場合、レーザー光の照射と非照射とを交互に行って点状に切削を行う態様を例示できる。
本実施の形態において、第2工程S2では、基体2における一方側の面の側に形成された層(図示例では電子輸送層5、光吸収層6、ホール輸送層7)を切削して複数の島状部Pb~Pbのみからなる第2セル形成構造P2を形成する。第2セル形成構造P2は、複数の島状部Pb~Pbのみからなっている。
この場合、第2セル形成構造P2が複数の島状部Pb~Pbからなっているので、第2セル形成構造P2を容易に作製することができる。
[第2実施形態]
図9は、第2実施形態に係る太陽電池25の概略構成の一例を模式的に示す断面図である。図10Aは、第2実施形態に係る太陽電池25の製造工程(第2工程S2)において溝部Paを形成する第1切削工程S2-1-1の一例を模式的に示す断面図である。図10Bは、第2実施形態に係る太陽電池25の製造工程(第2工程S2)において島状部Pb~Pbを形成する第2切削工程S2-1-2の一例を模式的に示す断面図である。図10Cは、第2実施形態に係る太陽電池25の製造工程(第2工程S2)において第2電極8を形成する工程の一例を模式的に示す断面図である。図10Dは、第2実施形態に係る太陽電池25の製造工程(第3工程S3)において第3セル形成構造P3(第3分離溝)を形成する工程の一例を模式的に示す断面図である。また、図11Aは、第2実施形態において図9に示すα2部分を平面から視た平面図である。図11Bは、図9に示す太陽電池25のα2部分の図11Aに示すB-B線に沿った断面図である。
ところで、第1実施形態のように、第2セル形成構造P2が複数の島状部Pb~Pbからなる場合、基体2上に形成された層(図示例では電子輸送層5、光吸収層6、ホール輸送層7)にそのまま複数の島状部Pb~Pbを形成するので、第1電極3と第2電極8との導通を安定的に確保することが困難な場合がある。
-太陽電池の製造方法1-
この点、本実施の形態において、第2工程S2は、第1切削工程S2-1-1と、第2切削工程S2-1-2と、含んでいる。第1切削工程S2-1-1では、基体2における一方側の面の側に形成された層(図示例では光吸収層6、ホール輸送層7)を切削して溝部Paを形成する。第2切削工程S2-1-2では、溝部Paの底部Pa1(底面)を切削して複数の島状部Pb~Pbを形成する。ここで、溝部Paの幅としては、例えば、20μm~200μmを例示できる。なお、複数の島状部Pb~Pbは、溝部Paの縁部にかかっていてもよい。
この場合、第2工程S2において、第1切削工程S2-1-1で、基体2における一方側の面の側に形成された層(図示例では光吸収層6、ホール輸送層7)に対して、第1電極3を切削しない程度(第1電極3が残る程度)の切削強度に、メカニカル加工によるスクライブを行って、或いは、レーザー加工によるレーザー走査を行って、溝部Paの切削を行う。ここで、切削強度は、第1電極3を切削しない程度の強度であるが、光吸収層6の仕上がりで、光吸収層6、電子輸送層5又はホール輸送層7の掘り込み量が変わることを考慮して、想定する値よりも弱めに設定しておくことが好ましい。従って、第1切削工程S2-1-1における切削は、場合によって、ホール輸送層7の途中までしか切削できずホール輸送層7が薄く残る場合もあり、また、光吸収層6の途中までしか切削できず光吸収層6が薄く残る場合もあり、また、電子輸送層5の途中までしか切削できず電子輸送層5が薄く残る場合もある。次に、第2切削工程S2-1-2で、溝部Paの底部Pa1(底面)に対して、第1電極3に到達できる程度の切削強度に、メカニカル加工によるスクライブを行って、或いは、レーザー加工によるレーザー走査を行って、複数の島状部Pb~Pbの切削を行う。これにより、第1切削工程S2-1-1だけでは第1電極3に達する溝を形成できず、最終的に太陽電池セル同士の電気的接続が不十分である場合であっても、第2切削工程S2-1-2により、確実に第1電極3に達する溝、島状部又は穴を形成できるため、最終的に太陽電池セル同士の電気的接続を向上させることができる。
-太陽電池の製造方法2-
本実施の形態において、第2工程S2では、基体2における一方側の面の側に形成された層(図示例では光吸収層6、ホール輸送層7)を切削して溝部Paを形成しながら溝部Paの底部Pa1に複数の島状部Pb~Pbを形成する。
この場合、第2工程S2において、レーザー加工によるレーザー走査で所定の第1切削強度のレーザー光を照射して溝部Paを形成しながら第1切削強度よりも大きい所定の第2切削強度で第1実施形態と同様にレーザー光を照射して複数の島状部Pb~Pbを形成する態様を例示できる。つまり、レーザー加工の場合、1回のレーザー走査内で各スポット(パルス)毎にレーザー光の切削強度を変更可能な切削強度可変加工を行う。詳しくは、各レーザー走査の各スポット(走査箇所)において、溝部Paを形成すべきスポットには第1切削強度でレーザー光を照射し、島状部Pbを形成すべきスポットには第2切削強度でレーザー光を照射する。なお、メカニカル加工の場合、基体2における一方側の面の側に形成された層(図示例では光吸収層6、ホール輸送層7)に対して、溝部Pa及び複数の島状部Pb~Pbを形成するスクライビングホイールを用いることができる。
このように、基体2における一方側の面の側に形成された層(図示例では光吸収層6、ホール輸送層7)を切削して溝部Paを形成しながら溝部Paの底部Pa1を切削して複数の島状部Pb~Pbを形成することで、溝部Paと複数の島状部Pb~Pbとを有する第2セル形成構造P2を効率よく作製することができる。
本実施の形態に係る太陽電池25において、第2セル形成構造P2は、溝部Paを有し、複数の島状部Pb~Pbは、溝部Paの底部Pa1において島状に深い。
第2実施形態によれば、溝部Paの底部Pa1において複数の島状部Pb~Pbが形成されているので、第1電極3と第2電極8との導通を安定的に確保することができる。
ところで、切削加工がレーザー加工である場合、複数の島状部Pb~Pbのサイズがレーザー径よりも大きいと、個々の島状部Pb~Pbにおいてレーザー光を複数回レーザー走査する必要がある。ここで、複数の島状部Pb~Pbのサイズとは、特に指定しない限り、島状部Pb~Pbの形状が円形状の場合は直径、島状部Pb~Pbの形状が正方形状の場合は一辺の長さ、島状部Pb~Pbの形状が楕円形状の場合は短径、島状部Pb~Pbの形状が長方形状の場合は短辺の長さをいう。
この点、本実施の形態において、第2工程S2では、複数の島状部Pb~Pbのサイズがレーザー径と同じサイズになるように複数の島状部Pb~Pbを形成する。複数の島状部Pb~Pbのサイズとしては、10μm~20μmを例示できる。この場合、複数の島状部Pb~Pbは、10μm~20μmの幅の島状部Pbを含む。
こうすることで、複数の島状部Pb~Pbを形成するために個々の島状部Pb~Pbにおいて1回のレーザー走査を行うだけで済む。ここで、島状部Pb~Pbの「幅」とは、特に指定しない限り、島状部Pb~Pbの形状が円形状の場合は直径、島状部Pb~Pbの形状が正方形状の場合は一辺の長さ、島状部Pb~Pbの形状が楕円形状の場合は短径、島状部Pb~Pbの形状が長方形状の場合は短辺の長さをいう。
本実施の形態において、第1工程S1では、第1電極3上における電子輸送層5又はホール輸送層7(図示例では電子輸送層5)に到達して電子輸送層又はホール輸送層(図示例では電子輸送層5)の全部又は一部(図示例では全部)が残るように溝部Paを形成する。機能層4は、第1電極3上に形成された電子輸送層5又はホール輸送層7(図示例では電子輸送層5)を含み、溝部Paは、第1電極3上における電子輸送層又はホール輸送層(図示例では電子輸送層5)に到達して電子輸送層又はホール輸送層(図示例では電子輸送層5)の全部又は一部(図示例では全部)が残るように掘り込まれている。
この構成では、溝部Paを第1電極3まで到達しないようにすることができる。
[第3実施形態]
図12は、第3実施形態に係る太陽電池25の概略構成の一例を模式的に示す断面図である。図13Aは、第3実施形態において図12に示すα3部分を平面から視た平面図である。図13Bは、図12に示す太陽電池25のα3部分の図13Aに示すB-B線に沿った断面図である。
本実施の形態において、第1工程S1では、光吸収層6に到達して光吸収層6の全部又は一部(図示例では一部)が残るように溝部Paを形成する。機能層4は、第1電極3上に形成された電子輸送層5又はホール輸送層7(図示例では電子輸送層5)と、電子輸送層5又はホール輸送層7(図示例では電子輸送層5)上に形成された光吸収層6と、を含み、溝部Paは、光吸収層6に到達して光吸収層6の全部又は一部(図示例では一部)が残るように掘り込まれている。
この構成では、溝部Paを第1電極3まで到達しないようにすることができる。
第1実施形態から第3実施形態において、第2工程S2では、少なくとも第1電極3(図示例では第1電極3の機能層4との界面)まで達する1又は2以上の島状部Pb~Pbを含むように複数の島状部Pb~Pbを形成する。複数の島状部Pb~Pbは、少なくとも第1電極3(図示例では第1電極3の機能層4との界面)まで達する1又は2以上の島状部Pb~Pbを含む。
こうすることで、少なくとも第1電極3まで達する島状部Pb~Pbにより、第1電極3と第2電極8との導通を確実に確保することができる。この例では、島状部Pb~Pbの基体2に沿った面(すなわち基体における面に平行な面)β1~β1(図8B、図11B、図13B参照)で第1電極3と導通することができる。
[第4実施形態]
図14は、第1実施形態の他の例である第4実施形態-1に係る太陽電池25の概略構成を模式的に示す断面図である。図15Aは、第4実施形態-1において図14に示すα4部分を平面から視た平面図である。図15Bは、図14に示す太陽電池25のα4部分の図15Aに示すB-B線に沿った断面図である。
図16は、第2実施形態の他の例である第4実施形態-2に係る太陽電池25の概略構成を模式的に示す断面図である。図17Aは、第4実施形態-2において図16に示すα5部分を平面から視た平面図である。図17Bは、図16に示す太陽電池25のα5部分の図17Aに示すB-B線に沿った断面図である。
また、図18は、第3実施形態の他の例である第4実施形態-3に係る太陽電池25の概略構成を模式的に示す断面図である。図19Aは、第4実施形態-3において図18に示すα6部分を平面から視た平面図である。図19Bは、図18に示す太陽電池25のα6部分の図19Aに示すB-B線に沿った断面図である。
第4実施形態-1から第4実施形態-3に係る太陽電池25の製造方法では、それぞれ、第1実施形態から第3実施形態に係る太陽電池25の製造方法の第2工程S2において、第1電極3の内部に達する(内部にとどまる)1又は2以上の島状部Pb~Pbを含むように複数の島状部Pb~Pbを形成する。第4実施形態-1から第4実施形態-3に係る太陽電池25では、それぞれ、第1実施形態から第3実施形態に係る太陽電池25の複数の島状部Pb~Pbは、第1電極3の内部に達する(内部にとどまる)1又は2以上の島状部Pb~Pbを含む。
この構成では、島状部Pb~Pbの基体2に沿った面β1~β1(図15B、図17B、図19B参照)の第1電極3との導通に加え、島状部Pb~Pbの基体2に垂直な側面β2~β2(図15B、図17B、図19B参照)で第1電極3と導通することができ、これにより、第1電極3と第2電極8との低電気抵抗化を実現させることができる。
[第5実施形態]
図20は、第1実施形態のさらに他の例である第5実施形態-1に係る太陽電池25の概略構成を模式的に示す断面図である。図21Aは、第5実施形態-1において図20に示すα7部分を平面から視た平面図である。図21Bは、図20に示す太陽電池25のα7部分の図21Aに示すB-B線に沿った断面図である。
図22は、第2実施形態のさらに他の例である第5実施形態-2に係る太陽電池25の概略構成を模式的に示す断面図である。図23Aは、第5実施形態-2において図22に示すα8部分を平面から視た平面図である。図23Bは、図22に示す太陽電池25のα8部分の図23Aに示すB-B線に沿った断面図である。
また、図24は、第3実施形態のさらに他の例である第5実施形態-3に係る太陽電池25の概略構成を模式的に示す断面図である。図25Aは、第5実施形態-3において図24に示すα9部分を平面から視た平面図である。図25Bは、図24に示す太陽電池25のα9部分の図25Aに示すB-B線に沿った断面図である。
第5実施形態-1から第5実施形態-3に係る太陽電池25の製造方法では、それぞれ、第1実施形態から第3実施形態に係る太陽電池25の製造方法の第2工程S2において、第1電極3を突き抜ける(基体2の第1電極3との界面に到達する)1又は2以上の島状部Pb~Pbを含むように複数の島状部Pb~Pbを形成する。第5実施形態-1から第5実施形態-3に係る太陽電池25では、それぞれ、第1実施形態から第3実施形態に係る太陽電池25の複数の島状部Pb~Pbは、第1電極3を突き抜ける(基体2の第1電極3との界面に到達する)1又は2以上の島状部Pb~Pbを含む。
この構成では、島状部Pb~Pbの基体2に垂直な側面β2~β2(図21B、図23B、図25B参照)の第1電極3との導通面積を最大にすることができ、それだけ、第1電極3と第2電極8との電気抵抗を低く抑えることができる。
[第6実施形態]
図26は、第4実施形態-1から第4実施形態-3の他の例である第6実施形態-1に係る太陽電池25の概略構成を模式的に示す断面図である。図27Aは、第6実施形態-1において図26に示すα10部分を平面から視た平面図である。図27Bは、図26に示す太陽電池25のα10部分の図27Aに示すB-B線に沿った断面図である。
また、図28は、第5実施形態-1から第5実施形態-3の他の例である第6実施形態-2に係る太陽電池25の概略構成を模式的に示す断面図である。図29Aは、第6実施形態-2において図28に示すα11部分を平面から視た平面図である。図29Bは、図28に示す太陽電池25のα11部分の図29Aに示すB-B線に沿った断面図である。
第6実施形態-1に係る太陽電池25の製造方法において、第1工程S1では、第1電極3に到達して第1電極3の全部又は一部(図示例では全部)が残るように溝部Paを形成する。第6実施形態-1に係る太陽電池25の溝部Paは、第1電極3に到達して第1電極3の全部又は一部(図示例では全部)が残るように掘り込まれている。
この構成では、溝部Paを基体2まで到達しないようにすることができる。
図26から図27Bに示すように、第6実施形態-1に係る太陽電池25の製造方法では、第2工程S2において、第1電極3の内部に達する(内部にとどまる)1又は2以上の島状部Pb~Pbを含むように複数の島状部Pb~Pbを形成する。第6実施形態-1に係る太陽電池25の複数の島状部Pb~Pbは、第1電極3の内部に達する(内部にとどまる)1又は2以上の島状部Pb~Pbを含む。
この構成では、島状部Pb~Pbの基体2に沿った面β1~β1(図27B参照)の第1電極3との導通に加え、島状部Pb~Pbの基体2に垂直な側面β2~β2(図27B参照)で第1電極3と導通することができ、これにより、第1電極3と第2電極8との低電気抵抗化を実現させることができる。加えて、この構成では、基体2に沿った面β1~β1は、島状部Pb~Pbの島状部の底部に相当する面β1~β1と、溝部Paの底部に相当する面β1~β1と、で構成されており、よって溝部Paの底部に相当する面β1~β1でも第1電極3と導通することができ、これにより、第1電極3と第2電極8とのさらなる低電気抵抗化を実現させることができる。
図28から図29Bに示すように、第6実施形態-2に係る太陽電池25の製造方法では、第2工程S2において、第1電極3を突き抜ける(基体2の第1電極3との界面に到達する)1又は2以上の島状部Pb~Pbを含むように複数の島状部Pb~Pbを形成する。第6実施形態-2に係る太陽電池25の複数の島状部Pb~Pbは、第1電極3を突き抜ける(基体2の第1電極3との界面に到達する)1又は2以上の島状部Pb~Pbを含む。
この構成では、島状部Pb~Pbの基体2に垂直な側面β2~β2(図29B参照)の第1電極3との導通面積を最大にすることができ、それだけ、第1電極3と第2電極8との電気抵抗を低く抑えることができる。加えて、この構成では、基体2に沿った面β1~β1は、溝部Paの底部に相当する面β1~β1で構成されており、よって溝部Paの底部に相当する面β1~β1でも第1電極3と導通することができ、これにより、第1電極3と第2電極8との電気抵抗をさらに低く抑えることができる。
ところで、機能層4のうち光吸収層6〔特に有機材料(ペロブスカイト)を含む光吸収層〕が基準層厚よりも厚く仕上がり、切削強度が基準強度よりも強くないと切れにくい場合があり、そうすると、第1電極3と第2電極8との導通幅(マージン)が小さくなる。
この点、本実施の形態では、複数の島状部Pb~Pbが第1電極3を突き抜ける島状部Pb~Pbを含むことで、たとえ機能層4のうち光吸収層6〔特に有機材料(ペロブスカイト)を含む光吸収層〕が基準層厚よりも厚く仕上がり、切削強度が基準強度よりも強くないと切れにくい場合でも、切削強度を基準強度よりも強い条件にしておけるので、光吸収層6〔特に有機材料(ペロブスカイト)を含む光吸収層〕が容易に切削することができ、第1電極3と第2電極8との導通幅(マージン)を向上させることができる。
[第1実施形態から第6実施形態の共通な構成]
図30は、第1実施形態から第6実施形態に係る太陽電池25を第2電極8側から視た平面図である。
複数のセル形成構造P~Pは、第1電極3を切断する第1分離溝である第1セル形成構造P1と、第2電極8を切断する第3分離溝である第3セル形成構造P3と、をさらに含んでいる。図30に示すように、第1セル形成構造P1(第1分離溝)、第2セル形成構造P2及び第3セル形成構造P3(第3分離溝)は、この順に互いに平行に形成されている。
第1実施形態から第6実施形態に係る太陽電池25の製造方法において、第2工程S2では、第1セル形成構造P1(第1分離溝)及び第3セル形成構造P3(第3分離溝)と平行な平行方向Wに第1電極3を切断し切らず(第1電極3を切断しない状態で)、第1電極3と第2電極8との間の導通路を有する第2セル形成構造P2を形成する。第1実施形態から第6実施形態に係る太陽電池25において、第2セル形成構造P2は、平行方向Wに第1電極3を切断し切らず(第1電極3を切断しない状態で)、第1電極3と第2電極8との導通路を有する。
こうすることで、平行方向Wに第1電極3を切断し切らない導通路により第1電極3と第2電極8との導通を確保することができる。
<島状部の形状>
図1から図29Bに示す第1実施形態から第6実施形態に係る太陽電池25の製造方法において、第2工程S2では、2以上の島状部Pb~Pbが平行方向Wに間隔をおいて並設された島状部列Q(1)~Q(n)(nは2以上の整数、この例ではn=3)が第1セル形成構造P1(第1分離溝)及び第3セル形成構造P3(第3分離溝)と垂直な垂直方向Vに間隔をおいて複数列設された島状部Pb~Pbを含むように複数の島状部Pb~Pbを形成する。第1実施形態から第6実施形態に係る太陽電池25において、複数の島状部Pb~Pbは、2以上の島状部Pb~Pbが平行方向Wに間隔をおいて並設された島状部列Q(1)~Q(n)が垂直方向Vに間隔をおいて複数列設された島状部Pb~Pbを含んでいる。
島状部Pb~Pbは、隣り合う島状部列〔Q(1),Q(2)〕,~,〔Q(n-1),Q(n)〕間において、平行方向Wにおける島状部Pb~Pbの位置が揃うように(後述する図31A参照)、或いは、互い違いになるように(図8Aから図29B、後述する図31B参照)、配置される態様を例示できる。
<点状の形状>
第1実施形態から第6実施形態において、平行方向Wに沿って並設されるように点状の形状を有する島状部Pb~Pbを形成する。第1実施形態から第6実施形態において、点状の形状を有する2以上の島状部Pb~Pbは、平行方向Wに沿って並設されている。こうすることで、第1電極3と第2電極8とをより確実に接続させることができる。
<線状の形状>
図31A及び図31Bは、それぞれ、第1実施形態から第6実施形態に係る太陽電池25の線状の形状を有する島状部Pb~Pbの一例及び他の例を示す平面図である。
第1実施形態から第6実施形態に係る太陽電池25の製造方法において、線状の形状を有する2以上の島状部Pb~Pbを含む複数の島状部Pb~Pbを形成する。第1実施形態から第6実施形態に係る太陽電池25において、複数の島状部Pb~Pbは、線状の形状を有する2以上の島状部Pb~Pbを含んでいる。
この構成では、2以上の島状部Pb~Pbが線状の形状とされていることで、島状部Pb~Pbと第1電極3との電気的な接触面積を増やすことができ、それだけ、第1電極と第2電極との低電気抵抗化を実現させることができる。
第1実施形態から第6実施形態において、線状の形状を有する2以上の島状部Pb~Pbは、平行方向Wに沿っている。
こうすることで、第1電極3と第2電極8とをより確実に接続させることができる。ここで、平行方向Wに沿った2以上の島状部Pb~Pbは、メカニカル加工及びレーザー加工により好適に形成することができる。
図32は、第1実施形態から第6実施形態に係る太陽電池25の島状部Pb~Pbの形状のさらに他の例を示す平面図である。
第1実施形態から第6実施形態において、線状の形状を有する2以上の島状部Pb~Pbは、垂直方向Vに沿っている。
こうすることで、第1電極3と第2電極8とをより確実に接続させることができる。ここで、垂直方向Vに沿った2以上の島状部Pb~Pbは、レーザー加工により好適に形成することができる。例えば、レーザー光の切削強度の強弱を周期的に繰り返す態様を挙げることができる。
図33は、第1実施形態から第6実施形態に係る太陽電池25の島状部Pb~Pbの形状のさらに他の例を示す平面図である。
第1実施形態から第6実施形態において、線状の形状を有する2以上の島状部Pb~Pbは、第1セル形成構造P1(第1分離溝)及び第3セル形成構造P3(第3分離溝)に対して斜め方向に沿っている。
こうすることで、第1電極3と第2電極8とをより確実に接続させることができる。第1セル形成構造P1(第1分離溝)及び第3セル形成構造P3(第3分離溝)に対して斜め方向に沿った2以上の島状部Pb~Pbは、レーザー加工により好適に形成することができる。例えば、レーザー光の切削強度の強弱を1レーザー走査毎に所定のスポット数ずつずらす態様を挙げることができる。
ここで、島状部列Q(1)~Q(n)の列数(n)には限定されないが、島状部列Q(1)~Q(n)の列数(n)が多くなると、第1電極3と第2電極8との電気抵抗が低くなる一方、第2セル形成構造P2の幅が大きくなり、それだけ機能層4の受光面積(発電面積)が減少する。そうすると、太陽電池25の発電効率が低下する。このため、太陽電池25の発電効率を維持する第2セル形成構造P2の幅で、島状部列Q(1)~Q(n)の列数(n)を適宜設定することができる。
図34は、第1実施形態から第6実施形態に係る太陽電池25の第2セル形成構造P2の他の例を模式的に示す平面図である。
第1実施形態から第6実施形態に係る太陽電池25の製造方法において、第2工程S2では、複数列の島状部列Q(1)~Q(n)のうち、第1セル形成構造P1(第1分離溝)と第1セル形成構造P1(第1分離溝)に最も近い島状部列Q(n)との間に平行方向Wに第1電極3を切断するように連続した切断用溝Pcを有する第2セル形成構造P2を形成する。第1実施形態から第6実施形態に係る太陽電池25において、第2セル形成構造P2は、複数列の島状部列Q(1)~Q(n)のうち、第1セル形成構造P1(第1分離溝)と第1セル形成構造P1(第1分離溝)に最も近い島状部列Q(n)との間に平行方向Wに第1電極3を切断するように連続した切断用溝Pcを有する。
このように、第1セル形成構造P1(第1分離溝)側の切断用溝Pcが第1電極3を切断しても、切断用溝Pcの第3セル形成構造P3(第3分離溝)側の側面で第1電極3と第2電極8とを導通させることができる。
本開示において、分離溝、溝部又は島状に深い島状部における側面もしくは側面の一部は、基体に対して(すなわち基体における面に対して)垂直に形成される態様で説明しているが、必ずしも垂直である必要はなく、略垂直であってもよい。また、本開示において、分離溝、溝部又は島状に深い島状部における側面もしくは側面の一部は、基体に対して傾いていてもよい。また、本開示において、分離溝、溝部又は島状に深い島状部における向かい合う側面もしくは側面の一部は、基体に対して傾いており、向かい合う面が断面で見た場合に逆ハの字型に(すなわち溝、島状部もしくは穴の底部より上端部の方が広くなる形に)なっていてもよい。
本開示において、分離溝、溝部又は島状に深い島状部における底面、底部もしくはそれらの一部は、基体に対して(すなわち基体における面に対して)平行に形成される態様で説明しているが、必ずしも平行である必要はなく、略平行であってもよい。また、本開示において、分離溝、溝部又は島状に深い島状部における底面、底部もしくはそれらの一部は、基体に対して傾いていてもよい。また、本開示において、分離溝、溝部又は島状に深い島状部における底面、底部もしくはそれらの一部は、基体に対して傾いており、断面で見た場合に逆ハの字型又はすり鉢状に(すなわち溝、島状部もしくは穴の中心付近が深く端部がそれよい浅くなる形に)なっていてもよい。
〔付記〕
(1)本開示の第1態様に係る太陽電池の製造方法は、基体における一方側の面の側に第1電極と機能層と第2電極とがこの順で配置されて前記基体における前記一方側の面の側に形成された層が複数のセル形成構造により形成された複数の太陽電池セルを有し、前記複数のセル形成構造が前記第1電極と前記第2電極とを接続する第2セル形成構造を含む太陽電池の製造方法であって、前記基体における一方側の面の側に形成された前記第1電極の前記基体とは反対側の面の側に前記機能層を配置する第1工程と、前記基体における前記一方側の面の側に形成された層に対して切削加工により島状に深い複数の島状部を有する前記第2セル形成構造を形成する第2工程と、を含む。
(2)本開示の第2態様に係る太陽電池の製造方法は、前記第1態様の太陽電池の製造方法において、前記第2工程では、前記基体における前記一方側の面の側に形成された層を切削して前記複数の島状部のみからなる前記第2セル形成構造を形成する。
(3)本開示の第3態様に係る太陽電池の製造方法は、前記第1態様の太陽電池の製造方法において、前記第2工程は、前記基体における前記一方側の面の側に形成された層を切削して溝部を形成する第1切削工程と、前記溝部の底部を切削して前記複数の島状部を形成する第2切削工程と、含む。
(4)本開示の第4態様に係る太陽電池の製造方法は、前記第1態様の太陽電池の製造方法において、前記第2工程では、前記基体における前記一方側の面の側に形成された層を切削して溝部を形成しながら前記溝部の底部に前記複数の島状部を形成する。
(5)本開示の第5態様に係る太陽電池の製造方法は、前記第1態様から前記第4態様までの何れか1つの太陽電池の製造方法において、前記第2工程では、前記切削加工がレーザー加工であり、前記複数の島状部のサイズがレーザー径と同じサイズになるように前記複数の島状部を形成する。
(6)本開示の第6態様に係る太陽電池は、基体における一方側の面の側に第1電極と機能層と第2電極とがこの順で配置されて前記基体における前記一方側の面の側に形成された層が複数のセル形成構造により形成された複数の太陽電池セルを有し、前記複数のセル形成構造が前記第1電極と前記第2電極とを接続する第2セル形成構造を含む太陽電池であって、前記第2セル形成構造は、島状に深い複数の島状部を有している。
(7)本開示の第7態様に係る太陽電池は、前記第6態様の太陽電池において、前記第2セル形成構造は、前記複数の島状部のみからなる。
(8)本開示の第8態様に係る太陽電池は、前記第6態様の太陽電池において、前記第2セル形成構造は、溝部を有し、前記複数の島状部は、前記溝部の底部において島状に深い。
(9)本開示の第9態様に係る太陽電池は、前記第6態様から前記第8態様までの何れか1つの太陽電池において、前記複数の島状部は、少なくとも前記第1電極まで達する島状部を含む。
(10)本開示の第10態様に係る太陽電池は、前記第9態様の太陽電池において、前記複数の島状部は、前記第1電極の内部に達する島状部を含む。
(11)本開示の第11態様に係る太陽電池は、前記第9態様の太陽電池において、前記複数の島状部は、前記第1電極を突き抜ける島状部を含む。
(12)本開示の第12態様に係る太陽電池は、前記第6態様から前記第11態様までの何れか1つの太陽電池において、前記複数のセル形成構造は、前記第1電極を切断する第1分離溝である第1セル形成構造と、前記第2電極を切断する第3分離溝である第3セル形成構造と、をさらに含み、前記第1セル形成構造、前記第2セル形成構造及び前記第3セル形成構造は、この順に互いに平行に形成され、前記第2セル形成構造は、前記第1セル形成構造及び前記第3セル形成構造と平行な平行方向に前記第1電極を切断し切らず、前記第1電極と前記第2電極との導通路を有する。
(13)本開示の第13態様に係る太陽電池は、前記第6態様から前記第12態様までの何れか1つの太陽電池において、前記複数の島状部は、10μm又は20μm~200μmの幅、好ましくは、10μm又は20μm~100μmの幅の島状部を含む。
(14)本開示の第14態様に係る太陽電池は、前記第6態様から前記第13態様までの何れか1つの太陽電池において、前記複数の島状部は、線状の形状を有する2以上の島状部を含む。
(15)本開示の第15態様に係る太陽電池は、前記第14態様の太陽電池において、前記複数のセル形成構造は、前記第1電極を切断する第1分離溝である第1セル形成構造と、前記第2電極を切断する第3分離溝である第3セル形成構造と、をさらに含み、前記第1セル形成構造、前記第2セル形成構造及び前記第3セル形成構造は、この順に互いに平行に形成され、前記線状の形状を有する前記2以上の島状部は、前記第1セル形成構造及び前記第3セル形成構造と平行な平行方向に沿っている。
(16)本開示の第16態様に係る太陽電池は、前記第14態様の太陽電池において、前記複数のセル形成構造は、前記第1電極を切断する第1分離溝である第1セル形成構造と、前記第2電極を切断する第3分離溝である第3セル形成構造と、をさらに含み、前記第1セル形成構造、前記第2セル形成構造及び前記第3セル形成構造は、この順に互いに平行に形成され、前記線状の形状を有する前記2以上の島状部は、前記第1セル形成構造及び前記第3セル形成構造と垂直な垂直方向に沿っている。
(17)本開示の第17態様に係る太陽電池は、前記第14態様の太陽電池において、前記複数のセル形成構造は、前記第1電極を切断する第1分離溝である第1セル形成構造と、前記第2電極を切断する第3分離溝である第3セル形成構造と、をさらに含み、前記第1セル形成構造、前記第2セル形成構造及び前記第3セル形成構造は、この順に互いに平行に形成され、前記線状の形状を有する前記2以上の島状部は、前記第1セル形成構造及び前記第3セル形成構造に対して斜め方向に沿っている。
(18)本開示の第18態様に係る太陽電池は、前記第6態様から前記第17態様までの何れか1つの太陽電池において、前記複数のセル形成構造は、前記第1電極を切断する第1分離溝である第1セル形成構造と、前記第2電極を切断する第3分離溝である第3セル形成構造と、をさらに含み、前記第1セル形成構造、前記第2セル形成構造及び前記第3セル形成構造は、この順に互いに平行に形成され、前記複数の島状部は、2以上の島状部が前記第1セル形成構造及び前記第3セル形成構造と平行な平行方向に間隔をおいて並設された島状部列が前記第1セル形成構造及び前記第3セル形成構造と垂直な垂直方向に間隔をおいて複数列設された島状部を含み、前記第2セル形成構造は、前記複数列の前記島状部列のうち、前記第1セル形成構造と前記第1セル形成構造に最も近い島状部列との間に前記平行方向に前記第1電極を切断するように連続した直線溝を有する。
(19)本開示の第19態様に係る太陽電池は、前記第8態様の太陽電池において、前記機能層は、前記第1電極上に形成された電子輸送層又はホール輸送層を含み、前記溝部は、前記第1電極上における前記電子輸送層又は前記ホール輸送層に到達して前記電子輸送層又は前記ホール輸送層の全部又は一部が残るように掘り込まれている。
(20)本開示の第20態様に係る太陽電池は、前記第8態様の太陽電池において、前記機能層は、前記第1電極上に形成された電子輸送層又はホール輸送層と、前記電子輸送層又は前記ホール輸送層上に形成された光吸収層と、を含み、前記溝部は、前記光吸収層に到達して前記光吸収層の全部又は一部が残るように掘り込まれている。
(21)本開示の第21態様に係る太陽電池は、前記第8態様の太陽電池において、前記溝部は、前記第1電極に到達して前記第1電極の全部又は一部が残るように掘り込まれている。
本開示は、以上説明した実施の形態に限定されるものではなく、他のいろいろな形で実施することができる。そのため、係る実施の形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈してはならない。本開示の範囲は請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には、なんら拘束されない。さらに、請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本開示の範囲内のものである。