以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1における電圧調整装置1の回路図である。2つの配電線U,V間に交流電源2が接続されている。交流電源2は、例えば変電所であり、2つの配電線U,Vを介して交流電圧を電圧調整装置1に出力する。電圧調整装置1は2つの配電線U,V及び中性線Qを介して交流電圧を出力する。電圧調整装置1は、出力側の配電線U,V間の交流電圧の実効値を入力側の配電線U,V間の交流電圧の実効値に基づいて調整する。
電圧調整装置1は、2つの直列変圧器3u,3v、調整変圧器4及び切換え器5を有する。直列変圧器3u,3vそれぞれでは、磁性体である環状のコア30に、1次巻線31及び2次巻線32が巻き付いている。調整変圧器4では、図示しないコアに単巻線40が巻き付いている。単巻線40には、3つのタップT1,T2,T3が接続されている。単巻線40の2つの端子それぞれにタップT1,T3が接続されている。単巻線40の中途にタップT2が接続されている。タップT1,T2間の単巻線40の巻数は、タップT2,T3間の単巻線40の巻数とは異なる。単巻線40はタップ巻線として機能する。
2つの2次巻線32それぞれの一端子は、入力側の配電線U,Vに接続されている。2つの2次巻線32それぞれの他端子は、出力側の配電線U,Vに接続されている。一方の1次巻線31の一端子及び他端子それぞれは、他方の1次巻線31の一端子及び他端子に接続されている。出力側の配電線U,V間に単巻線40が接続されている。タップT1,T3それぞれは、配電線U,V側に位置する。単巻線40の中途に中性線Qの一端子が接続されている。単巻線40に関して、配電線U及び中性線Q間の巻数は、配電線V及び中性線Q間の巻数と一致している。
切換え器5は、集合体50、電流センサ51、電圧センサ52及び制御器53を有する。集合体50は、3つの上側スイッチ回路A1,A2,A3及び3つの下側スイッチ回路B1,B2,B3を有する。以下では、任意の整数をiで表す。整数iは1,2及び3のいずれであってもよい。上側スイッチ回路Ai及び下側スイッチ回路Biそれぞれの一端子は、タップTiに接続されている。3つの上側スイッチ回路A1,A2,A3それぞれの他端子は、共通の電流センサ51を介して、1次巻線31の一端子間の第1接続ノードに接続されている。3つの下側スイッチ回路B1,B2,B3それぞれの他端子は、1次巻線31の他端子間の第2接続ノードに接続されている。図1では、第1接続ノード及び第2接続ノードそれぞれは右側及び左側に位置している。電流センサ51は、更に、制御器53に接続されている。電圧センサ52は、タップT1,T2及び制御器53に接続されている。
制御器53は、3つの上側スイッチ回路A1,A2,A3及び下側スイッチ回路B1,B2,B3それぞれについて、状態を、電流の通流が可能な通流状態、又は、電流の通流が遮断される遮断状態に切換える。通常、3つの上側スイッチ回路A1,A2,A3中の1つの状態が通流状態であり、残りの上側スイッチ回路の状態は遮断状態である。同様に、通常、3つの下側スイッチ回路B1,B2,B3中の1つの状態が通流状態であり、残りの下側スイッチ回路の状態は遮断状態である。第1ノード及び第2ノードそれぞれには、3つのタップT1,T2,T3中の1つが電気的に接続されている。
単巻線40の両端には、出力側の配電線U,V間の交流電圧が印加されている。単巻線40は、3つのタップT1,T2,T3中の2つから、2つの1次巻線31に、共通の交流電圧を印加する。通流状態の上側スイッチ回路又は下側スイッチ回路が変更された場合、単巻線40が2つの1次巻線31に印加する交流電圧の実効値又は位相が変更される。
2つの1次巻線31に交流電圧が印加された場合、2つの2次巻線32は、入力側の配電線U,V間の交流電圧の実効値を上昇させるか又は低下させる。実効値が上昇又は低下した交流電圧は、出力側の配電線U,V間の交流電圧として外部に出力される。実効値の上昇又は低下させる方法は周知の方法であるので、この方法の詳細な説明を省略する。
図1では、配電線Vの電位を基準とした配電線Uの電圧の極性が正である場合において、交流電圧の実効値が上昇するときに流れる電流の方向が破線の矢印で示されている。1次巻線31において、第1ノードから第2ノードに電流が流れる。同様の場合において、交流電圧の実効値が低下するとき、電流は、1次巻線31において、第2ノードから第1ノードに電流が流れる。配電線Uの電圧の極性が負である場合、電流の方向は、配電線Uの極性が正である場合の電流の方向とは反対である。1次巻線31に印加される交流電圧の実効値が大きい程、上昇幅又は低下幅は大きい。1次巻線31を介して流れる電流の方向の変更は、1次巻線31に印加される交流電圧の位相の変更に相当する。
制御器53は、通流状態の上側スイッチ回路又は下側スイッチ回路を変更することによって、3つのタップT1,T2,T3の中で、第1ノード又は第2ノードが電気的に接続するタップを切換える。制御器53は、タップを切換えることによって、1次巻線31に印加される交流電圧を制御する。2つの1次巻線31の一端子及び他端子それぞれは、特定端子として機能する。
3つのタップT1,T2,T3中の2つの間の交流電圧の実効値は、2つの配電線U,V間の交流電圧の実効値に応じて調整される。2つのタップ間の交流電圧の実効値は、2つの配電線U,V間の交流電圧の実効値と巻数比との積で表される。巻数比は、2つのタップ間の単巻線40の巻数を、単巻線40全体の巻数で除算することによって得られる値である。
以下では、タップT1,T2間の交流電圧をタップ電圧と記載する。出力側の配電線U,V間の交流電圧を出力電圧と記載する。電圧センサ52はタップ電圧の瞬時値を周期的に検出する。電圧センサ52は、タップ電圧の瞬時値を検出する都度、検出した瞬時値を示す電圧信号を制御器53に出力する。出力電圧の瞬時値はタップ電圧の瞬時値と前述した巻数比との積によって表される。タップ電圧の位相は出力電圧の位相と一致している。
以下では、上側スイッチ回路A1,A2,A3及び下側スイッチ回路B1,B2,B3の中で通流状態のスイッチ回路を介して流れる電流を回路電流と記載する。電流センサ51は、3つの上側スイッチ回路A1,A2,A3の中で、通流状態の上側スイッチ回路を介して流れる回路電流の電流値(瞬時値)を周期的に検出する。電流センサ51は、回路電流の電流値を検出する都度、検出した電流値を示す電流信号を制御器53に出力する。
以下では、集合体50から第1ノードに向かって流れる回路電流の通流方向を左方向と記載する。第1ノードから集合体50に向かって流れる回路電流の通流方向を右方向と記載する。通流状態の上側スイッチ回路を介して流れる回路電流の通流方向が左方向である場合、電流信号が示す電流値は正値である。通流状態の上側スイッチ回路を介して流れる回路電流の通流方向が右方向である場合、電流信号が示す電流値は負値である。
図2は上側スイッチ回路A1及び下側スイッチ回路B2の回路図である。上側スイッチ回路A2,A3それぞれの構成は上側スイッチ回路A1の構成と同様である。下側スイッチ回路B1,B3それぞれの構成は下側スイッチ回路B1の構成と同様である。図2では、上側スイッチ回路A1及び下側スイッチ回路B2の第1例及び第2例が示されている。
上側スイッチ回路A1,A2,A3及び下側スイッチ回路B1,B2,B3それぞれは、第1スイッチG1、第2スイッチG2、第1ダイオードD1及び第2ダイオードD2を有する。第1スイッチG1及び第2スイッチG2それぞれは、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)である。第1スイッチG1は第2スイッチG2に直列に接続されている。第1スイッチG1のコレクタ及びエミッタそれぞれに、第1ダイオードD1のカソード及びアノードが接続されている。同様に、第2スイッチG2のコレクタ及びエミッタそれぞれに、第2ダイオードD2のカソード及びアノードが接続されている。第1スイッチG1及び第2スイッチG2のゲートは制御器53に各別に接続されている。
第1例では、第1ダイオードD1及び第2ダイオードD2のアノードは相互に接続されている。上側スイッチ回路A1,A2,A3それぞれの第1スイッチG1のコレクタは第1ノードに接続されている。上側スイッチ回路A1,A2,A3それぞれの第2スイッチG2のコレクタは、タップT1,T2,T3に接続されている。下側スイッチ回路B1,B2,B3それぞれの第1スイッチG1のコレクタは第2ノードに接続されている。下側スイッチ回路B1,B2,B3それぞれの第2スイッチG2のコレクタは、タップT1,T2,T3に接続されている。
第2例では、第1ダイオードD1及び第2ダイオードD2のカソードが相互に接続されている。上側スイッチ回路A1,A2,A3それぞれの第2スイッチG2のエミッタは第1ノードに接続されている。上側スイッチ回路A1,A2,A3それぞれの第1スイッチG1のエミッタは、タップT1,T2,T3に接続されている。下側スイッチ回路B1,B2,B3それぞれの第2スイッチG2のエミッタは第2ノードに接続されている。下側スイッチ回路B1,B2,B3それぞれの第1スイッチG1のエミッタは、タップT1,T2,T3に接続されている。
制御器53は、第1スイッチG1のゲートの電圧を調整することによって第1スイッチG1をオン又はオフに切換える。同様に、制御器53は、第2スイッチG2のゲートの電圧を調整することによって、第2スイッチG2をオン又はオフに切換える。第1スイッチG1及び第2スイッチG2それぞれについて、状態がオンである場合、電流はコレクタ及びエミッタの順に通流することが可能である。第1スイッチG1及び第2スイッチG2それぞれについて、状態がオフである場合、コレクタ及びエミッタを介した電流の通流が遮断されている。
通流状態の上側スイッチ回路又は下側スイッチ回路において、制御器53が第1スイッチG1及び第2スイッチG2をオフに切換えた場合、状態は遮断状態に遷移する。遮断状態の上側スイッチ回路又は下側スイッチ回路において、制御器53が第1スイッチG1及び第2スイッチG2の少なくとも一方をオンに切換えた場合、状態は遮断状態から通流状態に遷移する。
制御器53は、通流状態の上側スイッチ回路又は下側スイッチ回路において、第1スイッチG1及び第2スイッチG2それぞれをオフ及びオンに切換えることによって、回路電流の通流方向を左方向に制限する。通流方向が左方向に制限されている場合、回路電流は、第2スイッチG2及び第1ダイオードD1の順に流れる。制御器53は、通流状態の上側スイッチ回路又は下側スイッチ回路において、第1スイッチG1及び第2スイッチG2それぞれをオン及びオフに切換えることによって、通流方向を右方向に制限する。通流方向が右方向に制限されている場合、回路電流は、第1スイッチG1及び第2ダイオードD2の順に流れる。制御器53は、通流状態の上側スイッチ回路又は下側スイッチ回路において、第1スイッチG1及び第2スイッチG2の両方をオンに切換えることによって、通流方向の制限をなくす。左方向及び右方向それぞれは第1方向及び第2方向に相当する。
図2に示すように、制御器53は、通流状態の上側スイッチ回路を介して流れる回路電流の通流方向を左方向に制限する場合、通流状態の下側スイッチ回路を介して流れる回路電流の通流方向を右方向に制限する。これにより、実線の矢印で示すように電流が流れる。同様に、制御器53は、通流状態の上側スイッチ回路を介して流れる回路電流の通流方向を右方向に制限する場合、通流状態の下側スイッチ回路を介して流れる回路電流の通流方向を左方向に制限する。これにより、破線の矢印で示すように電流が流れる。
従って、通流状態の上側スイッチ回路を介して流れる左方向の回路電流の電流値は、通流状態の下側スイッチ回路を介して流れる右方向の回路電流の電流値と一致する。同様に、通流状態の上側スイッチ回路を介して流れる右方向の回路電流の電流値は、通流状態の下側スイッチ回路を介して流れる左方向の回路電流の電流値と一致する。
なお、第1スイッチG1及び第2スイッチG2はFET(Field Effect Transistor)であってもよい。この場合、ドレイン及びソースそれぞれはコレクタ及びエミッタに対応する。FETの状態がオンである場合、ドレイン及びソースを介して双方向に電流が通流することが可能である。第1スイッチG1及び第2スイッチG2がFETである場合、第1ダイオードD1及び第2ダイオードD2それぞれとして、第1スイッチG1及び第2スイッチG2の寄生ダイオードを用いてもよい。第1スイッチG1及び第2スイッチG2がオンである場合、第1ダイオードD1又は第2ダイオードD2を介して電流は流れない。
図3は制御器53の要部構成示すブロック図である。制御器53は、電圧ゼロ検出回路60及び制御回路61を有する。電圧センサ52は、電圧ゼロ検出回路60及び制御回路61に電圧信号を出力する。前述したように、電圧信号はタップ電圧の瞬時値を示す。電圧ゼロ検出回路60は、タップ電圧の瞬時値が0Vとなる電圧ゼロ時点を示す電圧ゼロ信号を制御回路61に出力する。電流センサ51は制御回路61に電流信号を出力する。前述したように、電流信号は回路電流の電流値を示す。
制御回路61は、6つの第1スイッチG1及び6つの第2スイッチG2のゲートの電圧値を各別に制御することによって、6つの第1スイッチG1及び6つの第2スイッチG2それぞれをオン又はオフに切換える。制御回路61は、電圧ゼロ信号、電圧信号又は電流信号に基づいて、通流状態の上側スイッチ回路又は下側スイッチ回路の変更と、回路電流の通流方向の制限とを行う。
制御回路61は、論理回路又はFPGA(Field Programmable Gate Array)等を用いて構成されることが好ましい。制御回路61は処理素子を有する。制御回路61の処理素子はコンピュータプログラムを実行することによって、種々の処理を実行する。
図4は、通流状態の上側スイッチ回路又は下側スイッチ回路の変更と、回路電流の通流方向の制限とを説明するためのタイミングチャートである。図4では、タップ電圧の波形が太線で示されている。回路電流の波形が細線で示されている。2つの波形の横軸には時間が示されている。タップ電圧の瞬時値は、タップT2の電位を基準としたタップT1の電圧値である。
図4には、電圧ゼロ信号が示す電圧値の推移が示されている。電圧ゼロ信号はハイレベル電圧値又はローレベル電圧値を示す。図4では、ハイレベル電圧値及びローレベル電圧値それぞれは「H」及び「L」で示されている。タップ電圧の瞬時値が0Vとなる都度、電圧ゼロ信号が示す電圧値は、ハイレベル電圧値又はローレベル電圧値に切換わる。
図4には、上側スイッチ回路A1,A2それぞれの第1スイッチG1及び第2スイッチG2の状態の推移と、下側スイッチ回路B2,B3それぞれの第1スイッチG1及び第2スイッチG2の状態の推移とが示されている。図4の説明では、上側スイッチ回路A3及び下側スイッチ回路B1の状態は遮断状態に維持されている。
図4の左側では、上側スイッチ回路A1及び下側スイッチ回路B2について、第1スイッチG1及び第2スイッチG2の少なくとも一方がオンである。このため、上側スイッチ回路A1及び下側スイッチ回路B2の状態は通流状態である。1次巻線31の一端子及び他端子それぞれは、タップT1,T2に電気的に接続されている。上側スイッチ回路A2及び下側スイッチ回路B3について、第1スイッチG1及び第2スイッチG2の両方がオフである。このため、上側スイッチ回路A2及び下側スイッチ回路B3の状態は遮断状態である。
通流状態の上側スイッチ回路A1では第1スイッチG1がオフである。従って、上側スイッチ回路A1において、回路電流の通流方向は左方向に制限される。通流状態の下側スイッチ回路B2では第2スイッチG2がオフである。従って、下側スイッチ回路B2において、回路電流の通流方向は右方向に制限される。電流信号が示す電流値は正値である。
通流状態の上側スイッチ回路A1を介して流れる回路電流の電流値が正の上側閾値未満の値に低下した場合、制御回路61は、上側スイッチ回路A1の第1スイッチG1をオフからオンに切換える。更に、制御回路61は、下側スイッチ回路B2の第2スイッチG2をオフからオンに切換える。これにより、通流状態の上側スイッチ回路A1及び下側スイッチ回路B2それぞれでは、第1スイッチG1及び第2スイッチG2がオンであり、回路電流の通流方向の制限がなくなる。通流状態の上側スイッチ回路A1及び下側スイッチ回路B2を介して回路電流は双方向に流れることが可能である。
回路電流の通流方向の制限がない場合において、通流状態の上側スイッチ回路A1を介して流れる回路電流の電流値が負の下側閾値以下の値に低下したとき、制御回路61は、上側スイッチ回路A1の第2スイッチG2をオンからオフに切換える。更に、制御回路61は下側スイッチ回路B2の第1スイッチG1をオンからからオフに切換える。これにより、上側スイッチ回路A1及び下側スイッチ回路B2それぞれを介して流れる回路電流の通流方向は、右方向及び左方向に制限される。
上側スイッチ回路A1及び下側スイッチ回路B2それぞれを介して流れる回路電流の通流方向は、右方向及び左方向に制限されている場合において、通流状態の上側スイッチ回路A1を介して流れる回路電流の電流値が負の下側閾値を超える値に上昇したとき、制御回路61は、上側スイッチ回路A1の第2スイッチG2をオフからオンに切換える。更に、制御回路61は、下側スイッチ回路B2の第1スイッチG1をオフからからオンに切換える。これにより、回路電流の通流方向の制限がなくなる。
回路電流の通流方向の制限がない場合において、通流状態の上側スイッチ回路A1を介して流れる回路電流の電流値が正の上側閾値以上の値に上昇した場合、制御回路61は、上側スイッチ回路A1の第1スイッチG1をオンからオフに切換える。更に、制御回路61は、下側スイッチ回路B2の第2スイッチG2をオンからからオフに切換える。これにより、上側スイッチ回路A1及び下側スイッチ回路B2それぞれを介して流れる回路電流の通流方向は、左方向及び右方向に制限される。
以上のように、制御回路61は、通流状態の上側スイッチ回路A1を介して流れる回路電流の電流値に応じて、通流状態の上側スイッチ回路A1及び下側スイッチ回路B2それぞれを介して流れる回路電流の通流方向を、左方向又は右方向に制限する。通流状態の上側スイッチ回路A1及び下側スイッチ回路B2を介して流れる回路電流の電流値の絶対値が小さい場合、制御回路61は、回路電流の通流方向の制限をなくす。このため、回路電流の通流方向がスムーズに変更される。
制御回路61は、タップ電圧の電圧ゼロ時点が到来した場合、3つのタップT1,T2,T3の中で第1ノード又は第2ノードが電気的に接続するタップを変更する。図4の例では、制御回路61は、第1ノードが電気的に接続するタップをタップT1からタップT2に切換え,第2ノードが電気的に接続するタップをタップT2からタップT3に切換える。
図4の例では、上側スイッチ回路A1の第1スイッチG1及び第2スイッチG2それぞれがオン及びオフであり、かつ、下側スイッチ回路B2の第1スイッチG1及び第2スイッチG2それぞれがオフ及びオンである状態で電圧ゼロ時点が到来している。制御回路61は、電圧ゼロ時点が到来した場合、上側スイッチ回路A2の第1スイッチG1と、下側スイッチ回路B3の第2スイッチG2とをオンに切換える。これにより、上側スイッチ回路A1,A2を介して流れる回路電流の通流方向は右方向に制限される。下側スイッチ回路B2,B3を介して流れる回路電流の通流方向は左方向に制限される。
このとき、上側スイッチ回路A1,A2及び下側スイッチ回路B2,B3が通流状態であるため、1次巻線31を介して電流の通流が中断することはない。更に、上側スイッチ回路A1,A2を介して流れる回路電流の通流方向は同一方向に制限されている。下側スイッチ回路B2,B3を介して流れる回路電流の通流方向も同一方向に制限されている。このため、3つのタップT1,T2,T3中の2つのタップ間が短絡することはない。従って、1次巻線31の両端子間に、矯絡用のスイッチ及び抵抗が互いに直列に接続された直列回路を接続する必要はない。矯絡用の抵抗を介して電流が流れないため、消費電力は小さい。
なお、電圧ゼロ時点において、上側スイッチ回路A1の第2スイッチG2と、下側スイッチ回路B2の第1スイッチG1とがオンである場合においては、制御回路61は、上側スイッチ回路A2の第2スイッチG2と、下側スイッチ回路B3の第1スイッチG1とをオンに切換える。
上側スイッチ回路A1,A2及び下側スイッチ回路B2,B3が通流状態に遷移した後、制御回路61は、上側スイッチ回路A1及び下側スイッチ回路B2それぞれについて、第1スイッチG1及び第2スイッチG2の中でオンであるスイッチをオフに切換える。これにより、上側スイッチ回路A1,A2,A3の中で通流状態の上側スイッチ回路は、上側スイッチ回路A2に変更される。下側スイッチ回路B1,B2,B3の中で通流状態の下側スイッチ回路は、下側スイッチ回路B3に変更される。
その後、制御回路61は、通流状態の上側スイッチ回路A2を介して流れる回路電流の電流値に応じて、通流状態の上側スイッチ回路A2及び下側スイッチ回路B3それぞれを介して流れる回路電流の通流方向を、左方向又は右方向に制限する。通流状態の上側スイッチ回路A2,A3それぞれを介して流れる回路電流の通流方向の制限方法は、通流状態の上側スイッチ回路A1を介して流れる回路電流の通流方向の制限方法と同様である。通流状態の下側スイッチ回路B1,B3それぞれを介して流れる回路電流の通流方向の制限方法は、通流状態の下側スイッチ回路B2を介して流れる回路電流の通流方向の制限方法と同様である。
前述した方法で、制御回路61は、通流状態の上側スイッチ回路を、3つの上側スイッチ回路A1,A2,A3中の任意の1つに変更することができ、通流状態の下側スイッチ回路を、3つの下側スイッチ回路B1,B2,B3中の任意の1つに変更することができる。
図5は、第1ノード又は第2ノードに電気的に接続されているタップを切換える手順を示す説明図である。図5には、出力電圧及びタップ電圧それぞれの波形が細線及び太線で示されている。2つの波形の横軸には時間が示されている。前述したように、出力電圧の瞬時値は、タップ電圧の瞬時値と巻数比との積で表される。巻数比は、0を超えており、1未満である。タップ電圧の位相は出力電圧の位相と一致している。電圧センサ52がタップ電圧の瞬時値を検出する周期は、出力電圧の(1/2)周期よりも短い。出力電圧の瞬時値が正である正期間は出力電圧の(1/2)周期である。同様に、出力電圧の瞬時値が負である負期間も出力電圧の(1/2)周期である。
制御回路61は、正期間中に電圧センサ52が検出したタップ電圧の複数の瞬時値を取得する。出力電圧の瞬時値はタップ電圧の瞬時値に比例するので、タップ電圧の瞬時値の取得は、出力電圧の瞬時値の取得に相当する。制御回路61は、取得した複数の瞬時値に基づいて、出力電圧の実効値を決定する。
出力電圧の実効値の決定の第1例では、制御回路61は、タップ電圧の複数の瞬時値を、出力電圧の複数の瞬時値に変換する。制御回路61は、変換した複数の瞬時値の二乗平均平方根(Root Means Square)を算出し、算出値を出力電圧の実効値と見なす。
出力電圧の実効値の決定の第2例では、制御回路61は、タップ電圧の複数の瞬時値に基づいて、出力電圧の振幅値を決定し、決定した振幅値を√2で除算する。制御回路61は、この除算によって得られた値を出力電圧の実効値と見なす。
制御回路61は、決定した実効値に基づいて、1次巻線に印加される交流電圧を決定する。具体的には、制御回路61は、決定した実効値に基づいて、3つのタップT1,T2,T3の中から第1ノード及び第2ノードそれぞれが電気的に接続するタップを決定する。上側スイッチ回路及び下側スイッチ回路それぞれの数は3であるため、通流状態の上側スイッチ回路及び下側スイッチ回路の組合せは9(=3・3)通りである。
制御回路61は、決定した実効値に基づいて、7つの組合せそれぞれに対応する7つの出力電圧の実効値を算出する。1つの組合せに対応する実効値は、現状の組合せを、対象の組合せに変更した場合に得られる出力電圧の実効値である。上側スイッチ回路A1及び下側スイッチ回路B1の組合せに対応する実効値は、上側スイッチ回路A2及び下側スイッチ回路B2の組合せに対応する実効値と、上側スイッチ回路A3及び下側スイッチ回路B3の組合せに対応する実効値と一致する。このため、制御回路61が算出する実効値の数は7(=9-2)である。
制御回路61は、算出した7つの実効値に基づいて、7つの組合せの中で、実効値が一定の目標値となる組合せ、又は、実効値が目標値に最も近い値となる組合せを選択し、通流状態の上側スイッチ回路及び下流スイッチ回路の組合せを、選択した組合せに変更する。通流状態の上側スイッチ回路及び下流スイッチ回路の組合せが変更された場合、第1ノード又は第2ノードが電気的に接続するタップが切換わる。
ここで、組合せの選択は、1次巻線31に印加することが可能な7つの交流電圧の中で、出力電圧の実効値が目標値となるか、又は、目標値に最も近い値となる交流電圧を決定することに相当する。組合せの選択は、第1ノード又は第2ノードが電気的に接続するタップの決定にも相当する。
図5に示すように、制御回路61は、正期間が終了した後、正期間中に電圧センサ52が検出したタップ電圧の複数の瞬時値に基づいて、実効値及び交流電圧を順次決定する。1次巻線31に印加する交流電圧を決定した後において、電圧ゼロ時点が到来した場合、制御回路61は、通流状態の上側スイッチ回路及び下流スイッチ回路の組合せを変更する。これにより、第1ノード又は第2ノードが電気的に接続するタップは、決定したタップに切換わる。結果、1次巻線31に印加される交流電圧は、制御回路61が決定した交流電圧に変更される。出力電圧の実効値は、目標値、又は、目標値近傍の値に調整される。
制御回路61は、負期間中に電圧センサ52が検出したタップ電圧の複数の瞬時値を取得する。制御回路61は、負期間が終了した後、取得した複数の瞬時値に基づいて、出力電圧の実効値を決定し、1次巻線31に印加される交流電圧を決定する。1次巻線31に印加される交流電圧を決定した後において、電圧ゼロ時点が到来した場合、制御回路61は、第1ノード又は第2ノードが電気的に接続するタップを切換える。負期間中に検出されたタップ電圧の複数の瞬時値を用いた一連の処理は、正期間中に検出されたタップ電圧の複数の瞬時値を用いた一連の処理と同様である。
タップの切換え方法は、図4の説明で述べた通りである。なお、制御回路61が選択した組合せが現状の組合せと一致している場合、制御回路61は、タップの切換えを行うことはない。図4では、4つの電圧ゼロ時点が示されているが、1つの電圧ゼロ時点のみでタップの切換えが行われている。電圧ゼロ時点は正期間又は負期間の開始時点である。
電圧調整装置1では、制御器53の制御回路61は、(1/2)周期ごとに出力電圧の実効値を調整する。このため、出力電圧の実効値が調整される間隔は短い。出力側の配電線U,V間の交流電圧は負荷に印加される。負荷のインピーダンスが変化した場合、出力電圧の実効値が目標値、又は、目標値近傍の値から変化する。調整の間隔が短いので、出力電圧の実効値が変化した後、出力電圧の実効値は、素早く目標値、又は、目標値近傍の値に戻る。
なお、出力電圧の実効値を決定するために用いる複数の瞬時値は(1/2)周期中に電圧センサ52が検出した複数の瞬時値であれば問題はない。従って、出力電圧の実効値を決定するために用いる複数の瞬時値は、正期間又は負期間中に電圧センサ52が検出した複数の瞬時値に限定されない。
出力電圧の実効値を決定するために用いる複数の瞬時値は、例えば、タップ電圧の瞬時値が極大値となる極大時点と、タップ電圧の瞬時値が極小値となる極小時点との間の期間中に電圧センサ52が検出した複数の瞬時値であってもよい。この場合、電圧ゼロ検出回路60の代わりに、タップ電圧の傾きが0度である傾きゼロ時点を検出する傾きゼロ検出回路を用いてもよい。傾きゼロ時点は、極大時点又は極小時点であり、(1/2)周期の開始時点である。傾きゼロ時点が到来する都度、第1ノード又は第2ノードが電気的に接続するタップが切換えられる。この場合、直列変圧器3u,3vのコア30の残留磁束が0[Wb]である時点でタップが切換わる。
コア30の磁束が飽和磁束を超えている間、2つの1次巻線31のインピーダンスは著しく低い。結果、2つの1次巻線31それぞれを介して過大な電流が流れる。残留磁束が0[Wb]である時点でタップが切換わる場合、2つのコア30それぞれの磁束が飽和磁束を超える可能性が低いので、1次巻線31を介して過大な電流が流れる可能性は低い。
出力電圧の実効値を決定するために用いる複数の瞬時値は、(N/2)周期中に電圧センサ52が検出した複数の瞬時値であれば問題はない。ここで、Nは自然数である。Nは、1に限定されず、2以上であってもよい。Nが小さい場合、制御回路61は、短い間隔で出力電圧の実効値を調整することができる。
(実施の形態2)
実施の形態1では配電線の数は2である。しかしながら、配電線の数は、2に限定されず、3であってもよい。
以下では、実施の形態2について、実施の形態1と異なる点を説明する。後述する構成を除く他の構成については、実施の形態1と共通しているため、実施の形態1と共通する構成部には実施の形態1と同一の参照符号を付してその説明を省略する。
図6は、実施の形態2における電圧調整装置1の回路図である。実施の形態2では、配電線U,Vに加えて、配電線Wが交流電源2に接続されている。交流電源2は、3つの配電線U,V,Wを介して、3つの交流電圧を電圧調整装置1に出力する。電圧調整装置1は、2つの直列変圧器3u,3vに加えて、直列変圧器3wを有する。直列変圧器3wは直列変圧器3uと同様に構成されている。交流電源2と直列変圧器3wの2次巻線32の一端子とは入力側の配電線Wによって接続されている。直列変圧器3wの2次巻線32の他端子は出力側の配電線Wに接続されている。3つの直列変圧器3u,3v,3wの2次巻線32は、出力側の配電線U,V,Wに関する3つの交流電圧の実効値を調整する。入力側の配電線U,V,Wの3つの交流電圧の実効値が変化した場合、出力側の配電線U,V,Wの3つの交流電圧の実効値も変化する。
電圧調整装置1は、更に、2つの調整変圧器4a,4bを有する。調整変圧器4a,4bそれぞれは、1次巻線41及び2次巻線42を有する。1次巻線41及び2次巻線42それぞれは、例えば環状のコアに巻き付いている。調整変圧器4aの1次巻線41は、配電線U,V間に接続されている。調整変圧器4bの1次巻線41は、配電線V,W間に接続されている。2つの1次巻線41の結線はV結線である。調整変圧器4a,4bそれぞれの2次巻線42それぞれには、3つのタップT1,T2,T3が接続されている。各2次巻線42はタップ巻線として機能する。
調整変圧器4a,4bそれぞれでは、2次巻線42に接続されている2つのタップから交流電圧が出力される。この交流電圧の実効値は、1次巻線41の両端に印加される交流電圧の実効値と巻数比との積で表される。ここで、巻数比は、(2つのタップ間の巻数)/(1次巻線41の巻数)で表される。調整変圧器4aの1次巻線41の両端には出力側の配電線U,V間の交流電圧が印加される。調整変圧器4bの1次巻線41の両端には出力側の配電線V,W間の交流電圧が印加される。調整変圧器4aのタップT1,T2間の交流電圧の位相は、出力側の配電線U,V間の交流電圧の位相と一致している。調整変圧器4bのタップT1,T2間の交流電圧の位相は、出力側の配電線V,W間の交流電圧の位相と一致している。
切換え器5は、実施の形態1の集合体50と同様に構成されている2つの集合体50a,50bを有する。集合体50aは、実施の形態1の集合体50と同様に、調整変圧器4aの2次巻線42に接続されている3つのタップT1,T2,T3に接続されている。集合体50bは、実施の形態1の集合体50と同様に、調整変圧器4bの2次巻線42に接続されている3つのタップT1,T2,T3に接続されている。
3つの1次巻線31の一端子は特定端子として機能する。直列変圧器3uの1次巻線31の特定端子は、集合体50aの上側スイッチ回路A1,A2,A3に接続されている。直列変圧器3vの1次巻線31の特定端子は、集合体50aの下側スイッチ回路B1,B2,B3及び集合体50bの上側スイッチ回路A1,A2,A3に接続されている。直列変圧器3wの1次巻線31の特定端子は、集合体50bの下側スイッチ回路B1,B2,B3に接続されている。1つの1次巻線31の他端子は、残り2つの1次巻線の他端子に接続されている。3つの1次巻線31の結線はY結線である。
切換え器5は、2つの電流センサ51a,51b及び2つの電圧センサ52a,52bを有する。電流センサ51a,51bそれぞれは、集合体50a,50bの通流状態の上側スイッチ回路を介して流れる回路電流の電流値を検出する。電圧センサ52a,52bそれぞれは、調整変圧器4a,4bそれぞれのタップT1,T2間のタップ電圧の瞬時値を周期的に検出する。
切換え器5は、実施の形態1と同様に、制御器53を有する。制御器53は、集合体50a,50bが有する6つの上側スイッチ回路A1,A2,A3及び6つの下側スイッチ回路B1,B2,B3の状態を各別に変更する。これにより、制御器53は、2つの2次巻線42に接続されている6つのタップT1,T2,T3の中で、3つの1次巻線31の端子中の3つの特定端子それぞれが電気的に接続するタップを切換える。
制御器53は、電流センサ51a及び電圧センサ52aが検出した検出値に基づいて、集合体50aが有する上側スイッチ回路A1,A2,A3及び下側スイッチ回路B1,B2,B3の状態に関する制御を実施の形態1と同様に行う。制御器53は、電流センサ51b及び電圧センサ52bが検出した検出値に基づいて、集合体50bが有する上側スイッチ回路A1,A2,A3及び下側スイッチ回路B1,B2,B3の状態に関する制御を実施の形態1と同様に行う。集合体50a,50bは集合体50に対応する。電流センサ51a,51bは電流センサ51に対応する。電圧センサ52a,52bは電圧センサ52に対応する。実施の形態2における電圧調整装置1は、実施の形態1における電圧調整装置1が奏する効果を同様に奏する。
(実施の形態3)
実施の形態2では、調整変圧器の数は2である。しかしながら、調整変圧器の数は3であってもよい。
以下では、実施の形態3について、実施の形態2と異なる点を説明する。後述する構成を除く他の構成については、実施の形態2と共通しているため、実施の形態2と共通する構成部には実施の形態2と同一の参照符号を付してその説明を省略する。
図7は、実施の形態3における電圧調整装置1の回路図である。実施の形態2と比較して、電圧調整装置1は、更に、調整変圧器4aと同様に構成されている調整変圧器4cを有する。調整変圧器4cの1次巻線41は配電線U,W間に接続されている。3つの1次巻線41の結線はデルタ結線である。調整変圧器4cの1次巻線41の両端には、出力側の配電線U,W間の交流電圧が印加される。調整変圧器4cの2次巻線42には、3つのタップT1,T2,T3が接続されている。3つの調整変圧器4a,4b,4cそれぞれの2次巻線42はタップ巻線として機能する。
実施の形態2と比較して、切換え器5は、実施の形態1の集合体50と同様に構成されている集合体50cを更に有する。3つの1次巻線31の一端子は特定端子として機能する。直列変圧器3uの1次巻線31の他端子は直列変圧器3wの1次巻線31の特定端子に接続されている。直列変圧器3vの1次巻線31の他端子は直列変圧器3uの1次巻線31の特定端子に接続されている。直列変圧器3wの1次巻線31の他端子は直列変圧器3vの1次巻線31の特定端子に接続されている。3つの1次巻線31の結線はデルタ結線である。集合体50cは、実施の形態2の集合体50aと同様に、調整変圧器4cの2次巻線42に接続されている3つのタップT1,T2,T3に接続されている。
直列変圧器3wの1次巻線31の特定端子は、集合体50aの上側スイッチ回路A1,A2,A3に接続されている。直列変圧器3vの1次巻線31の特定端子は、集合体50bの上側スイッチ回路A1,A2,A3に接続されている。直列変圧器3uの1次巻線31の特定端子は、集合体50cの上側スイッチ回路A1,A2,A3に接続されている。
切換え器5は、更に、電流センサ51c及び電圧センサ52cを有する。電流センサ51cは、集合体50cの通流状態の上側スイッチ回路を介して流れる回路電流の電流値を検出する。電圧センサ52cは、調整変圧器4cのタップT1,T2間のタップ電圧の瞬時値を周期的に検出する。
切換え器5の制御器53は、集合体50a,50b,50cが有する9つの上側スイッチ回路A1,A2,A3及び9つの下側スイッチ回路B1,B2,B3の状態を各別に変更する。これにより、制御器53は、3つの2次巻線42に接続されている9つのタップT1,T2,T3の中で、3つの1次巻線31の端子中の3つの特定端子それぞれが電気的に接続するタップを切換える。
制御器53は、電流センサ51c及び電圧センサ52cが検出した検出値に基づいて、集合体50cが有する上側スイッチ回路A1,A2,A3及び下側スイッチ回路B1,B2,B3の状態に関する制御を実施の形態1と同様に行う。集合体50cは集合体50に対応する。電流センサ51cは電流センサ51に対応する。電圧センサ52cは電圧センサ52に対応する。実施の形態3における電圧調整装置1は、実施の形態2における電圧調整装置1が奏する効果を同様に奏する。
なお、実施の形態1~3において、タップ電圧は、3つのタップT1,T2,T3中の2つの間の交流電圧であれば問題はない。このため、電圧センサ52の検出に係るタップ電圧は、タップT1,T2間の交流電圧に限定されない。また、電圧センサ52は、タップ電圧の瞬時値の代わりに、出力側の配電線U,V,W中の2つの配電線間の交流電圧の瞬時値を直接に検出してもよい。この場合、例えば、1次巻線が2つの配電線間に接続される変圧器が用いられる。この変圧器の2次巻線から、2つの配電線間の交流電圧を示す電圧情報(交流電圧)が出力される。
また、タップ巻線に設けられるタップの数は、3に限定されず、2又は4以上であってもよい。集合体50,50a,50b,50cそれぞれに関して、上側スイッチ回路の数は、1つのタップ巻線に接続されているタップの数と同じである。下側スイッチ回路の数も、1つのタップ巻線に接続されているタップの数と同じである。電圧センサ52,52a,52b,52cそれぞれが検出する交流電圧の電圧値は、タップT1,T2間の交流電圧の電圧値に限定されない。電圧センサ52,52a,52b,52cそれぞれが検出する交流電圧の電圧値は、1つの巻線に接続されている2つのタップ間の交流電圧の電圧値であれば、問題はない。
実施の形態1~3で記載されている技術的特徴(構成要件)はお互いに組み合わせ可能であり、組み合わせすることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
開示された実施の形態1~3はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。