JPH05252956A - ポリペプチド高発現性組換え細胞の製造方法 - Google Patents
ポリペプチド高発現性組換え細胞の製造方法Info
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- JPH05252956A JPH05252956A JP3171280A JP17128091A JPH05252956A JP H05252956 A JPH05252956 A JP H05252956A JP 3171280 A JP3171280 A JP 3171280A JP 17128091 A JP17128091 A JP 17128091A JP H05252956 A JPH05252956 A JP H05252956A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 hTGF−β1に代表されるポリペプチドを
コードしているヌクレオチド配列(1)、ヌクレオチド
配列(1)を増幅し、かつ選択薬剤に対する耐性能を哺
乳動物細胞に付与するヌクレオチド配列(2)、並びに
これらヌクレオチド配列(1)及び(2)の発現を調節
するヌクレオチド配列(3)を有するベクターを、哺乳
動物細胞に導入し、得られた組換え細胞群より、単一細
胞由来の組換え細胞として分離し、これを選択薬剤に対
する耐性能を示標として高発現株を選択する方法、並び
にこの方法を利用してhTGF−β1に代表されるTG
F−βを製造する方法。 【効果】 有用ポリペプチドの高産生細胞の製造方法を
確立し、更に該製造方法により新規なhTGF−β1産
生細胞株29E6−2が得られ、更に該細胞により均質
なhTGF−β1の大量製造が可能となった。
コードしているヌクレオチド配列(1)、ヌクレオチド
配列(1)を増幅し、かつ選択薬剤に対する耐性能を哺
乳動物細胞に付与するヌクレオチド配列(2)、並びに
これらヌクレオチド配列(1)及び(2)の発現を調節
するヌクレオチド配列(3)を有するベクターを、哺乳
動物細胞に導入し、得られた組換え細胞群より、単一細
胞由来の組換え細胞として分離し、これを選択薬剤に対
する耐性能を示標として高発現株を選択する方法、並び
にこの方法を利用してhTGF−β1に代表されるTG
F−βを製造する方法。 【効果】 有用ポリペプチドの高産生細胞の製造方法を
確立し、更に該製造方法により新規なhTGF−β1産
生細胞株29E6−2が得られ、更に該細胞により均質
なhTGF−β1の大量製造が可能となった。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、医薬等として有用なポ
リペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するベク
ターを哺乳動物細胞に導入して得られた組換え細胞群よ
り、目的ポリペプチドを高度に発現する組換え細胞株を
選択する方法、及びこの方法を利用してヒトトランスフ
ォーミング成長因子β1(human transfo
rming growth factor β1;以下
「hTGF−β1」と略す)に代表されるトランスフォ
ーミング成長因子β(以下「TGF−β」と略す)を高
度に発現する組換え細胞株を選択し、選ばれた組換え細
胞株を用いてTGF−βを製造する方法に関する。
リペプチドをコードするヌクレオチド配列を有するベク
ターを哺乳動物細胞に導入して得られた組換え細胞群よ
り、目的ポリペプチドを高度に発現する組換え細胞株を
選択する方法、及びこの方法を利用してヒトトランスフ
ォーミング成長因子β1(human transfo
rming growth factor β1;以下
「hTGF−β1」と略す)に代表されるトランスフォ
ーミング成長因子β(以下「TGF−β」と略す)を高
度に発現する組換え細胞株を選択し、選ばれた組換え細
胞株を用いてTGF−βを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年多種類の有用ポリペプチドが、該ポ
リペプチドをコードするヌクレオチド配列を各種の形質
転換法により細菌等に導入させ、その形質転換された細
菌等を用いて該細菌内あるいは培養上清中に発現・産生
させ、これを精製することにより製造されている。特に
大腸菌(Escherichia coli)は生化学
的に最もよく研究されている細菌であることから、既に
インシュリンや成長ホルモンなどの量産化に用いられ成
功している。しかし、多くの有用ポリペプチドは糖鎖の
付加、アミド化、リン酸化などの修飾を受けており、こ
れらの修飾が、その生物活性の発現、体内寿命、そして
輸送のための血漿蛋白質との結合増強に必要であった
り、生体内での物性、安定性、溶解性に関与しているこ
とが多い。しかし細菌はポリペプチドを修飾する機能の
多くを欠いているため、これらを宿主としてポリペプチ
ドの組換え生産を企てても天然型と同一の修飾を受けた
ポリペプチドを得られないことが多い。一方、細菌に生
産させたこれらポリペプチドはその活性に修飾の有無が
関与しない場合でもそのままでは活性を示さないことが
多い。これはポリペプチドの立体構造が天然の物と異な
るからであり、活性を回復させるためにはポリペプチド
の再構成が必要となる。しかし多数のS−S結合あるい
は複数のサブユニット構造を有するポリペプチドの再構
成は困難で、この様な複雑な立体構造のポリペプチドを
生産させる目的には大腸菌などの細菌は宿主として不適
切である。更に大腸菌を宿主として生産したポリペプチ
ドには大腸菌由来の発熱性物質(パイロジェン)の混入
が心配され、その除去が医薬品生産の上では問題とされ
ている。
リペプチドをコードするヌクレオチド配列を各種の形質
転換法により細菌等に導入させ、その形質転換された細
菌等を用いて該細菌内あるいは培養上清中に発現・産生
させ、これを精製することにより製造されている。特に
大腸菌(Escherichia coli)は生化学
的に最もよく研究されている細菌であることから、既に
インシュリンや成長ホルモンなどの量産化に用いられ成
功している。しかし、多くの有用ポリペプチドは糖鎖の
付加、アミド化、リン酸化などの修飾を受けており、こ
れらの修飾が、その生物活性の発現、体内寿命、そして
輸送のための血漿蛋白質との結合増強に必要であった
り、生体内での物性、安定性、溶解性に関与しているこ
とが多い。しかし細菌はポリペプチドを修飾する機能の
多くを欠いているため、これらを宿主としてポリペプチ
ドの組換え生産を企てても天然型と同一の修飾を受けた
ポリペプチドを得られないことが多い。一方、細菌に生
産させたこれらポリペプチドはその活性に修飾の有無が
関与しない場合でもそのままでは活性を示さないことが
多い。これはポリペプチドの立体構造が天然の物と異な
るからであり、活性を回復させるためにはポリペプチド
の再構成が必要となる。しかし多数のS−S結合あるい
は複数のサブユニット構造を有するポリペプチドの再構
成は困難で、この様な複雑な立体構造のポリペプチドを
生産させる目的には大腸菌などの細菌は宿主として不適
切である。更に大腸菌を宿主として生産したポリペプチ
ドには大腸菌由来の発熱性物質(パイロジェン)の混入
が心配され、その除去が医薬品生産の上では問題とされ
ている。
【0003】これらのことにより、糖鎖付加などの修飾
を受けたあるいは複雑な高次構造を有する哺乳動物由来
のポリペプチド(以下目的ポリペプチドという)の産生
においては微生物を宿主とする方法は非常に不利であ
り、本来、該ポリペプチドを生産し得る能力を有する細
胞、もしくはそれに近い哺乳動物細胞を宿主とすること
が有利である。
を受けたあるいは複雑な高次構造を有する哺乳動物由来
のポリペプチド(以下目的ポリペプチドという)の産生
においては微生物を宿主とする方法は非常に不利であ
り、本来、該ポリペプチドを生産し得る能力を有する細
胞、もしくはそれに近い哺乳動物細胞を宿主とすること
が有利である。
【0004】しかし、哺乳動物細胞を宿主に用いて目的
ポリペプチドを生産させる場合、細菌において用いられ
ているようなプラスミドベクターが利用できないので、
以下に示す2通りの方法が行なわれている。1つは組換
えウイルス等をベクターに用いて目的ポリペプチドをコ
ードするヌクレオチド配列のコピー数を一時的に宿主細
胞内で上昇させ、短期間に大量の目的ポリペプチドを発
現させる方法、もう1つは宿主細胞の染色体DNAに目
的ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を挿入さ
せて、安定に目的ポリペプチドを発現させる方法であ
る。
ポリペプチドを生産させる場合、細菌において用いられ
ているようなプラスミドベクターが利用できないので、
以下に示す2通りの方法が行なわれている。1つは組換
えウイルス等をベクターに用いて目的ポリペプチドをコ
ードするヌクレオチド配列のコピー数を一時的に宿主細
胞内で上昇させ、短期間に大量の目的ポリペプチドを発
現させる方法、もう1つは宿主細胞の染色体DNAに目
的ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を挿入さ
せて、安定に目的ポリペプチドを発現させる方法であ
る。
【0005】前者の方法としてSV40やアデノウイル
スの組換えウイルスを用いる方法がある。これらウイル
スベクターは動物細胞に感染した後、著しく増幅がおこ
り、高いコピー数が得られ、一時的に多量の目的ポリペ
プチドが生産されるが、その結果宿主細胞は死滅する。
又SV40の複製開始点を含むベクター(例えばP91
023B,CDM8等)はSV40のT抗原を構成的に
発現しているサルCOS細胞に導入されると多量に増幅
するがこれも同様に細胞を死滅させる。この様に一時的
にベクターのコピー数を増加させ、目的ポリペプチドを
発現させる方法は、導入したベクターから発現するポリ
ペプチドに関する研究を行なう上では有利であるが、医
薬品原体等として目的ポリペプチドを継続的に量産する
ための手段としては不利である。またウシパピローマウ
イルス(BPV)やBKウイルスのベクターを用いる方
法では、これらのベクターは導入細胞において染色体に
組込まれずに存在し、かつ細胞も死滅させないので比較
的安定した形質転換細胞を得ることができる。しかしこ
れらのベクターは一般に不安定であり、コピー数は保持
されているにもかかわらず転写が行なわれなかったり、
複製しているベクターに一部欠損したものが見られるの
で、安定に目的ポリペプチドを得るための手段としては
不利である。
スの組換えウイルスを用いる方法がある。これらウイル
スベクターは動物細胞に感染した後、著しく増幅がおこ
り、高いコピー数が得られ、一時的に多量の目的ポリペ
プチドが生産されるが、その結果宿主細胞は死滅する。
又SV40の複製開始点を含むベクター(例えばP91
023B,CDM8等)はSV40のT抗原を構成的に
発現しているサルCOS細胞に導入されると多量に増幅
するがこれも同様に細胞を死滅させる。この様に一時的
にベクターのコピー数を増加させ、目的ポリペプチドを
発現させる方法は、導入したベクターから発現するポリ
ペプチドに関する研究を行なう上では有利であるが、医
薬品原体等として目的ポリペプチドを継続的に量産する
ための手段としては不利である。またウシパピローマウ
イルス(BPV)やBKウイルスのベクターを用いる方
法では、これらのベクターは導入細胞において染色体に
組込まれずに存在し、かつ細胞も死滅させないので比較
的安定した形質転換細胞を得ることができる。しかしこ
れらのベクターは一般に不安定であり、コピー数は保持
されているにもかかわらず転写が行なわれなかったり、
複製しているベクターに一部欠損したものが見られるの
で、安定に目的ポリペプチドを得るための手段としては
不利である。
【0006】このような理由により、目的ポリペプチド
をコードしたヌクレオチド配列が染色体に保持される組
込み型ベクターを用いるという後者の方法が、安定に目
的ポリペプチドを得るには好ましい。例えばレトロウイ
ルスはRNAゲノムを持つが、その複製途中でゲノム
は、DNAに逆転写され、このプロウイルスDNAが宿
主細胞を殺さずに増殖し、その過程で染色体に保持され
ることが知られている。このことを利用し、レトロウイ
ルスのプロウイルスDNAの複製に要する領域を含むD
NAをベクターとし、この一部を目的ポリペプチドをコ
ードしたヌクレオチド配列に置換することで目的ポリペ
プチド産生のための発現ベクターを得ることができる。
をコードしたヌクレオチド配列が染色体に保持される組
込み型ベクターを用いるという後者の方法が、安定に目
的ポリペプチドを得るには好ましい。例えばレトロウイ
ルスはRNAゲノムを持つが、その複製途中でゲノム
は、DNAに逆転写され、このプロウイルスDNAが宿
主細胞を殺さずに増殖し、その過程で染色体に保持され
ることが知られている。このことを利用し、レトロウイ
ルスのプロウイルスDNAの複製に要する領域を含むD
NAをベクターとし、この一部を目的ポリペプチドをコ
ードしたヌクレオチド配列に置換することで目的ポリペ
プチド産生のための発現ベクターを得ることができる。
【0007】しかしながら単に目的ポリペプチドをコー
ドしたヌクレオチド配列を染色体に保持させてもその発
現量はきわめて低い。例えば目的ポリペプチドの一つで
あるhTGF−β1を発現させるため、hTGF−β1
cDNAを、アデノウイルスにより形質転換されたヒ
ト胎児腎臓由来 293細胞に導入した場合、hTGF
−β1の発現量は大半が1ng/ml以下であった。一方、
ジヒドロ葉酸リダクターゼ(以下DHFRという)など
のある種の遺伝子は、一定の条件下で染色体DNA上で
そのコピー数が増幅されることが知られている。従って
目的ポリペプチドの発現量を増大させるため、遺伝子増
幅可能な遺伝子(以下増幅遺伝子という)と目的ポリペ
プチドをコードしたヌクレオチド配列を一つのベクター
上に共存させ、これらが宿主DNAに挿入できるベクタ
ーを用いることが好ましい。事実、既にDHFRやアデ
ノシンデアミナーゼ〔Kantman RJ:Pro
c.Natl.Acad.Sci.USA,83 31
36(1986)〕またはグルタミン合成酵素〔Hay
ward BE:Nucleic Acids Re
s.14 999(1986)〕等をコードするヌクレ
オチド配列を増幅遺伝子として用いることにより、イン
ターロイキン2(IL−2)等の製造が可能になってい
る。
ドしたヌクレオチド配列を染色体に保持させてもその発
現量はきわめて低い。例えば目的ポリペプチドの一つで
あるhTGF−β1を発現させるため、hTGF−β1
cDNAを、アデノウイルスにより形質転換されたヒ
ト胎児腎臓由来 293細胞に導入した場合、hTGF
−β1の発現量は大半が1ng/ml以下であった。一方、
ジヒドロ葉酸リダクターゼ(以下DHFRという)など
のある種の遺伝子は、一定の条件下で染色体DNA上で
そのコピー数が増幅されることが知られている。従って
目的ポリペプチドの発現量を増大させるため、遺伝子増
幅可能な遺伝子(以下増幅遺伝子という)と目的ポリペ
プチドをコードしたヌクレオチド配列を一つのベクター
上に共存させ、これらが宿主DNAに挿入できるベクタ
ーを用いることが好ましい。事実、既にDHFRやアデ
ノシンデアミナーゼ〔Kantman RJ:Pro
c.Natl.Acad.Sci.USA,83 31
36(1986)〕またはグルタミン合成酵素〔Hay
ward BE:Nucleic Acids Re
s.14 999(1986)〕等をコードするヌクレ
オチド配列を増幅遺伝子として用いることにより、イン
ターロイキン2(IL−2)等の製造が可能になってい
る。
【0008】一方、TGF−βは分子量25,000の
ホモダイマー型のポリペプチドであり、種々の細胞増
殖、分化を制御する生理的に極めて重要な作用を有する
因子である。このことから創傷治癒、骨折、炎症、自己
免疫疾患、ガンなどに対する治療薬としてTGF−βの
応用開発が期待されている。TGF−βは正常な動物の
腎臓、胎盤及び血小板に存在することが知られている
が、その存在量は極めて微量であって、TGF−βを安
定にかつ大量に取得することは不可能であった。このT
GF−βのうち、hTGF−β1の前駆体をコードする
cDNAが1985年デリンク(Derynck)らに
よりヒト胎盤よりクローニングされた〔Nature,
316 701(1985)〕。この発表によればhT
GF−β1モノマーは112個のアミノ酸よりなるポリ
ペプチドで9個のシステイン残基を有する比較的小型の
ポリペプチドである。そしてこれらシステイン残基間の
架橋により複雑な立体構造を形成することによりhTG
F−β1はその生物活性を発揮する。
ホモダイマー型のポリペプチドであり、種々の細胞増
殖、分化を制御する生理的に極めて重要な作用を有する
因子である。このことから創傷治癒、骨折、炎症、自己
免疫疾患、ガンなどに対する治療薬としてTGF−βの
応用開発が期待されている。TGF−βは正常な動物の
腎臓、胎盤及び血小板に存在することが知られている
が、その存在量は極めて微量であって、TGF−βを安
定にかつ大量に取得することは不可能であった。このT
GF−βのうち、hTGF−β1の前駆体をコードする
cDNAが1985年デリンク(Derynck)らに
よりヒト胎盤よりクローニングされた〔Nature,
316 701(1985)〕。この発表によればhT
GF−β1モノマーは112個のアミノ酸よりなるポリ
ペプチドで9個のシステイン残基を有する比較的小型の
ポリペプチドである。そしてこれらシステイン残基間の
架橋により複雑な立体構造を形成することによりhTG
F−β1はその生物活性を発揮する。
【0009】このhTGF−β1に代表されるTGF−
βについて遺伝子組換え技術による製造が企てられ、現
在までに前記のように、目的ポリペプチドをコードする
ヌクレオチド配列を含むベクターを宿主染色体に挿入さ
せ、更にDHFRなどの増幅遺伝子を用いた遺伝子増幅
法を用いることにより、哺乳動物細胞を宿主とした遺伝
子組換え法での製造が試みられている。特開平1−25
7497号においてはサル(simian)TGF−β
1の前駆体をコードするcDNAを用いて生物学的に活
性のある成熟型のTGF−β1が28μg/107 ce
lls/24hrの割合で産生されている。そして、ゴ
パール(Gopal)らは293細胞を用い、hTGF
−β1をコードするヌクレオチド配列及び増幅遺伝子等
を有するベクターを用いてhTGF−β1の製造を試み
ている。しかしそのhTGF−β1の発現量は10μg
/107 cells/24hrにすぎず、これら報告さ
れたTGF−βの生産量は、いずれも実用レベルの製造
としては不十分なものであった。
βについて遺伝子組換え技術による製造が企てられ、現
在までに前記のように、目的ポリペプチドをコードする
ヌクレオチド配列を含むベクターを宿主染色体に挿入さ
せ、更にDHFRなどの増幅遺伝子を用いた遺伝子増幅
法を用いることにより、哺乳動物細胞を宿主とした遺伝
子組換え法での製造が試みられている。特開平1−25
7497号においてはサル(simian)TGF−β
1の前駆体をコードするcDNAを用いて生物学的に活
性のある成熟型のTGF−β1が28μg/107 ce
lls/24hrの割合で産生されている。そして、ゴ
パール(Gopal)らは293細胞を用い、hTGF
−β1をコードするヌクレオチド配列及び増幅遺伝子等
を有するベクターを用いてhTGF−β1の製造を試み
ている。しかしそのhTGF−β1の発現量は10μg
/107 cells/24hrにすぎず、これら報告さ
れたTGF−βの生産量は、いずれも実用レベルの製造
としては不十分なものであった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】前記のように哺乳動物
細胞を用いた目的ポリペプチドをコードしたヌクレオチ
ド配列配列を持つベクターにより形質転換された発現細
胞を得る際において、得られた形質導入細胞が多量の目
的ポリペプチドを生産し得る場合には特に問題とならな
いが、TGF−βのように発現量が低く、実用レベルの
製造が困難な場合に、いかにその発現量を高めるかとい
うのは重大な課題である。
細胞を用いた目的ポリペプチドをコードしたヌクレオチ
ド配列配列を持つベクターにより形質転換された発現細
胞を得る際において、得られた形質導入細胞が多量の目
的ポリペプチドを生産し得る場合には特に問題とならな
いが、TGF−βのように発現量が低く、実用レベルの
製造が困難な場合に、いかにその発現量を高めるかとい
うのは重大な課題である。
【0011】そして、目的ポリペプチドの発現量を高め
るための手段としていくつかの方法が考えられる。すな
わち、目的ポリペプチドの発現量を規定するひとつの大
きなファクターは、プロモーター、エンハンサーなどの
発現制御因子であるが、これらについては既に多くの研
究がされており、現在用いられている発現制御因子はい
ずれもすぐれたもので、その改良はあまり期待できな
い。また、用いる宿主細胞の種類、培地あるいは培養方
法の組合せにより、目的ポリペプチドの発現量が大きく
変化する場合があるが、これらの組合せは目的ポリペプ
チドあるいは用いた宿主細胞の個々の性質に依存して個
別に決められるべきものであり,試行錯誤を行なわざる
を得ないので、一般的な方法論としては成立しない。一
方、遺伝子増幅法においては、増幅遺伝子を増幅させる
ため順次選択薬剤の濃度を高めて形質導入細胞を培養
し、より高い薬剤耐性を有する細胞を選択することによ
り目的ポリペプチドの高発現株が得られるが、その際、
細胞の薬剤耐性を上昇させる程目的ポリペプチドの発現
量が高まるという訳ではなく、必ず限界がある。
るための手段としていくつかの方法が考えられる。すな
わち、目的ポリペプチドの発現量を規定するひとつの大
きなファクターは、プロモーター、エンハンサーなどの
発現制御因子であるが、これらについては既に多くの研
究がされており、現在用いられている発現制御因子はい
ずれもすぐれたもので、その改良はあまり期待できな
い。また、用いる宿主細胞の種類、培地あるいは培養方
法の組合せにより、目的ポリペプチドの発現量が大きく
変化する場合があるが、これらの組合せは目的ポリペプ
チドあるいは用いた宿主細胞の個々の性質に依存して個
別に決められるべきものであり,試行錯誤を行なわざる
を得ないので、一般的な方法論としては成立しない。一
方、遺伝子増幅法においては、増幅遺伝子を増幅させる
ため順次選択薬剤の濃度を高めて形質導入細胞を培養
し、より高い薬剤耐性を有する細胞を選択することによ
り目的ポリペプチドの高発現株が得られるが、その際、
細胞の薬剤耐性を上昇させる程目的ポリペプチドの発現
量が高まるという訳ではなく、必ず限界がある。
【0012】このように組換え哺乳動物細胞より、目的
ポリペプチドを高度に発現し得る組換え細胞の選択手段
は、未だ充分満足すべきレベルに達していなかった。ま
た、当該選択手段がないためTGF−β等の低発現性の
ポリペプチドの工業的生産はできないのが現状であっ
た。
ポリペプチドを高度に発現し得る組換え細胞の選択手段
は、未だ充分満足すべきレベルに達していなかった。ま
た、当該選択手段がないためTGF−β等の低発現性の
ポリペプチドの工業的生産はできないのが現状であっ
た。
【0013】従って、本発明の目的は、哺乳動物細胞を
宿主として、遺伝的に安定で均一であり、かつポリペプ
チド高発現性の組換え細胞株の選択方法を提供すること
にある。さらに、本発明の他の目的は、哺乳動物細胞を
宿主とした組換えDNA手法によるTGF−β、特にh
TGF−β1の大量製造法を提供することにある。
宿主として、遺伝的に安定で均一であり、かつポリペプ
チド高発現性の組換え細胞株の選択方法を提供すること
にある。さらに、本発明の他の目的は、哺乳動物細胞を
宿主とした組換えDNA手法によるTGF−β、特にh
TGF−β1の大量製造法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは従
来の組換え細胞株の選択手段につき、種々検討してきた
結果、それらの方法論には次のような大きな欠陥がある
ことを見出した。すなわち、目的ポリペプチドをコード
するヌクレオチド配列を含むベクターが最初に宿主染色
体DNAに挿入される時、その挿入位置は、巨大な染色
体DNA上の任意のある1点であり、その結果生じた形
質導入細胞は1つ1つが異なる細胞であるにもかかわら
ず、それら形質導入細胞を個としてとらえることなく群
としてしか見ていない点である。これは細菌におけるプ
ラスミドベクターのように形質転換細胞に導入されたす
べてのベクターが外来遺伝子として均一にふるまうのと
は対称的である。このように個として別々の特徴をもつ
組換え細胞を群として処理したために生じる問題とし
て、形質転換当初はわずか存在したかも知れない高い発
現能をもった組換え細胞が遺伝子増幅法による選択の過
程で淘汰され消失する可能性が考えられる。
来の組換え細胞株の選択手段につき、種々検討してきた
結果、それらの方法論には次のような大きな欠陥がある
ことを見出した。すなわち、目的ポリペプチドをコード
するヌクレオチド配列を含むベクターが最初に宿主染色
体DNAに挿入される時、その挿入位置は、巨大な染色
体DNA上の任意のある1点であり、その結果生じた形
質導入細胞は1つ1つが異なる細胞であるにもかかわら
ず、それら形質導入細胞を個としてとらえることなく群
としてしか見ていない点である。これは細菌におけるプ
ラスミドベクターのように形質転換細胞に導入されたす
べてのベクターが外来遺伝子として均一にふるまうのと
は対称的である。このように個として別々の特徴をもつ
組換え細胞を群として処理したために生じる問題とし
て、形質転換当初はわずか存在したかも知れない高い発
現能をもった組換え細胞が遺伝子増幅法による選択の過
程で淘汰され消失する可能性が考えられる。
【0015】選択過程での淘汰が生じる原因としては、
次の1)〜4)のような事項が考えられる。 1)ある形質導入細胞が目的ポリペプチド及び薬剤耐性
能を付与する酵素等の遺伝子産物を多量に生産した場
合、該細胞の増殖に用いられるべき細胞活動のエネルギ
ーがこれらの遺伝子産物の生産に優先的に使用され、該
細胞の増殖速度は他の形質導入細胞に比べ遅くなる。そ
の結果、隣接した組換え細胞同志の増殖速度の違いが、
細胞分裂を繰り返すたびに逐次拡大され、最後には発現
能が高く、増殖能の劣る細胞が排除される可能性があ
る。例えば、動物細胞が直径約1mmのコロニー(約10
3 cell)を形成するまでに、計算上約10回の細胞分裂
が必要である。そして、形質導入された最初の細胞が隣
接して存在し、かつ一方の組換え細胞株に対して他方の
組換え細胞株の増殖速度が20%程度遅い場合、これら
の細胞が1mmのコロニーを形成した時、このコロニー中
の細胞の約90%が前者の細胞であり、後者の細胞は約
10%以下である。このような混合細胞株を繰返し培養
すると、後者の細胞が淘汰されついには消失すると考え
られる。更に、動物細胞が付着細胞である場合は、前記
のように隣接し、かつ増殖速度に差があれば、後者の細
胞の回りを前者の細胞が取り囲むこととなり、後者の細
胞は増殖が妨げられ前記の計算に比べ、より少ない細胞
数になると考えられる。
次の1)〜4)のような事項が考えられる。 1)ある形質導入細胞が目的ポリペプチド及び薬剤耐性
能を付与する酵素等の遺伝子産物を多量に生産した場
合、該細胞の増殖に用いられるべき細胞活動のエネルギ
ーがこれらの遺伝子産物の生産に優先的に使用され、該
細胞の増殖速度は他の形質導入細胞に比べ遅くなる。そ
の結果、隣接した組換え細胞同志の増殖速度の違いが、
細胞分裂を繰り返すたびに逐次拡大され、最後には発現
能が高く、増殖能の劣る細胞が排除される可能性があ
る。例えば、動物細胞が直径約1mmのコロニー(約10
3 cell)を形成するまでに、計算上約10回の細胞分裂
が必要である。そして、形質導入された最初の細胞が隣
接して存在し、かつ一方の組換え細胞株に対して他方の
組換え細胞株の増殖速度が20%程度遅い場合、これら
の細胞が1mmのコロニーを形成した時、このコロニー中
の細胞の約90%が前者の細胞であり、後者の細胞は約
10%以下である。このような混合細胞株を繰返し培養
すると、後者の細胞が淘汰されついには消失すると考え
られる。更に、動物細胞が付着細胞である場合は、前記
のように隣接し、かつ増殖速度に差があれば、後者の細
胞の回りを前者の細胞が取り囲むこととなり、後者の細
胞は増殖が妨げられ前記の計算に比べ、より少ない細胞
数になると考えられる。
【0016】2)遺伝子増幅法は増幅遺伝子と目的ポリ
ペプチドをコードするヌクレオチド配列が同様に増幅す
るという仮定に基づいているが、この仮定が正しいか否
かは不明である。つまり細胞集団の中には増幅遺伝子だ
けが選択的に増幅するものが存在するという可能性は十
分考えられ、このような細胞は選択薬剤存在下では他の
細胞に比べ、目的ポリペプチド産生のためのエネルギー
ロスがないので有利に増殖できる。従って、目的ポリペ
プチドの産生能の低い組換え細胞が選択的に生き残るこ
ととなる。
ペプチドをコードするヌクレオチド配列が同様に増幅す
るという仮定に基づいているが、この仮定が正しいか否
かは不明である。つまり細胞集団の中には増幅遺伝子だ
けが選択的に増幅するものが存在するという可能性は十
分考えられ、このような細胞は選択薬剤存在下では他の
細胞に比べ、目的ポリペプチド産生のためのエネルギー
ロスがないので有利に増殖できる。従って、目的ポリペ
プチドの産生能の低い組換え細胞が選択的に生き残るこ
ととなる。
【0017】3)目的ポリペプチドをコードするヌクレ
オチド配列が構造上不安定な場合、あるいは目的ポリペ
プチドを産生することが宿主細胞の生存に不利である場
合には、増幅遺伝子の増幅時に目的ポリペプチドをコー
ドするヌクレオチド配列が脱落する可能性があり、脱落
した細胞は有利に増殖できる。このことから2)と同様
に目的ポリペプチドの産生能の低い組換え細胞が選択的
に生き残ることとなる。
オチド配列が構造上不安定な場合、あるいは目的ポリペ
プチドを産生することが宿主細胞の生存に不利である場
合には、増幅遺伝子の増幅時に目的ポリペプチドをコー
ドするヌクレオチド配列が脱落する可能性があり、脱落
した細胞は有利に増殖できる。このことから2)と同様
に目的ポリペプチドの産生能の低い組換え細胞が選択的
に生き残ることとなる。
【0018】4)増幅遺伝子の発現には好ましいが、目
的ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列の発現に
好ましくない宿主染色体DNA上の位置にベクターが挿
入された場合、この組換え細胞株は高い薬剤耐性を獲得
するが、目的ポリペプチドの生産能は低いため、好まし
くない細胞が有利に増殖することになる。逆に増幅遺伝
子の発現には好ましくないが、目的ポリペプチドをコー
ドするヌクレオチド配列の発現に好ましい位置に挿入さ
れた場合、目的ポリペプチドの生産能は高いが、薬剤耐
性能は低くなり、この望ましい細胞は選択薬剤の濃度を
高めることにより容易に淘汰されてしまう。
的ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列の発現に
好ましくない宿主染色体DNA上の位置にベクターが挿
入された場合、この組換え細胞株は高い薬剤耐性を獲得
するが、目的ポリペプチドの生産能は低いため、好まし
くない細胞が有利に増殖することになる。逆に増幅遺伝
子の発現には好ましくないが、目的ポリペプチドをコー
ドするヌクレオチド配列の発現に好ましい位置に挿入さ
れた場合、目的ポリペプチドの生産能は高いが、薬剤耐
性能は低くなり、この望ましい細胞は選択薬剤の濃度を
高めることにより容易に淘汰されてしまう。
【0019】本来ヘテロであって個としてとらえるべき
細胞を群として扱い、遺伝子増幅法による選択を行なう
場合には、以上述べたような理由で、その群の中の最も
すぐれた目的ポリペプチドの産生細胞が淘汰されること
から、結果的に十分に高い発現能を有する細胞を得るこ
とが困難になるのだと考えられる。そこで、本発明者ら
は、前記の問題を解決すべく、形質導入された哺乳動物
細胞を群ではなく、個としてとらえる観点から研究を行
なった結果、本発明を完成するに至った。
細胞を群として扱い、遺伝子増幅法による選択を行なう
場合には、以上述べたような理由で、その群の中の最も
すぐれた目的ポリペプチドの産生細胞が淘汰されること
から、結果的に十分に高い発現能を有する細胞を得るこ
とが困難になるのだと考えられる。そこで、本発明者ら
は、前記の問題を解決すべく、形質導入された哺乳動物
細胞を群ではなく、個としてとらえる観点から研究を行
なった結果、本発明を完成するに至った。
【0020】すなわち、本発明は、ポリペプチドをコー
ドしているヌクレオチド配列(1)、ヌクレオチド配列
(1)を増幅し、かつ選択薬剤に対する耐性能を哺乳動
物細胞に付与するヌクレオチド配列(2)、並びにこれ
らヌクレオチド配列(1)及び(2)の発現を調節する
ヌクレオチド配列(3)を有するベクターを、哺乳動物
細胞に導入し、得られた組換え細胞群より選択薬剤を用
いてポリペプチド高発現性組換え細胞を選択する場合に
おいて、(a)当該組換え細胞群より選択薬剤に対する
薬剤耐性を有する組換え細胞を、各単一細胞由来の組換
え細胞として分離し、(b)当該単一細胞由来の組換え
細胞についてポリペプチドの発現性を定量的に確認し、
ポリペプチド高発現性候補組換え細胞として選択した
後、(c)当該高発現性候補組換え細胞を、段階的に選
択薬剤濃度を高くした培地中で培養することにより、ポ
リペプチド高発現性組換え細胞を選択することを特徴と
するポリペプチド高発現性組換え細胞の製造方法を提供
するものである。
ドしているヌクレオチド配列(1)、ヌクレオチド配列
(1)を増幅し、かつ選択薬剤に対する耐性能を哺乳動
物細胞に付与するヌクレオチド配列(2)、並びにこれ
らヌクレオチド配列(1)及び(2)の発現を調節する
ヌクレオチド配列(3)を有するベクターを、哺乳動物
細胞に導入し、得られた組換え細胞群より選択薬剤を用
いてポリペプチド高発現性組換え細胞を選択する場合に
おいて、(a)当該組換え細胞群より選択薬剤に対する
薬剤耐性を有する組換え細胞を、各単一細胞由来の組換
え細胞として分離し、(b)当該単一細胞由来の組換え
細胞についてポリペプチドの発現性を定量的に確認し、
ポリペプチド高発現性候補組換え細胞として選択した
後、(c)当該高発現性候補組換え細胞を、段階的に選
択薬剤濃度を高くした培地中で培養することにより、ポ
リペプチド高発現性組換え細胞を選択することを特徴と
するポリペプチド高発現性組換え細胞の製造方法を提供
するものである。
【0021】また、本発明は上記選択方法により得られ
たTGF−β高発現性組換え細胞を培養し、当該培養液
よりTGF−βを採取することを特徴とするTGF−β
の製造方法を提供するものである。
たTGF−β高発現性組換え細胞を培養し、当該培養液
よりTGF−βを採取することを特徴とするTGF−β
の製造方法を提供するものである。
【0022】本発明方法により高度に発現されるポリペ
プチドとしては、哺乳動物細胞を宿主として使用した場
合に活性型が産生されるポリペプチドであれば特に制限
されない。大腸菌等の微生物を宿主として用いた場合に
は活性型が産生されず、活性発現に糖鎖の付加、アミド
化、リン酸化等の修飾が必要なポリペプチドや、複雑な
高次構造を有するポリペプチドが好ましい。具体例とし
ては、組織プラスミノーゲン活性化因子、エリスロポエ
チン、インターロイキン類、インヒビン、TGF−β等
の成長因子、アクチビン、プロレラキシン、スーパーオ
キサイドディスムターゼ、ウイルス抗原等が挙げられ
る。これらのポリペプチドをコードしているヌクレオチ
ド配列(1)は、これらのポリペプチドの活性型アミノ
酸配列をコードするヌクレオチド配列であれば特に制限
されない。
プチドとしては、哺乳動物細胞を宿主として使用した場
合に活性型が産生されるポリペプチドであれば特に制限
されない。大腸菌等の微生物を宿主として用いた場合に
は活性型が産生されず、活性発現に糖鎖の付加、アミド
化、リン酸化等の修飾が必要なポリペプチドや、複雑な
高次構造を有するポリペプチドが好ましい。具体例とし
ては、組織プラスミノーゲン活性化因子、エリスロポエ
チン、インターロイキン類、インヒビン、TGF−β等
の成長因子、アクチビン、プロレラキシン、スーパーオ
キサイドディスムターゼ、ウイルス抗原等が挙げられ
る。これらのポリペプチドをコードしているヌクレオチ
ド配列(1)は、これらのポリペプチドの活性型アミノ
酸配列をコードするヌクレオチド配列であれば特に制限
されない。
【0023】ヌクレオチド配列(1)を増幅し、かつ選
択薬剤に対する耐性能を哺乳動物細胞に付与するヌクレ
オチド配列(2)は、哺乳動物細胞を宿主として目的ポ
リペプチドを産生させる場合に、該ヌクレオチド配列と
隣接させて細胞に導入した目的ポリペプチドをコードす
るヌクレオチド配列のコピー数を増加させることができ
るものであればなんら限定されない。例えばDHFRを
コードするヌクレオチド配列はその阻害剤である葉酸の
アナログ体であるメトトレキセート(以下MTXとい
う)により増幅されることが知られている。そのほかに
もアデノシンデアミナーゼをコードするヌクレオチド配
列はデオキシコホルマイシンで、アスパラギン酸トラン
スカルバミラーゼをコードするヌクレオチド配列はN−
(フォスフォセチル)−L−アスパルテートにより、グ
ルタミンシンセターゼをコードするヌクレオチド配列は
メチオニンスルホキシミンで、メタロチオネイン−Iを
コードするヌクレオチド配列はCa2+のような重金属の
作用で、多薬剤耐性因子をコードするヌクレオチド配列
はアドレアマイシンの作用で細胞内でそれぞれ増幅する
ことが知られているので、これらのヌクレオチド配列を
用いるのが好ましい。
択薬剤に対する耐性能を哺乳動物細胞に付与するヌクレ
オチド配列(2)は、哺乳動物細胞を宿主として目的ポ
リペプチドを産生させる場合に、該ヌクレオチド配列と
隣接させて細胞に導入した目的ポリペプチドをコードす
るヌクレオチド配列のコピー数を増加させることができ
るものであればなんら限定されない。例えばDHFRを
コードするヌクレオチド配列はその阻害剤である葉酸の
アナログ体であるメトトレキセート(以下MTXとい
う)により増幅されることが知られている。そのほかに
もアデノシンデアミナーゼをコードするヌクレオチド配
列はデオキシコホルマイシンで、アスパラギン酸トラン
スカルバミラーゼをコードするヌクレオチド配列はN−
(フォスフォセチル)−L−アスパルテートにより、グ
ルタミンシンセターゼをコードするヌクレオチド配列は
メチオニンスルホキシミンで、メタロチオネイン−Iを
コードするヌクレオチド配列はCa2+のような重金属の
作用で、多薬剤耐性因子をコードするヌクレオチド配列
はアドレアマイシンの作用で細胞内でそれぞれ増幅する
ことが知られているので、これらのヌクレオチド配列を
用いるのが好ましい。
【0024】また、ヌクレオチド配列(1)及び(2)
の発現を調節するヌクレオチド配列(3)は、コントロ
ール領域、プロモーター、エンハンサー、翻訳開始シグ
ナル、転写終止部位、非翻訳部位等を有することが好ま
しい。これらの配列(3)は、ベクター中にヌクレオチ
ド配列(1)及び(2)とともに、適当な順序で組み込
まれていることが望ましい。
の発現を調節するヌクレオチド配列(3)は、コントロ
ール領域、プロモーター、エンハンサー、翻訳開始シグ
ナル、転写終止部位、非翻訳部位等を有することが好ま
しい。これらの配列(3)は、ベクター中にヌクレオチ
ド配列(1)及び(2)とともに、適当な順序で組み込
まれていることが望ましい。
【0025】コントロール領域は、転写または翻訳のい
ずれかのコントロールに関係する真核性遺伝子の5′ま
たは3′非コード領域の特異な配列である。実際、ほと
んどの真核性遺伝子は転写開始部位から約25−30塩
基上流に、特徴的なATに富んだ配列を有する。そし
て、大多数の真核性遺伝子の3′末端にはAATAAA
配列があり、これは転写されたmRNAの3′末端にポ
リA鎖を付加するためのシグナルである。
ずれかのコントロールに関係する真核性遺伝子の5′ま
たは3′非コード領域の特異な配列である。実際、ほと
んどの真核性遺伝子は転写開始部位から約25−30塩
基上流に、特徴的なATに富んだ配列を有する。そし
て、大多数の真核性遺伝子の3′末端にはAATAAA
配列があり、これは転写されたmRNAの3′末端にポ
リA鎖を付加するためのシグナルである。
【0026】哺乳動物細胞内でベクターからの転写をコ
ントロールするプロモーターは、例えばポリオーマウイ
ルス、シミアンウイルス40(SV40)、アデノウイ
ルス、レトロウイルス、B型肝炎ウイルス、またはサイ
トロメガロウイルス等のウイルス由来のゲノム、または
ベーターアクチンプロモーターの如きへテロローガスな
哺乳類起源等の様々な供給源から得られる。SV40ウ
イルスの早期及び後期プロモーターはSV40ウイルス
の複製開始領域をも含有している。もちろん本発明にお
いては、宿主細胞またはその近縁種から得られるプロモ
ーターも使用し得ることは当然である。プロモーターは
発現されるべきヌクレオチド配列、例えば選択薬剤に対
する耐性能を宿主細胞に付与するヌクレオチド配列と連
結されるものであり、プロモーターの連結の方向性及び
該ヌクレオチド配列との距離は適宜決定しうる。
ントロールするプロモーターは、例えばポリオーマウイ
ルス、シミアンウイルス40(SV40)、アデノウイ
ルス、レトロウイルス、B型肝炎ウイルス、またはサイ
トロメガロウイルス等のウイルス由来のゲノム、または
ベーターアクチンプロモーターの如きへテロローガスな
哺乳類起源等の様々な供給源から得られる。SV40ウ
イルスの早期及び後期プロモーターはSV40ウイルス
の複製開始領域をも含有している。もちろん本発明にお
いては、宿主細胞またはその近縁種から得られるプロモ
ーターも使用し得ることは当然である。プロモーターは
発現されるべきヌクレオチド配列、例えば選択薬剤に対
する耐性能を宿主細胞に付与するヌクレオチド配列と連
結されるものであり、プロモーターの連結の方向性及び
該ヌクレオチド配列との距離は適宜決定しうる。
【0027】エンハンサーは必要に応じてベクターに挿
入される。エンハンサーは通常約10−300bpのc
is作用をするヌクレオチド配列であって、プロモータ
ーに作用し、その転写を増大する要素である。真核細胞
による目的ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列
の転写は、エンハンサー配列をベクターに挿入すること
により増強される。エンハンサーは、比較的方向性や位
置に非依存性であり、転写単位の5′側〔レイミンスら
Proc.Natl.Acad.Sci.USA 7
8 993(1981)〕及び3′側〔ラスキー Mo
l.Cell.Biol.3 1108(198
3)〕、またはイントロンの中〔バネルジーCell
133 729(1983)〕にまたは構造遺伝子の中
〔オズボーン Mol.Cell.Biol.4 12
93(1984)〕に見出されている。今日、哺乳類遺
伝子由来の多くのエンハンサーが知られている(グロビ
ン、エラスターゼ、アルブミン、アルファーフェトプロ
テイン及びインシュリン)。しかしながら、一般に真核
細胞ウイルス由来のエンハンサーが用いられる。例えば
SV40の複製開始領域の後期部位に存在するエンハン
サー、サイトメガロウイルスの初期プロモーターのエン
ハンサー、ポリオーマウイルスの複製開始領域の後期部
位に存在するエンハンサー、並びにアデノウイルスのエ
ンハンサー等が挙げられる。
入される。エンハンサーは通常約10−300bpのc
is作用をするヌクレオチド配列であって、プロモータ
ーに作用し、その転写を増大する要素である。真核細胞
による目的ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列
の転写は、エンハンサー配列をベクターに挿入すること
により増強される。エンハンサーは、比較的方向性や位
置に非依存性であり、転写単位の5′側〔レイミンスら
Proc.Natl.Acad.Sci.USA 7
8 993(1981)〕及び3′側〔ラスキー Mo
l.Cell.Biol.3 1108(198
3)〕、またはイントロンの中〔バネルジーCell
133 729(1983)〕にまたは構造遺伝子の中
〔オズボーン Mol.Cell.Biol.4 12
93(1984)〕に見出されている。今日、哺乳類遺
伝子由来の多くのエンハンサーが知られている(グロビ
ン、エラスターゼ、アルブミン、アルファーフェトプロ
テイン及びインシュリン)。しかしながら、一般に真核
細胞ウイルス由来のエンハンサーが用いられる。例えば
SV40の複製開始領域の後期部位に存在するエンハン
サー、サイトメガロウイルスの初期プロモーターのエン
ハンサー、ポリオーマウイルスの複製開始領域の後期部
位に存在するエンハンサー、並びにアデノウイルスのエ
ンハンサー等が挙げられる。
【0028】挿入された目的ポリペプチドをコードする
ヌクレオチド配列の翻訳のためには、翻訳開始シグナル
も必要である。これらのシグナルはATG開始コドン及
び隣接配列が含まれる。目的ポリペプチドがそれ自身の
開始コドンを含んだ形でベクター内に導入されている場
合は、更なる翻訳開始シグナルを必要としない。更に、
ベクターには転写終止部位、非翻訳部位等を有する。
ヌクレオチド配列の翻訳のためには、翻訳開始シグナル
も必要である。これらのシグナルはATG開始コドン及
び隣接配列が含まれる。目的ポリペプチドがそれ自身の
開始コドンを含んだ形でベクター内に導入されている場
合は、更なる翻訳開始シグナルを必要としない。更に、
ベクターには転写終止部位、非翻訳部位等を有する。
【0029】これらの配列(1)、(2)及び(3)を
有するベクターの構築は、常法に従って行なわれる。ま
た、ベクターは大腸菌において複製可能なものが、ベク
ターを調製する場合に好都合である。
有するベクターの構築は、常法に従って行なわれる。ま
た、ベクターは大腸菌において複製可能なものが、ベク
ターを調製する場合に好都合である。
【0030】また、目的ポリペプチドの修飾(例えば糖
鎖付加)及びプロセッシングは目的ポリペプチドの機能
にとって重要である。目的ポリペプチドの翻訳後のプロ
セッシング及び修飾については、各々の宿主細胞は特徴
的かつ特異的な機構を有しているので、適切な細胞系ま
たは宿主系を選択する必要がある。
鎖付加)及びプロセッシングは目的ポリペプチドの機能
にとって重要である。目的ポリペプチドの翻訳後のプロ
セッシング及び修飾については、各々の宿主細胞は特徴
的かつ特異的な機構を有しているので、適切な細胞系ま
たは宿主系を選択する必要がある。
【0031】本発明において使用される哺乳動物細胞
は、宿主としてベクターを導入しうる細胞であればなん
ら制限されるものではない。しかしながら目的ポリペプ
チドと同じ種類起源の動物細胞である方が、目的ポリペ
プチドの高次構造を維持する場合に有利であり、特にヒ
ト由来ポリペプチドの場合ヒト由来細胞の方がより良好
な結果を得やすい。
は、宿主としてベクターを導入しうる細胞であればなん
ら制限されるものではない。しかしながら目的ポリペプ
チドと同じ種類起源の動物細胞である方が、目的ポリペ
プチドの高次構造を維持する場合に有利であり、特にヒ
ト由来ポリペプチドの場合ヒト由来細胞の方がより良好
な結果を得やすい。
【0032】宿主細胞は、通常不死化されている、即ち
安定化された細胞系統を用いるのが好ましい。適当な宿
主細胞としては、SV40で形質転換されたサル腎CV
I系統、ヒト胎児性腎細胞系統、ベビーハムスター腎細
胞、チャイニーズハムスター卵巣細胞、サル腎細胞、ア
フリカミドリザル腎細胞、ヒト顎部ガン細胞、イヌ腎細
胞、バッファローラット肝細胞、ヒト肺細胞、ヒト肝細
胞、マウス乳がん細胞、ラット肝がん細胞、TR−1細
胞などが挙げられる。
安定化された細胞系統を用いるのが好ましい。適当な宿
主細胞としては、SV40で形質転換されたサル腎CV
I系統、ヒト胎児性腎細胞系統、ベビーハムスター腎細
胞、チャイニーズハムスター卵巣細胞、サル腎細胞、ア
フリカミドリザル腎細胞、ヒト顎部ガン細胞、イヌ腎細
胞、バッファローラット肝細胞、ヒト肺細胞、ヒト肝細
胞、マウス乳がん細胞、ラット肝がん細胞、TR−1細
胞などが挙げられる。
【0033】そして宿主−ベクター系としては、既に当
業者によく知られた多くの哺乳動物宿主/発現ベクター
系(即ち適切な宿主細胞中に目的ポリペプチドをコード
したDNAの複製、転写及び翻訳を指示するための、発
現を調節するヌクレオチド配列群を有するベクター)を
使用し得る。これには前記した哺乳動物細胞及びベクタ
ーには限定されないが、系としては、ウイルス発現ベク
ター/哺乳動物の宿主細胞系、または哺乳動物細胞のゲ
ノムから誘導された非ウイルス系プロモーター発現系ベ
クター/哺乳動物の宿主細胞(例えばマウスのメタロチ
オネイン・プロモーター)等がある。
業者によく知られた多くの哺乳動物宿主/発現ベクター
系(即ち適切な宿主細胞中に目的ポリペプチドをコード
したDNAの複製、転写及び翻訳を指示するための、発
現を調節するヌクレオチド配列群を有するベクター)を
使用し得る。これには前記した哺乳動物細胞及びベクタ
ーには限定されないが、系としては、ウイルス発現ベク
ター/哺乳動物の宿主細胞系、または哺乳動物細胞のゲ
ノムから誘導された非ウイルス系プロモーター発現系ベ
クター/哺乳動物の宿主細胞(例えばマウスのメタロチ
オネイン・プロモーター)等がある。
【0034】本発明において哺乳動物細胞へのベクター
の導入方法としては、特に制限されないが、例えばカル
シウム−リン酸法、電気穿孔法、微注入法、リボゾーム
融合法、プロトプラスト融合法等がある。これらの方法
により、ベクターを導入した後、各種ベクター由来の機
能が発現したならば該ベクターが哺乳動物細胞に導入さ
れたと考えることができる。
の導入方法としては、特に制限されないが、例えばカル
シウム−リン酸法、電気穿孔法、微注入法、リボゾーム
融合法、プロトプラスト融合法等がある。これらの方法
により、ベクターを導入した後、各種ベクター由来の機
能が発現したならば該ベクターが哺乳動物細胞に導入さ
れたと考えることができる。
【0035】上記の如くして得られた組換え細胞群より
選択薬剤を用いてポリペプチド高発現性組換え細胞を選
択するには、次の(a)、(b)及び(c)の操作を行
なう。 (a)当該組換え細胞群より選択薬剤に対する薬剤耐性
を有する組換え細胞を、各単一細胞由来の組換え細胞と
して分離する。 (b)当該単一細胞由来の組換え細胞についてポリペプ
チドの発現性を定量的に確認し、ポリペプチド高発現性
候補組換え細胞を選択する。 (c)当該高発現性候補組換え細胞を、段階的に選択薬
剤濃度を高くした培地中で培養することにより、ポリペ
プチド高発現性組換え細胞を選択する。
選択薬剤を用いてポリペプチド高発現性組換え細胞を選
択するには、次の(a)、(b)及び(c)の操作を行
なう。 (a)当該組換え細胞群より選択薬剤に対する薬剤耐性
を有する組換え細胞を、各単一細胞由来の組換え細胞と
して分離する。 (b)当該単一細胞由来の組換え細胞についてポリペプ
チドの発現性を定量的に確認し、ポリペプチド高発現性
候補組換え細胞を選択する。 (c)当該高発現性候補組換え細胞を、段階的に選択薬
剤濃度を高くした培地中で培養することにより、ポリペ
プチド高発現性組換え細胞を選択する。
【0036】操作(a)の実施に先立って、予備試験と
して宿主である哺乳動物細胞の選択薬剤に対する致死濃
度を求めた上で、前記選択薬剤致死濃度に基づき、ベク
ターを導入処理した哺乳動物細胞つまり形質導入細胞を
選択し、ベクターが導入される効率、すなわち形質導入
率を求めておく。ここで、宿主である哺乳動物細胞の薬
剤致死濃度は、従来より公知の方法によって求められ
る。又この場合の「薬剤致死濃度」は、操作(c)に記
載した遺伝子増幅の対象とする遺伝子に基づいて発現す
る薬剤耐性に係る薬剤によって、宿主細胞が死滅する濃
度を意味する。目的ポリペプチドがhTGF−β1の場
合には、宿主であるヒト由来細胞について、遺伝子増幅
作用をもつヌクレオチド配列として例えばDHFRをコ
ードするヌクレオチド配列を用い、DHFRの拮抗阻害
剤であるMTXを選択薬剤として用い、該細胞のMTX
による致死濃度を求めればよい。そして形質導入率はベ
クターの導入により発現する薬剤耐性能を有する細胞数
の、ベクターの導入処理に供した細胞数に対する割合に
より求められる。これも従来より公知の方法により求め
られる。
して宿主である哺乳動物細胞の選択薬剤に対する致死濃
度を求めた上で、前記選択薬剤致死濃度に基づき、ベク
ターを導入処理した哺乳動物細胞つまり形質導入細胞を
選択し、ベクターが導入される効率、すなわち形質導入
率を求めておく。ここで、宿主である哺乳動物細胞の薬
剤致死濃度は、従来より公知の方法によって求められ
る。又この場合の「薬剤致死濃度」は、操作(c)に記
載した遺伝子増幅の対象とする遺伝子に基づいて発現す
る薬剤耐性に係る薬剤によって、宿主細胞が死滅する濃
度を意味する。目的ポリペプチドがhTGF−β1の場
合には、宿主であるヒト由来細胞について、遺伝子増幅
作用をもつヌクレオチド配列として例えばDHFRをコ
ードするヌクレオチド配列を用い、DHFRの拮抗阻害
剤であるMTXを選択薬剤として用い、該細胞のMTX
による致死濃度を求めればよい。そして形質導入率はベ
クターの導入により発現する薬剤耐性能を有する細胞数
の、ベクターの導入処理に供した細胞数に対する割合に
より求められる。これも従来より公知の方法により求め
られる。
【0037】操作(a)は、宿主哺乳動物細胞にベクタ
ーを導入する処理をし、前記形質導入率より計算して、
培養器に生じる個々の単一細胞由来コロニーを充分に分
離しえる密度にまで希釈した細胞を、選択薬剤を含有す
る培地に接種し、コロニーが分離できる大きさになるま
で培養することにより行なわれる。通常の培養器を用い
ると隣接したコロニー同志が混じり合うことが多いの
で、培養器底面が多数の壁面で仕切られたものを用いる
のが好ましい。例えば、700個のセルを有するハイブ
リドーマディッシュを用いることができるが、多数のセ
ルを有する動物細胞培養プレートも用いうる。その際、
単一細胞由来のコロニーが1セル中に1個出現する細胞
密度に細胞懸濁液を調製して培養すればよい。そして培
養においては、初め形質導入処理による損傷を回復させ
るため、選択薬剤が添加されていない培地で培養後、次
いで選択薬剤を含む培地に交換して培養するのが好まし
い。そしてその培養条件は宿主細胞が増殖できる条件で
行なえば良い。例えばウシ血清添加RPMI1640培
地、ウシ血清添加イーグル培地、無血清培地等を用いて
培養することにより行なわれる。
ーを導入する処理をし、前記形質導入率より計算して、
培養器に生じる個々の単一細胞由来コロニーを充分に分
離しえる密度にまで希釈した細胞を、選択薬剤を含有す
る培地に接種し、コロニーが分離できる大きさになるま
で培養することにより行なわれる。通常の培養器を用い
ると隣接したコロニー同志が混じり合うことが多いの
で、培養器底面が多数の壁面で仕切られたものを用いる
のが好ましい。例えば、700個のセルを有するハイブ
リドーマディッシュを用いることができるが、多数のセ
ルを有する動物細胞培養プレートも用いうる。その際、
単一細胞由来のコロニーが1セル中に1個出現する細胞
密度に細胞懸濁液を調製して培養すればよい。そして培
養においては、初め形質導入処理による損傷を回復させ
るため、選択薬剤が添加されていない培地で培養後、次
いで選択薬剤を含む培地に交換して培養するのが好まし
い。そしてその培養条件は宿主細胞が増殖できる条件で
行なえば良い。例えばウシ血清添加RPMI1640培
地、ウシ血清添加イーグル培地、無血清培地等を用いて
培養することにより行なわれる。
【0038】次に操作(b)は、(a)で得られた単一
細胞由来の組換え細胞について、目的ポリペプチド産生
量を定量することにより、行なわれる。目的ポリペプチ
ドがhTGF−β1である場合には、ミンク肺上皮細胞
MvlLu(以下CCL−64細胞とする)の成長阻止
活性を簡易的に測定して求めるのが好ましい。この簡易
的測定方法の開発が多数の組換え細胞を短時間で処理す
ることを可能にした。従来よりニュートラルレッドは損
傷を受けていない細胞数に比例して取り込まれること、
そしてリン酸1ナトリウムを含むエタノール溶液で、取
り込まれたニートラルレッドが抽出され、その抽出液の
吸光度を540nmで測定することより、ニュートラルレ
ッドの量、即ち生細胞数を求められることが知られてい
る〔Babich:J.Pharm.Sci.79 5
92(1990)〕。そこでこの特徴を生かし、CCL
−64細胞の懸濁液に対し組換え細胞の培養上清または
対照としての血小板由来hTGF−β1を含む溶液を添
加し、培養後ニュートラルレッド溶液にて染色し、分光
光度計にて吸光度を測定する。そしてCCL−64の生
細胞数を求め、既知量の血小板由来hTGF−β1を加
えた時のCCL−64の生細胞数と比較して組換え細胞
の培養上清中のhTGF−β1量を求める。そして、ポ
リペプチドの産生量の多い細胞群をポリペプチド高発現
性候補組換え細胞とする。
細胞由来の組換え細胞について、目的ポリペプチド産生
量を定量することにより、行なわれる。目的ポリペプチ
ドがhTGF−β1である場合には、ミンク肺上皮細胞
MvlLu(以下CCL−64細胞とする)の成長阻止
活性を簡易的に測定して求めるのが好ましい。この簡易
的測定方法の開発が多数の組換え細胞を短時間で処理す
ることを可能にした。従来よりニュートラルレッドは損
傷を受けていない細胞数に比例して取り込まれること、
そしてリン酸1ナトリウムを含むエタノール溶液で、取
り込まれたニートラルレッドが抽出され、その抽出液の
吸光度を540nmで測定することより、ニュートラルレ
ッドの量、即ち生細胞数を求められることが知られてい
る〔Babich:J.Pharm.Sci.79 5
92(1990)〕。そこでこの特徴を生かし、CCL
−64細胞の懸濁液に対し組換え細胞の培養上清または
対照としての血小板由来hTGF−β1を含む溶液を添
加し、培養後ニュートラルレッド溶液にて染色し、分光
光度計にて吸光度を測定する。そしてCCL−64の生
細胞数を求め、既知量の血小板由来hTGF−β1を加
えた時のCCL−64の生細胞数と比較して組換え細胞
の培養上清中のhTGF−β1量を求める。そして、ポ
リペプチドの産生量の多い細胞群をポリペプチド高発現
性候補組換え細胞とする。
【0039】操作(c)は、操作(b)で得られた高発
現性候補組換え細胞を遺伝子増幅処理に付すことによ
り、目的とする高発現性組換え細胞を選択する工程であ
る。遺伝子増幅処理は、操作(a)で用いた薬剤濃度よ
り高い濃度の選択薬剤を含有する培地で培養し、生き残
った細胞より、目的ポリペプチド高発現性の細胞を選択
すればよい。つまり、培地中の選択薬剤の濃度を高める
と多くの細胞は死滅するが、一部の細胞は薬剤耐性にか
かわるヌクレオチド配列のコピー数を増すことにより生
き残る。その時薬剤耐性にかかわるヌクレオチド配列に
隣接しているヌクレオチド配列のコピー数も同時に高め
られる。これは該薬剤耐性にかかわるヌクレオチド配列
に隣接している目的ポリペプチドをコードするヌクレオ
チド配列のコピー数が増幅され、結果として目的ポリペ
プチドの生産能が上昇することを意味する。この時も
(b)の操作と同様に目的ポリペプチドの発現量を定量
することにより、発現能の上昇を確認することができ
る。
現性候補組換え細胞を遺伝子増幅処理に付すことによ
り、目的とする高発現性組換え細胞を選択する工程であ
る。遺伝子増幅処理は、操作(a)で用いた薬剤濃度よ
り高い濃度の選択薬剤を含有する培地で培養し、生き残
った細胞より、目的ポリペプチド高発現性の細胞を選択
すればよい。つまり、培地中の選択薬剤の濃度を高める
と多くの細胞は死滅するが、一部の細胞は薬剤耐性にか
かわるヌクレオチド配列のコピー数を増すことにより生
き残る。その時薬剤耐性にかかわるヌクレオチド配列に
隣接しているヌクレオチド配列のコピー数も同時に高め
られる。これは該薬剤耐性にかかわるヌクレオチド配列
に隣接している目的ポリペプチドをコードするヌクレオ
チド配列のコピー数が増幅され、結果として目的ポリペ
プチドの生産能が上昇することを意味する。この時も
(b)の操作と同様に目的ポリペプチドの発現量を定量
することにより、発現能の上昇を確認することができ
る。
【0040】目的ポリペプチドがhTGF−β1である
場合、この操作(c)に供された組換え細胞は9細胞で
ある(第3次スクリーニング)。この9細胞について各
濃度の選択薬剤に対する耐性を示し、増殖してきた細胞
についてhTGF−β1の発現量を測定した。その結
果、各単一細胞由来の組換え細胞のMTX耐性能及びh
TGF−β1の発現量を見ると、各細胞ごとに大きな差
があるだけでなく、同一レベルの薬剤耐性を示す細胞に
ついても目的ポリペプチドの発現量が異なることが明ら
かである。そして従来のMTXを用いた選択方法により
選択された形質導入株であり、実施例において陽性対照
として用いている29AlのMTX耐性能が5μM、そ
してhTGF−β1の発現量は約1mg/lに比しても本
発明の高発現株の分離方法を用いた場合、同じ5μMの
耐性能で29Alより高い発現能を示したものが3株あ
った。又、これと同等の発現能を示す株のうち更に高い
薬剤耐性能を獲得したものも分離できた。更に最高の薬
剤耐性能である150μMのMTXに耐性を示した細胞
株のうち1株は、陽性対照の6倍の目的ポリペプチドの
発現能を獲得した。
場合、この操作(c)に供された組換え細胞は9細胞で
ある(第3次スクリーニング)。この9細胞について各
濃度の選択薬剤に対する耐性を示し、増殖してきた細胞
についてhTGF−β1の発現量を測定した。その結
果、各単一細胞由来の組換え細胞のMTX耐性能及びh
TGF−β1の発現量を見ると、各細胞ごとに大きな差
があるだけでなく、同一レベルの薬剤耐性を示す細胞に
ついても目的ポリペプチドの発現量が異なることが明ら
かである。そして従来のMTXを用いた選択方法により
選択された形質導入株であり、実施例において陽性対照
として用いている29AlのMTX耐性能が5μM、そ
してhTGF−β1の発現量は約1mg/lに比しても本
発明の高発現株の分離方法を用いた場合、同じ5μMの
耐性能で29Alより高い発現能を示したものが3株あ
った。又、これと同等の発現能を示す株のうち更に高い
薬剤耐性能を獲得したものも分離できた。更に最高の薬
剤耐性能である150μMのMTXに耐性を示した細胞
株のうち1株は、陽性対照の6倍の目的ポリペプチドの
発現能を獲得した。
【0041】本発明により得られる高発現性組換え細胞
を培養し、当該培養液より目的ポリペプチドを採取すれ
ば、目的ポリペプチドが効率良く、大量に生産される。
を培養し、当該培養液より目的ポリペプチドを採取すれ
ば、目的ポリペプチドが効率良く、大量に生産される。
【0042】本発明により得られる組換え細胞株の培養
方法としては、公知の方法を用いれば良い。培地として
は組換え細胞が増殖できるものであれば良く、例えばウ
シ血清添加RPMI1640培地、ウシ血清添加イーグ
ル培地、無血清培地等を用いて培養することで培養物が
得られる。得られた培養物を常法に従い遠心分離、膜濾
過等の操作に付すことによって目的とするポリペプチ
ド、例えばhTGF−β1を含む培養上清を分離取得す
ることができる。ここで、培養上清を分離取得するの
は、hTGF−β1の場合は、hTGF−β1前駆体が
シグナル配列を有する分泌タンパクであることから、組
換え細胞より生産されるhTGF−β1もまた培地中へ
分泌されるという考えに基づいている。
方法としては、公知の方法を用いれば良い。培地として
は組換え細胞が増殖できるものであれば良く、例えばウ
シ血清添加RPMI1640培地、ウシ血清添加イーグ
ル培地、無血清培地等を用いて培養することで培養物が
得られる。得られた培養物を常法に従い遠心分離、膜濾
過等の操作に付すことによって目的とするポリペプチ
ド、例えばhTGF−β1を含む培養上清を分離取得す
ることができる。ここで、培養上清を分離取得するの
は、hTGF−β1の場合は、hTGF−β1前駆体が
シグナル配列を有する分泌タンパクであることから、組
換え細胞より生産されるhTGF−β1もまた培地中へ
分泌されるという考えに基づいている。
【0043】かくして得られる培養上清からのhTGF
−β1に代表されるTGF−βを含む粗標品の製造は、
従来より知られている各種操作を適宜組合せることによ
り実施できる。その操作としては、例えば硫安塩析等の
蛋白沈澱剤を用いる処理、遠心分離、透析、限外濾過、
濃縮等を例示できる。
−β1に代表されるTGF−βを含む粗標品の製造は、
従来より知られている各種操作を適宜組合せることによ
り実施できる。その操作としては、例えば硫安塩析等の
蛋白沈澱剤を用いる処理、遠心分離、透析、限外濾過、
濃縮等を例示できる。
【0044】また上記粗標品の精製操作も、公知の各種
方法、例えばゲル濾過、液体クロマトグラフィー、電気
泳動、アフィニティークロマトグラフィー、クロマトフ
ォーカシング、逆相高速液体クロマトグラフィー、イオ
ン交換カラムクロマトグラフィー、これらの組合せ等に
より行なうことができる。より詳しくは、例えば、TS
KゲルSP−トヨパール 650M(トーソー社製)等
を用いる陽イオン交換カラムクロマトグラフィー、HA
−1000(トーソー社製)等を用いるハイドロキシア
パタイトクロマトグラフィー、バイダックプロテインC
4カラム(The Separations Grou
p社製)等を用いる逆相高速液体クロマトグラフィー等
により精製することができる。またSDS−PAGE
は、レムリの方法〔Laemmli,U.K.,Nat
ure 227 680(1970)〕等に従い実施で
きる。
方法、例えばゲル濾過、液体クロマトグラフィー、電気
泳動、アフィニティークロマトグラフィー、クロマトフ
ォーカシング、逆相高速液体クロマトグラフィー、イオ
ン交換カラムクロマトグラフィー、これらの組合せ等に
より行なうことができる。より詳しくは、例えば、TS
KゲルSP−トヨパール 650M(トーソー社製)等
を用いる陽イオン交換カラムクロマトグラフィー、HA
−1000(トーソー社製)等を用いるハイドロキシア
パタイトクロマトグラフィー、バイダックプロテインC
4カラム(The Separations Grou
p社製)等を用いる逆相高速液体クロマトグラフィー等
により精製することができる。またSDS−PAGE
は、レムリの方法〔Laemmli,U.K.,Nat
ure 227 680(1970)〕等に従い実施で
きる。
【0045】なお、TGF−βは、前記の如く、10%
(v/v)の牛胎仔血清を含有するダルベッコの改変イ
ーグル培地中に維持されたミンク肺上皮細胞を用いるこ
とにより、測定することができる。より詳しくは、0.
05%(w/v)トリプシン及びカルシウム及びマグネ
シウムを含まない0.1%(w/v)のEDTAのリン
酸緩衝生理食塩水(PBS)を添加することにより、組
織培養プレートから上記細胞を遊離させ、得られる細胞
(約5×104 細胞/ml)0.5mlを24ウエル組織培
養プレートに接種する。この時点で、血小板由来標準h
TGF−β1及びアッセイされるべき未知の試料を加え
る。37℃にて5%(v/v)CO2 雰囲気下で、24
時間培養した後、0.01mCi/mlの3 H−チミジ
ン、比活性=6.7Ci/mM)50μl を各ウエルに加
える。約16時間後、DMEMで3回、冷10%(w/
v)トリクロロ酢酸で2回各ウエルを洗浄する。トリク
ロロ酢酸を除去した後1.0N水酸化ナトリウム0.5
mlを加え、細胞を溶解する。溶解した細胞450μlを
とり、液体シンチレーションカウンターで測定する。ま
た、前記のようにミンク肺上皮細胞懸濁液に対して、血
小板由来標準hTGF−β1及びアッセイされるべき未
知の試料を加えると同時に、0.2%ニュートラルレッ
ド溶液を加え、37℃にて5%(v/v)CO2 雰囲気
下で24時間培養する。そして細胞を洗浄後、7.8%
リン酸1ナトリウムを含む50%エタノール溶液で抽出
した液の540nmの吸光度を測定することでミンク肺上
皮細胞の生存率を求め、この値から試料中のhTGF−
β1量を定量的に測定することができる。なお、この定
量法はミンクの肺上皮細胞の増殖が、TGF−β1の存
在下で阻害されるという事実に基づくものである。
(v/v)の牛胎仔血清を含有するダルベッコの改変イ
ーグル培地中に維持されたミンク肺上皮細胞を用いるこ
とにより、測定することができる。より詳しくは、0.
05%(w/v)トリプシン及びカルシウム及びマグネ
シウムを含まない0.1%(w/v)のEDTAのリン
酸緩衝生理食塩水(PBS)を添加することにより、組
織培養プレートから上記細胞を遊離させ、得られる細胞
(約5×104 細胞/ml)0.5mlを24ウエル組織培
養プレートに接種する。この時点で、血小板由来標準h
TGF−β1及びアッセイされるべき未知の試料を加え
る。37℃にて5%(v/v)CO2 雰囲気下で、24
時間培養した後、0.01mCi/mlの3 H−チミジ
ン、比活性=6.7Ci/mM)50μl を各ウエルに加
える。約16時間後、DMEMで3回、冷10%(w/
v)トリクロロ酢酸で2回各ウエルを洗浄する。トリク
ロロ酢酸を除去した後1.0N水酸化ナトリウム0.5
mlを加え、細胞を溶解する。溶解した細胞450μlを
とり、液体シンチレーションカウンターで測定する。ま
た、前記のようにミンク肺上皮細胞懸濁液に対して、血
小板由来標準hTGF−β1及びアッセイされるべき未
知の試料を加えると同時に、0.2%ニュートラルレッ
ド溶液を加え、37℃にて5%(v/v)CO2 雰囲気
下で24時間培養する。そして細胞を洗浄後、7.8%
リン酸1ナトリウムを含む50%エタノール溶液で抽出
した液の540nmの吸光度を測定することでミンク肺上
皮細胞の生存率を求め、この値から試料中のhTGF−
β1量を定量的に測定することができる。なお、この定
量法はミンクの肺上皮細胞の増殖が、TGF−β1の存
在下で阻害されるという事実に基づくものである。
【0046】
【作用】本発明によれば、前述した組換え細胞から高発
現組換え細胞を選択する過程で生じる淘汰の問題をすべ
て解決している。すなわち、細胞の増殖速度に関する項
目1)については、形質導入処理された細胞を薬剤耐性
を利用した選択方法に供する時点において、単一細胞由
来のコロニーが成育する条件下で、形質導入細胞を増殖
させることで解決された。これは、従来の薬剤耐性など
の選択マーカーの発現だけで、形質導入細胞を選択する
方法に比べ非常に手間がかかるが、該細胞固有の性質を
考慮した形での選択方法であり、その効果は極めて大き
い。このことより、従来得られていない有用物質の高発
現組換え細胞株の樹立に非常に有用な考え方を示してい
る。すなわち、項目1)に記載の増殖速度の違い以外の
細胞固有の性質に由来する様々な問題に対応しえる優れ
た選択方法を示すものである。高発現株の分離における
項目2)については、形質導入処理された細胞を薬剤耐
性を利用した選択方法に供した後、単一細胞由来のコロ
ニーごとに目的ポリペプチド発現量による選択に供した
ことにより薬剤耐性能だけの選択ではなく、目的ポリペ
プチドの発現量も並行して確認できた。これは本発明に
おいて目的ポリペプチドであるhTGF−β1の発現量
を簡便に測定しえる方法を確立して初めて行なえたもの
である。これは各単一細胞由来の組換え細胞の遺伝的な
違いを排除し、最も好ましい組換え細胞を得るための条
件を整えることで初めて成しえたものである。そしてこ
れは増幅遺伝子及び目的ポリペプチドをコードするヌク
レオチド配列の増幅において発現量、薬剤耐性能以外の
変化、例えば増殖速度の変化等の影響を受けずに高発現
組換え細胞株の選択を行なえる条件として初めて成しえ
たものである。また、これは高発現株の分離における項
目3)の目的ポリペプチドをコードするヌクレオチド配
列の脱落の問題についても、遺伝子が脱落したものは目
的ポリペプチドが発現しないため、スクリーニングで容
易に排除できることにより解決している。これらのこと
により、薬剤耐性と高発現性の両者が上昇した細胞の選
択が可能となり、項目4)も解決し得た。このことは同
一宿主、同一ベクターを用いて従来から行なわれている
方法による選択方法つまり形質導入処理された細胞を群
としてとらえた選択方法で得られた組換え細胞との比較
においても薬剤耐性能において30倍、hTGF−β1
の発現量において6倍であることからも明白である。
現組換え細胞を選択する過程で生じる淘汰の問題をすべ
て解決している。すなわち、細胞の増殖速度に関する項
目1)については、形質導入処理された細胞を薬剤耐性
を利用した選択方法に供する時点において、単一細胞由
来のコロニーが成育する条件下で、形質導入細胞を増殖
させることで解決された。これは、従来の薬剤耐性など
の選択マーカーの発現だけで、形質導入細胞を選択する
方法に比べ非常に手間がかかるが、該細胞固有の性質を
考慮した形での選択方法であり、その効果は極めて大き
い。このことより、従来得られていない有用物質の高発
現組換え細胞株の樹立に非常に有用な考え方を示してい
る。すなわち、項目1)に記載の増殖速度の違い以外の
細胞固有の性質に由来する様々な問題に対応しえる優れ
た選択方法を示すものである。高発現株の分離における
項目2)については、形質導入処理された細胞を薬剤耐
性を利用した選択方法に供した後、単一細胞由来のコロ
ニーごとに目的ポリペプチド発現量による選択に供した
ことにより薬剤耐性能だけの選択ではなく、目的ポリペ
プチドの発現量も並行して確認できた。これは本発明に
おいて目的ポリペプチドであるhTGF−β1の発現量
を簡便に測定しえる方法を確立して初めて行なえたもの
である。これは各単一細胞由来の組換え細胞の遺伝的な
違いを排除し、最も好ましい組換え細胞を得るための条
件を整えることで初めて成しえたものである。そしてこ
れは増幅遺伝子及び目的ポリペプチドをコードするヌク
レオチド配列の増幅において発現量、薬剤耐性能以外の
変化、例えば増殖速度の変化等の影響を受けずに高発現
組換え細胞株の選択を行なえる条件として初めて成しえ
たものである。また、これは高発現株の分離における項
目3)の目的ポリペプチドをコードするヌクレオチド配
列の脱落の問題についても、遺伝子が脱落したものは目
的ポリペプチドが発現しないため、スクリーニングで容
易に排除できることにより解決している。これらのこと
により、薬剤耐性と高発現性の両者が上昇した細胞の選
択が可能となり、項目4)も解決し得た。このことは同
一宿主、同一ベクターを用いて従来から行なわれている
方法による選択方法つまり形質導入処理された細胞を群
としてとらえた選択方法で得られた組換え細胞との比較
においても薬剤耐性能において30倍、hTGF−β1
の発現量において6倍であることからも明白である。
【0047】
【実施例】以下に本発明を具体的に説明するため実施例
を記載する。但し本発明は実施例に限定されるものでは
ない。
を記載する。但し本発明は実施例に限定されるものでは
ない。
【0048】実施例1 目的ポリペプチドの一つである
TGF−β1高発現株の選択 a)hTGF−β1発現プラスミド及び細胞 hTGF−β1発現プラスミドCMV−TGF−β−S
V2−DHFRは、オーツカ アメリカ ファーマシュ
ーティカル インクのゴパール博士より供与を受けた
〔T.V.GopalらIn Vitro Cell.
Dev.Biol.25 1147−1154(198
9)〕。CMV−TGF−β−SV2−DHFRは約
7.25Kbのプラスミドであり、ヒト赤血球白血病細胞
株(HEL)のmRNAからクローニングされたhTG
F−β1 cDNA(1.3Kb) を有しており、その上
流にはサイトメガロウイルスの初期プロモーターが、そ
してその下流にはプラスミドpMSG( ファルマシア社
製) 由来のSV40tスプライス及びポリA付加配列が
連結されている。更に、該プラスミドは野性型ヒトDH
FR遺伝子も有しており、その上流にはSV40初期プ
ロモーターが、そしてその下流にはSV40tスプライ
ス及びポリA付加配列が連結されている。また、宿主細
胞としてはアデノウイルスにより形質転換されたヒト胎
児腎臓由来細胞(受入番号293 アメリカン タイプ
カルチャー コレクション:以下293細胞とする)
を用いた。293細胞は200nM以上のメトトレキセ
ート(MTX)存在下で培養するとすみやかに死滅する
ことが確認されている。
TGF−β1高発現株の選択 a)hTGF−β1発現プラスミド及び細胞 hTGF−β1発現プラスミドCMV−TGF−β−S
V2−DHFRは、オーツカ アメリカ ファーマシュ
ーティカル インクのゴパール博士より供与を受けた
〔T.V.GopalらIn Vitro Cell.
Dev.Biol.25 1147−1154(198
9)〕。CMV−TGF−β−SV2−DHFRは約
7.25Kbのプラスミドであり、ヒト赤血球白血病細胞
株(HEL)のmRNAからクローニングされたhTG
F−β1 cDNA(1.3Kb) を有しており、その上
流にはサイトメガロウイルスの初期プロモーターが、そ
してその下流にはプラスミドpMSG( ファルマシア社
製) 由来のSV40tスプライス及びポリA付加配列が
連結されている。更に、該プラスミドは野性型ヒトDH
FR遺伝子も有しており、その上流にはSV40初期プ
ロモーターが、そしてその下流にはSV40tスプライ
ス及びポリA付加配列が連結されている。また、宿主細
胞としてはアデノウイルスにより形質転換されたヒト胎
児腎臓由来細胞(受入番号293 アメリカン タイプ
カルチャー コレクション:以下293細胞とする)
を用いた。293細胞は200nM以上のメトトレキセ
ート(MTX)存在下で培養するとすみやかに死滅する
ことが確認されている。
【0049】b)比較例 本発明の陽性対照としては、293細胞にCMV−TG
F−β−SV2−DHFRを導入し、MTXを用いた選
抜法にて得られた29A1細胞を用いた。29A1細胞
はゴパール博士から供与された細胞株であり、以下に示
す方法により取得された。まず、1×106 個の293
細胞をL−グルタミン300μg/l及びウシ胎仔血清
(FBS:Biocell社製)10%(v/v)を含
有するRPMI1640培地(日水製薬社製)10mlに
接種し、5%(v/v)CO2 雰囲気下、37℃で3日
間培養した後、培地をRPMI1640培地に変えて更
に同条件下で24時間培養して培養器(φ100mmのシ
ャーレ)内に細胞単層を形成させた。尚、以下でRPM
I1640あるいはFBS等を添加したRPMI164
0培地という場合、これらはすべて300μg/lのL
−グルタミンを含むものである。実施例1.a)のプラ
スミドCMV−TGF−β−SV2−DHFR 40μ
gを1mlの水に溶解した後、よく撹拌しながら1M塩化
カルシウム0.12mlを加えプラスミド溶液を調製し
た。また、2×HBS緩衡液(280mM 塩化ナトリ
ウム 50mM HEPES pH7.07)1ml及び1
00×PO4 溶液(70mM Na2HPO4 と70m
M NaH2PO4 )25μlの混合溶液に、ピペット
で空気を吹き込みながら該プラスミド溶液をゆっくり滴
下し、得られた懸濁液を氷上で30分間放置した後、更
に緩やかに撹拌した。そして該懸濁液を前記細胞単層上
に静かに流し込んだ。約30分室温で放置した後、RP
MI1640培地10mlを培養器に加えた。次いで5%
(v/v)CO2 雰囲気下、37℃で4時間培養した
後、該培養器から培地を除き、25%(v/v)グリセ
ロール含有RPMI1640培地10mlを加え、室温で
100秒間静置した。次いで細胞を20mlのRPMI1
640培地で2回洗浄した後、RPMI1640培地1
0mlを加え5%(v/v)CO2 雰囲気下、37℃の条
件で48時間培養した。更に、上記培養器の培地を20
0nM MTXを含む選択培地と交換し5%(v/v)
CO2 雰囲気下、37℃で14日間培養を継続した。培
養後、培養器内には、形質導入された細胞に由来すると
考えられるコロニーが多数形成された。次に、更に培地
中のMTX濃度を段階的に高めることにより形質導入細
胞(hTGF−β1発現株)選抜を行なった。まず上
記、形成されたコロニー中の細胞を0.02%(v/
v)EDTA及び0.1%(v/v)のトリプシンを添
加したPBS(以下トリプシン−EDTA処理液とす
る)0.3mlを加え、25℃2分間処理して遊離させ、
その約1×105 細胞を300nM MTXを含む選択
培地中で5%(v/v)CO2 雰囲気下、37℃で14
日間培養した。培養器内に生じたコロニーから再び上記
と同様にトリプシン−EDTA処理液にて細胞遊離させ
た後、600nM MTXを含む選択培地でコロニーが
形成されるまで培養した。これら一連の操作を順次MT
X濃度を高めた選択培地を用いてくり返すことにより、
最終的に5μMのMTXに耐性を示す細胞株として29
A1株が得られた。上記、選択培地とは種々濃度のMT
X及び透析FBS10%(v/v)を含むRPMI16
40培地という。透析FBSは、FBSをPBSに対し
て、次いでイーグルMEM培地(日水製薬製)に対して
各々4℃24時間透析することにより調製した。
F−β−SV2−DHFRを導入し、MTXを用いた選
抜法にて得られた29A1細胞を用いた。29A1細胞
はゴパール博士から供与された細胞株であり、以下に示
す方法により取得された。まず、1×106 個の293
細胞をL−グルタミン300μg/l及びウシ胎仔血清
(FBS:Biocell社製)10%(v/v)を含
有するRPMI1640培地(日水製薬社製)10mlに
接種し、5%(v/v)CO2 雰囲気下、37℃で3日
間培養した後、培地をRPMI1640培地に変えて更
に同条件下で24時間培養して培養器(φ100mmのシ
ャーレ)内に細胞単層を形成させた。尚、以下でRPM
I1640あるいはFBS等を添加したRPMI164
0培地という場合、これらはすべて300μg/lのL
−グルタミンを含むものである。実施例1.a)のプラ
スミドCMV−TGF−β−SV2−DHFR 40μ
gを1mlの水に溶解した後、よく撹拌しながら1M塩化
カルシウム0.12mlを加えプラスミド溶液を調製し
た。また、2×HBS緩衡液(280mM 塩化ナトリ
ウム 50mM HEPES pH7.07)1ml及び1
00×PO4 溶液(70mM Na2HPO4 と70m
M NaH2PO4 )25μlの混合溶液に、ピペット
で空気を吹き込みながら該プラスミド溶液をゆっくり滴
下し、得られた懸濁液を氷上で30分間放置した後、更
に緩やかに撹拌した。そして該懸濁液を前記細胞単層上
に静かに流し込んだ。約30分室温で放置した後、RP
MI1640培地10mlを培養器に加えた。次いで5%
(v/v)CO2 雰囲気下、37℃で4時間培養した
後、該培養器から培地を除き、25%(v/v)グリセ
ロール含有RPMI1640培地10mlを加え、室温で
100秒間静置した。次いで細胞を20mlのRPMI1
640培地で2回洗浄した後、RPMI1640培地1
0mlを加え5%(v/v)CO2 雰囲気下、37℃の条
件で48時間培養した。更に、上記培養器の培地を20
0nM MTXを含む選択培地と交換し5%(v/v)
CO2 雰囲気下、37℃で14日間培養を継続した。培
養後、培養器内には、形質導入された細胞に由来すると
考えられるコロニーが多数形成された。次に、更に培地
中のMTX濃度を段階的に高めることにより形質導入細
胞(hTGF−β1発現株)選抜を行なった。まず上
記、形成されたコロニー中の細胞を0.02%(v/
v)EDTA及び0.1%(v/v)のトリプシンを添
加したPBS(以下トリプシン−EDTA処理液とす
る)0.3mlを加え、25℃2分間処理して遊離させ、
その約1×105 細胞を300nM MTXを含む選択
培地中で5%(v/v)CO2 雰囲気下、37℃で14
日間培養した。培養器内に生じたコロニーから再び上記
と同様にトリプシン−EDTA処理液にて細胞遊離させ
た後、600nM MTXを含む選択培地でコロニーが
形成されるまで培養した。これら一連の操作を順次MT
X濃度を高めた選択培地を用いてくり返すことにより、
最終的に5μMのMTXに耐性を示す細胞株として29
A1株が得られた。上記、選択培地とは種々濃度のMT
X及び透析FBS10%(v/v)を含むRPMI16
40培地という。透析FBSは、FBSをPBSに対し
て、次いでイーグルMEM培地(日水製薬製)に対して
各々4℃24時間透析することにより調製した。
【0050】c)hTGF−β1のバイオアッセイ法 hTGF−β1のバイオアッセイ法として、hTGF−
β1により増殖が抑制されるミンク肺上皮細胞Mv1L
u(受入番号CCL−64,アメリカン タイプ カル
チュア コレクション:以下CCL−64細胞とする)
に対する試料の成長阻止活性を指標とする方法を以下の
ように確立した。CCL−64細胞は非動化FBS10
%(v/v)を含むイーグルMEM培地(日水製薬社
製)10mlで5%(v/v)CO2 雰囲気下、37℃で
3日間培養した。次いでトリプシン−EDTA処理液
0.4mlにて37℃、4分間処理した後4×104 細胞
/mlとなるようにイーグルMEM培地で調製した細胞懸
濁液を24ウエルのプレートに0.5mlずつ添加した。
5%(v/v)CO2 雰囲気下、37℃で2時間培養
後、試料溶液または既知量の血小板由来hTGF−β1
を含む溶液0.1mlを各ウエルに加えピペットにより静
かに混合した後、5%(v/v)CO2 雰囲気下、37
℃で3日間培養した。次いでニュートラルレッド試液
〔0.05%(w/v)ニュートラルレッド(関東化学
社製)、4.5g/lイーグルMEM培地〕0.25ml
を各ウエルに加え、37℃、2時間培養しCCL−64
細胞を染色した。そしてPBS(+)液(塩化カルシウ
ム1mM及び塩化マグネシウム0.5mMを含むPB
S)で2回洗浄し、その後7.8%(w/v)リン酸1
ナトリウムを含む50%(v/v)エタノール溶液(以
下リン酸ナトリウムエタノール溶液とする)を0.5ml
添加して細胞内にとり込まれたニュートラルレッドを抽
出し、分光光度計(Titertek社製)にて540
nmの吸光度を測定した。図1にニュートラルレッドを
用いたCCL−64細胞に対するhTGF−β1の成長
阻止曲線を示す。そして図1の血小板由来hTGF−β
1のCCL−64細胞成長防止標準曲線との比較によ
り、各形質転換株のhTGF−β1発現量を算出した。
図1はニュートラルレッドを用いたCCL−64細胞に
対するhTGF−β1の成長阻止曲線である。図におい
て縦軸は、540nmでの吸光度、横軸はhTGF−β
1の濃度(ng/ml)を示し、図中の曲線は吸光度とhT
GF−β1の相関曲線を示す。以上のバイオアッセイ法
により、比較例にある29A1株についてhTGF−β
1活性の発現量を調べた。即ち、1×107 個の29A
1細胞をRPMI1640培地10mlを含むシャーレ
(φ10cm)に接種し、5%(v/v)CO2 雰囲気
下、37℃で24時間培養し、得られた培養上清1mlに
1M酢酸溶液0.2mlを加え4℃で2時間放置した後、
1N水酸化ナトリウム溶液0.2mlを加えて中和した。
これを測定検体として、上記バイオアッセイを行なった
結果、29A1株の培養上清中hTGF−β1活性の発
現量は1.0mg/lであった。
β1により増殖が抑制されるミンク肺上皮細胞Mv1L
u(受入番号CCL−64,アメリカン タイプ カル
チュア コレクション:以下CCL−64細胞とする)
に対する試料の成長阻止活性を指標とする方法を以下の
ように確立した。CCL−64細胞は非動化FBS10
%(v/v)を含むイーグルMEM培地(日水製薬社
製)10mlで5%(v/v)CO2 雰囲気下、37℃で
3日間培養した。次いでトリプシン−EDTA処理液
0.4mlにて37℃、4分間処理した後4×104 細胞
/mlとなるようにイーグルMEM培地で調製した細胞懸
濁液を24ウエルのプレートに0.5mlずつ添加した。
5%(v/v)CO2 雰囲気下、37℃で2時間培養
後、試料溶液または既知量の血小板由来hTGF−β1
を含む溶液0.1mlを各ウエルに加えピペットにより静
かに混合した後、5%(v/v)CO2 雰囲気下、37
℃で3日間培養した。次いでニュートラルレッド試液
〔0.05%(w/v)ニュートラルレッド(関東化学
社製)、4.5g/lイーグルMEM培地〕0.25ml
を各ウエルに加え、37℃、2時間培養しCCL−64
細胞を染色した。そしてPBS(+)液(塩化カルシウ
ム1mM及び塩化マグネシウム0.5mMを含むPB
S)で2回洗浄し、その後7.8%(w/v)リン酸1
ナトリウムを含む50%(v/v)エタノール溶液(以
下リン酸ナトリウムエタノール溶液とする)を0.5ml
添加して細胞内にとり込まれたニュートラルレッドを抽
出し、分光光度計(Titertek社製)にて540
nmの吸光度を測定した。図1にニュートラルレッドを
用いたCCL−64細胞に対するhTGF−β1の成長
阻止曲線を示す。そして図1の血小板由来hTGF−β
1のCCL−64細胞成長防止標準曲線との比較によ
り、各形質転換株のhTGF−β1発現量を算出した。
図1はニュートラルレッドを用いたCCL−64細胞に
対するhTGF−β1の成長阻止曲線である。図におい
て縦軸は、540nmでの吸光度、横軸はhTGF−β
1の濃度(ng/ml)を示し、図中の曲線は吸光度とhT
GF−β1の相関曲線を示す。以上のバイオアッセイ法
により、比較例にある29A1株についてhTGF−β
1活性の発現量を調べた。即ち、1×107 個の29A
1細胞をRPMI1640培地10mlを含むシャーレ
(φ10cm)に接種し、5%(v/v)CO2 雰囲気
下、37℃で24時間培養し、得られた培養上清1mlに
1M酢酸溶液0.2mlを加え4℃で2時間放置した後、
1N水酸化ナトリウム溶液0.2mlを加えて中和した。
これを測定検体として、上記バイオアッセイを行なった
結果、29A1株の培養上清中hTGF−β1活性の発
現量は1.0mg/lであった。
【0051】d)シングルセル分離増殖法によるhTG
F−β1高発現株の選択 1×106 個293細胞をFBS1%(v/v)添加R
PMI1640培地10ml中5%(v/v)CO2 雰囲
気下、37℃で3日間培養した後、培地をRPMI16
40培地10mlに変えて、更に24時間培養して培養器
内に細胞単層を形成させた。 実施例1 a)のプラスミドCMV−TGF−β−SV2−DHF
R 40μgを1mlの水に溶解した後、よく撹拌しなが
ら1M塩化カルシウム0.12mlを加えプラスミド溶液
を調製した。そして2×HBS緩衡液(280mM 塩
化ナトリウム及び 50mM HEPES;pH7.0
7〕1ml及び100×リン酸溶液(70mMリン酸2ナ
トリウム及び70mMリン酸1ナトリウムを含む溶液)
25μlの混合液に、ピペットで空気を吹き込みながら
該プラスミド溶液をゆっくり滴下し、得られた懸濁液を
氷上で30分間放置した後、緩やかに撹拌した。そして
該懸濁液を前記細胞単層上に静かに流し込んだ。約30
分室温で放置した後、更にRPMI1640培地10ml
を培養器に加えた。次いで5%(v/v)CO2 雰囲気
下、37℃で4時間培養した後、該培養器から培地を除
き、25%(v/v)グリセロール含有RPMI164
0培地10mlを加え、室温で100秒間静置した。次い
で細胞を20mlのRPMI1640培地で2回洗浄した
後RPMI1640培地10mlを加え5%(v/v)C
O2 雰囲気下、37℃の条件で48時間培養した。次い
で、培養器から培地を除去し、トリプシン−EDTA処
理液0.3mlにて37℃3分間処理して遊離させた細胞
をRPMI1640培地10mlに懸濁させた。以上の形
質導入処理で得た細胞懸濁液を250nM MTX添加
選択培地中で培養すると約500個のコロニーが得られ
ることが予備検討により確かめられた。そこで単一細胞
に由来する個々のコロニーを確実に単離するため該懸濁
液をハイブリドーマディッシュ(φ10cmグライナー社
製)に移して5%(v/v)CO2 雰囲気下、37℃で
24時間培養した。ここで用いたハイブリドーマディッ
シュは格子状の浅いしきりにより700個のセルがシャ
ーレ底面に形成されたもので、培地はシャーレ内を自由
に移動できるが、シャーレ底面に付着した細胞がしきり
を越して移動することはない。次いで該培養器内から培
地を除去し、250nM MTXを含む選択培地10ml
を加えて5%(v/v)CO2雰囲気下、37℃で12
日間培養した。その結果、ハイブリドーマディッシュの
大部分のセル内に単一細胞由来コロニーが形成されたの
で、各コロニーをRPMI1640培地0.2mlを含む
96ウエルプレート(Nunc社製)の各ウエルに個別
に接種し、5%(v/v)CO2 雰囲気下、37℃で4
日間培養した。その結果、単一細胞由来の形質導入細胞
株11712個を分離した。得られた各形質導入株に対
してhTGF−β1高生産株の選抜を一次スクリーニン
グとして行なった。実施例1.c)記載のバイオアッセ
イ法によりhTGF−β1発現量を測定し、29A1細
胞株を陽性対照として評価した。その結果29A1細胞
株と同時あるいはそれ以上のhTGF−β1発現量を示
す988個のhTGF−β1産生形質導入株を得た。
F−β1高発現株の選択 1×106 個293細胞をFBS1%(v/v)添加R
PMI1640培地10ml中5%(v/v)CO2 雰囲
気下、37℃で3日間培養した後、培地をRPMI16
40培地10mlに変えて、更に24時間培養して培養器
内に細胞単層を形成させた。 実施例1 a)のプラスミドCMV−TGF−β−SV2−DHF
R 40μgを1mlの水に溶解した後、よく撹拌しなが
ら1M塩化カルシウム0.12mlを加えプラスミド溶液
を調製した。そして2×HBS緩衡液(280mM 塩
化ナトリウム及び 50mM HEPES;pH7.0
7〕1ml及び100×リン酸溶液(70mMリン酸2ナ
トリウム及び70mMリン酸1ナトリウムを含む溶液)
25μlの混合液に、ピペットで空気を吹き込みながら
該プラスミド溶液をゆっくり滴下し、得られた懸濁液を
氷上で30分間放置した後、緩やかに撹拌した。そして
該懸濁液を前記細胞単層上に静かに流し込んだ。約30
分室温で放置した後、更にRPMI1640培地10ml
を培養器に加えた。次いで5%(v/v)CO2 雰囲気
下、37℃で4時間培養した後、該培養器から培地を除
き、25%(v/v)グリセロール含有RPMI164
0培地10mlを加え、室温で100秒間静置した。次い
で細胞を20mlのRPMI1640培地で2回洗浄した
後RPMI1640培地10mlを加え5%(v/v)C
O2 雰囲気下、37℃の条件で48時間培養した。次い
で、培養器から培地を除去し、トリプシン−EDTA処
理液0.3mlにて37℃3分間処理して遊離させた細胞
をRPMI1640培地10mlに懸濁させた。以上の形
質導入処理で得た細胞懸濁液を250nM MTX添加
選択培地中で培養すると約500個のコロニーが得られ
ることが予備検討により確かめられた。そこで単一細胞
に由来する個々のコロニーを確実に単離するため該懸濁
液をハイブリドーマディッシュ(φ10cmグライナー社
製)に移して5%(v/v)CO2 雰囲気下、37℃で
24時間培養した。ここで用いたハイブリドーマディッ
シュは格子状の浅いしきりにより700個のセルがシャ
ーレ底面に形成されたもので、培地はシャーレ内を自由
に移動できるが、シャーレ底面に付着した細胞がしきり
を越して移動することはない。次いで該培養器内から培
地を除去し、250nM MTXを含む選択培地10ml
を加えて5%(v/v)CO2雰囲気下、37℃で12
日間培養した。その結果、ハイブリドーマディッシュの
大部分のセル内に単一細胞由来コロニーが形成されたの
で、各コロニーをRPMI1640培地0.2mlを含む
96ウエルプレート(Nunc社製)の各ウエルに個別
に接種し、5%(v/v)CO2 雰囲気下、37℃で4
日間培養した。その結果、単一細胞由来の形質導入細胞
株11712個を分離した。得られた各形質導入株に対
してhTGF−β1高生産株の選抜を一次スクリーニン
グとして行なった。実施例1.c)記載のバイオアッセ
イ法によりhTGF−β1発現量を測定し、29A1細
胞株を陽性対照として評価した。その結果29A1細胞
株と同時あるいはそれ以上のhTGF−β1発現量を示
す988個のhTGF−β1産生形質導入株を得た。
【0052】2次スクリーニング:1次スクリーニング
により得た988個の候補株の細胞をトリプシン−ED
TA処理液で処理し、各細胞株ごとにRPMI1640
培地を用いて細胞懸濁液を調製した。細胞浮遊懸濁液
0.5ml(各ウエル当り104 細胞)を24ウエルプレ
ート(Costor社製)に加え、5%(v/v)CO
2 雰囲気下、37℃で24時間培養した。培地を除き、
400nM MTXを含む選択培地2mlに交換し、5%
(v/v)CO2雰囲気下、37℃で18日間培養後、
培地を除去し、トリプシン−EDTA処理液0.1mlを
加え37℃、2分間処理して細胞懸濁液を調製した。各
ウエル当り1×104 個の細胞となるよう24ウエルプ
レート中にRPMI1640培地2mlを接種し、5%
(v/v)CO2 雰囲気下、37℃で24時間培養し
た。そして各ウエルから分離した培養上清中のhTGF
−β1の活性の発現量を実施例c)で確立したCCL−
64細胞を用いたアッセイ法により測定した。図2は実
施例1.c記載のバイオアッセイ法に従い測定した54
0nmの吸光度にもとづき、各細胞株のhTGF−β1
活性を度数分布で表示した結果であり、縦軸は細胞株の
数を示す。また図2中細矢印は0.1及び1ng/mlの血
小板由来hTGF−β1の、太矢印は29A1株の培養
上清の活性を示す。陽性対照の29A1細胞と同等また
はそれ以上のhTGF−β1活性の発現量を示した9細
胞株について次の3次スクリーニングを行なった。
により得た988個の候補株の細胞をトリプシン−ED
TA処理液で処理し、各細胞株ごとにRPMI1640
培地を用いて細胞懸濁液を調製した。細胞浮遊懸濁液
0.5ml(各ウエル当り104 細胞)を24ウエルプレ
ート(Costor社製)に加え、5%(v/v)CO
2 雰囲気下、37℃で24時間培養した。培地を除き、
400nM MTXを含む選択培地2mlに交換し、5%
(v/v)CO2雰囲気下、37℃で18日間培養後、
培地を除去し、トリプシン−EDTA処理液0.1mlを
加え37℃、2分間処理して細胞懸濁液を調製した。各
ウエル当り1×104 個の細胞となるよう24ウエルプ
レート中にRPMI1640培地2mlを接種し、5%
(v/v)CO2 雰囲気下、37℃で24時間培養し
た。そして各ウエルから分離した培養上清中のhTGF
−β1の活性の発現量を実施例c)で確立したCCL−
64細胞を用いたアッセイ法により測定した。図2は実
施例1.c記載のバイオアッセイ法に従い測定した54
0nmの吸光度にもとづき、各細胞株のhTGF−β1
活性を度数分布で表示した結果であり、縦軸は細胞株の
数を示す。また図2中細矢印は0.1及び1ng/mlの血
小板由来hTGF−β1の、太矢印は29A1株の培養
上清の活性を示す。陽性対照の29A1細胞と同等また
はそれ以上のhTGF−β1活性の発現量を示した9細
胞株について次の3次スクリーニングを行なった。
【0053】3次スクリーニング:前記2次スクリーニ
ングにより得た各細胞についてトリプシン−EDTA処
理液で処理し、各細胞ごとにRPMI1640培地を用
いて細胞懸濁液を調製した。該細胞懸濁液を用い、1×
105 細胞/シャーレとなる様に組織培養シャーレ(φ
100mm Falcon社製)に5%(v/v)CO2
雰囲気下、37℃で24時間培養し、細胞をシャーレに
付着させた。次に500nM MTXを含む選択培地1
0mlに換え、5%(v/v)CO2 雰囲気下、37℃で
15日間培養した。そして各シャーレ中の細胞に対し、
トリプシン−EDTA処理液0.3mlを添加し、37
℃、2分間処理して細胞懸濁液を調製した。該細胞懸濁
液を各々2枚の細胞培養シャーレに1×107 細胞ずつ
接種し培養した。1 枚は、10mlのRPMI1640培地
を添加し、5%(v/v)CO2 雰囲気下、24時間培
養したのち、培養上清を分離し、実施例1.c)に記載
したバイオアッセイ法により、hTGF−β1活性の発
現量を測定した。残り1枚については、1μM MTX
を含む選択培地を添加し、同様の条件でコロニー形成が
確認されるまで培養した。9種の細胞株について選択培
地中のMTX濃度を1μM、5μM、50μM及び15
0μMと順次上昇させ、前記の操作を繰り返すことによ
り、高度のMTX耐性を有する株を選抜した結果、最終
的に150μM MTXに対し耐性を示す株が得られ、
これを29E6−2株〔微工研条寄第3218号(FE
RM BP−3218)として工業技術院微生物工業技
術研究所に寄託〕とした。表1に示す通り、29E6−
2株の培養上清中におけるhTGF−β1発現量は6.
04mg/l(64μg /107 cells/24h)と
すべての候補株中最高であった。そして150μM M
TX存在下での増殖は、親株である293株のMTX非
存在下でのそれと同様であった。即ち、29E6−2株
は150μM MTXを含むRPMI1640培地10
mlに対してまたは293株はRPMI1640培地10
mlに対して、各々1.0×105 (cells/mlとな
る様に調製し10mlの組織培養プレートで5%(v/
v)雰囲気下、37℃で4日間培養した。得られた付着
細胞をEDTA−トリプシン処理して血球計算盤(カヤ
ガキ医理化工業社製)で細胞数を測定した。その結果2
9E6−2株は17.0×105 cells/ml、29
3株は15.5×105 cells/mlとほぼ同等であ
った。
ングにより得た各細胞についてトリプシン−EDTA処
理液で処理し、各細胞ごとにRPMI1640培地を用
いて細胞懸濁液を調製した。該細胞懸濁液を用い、1×
105 細胞/シャーレとなる様に組織培養シャーレ(φ
100mm Falcon社製)に5%(v/v)CO2
雰囲気下、37℃で24時間培養し、細胞をシャーレに
付着させた。次に500nM MTXを含む選択培地1
0mlに換え、5%(v/v)CO2 雰囲気下、37℃で
15日間培養した。そして各シャーレ中の細胞に対し、
トリプシン−EDTA処理液0.3mlを添加し、37
℃、2分間処理して細胞懸濁液を調製した。該細胞懸濁
液を各々2枚の細胞培養シャーレに1×107 細胞ずつ
接種し培養した。1 枚は、10mlのRPMI1640培地
を添加し、5%(v/v)CO2 雰囲気下、24時間培
養したのち、培養上清を分離し、実施例1.c)に記載
したバイオアッセイ法により、hTGF−β1活性の発
現量を測定した。残り1枚については、1μM MTX
を含む選択培地を添加し、同様の条件でコロニー形成が
確認されるまで培養した。9種の細胞株について選択培
地中のMTX濃度を1μM、5μM、50μM及び15
0μMと順次上昇させ、前記の操作を繰り返すことによ
り、高度のMTX耐性を有する株を選抜した結果、最終
的に150μM MTXに対し耐性を示す株が得られ、
これを29E6−2株〔微工研条寄第3218号(FE
RM BP−3218)として工業技術院微生物工業技
術研究所に寄託〕とした。表1に示す通り、29E6−
2株の培養上清中におけるhTGF−β1発現量は6.
04mg/l(64μg /107 cells/24h)と
すべての候補株中最高であった。そして150μM M
TX存在下での増殖は、親株である293株のMTX非
存在下でのそれと同様であった。即ち、29E6−2株
は150μM MTXを含むRPMI1640培地10
mlに対してまたは293株はRPMI1640培地10
mlに対して、各々1.0×105 (cells/mlとな
る様に調製し10mlの組織培養プレートで5%(v/
v)雰囲気下、37℃で4日間培養した。得られた付着
細胞をEDTA−トリプシン処理して血球計算盤(カヤ
ガキ医理化工業社製)で細胞数を測定した。その結果2
9E6−2株は17.0×105 cells/ml、29
3株は15.5×105 cells/mlとほぼ同等であ
った。
【0054】
【表1】
【0055】実施例2 組換えhTGF−β1の精製単
離 a)酸エタノール粗抽出 実施例1で得られた29E6−2細胞をRPMI164
0培地10ml当り5×105 個接種し、5%(v/v)
CO2 雰囲気下、37℃で4日間培養した。該培養液1
lをRPR10−2ロータ(日立工機社製)で30分間
9500rpmで遠心分離して得た上清に対し、0.0
5N塩酸を含む70%(v/v)エタノール溶液4lを
添加した。得られた懸濁液(pH3.5)を十分に撹拌し
た後、4℃で一晩放置した。次いで1N水酸化ナトリウ
ム溶液を加えてpH5.5に調整し、減圧下でエタノール
を留去した後、4℃ 9500rpmで45分間遠心分
離して沈澱を除去した。得られた粗抽出物(2.5l)
中の蛋白質量は、標準物質として牛血清アルブミン(B
io−Rad Laboratories社製)を用い
たローリー法(Lowry.O.H.等(1951)
J.Biol.Chem.193 256)で測定した
結果687mgであり、また、hTGF−β1活性量は実
施例1.c)の方法で測定した結果、5.5mgであっ
た。
離 a)酸エタノール粗抽出 実施例1で得られた29E6−2細胞をRPMI164
0培地10ml当り5×105 個接種し、5%(v/v)
CO2 雰囲気下、37℃で4日間培養した。該培養液1
lをRPR10−2ロータ(日立工機社製)で30分間
9500rpmで遠心分離して得た上清に対し、0.0
5N塩酸を含む70%(v/v)エタノール溶液4lを
添加した。得られた懸濁液(pH3.5)を十分に撹拌し
た後、4℃で一晩放置した。次いで1N水酸化ナトリウ
ム溶液を加えてpH5.5に調整し、減圧下でエタノール
を留去した後、4℃ 9500rpmで45分間遠心分
離して沈澱を除去した。得られた粗抽出物(2.5l)
中の蛋白質量は、標準物質として牛血清アルブミン(B
io−Rad Laboratories社製)を用い
たローリー法(Lowry.O.H.等(1951)
J.Biol.Chem.193 256)で測定した
結果687mgであり、また、hTGF−β1活性量は実
施例1.c)の方法で測定した結果、5.5mgであっ
た。
【0056】b)カチオン交換分離 次いで、得られた粗抽出物を25mM酢酸ナトリウム緩
衡液(pH5.5)で予め平衡化させたSP−トヨパール
カラム(φ45mm×50mm)上に添加し、0→3.0M
塩化ナトリウムを直線勾配で含む25mM酢酸ナトリウ
ム緩衡液で140分間にわたり流速4ml/分で溶離し、
2分毎にフラクションを採取した。SP−トヨパールカ
ラムクロマトグラフィーの結果を図3に示す。図3にお
いて左縦軸は280nmの吸光度、右縦軸はhTGF−
β1活性及び溶液中の塩化ナトリウム濃度(M)横軸は
フラクション番号を示す。実線は280nmの吸光度、
白丸はhTGF−β1活性量、破線は塩化ナトリウム濃
度を示す。この図3よりフラクション31〜39(72
ml)がhTGF−β1活性を示したので、これらのフラ
クションをプールした。プールした試料中の総蛋白質量
は約4.2mg、hTGF−β1活性量は4.1mgであっ
た。
衡液(pH5.5)で予め平衡化させたSP−トヨパール
カラム(φ45mm×50mm)上に添加し、0→3.0M
塩化ナトリウムを直線勾配で含む25mM酢酸ナトリウ
ム緩衡液で140分間にわたり流速4ml/分で溶離し、
2分毎にフラクションを採取した。SP−トヨパールカ
ラムクロマトグラフィーの結果を図3に示す。図3にお
いて左縦軸は280nmの吸光度、右縦軸はhTGF−
β1活性及び溶液中の塩化ナトリウム濃度(M)横軸は
フラクション番号を示す。実線は280nmの吸光度、
白丸はhTGF−β1活性量、破線は塩化ナトリウム濃
度を示す。この図3よりフラクション31〜39(72
ml)がhTGF−β1活性を示したので、これらのフラ
クションをプールした。プールした試料中の総蛋白質量
は約4.2mg、hTGF−β1活性量は4.1mgであっ
た。
【0057】c)逆相HPLC b)にて得られた試料を6N塩酸でpH2.5に調整した
後、バイダック プロテインC4カラム(4.6mm×2
50mm)(The SeparationsGroup
社製)にアプライし、HPLC(Waters社製)を
用い、2種の溶離液、即ち、0.1%(v/v)トリフ
ルオロ酢酸(以下「TFA」とする)水溶液である
〔A〕及び0.1%(v/v)TFAを含む90%(v
/v)アセトニトリル水溶液である〔B〕を用いて1.
0ml/分の速度で溶出した。該溶出条件は当初の5分間
は100→70%〔A〕/0→30%〔B〕、引き続き
55分間は70→55%〔A〕/30→45%〔B〕、
更に引き続き5分間は55→0%〔A〕/45→100
%〔B〕のリニアグラジュエントとした。フラクション
を1分毎に回収し、280nmの吸光度を測定した。ま
た、各フラクションにおけるhTGF−β1活性量を実
施例1.c)の方法にて測定した。その結果を図4に示
す。図4における左縦軸は280nmの吸光度、右縦軸
はhTGF−β1活性量及び溶出液中のアセトニトリル
濃度(%)そして、横軸はフラクション番号を示す。実
線は280nmの吸光度、白丸を連続した直線はhTG
F−β1活性量、破線はアセトニトリル濃度を示す。こ
の図よりフラクション22〜26がhTGF−β1活性
を示しており、これらのフラクションをプールした。プ
ールした試料中のhTGF−β1活性量は2mgであっ
た。以下、本試料を精製組換えhTGF−β1とする。
また精製過程の概要を表2に示す。
後、バイダック プロテインC4カラム(4.6mm×2
50mm)(The SeparationsGroup
社製)にアプライし、HPLC(Waters社製)を
用い、2種の溶離液、即ち、0.1%(v/v)トリフ
ルオロ酢酸(以下「TFA」とする)水溶液である
〔A〕及び0.1%(v/v)TFAを含む90%(v
/v)アセトニトリル水溶液である〔B〕を用いて1.
0ml/分の速度で溶出した。該溶出条件は当初の5分間
は100→70%〔A〕/0→30%〔B〕、引き続き
55分間は70→55%〔A〕/30→45%〔B〕、
更に引き続き5分間は55→0%〔A〕/45→100
%〔B〕のリニアグラジュエントとした。フラクション
を1分毎に回収し、280nmの吸光度を測定した。ま
た、各フラクションにおけるhTGF−β1活性量を実
施例1.c)の方法にて測定した。その結果を図4に示
す。図4における左縦軸は280nmの吸光度、右縦軸
はhTGF−β1活性量及び溶出液中のアセトニトリル
濃度(%)そして、横軸はフラクション番号を示す。実
線は280nmの吸光度、白丸を連続した直線はhTG
F−β1活性量、破線はアセトニトリル濃度を示す。こ
の図よりフラクション22〜26がhTGF−β1活性
を示しており、これらのフラクションをプールした。プ
ールした試料中のhTGF−β1活性量は2mgであっ
た。以下、本試料を精製組換えhTGF−β1とする。
また精製過程の概要を表2に示す。
【0058】
【表2】
【0059】実施例3 精製組換えhTGF−β1の物
性の同定 a)SDS−ポリアクリルアミドゲル分析 実施例2で得た精製組換えhTGF−β1並びに血小板
由来hTGF−β15.0μgに5.0%(v/v)2
−メルカプトエタノール600μlを加え100℃5分
間反応させて還元した。次いで還元した各試料、及び還
元しなかった各試料をそれぞれレムリ(Laemml
i,U.K.)らの方法(Natura227 680
〜685(1970))により調製したSDS−ポリア
クリルアミドゲル(18%,w/v)を用いて電気泳動
を行なった。更に該ゲルをクーマシーブリリアントブル
ー R−250(Coomasie brillian
tblue R−250)を用い、ウェーバー(Web
er.K.)等(J.Biol.Chem.,244
4406〜4412(1969))の方法で染色した。
その結果を図5に示す。図において試料は左より分子量
マーカー、還元型血小板由来hTGF−β1、還元型組
換えhTGF−β1、非還元型血小板由来hTGF−β
1、非還元型組換えhTGF−β1であり、数字は分子
量マーカーから求めた分子量を示す。上記のSDS−ポ
リアクリルアミドゲル電気泳動により、組換えhTGF
−β1は還元または、非還元条件でそれぞれ血小板由来
hTGF−β1と同一の挙動を示し、かつ単一バンドで
あった。このことから本発明により得られたhTGF−
β1は均質でかつ、純度95%以上であることが確認さ
れた。更に本発明組換えhTGF−β1は血小板由来h
TGF−β1と同様に非還元条件下では25Kダルトン
のダイマーであり、還元条件下では、12.5Kダルト
ンのモノマーであることを確認した。
性の同定 a)SDS−ポリアクリルアミドゲル分析 実施例2で得た精製組換えhTGF−β1並びに血小板
由来hTGF−β15.0μgに5.0%(v/v)2
−メルカプトエタノール600μlを加え100℃5分
間反応させて還元した。次いで還元した各試料、及び還
元しなかった各試料をそれぞれレムリ(Laemml
i,U.K.)らの方法(Natura227 680
〜685(1970))により調製したSDS−ポリア
クリルアミドゲル(18%,w/v)を用いて電気泳動
を行なった。更に該ゲルをクーマシーブリリアントブル
ー R−250(Coomasie brillian
tblue R−250)を用い、ウェーバー(Web
er.K.)等(J.Biol.Chem.,244
4406〜4412(1969))の方法で染色した。
その結果を図5に示す。図において試料は左より分子量
マーカー、還元型血小板由来hTGF−β1、還元型組
換えhTGF−β1、非還元型血小板由来hTGF−β
1、非還元型組換えhTGF−β1であり、数字は分子
量マーカーから求めた分子量を示す。上記のSDS−ポ
リアクリルアミドゲル電気泳動により、組換えhTGF
−β1は還元または、非還元条件でそれぞれ血小板由来
hTGF−β1と同一の挙動を示し、かつ単一バンドで
あった。このことから本発明により得られたhTGF−
β1は均質でかつ、純度95%以上であることが確認さ
れた。更に本発明組換えhTGF−β1は血小板由来h
TGF−β1と同様に非還元条件下では25Kダルトン
のダイマーであり、還元条件下では、12.5Kダルト
ンのモノマーであることを確認した。
【0060】b)逆相HPLC溶出パターンの比較 実施例2で得た精製組換えhTGF−β1及び血小板由
来hTGF−β1各5μgを実施例2−c)記載の
〔A〕を75%及び〔B〕を25%の混合液で予め平衡
化させたバイダック プロテイン C4カラムにアプラ
イした。溶出条件は当初30分間は75→50%〔A〕
/25→50%〔B〕で、引き続く5分間は50→0%
〔A〕/50→100%〔B〕のリニアグラジュエント
とした。その結果を図6に示す。図において左縦軸は2
80nmの吸光度、右縦軸はアセトニトリル濃度(%)
及び横軸は溶出時間(分)を示し、連続線は吸光度をそ
して破線はアセトニトリル濃度を示す。また、上部は精
製組換えhTGF−β1、下部は血小板由来hTGF−
β1の挙動を示した。これらを比較すると精製組換えh
TGF−β1と血小板由来hTGF−β1の溶出時間は
完全に一致した。
来hTGF−β1各5μgを実施例2−c)記載の
〔A〕を75%及び〔B〕を25%の混合液で予め平衡
化させたバイダック プロテイン C4カラムにアプラ
イした。溶出条件は当初30分間は75→50%〔A〕
/25→50%〔B〕で、引き続く5分間は50→0%
〔A〕/50→100%〔B〕のリニアグラジュエント
とした。その結果を図6に示す。図において左縦軸は2
80nmの吸光度、右縦軸はアセトニトリル濃度(%)
及び横軸は溶出時間(分)を示し、連続線は吸光度をそ
して破線はアセトニトリル濃度を示す。また、上部は精
製組換えhTGF−β1、下部は血小板由来hTGF−
β1の挙動を示した。これらを比較すると精製組換えh
TGF−β1と血小板由来hTGF−β1の溶出時間は
完全に一致した。
【0061】c)アミノ酸分析 実施例2で得た精製組換えhTGF−β1及び血小板由
来hTGF−β1各20μgを、1%フェノール(和光
純薬社製)を含む6N HC1(和光純薬社製)200
μlを入れたテフロン密封ガラス加水分解バイアル(W
aters社製)中でN2 存在下130℃24時間加水
分解した。得られた加水分解物を6300E型アミノ酸
分析計(ベックマン社製)で分析した結果を表3に示
す。精製組換えhTGF−β1のアミノ酸組成は理論値
(Derynck.R.等(1985)Nature
316 701)及び血小板由来hTGF−β1のアミ
ノ酸組成と一致した。
来hTGF−β1各20μgを、1%フェノール(和光
純薬社製)を含む6N HC1(和光純薬社製)200
μlを入れたテフロン密封ガラス加水分解バイアル(W
aters社製)中でN2 存在下130℃24時間加水
分解した。得られた加水分解物を6300E型アミノ酸
分析計(ベックマン社製)で分析した結果を表3に示
す。精製組換えhTGF−β1のアミノ酸組成は理論値
(Derynck.R.等(1985)Nature
316 701)及び血小板由来hTGF−β1のアミ
ノ酸組成と一致した。
【0062】
【表3】
【0063】d)N−末端アミノ酸配列分析 実施例2で得た精製組換えhTGF−β1 20μgを
還元カルボキサミドメチル化処理した後、モデル470
Aアミノ酸シークエンサー(アプライドバイオシステム
ズ社製)を用いアミノ酸配列分析を行なった。その結果
を配列番号1に記載する。精製組換えhTGF−β1の
アミノ酸配列はN末端から61番目まで決定したが、こ
の配列は配列番号2に示したhTGF−β1のアミノ酸
配列(1−112番目)(Derynck.R.ら(1
985)Nature 316701)のN末端以下の
配列と完全に一致した。上記のSDS−ポリアクリルア
ミドゲル分析、逆相HPLC溶出パターン比較、アミノ
酸分析及びN−末端アミノ酸配列分析の結果から、精製
組換えhTGF−β1は血小板由来hTGF−β1と同
一の物性を有することが確認された。
還元カルボキサミドメチル化処理した後、モデル470
Aアミノ酸シークエンサー(アプライドバイオシステム
ズ社製)を用いアミノ酸配列分析を行なった。その結果
を配列番号1に記載する。精製組換えhTGF−β1の
アミノ酸配列はN末端から61番目まで決定したが、こ
の配列は配列番号2に示したhTGF−β1のアミノ酸
配列(1−112番目)(Derynck.R.ら(1
985)Nature 316701)のN末端以下の
配列と完全に一致した。上記のSDS−ポリアクリルア
ミドゲル分析、逆相HPLC溶出パターン比較、アミノ
酸分析及びN−末端アミノ酸配列分析の結果から、精製
組換えhTGF−β1は血小板由来hTGF−β1と同
一の物性を有することが確認された。
【0064】実施例4 精製組換えhTGF−β1の生
物活性の同定 a)CCL−64細胞成長阻止活性測定 平底24ウエル組織培養プレート(コスター社製)を用
い、ウエル当り4×103個のCCL−64細胞と、非
動化FBS10%を加えたイーグルMEM培地(日水製
薬社製)500mlを添加した。37℃で2時間培養後、
実施例2で得た精製組換えhTGF−β1をイーグルM
EM培地で希釈し、各ウエルに加えた。細胞を5%(v
/v)CO2 雰囲気下、37℃72時間培養した。次い
で250μlのニュートラルレッド試液を各ウエルに添
加し、37℃で2時間培養した。そして、細胞をPBS
(+)液で2回洗浄後500μlのリン酸ナトリウムエ
タノール溶液を添加し、540nmの吸光度を測定し
た。その結果を図7に示す。図7において縦軸は540
nmの吸光度、横軸はhTGF−β1濃度(ng/ml)
を示し、白丸を連続する連続線は血小板由来hTGF−
β1、そして黒丸を連続する連続線は精製組換えhTG
F−β1を示す。この図より精製組換えhTGF−β1
と血小板由来hTGF−β1は同一の用量依存的な増殖
抑制活性を有することを確認した。
物活性の同定 a)CCL−64細胞成長阻止活性測定 平底24ウエル組織培養プレート(コスター社製)を用
い、ウエル当り4×103個のCCL−64細胞と、非
動化FBS10%を加えたイーグルMEM培地(日水製
薬社製)500mlを添加した。37℃で2時間培養後、
実施例2で得た精製組換えhTGF−β1をイーグルM
EM培地で希釈し、各ウエルに加えた。細胞を5%(v
/v)CO2 雰囲気下、37℃72時間培養した。次い
で250μlのニュートラルレッド試液を各ウエルに添
加し、37℃で2時間培養した。そして、細胞をPBS
(+)液で2回洗浄後500μlのリン酸ナトリウムエ
タノール溶液を添加し、540nmの吸光度を測定し
た。その結果を図7に示す。図7において縦軸は540
nmの吸光度、横軸はhTGF−β1濃度(ng/ml)
を示し、白丸を連続する連続線は血小板由来hTGF−
β1、そして黒丸を連続する連続線は精製組換えhTG
F−β1を示す。この図より精製組換えhTGF−β1
と血小板由来hTGF−β1は同一の用量依存的な増殖
抑制活性を有することを確認した。
【0065】b)軟寒天中の増殖能分析 0.6%(v/v)寒天、6%ウシ血清を含むダルベッ
コ変法イーグル培地(日水製薬社製)を6マルチウエル
プレート(コーニング社製)に1ウエルあたり2mlずつ
分注し、静置して固化させた。一方、5%(v/v)ウ
シ血清、hEGF2ng及び0.05〜10mgのhTG
F−β1を含む0.3%寒天1mlに3×103 個の正常
ラット線維芽細胞(1NRK−49F細胞、理化学研究
所より分与された)を加え、これを上記固化培地上に添
加し、室温で固化させた。該プレートを5%(v/v)
CO2 雰囲気下、37℃7日間培養した後、直径60μ
m以上のコロニーの数を測定した。その結果を図8に示
す。図8において縦軸は直径60μm以上のコロニー数
(×103 個)を、横軸はhTGF−β1濃度(ng/
ml)を示し、白丸を連続する連続線が血小板由来hTG
F−β1を、黒丸を連続する連続線は精製組換えhTG
F−β1を示す。精製組換えhTGF−β1は1ng/
mlで最大となる用量依存性のコロニー形成促進活性を示
し、そのパターンは血小板由来hTGF−β1と同一で
あった。CCL−64細胞成長阻止活性及びNRK細胞
軟寒天中の増殖能解析の結果により、精製組換えhTG
F−β1は血小板由来hTGF−β1と同一の生物活性
を有することが証明された。
コ変法イーグル培地(日水製薬社製)を6マルチウエル
プレート(コーニング社製)に1ウエルあたり2mlずつ
分注し、静置して固化させた。一方、5%(v/v)ウ
シ血清、hEGF2ng及び0.05〜10mgのhTG
F−β1を含む0.3%寒天1mlに3×103 個の正常
ラット線維芽細胞(1NRK−49F細胞、理化学研究
所より分与された)を加え、これを上記固化培地上に添
加し、室温で固化させた。該プレートを5%(v/v)
CO2 雰囲気下、37℃7日間培養した後、直径60μ
m以上のコロニーの数を測定した。その結果を図8に示
す。図8において縦軸は直径60μm以上のコロニー数
(×103 個)を、横軸はhTGF−β1濃度(ng/
ml)を示し、白丸を連続する連続線が血小板由来hTG
F−β1を、黒丸を連続する連続線は精製組換えhTG
F−β1を示す。精製組換えhTGF−β1は1ng/
mlで最大となる用量依存性のコロニー形成促進活性を示
し、そのパターンは血小板由来hTGF−β1と同一で
あった。CCL−64細胞成長阻止活性及びNRK細胞
軟寒天中の増殖能解析の結果により、精製組換えhTG
F−β1は血小板由来hTGF−β1と同一の生物活性
を有することが証明された。
【0066】
【発明の効果】本発明により、有用ポリペプチドの高産
生細胞の製造法を確立し、更に該製造方法により新規な
hTGF−β1産生細胞株29E6−2等が得られ、更
に該細胞により均質なhTGF−β1の大量製造が可能
となり創傷治癒、骨折、炎症、自己免疫疾患、ガン等に
対する治療薬として、あるいはhTGF−β1に係る疾
患の診断薬の分野に有用な物質を提供し得るものであ
る。
生細胞の製造法を確立し、更に該製造方法により新規な
hTGF−β1産生細胞株29E6−2等が得られ、更
に該細胞により均質なhTGF−β1の大量製造が可能
となり創傷治癒、骨折、炎症、自己免疫疾患、ガン等に
対する治療薬として、あるいはhTGF−β1に係る疾
患の診断薬の分野に有用な物質を提供し得るものであ
る。
【0067】
配列番号:1 配列の長さ:61 配列の型:アミノ酸 配列の種類:ペプチド 配列 1 Ala Leu Asp Thr Asn Tyr Cys Phe Ser Ser Thr Glu Lys Asn Cys Cys Val Arg 20 Gln Leu Tyr Ile Asp Phe Arg Lys Asp Leu Gly Trp Lys Trp Ile His Glu Pro 40 Lys Gly Tyr His Ala Asn Phe Cys Leu Gly Pro Cys Pro Tyr Ile Trp Ser Leu 60 Asp Thr Gln Tyr Ser Lys Val
【0068】配列番号:2 配列の長さ:112 配列の型:アミノ酸 配列の種類:ペプチド 配列 1 Ala Leu Asp Thr Asn Tyr Cys Phe Ser Ser Thr Glu Lys Asn Cys Cys Val Arg 20 Gln Leu Tyr Ile Asp Phe Arg Lys Asp Leu Gly Trp Lys Trp Ile His Glu Pro 40 Lys Gly Tyr His Ala Asn Phe Cys Leu Gly Pro Cys Pro Tyr Ile Trp Ser Leu 60 Asp Thr Gln Tyr Ser Lys Val Leu Ala Leu Tyr Asn Gln His Asn Pro Gly Ala 80 Ser Ala Ala Pro Cys Cys Val Pro Gln Ala Leu Glu Pro Leu Pro Ile Val Tyr 100 Tyr Val Gly Arg Lys Pro Lys Val Glu Gln Leu Ser Asn Met Ile Val Arg Ser 112 Cys Lys Cys Ser
【図1】ニュートラルレッドを用いたCCL−64細胞
に対するhTGF−β1の成長阻止曲線を示す図面であ
る。
に対するhTGF−β1の成長阻止曲線を示す図面であ
る。
【図2】実施例1.c)記載のバイオアッセイ法に従っ
て測定した540nmの吸光度にもとづき、各細胞株の
hTGF−β1活性を度数分布で表した図面である。
て測定した540nmの吸光度にもとづき、各細胞株の
hTGF−β1活性を度数分布で表した図面である。
【図3】hTGF−β1粗抽出物のSP−トヨパールカ
ラムクロマトグラフィーの結果を示す図面である。
ラムクロマトグラフィーの結果を示す図面である。
【図4】hTGF−β1抽出物の逆相−HPLCの結果
を示す図面である。
を示す図面である。
【図5】精製組換えhTGF−β1と血小板由来hTG
F−β1のSDS−ポリアクリルアミド電気泳動の結果
を示す図面である。
F−β1のSDS−ポリアクリルアミド電気泳動の結果
を示す図面である。
【図6】精製組換えhTGF−β1と血小板由来hTG
F−β1の逆相HPLCの結果を示す図面である。
F−β1の逆相HPLCの結果を示す図面である。
【図7】組換えhTGF−β1と血小板由来hTGF−
β1のCCL−64細胞に対する成長阻止活性を示す図
面である。
β1のCCL−64細胞に対する成長阻止活性を示す図
面である。
【図8】組換えhTGF−β1と血小板由来hTGF−
β1の軟寒天中におけるNRK細胞増殖能を示す図面で
ある。
β1の軟寒天中におけるNRK細胞増殖能を示す図面で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // A61K 37/02 ABC ABE ABJ ADS ADU 8314−4C (C12N 5/10 C12R 1:91) (C12P 21/02 C12R 1:91)
Claims (8)
- 【請求項1】 ポリペプチドをコードしているヌクレオ
チド配列(1)、ヌクレオチド配列(1)を増幅し、か
つ選択薬剤に対する耐性能を哺乳動物細胞に付与するヌ
クレオチド配列(2)、並びにこれらヌクレオチド配列
(1)及び(2)の発現を調節するヌクレオチド配列
(3)を有するベクターを、哺乳動物細胞に導入し、得
られた組換え細胞群より選択薬剤を用いてポリペプチド
高発現性組換え細胞を選択する場合において、(a)当
該組換え細胞群より選択薬剤に対する薬剤耐性を有する
組換え細胞を、各単一細胞由来の組換え細胞として分離
し、(b)当該単一細胞由来の組換え細胞についてポリ
ペプチドの発現性を定量的に確認し、ポリペプチド高発
現性候補組換え細胞として選択した後、(c)当該高発
現性候補組換え細胞を、段階的に選択薬剤濃度を高くし
た培地中で培養することにより、ポリペプチド高発現性
組換え細胞を選択することを特徴とするポリペプチド高
発現性組換え細胞の製造方法。 - 【請求項2】 請求項1記載の製造方法により得られる
ポリペプチド高発現性組換え細胞。 - 【請求項3】 ポリペプチドがトランスフォーミング成
長因子βである請求項1記載のポリペプチド高発現性組
換え細胞の製造方法。 - 【請求項4】 ポリペプチドがヒトトランスフォーミン
グ成長因子β1である請求項1または3記載のポリペプ
チド高発現性組換え細胞の製造方法。 - 【請求項5】 ポリペプチドがトランスフォーミング成
長因子βである請求項2記載のポリペプチド高発現性組
換え細胞。 - 【請求項6】 ポリペプチドがヒトトランスフォーミン
グ成長因子β1である請求項2または5記載のポリペプ
チド高発現性組換え細胞。 - 【請求項7】 請求項6記載のポリペプチド高発現性組
換え細胞を培養し、当該培養液よりヒトトランスフォー
ミング成長因子β1を採取することを特徴とするヒトト
ランスフォーミング成長因子β1の製造方法。 - 【請求項8】 50μg /ml以上のメトトレキセート存
在下で安定であり、その培養上清が680fg/cell/2
4時間 以上のCCL−64細胞成長阻害活性を有する
ことを特徴とするトランスフォーミング成長因子β高発
現性組換え細胞。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3171280A JPH05252956A (ja) | 1991-07-11 | 1991-07-11 | ポリペプチド高発現性組換え細胞の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3171280A JPH05252956A (ja) | 1991-07-11 | 1991-07-11 | ポリペプチド高発現性組換え細胞の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05252956A true JPH05252956A (ja) | 1993-10-05 |
Family
ID=15920401
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3171280A Pending JPH05252956A (ja) | 1991-07-11 | 1991-07-11 | ポリペプチド高発現性組換え細胞の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05252956A (ja) |
-
1991
- 1991-07-11 JP JP3171280A patent/JPH05252956A/ja active Pending
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